あさお慶一郎(衆議院議員 神奈川4区)

国会活動

予算委員会 平成25年10月22日

2013年10月22日 (火)

185-衆-予算委員会-3号 平成25年10月22日


○浅尾委員 みんなの党の浅尾慶一郎です。
きょうは、具体的な提案をさせていただきたいと思いますので、ぜひ前向きな答弁をいただきたいと思います。
私どもは、消費税の増税については、その増税の前にさまざまやるべきことがあるということを申し上げてまいりましたが、特に今回の消費税の増税は、社会保障との関連で増税されるということになっております。
御案内のとおり、社会保障の財源というのは、税金に加えて保険料ということでありまして、多くの保険料は、実は企業が、法人がというふうに言った方がいいかもしれませんが、そこに勤めておられる方のお給料から天引きをして、所得税は税務署に、そして保険料は社会保険事務所に払っているということなので、実態的には、日本の場合は企業が、法人が集めているというのが実態であります。
そのことで、だからこそ、社会保険料を集めております今の日本年金機構の徴収部門と、そして国税庁を統合して、歳入庁をつくったらいいというのが私どもの考えでありまして、残念ながら、先般の本会議での総理の答弁の中では、いろいろな問題点があると。ただ、この問題点というのは、実は認識が違うんじゃないかなというふうに思っておりますので、その観点から、幾つかまず質問をさせていただきたいと思います。
時間の関係で、私の方で、事前にいただいた数字を提示させていただいておりますので、読み上げさせていただきたいと思います。
法律上は、これは総理もよく御存じだと思いますが、従業員の数にかかわらず、全ての法人は、これは株式会社であれ、有限会社であれ、合資会社であれ、NPO法人であれ、全ての法人は、厚生年金に加入の義務を負っております。
しかし、実際に法人で、赤字の法人であっても毎年申告しているのは、これは直近の平成二十四年度ですけれども、二百七十六万一千法人あります。それに対して、厚生年金の加入事業所数、これは事業所数であって、法人ではありません。要するに、工場とか支店とか、同じ法人であっても別カウントできる、これが百七十五万八千ということで、事業所と法人だけでいっても百万違う。
まず、この数字、間違いありませんねということを伺いたいと思いますが、両方に聞いてもしようがありません、少ない方の、田村厚生労働大臣。
○田村国務大臣 今、委員の資料、法人税申告件数が二百七十六万件、それから厚生年金加入の方が百七十五万ということで、確かにこの数字を見ると差があるわけでありますが、しからば漏れておるかということになりますと、私ども、正確な数字をしっかりとつかんでおるわけではありませんけれども、未適用事業所が三十八万件ぐらいだというふうに推測しておりまして、百万件ほどはないのではないか。
それはどういうことかといいますと、例えば、名前だけつくって、実際問題、動いていない法人もかなりあるというふうに思います。それから、清算中の法人でありますとか、そもそも、法人としてはあるんですけれども、本来適用対象の従業員の方々が他の法人の方で実は適用されていて、そこに入っておられる方々は非正規の方々で対象にならないというような法人もあるということでございまして、この差があるんであろうなというふうに推測しております。
○浅尾委員 大分苦しい答弁をされておられましたけれども。
ちなみに、法人税を申告しているわけですね。法人税を申告している法人以外に、実は、申告していない法人もあります。存在する法人としては、全国で大体三百万ぐらいです。その中で、動いている法人が二百七十六万一千法人。休眠法人は申告をそもそもしていません。休眠法人については、申告しなくても、税務署は、それは休眠しているからということで追っかけていないのです。ですから、この百万の差、百万以上の差というのは、まずそこは認めていただかないと、厚生労働省の立場というのはあるかもしれませんが、そこは認めていただきたいと思います。
そのことを申し上げるに当たって、では、実際にどれぐらいあるかというのがすぐにでもわかるような情報を、厚生労働省に渡すようにいたしました。
まず伺いますが、今まで、なぜ税務署が、全国どこに法人があって、日本年金機構が、法人がないか、それには理由があったんです。
ちょうど谷垣法務大臣と目が合いましたので申し上げますと、皆さん、法務局に登記をされます、法人を設立すると。登記された情報はすぐ税務署に行きます。そうすると、決算月になると、決算年度になると、ちゃんと税務申告してくださいよということなので、間違いなく活動している法人は申告をする。しかし、日本年金機構、昔の社会保険庁は、そういう情報を今までもらっていませんでした。
これが日本年金機構に渡されるようになりましたけれども、いつその情報が渡されたか、その日付を伺いたいと思います。
