あさお慶一郎(前衆議院議員 神奈川4区)

国会活動

予算委員会 平成25年04月09日

2013年04月09日 (火)

183-衆-予算委員会-21号 平成25年04月09日



○浅尾委員 みんなの党の浅尾慶一郎です。
きょうは、統治機構、そして行政改革、政治改革ということでありまして、冒頭、質疑通告をいたしておりませんが、私は、統治機構の一番の根本はやはり国の安全保障にかかわることだろうというふうに、あるいは安全保障にかかわる法、あるいは法に基づく政府の対応だというふうに思っております。
その中で、もう既に報じられておりますが、市ケ谷あるいは朝霞、習志野といったところにPAC3のミサイルが展開をされておりますけれども、これは、現在は、破壊措置命令というものに基づいた展開なのか、あるいは訓練名目の展開なのかということが明らかになっておりません。
破壊措置命令ということであれば、法的には、閣議決定が必要でありますし、閣議決定の前には安全保障会議に対して諮問をしなければいけないというのが今の法律の状況でありますけれども、現在展開されているものが、これは総理に伺いますけれども、どういう法的根拠に基づいて、訓練なのか、それとも今申し上げました破壊措置命令なのか、まず、その点について伺わせていただきたいと思います。

○安倍内閣総理大臣 たび重なる北朝鮮の挑発的な言辞に対して、日本としては、国際社会と連携をしながら対応していくこととしておりますが、政府としては、国民の生命と安全を守るために万全の態勢をとっております。
そして、個別の対応につきましては、まさに政府のというか日本国の戦術にかかわることでございますから、つまびらかにはできないのでございますが、今御質問の破壊命令、実際に飛んできたミサイルが日本人の生命、安全を脅かす場合に破壊をするということについては、それは事前に既に閣議決定がなされておりますので、防衛大臣の命令、防衛大臣の命令は基本的に総理の指示に従っての命令でございますが、それで可能となるということでございます。

○浅尾委員 私がこのことを質問させていただいたのは、どことは言いませんが、我が国の周辺においては、安全保障上の活動あるいは軍事的な活動について透明性に欠けるところがあるというのが我々の認識しているところ、これは多分、安倍総理もそういう認識だと思います。
であるとするならば、今申し上げました事前の閣議決定も含めて、むしろこういう形で、今はそういうふうにおっしゃっていただいたから結構なんですけれども、政府としては、我が国の対応としては、しっかりと透明性に基づいた行動をしている、これはあくまでも国民の生命と財産を守るためだということを公表された方がよかったのではないかと思いますが、その点について、もし御認識があれば、伺えればと思います。

○安倍内閣総理大臣 今回、北朝鮮はまだミサイルを具体的に発射すると、昨年のミサイル発射のように、指定の海域、時間を既に通告して発射するというスタイルではないものでございますから、いつ発射するかどうかというのは極めて不明確でございます。
その中において、どういう対応をとるかということについては、これは韓国とかまた米国とも相談をしながら、北朝鮮に対する、これはある意味の、場合によってはメッセージになっていくわけでございますが、我々も不断の、国民の生命、安全、もちろん財産も守っていくという対応をしていくという中にあって、具体的に今どういう命令を出したかということは、今回においては、むしろそれは明らかにするよりも、しっかりと実態として対応していくべきだろう、このように判断をしたわけでございます。
いずれにしても、どこでどう対応をとったかということを今の段階で相手に知らしめてしまうことにもなるということもございまして、イージス艦あるいはPAC3の配備状況等も、これはまさにこちらの手のうちになるということでございまして、前回は既に場所も決めておりますので、どこからどういうふうに飛んでいくという中においての配備であったということでございますが、今回はそれが全くわからない状況の中での対応になっておりますので、我々としては、今どういう対応をとっているかということは、むしろ言わない方がいいだろうという判断に至ったところでございます。

