あさお慶一郎(前衆議院議員 神奈川4区)

国会活動

予算委員会 平成26年10月6日

2014年10月20日 (月)

 


187-衆-予算委員会-3号 平成26年10月06日

○浅尾委員 みんなの党代表の浅尾慶一郎です。
今回の台風で被害に遭われた皆様方、また、さまざまな形でその災害からの復旧に御尽力いただいている皆様方に、被害に遭われた方にはお見舞いを申し上げ、復旧に御尽力いただいている方には心から敬意を払わせていただきまして、質問に入らせていただきたいと思います。
みんなの党は、徹底した行政改革、そして市場重視の経済政策ということを我が党の立党の原点という形で掲げておりますけれども、そうした我が党でありますから、実は、今国会の中の隠れた争点の一つであります消費税の増税の問題については、ことしの五%から八%への引き上げについても時期尚早だということをずっと申し上げてきたわけであります。
総理、きょうは十月六日ということでありますが、去年の十月一日、安倍総理は、ことしの四月に五%から八%へと消費税を引き上げるという最終的な決断をして、そのことを発表されました。そのとき、同時に五兆円の景気対策ということを発表されましたが、今度、八%から一〇%に上げる前に、私どもは五の段階で反対でありますが、八%から一〇%に上げる前に、今回の五%から八%に引き上げるに至った中での五兆円がどういう効果があったのかなかったのかということについて、しっかりと、その決断をする前にいわゆるレビューをされたらいいんじゃないかと思いますが、その点について、総理のお考えを伺いたいと思います。
○安倍内閣総理大臣 今回の四月からの消費税の引き上げ、五%から八%への引き上げに対しまして、当然、反動減があるであろうということを見込んでいたわけでありますが、この反動減対策プラス、七月から景気回復軌道にまた戻れるようにするために、そうした観点から五兆円の対策を打ったところでございますが、この対策について、どういう効果、成果、あるいはそれほど効果がなかったかということも含めて、当然、検証をしていきたい、このように思っております。
○浅尾委員 ぜひ、その検証の結果を最終的な消費税増税の引き上げの前に予算委員会にも示していただきたいと思いますが、改めてそのことを伺わせていただけますか。
○安倍内閣総理大臣 こうした計数が今国会が開催中にそろうかどうかということ、また、分析がそれまでにできるかどうかということもありますが、いずれにせよ、消費税引き上げの判断をする上においては、そうした経済対策がどういう成果、効果を上げたかということについては分析をしたい、このように思います。
〔委員長退席、金田委員長代理着席〕
○浅尾委員 私は、この今の全国の景気については、先般の代表質問の際にも申し上げさせていただきましたけれども、かなり厳しいという認識を持っております。株価は、最近ちょっと落ちぎみでありますけれども比較的堅調でありましたけれども、一般的な家計の消費支出であったり実質賃金が消費税が上がったほど伸びていないといったようなことを含めて、かなり厳しいと思いますが、特に、これは代表質問の際に、あるいは所信演説の際にも総理も言っておられましたけれども、燃料価格の高騰ということが影響する地域というのが結構あるのではないか。
つまりは、首都圏は比較的公共交通機関が発達しておりますので、電車による移動というのが多いわけでありますけれども、電車よりも車がいわゆる公共の足である地域においては、この燃料価格、特にガソリン価格の上昇というのは非常に影響を与えているんじゃないかと思いますが、まず、全国の景気の状況は一律というふうに判断されているのか、あるいは、よいところ、悪いところというところの認識を持っておられるのか、お伺いをいたしたいと思います。
○安倍内閣総理大臣 当然、景気については全国一律にはならないわけでありますが、しかし、例えば有効求人倍率について言えば、都市部はいいわけでありますが、求職者の数を仕事が上回るということについて言えば、我々が政権をとる前は都道府県は七であったものが、三十五にふえてきているわけでもあります。
つまり、そういう意味においては、間違いなく地方においても改善はしているのでありますが、しかし一方、ガソリンも含め燃料代については、個人の家計及び中小企業に対してこれはマイナスに作用するわけでありますから、そうした対応も十分に行うことを今既に決めておりますが、そうした対応あるいは状況を注視していく、しっかりとやっていきたいと思っております。