○田村国務大臣 大変恐縮なんですけれども、まず前段なんですけれども、休業、清算中の法人や常時雇用者を有していない法人についても、厚生年金適用事業所とはならないですけれども、法人税の申告義務があるということでございますので、やはりカウントには入っておるというふうに我々は認識をいたしております。
それから、今、いつであったかという話でございますが、これは、もともとは、我々が政権を取り戻す前、浅尾委員の方から当時の与党の方に、与党というか政府の方にいろいろと御議論がありまして、もともとは、税務署にあるのではないか、国税にあるのではないかという話でありましたけれども、国税のデータも、もともとは法務省の法人登記簿情報ということでございましたので、これを我が方といたしまして、平成二十四年十二月から入手を開始いたしております。
○浅尾委員 平成二十四年十二月から、その情報が行きました。当然、日本年金機構には、既存の百七十五万八千百九十二事業所の情報はコンピューターの中に入っていますよね。法務局からも、コンピューター上の情報で行っています。
今、データベースというのは非常に発達していまして、二百七十六万一千法人と百七十五万八千百九十二事業所の突合というのは、データベースの組み方によりますけれども、一カ月もあれば簡単にできるんですね。
二十四年十二月に情報が来ましたけれども、その突合はいつごろできるんですか。
○田村国務大臣 この突合システムでありますけれども、来月、十一月からスタートする、そういう予定であります。
○浅尾委員 今申し上げましたように、そんなに難しい話じゃないんですね。法人の名前と住所が来ます。その法人がどういうことかは別として、法人の名前と住所が来ます。日本年金機構が持っている事業所は、もう既に持っておられるので、それを突合するのに、今のデータベースの仕組みだとそんなに、一年はかからないと思いますが、これは通告をしていないので想像でも結構ですけれども、なぜそれぐらいかかったか、お答えいただきたいと思います。
○田村国務大臣 詳しくはまたお調べして、委員にお伝えさせていただきたいというふうに思いますけれども、突き合わせするリストを作成したりするのに、平成二十五年の五月までかかっております。それから、二十五年の六月から、年金事務所において適用調査対象とすべきか確認作業を実施して、そして、いよいよこの十一月からスタートをするということでございます。
もし、詳しくまた理由等々をお聞きになりたいのであるならば、こちらの方で調べて、また委員の方に御報告をさせていただきます。
○浅尾委員 これは通告してある話ですが、ちなみに、この百七十五万八千事業所のうち、法人数はどれぐらいですか。先ほど申し上げましたように、工場とか支店とかというのは別カウントできますから。
○田村国務大臣 厚生年金の場合、制度上、人事労務管理の情報、こういうものがわかればいいわけでありまして、そういう意味では、事業所数という形でしか我々は把握をいたしておりませんので、大変申しわけないんですけれども、法人としてはつかんでいないということであります。
○浅尾委員 ですから、私が申し上げたいのは、休眠法人であっても事業所税を払わなきゃいけない、これは実際上はそうですよ。実際上はそうですけれども、全国の税理士さん、私がよくつき合っている税理士さんに聞いても、基本的にはそういう調査は来ません。それがいいかどうかは別問題として、来ません。ですから、わざわざ申告をするというのは、何らかの活動をしているか、百歩譲ってあったとしても、将来また活動しようと思っている法人以外は、申告しなくても、実態上、そういう調査は来ません。
それから、別途、税理士さんなんかに聞くと大体わかるのは、浅尾さん、いいかげんに、歳入庁をつくるのをやめてよ、我々の顧問先でそんなことをやられたら払えないというふうに言われちゃうのも事実です。
ですから、それは、厚生労働省としては少なく言いたいと思いますけれども、早く突合をして、実態がどうなのかというのを調べないといけない。法人数というのも、突合するに当たっては必ずわかりますから、それも、まずは、百七十五万八千のうちの実際の法人がどれくらいかというのも調べることを、突合すればわかるはずなので、お約束いただきたいと思います。
○田村国務大臣 いいも悪いも、突合すれば結果的にわかってくるデータだというふうに思いますので、また、わかればお知らせをさせていただきたいと思います。
○浅尾委員 そもそも、日本年金機構が把握している法人数と、国税庁が把握している法人数に膨大な違いがある。事務方としては、今、厚生労働省になるわけですけれども、加藤官房副長官が座長をしている歳入庁検討の部会にはそういう情報を上げていなかったと思いますが、そういう情報を上げてきたか上げていなかったのか、これは質問通告してありますけれども、伺いたいと思います。
○加藤内閣官房副長官 浅尾委員にお答えいたします。
今御指摘ありました私並びに関係する政務官でのチーム、これは、「年金保険料の徴収体制強化等について、歳入庁その他の方策の有効性、課題等を幅広い観点から検討し、実施すること。」という規定に基づいて検討させていただきまして、八月に一つ論点整理をさせていただいて、歳入庁に関するさまざまな問題点を指摘するとともに、年金保険料の納付率向上等のためには、保険料徴収の基本的な考え方を整理し、必要な対策を講ずることが重要である旨を論点整理等で述べさせていただきました。
