あさお慶一郎(前衆議院議員 神奈川4区)

国会活動

予算委員会 平成26年2月12日

2014年02月12日 (水)

186-衆-予算委員会-6号 平成26年02月12日

○浅尾委員 みんなの党の浅尾慶一郎です。
みんなの党に対して国民の皆さんが期待されている部分というのは、やはりデフレ脱却を中心とした経済政策とか、あるいは公務員制度改革を中心とした行政改革、そして道州制の実現といったようなことを中心とする地方分権というところになるのではないかと思いますが、きょうは特に経済政策、そして行政改革について伺ってまいりたいと思います。そして、喫緊の課題であります外交、安全保障についても残りの時間で伺いたいということなので、ぜひ御答弁をお願いしたいと思います。
日本銀行の総裁にお越しいただいております。
この間、日銀は資産を毎月一定の割合でふやしてこられました。結果として日銀の資産は大きくふえたわけでありますが、今後、この資産をふやす割合を実額でふやしていくと、分母である資産はふえた中で、ふえる実額は小さくなる、つまり変化率というのは小さくなるということになりますので、この変化率を一定にしていくという議論も一部エコノミストの中ではあるわけでありますけれども、そのことについて日銀の黒田総裁はどのように考えられるか、最初に伺いたいというふうに思います。
○黒田参考人 委員御指摘のとおり、昨年の四月四日に政策委員会で決定いたしました量的・質的金融緩和のもとでは、二年程度を念頭に置いて、できるだけ早期に二%の物価安定目標を実現するという強いコミットメントのもとで、マネタリーベース及び長期国債の保有残高を二年間で二倍にするというテンポで増加していくということを決めて、それを実行しております。
これまでのところ、十分効果を発揮して、例えば金利につきましても、グローバルに金利が上昇している中で、日本の金利は低位で安定しているということでございます。
御指摘の長期国債の買い入れの効果につきましては、基本的には、中央銀行が買い入れて保有する国債の残高による効果というふうに考えられておりますけれども、市場には確かにフローの買い入れ額あるいは買い入れ率といったものを見ている参加者もおられるわけでございますが、理論的には恐らく保有残高というものが最も重要であろうと思っております。
いずれにいたしましても、委員の御指摘の点も含めまして、量的・質的金融緩和は今後きちっと実行し、長期国債の保有残高が年間五十兆円ずつふえるというテンポでこの緩和を進めてまいりたい。その中で、もとより上下双方向のリスクというのはあり得ますので、その点につきましては、リスクが顕在化する懸念があるということになれば、ちゅうちょなくその政策を調整してまいりたいというふうに思っております。
○浅尾委員 ぜひ、変化率も含めて、必要であれば、必要でなければそういうことをやる必要はありませんが、適宜適切に対処していただきますように総裁にお願いいたしまして、私の総裁への質問は以上でございます。
次に、税制。三本の矢ということになりますと、財政出動が二番目ということになりますけれども、公共事業での出動よりも、税を使って民間のお金がより動くようにする方が効果が大きいというふうに私どもとしては考えています。
その理由は簡単でありまして、実は、税率分が国に入る、しかし、税率の影響で動くお金というのは、〇・何とかで割ったことになりますから、例えば四十兆円減税するとすれば、税率が五〇%だとすると、動くお金は八十兆円ということになりますので、動くお金の量は、税制を動かした方が民間で動くお金は大きくなるというふうに考えているからであります。
そういう観点から、今年度の税制改正で私は一定の前進だと思っているのは、設備を取得した場合に即時償却ができるということは一定の前進だというふうに思いますが、かねてより麻生財務大臣には、ぜひ、設備を取得したら即時償却を認めるのであれば、例えば事前に三年間で計画して償却するということであれば、それも含めて自由償却というのを認めてもいいんじゃないかということを申し上げてまいりました。
そのことについて御検討いただく用意があるのかないのか、まず伺いたいと思います。
