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活動報告

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取り下げられた議院運営委員長解任決議案

  • 取り下げられた議院運営委員長解任決議案
6月21日(金)に通常国会が事実上終了しました。議院運営委員長に就任して最初の通常国会を無事終了することが出来ました。

法案成立率98.4%
この国会においては、政府提出法案は62本中61本が成立。その成立率は98.4%でした。唯一、継続審議となったのは洋上風力発電の立地場所の条件を200海里のEEZにまで拡大しようという法案でした。政府としては、2030年までに1000万キロワットの洋上風力の体制を目指しており、早期の成立が求められていました。また議員立法で成立した重要な法案は、政治資金規正法の改正案です。

委員長として得がたい体験
委員長としても得がたい経験を種々ありました。なかでも興味深いのは日本維新の会が「議院運営委員長浅尾慶一郎君解任決議案」を提出したことです。この決議案は、提出日の翌日に提出者から取り下げられましたが、マスコミでは決議案が提出されたことは大きく報じられる一方、取り下げられたことはあまり報じられませんでした。

与野党合意のあるものを取り上げる国会の慣例
議院運営委員長解任決議案は、その前日に日本維新の会が提出した内閣総理大臣岸田文雄君問責決議案の取扱いについて議院運営委員会で結論が得られなかったのが理由でした。
国会関係者以外には極めて分かりにくい話ですが、委員長は公平中立でなければならず、基本的には与野党双方が合意した議案について本会議で取り扱うよう、差配します。問責決議案の扱いについては、与野党で合意が得られず、継続協議となっておりましたが、日本維新の会は、合意がないものを職権で私が取り上げないことを理由に問責決議案を提出したのです。

野党第一党からも批判された維新の対応
この点については、野党第一党の立憲民主党の理事からも、「委員長から、本日も意見が調わないことになるとして、引き続き筆頭間で真摯に協議しようとしたやさき、(一部略)公正中立に差配していた議院運営委員長に解任決議案が提出されたことは、やはり残念でなりません。」と日本維新の会を批判する意見が議院運営委員会の場で披瀝されました。
また、解任決議案を取り下げた後、日本維新の会の参議院会長である浅田均議員からも私宛に謝罪がありました。衆議院で日本維新の会として賛成した政治資金規正法の改正案を参議院で反対に回るという分かりにくい対応の方便として様々な決議案を提出したのでしょうが、一般的に理解されない対応でした。