その過程においては、今御指摘がありましたように、法人、いわゆる国税庁が把握した法人というのは、その申告件数よりも少しふえますけれども、連結決算等ありますが、その法人と事業所数には差があるということは認識をしておりましたし、そういう意味では、適用の対象をしっかり効率的に調査し、適用をしっかりやっていくということも、論点整理の中で述べさせていただいたところでございます。
○浅尾委員 私が衆議院の調査室に依頼して調べていただいた数字でいいますと、約一千万人ぐらいですね、本来厚生年金に加入しなければいけないけれども、加入していない。つまり、適用事業所になっていない結果、加入していない人がいるというのが、私が依頼して衆議院の調査室が出していただいた数字でありますけれども、政府の方としては、どれぐらいの人が、本来厚生年金に加入していなければいけないけれども、そういう数字になっているかという数字を持っておられますか。
○田村国務大臣 まず、誤解のないように、我々も、徴収漏れがあれば、これは何とかして徴収をして、これで税収がふえるというわけではございません、あくまでも保険料でございますから、医療保険財政というものが安定したりでありますとか、年金なら年金で、将来、もらえない方々が、本来もらえるということで厚生年金等々がもらえるようになるという中において、しっかり徴収を促していかなきゃならぬ、こう思っておりますが、今、一千万人、多分、一千百万人ぐらいだというふうにみんなの党の方は試算をされておられるんだと思いますが、これはちょっと我々が握っている数字とは違います。
具体的にどこが違うかといいますと、五千五百万人、これは国税庁の統計上の民間給与所得者のサンプル調査、これも、数字じゃありません、要するにサンプルで、これは予想値ですね。(浅尾委員「いやいや、だから、政府の数字」と呼ぶ)ええ、申し上げます。
我々が、約三千五百万人、年金の被保険者がおると。あわせて、大体この二千万人の中で適用除外になる方々が八百六十九万人というふうに、みんなの党さんは試算をされておられます。ですから、差を引きますと、一千百四十六万人となるんですが、この八百六十九万人の試算が我々と違っております。
例えば、週労働時間三十時間未満の短時間労働者で省かれる人数が、みんなの党の試算では六百八十一万人というふうに試算されておられますが、我々も、これは絶対正確な数字だとは思いません、もちろん推計なんですけれども、労働力調査、これは総務省の調査でありますけれども、これから九百三十万人というふうに試算しております。
それから、従業員五人未満の個人事業主に雇用される労働者、これも厚生年金の適用とならない者でありますけれども、みんなの党が百二十万人、我々は百三十万人、若干これは我々の方が多いということでございます。
それから、七十歳以上の労働者、これは、みんなの党は六十八万人でありますけれども、我々は百二十万人と試算しておりまして、我々の方が倍ぐらい多い。
さらに、農林業でありますとか宿泊業、飲食業、サービス、理容等々の生活関連の事業者、ここに雇用される労働者、これはみんなの党は試算の中に入れておられませんけれども、約百六十万人いるであろうと我々は予想しております。
それから、共済組合等の対象の私立学校の教職員や郵政会社の職員、これがやはりみんなの党は試算されておられませんけれども、我々は七十万人と。
もろもろ、いろいろ計算しますと、我々は大体三百五十万から四百万人ぐらいが漏れている人数ではないのかなと、あらあらの試算でございますけれども、試算をさせていただいております。
○浅尾委員 まず、一生懸命徴収されているということなんですが、たまたまきのう社会保険労務士の皆さんと話をする機会がありました。委託されていますよね、日本年金機構は。日本年金機構は株式会社にも委託するんですが、入ってくださいよと言っても、まず、公印が押されているものを見ても、委託先が未適用事業所に行っても、そんな公印、本物かどうかわからないじゃないかといって帰ってくるケースが多いということなんです。ですから、一生懸命やっているのは日本年金機構の職員だけじゃないということは、まず、これは事実ですから、認めた方がいいですよ。
要は、歳入庁をつくるということは、税務署と日本年金機構の徴収部門が一緒になりますから、これは圧倒的に適用率は上がるということをまず申し上げておきたいと思います。
それからもう一点だけ。
ちょっと総理は今退席をされましたけれども、国民年金の未加入ということについて、先般の本会議の総理の答弁にもありましたけれども、国民年金の未加入には歳入庁は役に立たないというような話がありました。国民年金については基本的にそうかもしれません。しかし、繰り返しになりますが、基本的に、法人に勤めている人について所得税を天引きしているかどうか、そして保険料を天引きしているかどうかのチェックは一カ所でした方が、はるかに漏れがなくなるということは指摘をさせていただきたいと思います。