○麻生国務大臣 平成二十六年度の改正におきましては、前々からお話がよくあっておりましたように、企業のため込んだ内部留保が昨年九月末で約三百六兆円ぐらいになっておりますので、そういったものを、基本的には、配当するか、設備投資するか、賃金上げるか、どれか三つのうちに使っていただければいいんですけれども、じっと金利もつかないままため込んでおるのはいかがなものかというお話をよくさせていただいておりました。
そういった意味では、企業が今国内で設備投資をしていただければ、それは雇用にもつながりますし、GDPにもつながりますし、いろいろな意味で民間の企業の活性化につながりますので、ぜひこれをということで、今般創設する即時償却制度におきまして、生産性の向上というようなことを考えて、経済効果の高い投資を促進する、促すという考え方のもとで、設備の取得をいたしました年度におきましては取得価額まで自由に償却できます。
また、取得年度に全額償却をしなくても、翌年度に残存価額の残り、全額までやはり自由に償却することができるというようなことにさせていただいて、この二年間の償却によって、損失が仮に発生する、これは十分にあり得ますので、発生した場合は、それは繰越欠損金として、その後九年間、今は九年間ということになっておりますので、九年間は所得と相殺できることなどを考えておりますので、今言われるような、自由償却制度を導入せないかぬという必然性は、ちょっと今はないのではないかと思っておりますので、課税の公平性等、いろいろ考えないかぬところだとは思っております。
○浅尾委員 恣意的な利益調整が可能になるというふうに財務省はよく言うんですが、私はちょっとおかしいのかなと。
つまり、設備投資をした金額の税率分しか安くならないので、残りの分は回収しようというふうに思いますから、残りの分を回収するためには、いずれかのタイミングで利益が発生する。そうなれば、いずれかのタイミングで税が発生するということになりますので、二年間で償却して残りは損に出して九年とかいう、ちょっとみみっちいことではなくて、九年間きっちり均等に償却ができるような設計を事前につくれるようにしたらいいのではないかということを御要請して、ぜひ中で検討をいただければというふうに思います。
次に、今、麻生財務大臣から御指摘がありましたけれども、三百六兆円の内部留保、これは、内部留保のうちで、実際に設備投資に回っているけれども、資産計上されているものは現金で持っているわけではありません、まだ償却していないわけですから。資産計上されて、要するに償却された残りの部分は現金ではないということになりますけれども、どうも、いろいろな一般的な話を聞くと、三百六兆円のかなりの部分は現金、預金に近い形であるということなんです。
そこで、民間の有識者の方にもそういう意見が一部あるんですけれども、税金をかけるものについて、まさにお金を動かすということで、従業員の方に人件費で払っていただくか、あるいは新しい設備を買っていただくか、そうでなければ株主に還元するという配当、この配当を促すという意味で、配当を思い切って法人税がかかる前に持ってくる。そのかわり、個人は配当金に対して二〇%、来年度から本則の税率で課税がされますが、法人は二重課税防止という観点から税金はかかりませんが、法人、個人、区別なしに配当金に同じ税金をかけるというようなことをすると、企業としては、ため込んでいるお金を動かすインセンティブが働くというふうに思いますが、そういったことについての考えはどのように思われますでしょうか。
○麻生国務大臣 一つの考え方だと存じます。
今、三百六兆と申し上げましたけれども、そのうち、これは正確には、表向きに出ている金なので、たんす預金やら何やらというのはどれぐらいあるかちょっとなかなか捕捉がしがたいところでもありますので、表向きに出るお金、約八百五、六十兆、現預金であるであろうと言われております。
いわゆるためたお金は飾り物じゃないので、これは動かさぬと意味がありませんので、こういったものを動かすためには、私どもとして、投資優遇税制とか、給与をふやした企業への税額控除とか、いろいろやらせていただいて、先ほど中山先生が言われた交際費課税の件も含めまして、いろいろやらせていただいておるんです。
平均給与というのは、確かに、十年前に比べて、四百四十五、六万から約四百六万に、一割ぐらいこの十年間で下がっておるということになっていると思いますが、逆に、配当は十年前と比較して約二倍以上ふえておりますので、そういった意味では、六・五兆が十四兆円までにふえております。