○浅尾委員 有効求人倍率の改善というのはそのとおりだと思いますけれども、これは、私、景気がよくなったというよりかは、一定程度あるいはある部分は人口構成の変化による部分が大きいのではないか。つまりは、団塊の世代の方が労働市場に余り本格的に参加をされなくなるというような状況の中で人手不足になっているということだと思いますけれども、そういう時期だからこそ、逆に言うと、生産性を高めるために企業の統合も進めていくことができる、そういう機会もあるんじゃないかなというふうに思っております。
その観点からお伺いさせていただきますが、いわゆるアベノミクスの三本の矢のうちで、金融政策ということについては、私どもも、日銀は金融政策を変えるべきだということでありますので、これは効果を発揮しているというふうに考えておりますけれども、二本目あるいは三本目の矢については、特に三本目の矢についてはこれからだというふうに思っておりますけれども、その点の、三本の矢ごとの認識を総理に伺いたいと思います。
○甘利国務大臣 一本目の矢は、デフレの環境を弱インフレに持っていくために金融緩和をして、それは御評価をいただいているんだと思います。
二本目の、これは財政出動ですね。デフレギャップというか、それを解消するためには、需要をつくらなければならない。まず公需で需要をつくっていくという、その意味もあると思います。
それで、消費税引き上げ前にはほぼ需給ギャップがなくなってきています。需給ギャップがなくなったときにサプライサイドの改革をするというのはとても大事で、つまり、なぜデフレが起きるかというと、一つには、供給力があって需要がないから、この差がダンピング要因になるわけですね。これがなくなったところでこちらの売り上げに対して付加価値をもっととれるようにする、そうすると、それが還元材料になっていきます、賃金の還元材料とかあるいは下請代金の還元材料になるわけですから。
この需給ギャップがバランスしたときにこそサプライサイド改革をやっていく、これを中心に今の成長戦略があるわけでありまして、好循環を回していく手順どおりに今進んでいるんだというふうに思っております。
〔金田委員長代理退席、委員長着席〕
○浅尾委員 二本目の矢の公共事業については、後ほど、実態の部分について議論をさせていただきたいと思います。
まず、一本目の矢のところの円安ということも少し触れていただいたと思いますが、一部、閣僚の皆さんの中でも、過度の円安は余りよくないといった発言も出ているわけでありますけれども、これは、アメリカの連銀が金融引き締めに転じる中で、日銀の方は金融緩和を続けていくから円安になるというのは、金融の理論でいえば当然のことだろうと思います。
過度の円安というのはやはり景気に影響を与えるというふうに私どもも考えておりますが、それは、今の日本の生産構造が、既に大企業が生産拠点を海外に移転してしまって、円安が例えば百十円でずっと未来永劫続けばもしかしたら日本に生産拠点を戻すかもしれないけれども、しばらくしたらまた円高になるということであれば、変動があるという前提でいうとなかなか、生産拠点をあえて戻さないということなんだろうというふうに思いますけれども、この過度の円安についての認識はどのように考えておられるか、伺いたいと思います。
○安倍内閣総理大臣 為替の水準については言及を差し控えたいと思いますが、一般論として申し上げれば、円安の影響は、輸入価格の高騰によりマイナスの影響を受ける企業もある一方、輸出企業や海外展開をしている事業者等にとってはプラスになるわけでありまして、両面あると言ってもいいんだろう、このように思います。
しかし、円高が行き過ぎれば、今、浅尾委員が指摘をされたように、物づくりの企業は海外への移転を決断するわけでありますし、また、国内への設備投資を行わずに海外への設備投資を行うということになるわけでありまして、まさに、そういう意味におきましては、工場あるいは物づくりの会社に物を納めている会社も含めて根っこからいわば仕事がなくなるという問題もあるわけであります。
もちろん、他方で、円安方向への動きに伴う輸入価格の高騰は、エネルギー価格の上昇等を通じて、中小企業や地方経済、そしてまた消費者に影響があるのも事実でありますから、そうした対策を打っていくと同時に、よく影響を注視していきたい、こう思うわけであります。