その上で、国民年金未納、未加入は、これは個人事業主が、要は法人以外は厚生年金に入る必要はないわけですから、正確に言うと五人以上雇っていれば入る必要はありますけれども、個人事業主で例えば申告漏れしている人が多ければ、国民年金の未加入というのもあるかもしれない。しかし、今、個人事業主については、申告の際に年金の保険料を添付するような形になっていますから、チェックしようと思えばすぐできるんですね。
まず、麻生財務大臣に伺いますが、個人事業主で申告漏れというのはそんなに多いんですか。
○麻生国務大臣 これは浅尾先生御存じのように、個人事業主については、基本的には、所得税を納めるという必要がなければ申告義務は全くありません。したがって、国税庁におきましては、個人事業主のうち申告を行っていない人の数がどれくらいかと言われても、ちょっとその数を把握しているわけではありません。
〔林(幹)委員長代理退席、上杉委員長代理着席〕
○浅尾委員 所得税を脱税している人がどれぐらいいるかというような質問ですから、それはわかっていればやめろという話だと思いますので、そうだと思いますけれども。
基本的には、申し上げたいのは、実は、歳入庁をつくるということは徴収コストを下げるということなんです。
つまり、法人が間に入って天引きをしているもののチェックをするのを一カ所にすればコストが下がるんじゃないかということだと思いますので、最後に、この質問を終わるに当たって、総理に、先般の本会議では大分、それぞれ財務省と厚生労働省の組織を守る議論の答弁になったと思いますが、そうでない答弁が期待できれば伺いたいと思います。
○安倍内閣総理大臣 先ほど答弁をいたしましたが、加藤内閣官房副長官及び関係省庁の政務官による検討チームが取りまとめた論点整理においては、歳入庁に関するさまざまな問題点が指摘されるとともに、年金保険料の納付率向上等のためには、保険料徴収の基本的な考え方を整理して、そして必要な対策を講ずることが重要であり、組織を統合して歳入庁を創設すれば問題が解決するものではないと指摘されたと承知をしております。これは先般、本会議でお答えしたことでございますが。
現在、論点整理に示された方向性に沿って、厚生労働省において年金保険料の徴収体制強化等に関する専門委員会を立ち上げ、議論を行うなど、さらに検討が進められておりまして、可能なものから速やかに実施をしてまいりたいと考えています。
なお、厚生年金の適用促進等については、政府としてもしっかりと取り組むべき重要な課題であると考えておりまして、論点整理においても、社会保障・税番号制度の活用も含めた関係機関との情報連携の強化など、厚生年金の適用促進策が示されたところでございます。
○浅尾委員 では次に、いわゆる三本の矢、アベノミクスにかかわる質問に入らせていただきたいと思いますが、財政出動のところは、今ちょっと麻生財務大臣が離席をされておりますので質問の順番を変えさせていただいて、規制改革について伺いたいと思います。
まず規制改革そのものについて総理に伺いたいと思います。
そもそも順番としては、全国一律で規制をなくす、それができない場合に、特定の国家戦略特区というものをつくって、そこで実験をするということなんだと思います。それに加えて、今回、企業実証特例制度というのを提案しようというふうにされておりますけれども、まず、今の哲学はそれでいいかどうか。全国一律が本来理想だけれども、それがだめなら特定のところで実験する、そういうことでよろしいですか。
○安倍内閣総理大臣 この特区制度は小泉政権時代からスタートしたものでありますが、基本的には、全国一律で過剰規制は変えていくという姿勢であります。
そして、それがなかなか難しいということであれば、まず特区を決めて、以前の小泉政権のときには下から上げてくる提案型でやっていったわけでございますが、今回は、国家戦略等も用いながら、国家の成長戦略の中においてこういう特区をつくっていきたいということで、地域においてやってみて、それを見ながら全国に展開をしていくということでございます。
○浅尾委員 そういたしますと、今回、それに加えて企業実証特例制度というものが提案されようとしているようでありますが、全国で監督官庁からだめだと言われ、どこかの市町村ないしは都道府県が上げない、だから、二回落ちたものが企業実証で上がってくる、そういう理解でいいですか。
○茂木国務大臣 この企業実証特例制度でありますけれども、特定の地域といいますよりも、高い技術力などを備えた意欲ある民間企業の提案を受けて、安全性等の確保の措置が講じられていることを条件として、企業単位で、国民の安心、安全や利用者の利便性にも十分配慮しながら新たな規制の緩和措置を講ずるものであります。
具体的なイメージで申し上げますと、これから恐らく自動走行の車というものが出てまいります。これは、我が国の関連産業の育成にも役立ちますが、同時に、高齢者の運転であったりとか、誤操作といったことを防止することによりまして、交通の安全にもつながっていく。
