あさお慶一郎(前衆議院議員 神奈川4区)

国会活動

衆議院 予算委員会 24号 平成24年04月18日

2012年04月18日 (水)

180-衆-予算委員会-24号 平成24年04月18日


○浅尾委員 民主党の代表としての野田総理に伺いたいと思います。
先ほども話題になっておりました鳩山元総理のイランの訪問は、客観的に見ると、今の野田政権の外交の姿勢とは反するというふうに思います。鳩山元総理は民主党の外交担当の最高顧問であるというふうに思いますが、その点について、民主党の代表として、外交担当の最高顧問が客観的に見て今の野田政権の外交の方針と違うような姿勢を示していることについてどういう所見を持っておられるか、伺いたいと思います。

○野田内閣総理大臣 鳩山元総理は、党の最高顧問であります。一方で、幹事長が委嘱した外交担当という立場でありますけれども、その鳩山元総理の考え、動きが私の政権と異なるという前提でお話がございました。
多分、今回のイラン訪問の件のお尋ねだと思うんですけれども、今回のイラン訪問は、政府の要請、党の要請ではなくて個人の立場として行かれましたが、事前にいろいろとコミュニケーションを図った中で、ぜひ私どもの姿勢を御理解いただき、整合的に慎重な対応をしていただきたいということを踏まえて、私は、今回、全体の発言の中では、イランに、もっと柔軟に対応するように、EU3プラス3の会議にも柔軟に対応するようにということをおっしゃっていましたので、基本的には整合的な動きをしていただいたものと理解をしています。

○浅尾委員 時間がないので、次の質問に移ります。
北朝鮮のミサイル発射の問題に移らせていただきたいと思います。
今、イランのことを伺ったのは、イランも同じように国際社会の中でさまざまな懸念を持たれております。そのイランに対しては、関係当事国の中で一番、これも私の見方、恐らく国際社会からもそういう見方をされていると思いますが、イスラエルが強硬な対応をとっている。そのイスラエルの強硬な対応に引っ張られて、正確な言葉で言えば引っ張られてというのもあってというふうに言った方がいいかもしれません、国際社会がイランに対して厳しい対応をとっているんだと思います。
今回、北朝鮮はミサイルを発射いたしました。先ほど来、日韓、日米韓あるいは中ロという話がございますけれども、その中で、きょうの報道によりますと、北朝鮮は、二月の米朝の合意で食糧支援が約束されていたにもかかわらず、そのことはむしろ関係ないということで、国連の議長声明というものを踏まえて、米朝合意がむしろ破棄をされるべきだと。ちょっと正確な報道、報道の中身といえばそういうことで、したがって、今後は、自制すると言っていたミサイルのみならず、核の開発あるいはウラン濃縮を進める可能性も否定できないということであります。
我が国の今のところの外交の選択肢としては、国際協調ということであります、国連に任せる、国連に依存するということであります。私もそのこと自体は第一の選択肢としてもちろんやっていくべきだと思いますけれども、今までの累次の国連の制裁にもかかわらず、一度も、最終的に北朝鮮が核を放棄するとか、あるいはミサイルの実験をやめるということは行われていないので、今回も、野田政権として、国連に依存した行動をすること自体私はやっていくべきだと思いますが、第二の選択肢も考えておいた方がいいんじゃないかと思いますが、その他の選択肢ということを検討されているのかどうかということについて、これは、では外務大臣。

○玄葉国務大臣 今の浅尾委員のお話は、例えば制裁等も含めてどう考えるんだという問いなのかなと思いながら聞いておりましたが、私は、まず、今回の議長声明に従って、きちっと北朝鮮に言うべきことを言う、強く求めるべきを求める。そしてもう一つは、安保理の中に御存じのように制裁委員会がございますね、その制裁委員会で今調整を行っていますので、それらの実効性こそがまず大事だ、私はそう思っています。その方が北朝鮮に対して効果的であるというふうに考えます。

○浅尾委員 もう一度正確に申し上げますと、制裁を国連が正式に発動するのであればそれは効果的だ、しかし、今まで具体的な制裁が実効的に発動されていないということも多分客観的な事実なんだろうと。まあ、非難声明等々あります。
そのときに、先ほどイスラエルの例を出したのは、イスラエルがいろいろな行動をすることが結果として国際社会の行動に影響を与えているのも紛れもない事実だと思いますので、そういう意味では、例えば、我が国においていろいろな他の選択肢を検討するに当たって、先ほど来出ておりますPAC3というのは、あくまでも落ちてくるものを防ぐということでありますけれども、日本全土に配備するほどの数もありません。
一方で、この野田政権において今も引き継いでいると思います、これは田中防衛大臣に伺いますけれども、かつての鳩山一郎内閣のときの憲法解釈、他に手段がない場合にはそのミサイルを発射している基地をたたくこと自体は我が国の九条に反しないという解釈は引き継いでいるという理解でよろしいんですか。

○田中国務大臣 御指摘の、誘導弾等による攻撃に対して敵策源地攻撃能力を持つことの鳩山総理見解は、生きておると思っております。

○浅尾委員 見解が生きているということと、現在あるPAC3では実際に配備されているノドンには多分対応し切れない数が実戦配備されているということの延長線上で、何か政府として考えていることはあるんでしょうか。

○田中国務大臣 具体的には、大綱、中期防で、イージス艦のSM3の強化ということで対処しておりまして、そのほかのことはこれからの政策で考えていく必要がある点ではあると思います。

○浅尾委員 今、田中大臣は、ひょっとしたら余り意識をされないで重要な発言をされたかもしれません。SM3というのは今の策源地攻撃とは全く能力的には関係ないことでありますが、その先にあることをこれから検討されるという理解でよろしいですね。

○田中国務大臣 いろいろなことを想定しながら議論をしていければと思っています。

○浅尾委員 それは、私自身はそういう議論をしていくことは重要だと思いますので、ぜひ検討していただきたいと思います。
次に、質問通告の最後の質疑でありますけれども、東京都が尖閣諸島を購入する計画が発表されておりますが、仮に、尖閣諸島の所有者となった東京都が島の状況を調査したいといった場合では、現状でも、島の所有者が島に上陸することを政府としては自制してくれという要請をしているだけでありますので、法的に東京都が調査することをとめることはできないということでありますけれども、そういう理解でよろしいですか。

○藤村国務大臣 今、まず、仮にとおっしゃったので、仮にの話に今答えるべきではないと思っています。

○浅尾委員 では、法的な解釈を伺いたいと思います。島の所有者が島に上陸することを政府として法的にとめることはできるんですか。

○藤村国務大臣 今現在のことを申します。現在は、政府が一年契約で賃借している。現在の所有者につきましては、自分以外あるいは政府が自分に許可を求めた者以外は上陸できないとされています。

○浅尾委員 現在の所有者も自分は上陸できるという理解でよろしいんですね。

○藤村国務大臣 できるんですが、今は、政府の立場でいうと、原則として、政府関係者を除き何人も尖閣諸島への上陸を認めない、これは所有者の意向である、こういうことであります。

○浅尾委員 ですから、私が冒頭申し上げたのは、所有者がかわった場合に、所有者が上陸したいという場合には、それは政府として法的にとめる手だてはないという理解でよろしいかどうかを伺って、時間でありますので、質問を終わりたいと思います。

○藤村国務大臣 今の話ですよね、現在の。
今の所有者は、所有者以外の者を魚釣島等に立ち入らせる場合は、あらかじめ国の承認が必要と……(浅尾委員「今の質問に答えてください。法律の話ですよ」と呼ぶ)所有者がかわった場合と今おっしゃったので、それは今所有者がかわっていないわけで、今は所有者と政府が賃借契約をしている。

○中井委員長 これにて浅尾君の質疑は終了いたしました。

 

衆議院 内閣委員会 6号 平成24年03月28日

2012年04月11日 (水)

180-衆-内閣委員会-6号 平成24年03月28日

○浅尾委員 みんなの党の浅尾慶一郎です。
基本的にこの法案には賛成でありますけれども、幾つか技術的に確認をさせていただきたいことがございますので、質疑をさせていただきたいと思います。
質疑をする中身が、今、塩川さんが取り上げたところとかなりかぶっているところもありますけれども、具体例をできるだけ出していただけると大変ありがたいなというふうに思います。
この法の三十三条第一項におきまして、政府対策本部長は、新型インフルエンザ等緊急事態において、第二十条第一項の総合調整に基づく所要の措置が実施されない場合であって、新型インフルエンザ等対策を的確かつ迅速に実施するため特に必要があると認めるときに、指定公共機関に対して必要な指示をすることができるとされております。
この指定公共機関というのは、法の二条六号で、独立行政法人とか日本銀行、日本赤十字社、日本放送協会その他の公共的機関及び医療、医薬品または医療機器の製造または販売、電気またはガスの供給、輸送、通信その他の公益的事業を営む法人で、政令で定めるものと定義されております。
その他の公益的事業を営む法人というのが政令で定めるということになっておりますけれども、これが結構、政令の定め方によっては幅広くできるのではないか。先ほど中川大臣も、そこはそうでないというようなことをおっしゃっておられましたけれども、法を新たにつくるというときに、立法者の意思というのが、御答弁いただくことによって政令の範囲がある程度予測できる。
今後の有識者からの意見ということもあろうかと思いますけれども、現段階で想定しているものとして、公益的事業を営む法人としては、どのような法人を政令で定めることを予定しておられるか、具体例をまず出していただければと思います。

○中川国務大臣 前提としては、災害対策基本法等と同様のものを想定しているということであります。
条文上では、さっきのお話のように、電気、ガスの供給事業、それから、通信、運送の事業を営む法人に加えて、新型インフルエンザ等対策において重要な位置を占める医療、医薬品、医療機器の製造または販売事業を営む法人を例示しております。
さっきちょっとお話が出ました民放各社については、災害対策基本法では指定をされておりません。そういう意味においても、本法でも現段階においては政令で指定することは想定をしていないということであります。
その他については、新型インフルエンザ等発生時に指定公共機関等としての責務を果たしていただくために、十分、その役割について理解をいただくことが重要と考えておりまして、これからの議論の中でさらに詳しく詰めていきたいというふうに思っております。

○浅尾委員 ここで例示があるようなんですね。組織、日本銀行とか日本赤十字社とか日本放送協会その他はいいんですけれども、あるいは、新型インフルエンザということで、医療、医薬品あるいは医療機器というところもわかるわけですが、要は、法が守ろうとしている利益というのは多くの人が来る場所ということが想定されるんだと思います。
公益的事業といったときに、例えば金融機関の支店なんというのは、これは今後考えるということになるのかもしれませんが、含まれるのかどうか。そうやって広げていくといろいろなところが入るんだろうと思いますが、そこはどういう哲学に基づいて政令を考えていかれるのか、伺いたいと思います。