そういった意味では、事業の経費ではありません、利益処分である配当の損金算入みたいな形を認めるかどうかというのは意見の分かれるところだと思いますので、これはちょっと少々、今すぐここでそうさせていただきますとお答えできるほど簡単な話ではありませんので、検討させていただきます。
○浅尾委員 ぜひ御検討いただければと思います。
今、平均の人件費が下がっているという中で、直近の有効求人倍率に基づくこととも関係するかもしれませんが、日銀の雇用人員のDIという表を用意させていただきました。
この表を見ますと、雇用が過剰であるということと足りないというものの差でマイナスになっているということは、雇用が逼迫しているというところのあらわれなんですが、これを見ていただくとわかりますけれども、非製造業の中企業ないしは小企業で一番雇用が逼迫しているというような状況であります。
一般的なイメージで言うと、非製造業の中小企業というのは、どちらかというと、今、平均の給料というか報酬の話を財務大臣はされましたけれども、産業別でいっても低いところが実は、低いと思われている、まあ実際もそうだと思いますけれども、低いところが需給が逼迫しているというのがこの数字から読み取れます。需給が逼迫しているということは、逆に言うと、少しずつお給料を高くしないと採用ができないということになります。
政府は、経団連や組合、まあ組合にというのはないでしょうけれども、経団連等々、企業に賃上げの要請をされておりますけれども、むしろ、政府としてできることとしては、細かく都道府県別そして産業別に見た上で、特に雇用の需給が逼迫しているところについては最低賃金を引き上げていくということが、結果としてトータルの底上げにつながるんじゃないかというふうに思いますが、そのことについてまずどういうふうに考えておられるか、伺いたいと思います。
○田村国務大臣 最低賃金という考え方からしますと、先生も御案内のとおり、労働者の方々の生計費でありますとか賃金水準、そして企業の賃金支払い能力というところにかかってくるわけであります。
そう考えますと、もちろん、労働需給が逼迫しておりますから賃金は上がりやすいわけでありますけれども、やはり支払い能力というものがしっかりないことには、これは支払えないということでございますから、そのような点からいたしましても、経済の好循環をしっかりと我々はつくっていかなければなりません。
あわせて、そのような努力をされている企業に対してはしっかりと支援をしていく、こういうメニューも厚生労働省としても考えておるわけでございまして、最低賃金、昨年も十五円ほど上がるように我々も要請をさせていただいたわけでありますが、やはり賃金が上がる、そのような好循環に向かって努力をしてまいりたい、このように思っております。
○浅尾委員 実際に最低賃金を監督する立場の労働基準監督官なんかとも話をいたしますと、まず、この監督官の数が少ないのでこれはぜひ増員をしていただければと思いますが、最低賃金割れで摘発するケースも結構あるそうであります。
それはまさに今大臣がおっしゃいましたように、払えないからということなんですが、三本の矢の三本目、成長戦略、構造改革ということを考えた場合には、生産性がそこまで上がらないところ、現在の最低賃金でも払えないので最低賃金法で摘発されるというようなところは、ぜひ積極的に業種の構造転換を促す。特に今雇用の需給が逼迫しているということであれば、そういったような考え方も成長戦略としてあるのではないかというふうに思いますが、そのことについて、総理、もしお考えがあれば伺いたいと思います。
○安倍内閣総理大臣 浅尾委員の御指摘は、最低賃金を上げていくことによって、いわば、それに追いついていけないところは淘汰をされて構造改革が進んでいくというお考えなんだろうと思います。
先ほど田村大臣からも答弁をさせていただきましたように、まさにこれは企業側の支払い能力、特に中小・小規模事業者の支払い能力という点にも着目する必要もあるんだろう、このように思うわけであります。