○浅尾委員 幾つか論点があると思いますが、一番の根本は、破壊措置命令を出すということと、どこにPAC3を配備するということは、破壊措置命令を出したことの公表は当然のことながらしていただいた上で、どこにあるかというのは非公表という方が、むしろ透明性が高いのではないかなというふうに思います。
あわせて、どこにPAC3が配備されているかというのはテレビでもうさんざん報じられてしまっていますので、その点について指摘をさせていただいて、通告させていただいた質問に移らせていただきたいと思います。
まず、きょうは行政改革ということが大きなテーマでありますけれども、行政改革ということを考えた場合に、全てを官が行うのか、あるいは、公のことに対して民間が関与するのかという、要するに、公的なことですけれども、民間の活力を使うことによって、大きな政府でなく対応していくということも十分考えられるのではないかなというふうに思います。
そういう意味では、私は、新しい公共という考え方、この考え方自体は引き続き推進していくべきなのではないか、NPOやさまざまな非営利団体が公に関与するという考え方自体は推進していくべきだというふうに思いますが、まず総理に、新しい公共ということについての基本認識を伺いたいと思います。

○安倍内閣総理大臣 いわゆる公共という概念において、これは、公共は必ずしも国が担うものだけではないという考え方なんだろう、このように思うわけでございます。
そこで、新しい公共という考え方ですと、若干違和感を感じるのは、まさに新しくいきなりそういう考え方が出てきて、そういうNPOであれ、さまざまな団体が出てきたかといえば、そもそも日本には地域地域にそういう助け合いの組織があったわけでございまして、その地域地域の助け合いがまさに公共を担っているということではないだろうか、こう思うわけでございます。例えば消防団一つとっても、これはまさに地域の若者が、本来であれば、東京であれば考えられないわけでございますが、消防署がやる仕事を地域の若者たちがやっているということでございますから、それはそもそもあったんだろうと。
ですから、そういう地域地域のきずなを生かして、人間同士のきずなを生かして、そういう公の役割を担っていく、これは当然あるべきであろうと思うわけでございまして、そこを強くしていくということも極めて重要な観点だろう、このように思います。

○浅尾委員 もちろん、今おっしゃったような消防団とか従来あったものも含めて、本業がほかにある方が公のために活動する、それを支援していくということは、その形態が何であれ、私はどんどん進めていくべきだろうというふうに思います。
この新しい公共ということを考えた場合に、推進会議というものが存在するというふうに思いますが、その推進会議の開催の状況についてお伺いしたいと思います。

○甘利国務大臣 前政権下で、「新しい公共」推進会議というのが開催をされております。最後に開催をされたのが、平成二十四年の十月の十六日と承知をいたしております。

○浅尾委員 今後、安倍政権においては、先ほどもおっしゃった、例えば消防団も含めて、もちろんNPOも含めてだと思いますけれども、こういった概念を推進していくつもりがあるのかないのか、そして、あるとするならば推進会議を開催する予定があるのかないのか、あわせて伺いたいと思います。

○甘利国務大臣 委員から御指摘がありましたとおり、全てを公共が、つまり行政がやるとなると、これはもう大変なコストがかかる、税金がかかるわけでありますし、みんなで助け合うという共助の精神というのは、社会を支えていく上で、コスト面だけじゃなくて、その精神が極めて大事だと思っております。でありますので、安倍内閣といたしましても、この共助をしっかり高揚していくような、そういう仕組みはつくっていきたいと思っております。
ただ、新しい公共という名前をそのまま使うということは実は考えておりませんで、新しい公共は、鳩山総理のときの話ですよね。鳩山さんの専売特許であると思いますし、だから使いたくないということではないんですけれども、新しい名前というか、共助社会づくりというようなことで、共助社会づくり懇談会というような仮称でスタートさせたいと思っておりまして、今、副大臣を中心に、開催に向けて下段取りをしているところでございます。

○新藤国務大臣 所管外で出てきて申しわけないんですが、ぜひこれは御認識いただきたいと思います。
この新しい公共の概念は、その前に、自民党福田内閣のとき、これをソーシャルビジネス、コミュニティービジネスといって、社会的課題を解決するための新しい仕事の仕組み、こういったものをこの国の中につくっていこうではないか、こういう研究会を始めました。私が当時副大臣のときに自分でやったものですから、そういう概念がございます。
それは、例えば子供が病気になったときにお医者さんに連れていってあげる仕事、もう既に成立していますね。それから、ベビーシッターも、預かりではなく、個人的なベビーシッターをやってくれる仕事もあります。それから、農地を借りて、都会から若い人を呼んで、そして耕しながら、農家の皆さんと一緒に農業をやっていくとか、いろいろな仕組みがもうできているけれども、財政基盤が弱いものですから、こういったものへの活動支援のための税制措置だとか、それから、そもそも活動資金を、基金をつくってやっていこうじゃないか、こういうCB、SBというんです、この仕事を進めておりました。
名前は、政権がかわって、新しい公共というふうにしていただきましたが、精神としてはもともとから始まっているものであって、これは、いわばNPOとかNGOとか、アメリカでは十年間で一千万人以上の雇用が創出されています。こういった新しい仕組みというのは取り入れるべきだ、こういうことでございます。