○中川国務大臣 国民保護法であるとか、あるいは災害対策基本法では、指定公共機関として、ここで例示をした以外のものもたくさん含まれておるわけですが、これに対して、今回はインフルエンザということでありますので、それを前提にして協力をいただく、あるいは必要な機能を負っていただくというようなところを判断しながら指定をしていくということになりまして、これからの詰めということで御理解をいただきたいと思います。

○浅尾委員 要するに、いろいろな人が集まるところは感染のリスクがあるから指定をするという、多分、哲学になるんだろうなというところもあると思います。
そのときに、一方で、指定を受ける側からすると、受ける結果、いろいろな責務が生じる。責務というのは、結果として、指定を受けた企業ないし組織からすると、従来にない負荷がかかる。それから、そこの、公共的事業を営む法人であっても、それを利用する人に対してもそれなりの負荷がかかるということになるんだと思いますので、できるだけ、ここはその哲学を明らかにした上で、予測可能性が高いようにしておかないといけないんだろうなというふうに思います。
それは今後有識者からの声も聞いてということでしょうけれども、ある程度、今の段階でこれは入るとか入らないというのは多分なかなか言いづらいところもあろうかと思いますが、予測可能性を高めるという意識はあるというぐらいの御答弁をいただけると大変ありがたいのではないかと思うんです。

○中川国務大臣 御指摘のとおりだというふうに思います。
それで、同時に、それぞれの公共機関に対して理解をいただくということがこれは大前提になるというふうに思いますので、その努力をこれからしていくということであります。

○浅尾委員 今例示されていない公共機関で、仮に有識者からの指摘があって、それを政令で含めるというふうになる前には、多分パブリックコメント等々も求められるのではないかなというふうに思いますが、そういう理解でよろしいですか。

○中川国務大臣 これは政令事項になっていきますので、そういう意味でも、あわせてパブリックコメントということで理解を求めていきたいと思っています。

○浅尾委員 次の質問に移らせていただきたいと思います。
法律の二十条第一項で、政府対策本部長は、「指定行政機関、都道府県及び指定公共機関が実施する新型インフルエンザ等対策に関する総合調整を行うことができる。」とされております。
この総合調整という言葉も、多分、それはいろいろなことがあるから当然さまざまな内容を含むんだと思います。逆に言うと、さまざまな内容が含み得ることからして、場合によっては、その結果、当然、行政府としては国民の生命を守るために国民の私権を制限するということになるんだと思います。制限される可能性もあるということです。
そうすると、では具体的にどんなことがその総合調整の中にあるのかというのを、特に民間の法人との関係で例示をしていただければということできのうレクでお願いしておいたので、ぜひ何か例を出していただければと思います。

○後藤副大臣 先生御指摘のとおり、今回新たに指定公共機関に認定する方、従来の緊急の災害法体系と若干プラスに多分なっていくと思います。
この法律の一条の趣旨、目的にも記載をさせてもらったように、今回は、あくまでも新型インフルエンザ等が、一般に、現在の国民の大部分が感染症に免疫を獲得していないという前提の中で、その全国的かつ急速な蔓延により国民生活及び国民経済に重大な影響を与えるおそれがある、これを回避するために、国を挙げて社会全体にわたる総合的な対策を講じていく必要性という中で整理をさせていただいています。
先生御指摘の二十条一項で、政府対策本部長は、多くの組織が関連する新型インフルエンザ対策が全体として適切に行われるように総合調整を行うことができるという規定がございます。
この総合調整というのは、それぞれの主体の活動や行為がそれぞれの仕事によって当然違いますから、それを、それぞれの目的、手段、手続等の見地から相互に調和して行われるような助言、要請、勧告というふうなことを想定しています。
具体的にお話をさせてもらえば、例えば、電気事業者等である指定公共機関が、みずからの業務計画で定めるところにより、電気等を安定的かつ適切に供給するために必要な措置を講ずる、五十二条一項のような要請を行うことや、例えば運送業者、五十三条一項でございますが、指定公共機関は、みずからの業務計画で定めるところにより、旅客及び貨物の運送を適切に実施するために必要な措置を講ずる。
こういうふうなことですから、先ほど大臣がお答えをした部分にもちょっと関連をしますが、あくまでもこの総合調整というのは、新型インフルエンザ等が発生したとき、この法律の定める範囲内において、その業務にかかわるインフルエンザ等対策を実施する責務という三条五項の部分が多分考え方のベースになってくると思います。
そういう意味では、最終的にまたこの総合調整に従うかどうかというのは、当然、法的な罰則はこの法律には規定をされておりません。しかしながら、全体として、冒頭申し上げました一条の趣旨に従って、総合調整を受けた主体に最終的な判断は委ねられているものの、やはり政府対策本部長に従っていただくようなことは、それぞれの事業者の責任と誇り、使命感というような、少し抽象的になりますが、そういうものと総合的に、指定公共機関の皆さん方がこの法律の目的に従って総合調整の仕組みを受け入れていただけるというふうに思っております。

○浅尾委員 この総合調整は、先ほども条文を読み上げましたけれども、三十三条一項では、総合調整に基づく所要の措置が実施されない場合であって、新型インフルエンザ等対策を的確かつ迅速に実施するため必要があると認めるときに、指定公共機関に対して必要な指示をすることができるというふうになっていますが、例えば、民間企業に対しての指示というのは具体的にどういうものがありますか。

○後藤副大臣 三十三条には、先生御指摘のとおり、必要があると認める場合には必要な指示をできるというふうな規定がございます。これも、繰り返しの部分は省略をしますが、全国的かつ急速な蔓延の部分で国民生活及び国民経済に重大な影響を与えるおそれがある、これを回避するために、官民総がかりで社会全体にわたる総合的な対策の実施を講ずるという、その必要性に応じて対応するものであります。
この三十三条一項の指示というのは、一定の行為について方針、基準、例えばそれぞれのケースで、ガイドラインと言えるかどうかは別としても、今後これは詰めていくことになると思いますが、必要な基準というようなものを示しながら、それを実施させるということ。例えば、電気、ガス事業者であれば供給責任、医療関係者であれば医療の提供、医薬品や医療機器の製造、販売をきちっとしていただくというふうなことを念頭にしております。
いずれにしても、先ほどの二十条の総合調整をまず要請し、その要請による措置が実施されない場合に、特に必要がある場合の三十三条の指示という規定ですから、二段階というある意味では慎重な手続をとりながらも、先ほどの総合調整と同様ですが、強制をする担保という規定、罰則規定等は設けておりませんが、これも指定公共機関になっていただく皆さん方の自主性また使命感も含めたものに十分配慮して運用ができるように、期待と、また対策本部もその要請をしていくというふうなことになっていくと思います。

○浅尾委員 具体的にどんな内容かということで伺っているので、できれば具体例を出していただきたかったんですけれども、こちらで具体例を出しますから、お答えいただきたいと思います。
例えば、指定公共機関である電鉄会社が、外出自粛が出ているので、少し輸送量をふだんより間引きをするような指示というのは可能性があるんでしょうか。

○後藤副大臣 そういうことも可能性としたらあると思いますが、これから政令の指定に当たって基準等は具体的に詰めていくことになるというふうに思っています。

○浅尾委員 守るべき法益というものがあるでしょうから、決して、今申し上げた例がだめだということではありませんが、そうなると、かなりいろいろな方の利便性その他も制限するということになるので、繰り返しになりますけれども、基準自体は事前にわかりやすい内容で決めていただきたいということを御要請させていただきたいと思います。
それから、先ほど放送機関についてはお答えいただいたので、一点だけ確認ですが、これは、条文を読むとそう読めなくもないということですけれども、昨日のレクの段階で、そういうことはあり得ないというふうに言っておられたので、報道の中身、いわゆる政府がこういうふうにしてくださいということ以外の報道の内容の規制はありませんという理解でよろしいんだと思いますが、そういう理解でよろしいですか。

○園田大臣政務官 先生おっしゃるとおりで、この法案において、報道の内容についてまで規制をするというような構成にはなっておりません。
むしろ、そういったことは放送法に言われておりますが、法律に定める権限、すなわち個別にこれを規制するというような形があればそれは当然そのような形にはなっていくのかもしれませんけれども、この私どもが提出をさせていただいている法律の中身には、放送に関する個別具体的な規制をする内容のものにはなっておりませんので、したがって、先生のおっしゃるように、報道内容を規制するものではないということだけは申し上げます。

○浅尾委員 それでは次の質問に移らせていただきますが、三十二条の一項で、新型インフルエンザ等緊急事態宣言をする際には緊急事態措置を実施すべき期間を公示するというふうになっておりまして、その期間は二年を超えてはならないというふうに書かれております。
私は医学は全く素人なのでありますが、何となくパンデミック的に広がっていくもの、昨日のレクの段階では、潜伏期間というか、抗体ができるまで二年ぐらいかかるという、何かそんな御説明だったと思いますが、重篤な事態に陥る可能性のあるインフルエンザがはやり出して、さらにそこから二年も感染が続いていくということは本当にあり得るんだろうかと。それは、どちらかというと、この場にいらっしゃるほかの、お医者さんの人にはそういうこともあり得るんだと言っていただいた方がいいのかもしれませんが、何となく、そうなった場合は、既に一般的なインフルエンザのような気がしなくもないんですね。
ですから、想定しているのは、そういうことがあってはいけないんでしょうけれども、伝染性が比較的高くて、しかも重篤な事態になるというものだとすると、この二年というのは期間として本当にかなり長目にとっているんではないかなというふうに思います。
もし大臣が今申し上げた点についてお答えいただければありがたいと思いますし、加えて、本当は、二年ということではなくて、期間は短目にしておいて延長ができるようにした方がよかったんじゃないかというふうに思いますが、その二点について、大臣の方からお答えいただければと思います。

○中川国務大臣 これは専門家の知見をベースにしてこの二年というのは決めたということでありますが、二年程度を目安にしてということなので、これで全て決まりということではなくて、これよりも短ければ、その判断ができれば短く、延長しなければならないということであればそういうふうに運用をするということであります。
先ほどお話が出たように、この二年というのは、多くの国民が大体免疫を得るようになるために通常必要と言われる期間ということでありますので、恐らく流行の山があって、山が頂点になって、それから下がっていく過程の中で、この免疫性というのが国民に行き渡った上、まあそういうことがあるから山が下がってくるんだろうというふうに思うんですが、その辺の判断がここにあるんだろうと思います。
参考に、スペイン風邪のときも大体二年近くというふうに判断をしておるようであります。

