あさお慶一郎(前衆議院議員 神奈川4区)

国会活動

決算行政監視委員会 平成28年05月11日

2016年05月12日 (木)

190-衆-決算行政監視委員会-3号 平成28年05月11日

○浅尾委員 衆議院議員の浅尾慶一郎です。
本日は、質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。
本日議題となっております平成二十六年度予備費等に関する議案につきまして、まずは質問させていただきたいと思います。
この予備費、使用額の中で最大のものというのは衆議院選挙の六百二十三億四千万ということでありますが、この大宗というのが選挙の執行委託費の五百六十七億七千万ということになっております。この内訳、地方公共団体委託費、選挙放送委託費、開票速報地方公共団体委託費、この三つだと思います。この内訳をぜひ教えていただければと思います。
○高市国務大臣 お尋ねの経費の予備費の計上額でございますが、まず選挙執行に関する地方公共団体委託費が約五百六十三億円、選挙放送委託費が約一億八千万円、開票速報地方公共団体委託費が約二億六千万円でございます。
○浅尾委員 いろいろと総務省の方にも昨日も教えていただきまして、私の方もいろいろとわかってきたわけでありますが、選挙執行地方公共団体委託費五百六十三億円の中で、当日というのは大体、投票日は日曜日でありますので、八時以降から開票される、日曜日に出勤をして開票することに伴います日曜出勤とその残業代というのが結構あるのかなと思ったら、今数字を言っていただけると思いますけれども、それほどでもないのかなとは思いますが、その地方公共団体委託費の中のそこに占める人件費がどれぐらいなのか。
そして、人件費といっても期日前投票所に立ち会う人にお支払いするものもあるでしょうし、当日の投票所で立ち会っていただく方にお支払いするものがあるでしょうし、今申し上げました日曜日の夜八時に投票が終わってから開票されることに伴います人件費というのがどれぐらいなのかというのをお示しいただければ幸いです。どうぞ。
○高市国務大臣 まず、人件費の内訳ということですが、投票所経費約百四十七億円、期日前投票所経費約二十三億円、開票所経費約三十億円、事務費約百四十六億円ということですが、これは委託費の主な内訳ということでございます。
それから、休日出勤になったような場合なんですけれども、平成二十六年衆議院議員総選挙におきまして、即日開票に伴うその日の夜の超過勤務手当としては約二十七・五億円ということになります。
○浅尾委員 実は数字をいただいていまして、二十七・五億円というのが、全国で二十三万七千三百三十七人の方が開票所に来られて、その人たちに支払った人件費というのが二十七・五億円のうちの二十三億七千万というような数字なんだと思います。
これは、私の方で計算をいたしましたところ、八時から十二時として、一人頭でいうと一万一千五百八十六円ですので、四で割ると時給三千円弱ということになりますので、それほど過度なものではないかなというふうに思いますが、選挙は衆議院だけじゃなくて参議院もありますし、都道府県知事、市町村の首長さん、そして都道府県議、市区町村の議会議員ということで、一年に一回以上は必ず全国で平均してある。
いろいろなこととの比較対照になると思いますけれども、そこまで今は財政が爪に火をともさなければいけないような状況では、まあ、爪に火をともさなきゃいけない状況ではありますが、しかし、即日開票に伴います国民の知る権利をちゃんと担保するということも重要なことだと思います。仮に即日開票をしなかった場合には、いろいろな理由があって正確な数字はおっしゃれないということですけれども、あらあらどれぐらいになるか、どれぐらい浮かすことができるかというのがわかれば教えていただきたいと思います。