リーマン・ショック後から我々が政権を取り戻すまでの間、円安が固定化されたわけですね。円安が固定化されている中において、多くの企業が相当海外へ出ていくということになりました。同時に、輸出も相当減少したんですね。輸出は割と強い勢いで減少したのでありますが、我々が政権をとった以降に、確かに、そうした中で既に生産拠点が移っておりますから、当初の予測ほど伸びてはいませんが、しかし、輸出減はとまった、顕著にとまったのも事実であります。
この中において、いわばビジネス環境の変化において、投資を考える際、今度は海外ではなくて国内に投資をするという企業が出てくることを我々は期待しているところでございます。
○浅尾委員 円安の場合、海外で生産して海外で売っていたものの利益は、円安ですから、かさ上げされるという効果はあるんだろうということだと思います。
この円安については、後ほど外為特会の中で、これを使って財源をつくる話もちょっとお話をさせていただきたいと思います。
財政出動ということについて言いますと、実は、本会議で触れさせていただきました。公共事業の施行状況を見ますと、契約率は余り変わっていないんですが、実は、財務省に資料を出してくれと言ったら、財務省はまだ国分についてはその資料がないということでありましたけれども、実際にお金が渡っている割合というのは、例えばことしの六月の段階では、地方分、これは全国四十七都道府県と千七百市町村の中で、契約をされて公共事業を実施して、お金が渡っているのは六・九%しかない。多分、国も同じようなものだと思います。契約は三割から四割ぐらい入っているんだと思いますけれども、お金が回っているのは六月末の段階で六・九%。
これを調べてみたら、なぜそういうことなのかというと、一番大きな理由の一つは、金融環境が日銀の金融緩和の効果もあってかなりよくなっているので、いわゆる前受け金的な形で事業会社がもらうと、東日本信用保証とか、いわゆる国交省の関連の信用保証会社に保証料を払わなきゃいけない。その保証料を払うぐらいだったら、工事が完工してからの方がいいんじゃないかということでなかなかお金が回らないということが実態として私どもが調べたらわかったわけであります。
申し上げたいのは、今度、消費税を再度引き上げたとして、公共事業を積み上げても実際にはお金が回らないんじゃないか、だんだん回っていくかもしれませんが、すぐには回らない、効果がないんじゃないかというふうに思いますが、その点についての御意見を伺いたいと思います。
○麻生国務大臣 今の御指摘というのは、間違いなく、これまでのあれを見ましても、平成二十一年度からここまで見ましても、六月の公共工事の支出率というのは大体四%、三%でありますので、大体毎年この時期ぐらいですとそういうことになろうと存じますので、別にことしだけが特殊に低いじゃないかというわけではございません。毎年そういうことになります。
これは、進捗状況を見るときはやはり契約率で見た方がよろしいんだと思いますけれども、契約率を見ると、前年度比を見ますと、平成二十六年度の予算とともに、やはりこれは一〇%以上上回っておりますので、取り組んだ成果はそれなりにあらわれているんだと思っております。
それで、二十四年度や二十五年度の補正というところになるんだと思いますけれども、これはもう浅尾先生御記憶のとおりに、このときは、とにかくデフレ不況からの脱却、これが優先順位の一番でもありましたので、それに集中しましたし、それから、二十四年度の補正のときは、あれはたしか経済の底割れということが一番の大きな理由だったので、それにばっと集中してということで、反動減対策とかいろいろな形で需要の下支えを行ったものだと思います。
今おっしゃるように、足元のところを見れば人手不足じゃないか、資材が高騰しているじゃないか、地域によって差があるではないかという御指摘は私ども全く否定するものではありませんので、今後ともこういったところはきちんと詰めていかねばいかぬところだと思っております。
いずれにしても、早期実施の状況というのを見ますと、平成二十六年度の予算でも、この九月末では六割以上ということになってきておりますので、そういったものでは、確実に仕事を完工させているということになりつつあるんだと思っております。