さらには、既に実証実験段階にありますけれども、燃料電池のフォークリフト、これが実用化されますと、作業現場におけますCO2の削減、低炭素社会、こういった実現にもつながってくると考えておりまして、もちろん最終的には全国に広げていくということになりますけれども、こういった企業の先端的な取り組みを加速化する上から、新たな制度として、企業実証特例制度、こういったことを盛り込んでおります。
○浅尾委員 伺いたいのは、別に、特定の企業だけに認めるんじゃなくて、同じ技術を持っている人には、要は型式認定を変えるなりして全部認めればいいんじゃないですか。何でそういうふうになっていないんですか。
○茂木国務大臣 浅尾議員もよく御案内のとおり、特定の技術について、進んでいる企業もあったり、また、そこまで進んでいない企業もあります。そこが実証するために必要な制度を整えようということでありまして、若干具体的なイメージを申し上げましたけれども、恐らく、二十年前に、インターネットで世界がつながるとは誰も考えていなかったと思います、ほとんどの人が。また、メールでみんながやりとりをする、こういう社会にもなると思っていなかったと思います。先端的な企業、具体名は挙げませんが、そういったことが出てくることによって全体のサービスが広がる、こういう制度があっていいということから、導入を決定した次第であります。
○浅尾委員 よくわからないんですけれども、規制をかけるのは別に経済のためじゃなくて、社会的な何か害があるから規制をかけるわけであって、ある企業だけその規制の外側でいいというんだったら、最初からその規制を全国で外せばいいわけなんですよ。インターネットだって、別に規制がかかっていたわけじゃないわけですから。
そうじゃなくて、副作用もあるのであれば、どこかの地域で実験すればいいんですが、今の御説明だとどっちでもないから、全国でやればいいんじゃないですか。
○茂木国務大臣 例えば自動走行の車をつくるとします。これは当然、最終的には公道において走行の実験をしなきゃならない。道路交通法上そういったものがまだできませんから、そういったことで、企業がその実証をする、こういう制度は必要だと思っております。
○浅尾委員 それは別に、自動走行の車を特定の企業だけに認めるのではなくて、特定の地域でやればいい話だと思うんですよ。何か説明がよくわかりません。
○安倍内閣総理大臣 例えば、今、自動走行という話がありましたが、これがなぜ認められないかというのはその理由があるわけでありまして、その理由に対してその企業は代替措置をとれる、つまり、これを認めますが、懸念されることについてはこういうことで対応していきますよということを、その企業の独自の取り組みとしてやっていきますよということを証明できる企業については認めていきましょうということでございますので、当然、企業の力によって大きな差が出てきて、それができる企業とできない企業が出てくる、こういうことでございます。
○浅尾委員 実際に法案が出てきたときに、もう少し詳しく議論をしたいと思います。
財務大臣が戻られたので、財政の方に話を戻したいと思います。
三本の矢のうちの金融政策は私ども賛成であります。二本目の矢の財政出動というのは、民間で動くお金の量をふやせばいい、要は、民間で動くお金をふやすことによって経済効果を高めるということだと思いますけれども、そういう観点から、恐らく、財務大臣は、大企業の接待費も認めたらいい、損金算入を認めたらいいと。幾らとは言いません、どこかに飲みに行って使ったお金、安くなるのは税率分ですから、一万円飲んだって、戻ってくるのは、税率五〇パーとして五千円分しか戻ってこない、でも動く金は一万円だということで多分認められるんだと思いますが、そういう理解でよろしいですか。
○麻生国務大臣 いろいろこれは、昨年、中小企業、資本金一億円以下だけをやらせていただいたんですが、国税庁というか主税局の中ではえらい騒ぎでした、正直なところ。しかし、結果としてその効果は上がったと思っておりますし、特に地方の業界、事業、場所を見ればもうはっきりしていると思っております。
ただ、これで歳入減が三百五十億ぐらいだったと思いますので、大企業の分も同じようなことになりますと、数が全然違います。そういった意味では波及効果はもっと大きく、いろいろな意味で、私は、こういったことはやった方がいいのではないかとおなかの中自身ではまだ思っておりますが、今からちょっと役所の中でいろいろ忙しいことになりますので、それが終わりましたら御報告します。
○浅尾委員 私は、申し上げたいのは、今、三百二十億円歳入減だという話がありましたが、公共事業に三百二十億使っても、歳入減三百二十億になっても、国のトータルの入りと出では同じなんですね。ところが、歳入減三百二十億ということは、さっき申し上げたように、税率が五〇%ということは、使われているお金は六百四十億なので、民間で動くお金はもっとなんですね。もしかしたら、その後、気持ちよくなって個人で二次会に行けば、もっとお金が動くということもあるかもしれませんが、そういう意味では、別にこれに反対しているわけじゃないんです。ですから、動くお金の量をふやすという意味ではいいのではないか。