○浅尾委員 私は、名前よりも、今まさにおっしゃっていただいたように、共助というか、公に属するようなことについて、民間も入って、よりよいサービスを、肥大化しない政府でもってやっていくという発想は、ぜひとも進めていただきたいというふうに思います。
今、新藤総務大臣が所管外だけれども応援を言っていただいて、別に何党の手柄ということじゃなくて、ぜひ進めていただきたいと思いますが、その点について、総理のお考えを伺いたいと思います。

○安倍内閣総理大臣 今の議論を聞いておりまして、私もよく整理ができたんです。
まさに公の役割を国なり地方公共団体が全て担うことはできませんし、むしろそうではない方がいいだろうということでありますから、今、新藤大臣が答えたように、社会的な課題を解決していくために、そうしたNPO、NGO等々を設立して、税制上の措置で支援をしていくという形がいいのだろうと思います。
また、シンクタンク等についてもそうなんだろうと思いますが、そういうものが社会的な役割を担っていくことによって活力を得ていくことができるだろう、このように思います。

○浅尾委員 今おっしゃいましたNPOについても、NPOに限らずかもしれませんが、寄附税制ということがその活動を拡充していく上では非常に重要だろうというふうに思っておりまして、私は、個人的には寄附税制、もっと寄附をしやすくするべきだというふうに思っておりますので、安倍政権のその点についてのお考えをぜひ伺えればと思います。

○甘利国務大臣 重要性はよく認識しておるつもりでございますけれども、委員御案内のとおり、二十三年度税制改正においてかなり使いやすくしたつもりでございます。従来の所得控除の制度に加えて、税額控除というのを導入いたしました。それから、寄附、優遇の対象となる認定NPO法人の要件の緩和もいたしております。要件緩和が徹底すれば、かなり裾野が広がっていくというふうに承知をいたしております。
まずは、この二十三年度税制改正の定着ぐあい、それをしっかり見きわめたいと思っております。

○浅尾委員 もう一点、先ほど総理からもシンクタンクという言葉がありましたけれども、新しい公共というか、民間に属するところ、特にNPO、シンクタンクと霞が関との人事交流というものについては、民間企業との人事交流というのは現在制度としてかなり実施に移されておりますけれども、NPOとの人事交流あるいはシンクタンクとの人事交流というのももう少し、ないわけではないと思いますけれども、実施をしていったらいいのではないかと思いますが、その点について、もし総理のお考えがあれば伺いたいと思います。

○安倍内閣総理大臣 特にシンクタンクとの間において、国の公務員が人事交流をしながら政策立案能力を磨いていく、いわば武者修行をしながら、民間のもとにおいて新しい発想で政策立案能力をもっとダイナミックに磨いていくということも大切でしょうし、同時に、シンクタンクの人たちが実際に行政を行う現場に行って、今まで自分たちがつくってきた政策が果たして実行可能かどうかということを経験していく、また、それによって刺激になり、新しい動きにつながっていくんだろう、このように思います。

○浅尾委員 それでは、行政改革の方の話に移らせていただきたいと思いますが、何回か実は予算委員会で、政府の統計でありますこのSNA、国民経済計算確報というものに基づいた産業別の雇用者報酬というのを取り上げさせていただきました。
私、今回、この数字を取り上げてみて、今回で三回目なんですけれども、取り上げるたびに、今でも高いんですよ、比較すると、全国平均よりも公務が倍近いんですが、取り上げるたびに数字の計算根拠が変わって、少しずつ数字が変わっていくというのもなかなか不思議だなと、これはちょっと指摘だけさせていただきたいと思います。
平成二十三年で、全国の平均が四百四十一万円、公務が八百十八万円という、産業別では一番、正確に言うと、この数字でいうと石油・石炭製品というところが若干ことしの数字では高くなっていますけれども、ことしというか、今度計算方式を変えた数字では高くなっていますけれども、去年段階では公務が一番高かったんです。
そういうことも含めて、素朴な、数字をごらんになってのまず安倍総理の感想を伺いたいと思います。