我々の考え方としては、企業が賃金の引き上げを行うことのできるような経済環境を整えていくということと、そして、我が国の経済の生産性を上げていくことによって、そしてまた、第一次政権でも行っていたんですが、そういう中小・小規模事業者の生産性を底上げするような施策をしっかりと実行していく。そして、あるいはまた産業の新陳代謝の促進、これも重要であるというふうに認識をしておりますが、事業再編を促進するための税制を講じるなどの措置によって、我々、今委員がおっしゃったような趣旨については、中身については、そういう方向で進めていきたい。
しかし、それを最低賃金を引き上げるという形において行うということについては、いわば、それは中小あるいは小規模事業者に対しての影響が相当大きくなって、結果として、ついていけないところについては倒産あるいは事業をやっていけないということになりますと、そこで働いている人たちも職を失っていくということにつながっていくのではないかということも懸念をいたしております。
○浅尾委員 当然、生産性を引き上げなきゃいけないということが大前提であるわけですけれども、必ずしも市場が完璧なわけではないので、雇用が逼迫しているからといって、安いところにいる方が高いところに移るというようなものでもありませんので、そこは、うまい形で全体の底上げができるということの一つの道具としてこの最低賃金があるということは、ぜひ御認識いただきたいと思います。
あわせて、先ほどちょっと申し上げましたが、監督する人数が結構少ないというふうに聞いております。これは、大企業と中小企業とでは、いわゆる査察に入る件数がかなり大企業寄りになっているということも聞いておりますので、そこも、ルールはルールとして守っていただけるような体制をつくっていただきたいというふうに思いますが、もし何かあれば伺いたいと思います。
○田村国務大臣 昨年の九月に過重労働重点監督月間というものをやりまして、これは、三六協定で非常に時間が長いような協定を結んでおられるところであります。あと、九月一日に電話相談を全国で一斉にやりました。特にブラック企業問題等々がございましたが、ブラック企業というのは定義が難しゅうございまして、中小が入るかというと、もともとブラック企業というようなことがネット上で言われたのは、新興産業の結構大手等々で、要は、正規で入ってこれで安心だなと思ったら、どうもそうじゃなかったというようなところから出てきた言葉のようでございます。
それも含めて、過重労働に対していろいろと調査に入りました。結果、やはり七割ぐらいが中小で三割が大手、これは労働者の数と大体比例する部分でございます。
そういう意味では、中小、大手ともにやっておるわけでございますが、確かに、監督官の数、いろいろと御指摘もいただいております。決められた範囲の中でやっておるわけでありますけれども、大変重要な分野でございますので、我々もしっかりと、そのような違反等々を疑われるような企業に対しては指導監督に入るように、これからも努力をしてまいりたいというふうに考えております。
○浅尾委員 それでは、ちょっと幾つか経済政策の分野でも御質問を用意していたんですが、時間の関係で行革の方の分野に移らせていただきたいと思います。
まず、歳入庁にかかわることでありますけれども、厚生労働省に、法務省から、法人登記簿情報というもので、法人数が移管したはずであります。それによりますと、四百四十九万法人が存在する。
テレビを見ておられる方、ラジオを聞いておられる方はちょっとわかりにくいかもしれませんが、法律の定義では、全ての法人は、雇用人数のいかんにかかわらず、厚生年金に加入しなければいけないということであります。
そういう中で、四百四十九万法人が法務局で把握している法人数であるということでありますが、実際には百七十八万事業所、これは法人数ではなくて事業所ということでしか厚生年金が適用されていない。では、法務省が把握している法人と合致した数は幾つかというと、百三十九万だ。だから、その残りというのは、実は日本年金機構では把握していなかったというふうに思いますが、まず、今私が申し上げたこと、細かい数字は別として、大きな数字では合っているかどうか、伺いたいと思います。
○田村国務大臣 今委員おっしゃられました法人登記簿情報、これを法務省の方からいただきました。
四百四十九万法人、これは、動いている法人もあるけれども、動いていない法人も入っているかもわかりません。その中において、百七十八万事業所が厚生年金の適用事業所数でございまして、これをヒットさせてみますと、百三十九万件が一致をしたということであります。
