桃太郎と浦島太郎
宇宙飛行士の最終面接の質問
面白かったのは、宇宙開発事業団(JAXA)が宇宙飛行士の最終面接でする質問です。「もし桃太郎か浦島太郎かのいずれかに生まれ変わるとしたらどちらになりたいか?」という質問。答えはもちろんありませんが、答え方で適正を測るそうです。
エンジニアリングとブリコラージュ
桃太郎は、犬、さる、雉をきび団子を褒美に家来にして鬼退治に行く話です。鬼退治と言う大きな目標を持った桃太郎が、計画を立てて実行する話はエンジニアリングに通じます。
浦島太郎は、たまたまいじめられていた亀を助けたら竜宮城に連れていってもらえ、楽しい時を過ごして戻ってきたら思いの外時間が経ってしまって、開けてはいけないと言われた玉手箱を開けたら自分も年をとってしまうという話です。どちらかと言えば成り行き任せの生き方です。
フランス語のブリコラージュ的だと言われています。ブリコラージュとはありあわせのもので何とかするという意味です。
一切後悔しない浦島太郎的メンタリティ
宇宙のことで分かっていることは、全体の5%位しかありません。従って、色々な可能性を全て想定して準備をしても、想定外のことが起きる可能性があります。その時に大事なのは、ありあわせのもので何とかするブリコラージュ的発想です。もう一つ大切なことは、浦島太郎が、一切、「亀なんか助けなきゃ良かった。竜宮城なんか行かなきゃ良かった。玉手箱なんか開けなきゃ良かった。」と後悔していないことです。
だから、浦島太郎的なメンタリティは必要です。もちろん、しっかり計画をして実行する桃太郎的な行動も大事です。浦島桃太郎が理想の宇宙飛行士像だそうです。
浦島桃太郎的政治家になる
このことは政治の世界にも通じます。ここ数年、コロナ、ロシアのウクライナ侵略と想定外のことが世界中で起きています。誰にでも何度でもチャンスのある社会を創る為に必要なこともすべては分かっていません。だからこそ、今、分かっていることはすべて想定に入れて物事に対処し、想定外のことが起きてもしっかり対応する浦島桃太郎的な政治家になる様に、私も改めて決意しました。 Tweet