○安倍内閣総理大臣 この公務員の八百十八万というのは、これは全部足し込んでいるんですか。(浅尾委員「地方公務員も含まれます」と呼ぶ)
これが高いか安いかということなんですが、公務員の場合は身分が保障されているということを勘案すると、国民的にはこれは高いという印象を受けるかもしれない。しかし、多くの公務員は非常に真面目に、無私の思いで仕事に熱中をしているわけでございますし、また同時に、公務員のいわば腐敗を、こうした形で保障することによって一掃してきたという歴史もあるわけでございまして、そういうことを総合的に勘案しながら評価をしていくべきだろうとは思います。

○浅尾委員 実は、これは私が出した数字じゃなくて、政府の統計に基づいている数字であります。
先ほど申し上げましたように、きょう気づいたんですが、去年予算委員会で出した、同じ、直近は平成二十三年まででありますから、平成二十二年、ここでは七百九十八万円となっていますが、去年政府が出していたのが九百三十二万円。ちょっと統計を変えて少し数字が下がるようになっているんです。それは、説明では、非常勤の人も入れて割るとそういう数字になるという説明でありました。
それはそれとして、いずれにしても、全国平均よりもかなり金額が大きくなっているというのは事実だということは指摘をさせていただきたいと思います。
特に、もう一つの数字の方を見ていただければと思いますけれども、都道府県別で平均報酬月額。これはちょっと数字が細かくて、テレビをごらんになっておられる方は大変見にくいかもしれませんが、平均報酬月額、平均給与ですね。平均給与を、民間企業の平均給与を地方公務員の平均給与を分母にして割ってみますと、大きく差があるところでは民間が官の六八%とか六〇%なんというところもありますけれども、非常に差が大きくなっています。
たまたま、これは私、ことしの一月に、石川県から来られたある方とお会いしたら、やはり地域に行けば行くほど、民間と官との格差が大きいということに対して、いろいろな思いがあるというようなことを聞かされました。
では、何でこんなに差が出てしまうんだろうということで、これはるる指摘をさせていただいておりますけれども、きょうは人事院の総裁も来ていただいておりますが、まず、必ずしも給与そのものというよりか、ここに出ておりますのは給与ですけれども、給与以外の部分でも、退職金というものの調査の対象が、非常に、一番大きくなるような調査対象をとっている。
これは人事院に言わせれば、そういうふうに細かくレクをしておりませんので新藤総務大臣には聞きませんが、多分人事院は把握していると思いますが、調査対象を決めるのは総務省で、人事院は単に調査をしているだけだということでありますけれども、例えば退職金といったときに、いわゆる退職一時金と企業年金と両方を、企業年金と一括でもらうこともできるんですが、その両方を調査対象にしています。
そうすると、当然ながら、額が大きくなる。額がどれぐらい大きくなるかというと、企業年金を一時金でもらうのと、いわゆる一時金の退職金がほぼ同額なので、あらあらで言うと千二百五十万、千二百五十万ぐらいで二千五百万、これはちょっと大ざっぱな数字で言っていますけれども、というような計算になります。
では実際に、人事院の方がすぐ数字を持っておられればお答えいただきたいと思いますが、民間企業で両方の制度が存在する、つまり、企業年金もあって退職金もある会社というのは、全体の何%ですか。

○原政府特別補佐人 お答えをいたします。
直接御指示がいただけませんでしたので、手元に資料をきちんと支度してございません。
御指摘のように、退職金の調査は、総務省の方から御指示をいただいて、要請いただいて、私どもで調査をする。それを報告した上で、総務省、財務省で御方針を出されるという仕組みになってございます。
それで、民間の退職金でございますけれども、企業年金と退職金というのはほぼ同等の性格のものになってございまして、歴史的には、もともと退職金であったものを一部企業年金に振りかえるということで、民間におけるいわゆる退職金は、企業年金と退職金両方を合わせたものというのが世の中の実態でございます。
公務員につきましては、そういった企業年金の制度というのは基本的にはございませんので、退職金を比較する際には、公務員の退職金と民間の退職一時金並びに企業年金を足して議論するという形になってございます。
御質問に十分答えられるかどうか、あれでございますけれども、企業年金制度を有する企業の割合は、調査対象企業全体のうち五六%でございます。退職給付制度を有する企業、これのうち企業年金、ほとんど同じになりますが、約六割という形になります。
したがいまして、過半の企業は両方の制度を持っているという形になりますので、それを合わせて退職金という形をとっているところでございます。