○高市国務大臣 仮に翌日開票とした場合でございますが、即日開票に伴う超過勤務手当は皆減いたします。一方で、翌朝の開票開始までの間、事務従事者の方が投票箱を保管、監視などをするための費用、約二億円ぐらいかなと思いますが、これを要します。
それから、平日の通常業務に携わっていらっしゃる方が、前回の選挙でも多くの方が開票業務などに携わっていただきましたので、その平日の業務に支障を来さないように別に事務従事者を確保するための費用が生じます。試算はなかなか困難でございます。
休日出勤の場合でしたら、勤務時間一時間当たりの給与額掛ける一・三五掛ける休日の勤務時間ということになります。深夜にやるということになりますと、午後十時から翌日の午前五時までの間の支給率というのは支給割合にまた百分の二十五を加えますので、一・六倍という形になります。
○浅尾委員 二十七億五千万から少し減らして、それが毎年発生するというようなことなんだろうと思います。
衆議院だけじゃなくて参議院も、先ほど申し上げましたように都道府県議会とか知事さんの選挙とかもありますね。もちろん都道府県とかの選挙費用については不交付団体は自前で面倒を見るということだと思いますが、不交付団体はすごく少ないので基本的には国費で見ているということから考えますと、先ほども申し上げましたように、すぐ知るということ。逆に言うと、我々選挙される身からするとすぐ結果を、そんなに延ばして知りたくないというのもあるかもしれませんが、そのことは別として。
行革担当の河野大臣にお越しいただいていますので、今はそれほど財政的な課題というのが、ここまで踏み込まなきゃいけないかどうかは別として、こういった細かいところについても見ていくことについてどういうふうに考えられるか、伺いたいと思います。
○河野国務大臣 委員の問題意識はよく理解できるところでございますが、やはり選挙結果を選挙人に一刻も早く知らせるように努めるということになっておりますので、これは今のところ、即日開票をやはりやらなければいかぬのだろうなと思っております。
ただ、最近は、ぱっと開く紙ですとかあるいは投票用紙を計算する計算機というのもできておりますので、それぞれの自治体においては開票作業を早く終わる努力をしていただく必要はもちろんあると思います。
また、今、自治体の中で首長選挙と議会選挙が何らかの理由でずれているというようなところもありますので、もう少しこうした選挙に係るコストを減らすという方策はいろいろあるんだろうと思います。そういう努力は、やはり何らかの形で努めていかなければいけないと思います。
○浅尾委員 ぜひ、何らかの形でのコスト削減をできるところからやっていただければと思います。
次に、マイナンバーがことしの一月一日から施行されておりますけれども、マイナンバーというのは、個々人にもちろん番号が振られますけれども、各法人にも番号が振られるようになっているということでございます。その中で、法人がその番号を使ってお支払いするのは個々人の給与所得の所得税とか住民税だけかと思うと、実は、結構大きな額がありますのが健康保険料や年金の保険料、場合によっては労災の保険料やさらには雇用保険料といったようなものがあります。
社会保険と所得税との間では、法人に勤務している人の給与所得は全て社会保険がかかるということに一般的にはなっておりますけれども、既に報道されているベースでも、厚生労働省の言っている数字でも二百万人ぐらい厚生年金の未加入者がいる。これは、法人が厚生年金に加入していないケースと、加入しているけれども実際に従事している従業員の数を少なく申告しているケース、両方あると思いますが。