この違いというのを、もし後でお聞きをいただけるのならば後でお答えをしますけれども、お聞きになられないのならば、今お答えさせていただきたいんですが、後でよろしゅうございますか。(浅尾委員「後で聞きます」と呼ぶ)はい。
○浅尾委員 実は、法務省が持っている数字というのは、今までは日本年金機構には行っていなかったんですね。これが行くようになりました。
財務省、国税庁には、毎年毎年、法務省が持っている数字が行っているんです。ですから、四百四十九万というのは、もともと財務省は持っているはずなんですが、財務省の方が毎年丁寧に法人を申告しているかどうか調べる。休眠してしまった法人については、これは休眠したんだということなので、財務省が把握している数字は、二百九十八万五千ということが平成二十五年六月三十日現在で、なおかつ、その中でも一部休眠しちゃったようなものがあるので、申告しているのは二百七十六万一千ということでよろしいでしょうか。
○古川副大臣 お答え申し上げます。
御指摘のとおり、平成二十五年六月三十日現在、国税庁が管理する法人数は二百九十八万五千法人でございます。
それから、申告件数もあわせてお尋ねいただきましたけれども、平成二十四年四月一日から平成二十五年三月三十一日までの間に終了した事業年度に係る申告につきましては、平成二十五年七月末までに提出のあった申告件数は二百七十六万一千件であります。
○浅尾委員 そうすると、登記をされて廃業届を出していない法人が四百四十九万ある中で、実際に申告しているのが二百七十六万ということなんですが、だから、大分そこで休眠しているようなものは圧縮されるんですが、毎年毎年圧縮していく、あるいは新規で起業されるということがあると思います。
まず、財務省あるいは国税庁としては、どういう手順で、休眠したものはもうこれは休眠ですという判断をされるのか、その手順を教えていただきたいと思います。
○古川副大臣 お答え申し上げます。
先ほど申しましたとおり、約二百七十六万の法人を管理対象としておりますけれども、一度把握した管理対象法人のうち、商業登記簿を閉鎖した法人、あるいは収益事業を廃止した公益法人等、あるいは商業登記簿は閉鎖していないけれども事実上廃業したと国税庁が判断をいたします、これは実態調査等をしまして判断するわけですけれども、こういうものは管理の対象から外すということでございます。
○浅尾委員 実は、この予算委員会で、かつて今の話を質問させていただきました。本当は、国税庁が持っているデータを日本年金機構に渡していただくと、休眠したものは全部省かれているので、生きているものだけになるんですが、なかなかそのデータはもらえなかったみたいで、法務省から休眠のものも含めて日本年金機構に渡ってしまったので、数がちょっと多くなっているんです。
いずれにしても、国税庁では二百七十六万一千件は少なくとも生きているというふうに判断をしているわけですから、それとこの百三十九万。百三十九万と百七十八万の差は、私はかなりの部分は、大手企業の支店が別登記されている事業所、あるいは工場が別登記されている事業所なのではないかなというふうに思いますので、法人の数として今厚生年金に加入しているのは百三十九万だろうというふうに思います。あるいは、それに近い、ちょっと超えるぐらいの数。
そうすると、いずれにしても、二百七十六万と百三十九万ですから、あらあらいっても百三十万社ぐらいは厚生年金に未加入のところがあるんだろうというふうに思います。
これを別組織で潰していくというのが大変効率が悪いものですから、税務署と日本年金機構の徴収部門を一緒にしたらいいのではないかというのが、かねてから私が申し上げております歳入庁のメリットなんですけれども、今そのことを指摘させていただいた上で、後で答弁されたいということだったので、田村大臣、何かありましたら、どうぞ。
○田村国務大臣 今委員おっしゃられました、百七十八万件と百三十九万件の差でありますが、一つは、言われたとおり、それぞれの法人が、支店もございますし、それから工場等々もございます。どうしても、法人情報の方は、本店等々が基本的には登録されている。一方で、この厚生年金の適用事業所の場合は、その場所でございますので、その差があります。