○浅尾委員 私権の制限的な要素も入っている法律ですので、できるだけ実態に合わせた形で緊急事態宣言は出していただければというふうに思います。
その上で、緊急事態措置を実施すべき期間というのは、一年の延長というのが三十二条の三項、四項で可能になっております。
これはちょっと対比がいいのかどうかというものがありますが、いろいろな国が行う行為で、国会への報告と国会での承認というものがありまして、どちらかというと安全保障関係は国会承認というものが比較的多いような気がします。これは安全保障と新型インフルエンザは違いますけれども、ある種国民の権利を制限するということであれば、特に緊急事態宣言をするときは急ぎの場合があるでしょうから、事後ないしは報告ということはあり得ると思いますが、延長ということになれば、延長しなければいけないということはそれなりに予測可能性が高いだろうというふうに思いますので、そうだとすれば、延長のときぐらいは、本来は報告ではなくて国会承認にした方がよかったんじゃないかというふうに思います。
これは、出されたからにはその方がいいとはなかなかおっしゃりづらいと思いますが、考え方について、どういうふうに思われるか、伺えればと思います。

○中川国務大臣 先ほど御指摘のように、国会承認ということになると、自衛隊の防衛出動や、あるいは警察を内閣総理大臣の統制下に置く場合など、実際に国が実力部隊を動かすというふうな、そういう際に求められるということがこれまで通例になっておるということだと思います。
そのことを前提にして考えていきますと、今回の延長時、及び解除するときもそうなんですが、この議論というのは、国会に報告をさせていただいて、そこでこれもまた十分な御議論をいただくわけですから、この辺でいいのではないかという判断をさせていただいたということであります。

○浅尾委員 ありがとうございます。
それでは、新型インフルエンザからちょっと離れまして、中川大臣が新しい公共も御担当されているということなので、ちょっと一つだけ質問させていただきたいというふうに思います。
たまたま私の事務所にというか、これはインターネット上で常に政策の提言を募集している中に、比較的、ああ、なるほどなと思うような提言がありました。その提言の中身を先に申し上げた上、私の理解、現行で行われていることを申し上げた上で、これが新しい公共に合致するのかどうかはわかりませんが、多分、新しい公共的な考え方、広い意味ではその中に入っているんだろうと思いますので、大臣に伺わせていただきたいと思います。
この政策の提言をされた方は、よく、海外に行かれると、小銭は最後両替ができない、だから、余った小銭は現地で無理やり使うか、要するにデューティーフリーショップの中に入ってから余った小銭を使うというケースを自分も体験してきた。翻って、日本に来られる外国人もこれは同じことなんだろう。要は、日本の場合は、当然のことですけれども、千円以下については両替できないということだとすると、日本に来られた外国の方も、お土産のかわりに小銭を使っているかもしれませんが、それを無理やり使っているケースもあるのではないか。だとすれば、特に今は、東日本大震災の支援のために、余った小銭は置いていっていただけないかということを呼びかけたらどうだろうかという提言をいただきました。
調べたところ、成田と関空にそれぞれ募金箱はあるようでありますが、そして羽田にもあるそうなんですが、羽田は余り使われていないということで撤去されてしまったということで、多分、募金箱はあるそうなんですが、告知みたいなことがされていないのではないか。
むしろ、もう少し話を大きくすれば、各国ともそれぞれ自国で何らか使いたい事情というのがあるだろう、だから、全部日本にくれということじゃなくて、それぞれの国の観光に来られた方が余った小銭を、それは別に、もちろん善意ですから強制でも何でもないんですけれども、告知をすることによってそれが本当に必要な分野に回るというのは、なかなか考え方としてはおもしろいのではないかなというふうに思います。
特に、広い意味での、外国の方が日本に来られた関係でのパブリックということになるかもしれませんし、日本の、特に震災から一周年ということで、何らか政府として、特に新しい公共を御担当されている大臣として、こういうアイデアもありましたということで、後ほど差し支えなければこのメールも転送させていただければと思いますが、少しそういったようなことも含めて御検討いただければと思いますが、いかがでしょうか。

○中川国務大臣 とても大事な御提言をいただいて感謝します。
どういう主体で寄附金を集めるかということであるとか、目的をどういう形でアピールしていくか、いろいろな工夫が要るんだろうと思うんです。しっかり受けとめさせていただいて、積極的にやらせていただきたいと思います。

○浅尾委員 時間が残っていますけれども、大変前向きな答えをいただいたので、これで質問を終わりたいと思います。

 

衆議院 内閣委員会 4号 平成24年03月16日

2012年03月16日 (金)

180-衆-内閣委員会-4号 平成24年03月16日

○浅尾委員 みんなの党の浅尾慶一郎です。
きょうは不正アクセス防止法について幾つか伺わせていただきたいと思いますが、基本的な考え方について伺っていきたいと思います。
この委員会でも他の委員も多く御指摘をされておりますけれども、インターネットは国境がないということで、海外との関係で、不正アクセス行為に対して、それを防止していくということについて、取り締まりの実効性を高めるというのが大変難しいんだろうなというふうに思っております。
先ほど、松原国家公安委員長は、国際的な捜査の協力といったようなことをおっしゃっておりましたが、それに加えて、現段階で、海外で行われた行為の取り締まりの実効性を高めるためにどんなことが考えられるか、御答弁をいただきたいと思います。

○松原国務大臣 まさに、浅尾委員がおっしゃるように、これは新しい犯罪の類型だと思うんですよね。非常にこれから拡大する可能性がある。そういった意味では、これに対して、特に国境を越えるという部分に関して、この御指摘は非常に重要だと思っております。
海外から不正アクセス行為が行われた場合には、国際刑事警察機構、刑事共助条約、サイバー犯罪に関する二十四時間コンタクトポイント、先ほどちょっと御指摘がありましたが、等の国際捜査共助の枠組みを活用して、外国捜査機関と綿密に連携した情報や証拠の収集を行う必要があると考えております。
このため、警察庁では、警察庁・FBIサイバー犯罪ワーキンググループ等の二国間のもの、G8ローマ・リヨン・グループや、今言った国際刑事警察機構等の多国間における協議の場を通じて、サイバー犯罪に対する国際協力関係の確立に積極的に取り組んでまいりたいと思っております。

○浅尾委員 多分、我が国と同じ考え方で取り締まりに協力しようという国もある一方で、先ほど遠山委員からの指摘もありましたように、全く違う考え方で現行、推移しているというところがあろうかと思います。難しいのは、同じ考え方のところは協調してやればいいわけですが、考え方が違うというところに対してどういうような対応をとっていくかというのは多分難しいんだろうなというふうに思います。
考え方が違う国に対して、まずは、これは基本的には外務省ということになるのかもしれませんが、その犯罪を取り締まる所管の国家公安委員長として、どうやってそういった国々に対して呼びかけを行っていく予定があるかということについて伺いたいと思います。

○松原国務大臣 今御答弁申し上げたようなさまざまな仕組みを使いながら、率直に言えば、先ほどからの質疑で、一定の国に関してなかなかこれが十分できているかどうかという御質問もあったわけであります。
こういうことを考えると、このことに関して共有の価値尺度や共有の問題意識を持っている国が連携をして、どうやってそうでない国に対してさまざまな対策をとるかということが一つの具体的な方針になると思うので、そういった部分も含めて、さまざまな共助を考えていきたいと私は思っております。

○浅尾委員 今の点をもう少し掘り下げて伺っていきたいと思いますが、価値を共有できない国から行われる攻撃の中には多分二つぐらい類型があるんだろうと。一つは、純粋に経済的な利益を得るためにされるものと、もう一つは、先ほども指摘されておりましたけれども、いわゆる第五の戦場というような形で、準国家的あるいは国家的に行ってくるといったようなところがあろうかと思います。
その後段の、経済的ではなくて国家的なものについて今後考えていくといったときには、まさに松原国家公安委員長は拉致問題も担当しておられますけれども、北朝鮮がそういったようなことをやっているかどうかということは今のところわかりませんけれども、逆に、そういったことに対して、いわゆる犯罪捜査とは別に、他の手段というのも考えた方がいいんではないかな。
これは質問通告をしてなくて、きょうの質疑を聞いて思ったことでありますので、答えられる範囲で結構でありますけれども、私の問題意識としては、第五の戦場という形で我が国も定義をしてしまうと、いわゆる憲法との関係で、果たしてサイバー攻撃に対する対応が、反撃が武力の行使になるのかとかいったいろいろな問題も出てくると思いますので、むしろ、国家公安委員会を所管する松原大臣のところでこういった問題について論点整理をされていくということが必要なんではないか。
論点整理をするというところの中で、我が国が憲法上有しているさまざまな制約というものもあります。これは制約のいい点もあると思いますけれども、その制約にとらわれた結果、目的とするサイバー攻撃に対する対処、言葉をかえて言えば反撃というのができなくなるとすると、その実効性が高まらなくなってしまう。だとすれば、国家公安委員会の方で、あるいは大臣のところで論点整理をされるのがいいんではないかなというふうに思いますが、その点について、これは通告してありませんけれども、御所見が伺えれば幸いに存じます。

○松原国務大臣 いわゆる前段の経済的なものを目的とするものではないということのお話でありますが、委員は今拉致問題を提示したわけでありますが、拉致問題も、考え方によっては、例えば米国の政府高官は、それは国家テロであると明快に言っているわけでありまして、いろいろな議論があろうかと思っております。第五の戦場というのは、米国においてサイバー攻撃に対しての認識はそのように語っている。やはり、そういう発想を国際社会が持っているんだということは、その認識は共有をする必要があると私は思っております。
そうした中で、これに対してどのように対応するかということは、これは国家公安委員会だけではなくて、内閣全体でまた議論するべき課題だと思っておりますし、私は、私の危機感や問題意識はまた発言をしていきたいと思っております。

○浅尾委員 私の申し上げたいポイントは、米国あるいは国際社会がこれをテロだというふうに認識するというのは、その認識を共有しなければいけないだろうと思いますが、それに対処する主体をさまざま実効性のある対処ができるような形にしていかないといけないだろう、そういう意味では、政府の中で、国家公安委員会等々が主体性を持って取り組んだ方がいいところもあるのではないかということで、そういうことを申しました。もちろん、実効性とか、いろいろなことで政府全体でやるべき課題だということは、そういう認識をしております。
一点、今拉致の点を発言されましたけれども、拉致とは直接関係ありませんが、例えば、海外からサイバー犯罪があった場合、これは当然、行為の着手地が海外でありますので、時効はずっと中断したまま存在しているという理解でいいんだと思いますが、そういう理解でよろしいでしょうか。