まず、法人に番号が付番されましたけれども、個々人の番号、例えばA社というところに勤めている一番の人がいますよというのを、私がきのう聞いた話でいうと、国税庁は来年の一月一日には全部、五百万以上の所得の人については出す、市区町村も来年の住民税の確定時期までには全部の法人の番号と個々人の番号をもらうというふうに聞いておりますが、現在、社会保険についての見通しをまずお話しいただければと思います。
○とかしき副大臣 お答えさせていただきます。
年金の適用や保険料の徴収といった業務を適正かつ効率的に進めていく上で、他の行政機関が保有する情報を活用するというのは大変重要なことである、このように認識はしております。
ということで、厚生年金の未適用事業所の適用を進めている対策としまして具体的に今やっておりますのは、従来から、国税庁の源泉徴収を行っている法人事業所の名簿を厚生年金の適用事業所名簿と法人名、住所などのキーと合わせることによりまして、それによって適用を進めてきたところであります。ですから、未適用事業者と思われるところの事業所を洗い出すことがこれでできたということでございます。これは結構効果がございまして、平成二十六年の十二月から始めただけで三万九千件から今約八万件、十カ月余りで効果が出てきております。
このほかに、本年からはさらに国税庁から法人番号を付した法人事業所の情報の提供を受けておりまして、これを厚生年金の適用事業所名簿と同じ法人番号で突き合わせすることによりまして効率的な洗い出しをすることをさらに考えております。
委員がお話しになりましたように、マイナンバーを使うものもというお話もございましたけれども、厚生年金の適用対策を行う上では個人の就労実態などの情報も必要でございまして、それと合わせていかなくてはなかなか難しいということで、すぐに情報連携のみで十分な適用対策につながるとは想定しにくいと考えております。
ただ、一方、低所得者に対して行う国民年金保険料の免除勧奨などの場面では、マイナンバーを利用した所得情報の照会、提供などの方策を予定させていただいております。
○浅尾委員 実は、年金と協会けんぽについては、日本年金機構の個人情報の取り扱いのトラブルの結果、マイナンバーは各個人に付番されておりますけれども、Aという会社に例えば五人の社員がいた場合に、その五人分の番号はまだ入力できていないというふうに聞いておりますが、これがいつごろから入力できるようになるのか、その見通しについて伺いたいと思います。
○とかしき副大臣 お答えさせていただきます。
機構のマイナンバーの活用の時期におきましては、昨年九月のマイナンバー法の一部改正におきまして、個人番号の利用は平成二十九年の五月三十一日まで、情報連携は平成二十九年の十一月三十日までの政令で定める日までの間において行うことができないこととされてきたところであります。
○浅尾委員 つまり、平成二十九年の十一月以降でないと今から申し上げることはできないわけであります。
実は、各市区町村においては、法人の番号とそこに勤めている個々人の番号がついた住民税の情報は持っています。その市区町村が持っている二つの番号と、今後日本年金機構が持つであろう法人番号とその人が払っている年金番号を突合すると、この人は確かに給与所得から起因する住民税を払っているけれども年金に加入していないというのがわかるということなので、そうした情報を必要に応じて提供することが可能かどうか、そのことを総務大臣に伺って、質問を終えたいと思います。
○高市国務大臣 社会保障関係事務におけます情報共有のあり方につきましては、まずは厚生労働省において必要な検討が行われて、その後にマイナンバー制度の趣旨を踏まえて関係省庁間で検討していくべき課題だと考えますけれども、社会保険未加入問題への対応策として、地方税当局が保有する個人の所得情報を個別に照会される以前に他の行政機関などに提供するということにつきましては、地方税法上の守秘義務ですとか個人情報保護との関係を考えますと、相当慎重な検討が必要になると思っております。
○浅尾委員 終わります。