○浅尾委員 今申し上げたのは、契約率ではなくて、実際にお金が回っている部分については保証料が実際の金融環境と比べて割高になっているので、そこまで早目にお金をもらうような形にしていないということを指摘させていただいたわけであります。
私は、財政出動ということであれば、むしろ民間の財政を出動、先ほど総理が言われたように、円安になってもし日本に投資をする環境がよくなってくるんだったら、それを喚起させるようないわゆる投資減税的なものの方がいいんじゃないか。これは指摘だけさせていただきたいと思います。
もう一つ、先ほど甘利大臣から御指摘がありましたけれども、需給ギャップが縮まってきた段階ではサプライサイドを整えていかなければいけない。サプライサイドを整えるに当たっては、私は、これは企業の、特にそんなに大きな企業でなくても、地域の企業、ないしは、企業ではないけれども、例えば地域において雇用を多くしている医療法人とか、そういったようなものの統合を進めていくということが結果として生産性を高めることになるんじゃないかなと思いますが、その観点から二つ伺いたいと思います。
一つは、この間の本会議で質問をさせていただいて、公的金融機関も、仮に、統合するに当たって私的な整理をした上で事業譲渡をするということもあり得ると思いますが、その私的整理をする当事者が日本政策投資銀行等の公的金融機関からお金を借りている場合に、民間の金融機関と同じように、例えば経営者に個人保証を入れていても何百万円かその財産を残す、そういうガイドラインを適用するというような発言があったと思いますが、そういう理解でいいのかどうか、確認のために一点伺いたいと思います。
○安倍内閣総理大臣 質問にお答えする前に、先ほど私、答弁の中で、二〇〇九年から、リーマン・ショック以降、我々が政権奪還をするまでの円高と言うべきところを円安と言ったようなので、あれは円高ということでございましたので、訂正をさせていただきます。
日本経済の活性化に向けて産業の新陳代謝を促進することは重要な課題であると思います。この観点から、本年一月に施行された産業競争力強化法に合併や事業譲渡などによる事業再編を促進するための方策を盛り込んだところでありまして、既にこれを活用した企業結合が動き始めています。
御指摘の、経営者保証に関するガイドラインについては、個人保証偏重の慣行を断ち切り、再チャレンジしやすい環境を整えるため、本年二月から運用を開始しています。民間金融機関のみならず、公的金融機関においても、このガイドラインに基づいて早期に事業再生や廃業を決断し、私的整理を行う経営者には一定の資産を残すことを可能とするように運用をしているところであります。
こうしたガイドラインの実効性を確保することで、円滑な事業の清算や、一度事業に失敗した人の再チャレンジを応援していきたい、このように考えております。
○浅尾委員 そういった方向性で生産性を引き上げていくことは、私は大変重要だと思いますので、ぜひそのことをお願いしたいと思います。
景気、消費税あるいは地方再生について、最後に一点だけ、ちょっと法人税について伺う時間がなくなってしまいましたけれども、地方再生について、石破担当大臣もいらっしゃるので、思い切って、この地方再生においては、全国一律というよりかは、そういう方向性だと思いますが、地方の中核都市に政策資源の集中をするべきだというふうに思いますが、それを行うに当たって、どのような形でやっていかれるか、伺いたいと思います。
○石破国務大臣 どこに歯どめをかけるかということですが、日本全国一律に同じことをやるつもりはございません。中核都市というような概念があって、そこで人口の流出をとめるという防衛的な考え方もあろうかと思います。
一方におきまして、仕事がないから地方から出ていくということではなくて、仕事をつくりに地方に行くのだという観点が必要でありますし、同時に、中核都市に集中をする、そこに防波堤を設けるということでありとせば、いわゆる中山間地、限界集落的なものをどのようにしてやっていくかという観点は必要であろうと思っております。そこにおいて、どのようなことが一番政策効果を発現しやすいかということは考えていかなければなりません。
投資に対してどれだけの影響があるか、効果があるかということは、厳密に検証しながらやってまいりたいと思います。
○浅尾委員 それでは、次の質問に移らせていただきたいと思います。