○浅尾委員 私の手元にあります数字で申し上げさせていただいた方が早いかと思いますので申し上げさせていただきますと、まず、何らかの形で退職制度があるのは全体の九二%。これは企業規模の加重平均で、大企業の方が当然あります。中小企業ではなかなか退職制度というのがあるところは少ないんでしょうけれども、加重平均をすると九二%です。この九二%を一〇〇とした場合に、企業年金と退職一時金の両方あるというのは四四%しかないんですね。退職一時金のみというのが四一・五%で、企業年金のみが一四・五%ということなので、両方あるというのは全体の半分以下。
半分以下のところで、その数字を分母に考えて、片っ方が千二百五十万でもう一つが大体千二百五十万だとすると二千五百万というような今の制度の考え方自体がおかしいのではないか。
特に、確かに、この間の法改正で、公務員には、いわゆる企業年金に相当する職域加算というものが廃止になりましたから、多少は企業年金的なものがあってもいいという主張はあるのかもしれませんが、その廃止になった法案の中に、廃止にするかわりに公務員用の企業年金というのを設計するというのも入っているわけでありまして、もしそうだとすると、退職金のところはいわゆる退職一時金だけにしないと、民間とイコールフッティングにならないんじゃないかというふうに思います。
制度の細かいことはともかくとして、今申し上げましたように民間とイコールフッティングにするということについて、これは御担当が行革大臣なのか総務大臣なのかわかりませんが、どのようにお考えになるか、ちょっと伺いたいと思います。

○新藤国務大臣 私の方で把握している部分で申し上げます。
まず、各都道府県の民間企業と公務員の給与比較であります賃金構造基本統計調査、賃金センサス、こういったものに対しては、これは公務員の方が高くなっております。その部分は、やや数字のとり方の状況が違います。そして、賃金センサスについては、例えば、十人以上の、職種について、現場作業員さんだとか販売員さんとかそういった方も含めての、いわば公務には類似しない職種の方々も全て入っている、こういうことが一つあります。それから、給与決定要素である年齢や学歴、こういったものの違いも考慮されていない、こういうところがございまして、その上での結果だということ、御承知おきだと思いますが、そういう状態であります。
それから、国家公務員の退職給付につきましては、これは、五年に一度官民比較の調査を行って、民間水準に均衡させているというところであります。
そして、二十四年三月には、人事院が公表した官民比較調査結果により、支給形態によらず、退職後にもとの使用者から受ける給付の一切を比較するため、民間については退職一時金と企業年金、それから官については退職手当と共済年金の職域部分、この合計を比較いたしました。そして、その比較によって、この調査結果に基づきまして、臨時国会において、国家公務員の退職手当を約一五%、四百万、これは引き下げたのであります。
こういった官民格差の解消は今後も続けていきたい、このように考えています。

○浅尾委員 私のそもそもの問題意識は、いわゆる退職一時金だけを調査対象にすべきだということは指摘をさせていただきたいと思います。
加えて、今私の方から申し上げました職域加算というものがなくなりますが、その代償措置として、新たな、いわゆる年金の、公務員の共済年金の三階建て部分をつくることを検討というのが、たしか解散前の国会で通った法案の中に入っていたと思いますが、この新たな職域加算にかわる制度について、安倍政権においてはどういう考え方なのかを伺いたいと思います。
私はレクでは申し上げたんですが、簡単に申し上げますと、職域加算というものをなくすということになったというふうに理解しております。そのかわりに新たな制度をつくるというのがたしか入っていたと思いますが、どういう制度設計で考えておられるかということについて、もしレクのときに把握されていなければ結構ですけれども。

○新藤国務大臣 ちょっと連絡が悪かったようで、今、そのあたりの詳細がございません。
もちろん、検討して結論を出さなきゃいけない部分でありますし、研究もしておりますが、今、正確なことを申し上げられませんから、後ほど御報告させていただきたい、このように思います。