190-衆-決算行政監視委員会-3号 平成28年05月11日
○浅尾委員 衆議院議員の浅尾慶一郎です。 本日は、質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。 本日議題となっております平成二十六年度予備費等に関する議案につきまして、まずは質問させていただきたいと思います。 この予備費、使用額の中で最大のものというのは衆議院選挙の六百二十三億四千万ということでありますが、この大宗というのが選挙の執行委託費の五百六十七億七千万ということになっております。この内訳、地方公共団体委託費、選挙放送委託費、開票速報地方公共団体委託費、この三つだと思います。この内訳をぜひ教えていただければと思います。
○高市国務大臣 お尋ねの経費の予備費の計上額でございますが、まず選挙執行に関する地方公共団体委託費が約五百六十三億円、選挙放送委託費が約一億八千万円、開票速報地方公共団体委託費が約二億六千万円でございます。
○浅尾委員 いろいろと総務省の方にも昨日も教えていただきまして、私の方もいろいろとわかってきたわけでありますが、選挙執行地方公共団体委託費五百六十三億円の中で、当日というのは大体、投票日は日曜日でありますので、八時以降から開票される、日曜日に出勤をして開票することに伴います日曜出勤とその残業代というのが結構あるのかなと思ったら、今数字を言っていただけると思いますけれども、それほどでもないのかなとは思いますが、その地方公共団体委託費の中のそこに占める人件費がどれぐらいなのか。 そして、人件費といっても期日前投票所に立ち会う人にお支払いするものもあるでしょうし、当日の投票所で立ち会っていただく方にお支払いするものがあるでしょうし、今申し上げました日曜日の夜八時に投票が終わってから開票されることに伴います人件費というのがどれぐらいなのかというのをお示しいただければ幸いです。どうぞ。
○高市国務大臣 まず、人件費の内訳ということですが、投票所経費約百四十七億円、期日前投票所経費約二十三億円、開票所経費約三十億円、事務費約百四十六億円ということですが、これは委託費の主な内訳ということでございます。 それから、休日出勤になったような場合なんですけれども、平成二十六年衆議院議員総選挙におきまして、即日開票に伴うその日の夜の超過勤務手当としては約二十七・五億円ということになります。
○浅尾委員 実は数字をいただいていまして、二十七・五億円というのが、全国で二十三万七千三百三十七人の方が開票所に来られて、その人たちに支払った人件費というのが二十七・五億円のうちの二十三億七千万というような数字なんだと思います。 これは、私の方で計算をいたしましたところ、八時から十二時として、一人頭でいうと一万一千五百八十六円ですので、四で割ると時給三千円弱ということになりますので、それほど過度なものではないかなというふうに思いますが、選挙は衆議院だけじゃなくて参議院もありますし、都道府県知事、市町村の首長さん、そして都道府県議、市区町村の議会議員ということで、一年に一回以上は必ず全国で平均してある。 いろいろなこととの比較対照になると思いますけれども、そこまで今は財政が爪に火をともさなければいけないような状況では、まあ、爪に火をともさなきゃいけない状況ではありますが、しかし、即日開票に伴います国民の知る権利をちゃんと担保するということも重要なことだと思います。仮に即日開票をしなかった場合には、いろいろな理由があって正確な数字はおっしゃれないということですけれども、あらあらどれぐらいになるか、どれぐらい浮かすことができるかというのがわかれば教えていただきたいと思います。
○高市国務大臣 仮に翌日開票とした場合でございますが、即日開票に伴う超過勤務手当は皆減いたします。一方で、翌朝の開票開始までの間、事務従事者の方が投票箱を保管、監視などをするための費用、約二億円ぐらいかなと思いますが、これを要します。 それから、平日の通常業務に携わっていらっしゃる方が、前回の選挙でも多くの方が開票業務などに携わっていただきましたので、その平日の業務に支障を来さないように別に事務従事者を確保するための費用が生じます。試算はなかなか困難でございます。 休日出勤の場合でしたら、勤務時間一時間当たりの給与額掛ける一・三五掛ける休日の勤務時間ということになります。深夜にやるということになりますと、午後十時から翌日の午前五時までの間の支給率というのは支給割合にまた百分の二十五を加えますので、一・六倍という形になります。
○浅尾委員 二十七億五千万から少し減らして、それが毎年発生するというようなことなんだろうと思います。 衆議院だけじゃなくて参議院も、先ほど申し上げましたように都道府県議会とか知事さんの選挙とかもありますね。もちろん都道府県とかの選挙費用については不交付団体は自前で面倒を見るということだと思いますが、不交付団体はすごく少ないので基本的には国費で見ているということから考えますと、先ほども申し上げましたように、すぐ知るということ。逆に言うと、我々選挙される身からするとすぐ結果を、そんなに延ばして知りたくないというのもあるかもしれませんが、そのことは別として。 行革担当の河野大臣にお越しいただいていますので、今はそれほど財政的な課題というのが、ここまで踏み込まなきゃいけないかどうかは別として、こういった細かいところについても見ていくことについてどういうふうに考えられるか、伺いたいと思います。