我々は、野方図に、要するに、財源の当てもなくいろいろなことをやれと言っているわけではありません。財源は、今活用されていないものもかなりあるということで、きょうは日本郵政の西室社長にも来ていただいておりますが、後ほど日本郵政についても御質問させていただきたいと思いますが、まず最初に、外為特会について伺いたいと思います。
ことしの三月末あるいは八月末においては、一ドルは百四円ということでありましたけれども、その百四円段階での外為特会の、まず米国ドル換算した資産の残高と、そして、その為替のいわゆる評価損について伺いたいと思いますが、私の理解では、これは百二十兆円ぐらいあって、為替の評価損では九兆八千六百億円だということだと思いますが、その数字で、百四円の段階で九兆八千六百億円だということでよろしいかどうか、伺いたいと思います。
○麻生国務大臣 為替評価損で九兆八千六百億、資産の超過額で、おっしゃるとおり、十二兆一千三百億円。
○浅尾委員 大体、総資産額百二十兆円ぐらいという理解でよろしいですか。
○麻生国務大臣 一・二兆ドル。
○浅尾委員 今、一・二兆ドルというお答えをいただきました。
百十円になると、六円動くわけですね、百四円から。そうすると、単純計算すると、これはドルだけじゃありませんので単純計算ではいかないんですが、ユーロとかも入っていますけれども、しかし、簡単にするために単純計算をさせていただきますと、一・二掛ける六円ですから七・二兆円評価損が減ります。私どもの計算ですと、大体百十二円の後半ぐらいになると含み損がなくなるということなんだと思います。
今まで外為特会が解消できないと言われていた最大の理由は、含み損があるからということなんですが、これは全国の皆さんにわかりやすく説明しろという多分委員長の御指摘もあろうかと思いますが、簡単に申し上げますと、日本国政府が国民からお金をお借りして、そのお金でもってドルを買って、買ったドルを米国債にしている。円高になると含み損になるけれども、円安になると含み益になる可能性がある。含み益になる可能性というのは百十二円の半ばぐらいだろうということなんだと思いますけれども、先ほど来、余り過度な円安になるとよくないというような話がありました。
私は、為替というものは基本的には中央銀行の金融政策でもって決定されるべきものであって、大きな外為特会みたいなものを持っている国というのは、実は、日本より大きいのは中国ですけれども、日本が世界で二番目、日本に次いで三番目が多分、国と言うと語弊があるかもしれない、台湾、四番目がサウジアラビアということで、いわゆるOECD加入の、先進国と言われている国の中で日本は突出して多いわけです。
介入というのを今後やっていかないということであれば、せめて為替差損がなくなるようなレベル、百十二円後半になったら満期になったものからもとの円に戻していくということによって、両サイド、借金も減らせるし、そして損もしない。借金も減らすと、大体百二十兆円ぐらいの借金がなくなるわけですから、一千兆円の借金のうちの一割強がそれでなくなるということだと思います。
こうした、満期になったものから、円安になっているんだったら、そういう方向性をとることが、そういう方向性を示すということだけでかなり円安の流れをとめていくこともできますし、そこで仮に含み益が出たら、いろいろな形でその含み益を使って、先ほど来出ておりますガソリン価格が急騰しているための対策にも使えるというふうに思いますが、その点について、財務大臣、ぜひ、官僚の言葉ではなくて、元企業経営者であった麻生大臣に、その観点から今私の指摘したことについてお答えいただきたいと思います。
○麻生国務大臣 今みたいな言葉にひっかからないようにしていたんですが。
先ほどの話ですけれども、浅尾先生、これはすごく大事なところで、二十三年を見ますと、一ドル七十七円で、そのときは二十兆八千億円の債務超過だったんですな、あのときは。二十四年になりますと、一ドル八十九円になっていますが、そのときは六・三兆円の債務超過。それが、二十五年度末になって百四円になって、先ほど言われましたように十二兆一千億円で、約十二兆円の黒、債務じゃなくて資産になったということなんだと思います。