○浅尾委員 それではもう一つ、公務員の人件費が高くなる要素として、これは累次、人事院の原総裁には申し上げております。先ほど日本維新の会の馬場議員からも人事評価というのがございましたけれども、実は、人事評価は絶対評価でやる、しかし、絶対評価でやったものをその後に相対評価に切りかえるというのが今の人事制度だというふうに思います。
原総裁はよくそこを御存じだと思いますけれども、まず、その点の事実関係を伺いたいと思います。

○原政府特別補佐人 御質問にございましたように、評価そのものは絶対評価でさせていただいております。その上で、その評価をベースに、それを、任免、人事考課、いろいろと反映するわけでございますが、特に、以前の御質問でもございましたように、成績の下位にあった人間をどうするかという点については、相対的な枠を決めるというやり方はとっておりません。
この辺は、組織によってどういうやり方をするかはいろいろだと思います。相対評価をして、枠を決めて評価そのものも当てはめ、そして、例えば給与の査定等についてもそのままそういう枠を使うというやり方をしている組織もございますし、必ずしもそうでない、私どもと同じような絶対評価をして、当然、成績の悪い人間をしかるべく下位に評価するのは当然でございます。ただ、それを、枠をはめて、あるパーセントを必ず付するというやり方はしておりません。
私どもが、全数はとても調べられませんが、しかるべく昇給の仕組みといったものを勉強させていただいた限りにおきましては、むしろ相対的な枠を決めてやるというのは必ずしも主流ではないというふうに思います。中にもそういうのはございますけれども、制度としてはそう決めてあっても実際の運用は必ずしもその枠にはなっていないという形で、やはり下位の人間については、当然下位の者は下位にするという原則は同じでございますけれども、枠を決めるというやり方はしていないのがかなり多いように認識をしてございます。

○浅尾委員 多分、聞いておられる方は総裁が何をおっしゃっているのかよくわからないんだと思いますが、私の方から簡単に説明させていただきますと、絶対評価というのは、先ほどの馬場委員の言葉でいえば、S、A、B、C、Dという五段階なんです。これは絶対評価ですから、比率は決まっていません。
一方で、昇給は、Sというのは従来の昇給幅の倍昇給する、Aは一・五倍、Bが従来どおり、そしてCは昇給は半分、Dはしないというのが反映された後の形なんですけれども、絶対評価を相対評価にするのはどこかというと、倍昇給するところには全体の五%の人を割り振るために相対評価にしているんです。それから、一・五倍昇給するAのところには二〇%割り振るためにやっているわけでありまして、残ったところ、従来どおり昇給するところは、大体、五足す二〇で七五ですから、七二%ぐらいが実績値でいうと割り振られている、そういう理解でよろしいですね。

○原政府特別補佐人 数字的には、今御指摘があったとおりでございます。

○浅尾委員 私がおかしいなと常々、予算委員会でも申し上げているのは、絶対評価はいいんです、絶対評価で。しかし、絶対評価で評価したものを相対評価にするときに、上がる方だけは割り振り、配分があって、従来どおりの人は残りほとんどというのは制度としておかしいんじゃないかと思いますし、それは統計の正規分布にも反しているんじゃないかというふうに思います。
こういうところにメスを入れていくのが行政改革だというふうに思いますので、もし絶対評価というものを相対的にするなら、きれいに五、二〇、五〇、二〇、五にするべきだというふうに思いますけれども、その点についての総理のお考えを伺えればと思います。

○安倍内閣総理大臣 今の議論を聞いておりまして、確かに上げる方だけ相対評価で上げるのは、やはり何らか国民的にも納得できないだろう、相対評価にするのであればそうした分布にしていくべきだろう、このように思いました。