○河野国務大臣 委員の問題意識はよく理解できるところでございますが、やはり選挙結果を選挙人に一刻も早く知らせるように努めるということになっておりますので、これは今のところ、即日開票をやはりやらなければいかぬのだろうなと思っております。 ただ、最近は、ぱっと開く紙ですとかあるいは投票用紙を計算する計算機というのもできておりますので、それぞれの自治体においては開票作業を早く終わる努力をしていただく必要はもちろんあると思います。 また、今、自治体の中で首長選挙と議会選挙が何らかの理由でずれているというようなところもありますので、もう少しこうした選挙に係るコストを減らすという方策はいろいろあるんだろうと思います。そういう努力は、やはり何らかの形で努めていかなければいけないと思います。
○浅尾委員 ぜひ、何らかの形でのコスト削減をできるところからやっていただければと思います。 次に、マイナンバーがことしの一月一日から施行されておりますけれども、マイナンバーというのは、個々人にもちろん番号が振られますけれども、各法人にも番号が振られるようになっているということでございます。その中で、法人がその番号を使ってお支払いするのは個々人の給与所得の所得税とか住民税だけかと思うと、実は、結構大きな額がありますのが健康保険料や年金の保険料、場合によっては労災の保険料やさらには雇用保険料といったようなものがあります。 社会保険と所得税との間では、法人に勤務している人の給与所得は全て社会保険がかかるということに一般的にはなっておりますけれども、既に報道されているベースでも、厚生労働省の言っている数字でも二百万人ぐらい厚生年金の未加入者がいる。これは、法人が厚生年金に加入していないケースと、加入しているけれども実際に従事している従業員の数を少なく申告しているケース、両方あると思いますが。 まず、法人に番号が付番されましたけれども、個々人の番号、例えばA社というところに勤めている一番の人がいますよというのを、私がきのう聞いた話でいうと、国税庁は来年の一月一日には全部、五百万以上の所得の人については出す、市区町村も来年の住民税の確定時期までには全部の法人の番号と個々人の番号をもらうというふうに聞いておりますが、現在、社会保険についての見通しをまずお話しいただければと思います。
○とかしき副大臣 お答えさせていただきます。 年金の適用や保険料の徴収といった業務を適正かつ効率的に進めていく上で、他の行政機関が保有する情報を活用するというのは大変重要なことである、このように認識はしております。 ということで、厚生年金の未適用事業所の適用を進めている対策としまして具体的に今やっておりますのは、従来から、国税庁の源泉徴収を行っている法人事業所の名簿を厚生年金の適用事業所名簿と法人名、住所などのキーと合わせることによりまして、それによって適用を進めてきたところであります。ですから、未適用事業者と思われるところの事業所を洗い出すことがこれでできたということでございます。これは結構効果がございまして、平成二十六年の十二月から始めただけで三万九千件から今約八万件、十カ月余りで効果が出てきております。 このほかに、本年からはさらに国税庁から法人番号を付した法人事業所の情報の提供を受けておりまして、これを厚生年金の適用事業所名簿と同じ法人番号で突き合わせすることによりまして効率的な洗い出しをすることをさらに考えております。 委員がお話しになりましたように、マイナンバーを使うものもというお話もございましたけれども、厚生年金の適用対策を行う上では個人の就労実態などの情報も必要でございまして、それと合わせていかなくてはなかなか難しいということで、すぐに情報連携のみで十分な適用対策につながるとは想定しにくいと考えております。 ただ、一方、低所得者に対して行う国民年金保険料の免除勧奨などの場面では、マイナンバーを利用した所得情報の照会、提供などの方策を予定させていただいております。
○浅尾委員 実は、年金と協会けんぽについては、日本年金機構の個人情報の取り扱いのトラブルの結果、マイナンバーは各個人に付番されておりますけれども、Aという会社に例えば五人の社員がいた場合に、その五人分の番号はまだ入力できていないというふうに聞いておりますが、これがいつごろから入力できるようになるのか、その見通しについて伺いたいと思います。
○とかしき副大臣 お答えさせていただきます。 機構のマイナンバーの活用の時期におきましては、昨年九月のマイナンバー法の一部改正におきまして、個人番号の利用は平成二十九年の五月三十一日まで、情報連携は平成二十九年の十一月三十日までの政令で定める日までの間において行うことができないこととされてきたところであります。
○浅尾委員 つまり、平成二十九年の十一月以降でないと今から申し上げることはできないわけであります。 実は、各市区町村においては、法人の番号とそこに勤めている個々人の番号がついた住民税の情報は持っています。その市区町村が持っている二つの番号と、今後日本年金機構が持つであろう法人番号とその人が払っている年金番号を突合すると、この人は確かに給与所得から起因する住民税を払っているけれども年金に加入していないというのがわかるということなので、そうした情報を必要に応じて提供することが可能かどうか、そのことを総務大臣に伺って、質問を終えたいと思います。
○高市国務大臣 社会保障関係事務におけます情報共有のあり方につきましては、まずは厚生労働省において必要な検討が行われて、その後にマイナンバー制度の趣旨を踏まえて関係省庁間で検討していくべき課題だと考えますけれども、社会保険未加入問題への対応策として、地方税当局が保有する個人の所得情報を個別に照会される以前に他の行政機関などに提供するということにつきましては、地方税法上の守秘義務ですとか個人情報保護との関係を考えますと、相当慎重な検討が必要になると思っております。
○浅尾委員 終わります。