いずれにしても、この外為特会で保有しておりますドルというのを売る、満期になったものから売れという話なんですけれども、これは基本的には円買い・ドル売りの介入ということになりますので、金融とか為替の市場には、これは何が起きるかわからぬ、極めて不測の事態が起きることになりますので、これはちょっと、うかつなことは申し上げられないので、特に私みたいな立場では全くうかつなことは一言も言えない立場にあります。慎重な検討が必要だと存じます。
○浅尾委員 私が申し上げているのは、そもそも外為特会というのはおかしな制度なんです。国民から借金をしてドルを買う、それはそろそろやめたらいいんじゃないですか。
すぐやめるというのはいろいろな影響があるでしょう。しかし、円安が進むという流れの中で、そこで利益が出ているんだったら、満期になったものから少しずつ減らしていく。そして、そこで出た要するに損じゃなくて利益というのを国庫に納付すればかなりの財源にもなりますし、過度な円安というものをその方向性を示すだけでとめていくということができるわけでありまして、考えると言うだけで口先介入になる可能性はあると思います。しかし、口先介入はそんなに効果は示さないだろうと思います。
大きな面でいうと、アメリカの米連銀が金融引き締めに転じて、日本はまだ金融緩和ということでいえば、それは円安になります。なりますけれども、日本が持っているその可能性を使うということを示すだけでかなりインパクトもあるでしょうし、そしてまた、そこで差益が出るのであれば、それを今の円安で困っているところの緊急対策の財源にするというのは、まさに、無責任なことではなくて、ちゃんと財源の当てもある対策になるのではないかというふうに思いますので、そのことも含めて総合的に財務大臣はどのように考えられるか。
このことを申し上げるのは、実は、かつて、これは自民党が与党のときだったかもしれませんが、今厚生労働大臣をやっておられます塩崎さんが、これはあえて言う必要のある話かどうかわかりませんが、外為特会で財務官僚が留学しているとか、百何兆ものお金を十数名で管理していればそれぐらいのことはできるということを、私が指摘したんじゃなくて、塩崎大臣が指摘したんですから。
そういったこともある話なので、ですから、そういう、不明朗とまでは言いませんが、他の先進国がやっていないことは日本もそろそろやめていく方向性ぐらいは示したらいいんじゃないかと思いますが、その点についてのお考えを伺いたいと思います。
○麻生国務大臣 かつて、橋本龍太郎、時の内閣総理大臣が何と言われたか。そのころ議員をやっておられたかどうか存じませんけれども。時々大量に持っているアメリカ国債を売りたいなという気持ちになることもあると言って、この程度のことだけで株に一体どのような影響が出たかというのは、もうあの当時の新聞、一面これで全部ですので。
私もあしたの一面トップに載る気もありませんので、済みませんけれども、今御指摘のあった考え方というのは、前々からよく指摘されているところでありますので、先ほどの答えと同じで恐縮ですけれども、慎重に検討をさせていただきたいと存じます。
○浅尾委員 ぜひ慎重に、そして合理的に検討していただけるようにお願いしたいと思います。
それでは、次の質問に移らせていただきたいと思います。
きょうは、私も大変尊敬しております日本郵政の西室社長にもお出ましをいただいております。
来年度、日本郵政が上場を予定しておりまして、今、日本郵政、これは間接的に子会社であるゆうちょ銀行を一〇〇%持っておりますが、ゆうちょ銀行が持っている資本が十一兆円、そして日本郵政がその他の部分で持っているのが一兆数千億なので、十二兆円の資本を持っているわけでありますが、来年、日本郵政が上場を予定されております。
西室社長は、元東京証券取引所の社長であられたわけでありますけれども、十二兆円の資本を持っている会社ですけれども、利益は日本郵政の計画で二千二百億円ぐらいしか出ない。二千二百億を十二兆で割ると、物すごくROEの低い会社になるということでありますし、そういうものを上場した場合に、つく株価も低くなるだろう。低くなるというのは、その資本に対して低くなるということが予想されます。
一般に、東京証券取引所に上場しているいわゆる大手の大銀行が大体利益の十倍ぐらいが時価総額だというふうに理解しておりますので、郵便事業そしてかんぽ生命事業はそんなに利益が上がっていないという前提で言うと、ゆうちょの利益が大宗だ、そうすると、二千二百億の利益に対して十倍というと、二兆二千億しか値段がつかない。