○松原国務大臣 刑事訴訟法第二百五十五条において、犯人が国外にいる場合には、時効は、その国外にいる期間その進行を停止することとされておりますから、国外に所在する者が国内に所在する電子計算機に対して不正アクセス行為を行った場合に、その者が国外にいる間は時効は進行しないものであります。

○浅尾委員 その観点で、そちらに答弁書があるかどうかわかりませんが、犯罪を行った者が一人という場合ではなくて、先ほど申し上げましたように組織的に行った場合に、その組織のトップも含めて、これは時効が中断しているという理解でいいかどうか伺いたいと思います。

○松原国務大臣 共犯者が起訴されている間は時効は停止をするということでありますが、今おっしゃったのはもっと違う意味なのかと思っております。日本の国内法では、私が申し上げたような規定になっているということであります。
以上です。

○浅尾委員 先ほど北朝鮮の例も申し上げましたけれども、国が全体として行った場合は、当然、トップに対してもその責任が及ぶという理解をしておいた方がいろいろな面でいいのではないかというふうに思います。
これについて、大臣として御答弁いただけることがあれば伺いたいと思います。

○松原国務大臣 そういった国家的というレベルでいきますと、これも、私が国家公安委員長として御答弁するのではなくて、やはり国家全体で考えていかなければいけない問題だと思っております。

○浅尾委員 もう一点、海外関係で申し上げたいと思いますが、先ほども出ておりましたけれども、IPAといったような民間の団体、これは非営利法人だと思いますけれども、そういったような団体に依存してさまざま現状は調査をしているというところがありますけれども、これをもっと活用しなければいけないということもあると思いますが、それを超えて、警察としても国際的な対応をしていくという必要性があろうかと思います。ぜひ、その取り組みを深める覚悟を伺いたいと思います。

○松原国務大臣 国境を越えて行われるサイバー犯罪に的確に対処するために、外国における最新の技術動向の把握、外国治安機関との情報共有を推進し、我が国のみならず、各国の捜査能力や情報技術解析能力を向上させる必要があります。
このため、警察庁では、アジア大洋州地域サイバー犯罪捜査技術会議の開催や、サイバー犯罪技術情報ネットワークシステムの活用等を通じ、各国治安機関等との情報技術解析に係る情報共有を初めとする国際連携を推進しております。
委員おっしゃるように、とにかくその部分の連携を強くするということが、こういった犯罪に対する、それが経済的事案であろうと違う事案であろうと、最大の防御になるというふうに思っております。

○浅尾委員 では、次の質問項目に移らせていただきたいと思いますが、今回の改正案の中には、アクセス制御機能の高度化を図る団体への支援というものが入っております。
この支援の具体的な中身について、まず教えていただけますでしょうか。

○松原国務大臣 今回、不正アクセス行為による被害を防止するためには、アクセス管理者が不正アクセス行為から防御するため必要な措置を講じることが重要であります。
現在、警察庁が実施したアンケート調査では、七〇%、約七割の企業等が脆弱性の検証を実施しておらないであるとか、約四割の企業等が発見された脆弱性をもとにした対策を実施していないというのが現状であります。
改正案第十条二項で、アクセス管理者による防御措置を支援することとしておりますが、その中心は、やはり情報提供を行うということになろうかと思っております。情報セキュリティー事業者が組織する団体に対する援助について規定したが、その規定は、不正アクセス行為の具体的手口に関する最新の情報提供を行うことを想定しているものであります。
これにより、援助を受けた団体によるアクセス管理者に対する支援の取り組みが促進され、アクセス管理者が講ずる防御措置が向上することが期待されると思っております。

○浅尾委員 その情報の提供の中には、あるいはもう既に民間の企業でやっているところもあるというふうに聞いておりますけれども、特定の、仕事と直接関係のないようなインターネットのサイトは会社のパソコンからは見られないようになっているというような企業も幾つかあるというふうに聞いておりますが、例えば具体的なこういうサイト、業務と直接関係ないようなサイトでフィッシングがあったりなんとかというようなことの情報は提供されるという理解でよろしいでしょうか。

○松原国務大臣 今御指摘の部分がありますが、警察としては犯罪事例の具体的な分析等が中心になっておりまして、そうした中で今御指摘のことも取り扱っていきたい、このように思っております。

○浅尾委員 きょうは齋藤官房副長官にもお越しいただいております。
お越しいただいている理由は、警察が情報提供する、あるいは啓蒙活動する対象が、今の団体、そして市町村、都道府県ということでありまして、中央官庁そのものは警察の所管ではないというふうに伺っております。
一方で、さまざま中央官庁に属する組織からも、不正のアクセスあるいはその他によって情報が漏えいしているといったことも過去に出ております。
そういう中で、ところが、比較的、中央官庁から例えばパソコンで見るとなると、多分、見られるサイトの制限というのは今のところかかっていないのではないかというふうに思います。まず隗より始めよということであれば、中央官庁の方も、より強い防御体制、まあ防御体制を強くすればするほど、仮にもしサイトの閲覧制限みたいなものを入れると仕事がやりにくくなるといったような側面もあるかもしれませんが、しかし、本来業務と関係ないところであればそういったようなものも入れていったらいいのではないかなというふうに思います。
そうしたことも含めて、官房副長官の御答弁をいただきたいと思います。

○齋藤内閣官房副長官 お答えさせていただきます。
近年、特にセキュリティーの向上ということで、民間ではしっかり構築されつつあるということで、中央省庁でもそういった対策をとっております。
そして、各議員の方々には御案内かもわかりませんが、私も昨年官邸に入ったばかりなんですが、平成二十三年の四月二十一日に情報セキュリティ政策会議決定がございまして、政府機関の情報セキュリティ対策のための統一基準群というのをつくりました。ぜひ検証していただきまして、またいろいろ国会の方でもその内容についても御指摘いただければまずありがたいなというふうに思っております。
いずれにしましても、今のもとで、全ての中央省庁に対しまして、この体制とか技術とか職員の教育など総合的な情報セキュリティー対策の向上に努めておりまして、今年度、新たには、内閣官房情報セキュリティセンターで、約六万人の政府職員を対象にしました標的型の不審メール攻撃、こういった訓練も実施をしております。
引き続き、私自身もこの前、官民共同のキックオフのシンポジウム、情報セキュリティー月間に御挨拶に行かせていただいたような経緯もございますけれども、政府一丸となって情報セキュリティーの対策の向上に努めてまいりたいと思います。

○浅尾委員 時間が大分迫ってまいりましたので、具体的なことでぜひその御見解を伺いたいと思います。
先ほど申し上げましたように、民間の割と比較的情報対処が進んでいる会社では、本来の業務と関係ないようなサイトは閲覧制限があるといったようなものがあるそうであります。そういったことも政府としても検討したらいいのではないかというふうに思いますが、検討していただけるかどうか、その点について伺って、質問を終わりたいと思います。

○齋藤内閣官房副長官 現在でも一定の閲覧制限がございますので、またこういった点についてというさらに具体的な御指摘をいただければ、検討させていただきたいと思います。
ありがとうございます。

○浅尾委員 終わります。

 

衆議院 内閣委員会 2号 平成24年03月07日

2012年03月07日 (水)

180-衆-内閣委員会-2号 平成24年03月07日


○浅尾委員 みんなの党の浅尾慶一郎です。
冒頭、先ほど委員会での質疑の中で岡田副総理が私の名前を出していただいたので、前々からお願いをさせていただいている、お願いをする筋の話でもないんですが、こちらが出した試算について説明に伺うということになっておりまして、残念ながら、その日は、どうも新聞報道によると、自民党の方々との増税案の協議ということで、中止になってしまったということであります。
増税をする前に、民主党自身が歳入庁をつくるということも言っておりましたし、数字が違うというなら違うで結構です、しかし、取り漏れがあることは事実ですから、その試算。いわゆる取り漏れがあるというのは不良債権になっているところだと思いますので、その不良債権隠しをするのではなくて、政府自身としても試算をしていただきたいと思いますし、ぜひその時間をとっていただきたいということを申し上げたいと思いますが、何かあれば。

○岡田国務大臣 浅尾委員にお時間をいただきながら、ちょっと都合でお会いできなくなりましたので、改めて時間をというふうに思っております。
事務方から事前に説明を受けたんですが、私なりに納得できないところがありまして、再度検討を事務方にお願いしておりますので、私なりに納得をした上でお会いした方がいいかなというふうに思っています。

○浅尾委員 続いて、質疑の順番としては一番最後になりますが、きょうは平委員がもう質問をされておりました公務員の新卒採用の四割減についてです。
私、これは、もし人数を減らすということであれば、まず最初にやるべきなのは仕事を減らすということでしょうし、仕事を減らした上で、それは民主党の前原政調会長も検討すると言っておりましたけれども、早期退職とか、いわゆる分限免職といったようなことも含めて、あるいは地方の出先機関を地方自治体に移管するということも含めて、そちらをやらないと、新卒だけ減らして定員が変わらないということだと、組織の形としては非常に逆ピラミッドになるんだろうというふうに思います。
そのことを申し上げた上で、まず、今回は定員についてはいじるのかどうか伺いたい。要するに、定員を減らすのかどうかが決まっているかどうか伺いたいと思います。

○岡田国務大臣 総人件費を減らすために、あらゆることをやらなきゃいけないというふうに考えております。
ですから、順序は若干いろいろあるかもしれませんが、先ほどもちょっと申し上げたんですけれども、新人の採用を手控えるというのは、二年間ぐらいの限定であって、長くやることではないというふうに思います。それ以外に、定年延長か再雇用かという問題がございます。それから、賃金カーブをどうしていくかという問題もある。総定員についても、毎年これは純減で来ておりますが、どの程度減らしていくかという議論も当然しなければならないというふうに思っています。

○浅尾委員 私の質問は、今回採用を減らせる人数と同程度の総定員の減が既に決まっているのか、それは決まっていないのかということを伺っています。

○岡田国務大臣 これは必ずしも連動しているわけではありません。

○浅尾委員 川端地域主権担当大臣、総務大臣でもありますので、総務省として、これは今後検討する余地があるのか、全くまだ検討に入っていないのかだけ、ちょっと伺いたいと思います。