それで、動くお金の量をふやすという意味では、設備投資の減税というのが一番効果があるだろうということで、私どもはかねがね、実は自由償却というものを主張させていただいております。
これはなかなかわかりづらいかもしれませんが、例えば、ちょっとはやったうどん屋さんか何かがあって、内装が大体一千五百万ぐらいかかるとしますと、内装の償却期間というのは十五年なんですね。ですから、毎年損金に入れられるのは、単純に言うと百万円ずつ。しかし、十五年先まではやるような内装を今つくっても、多分、今の世の中ですと、三年とか四年ではやらなくなっちゃう。だったら、何年で回収するかは経営者に任せたらいい。
別に、その分の税金が安くなったって、全額回収できないんですから、経営者は全額回収するまでそれは商売しますよ。ということは、後で税金が入ってくるということなので、決して恣意的な利益調整になりませんし、税収も減らないです。だから、接待費を大企業にも認めるんだったら、償却期間も別に自由にしたって、考え方は一緒だと思いますが、その点についてどうですか。
○麻生国務大臣 これは、会社におられたので、定率、定額の違いがおわかりだと思いますが、見ておられる方はわからない方もおられますので。
償却には定率償却と定額償却とあるんですが、企業によっては、定率にするか定額にするかというのは、恣意的にいろいろやろうと思えばやれないことはないというので、こういった意味では、節税のためにいきなりどっと落としてみたりなんかされると非常に、税収増を図る側としてはなかなか難しいというのが第一点。
二つ目は、今言われましたように、僕も、設備投資をしていただくという意味においては、いわゆる設備投資をしてもらえれば即時償却を認めます、ただし、今不景気だから、デフレ脱却のために向こう三年以内とかそういった期間限定でやらせていただくというやり方の方がよほど効果は大きいと思って、そちらの方向で事を進めようとは思っております。
○浅尾委員 即時償却を認めるというのは、それは一歩前進だと思います。
ただ、例えば、大きなビルを建てると何十億とかかる。それは大企業だって、何十億を一年でというのはきついかもしれない。だったら、例えば三年ぐらいでということを認めても、結果として入る税収は減らないんですよ。当期入らなかった分だけ、入る時期がおくれますから、理論的に言うとその金利分だけ国が損するということなんですけれども、金利も安いですから、そこは踏み込んだ方がいいんじゃないですか。
要は、先ほど申し上げました、市場、要するに、マーケット、民間で動くお金は、税金が安くなって、国に入るお金の倍動きますから、そっちの方がいいのではないかということで、省内説得は大変だと思いますが、いかがでしょうか。
○麻生国務大臣 今申し上げたとおりに、税制の改革の一つなんだと思っております。
特別償却ができるというような形で、いわゆる対象設備とかその事業の年度とか、また償却限度額というのはある程度、一定のルールが決められているんですが、どの程度の減価償却を行われるというのを一方的に都合だけで決められると、これは御存じのように、計画上の設備投資として、やり方とすればいろいろあるというのは、この辺、企業経営をしたりいろいろやった人たちがそこの後ろにいますので、この人たちがやった手口がなかなか大したものだったんだとは思っていますけれども。これはなかなか、税務署とあれとのやりとりというのは、私も経営者としてやってきましたので、これはきちっとしたルールをある程度決めておかないかぬ。
ただ、それは、今までのように全部一律六十年とか何十年とか決められる、長さについては、ちょっとこれは検討をしなきゃいかぬ時期に来ているのかなとは思っております。
○浅尾委員 ぜひ、今前向きなお話をいただいたので、検討した上で実現をしていただきたいと思います。
それでは、次の規制改革の話に戻らせていただきたいと思います。
規制改革の分野として、総理は、岩盤規制として、電力、医療、農業という個別分野について国会の本会議で答弁されておりましたが、私は、それに加えて、実は一番大きいのは労働法制なんじゃないかなというふうに思っております。
なぜかというと、経済というのは労働力掛ける生産性なので、この労働力をふやすということの観点での労働法制というのがつくれれば一番いいだろうというふうに思います。
一方で、我が国の労働法制というのは長い歴史がありますが、長い歴史がある分だけ、一般的な見方でいうと、大企業の製造業で働いている人を対象につくられている側面が多いんじゃないかなというふうに思います。
つまりは、製造業というのは、例えば九時から五時まで製造ラインが動けば、その間に手待ち時間がない。しかし、今多くの人が働いているサービス業というのは、手待ち時間がどうしても出てくる。