かたがた、資本が非常に厚いということを考えると、先に、上場前に四兆円ぐらい減資をする、減資をして国庫に配当したらいいんじゃないか、そうすることによって国が財政難の中で非常にお金も回していくことができるんじゃないかということを、わざわざ新聞広告まで、みんなの党の党費を使って訴えさせていただいたので、それをパネルにさせていただいているわけでありますけれども。
先般、代表質問の際に、総理の答弁では、これはゆうちょ銀行が考えるべきだという発言がありました。
私は、今の安倍政権が企業にガバナンスを求めるということであれば、現在のゆうちょ銀行の株主は日本郵政でありますが、日本郵政を一〇〇%持っているのは日本国政府なので、不適切な資本の状況であるとすれば、日本政府としてもそれは株主として指摘をする、監督官庁ではなくて株主として指摘をするというのは当たり前のことなんじゃないかと思います。
まずそのことについて、ゆうちょ銀行が一義的に考えるべきだというふうに総理は御答弁いただきましたけれども、株主として日本国政府が発言をするべきではないかということについてはどのように考えられますか。
○高市国務大臣 郵政民営化法に基づきまして民営化された日本郵政グループにおけます「経営の自主性、創造性及び効率性を高める」、これが基本理念として掲げられております。
ゆうちょ銀行につきましては、みんなの党で御提案されている減資につきましては、ゆうちょ銀行と、そしてその株主であります日本郵政の御判断によるものであると考えます。
○浅尾委員 私は監督官庁である総務大臣に伺ったんじゃなくて、株主は多分財務大臣だと思いますので、株主としてどういうふうに考えるかということです。
○大島委員長 それでは、財務大臣、株主として。
○麻生国務大臣 一人株主だということ、一人株主というか財務相が株主、一人で、一者で持っているということなんだと思いますが、今言われましたように、コーポレートガバナンスだ、スチュワードシップ・コードだと言っている話と今の話とちょっと合わないではないかという御指摘なんだと思います。
これは私どもも、今言われるようなことは私どもの話としては考えないわけではありませんけれども、これは浅尾先生、ほかの役所ならともかく、財務省がこれを言った途端に不当介入じゃないかと言われることはまず間違いないだろうと思いますね。財務省というのはちょっとしただけでも必ず言われる役所だということを百も二百もわかってからちゃんと財務大臣を引き受けろと言われましたので、私もそう思いつつ、かれこれ二年たちますけれども。
ちょっとしたことでも、やはりこの話は世界じゅう大きく関心のあるところでもありますし、ファンドなんかもえらくここに興味のあるところでもありますので、ここのところに関しましての発言は控えさせていただきたいと存じます。
○浅尾委員 私は、今は日本国民全員の財産が日本郵政だ、これは一旦上場すると一〇〇%日本国民の財産じゃなくなっちゃうので、今のうちにやるべきことをやっていったらいいんじゃないかというふうに思います。
私どもがゆうちょ銀行は過剰資本じゃないかと指摘をしていたら、ずっとゆうちょ銀行は過剰じゃないと言っておったんですが、最近、七千億円を年金債務に使う、そして六千億円を運輸事業に使うということで、一兆三千億円過剰だったというふうに認められましたが、その間の経緯について、西室社長に伺いたいと思います。
○西室参考人 御質問いただきまして、どうもありがとうございます。
基本的に、過剰であるかどうかという判断も含めて、私どもは経営について全面的に国からお預かりしているという意識は明らかにございます。しかしながら、今御指摘のような、その中でどういうふうに運営をしていくかということについては経営判断のうちであるということで、まず、私どもは、資本構成について約一年間いろいろ考えました。
それで、これは歴史のことを申し上げるわけではございませんけれども、そもそも日本郵便という会社が、非常に大きな人員と、そしてその中の、これから先のユニバーサルサービスの義務を負っている、その先端になって仕事をする会社であるにもかかわらず、極めて資本が少ない、これを何とかしなきゃいけないというのが一つ。