○川端国務大臣 総務省の立場では、毎年、定員、定数管理はしておりますので、それぞれ、例えば二十三年度でいいますと、トータルで千二百二十三名の定員減を行いましたし、来年度の定員においては千三百人の削減ということをしております。
今の採用削減等のお話は、岡田副総理が言われたようなトータルの整理になるというふうに思っています。

○浅尾委員 ですから、申し上げたいことは、総定員を減らさないで新人の採用をそれ以上に減らすとどういうことになるかというと、定年延長をするか、あるいは再雇用をするかということになって、総人件費はかえってふえるということになりますし、それ以上に問題なのは、若い人の方がと言うと語弊があるかもしれませんが、一般論で言えば、最初に入った方の方が長らく組織にいる方よりも、一般的な平均値で言うと、多分やる気も高いんだろうなと。そうでない例ももちろんありますけれども、これは定性的な議論で定量的にはかったわけではありませんが、そういう中で、新人の採用を減らして定員をいじらないということになると、組織としては非常に問題がある。
実際に、多くの大企業がかつて採用を抑制して、そのかわり早期退職を募らなかった。結果として、それぞれの企業が活力を失ったという話は私もよく聞いていますから、ここはぜひ、政府としてもそこは考え直してもらった方がいいかなというふうに思います。考え直すというのは、単純に新人の採用を減らすということではなくて、むしろ、もう少し、今の国家公務員法の中でも降格とかいろいろなことも検討するというふうに書いてありますから、そういうことも含めて早期退職という形で人数を減らすというふうに考え直した方がいいんじゃないかと思いますが、その再考の余地があるかどうか、岡田副総理に伺います。

○岡田国務大臣 いろいろなことをやらなければいけないという意味でおっしゃっているなら、それはそのとおりで、順次これをしっかりやっていきたいというふうに思います。もし、新人の採用について削減を見合わせるべきだとおっしゃっているのであれば、私はそういうつもりはございません。やれることはあらゆることをやる、そういう決意でございます。

○浅尾委員 せめて、新人の採用を減らすということであれば、それとあわせて定員を同人数減らさないと、そういう今の問題が出るということを指摘させていただきたいと思います。
続いて、質問通告の順番で質疑をさせていただきたいと思います。
今回の大臣所信で、川端地域主権担当特命大臣はこういうふうにおっしゃっております。「地域主権改革の推進は、国と地方のあり方を根本的に転換し、地域のことは地域に住む住民が責任を持って決められるようにするための改革であり、引き続き改革の実現に向けて取り組んでまいります。」ということであります。
今話題になっておりますいわゆる大阪都構想、これは別に大阪だけがということではありませんが、府に与えられている権限と市に与えられている権限を、その地域の人たちが権限の振りかえをするという形で提案がされているんだと思いますが、それができるような法律というのを、先般、民主党の方に私どもの案を説明に行かせていただきました。
大臣はそのとき来られていませんでしたけれども、その法律案の中身を、昨日、早い段階で事務方を通じて渡しておりますが、大臣が言っておられますこの所信、地域のことは地域に住む住民が責任を持って決められるようにするための改革という観点からすると、私どもが提案した地方自治法の改正案で、評価できる点と考え方の違う点があれば言っていただきたいと思います。

○川端国務大臣 お答えいたします。
みんなの党さんが提案されている地方自治法の改正案は、大阪都の話に限らず、地方のあり方をこういうふうに変えたらどうかという御提案ということは理解をしておりますが、この背景にあるのは、やはり大都市問題ということが背景にある。大都市というものが、例えば大阪都と市の部分の議論で非常にクローズアップされましたのは、二重行政の弊害、あるいは財源をどうするのか、あるいは住民との距離が大き過ぎて遠いのではないかというふうなことが背景にあるんだと思います。
政府においては、その部分で、大都市制度のあり方について総理の諮問機関である地方制度調査会に既に諮問させていただいて、今熱心に議論をし、関係者からのヒアリングも進めていただいております。政府という立場ではそういう立場でございますので、政党間で、民主党がみんなの党さんの意見を聞かれたり、民主党が議論されているということは承知をしておりますけれども、今、政府としてはそういう諮問機関で議論しているところでありますので、各党の個別の案についてコメントは差し控えさせていただきます。

○浅尾委員 多分そう言われると思ったので、私の質問をちょっと角度を変えて、地域のことは地域に住む住民が責任を持って決められるようにするという中に、例えば、府に与えられている権限と市に与えられている権限をその府の中で再編するというのは、まさにその地域の人が決めたら、それを後押しするのが地域主権担当大臣ではないですかということなんですが、その点についてはどういうふうに考えられますか。

○川端国務大臣 ですから、大きな方向性として、身近な行政はできるだけ身近な自治体が行うという基本理念で我々進めていることは事実でありますが、その個々の具体の中身をどういうやり方でやるのかは、それぞれ、現行の法律の考え方、それから、それをこういうふうに変えたらいいのではないかという案はいろいろあると思います。
大きな、基本的に身近な行政はできるだけ身近なところでやろうということを目指していることの方向は、みんなの党さんもそういうことを考えてやっておられるんだというふうには理解いたします。

○浅尾委員 別に我々の案をということではないんですが、議論してもなかなかお答えいただけないようなので、次の質問に移らせていただきたいと思います。
岡田副総理は、行政改革は車の両輪であるというようなことを言っておられまして、社会保障と税の一体改革とともに、車の両輪として進めていかなければいけないというふうに言っておられます。
私は、行政改革といったときに、一番の肝は、政府が果たしている機能でダブっている部分は統一をして仕事を減らすというのが、行政改革の一番の肝だろうというふうに考えるわけですね。
そういうふうに考えると、例えば徴収ということでいえば、税金を徴収するのと保険料を徴収する、その機能自体は一緒でありますし、日本においては、実は多くの方が、直接税務署にあるいは直接日本年金機構に保険料を払うということよりも、会社がその分の実務を代行しています。ですから、会社が源泉徴収をして税務署に税金を払ったり日本年金機構や労働保険事務所にお金を払ったりしているということですから、その会社から徴収する機能というところを一カ所でやっていくというのは、まさにこれは行政改革の観点からもかなり進むだろう。
日本年金機構、二万人ぐらい職員がおりますが、一万人ぐらいが徴収事務で一万人ぐらいが給付に携わっていますが、そういったようなところの統合をすれば、かなり、先ほど申し上げました人員の削減にもつながっていくだろうというふうに思いますが、政府の中で機能面からの行革ということを考える余地があるのかどうか、伺いたいと思います。

○岡田国務大臣 行革の一つの視点として、そういった同じような仕事をしているところを束ねていくという観点は当然あるかと思います。
ただ、年金機構とそれから国税庁、歳入庁にして集めるということについて、私のもとで検討チームをつくって今議論を始めたところですが、いろいろな論点があるかと思いますが、もう一つは、地方でも同じようなことをしているわけであります。ここをどう考えていくかということも少し整理をして考えてみなければいけない。
それから、国税と年金保険料ということになりますと、かなり対象が重なっていない部分が多いという問題もございます。つまり、国税徴収の対象となる比較的所得のある程度ある層と、それから、保険料となりますとより幅広く、裾野が広がりますから、そういったことをどう考えていくかということも含めて、今、私のもとにある検討チームで議論をスタートさせたところであります。

○浅尾委員 ちょっと今御答弁で理解できなかったところがあるんですが、国税徴収の対象になるのは高所得者だけではなくて、先ほど申し上げましたように、企業に勤めている人は給料に対して所得税というのがかかって、それは五百万を超えるもののみ個々人の情報が会社から地方の自治体に行くということですけれども、年収が幾らであっても、所得税がかかったものについては、間接的ですよ、それは会社がかわりに納めますから間接的ですけれども、国税、所得税を払っている。
そういう意味においては、年金の保険料の徴収と全く変わりがないというふうに思いますが、その理解で違いますか。

○岡田国務大臣 今委員のお話を聞いておりまして、会社にお勤めで、そこから保険料を払っていただいたりあるいは所得税を払っていただくというところは、逆に言うと、余り手間がかからないわけであります。ですから、その先が二つであろうと歳入庁に一本化されていようと、手間暇としては、私はそう変わらないんじゃないかというふうに思います。
むしろ、そうじゃない個人事業主とか国民年金に入っておられる方とかそういったところ、国民年金というのは個人事業主以外の方々もたくさん入っておられるわけですが、そういうところから徴収することが難しいし、そういうところに未納が発生している部分、かなり重なるところがあるんだと思います。

○浅尾委員 そもそも、何度も予算委員会でも申し上げておりますけれども、会社と名のつくところは全て厚生年金に加入をしなきゃいけないんですが、会社がどこに所在しているかという情報自体を日本年金機構は持っていないわけです。国税は全部持っていますから、それを一カ所でやれば、しかも、書類が出てきて、所得税がこれだけ、人件費がこれだけに対して所得税はこれだけ払っていますということがわかれば、それに対応する保険料がなければ、一カ所でチェックした方がはるかに徴収漏れもなくなるということなんですよ。
なおかつ、先ほど申し上げましたように、利用者からしても、私の事務所は、いわゆる私設秘書については厚生年金と労災保険に加入しておりますけれども、そうすると三カ所に書類を出さなきゃいけない。三カ所に書類を出さなきゃいけないところを一カ所にして、払い込む場所も一カ所にすれば、利用者にとっての利便性の向上になりますし、チェックする側も、先ほど申し上げましたように、二重で人を配置する必要性がないというので、これは大幅な行革になるということは申し上げておきたいと思います。
時間の関係で、次の質問に移ります。
今回、社会保障一体改革について、消費税増税の国分が三・四六%、地方分が一・五四%というふうに閣議決定をされていると理解しております。一方で、こういうふうに使いますよというペーパーもあって、例えば、子ども・子育て対策が七千億円とか、医療、介護の充実が一兆六千億円とか、いろいろ出ております。
この使い方について、国がこれだけ、地方がこれだけという数字というのはあるんですか。

○岡田国務大臣 そこまで積み上げたものはございません。
ただ、項目の中で、年金の国庫負担二分の一への引き上げ、これは国分でございます。それから、消費税引き上げに伴う社会保障支出の増も、ほとんどの部分が国、地方はごく一部ということになります。

