あさお慶一郎(前衆議院議員 神奈川4区)

国会活動

尖閣諸島沖の日本領海内で起きた中国漁船と海上保安庁巡視船の衝突事件を巡る政府の対応に関する質問主意書

2010年10月25日 (月)

平成二十二年十月二十五日提出

質問第八八号

尖閣諸島沖の日本領海内で起きた中国漁船と海上保安庁巡視船の衝突事件を巡る政府の対応に関する質問主意書

提出者  浅尾慶一郎


尖閣諸島沖の日本領海内で起きた中国漁船と海上保安庁巡視船の衝突事件を巡る政府の対応に関する質問主意書

先の総選挙後に成立した民主党政権は政治主導を掲げている。

政治主導とは何か。それはまさしく選挙で選ばれた国会議員たる政治家が、政府職員を指揮命令し、政府職員任せにせず、国民の負託を受けた政治家がこれを行い、まさしく政治家が、国会議員が、日本国の進むべき方向を決めることである。

重要な外交案件であれば、政治主導として処理すべきであることは尚更当然である。

しかしながら、先の尖閣諸島沖で起こった事件への政府の対応について言えば、本来、政治主導として処理すべき最優先の重要な外交案件であるにもかかわらず、政府はこれをしなかった。

もとより、どのような国家であろうとも、第一に守るべきものは国民の生命と財産、そしてその国民の生活が営まれる領土・領海である。これらを守るべき判断と決定は政治家が行うのが当然である。これを政治が主導せずして誰が主導するのであろうか。逆に一捜査機関が外交を忖度して刑事事件を左右する判断をして良いものでは断じてない。

また刑事事件における検察当局の判断は、公正中立な立場から行われるべき行政処理であり政治主導とは本来一線を画すべきものと思料する。

この問題意識に立って、以下質問する。

一 尖閣諸島沖の日本領海内で起きた中国漁船と海上保安庁巡視船の衝突事件において、この中国漁船の船長を逮捕し、送検したのは何故か。

二 一について、中国漁船の船長が逮捕、送検された後、那覇地検が勾留請求をし、さらに十日間の勾留期間の延長請求をしたのは何故か。

三 逮捕、送検され、勾留延長がなされた事案に関し、事件の真相が明らかになっていない段階で、不起訴としている事案は過去に一例でもあるか。

四 検察庁が被疑者を起訴するに際して、被疑者が日本人であるか外国人であるかに差を設けているのか明確に回答されたい。

五 同種の罪を犯した日本人と外国人がいた場合、地方検察庁が地方検察庁の判断において、外交問題を考慮し外国人のみを起訴しないのは、法の下の平等に反しないのか明確に回答されたい。

六 一地方行政機関たる地方検察庁が、外交問題を考慮して外国人を起訴しないことができるという広範な裁量権が付与されているものなのか否か、また、もしそのような広範な裁量権が付与されているとすれば、それは如何なる法令の根拠によるものなのか明確に回答されたい。

七 今後、同様の事件が起こった場合、政府は今回と同様に、地方検察庁にその判断を委ねるのか明確に回答されたい。もし、別の対応を取るのであれば、それは何故か明確に回答されたい。

右質問する。

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平成二十二年十一月二日受領

答弁第八八号

内閣衆質一七六第八八号

平成二十二年十一月二日

内閣総理大臣 菅 直人


衆議院議長 横路孝弘 殿

衆議院議員浅尾慶一郎君提出尖閣諸島沖の日本領海内で起きた中国漁船と海上保安庁巡視船の衝突事件を巡る政府の対応に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。


衆議院議員浅尾慶一郎君提出尖閣諸島沖の日本領海内で起きた中国漁船と海上保安庁巡視船の衝突事件を巡る政府の対応に関する質問に対する答弁書

一について

海上保安庁においては、我が国の国内法令にのっとり、御指摘の中国漁船の船長を公務執行妨害の容疑で通常逮捕し、那覇地方検察庁検察官に送致したものである。

二について

検察当局においては、勾留の理由と必要性を認めて勾留を請求し、なお捜査を継続する必要があり勾留を継続するやむを得ない事由があると認めて勾留期間の延長を請求したものと承知している。

三について

お尋ねの「事件の真相が明らかになっていない段階で、不起訴としている事案」が具体的に何を指すのか必ずしも明らかでないが、一般に、検察当局において、捜査によっても犯罪の事実等が必ずしも明らかにならず、その結果、不起訴処分をすることはあるものと承知している。

四及び五について

検察当局は、常に法と証拠に基づき、厳正公平・不偏不党を旨として、刑事事件の処分をしており、被疑者の国籍等を理由として不当な起訴又は不起訴の判断をすることはないものと承知している。

六について

お尋ねの「外交問題を考慮して外国人を起訴しないことができるという広範な裁量権」が具体的に何を指すのか必ずしも明らかでないが、刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第二百四十八条は、「犯人の性格、年齢及び境遇、犯罪の軽重及び情状並びに犯罪後の情況により訴追を必要としないときは、公訴を提起しないことができる。」と規定しているところ、検察官は、法と証拠に基づき、刑事事件の処分を判断するに当たって、当該処分をし、又はしないことによる国際関係への影響等についても、犯罪後の情況として考慮することができるものと考える。

七について

今後、検察当局が事件を受理した場合には、事案の個別具体的な事情に応じて、引き続き、法と証拠に基づいて適切に対処していくものと承知している。

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