それからもう一つは、地方公共団体等々で、公務員じゃない方々、しかし厚生年金の適用になられる方々がおられます。こういう方々も実はその差に入ってくるということでございますから、これはどれぐらいあるのか、ちょっと我々も把握はしておりませんが、その差もあるんだと思います。
しかし、いずれにいたしましても、今この二つの情報で五年間かけて集中的にやろうと思っておりますが、さらに、今おっしゃられました、財務省から実際動いている法人の情報も何とかいただけないかということで、今これは検討をさせていただいておりまして、何とかその方向でこれができれば、さらに具体的にスピードが上がっていくのではないか、このように期待をいたしております。
○浅尾委員 では、そういう要請がありましたので、以前は断られたんですが、麻生財務大臣、ぜひ、動いている情報を提供いただきますようにお願いしたいと思います。
○麻生国務大臣 昨年八月に取りまとめられております年金保険料の徴収体制強化に関する政府検討チームの論点整理というのがあるんですが、これは御存じのように、歳入庁というものの創設をやりますと、年金機構、これは特殊法人ですけれども、この年金機構に約一万六千人ぐらいの方がいらっしゃるはずですが、この一万六千人の非公務員を公務員にもう一回するという話ですので、行政改革との関係で、一万六千人公務員がふえるということを意味するので、これはいかがかなと思っておりますのが一点。
それから、保険料徴収の基本的な考え方を整理して必要な対策を講ずるということが重要なのであって、これは組織を統合して歳入庁を創設すれば解決するという問題ではないのではないかと思ったりいたしております。
いずれにしても、これは、厚生年金の適用事業所の把握というのを促進するために、国税庁の保有しております必要ないわゆる法人情報を提供するなど、現在の体制のもとで関係省庁との連携を強化することで、法人の把握、また突合させるペースを向上するようにさせていかねばいかぬ、そのように考えております。
○浅尾委員 今ちょっと、財務大臣の指摘の中で、私が考えていることと一点だけ違うので、実際の人数を教えていただきたいんです。
日本年金機構の職員は確かに一万六千人ですが、徴収部門に従事している方、つまり、支払いは大体、一万六千人のうちの一万二千人ぐらいじゃないかと思うんです。徴収業務は多分二千人ぐらいじゃないかと思いますので、二千人がくっつくだけなんじゃないかと思いますが、実際に徴収部門に従事している人数は何人ぐらいですか。
○田村国務大臣 二十五年四月時点で、厚生年金と協会管掌健康保険、この分野が千五百人、それから国民年金の徴収分野が九百人ということで、合わせて二千四百人でございます。
○浅尾委員 この千五百人の方も、実は、端的に言えば、一般の方は、私も含めて、そう言われればそうだなと思い直したんですが、税金は税務署が集め、年金保険料というのは年金機構が集めというふうに思っていますが、それはうそで、実は集めているのは会社なんですね。皆さんのお給料から天引きをして会社が納めているだけなので、納める先を一カ所にするというのは行革にまさになるわけでありますし、その千五百人の方、要するに企業にかかわる千五百人の方の部分は、実はその人数も要らなくても多分集めることはできるだろうというふうに思いますので、そういう意味で行革になるんだということを指摘させていただきたいと思います。
そのことを踏まえて、総理に、もう一歩踏み込んだ、行革も含めて、発言をいただければと思います。
○安倍内閣総理大臣 浅尾委員は、何か非常に整理されていて、何となくいいと思われる方もおられるかもしれませんが、政府の立場としては、先ほど麻生大臣から答弁させていただいたとおりでありまして、厚生年金の適用促進については、年金機構において、本来、厚生年金に入るべきにもかかわらず入っていない事業所に対する集中的な加入指導等に取り組む、そしてまた、今後、国税庁から必要な法人情報の提供を受けることを検討するということは、今も述べたとおりでありますが、まずは、現在の体制のもとで、関係機関との連携強化を行いつつ、しっかりと取り組んでまいりたいと思います。
そして、歳入庁については、これも繰り返しになるんですが、内閣官房副長官及び関係省庁政務官による検討チームが取りまとめた論点整理において、さまざまな問題点が指摘をされているわけでありまして、年金保険料の納付率向上等のためには、保険料徴収の基本的な考え方を整理して、そして必要な対策を講ずることが重要であり、組織を統合して歳入庁を創設すれば問題が解決するものではないと指摘がございました。
