やはりコロナ対策
安倍総理が退陣を表明されました。新政権には課題が山積です。まず取り組むべき課題は何でしょうか。やはりコロナ対策です。8月末に行われた共同通信緊急世論調査は興味深い内容でした。2つまで回答可能な「政権の取り組むべき課題」という質問に対し、一位は新型コロナ対策で74ポイント、 二位は景気・雇用で33ポイント と第三位以下の財政再建20ポイント、 年金・医療・介護18ポイントを大きく引き離しました。景気・雇用対策もコロナ対策の延長線上の課題ととらえれば尚更です。
コロナ対策は簡単ではありません。「再起!ここから一緒に。」と私のスローガンを一新しました。元の社会を取り戻し、更により良い世の中を創りたいとの想いを込めました。コロナという非常時に必要なことは、状況の的確な分析と政策を従来の常識に囚われずに推進する実行力です。同時に、何故そうしたかを解りやすく、説明することも必要です。本原稿執筆時点では、体制はまだ固まっていませんが、国民が新総理に求めることは具体的なコロナ対策の実行とその丁寧な説明でしょう。
ワクチン確保は朗報
コロナワクチンの開発とその確保は、我が国にとっても最優先に取り組むべき課題です。開発された薬を購入するという従来の姿勢から、国内外での開発を支援し、ワクチン確保に向けより積極的に取り組む必要があります。その意味でも、海外生産分も含めて国民全員分のワクチン確保の目処がたったことは朗報です。厚生労働省を含め、関係方面にその必要性を訴えてきた私も感無量です。経済政策では、コロナの影響をより強く被った事業者への配慮が急務です。具体的には陸運・小売・宿泊・飲食・生活関連・娯楽・医療福祉の七業種です。これらの業種だけで全雇用の四割を占める一方で、売上は全体の二割、利益は経済全体の一割に過ぎません。資本蓄積の小さい中小事業者という実態が浮き彫りにされます。非正規を中心に雇用問題も発生しています。各国中央銀行が金融政策によって株価を安定させていますが、今後は格差が拡大するとの予測の下で、所得の再分配にも力を入れる必要性があります。
アフターコロナ、夢のあるプロジェクトの必要性
コロナ前の世界には戻れないかもしれませんが、将来に希望を持てる社会を実現することはできるはずです。今年も、大変暑い夏を経験しました。夢の実現として、植物が行う光合成を人工的に再現し地球温暖化を抑制するプロジェクトも進めていきます。二酸化炭素を有用なエタノールに変える人工光合成です。アフターコロナの起爆剤になってくれると信じています。新たな政権には、現実的なコロナ対策と同時に夢のあるプロジェクトの実現も求めていきたいと思います。