○浅尾委員 逆に、地方分一・五四%に該当するようなものというのは、一・五四というと大体四兆円ぐらいなんですか、この中であるんですか。

○川端国務大臣 これは、社会保障が国と地方のそれぞれの役割分担によって支えられているということで、国のナショナルミニマムといいますか、共通の骨太の社会保障制度に加えて、地方がその地域の特徴も独自性も生かしながらきめ細かなネットワークをつくるという、両方で支えているという共通の認識の中で、地方でやっていただいているきめ細かな事業も含めて調査をいたしました。
その結果で、四事業とそれにのっとる事業という整理をいたしまして、そこから人件費分を引き、加えて、全国的な普及度の係数を掛けて算定した数字でございます。

○浅尾委員 申し上げたいのは、こういう点で充実しますという数字が出されています。そうすると、これは約束になりますよね、当然。約束になって、実は、国の歳出の部分が多くなるということになると、国に入ってくる三・四六%よりも多く支出しちゃうということになってくると、これは結果として、増税はしたけれども、まあ私どもは考え方が違いますけれども、財政再建に逆行する話になるということなんです。
つまり、三・四六%しか国に入ってこないわけですよ。しかし、ここで挙げたメニューは実現しなきゃいけないとなると、国が使うお金が三・四六%の収入よりも多くなれば結果として国の財政の状況は悪くなるということなので、ここはこの範囲でおさめないといけないんじゃないですかということを指摘したわけであります。

○岡田国務大臣 五%引き上げというときに、そのうちの国の部分について、その範囲の中でおさめなければいけないというのは、そのとおりであります。
もちろん、これは細かな内訳はまだつくっておりませんので、それをはみ出すとか、そういうことがあるとは考えておりませんが、そういうときにはどこかでしっかり帳尻を合わさなければいけないわけで、この五%の外のところでそれをもし担うということになれば、何かをかわりに減らさなければいけない、こういうことになってくるんだろうと思います。

○浅尾委員 地方の方は、実はこれは地方消費税と地方交付税なので、本来の趣旨からいうと、国が使い方を決めちゃうということ自体が地方消費税や地方交付税の趣旨に反するんじゃないかなと思いますが、その点、川端大臣、いかがお考えですか。

○川端国務大臣 今回の部分は、社会保障の安定財源の確保ということと財政健全化の同時達成を目指すということで、段階的引き上げを行うというふうになっておりますが、現行の消費税の地方消費税は自主財源でございます。これは現状どおりにする。
そして、今回行います部分の、消費税の一・二%分と交付税の今までの一・一八%と今回引き上げる〇・三四%分は全額社会保障財源に充てるということの中で、おっしゃるように、地方交付税については、法律上、その交付に当たって使途を制限してはならないということになっておりますから、そういう意味で、トータルで引き上げる交付税の一・五二%と地方消費税一・二%を合わせた総額と、地方に係る社会保障関係費の総額との比較等について検討をしているところでございます。
次に、その中の地方消費税一・二%分は、既存の地方の目的税、例えば都市計画税の取り扱いなども参考にしながら、国庫補助金のような厳密な使途制限ではなくて、地方税の性格にふさわしい形で、地方の意見を踏まえて社会保障財源化を図ることとして、今、検討中でございます。
二月九日の地方六団体の意見交換では、地方からは、地方の社会保障に要する経費に広く充てるべき、あるいは地方の自主性が制約されないものとすべきとの意見をいただいておりますので、こういう意見も尊重しながら、官の肥大化には使われず、国民に還元されることが国民にわかりやすい形で示せるように検討してまいりたいと思っております。

○浅尾委員 もう一点。今回、税と社会保障一体改革で、消費税の五%分の増収が十三兆五千億というふうに出ております。
ところが、過去、平成十年からことし、二十四年の予算までずっと見ても、消費税四%で十兆円内外なんですね。ですから、一%が二兆五千億なんです。五%でいうと十二兆五千億なんですが、今回は十三兆五千億と、一兆円ふえちゃっているんです。これはおかしくないですか。

○岡田国務大臣 こういう税収を計算するときに、何らかの仮定を置いて計算せざるを得ないということは御理解いただきたいと思います。
今回、二〇一二年度予算では、消費税収は一%当たり二・六兆円。そこに、内閣府の経済財政の中長期試算における慎重シナリオをもとに二〇一五年度までの経済成長を勘案すると、二〇一五年度時点における消費税収は一%当たり二・七兆円程度。五%相当額は十三・五兆円程度となると見込まれているところであります。

○浅尾委員 過去十年以上にわたって、さっき申し上げましたように、一番高いところで十兆六千億、これは四%に対して十兆六千億、一番低いところでは九兆五千億くらいなんですよ。ですから、そこからさらに一兆円近くふえる、一兆円というか、四%ですから八千、七千五百億円ぐらいふえるというのは、計算の根拠がかなり楽観論なんじゃないかなと。
しかも、使う方を決めちゃうということになると、そういう形でやると、後で相当厳しくなるんじゃないかということを指摘させていただきたい。つまり、使用の方は何に使うかと決めてありますから、足りなくなった分はまた削らなきゃいけない。削るのも大変でしょうから、そういう余り楽観的なシナリオでやられない方がいいのではないかな。このことは、まずは指摘をさせていただくにとどめさせていただきたいと思います。
最後に、古川大臣の所信の中で、こういうふうにおっしゃっております。「社会保障・税番号制度については、より公平な社会保障制度の基盤となるものであり、その確実な実現に向けて、今国会に番号制度の導入に必要な法案、いわゆるマイナンバー法案及びその関連法案を提出したところであり、その成立に向け努力してまいります。」というふうにおっしゃっておりますが、私の理解では、現在、日本年金機構、地方自治体、そして国が持っている個々人の収入というのは、ばらばらな状況になっているんですね。このマイナンバーができるとその情報が共有できるような制度にまだなっていないのではないかなと。
きのう、レクの段階では、どうも地方の市町村から日本年金機構に情報が渡るような制度設計をするというようなことを言っておりましたが、市町村が持っている情報というのは、本人の収入が給与所得なのか事業所得なのか、そこまで含めてその情報を正確に持っているんだろうかということでありまして、情報を持っていないところで共通番号を入れても、その情報の活用にはつながらないんじゃないかというふうに思いますが、そこの制度設計の現状はどういうふうになっていますか。

○古川国務大臣 お答えいたします。
国会に提出いたしておりますマイナンバー法案におきましては、利用範囲を規定した別表第一により、例えば、国民年金の年金給付や保険料の徴収等に関する事務、国税、地方税の賦課徴収に関する事務等でマイナンバーを利用することができることとなっております。
また、情報の提供の範囲を規定した別表第二によりまして、厚生労働大臣が市町村長に対し、国民年金の年金給付や保険料の徴収等に関する事務で利用するため、マイナンバーと一体で管理している地方税関係情報の提供を求めることができることとなっております。
年金分野におきましては、日本年金機構は、マイナンバー法の施行後、国民年金保険料の免除、滞納処分、遺族年金の給付等、所得情報が必要となる国民年金、厚生年金保険の事務に関して、市町村から直接地方税関係情報の提供を受けることを予定しており、これによりまして、国民の利便性の向上、事務の効率化が期待できるというふうに考えております。
〔委員長退席、岡島委員長代理着席〕

○浅尾委員 もっとわかりやすい説明をしますと、地方税というのは翌年にかかるんです。所得税は当年の収入。ところが、もし最低保障年金とかということを、民主党の提案のをやられるとすれば、当然、その当年の収入に対して保険料をかけないと数値としておかしくなってしまう。地方の自治体からその情報をもらっても、最低保障年金のための保険料徴収には正確な情報でないということなんで、なぜ国税から情報が行くような仕組みになっていないのですか。

○古川国務大臣 今、浅尾委員から御指摘がございましたように、新しい年金制度を導入するというような段階になれば、またそのときの必要な所得情報をどうするかということはあるかと思います。しかし、現行の状況の中では、そうしたところまで求める必要はない。今の制度であれば、今法案を提出させていただいているその中で情報を収集する、そのことによって、今まで以上により公平な所得把握ができるというふうに考えております。

○浅尾委員 時間が参りましたから終えますけれども、どうせマイナンバー制度という新しいものを入れるのだったら、そして最低保障年金には国税の情報がなきゃだめだということであれば、最初からそれに対応した法律をつくっておいた方がいいんじゃないかということだけ申し上げて、時間が参りましたので、質問を終えさせていただきたいと思います。

衆議院 予算委員会-7号 平成24年02月10日

2012年02月10日 (金)

180-衆-予算委員会-7号 平成24年02月10日

○浅尾委員 みんなの党の浅尾慶一郎です。
きょうは、きょうもと言った方がいいかもしれません、社会保障の問題について中心的にお話をさせていただきたいというふうに思いますが、たまたまきょう発売の月刊誌の文芸春秋に、私が書きました、年金制度改革あるいは社会保障改革によって、消費税増税と匹敵する、あるいはそれ以上の財源が出てくるという論文をお載せいたしました。ぜひ総理にも、年金とか医療、特に保険の部分というのは非常に複雑になっておりますので、大変お忙しいと思いますが、今そのコピーをお配りさせていただいておりますので、お時間のあるときに、そちらの方もお読みいただけると大変ありがたいというふうに思います。
そのことを申し上げさせていただきまして、まずは、歳入庁をつくったら、これはいろいろな試算が出てくると思いますが、あらあら十二、三兆のお金ができますよということをこの間、提言させていただきました。それに対して、岡田副総理の答弁、あるいはその後のテレビでのコメントを見ておりますと、答弁ではこういうふうに言っておられます、「現実にどれだけ中小企業でそれにたえ得る企業があるのだろうか、そういうこともあわせ考えていかないと、机上の計算だけになってしまうのかな、」と。
これは、実は先般の委員会でも申し上げましたけれども、法治国家としてはいかがなものか。つまりは、国民年金についてもさまざま未納の問題がありますが、これは、政府の立場からいえば、払ってください、企業の未加入に対しては加入してくださいということを呼びかけるべき立場でありまして、それが、払えないというのであれば、別途制度をつくるというのがあるべき立場だということだと思います。
まず総理に、憲法が定めます法のもとの平等と、それから、現在多くの企業が、実際の法人数に対しては恐らく、恐らくというか間違いなく過半数、恐らく三分の二ぐらいが厚生年金に未加入であるという事実に基づいて、法のもとの平等と歳入庁の構想についてどういうふうに考えておられるか、総理に伺いたいと思います。

○岡田国務大臣 前回、委員とはこの問題を議論させていただきました。
いろいろな前提、仮定に立ってやっておられる話で、その後、私も少し調べさせていただいて、全体で十二兆円、厚生年金保険料、健康保険の保険料合わせて、それが未収だという委員の御指摘ですが、私は、それは相当過剰に計算されている、過大に計算されているというふうに考えております。そこのところを少し議論させていただきたいというふうに思っています。