また、税の適切な徴収については、社会保障・税番号制度の活用や的確な税務調査の実施などにより、適正かつ公平な課税、徴収に努めていきたいと考えております。
○浅尾委員 特に、この歳入庁については、厚生年金等々の保険に入っていない業者と入っている業者で、例えば派遣の入札をすると、入っていない業者の方がかなり低い値段でとれるといったような、そういう問題点もありますので、ぜひそういうことを解決するためにも前に進めていただきたいということを申し上げて、次の質問、外交、安全保障にかかわる質問に移らせていただきたいと思います。
中国が防空識別圏を設定いたしました。もとより、この質問をするに当たって、昨日、建国記念日でありまして、たまたま、戦艦大和と一緒に沖縄戦に行かれた矢矧という船に乗っておられた池田さんという方のお話を伺って、相当、戦争というものは、実際この方は卒寿ですから九十歳でありましたけれども、大変だということを私自身も認識をしておりますので、当然のことでありますけれども、抑止という観点から質問させていただいているということは申し上げておきたいと思います。
この中国が設定したとされる防空識別圏、何が問題かというと、防空識別圏を設定すること自体はいろいろな国がやっていますので、そのこと自体をもって何か問題があるということではありません。しかし、防空識別圏は公海上に設定されているので、基本的には通行が自由でなければいけないというふうに思うわけでありますが、ここで問題になり得るとすると、我が国の防空識別圏と中国の防空識別圏が重なっている。
そこで、先日、米軍がB52爆撃機、これはあえて公表した話でありますが、もう少し低い高度で、もう少し速い速度で飛んだ飛行機もあるというふうな未確認の情報もありますが、それは別として、B52爆撃機というのは速度は遅いです。戦闘機と比べて遅く、なおかつ高い高度を飛ぶわけでありますが、いずれにしても、その中国の防空識別圏の沖縄尖閣周辺を飛んだということであります。
仮に、このB52爆撃機か何かは別として、米軍機がこの重なるエリアを飛んでいるときに、中国がいわゆるスクランブル、中国軍機がスクランブルをかけた場合に、我が国の領空に迫ってくるということであれば、当然、航空自衛隊はスクランブルをかけるという理解でよろしいかどうか、まず伺いたいと思います。
○小野寺国務大臣 まず、委員が御指摘の防空識別区ですが、これは通常各国が行っている防空識別圏とはかなり異なりまして、一つは、我が国の領土、尖閣にかかっているということ。それから、ここを普通は、日本もそうですが、防空識別圏の場合には領土に向かってくることに関してスクランブルをかけますが、今回中国が発表しているのは、全てそこを通るものについては公表せよ、これは民間航空機も同じだということであります。
委員御指摘がありますように、今回、ここにもし、この防空識別区の中においても、ここを航行する例えば他国の航空機が我が国の領土に向かってくる場合には、私どもとしては、対領空侵犯、スクランブルをかけるということになると思います。
○浅尾委員 先日は、先ほど申し上げましたB52がこの重なる部分を飛びました。そのときに中国側はスクランブルをかけなかったわけでありますが、仮にかけてくれば、航空自衛隊もスクランブルをかけるということになるんだろうと思います。航空自衛隊の場合は、各方面の司令官に、スクランブルをした場合の、どういう対応をするかの権限が平時においても移行しているというふうに理解しております。
中国側はどういうROEになっているかというのはわからないわけですけれども、仮に、第三国、先般の例でいうと、米軍機が飛んでいた、そこに中国側がスクランブルをかける、それが尖閣上空に迫るということになれば、航空自衛隊もスクランブルをかけるということになると思いますが、その中国軍機が、我が国自衛隊機ではなくて、米軍機に先に中国側のROEに基づいて何らかの攻撃をした場合に、現行の航空自衛隊のROEに基づいた対応というのはどういうものになるんでしょうか。
○小野寺国務大臣 まず、スクランブルのことについては、あくまでも、これは防空識別区あるいは中国の勝手に言っています防空識別区の中ですが、我が国のADIZもそうですが、基本的には、我が国の領土に向かってくる場合についてはスクランブルをかけるということになります。