○浅尾委員 これはぜひやっていただきたいと思います。
ごらんになっておられる国民の皆さんも、何でそんなふうになっているのかというのを御存じない方も多いと思いますので、これも私の方から、こういうことが理由でしょうということを確認させていただきますので、原人事院総裁に確認していただければと思います。
従来は特別昇給という仕組みがありました。大体、全職員の一五%が通常の昇給幅の倍昇給する。特別昇給というのは全職員の一五%ですから、大体六年に一回。六分の一が一六・六七%ですので、通常の昇給が五千円とか八千円だとすると、大体六年に一回、倍昇給する特別昇給というのが全職員に対してあった。これは幾ら何でもやり過ぎだろうということで、特別昇給をやめました。やめたら一五%の昇給の原資が余るので、上に行く部分だけ、お金の出どころは、言いたくありませんけれども、税金だから使っているということなんだというふうに思いますが、まず、そもそもの原資はこの特別昇給をやめたことだという理解で間違いありませんよね。

○原政府特別補佐人 かつて、今先生から御指摘のありましたような運用がされていた実態はあったやに伺っております。私が人事院に参ったころにはかなりそういった形のものは変わりつつありましたけれども、そういった流れが公務員の人事考課にあったことはどうも事実のようでございます。
御指摘のように制度を直しましたので、そういった、いわば悪慣行的な、持ち回り的なものは今はないものと私は承知しておりますが、やはり人事考課を厳正に行い、それをきちんと評価するというのは全ての基本でございますので、今後とも、どういうふうに運用していくか、私どもとしてもきちんと注視をしていかなければいけないと思います。
特に、下位の評価につきましてどうするかということについては、やはり人事考課というのは、一人一人の業績を評価すると同時に、組織全体のパフォーマンスをどうするか、あるいは該当の職員を今後どのように育成していくかといったいろいろな観点でするわけでございまして、今御意見にございましたように、正規分布の形でかなりの数の人間を機械的に低評価にするということをやるのが公務のような組織にとって適切なものであるかということに関しては、私は先生と見解を異にしてございます。

○浅尾委員 正規分布にするのは考え方が違うという御意見であるとするならば、なぜ、特に、普通の人より倍上がる人は自動的に五%、一・五倍上がる人は二〇%なんですか。

○原政府特別補佐人 きちんとした考課をする、先ほど申しましたように、成績に応じて評価をしなければいけないということで、それまで必ずしもそういう形がなされておりませんでしたので、やはり誘導的にそういったものをしなければいけないということで、大分前の制度改正でございますが、そのときに、もともとあった、そういった一五に対する原資をベースにして、新しい制度の中でも、特別昇給といいますか、抜てき昇給の数字を決めたことは事実でございます。
ただ、その数字というのは、仮に、昨年そういう処置をしてことしの給与が決まっているとしますと、そういった織り込まれた給与をもとに民間と給与を比較して、新たな年の公務員の水準を決めるということになりますから、それをすることによって公務員の給与が上振れするという形にはなりません。
昨年処置をしました昇給なりそういったものを全て含んだ、その次の年の四月に、それが公務員の給与としてでき上がる、それに対して民間の給与を調べまして、そこで高い低いということで較差を決めるわけでございますので、その年についてはそういった五%なり二〇%の方がほかの方より高い部分はございますが、トータルの水準としてはそういった形で是正いたしますので、公務員の給与がそれによって上振れしているということはございません。

○浅尾委員 いや、それは算数の世界で言うと、おかしな話なんですよ。
要するに、もともと原資として、一五%は通常の倍昇給する原資があった、これをやめましょうと。やめて、それを、税金ですから返還する、人件費の中から返還するといえば、その分だけ人件費が下がる、昇給の中で下がるというのは、これは誰が計算してもそうなんです。返還しないで、それをS、Aの方に五%、二〇%と割り振っているということなので、もし、そういうことでおっしゃるようにするならば、正規分布にした上で、公務員の中の非正規の方にそのお金を回す、人件費を回すということなら多少は理屈は通るかもしれませんが、今の御説明ではなかなか、私は少なくとも理解できませんし、聞いておられる国民の皆さんも理解ができないんじゃないか。
きょうは行政改革ということですから、制度としておかしいことはやはり直していただきたいということなので、先ほど正規分布にするべきだというふうにおっしゃいましたし、その原資はこういうものだということを今指摘させていただきましたので、ぜひ安倍政権としての考え方を伺いたいと思います。

○新藤国務大臣 今さまざまな御議論をいただきました。人事院からのお話もさせていただきました。いろいろな状況を踏まえて、私どもとすれば、それは不断の見直しが必要だと思います。まずはそれぞれの根拠、こういったものをしっかり調べながら研究してまいりたい、このように思います。