この例を出すといいかどうかわかりませんが、おすし屋さんなんかは、もし、築地に朝仕入れに行って、昼間働いて、夜も働くとなると、今の労働基準法でいくと、個人事業主ですから対象になりませんが、多分、基本的にだめなんですね。おすし屋さんをサラリーマンでやろうとしたら大変なことになっちゃう可能性があるんです、例えで申し上げていますけれども。
労働法制というのが、世の中の多くの人がサービス業で働くようになったときに、さらに雇用をふやす中でどういう形で考えていったらいいか、それも今後の大きな改革の中身になるんじゃないかと思いますが、その点について、総理のお考えを伺いたいと思います。
○安倍内閣総理大臣 安倍内閣の基本方針は、成熟産業の失業なき労働移動と、そして多様で柔軟な働き方を実現することであります。
今、浅尾委員が指摘をされたように、大体、雇用というか労働時間というと、確かに一般の製造業をイメージするわけでありますが、さまざまな業態もあります。例えば、研究職の方は、研究していく上においてひらめいて、このままずっと夜までやって、そこで完成する場合もあるわけでありますが、これが九時―五時ということにはならないわけでありまして、そういう意味においては、人それぞれ、さまざまな働き方に対するニーズも当然あるんだろうな、このように思うわけであります。
今般、国家戦略特区における雇用ルールの明確化や、そして有期雇用の特例などの検討方針を決定したほか、規制改革会議を初めとした関係会議においても、雇用改革について有識者にさまざまな観点から議論をいただいているわけでありまして、今後とも、若者や女性も含めて、頑張る人たちの雇用の拡大を目指して取り組みを進めていきたいと考えております。
○浅尾委員 先般の本会議の御答弁で、岩盤と言われる電力、医療、農業といった個別分野についても改革を断行しますというふうに総理から答弁をいただいておりますけれども、具体的にはどういうところをやられますか。
○稲田国務大臣 規制改革担当大臣としてお答えをいたします。
岩盤規制と言われている雇用そして医療、農業について、ワーキンググループをつくって、有識者からのヒアリングなどを聞きながら、今、改革に取り組んでいるところでございます。
今どのような改革に取り組んでいるのかという御質問ですけれども、健康・医療分野の規制改革については、六月に閣議決定した規制改革実施計画において改革の重点分野の一つとして位置づけられ、本計画に定められた二十三項目について検討を行っております。
今期は、例えば健康・医療については、保険診療と保険外診療の併用療養制度、介護事業における経営主体のあり方の見直し、レセプト帳票の見直しなど分析可能なデータの整備、保険者による直接審査の推進や支払基金と国保連の役割分担の見直しなどについて、順次抜本的な規制改革に取り組んでいるところでございます。
電力につきましては、六月に閣議決定をいたしました規制改革実施計画における改革の重点分野の一つとして、フォローアップに努めているところでございます。
○浅尾委員 今、電力のお話をいただきました。
電力については、先般出された法律では法的分離ということなんですけれども、私どもは所有権分離による発送電分離が不可欠だというふうに考えております。特に所有権分離は、全国で一律でというのがなかなか難しいとなれば、事実上破綻をしている東京電力から先行した方がいいだろうと。
まず、事実上ということを今申し上げましたけれども、福島第一原発における一号機から四号機というのは廃炉が決まっております。したがって、東京電力の財務諸表から除却損という形で落とされておりますが、五号機、六号機、それから福島第二原発の一号機から四号機というのは資産計上がまだされておりますが、この資産計上の額はお幾らでしょうか。
○茂木国務大臣 まず、電力システム改革を行っていく、このことについては御党とも意識を一緒にしているところだと思います。
ただ、方法におきまして、所有権分離という形になりますと、本当に必要な資金を、経過的な措置が必要な場合に確保できるか、こういう問題、それから、憲法二十九条におけます、保障されております財産権の侵害の問題等々が出てくるかと思っております。
その上で、東京電力の資産の関係でありますが、平成二十四年度末におけます福島第一原発五号機及び六号機の簿価は合わせて一千五百六十四億円、福島第二原発の一号機から四号機の簿価は合わせて一千二百二十七億円、このように承知をいたしております。
○浅尾委員 東京電力の今年度第一・四半期決算の純資産は、一兆二千六百二十五億円で間違いないですね。
○茂木国務大臣 間違いございません。
○浅尾委員 実はこの一兆二千六百二十五億円と、今申し上げた福島第一原発、第二原発の二千七百億円強、これは大変重要な数字でありまして、一兆二千六百二十五億円のうちの一兆円というのは、後から入れられた、要するに国民の皆さんからお預かりしている優先株なんです。
ですから、もし、福島第一原発の五号機、六号機、そして福島第二原発の、これは四十年廃炉という前提でいうともう動かすことができないわけだというふうに考えるのが正しいんだと思いますが、これを東電の資産、バランスシートから落とすと、少なくとも普通株においては債務超過になるということになるわけなんですね、優先株が一兆円ということだと。
