自民党政調会長代理を拝命して
宮家邦彦先生の講演
内容は「歴史は繰り返さないけど韻を踏む」です。この格言を踏まえ、1930年代と2020年代とを比較し、既存の国際秩序へ挑んだアジアの挑戦者として、かつての日本、そして現在の中国を比較し、両者の類似点と相違点から国際政治の現状を解説された話は大変示唆に富むものでした。
国家戦略の重要性
結論部分で宮家先生はこうおっしゃられました。「これからは日本の国家戦略が大事になる。浅尾さんには、人口問題、経済成長、そして安全保障を踏まえた国家戦略にしっかり取り組んでもらいたい。」まさに私へのエールです。私自身、それが我国の根本課題であると考えていましたので、身が引き締まる思いで聞きました。
政策実現には痛みを伴うことも
この話を頂いた直後に、自由民主党政務調査会長代理を拝命しました。日本が抱える大きな課題を解決する貴重な機会となります。政策の実現には痛みを伴うこともあります。人口の増加には、結婚する割合を上昇させるのと同時に、非婚姻子への対応も考えていかなくてはなりません。加えて、先進国で合計特殊出生率が2を超える国が稀であることを考えると外国人を如何に受け入れるかということも避けて通れない課題です。経済成長には、長期的に人工光合成をはじめ、基礎科学の振興が欠かせません。短期的には、企業の統合による過当競争の防止が重要になります。安全保障には、自分の国は自分で守るという原則のもと、今までなかった反撃能力の拡充も重要になるでしょう。
反対意見の人ともしっかり議論
これらの主張は、以前から繰り返し述べてきたことは応援してくださる皆様はご承知のことと思います。しかし大切なことは、如何に反対者が多くとも実現へと向け努力してゆくことです。そのためには、異なる意見を持つ方々と与野党を問わず徹底的に話し合い、意見の相違がどこにあるのか、どの点では折り合えるのかを明らかにしてゆくことが大切ではないでしょうか。反対者を説得できてこそ、政策も熟してゆくはずです。そうした機会として政務調査会長代理の職務に邁進します。 Tweet