○浅尾委員 私がこういうことを申し上げるのは、公務員の人数でいうと、国家公務員は地方公務員の大体四分の一ぐらいですので、一方で、基準財政需要というのを考えたときには、国家公務員の人事制度がそのまま基準財政需要に基本的には、単価としては国家公務員の単価として反映される仕組みになっておりますので、この国家公務員の人事制度を変えるということは、基準財政需要の支出の方を変えていくことにもつながるんじゃないかというふうに思います。
税源が本来はいろいろな形で移譲されて、各自治体が自由にその税源の中で人件費を払っていく仕組みが一番理想だと思いますが、今の交付税という制度を前提にすればそうした計算になるわけでありますが、国をいじることによって基準財政需要に反映させることの是非についても伺いたいと思います。

○新藤国務大臣 これは、人件費の抑制、また適正な給与体系、こういうことをやっていかなきゃいけないわけでありますから、取り組みが必要だ、このように思います。
今のお尋ねでございますが、これは少し修正をいたしました。それで、地方交付税における地方団体の給与費は地域の民間給与をより反映させるということで、平成二十三年度から、人件費の単価を変えました。それは、要するに、今の最も民間賃金の低い地域の給料を考慮して、それを俸給水準といたします。そこにいろいろな地域手当だとかそういうものを加味したようにいたしまして、ですから、高いままで設定をしないように、こういったことで、各団体ごとの地域手当の支給割合、こういったものに応じて補正をして積み上げていくという形に変更したわけでありまして、各地域の給与水準をより適正に反映できるように工夫をさせていただいているところでございます。

○浅尾委員 ぜひ、制度としておかしい人件費のありようについては不断の見直しをしていただきたいというふうに思います。
次の質問に移らせていただきたいと思いますが、今回の解散・総選挙の前に、自民党総裁として安倍総理は、議員定数の削減ということについても、当時の野田総理との間で、国会の場ではありましたけれども、合意をされたというふうに認識をしております。あわせて、高等裁判所の一票の格差についてのさまざまな判決も出ておりますが、議員定数の削減と一票の格差について、高裁レベルの判決でありますけれども、そういうのを踏まえて、当時の自民党総裁として国民の前でも約束をされたことについてどのように今お考えになっておられるか、意見を伺いたいと思います。

○安倍内閣総理大臣 昨年の十一月の十四日の党首討論において、野田党首から、定数削減、そして議員定数の是正について提案がございました。議員定数の是正については、〇増五減についてさきの国会で成立をさせる、そして定数削減は、抜本的な改革を含めて、この通常国会において成案を得るようにという提案がございました。その中で自分は解散をするということでございました。
私の方からは、〇増五減というのは、私たちは、昨年の三月ぐらいの段階ですかね、既に出していて、これは先行処理をしようということになっていたものでございますから、当然やっていくべきですねという話をしまして、そして、抜本改革については、基本的には、私と、当時の野田総理と、そして公明党と、与党、三党でやっていくということはやぶさかではありませんが、ただ、これは民主主義の土俵をつくるものでありますから、ここを私と野田さんだけでやっていいんですか、これは共産党や社民党のような党も含めて協議をしていくべきではないですかという話もさせていただきました。その中において成案を得るように努力をしていきます、こういうことになったわけでございます。
現在、高裁において違憲、違憲状態という判決が下される中において、〇増五減については既に成立をしておりますが、区割り審から既に答申が出されております。この法案をこの国会で、当然、最優先事項で通すべきだろうと思います。
その上において、自由民主党として、三十減の法案が与党としてまとまったわけでございますので、これをもとに与野党で協議を進め、そしてこの国会で成立を目指していきたい、このように思っております。

○浅尾委員 我々自身も身を切る改革をしていかなければいけないと、私自身もそう思っております。
その中で、大変重要なことは、やはり一票の格差というものについても違憲だというようなさまざまな高裁レベルの判決が出ていますので、引き続きそういった判決が出ないような、そういうことを条件にしながら、定数の削減ということもしっかりと取り組んでいかないといけないということを申し上げて、これ以上質問すると次の方に御迷惑をおかけしますので、茂木大臣にはお越しいただきましたけれども、茂木大臣宛ての質問は割愛させていただきまして、私の質問を終えさせていただきたいと思います。

 

 

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