○浅尾委員 前回も申し上げましたが、私の試算は衆議院の調査室にやっていただいております。ですので、政府は政府として、こっちは立法府として、立法府の調査室にお願いした数字で十二兆ぐらいの数字が出てきておりますから、そういうふうにおっしゃるのであれば、政府が前提を置いて数字を出していただきたいと思います。まず、そのことを伺いたいと思います。

○岡田国務大臣 委員の御指摘は、結局、国税庁の民間給与所得者五千三百八十八万人、これに対して厚生年金の被保険者三千四百二十五万人、二千万人少ないという前提に立って、これは統計上の数字でありますが、これらの方々が国民年金ではなくて厚生年金に被保険者として加入すれば、それだけで六兆円出てくる、こういう計算でございました。
しかし、私、あのときにも少し申し上げたんですが、ではその差の人々ということですが、それが全部厚生年金に加入すべき人なんですかということを申し上げました。それはそうではないわけで、例えば、今議論になっていますが、週の労働時間が三十時間未満の短時間労働者、これは厚生年金に加入する義務はない。今、それを二十時間とかいろいろな議論を政府の中でもしておりますが、現時点で見ればそういうことであります。
それから、従業員五人未満の個人事業主に対しては、そこで雇用される労働者の方も加入する必要はない。同じく、五人以上であっても、個人事業主の場合の厚生年金の適用除外業種、つまり、宿泊業でありますとか飲食サービス業、これだけで百十万人ぐらいいるというふうに言われていますが、ここも除外されるということでございます。
ですから、人数のところだけでもそれだけの問題がありますので、単純にその二つの統計の間の差があるから、それが全て厚生年金に加入すべき人だということには無理があるというふうに思います。

○浅尾委員 ですから、今、岡田さんが言われたことは私どももちゃんと計算しています。パート労働者の分を除去した数字というのもここに持っています。それは衆議院の調査室にやっていただきました。ですから、ここで細かい数字の議論をするというよりは、そういうふうにおっしゃるのであれば、政府の方で試算してくださいということを申し上げております。
間違いない事実として申し上げれば、厚生年金を所管しております日本年金機構は、全国に加入すべき法人数が幾らあるか、いまだに数さえ持っていない。法人の数として国税庁が持っている数は、二百七十三万。厚生年金を所管している日本年金機構が持っている数というのは、百七十五万事業所。この間も申し上げましたけれども、事業所というのは支店その他もダブルカウントになりますから、八十万法人ぐらいしか加入していないんでしょうということになります。
今るるおっしゃった数字というのを全部引いても、一番多く引いた段階で、対象となる人数で四千六百七十八万人ぐらいはいるだろう。それに対して、厚生年金の被保険者というのは三千四百六十四万人います。そこに標準報酬月額と、あるいは若干の、一カ月ぐらいのボーナスをつけていくと、さっき申し上げたような数字になります。
ここでこういう議論をしても、見ておられる国民の方はおわかりにならないと思いますから、早急に、この試算は衆議院の調査室が出した試算ですから、後ほどよろしければお渡ししますから、政府の方でちゃんとした、試算に対しては試算で返していただきたいということを申し上げたいと思います。
数字は答えなくて結構ですから、そういうおつもりがあるかどうか、お願いしたいと思います。

○岡田国務大臣 試算に試算をもって返すというよりは、その試算についての問題点をきちんと指摘して、それが過大であるということを申し上げているわけです。
ほかにも、先ほど言われた標準報酬月額も三十万、これは年収に直すと恐らく四百万以上ということで、かなり多い。つまり、短時間労働者の方がかなり入っていることを見ると、こんなに大きくはないはずだということも容易に考えられるわけで、あと、私立学校の教職員とか郵政会社の職員も含まれていないということですから、そういうことで、かなり過大に計算しておられるというふうに思います。

○浅尾委員 繰り返しになりますけれども、先ほど申し上げたように、もともとの法人数に大きな差がある。法人数の差があるんだったら、法人数を持っていないのであるから、それに基づいて試算をしていただいたらどうですかということでありますし、あえて申し上げるとするならば、国民健康保険は国費負担五割ですよ、協会けんぽは一六・八%。その投入の税金の差もある。
そういったようなこともあるので、ちゃんと試算をされたらいいのではないかということを申し上げて、その覚悟があるかどうかを伺ってもなかなか、では、あるというのなら、お答えください。

○岡田国務大臣 もう一つ、これは私はよくわからないので教えていただきたいんですが、それをやれば消費税を上げなくて済む、こういうお話ですよね。
ただ、もし議員のおっしゃることが全て過大でないとしても、それは厚生年金にとってのプラスあるいは健保にとってのプラスであって、そのことが直ちに国税ベースでのプラスにはならないわけであります。ですから、厚生年金は改善するかもしれない。あるいは、健保は改善するかもしれない。しかし、そのことが国費ベースで改善するということには必ずしもならないわけで、そういう意味でも、だから消費税を上げなくていいということには全くならないということは申し上げておきたいと思います。

○浅尾委員 それは、お金に実は色がないわけでありまして、社会保障というのは保険料と税金で賄っているわけですから、保険料がふえることによって……(岡田国務大臣「違う」と呼ぶ)そういうことですよ。賦課方式ですからそういうわけでありまして、保険料と税金で賄っているのが今の年金の賦課方式ですから、保険料収入がふえるということは、その分、投入する税金額は少なくなるということです。

○岡田国務大臣 それは少しむちゃな議論ではないでしょうか。つまり、健保以外に国保もあるわけです。ですから、健保は助かったとしても、国保はそれは関係ないわけですね。
しかも、例えば、先ほどの年金の方も、厚生年金の収支はそれで改善するかもしれませんが、ほかの年金にとっては関係ないわけですから。だから、それで全部税金が助かるとは。つまり、厚生年金は、我々が言っているように年金が完全に一元化されて、厚生年金も共済年金も国民年金も一つであるということであれば、委員のおっしゃるようなことはあるいは成り立つかもしれませんが、制度が違うわけですから、一つにとって収支が改善したことが国税ベースでよくなるということではない。

○浅尾委員 まず、健康保険について申し上げますと、国民健康保険は、五割は税金が投入されております。協会けんぽは一六・八%ですから、協会けんぽの方がふえるということは、国保に投入される税金の量がその分だけ減るという計算にもなります。
それから、年金の方について言えば、まさに今徴収されていないことによって、まず賦課方式ということでいえば、きょう入ってくる、あるいはことし入ってくる年金の保険料がことし出ていくという方式ですから、年金に入ってくる量がふえるということは、その限りにおいては財政が改善するというのは間違いない話です。

○岡田国務大臣 これは、年金が違うわけです、厚生年金、共済年金、国民年金。ですから、厚生年金にとって確かに加入者がふえるかもしれません。しかし、それはやがて支払いもふえるわけです。
いずれにしろ、短期的には厚生年金にとってはプラス、でも共済年金や国民年金にとってどこが収入増になるんですか。共済年金や国民年金にとって、厚生年金の加入者がふえるということがどうしてプラスになるんですか。税金がどうして少なくていいんですか。

○浅尾委員 共済年金は、もちろんそれは関係ありません。
しかしながら、国民年金の収入増になるかどうかということについては、繰り返しになりますけれども、厚生年金の収入増というのがそのまま年金会計の中で反映されますし、加えて申し上げますと、そもそも国民年金の未納率というのが四一%あるのが、その分でかなり改善されるということは間違いなく言える話です。国民年金が、今、未納が四一%ですよね。ですから、一定の割合で未納の人が厚生年金に加入することによっては、国民年金の未納もそれで改善されるということが申し上げられると思います。

○岡田国務大臣 これもよくわからない議論で、要するに、国民年金の未納率というのは、国民年金に加入すべき人で入っていないという概念ですから、国民年金に加入しておられる人か、あるいは加入しておられない人かはわかりませんが、そういう人たちが厚生年金に移って加入したからといって、そのことが未納率に何か影響を及ぼすことではないと思います。

○浅尾委員 議論が平行線ですけれども、例えば国民年金が一番わかりやすいと思います。
百人いらしたら、五十九人の方しか現在払っていない、四十一人の方は払っていないという状況でありますが、この四十一人、払っていない方のうちの一部が厚生年金に移行すれば、自動的に払う、それは基礎年金分も払うということですから、国民年金についても財政が好転するということは間違いなく言えます。

○岡田国務大臣 ですから、委員のおっしゃる、本来厚生年金に加入すべき人というのは今どうなっているか。つまり、国民年金に加入していないと今委員おっしゃいましたが、国民年金にも加入していないのか、あるいは国民年金に加入しているのかというのはあると思うんですね。
私が承知している限りは、委員のこの計算のもとでは、国民年金に加入しているということで、国民年金は減収になるという試算をしておられるわけですから、この資料の中では全員国民年金に加入しておられるという前提を置いておられて、今のお話は国民年金に加入しておられないということですから、そこは一貫していないんじゃないですか。

○浅尾委員 今おっしゃっておられるのは、最初の一番大きな数のときの数字のことをおっしゃっておられると思いますが、その後、衆議院の調査室で幾つか詳細に微修正をさせていただいております。その中では、国民年金の未納の部分も入れて調整をしております。
ここでいっぱい時間を使って議論をしても、まず間違いない事実として、未加入法人があるということですから、ぜひ政府の方で、数字には数字で調べてお答えいただきたいということを申し上げて、次の質問に移らせていただきたいと思います。
もう一点、先般、予算委員会で申し上げたのは、被用者年金の一元化について、追加費用と、そして共済年金と厚生年金が持っている積立金の差ということで、二十兆円ぐらい共済年金の方が積立金の額が多いということを申し上げさせていただきました。二十兆九千億円、共済年金の方が積立金が多いということを申し上げさせていただきましたが、私は、先般、何でこの積立金が多くなっているのかということで、共済年金には厚生年金にはない追加費用というものがあるんだということを指摘させていただきました。
もう一枚の方の図を見ていただければ、追加費用の額がいかに巨額なものかというのがわかると思います。追加費用の額は、平成十八年度で国家公務員共済で四千五百六十九億円、平成十九年度で国家公務員共済相当で四千二百九十四億円という形で入っておりますし、地方公務員の方は、追加費用が大体一兆円内外で推移していますということです。
私が非常に疑問に思っておりますのは、実はこの追加費用が、どういう計算式で計算が成り立っているのかということを再三再四、事務方に伺うんですが、私が納得できるお答えをいただいていないんです。
私の理解を先に申し上げますと、昭和三十四年までは国家公務員の方は恩給制度というものがありました。恩給の対象というのはいわゆる官吏ということで、雇傭人というのは対象の外だというような説明を受けました。昭和三十七年まで地方公務員の方には恩給という制度がありまして、これも同じように、吏員という官吏に匹敵するような人が対象で、その他の人はそうでないというような説明でありました。
まず、そもそも昭和三十四年というのは何年前ですか、昭和三十七年というのは何年前ですか。五十年とか五十三年前ですよね。今民主党が言っておられます年金制度の一体改革には四十年かかる。四十年かかったらまともになりますということをおっしゃっているんですが、五十年たっても毎年一兆数千億円入れるというのは、どういうことなんですかね。これはどう考えてもなかなか、毎年ですよ、単年度じゃなくて毎年入っている。五十年、五十三年前の制度で何でこんなに入るんですか。