今回の個別事案については、ですから、あくまでも我が国に近づいてきた場合ということでの対応ということになります。
そして、一般論でお話をすれば、公海上を通る外国軍機に関して、当然、自衛隊法八十四条に基づく対領空侵犯措置を実施するということは、我が国の領土の侵犯を行うということが前提ということになりますので、公海上で我が国の領土を侵犯しない形で、例えば、どこかの航空機とどこかの航空機がある面では交戦状態に入るということになった場合には、これは、我が国を防衛する必要があると認められない場合には、私どもとしてこの対応は困難だと思っております。
ただし、今回、この東シナ海の防空識別区の中には尖閣の上空も当然入ります。尖閣は我が国の領土であります。ですから、この領空において、例えば、これは米軍機に限らず、航空機に対して外国機による攻撃が行われた場合には、当該攻撃が我が国に対する武力攻撃に該当すると認められる場合には、自衛隊法七十六条に基づく防衛出動によって対処することも可能であると考えられます。
○浅尾委員 実は、私がこのことを取り上げましたのは、海の上だと空の上よりは大分スピードが遅いんですね。空の上は、残念ながら、一発当たれば航空ができなくなるということであります。
先ほど申し上げましたように、現行の、多分、私の理解で、この場合でいえば南西方面の航空司令官というんですかに移行されているのは、信号弾を撃つところまでの判断だというふうに理解をしております。
したがって、空の上で、今申し上げましたように、特に、尖閣の領空というのは尖閣諸島の上プラスそこから十二マイル、十二海里のところまでですから、その外側は領空ではないということになると、その外側のようなところで不測の事態になったときに、先ほど防衛大臣が言われたように、対処し切れない状況になる可能性があるんだろうと思います。
対処し切れるか、し切れないかを法律が整備されていない中で、防衛出動というのは、戻ってきてと、そんなことをしている時間はないわけでしょうから、そうだとすると、対応策を事前に、平時に、冷静な環境のもとで考えておくということが必要なんだろうというふうに私は思いますが、その点について、今までの議論も含めて、防衛大臣、もしあれば。その後、総理に考えを伺いたいと思います。
○小野寺国務大臣 尖閣上空に限らず、我が国の領土、領海、領空を断固として守るという姿勢の中で、私どもとしては、あらゆる事態を想定して、その際にどのような対応をとるかということは内部でしっかりと検討させていただいております。
○浅尾委員 私がこのことを取り上げているのは、この間はスクランブルがなかったから逆によかったのかもしれませんが、万が一スクランブルがあって、それに対応して自衛隊機がスクランブルしているけれども、米軍機に対応した中国軍機と交戦的なことになった場合に、その場で自衛隊機は飛んでいるけれども何もしないということは、そのこと自体が日米同盟に大きな亀裂を与えることにもなり得るだろうというふうに思いますので、そういうことも含めたさまざまな可能性について、国会の場においても議論をしていくことも必要なんだろうというふうに思いますが、総理のお考えを伺いたいと思います。
○安倍内閣総理大臣 発生し得るさまざまな可能性と我が国の対処については、常に、いわばこうした平時においてこそしっかりと議論していく、冷静な議論をしていく、そして万全を期していくことが大切だろうと思います。
同時に、中国との間においては、中国がこうした形で防空識別区を設定いたしました。その中において、海よりも空の方が、偶発的な事故、衝突が起こる危険性は高まるわけでありますから、だからこそ、いわば防衛当局同士の話し合いをしていく必要はあるんだろう、このように思うわけであります。
海については、既に第一次政権のときに申し入れをして合意に達したんですが、具体的にそれをつくっていくということについて、まだ中国側が応じていないわけでありますが、今後とも、海と空において、そうしたコミュニケーションがとれるようにしていくために働きかけを続けていきたい、このように思っております。
○浅尾委員 終わります。

 

 

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