それから、もう一つの問題点は、今御指摘の整理資源と称する、これは昔の公務員さんの、昭和三十四年に公務員の恩給を、仕組みを変えられたときに、郵政の方に、その当時で約一兆二、三千億、それは私ども郵政が責任を持って返してくれ、こういうお話があったものの残りが今七千億ぐらいあります。この七千億というのは、私どもとしては、どういう形にこれから持っていくのがいいか、上場を含めて考えれば、これは信託資産にした方がいいだろうということで、オフバランスにすることを七千億については考えました。
それから、もう一つの六千億の分でございますけれども、これはあくまでも、日本郵便という会社を本当の意味で国民のためにお役に立つ、日本の地域社会の役に立つような、そういう仕組みをつくっていくのには余りに資本が小さ過ぎる。そして、資本が小さいばかりに、この会社は、私がまだ社長になって日は浅いんですけれども、本当に、設備投資もほとんど使えないという状況にございました。これは変えておかなきゃいけないだろうということで、そこで六千億を計算した、そういうことでございます。
あわせてその二つは、経営の判断として絶対にやらなきゃいけないことでございます。
それから、先ほど御指摘の、今の株の相場からいえばという発想でおっしゃられましたけれども、私ども、現状では、約四兆円を国家のために上場によってお返しするというお約束もしております。
そして、これは当然のことながら、上場の仕方をしっかり考えてやっていくことでございますから、来年、一番最初の上場をやらせていただくときには、多分、約一〇%あるいは一五%程度の上場にする。それは、マーケットが本当の意味で、私どものお役に立つための改革あるいはその先、それを御理解いただくことが非常に難しい。そうすると、それの評価というのは、先ほど御指摘のとおり、非常に低くなる可能性がございます。
しかし、これを受けとめながらでも上場をしろというのは、これは郵政民営化法によって決められたことでございますから、必ず上場はいたします。しかし、ほぼ一〇%か一五%の上場から始めて、その後徐々に株を放出していくということで、最初の場合の値段というものについての影響は約一〇%程度の話で、これで初値が決まる、そしてマーケットバリューが決まる。その先について、私どもとしては、大きな希望を持っておりますし、国民の皆様方にも期待をしていただけると思いますので、必ず四兆円の分は国にお戻しすることができるような上場をしっかりとやらせていただくということでございます。
○浅尾委員 西室社長に伺うよりは、今の御答弁を政府に伺った方がいいと思うんですが、上場によって、一回目ではなくて、将来的に、全部売らないけれども、四兆円を約束していると。約束は結構なんですが、約束を実現する責任の主体は誰なのか、それを実現できなかった場合にどういうふうに責任をとるのかを伺いたいと思います。
○西室参考人 多分、最終的な責任は現在の一〇〇%株主にある、こういうお考えでおっしゃっていると思います。
しかし、私どもは、一〇〇%株主からの信任を得て、そして会社の経営をやらせていただいております。この責任は、私ども経営陣、そしてまた従業員全員が負うものだというふうに思っております。
したがって、これから先の、政府の責任になるような、そういう空約束をしているつもりは全くございません。
以上でございます。
○浅尾委員 実は、四兆円というのは、東日本大震災からの復興で、日本郵政の株を売却して財源とするのが四兆円というふうになっている。したがって、これは本当は政府が四兆円で売る責任を持っているわけですね、その何%かは別として。経営を担っておられるのが西室社長。ですから、私は別に西室社長にその点において責任をとれということを言うつもりは全くないんです。
しかし、日本郵政自身が、今の利益の計画でいうと二千二百億しか出ない。それを、大きな投資をしてよっぽどその二千二百億が四千億、五千億になるということであれば、四兆円、それもトータルです、全部売って初めて四兆円ぐらいの値段につくということなので、そういったことも含めて、できることは、過剰に持っている資本があれば、それを先に国庫が吸い上げるということを、ぜひ政府においても、ひそやかにで結構でございますから、新聞の一面にならないように、検討していただくようにお願いをさせていただいて、私の質問を終えたいと思います。

 

 

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