そうすると、プレパッケージの、優先株が入っていますから、ゴーイングコンサーンでキャッシュも入ってきますから別に破綻にはなりませんが、事実上国有化して分割していくということも可能なんですが、そういうことをやるに当たって、五号機、六号機、それから福島第二原発の一号機から四号機をバランスシートから落とさない理由というのはどういうことになるんですか。
○茂木国務大臣 各原発、炉をどう扱うか、これにつきましては、炉規制法上、事業者において判断をするということであります。
福島第一の五、六号機につきましては、既に九月の十九日、第一においては汚染水や廃炉、この事故収束の体制に集中する、こういった体制をつくることが必要である、最優先である、こういう総理の御判断で、東電の方に要請をしてございます。早期の判断を促したいと思っております。
いずれにしても、現時点におきまして、福島第一の五号機、六号機、第二については、そういった廃炉の決定を、東電として、しているわけではありませんから、当然、落とさない形になります。
○浅尾委員 金融担当大臣として麻生大臣に御通告しておりますけれども、時間も短いので私の方から申し上げさせていただきますが、一般的な金融慣行でいうと、収益ないしは売り上げを生む資産は連結をして資産計上ができる。しかし、売り上げを生まなくなった資産については、これは除却損として資産から落とすというのが一般的な慣行なんです。
ところが、東京電力については、そうしなくてもいいような形、あるいは、急に除却損によってバランスシートに影響を与えないようにし、なおかつ公認会計士さんが安心して判こが押せるような、そういう変更を十月一日付でやっております。
これは、国会も知らない間に電気事業会計規則というものを経産大臣の認可のもとで変えておりますけれども、これは、要は、福島第一原発にある五号機、六号機、そして第二原発の一から四号機を急に廃炉にすると、そもそも除却損も発生するし廃炉費用も発生するので、そうならないようにするための変更なんじゃないですか。
○茂木国務大臣 三・一一の東日本大震災、原発事故を受けまして、原発については、いかなる事情よりも安全性を最優先する。そして、その安全性につきましては、原子力規制委員会が独立した立場から判断をする。そして、その基準として、今年の七月に新しい規制基準、これが導入をされたわけであります。
この七月に新しい規制基準が導入をされる、これを見通しながら、本年の六月に、現行の料金・会計制度が円滑な安全な廃炉を行う上で適切なものになっているかどうか、会計の専門家等から構成されます廃炉に係る会計制度検証ワーキンググループにおいて審議をいただいてきたところであります。
その結果、原子力においては発電と廃炉は一体の事業であるとの考え方に立ちまして、料金・会計ルールを見直すことが適当と整理をされ、十月の一日に関係省令を改正したところであります。
もし、詳しく内容につきましてお尋ねのことがありましたら、改めてお答えをさせていただきます。
○浅尾委員 いや、そういう理屈を伺っているわけではなくて、今申し上げておりますように、本来、普通の企業であれば、売り上げを生むものを資産として計上し、壊れてしまったものは資産から落とすというのが安全な会計基準なんです。
福島第一原発の五号機、六号機そのものは壊れておりませんし、第二原発も壊れておりませんけれども、残念ながら、そこから収入が生まれるような発電が、四十年廃炉という基準の中で、想定ができないわけなんです。にもかかわらず、それを残すために、結果としてどういうことになっているかというと、福島第一原発の五号機、六号機、そして第二原発の一から四号機の中に入っている使用済み核燃料は、それを保管するという名目で資産として計上している形の会計変更なんです。
時間がないのでこの点だけ伺って終わりますけれども、そういう形で、少なくとも十年間はそこに使用済み核燃料を置いておきます、その分を東京電力の管内の人に負担してもらうとともに、福島の人にも、置いておきますよという説明はされたんですか。そのことだけ伺って、質問を終わります。
○茂木国務大臣 必ずしもそういうことではないんですが、これまで七六%で四十年間運転したとして満額が積み立てられるような制度でやってきた、生産高比例法という形をとってきたわけでありますけれども、これからなかなか、平均的な設備の利用率、稼働率を見通すことが現段階では困難な部分もあります。その観点から、定額法に変更する、こういう形をとらせていただきまして、解体が本格化するまでに大体十年かかりますから、四十プラス十という形で五十ということになります。
○上杉委員長代理 この際、佐藤正夫君から関連質疑の申し出があります。浅尾君の持ち時間の範囲内でこれを許します。佐藤正夫君。

 

 

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