○安住国務大臣 浅尾さんは昭和三十九年の生まれですよね。私は昭和三十七年で、私どもが生まれるはるか以前の、日本の戦後からの、歴史でいえば恩給制度があった。
浅尾さん御指摘のとおり、私も実は指摘を受けて初めてわかったんですが、実は、官吏と雇傭人という職種が分かれていた。この職種はどういうふうになっているかというと、官吏については、事務官、技官、書記、教官、技師、それから特定郵便局長。これに対して雇傭人というのがいて、これは一般事務、それから補助、電話交換手、運転手、それからボイラー技士、例えば国有林野でいえば木を伐採する人や育苗手、そういう現業部門の人たちはそういうふうになっていた。
私の理解が間違っていればですが、私が聞いた範囲でいえば、その方々というのは、昭和三十四年の恩給までの間というのは、みずから旧国共済をつくっておられたわけですね。それで、その方々に対するいわば手当てというのは、恩給と格差があった。その格差を埋めないといけない。それにさらに、恩給の部分が三十四年に国共済に切りかわりましたから、その恩給の分については、やはりそこは国として支払った方がよかろうということで、その部分を追加費用としてずっと払ってきて、次に総務大臣からお話があると思いますけれども、今は数はかなり減ってはきました。
しかし、この追加費用は、国家公務員でいえば、ピーク時で、平成のたしか最初のころ、六年のころですか、六千億円ぐらいになって、だんだん下がってきて今三千億円ぐらいになっていますけれども、これは、特別会計に今所属している方と、それから一般会計で払っている方々の費用ということになりますので、これを国費で充当せざるを得ない。これは制度的な問題だと思います。

○中井委員長 安住さん、平成二十一年から二十二年にふえているのはどうして。ずっと減ってきているというけれども、ふえとるよ。ちょっとそれだけ答弁させて。

○安住国務大臣 被用者年金一元化法の影響でございます。

○川端国務大臣 幾つか御質問があったんですが、御説明申し上げなければいけません。
今の委員長の部分は、被用者年金一元化法の中で、そういう追加費用も、一円も払っていない恩給という制度は、やはり受給者の負担の公平性ということで、下げようという法律で一旦下げることになったんですが、廃案になりましたので、もとに戻ったということでの費用です。
それで、追加費用は、先ほどありましたけれども、昭和三十七年より前の人は恩給でした。ですから、一円も払わずに恩給をもらっていた。だから、三十七年までにおやめになった方はそのまま恩給法で恩給をもらっておられますが、三十七年より前に役人になられたけれども、それより後まで続けておやめになった方は、三十七年以降は共済の掛金を払ってもらう。それまでは恩給ですから、その恩給分は年金の費用の仕組みの中に追加して払うという制度になっているのであって、何か、今もらっている人に追加的に余分に支給するためにしているものではないということが一点。
昭和三十七年の時点というと、多分、昭和十九年の人が十八歳で入られた人が、七、八年前に六十歳になってやめておられます。この方はまだ七十歳になっておられない方ですから、受給者はたくさんおられます。しかし、だんだん減ってきています。そして、亡くなられたら遺族に対しての支給もあります。
そういう意味で、ピークは地方公務員の場合は一兆六千億ぐらいありましたけれども、一兆円ぐらいになって、あと三十年か四十年たったらほとんどゼロになるという制度上の費用であります。
以上です。

○浅尾委員 いろいろ御説明いただいているんですけれども、今、この数字の規模を申し上げます。
普通の厚生年金というのは、こういう追加費用はありません。したがって、給料から一万円天引きされると一万円を負担して、それが現在の受給者のところに行くというのが賦課方式の厚生年金の制度であります。
ところが、大体四割ぐらいですね、一万円天引きされると国ないし地方自治体が一万円負担するのとはさらに別に八千円入っている。ですから、普通の厚生年金は二万円で回しているところを二万八千円で回しているというのがこの規模でありまして、これだけの財源がなぜ発生するのか。
もっと言うと、これは総支給額に対して大体三割ぐらいなんですよ。さっきの御説明で、昭和三十七年、三十四年の前に入られた方というのはいらっしゃいますよ。いらっしゃいますが、退職までの期間の総支給月数分の恩給期間の月数、これがなきゃ積算できないはずなんですが、この数字を出してくれと言っても、一度も出てこないんですよ。出せますか。

○安住国務大臣 追加費用者の数については、私の方で、調べるようにということで言いました。
基本的には、まず数を申し上げますと、今の共済年金受給者百十四万人のうち、追加費用対象者はまだ五十七万人おられます。国の官吏が三十八万、雇傭者が約四万から五万、それから郵便局の官吏が九万、雇傭人が六万。
それで、今、額の話をなかなか出してこないと。しかし、これは計算がなかなか大変なんです。私も、これは時間をかけてもとにかく出すようにということで今指示をしておりますので、出てきたら必ずお示しします。

○浅尾委員 今、半分ぐらいは恩給期間のときに就職をされたということをおっしゃっておられるんですが、しかし、就職している期間のうちの三分の一ぐらいが実は恩給期間で、三分の二がそれを経過した後の方というのは、一体何年に生まれたお幾つぐらいの方かなというふうに計算すると、国だと八十九歳、地方公務員だと八十五歳になるんですよ。八十五歳の方が大体その半分ぐらいいらっしゃるというのは、多分、統計上おかしいんじゃないかということと、一番申し上げたいのは、では、そもそもどういう計算で毎年毎年の予算を組んでいるんですか。
要するに、積み上げなんでしょう。恩給期間のある人の、その恩給期間分を毎年出している、積み上げをしないでどうやって出しているのかという数字を出していただかないと、これは別に小さい数字じゃないですよ。民間だったら、これだけの積み立て不足があったら破綻していますよ、毎年一兆何千億円も追加で払える企業なんかあるはずがないわけですから。
ですから、その根拠を出してくださいということを申し上げています。

○安住国務大臣 まず、この追加費用の推移の中で、この図の、AプラスBの、割るAと書いてありますね。そこは、浅尾さん、このBというのは保険料収入だけということに限っているんでしょう。でも、本当はこれは運用の積立金とか運用収入とかを入れると二九%じゃないんじゃないですか。だからそれを、例えば保険料収入だけでやっているわけじゃないので、我々としてはそんなに高い比率だというふうには認識していません。

○川端国務大臣 地共済に関しましては、共済年金の総受給者は二百七十四万人、うち追加費用の対象者数は百三十六万人です。そして、この受給者に対しては、年金受給者となるとき、いわゆる裁定時に、過去の加入期間、それと同時に三十七年以前の期間に対応して年金額と追加費用額を計算しております。年金額と追加費用を把握して総額を決めることで、予算、年金給付の通常の業務に対応できるために、受給者の加入期間、恩給期間等の集計は行っていない。これは必要性がないから行っておりません。
これを計算するには、加入期間、恩給期間等を集計するために、集計システムはそうなっておりませんので、これの計算を行い確認する必要があるということと同時に、このシステムを例えば入札でするとかいうことになりますと、一カ月プラス一カ月、二カ月以上はかかると思いますが、この委員会の御指摘でもありますので、システム変更に要する時間、費用を含めて一度共済組合と相談してみたいと思っています。

○浅尾委員 いずれにしても、とても大きな金額なんです、国と地方を合わせて一兆数千億というのは。しかも毎年ですから。その結果が、先ほど申し上げました、積立金の超過額の二十兆にも反映されているわけでありまして、過去の運用云々というお話をされると思いますが、その過去の運用云々があるんだったら別に追加費用は要らないわけなので、ですから、二十兆幾らというだけの追加の積立金超過額は、この間申し上げたように、それを共済組合の方で、言葉は悪いですけれども、いわば山分けをするという形ではなくて、全てを統合して、厚生年金と一緒に統合した積立金にするべきだということを指摘させていただきたいと思います。

○川端国務大臣 先ほど申し上げましたように、個々人の裁定時に恩給部分と共済部分を分けて計算して手当てをするということで、その総費用は二年後に精算をしておりますので、この追加費用が何か余って積立金に回っているという仕組みでは一切ございませんので、あえて申し上げておきたいと思います。

○浅尾委員 繰り返しになりますけれども、では、民間でもしこういう積み立て不足があったときにこういうことができますかというと、できる会社はありませんよ。それから、この間、枝野大臣、東電の企業年金を減額するということをおっしゃいました。いろいろなことがあったときにそういうことをやるわけですから、国としても身を切る改革があるというのであれば、確かに制度上は、積み立てていなかったからこの分出すということなのかもしれませんが、大きなお金だから、これはいろいろな身を切る改革の中で使っていかれたらどうですかということを伺っているのであって、今の議論を聞いて、もし総理の方でお答えいただけるのであれば、ぜひお答えいただきたいと思います。

○安住国務大臣 やはり恩給制度そのものに対する考え方の違いかもしれません。ですから、昭和三十四年前の人たちに、そんなこと、もう払う必要ないんだという意見であれば、追加費用は要らないと思いますけれども、世の中そうはなかなかいかないんじゃないかと私は思います。ですから、なだらかに山が下がっていくように人が減れば、これはだんだん解消されていくと思います。

○野田内閣総理大臣 財務大臣、総務大臣の御答弁のとおりで、追加費用をほかに使うという形は難しいのではないかというふうに思います。

○浅尾委員 時間が来たから終えますけれども、そうであれば、東京電力とかの企業年金に対しても、それは別というような発言はできないんじゃないか。私としては、身を切る改革、しかも民間だったらできないことをやっているんだったら、そこを示すべきだということを申し上げて、質問を終えたいと思います。

 

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