 

予算委員会 平成26年10月6日

2014年10月20日 (月)

 


187-衆-予算委員会-3号 平成26年10月06日

○浅尾委員 みんなの党代表の浅尾慶一郎です。
今回の台風で被害に遭われた皆様方、また、さまざまな形でその災害からの復旧に御尽力いただいている皆様方に、被害に遭われた方にはお見舞いを申し上げ、復旧に御尽力いただいている方には心から敬意を払わせていただきまして、質問に入らせていただきたいと思います。
みんなの党は、徹底した行政改革、そして市場重視の経済政策ということを我が党の立党の原点という形で掲げておりますけれども、そうした我が党でありますから、実は、今国会の中の隠れた争点の一つであります消費税の増税の問題については、ことしの五%から八%への引き上げについても時期尚早だということをずっと申し上げてきたわけであります。
総理、きょうは十月六日ということでありますが、去年の十月一日、安倍総理は、ことしの四月に五%から八%へと消費税を引き上げるという最終的な決断をして、そのことを発表されました。そのとき、同時に五兆円の景気対策ということを発表されましたが、今度、八%から一〇%に上げる前に、私どもは五の段階で反対でありますが、八%から一〇%に上げる前に、今回の五%から八%に引き上げるに至った中での五兆円がどういう効果があったのかなかったのかということについて、しっかりと、その決断をする前にいわゆるレビューをされたらいいんじゃないかと思いますが、その点について、総理のお考えを伺いたいと思います。
○安倍内閣総理大臣 今回の四月からの消費税の引き上げ、五%から八%への引き上げに対しまして、当然、反動減があるであろうということを見込んでいたわけでありますが、この反動減対策プラス、七月から景気回復軌道にまた戻れるようにするために、そうした観点から五兆円の対策を打ったところでございますが、この対策について、どういう効果、成果、あるいはそれほど効果がなかったかということも含めて、当然、検証をしていきたい、このように思っております。
○浅尾委員 ぜひ、その検証の結果を最終的な消費税増税の引き上げの前に予算委員会にも示していただきたいと思いますが、改めてそのことを伺わせていただけますか。
○安倍内閣総理大臣 こうした計数が今国会が開催中にそろうかどうかということ、また、分析がそれまでにできるかどうかということもありますが、いずれにせよ、消費税引き上げの判断をする上においては、そうした経済対策がどういう成果、効果を上げたかということについては分析をしたい、このように思います。
〔委員長退席、金田委員長代理着席〕
○浅尾委員 私は、この今の全国の景気については、先般の代表質問の際にも申し上げさせていただきましたけれども、かなり厳しいという認識を持っております。株価は、最近ちょっと落ちぎみでありますけれども比較的堅調でありましたけれども、一般的な家計の消費支出であったり実質賃金が消費税が上がったほど伸びていないといったようなことを含めて、かなり厳しいと思いますが、特に、これは代表質問の際に、あるいは所信演説の際にも総理も言っておられましたけれども、燃料価格の高騰ということが影響する地域というのが結構あるのではないか。
つまりは、首都圏は比較的公共交通機関が発達しておりますので、電車による移動というのが多いわけでありますけれども、電車よりも車がいわゆる公共の足である地域においては、この燃料価格、特にガソリン価格の上昇というのは非常に影響を与えているんじゃないかと思いますが、まず、全国の景気の状況は一律というふうに判断されているのか、あるいは、よいところ、悪いところというところの認識を持っておられるのか、お伺いをいたしたいと思います。
○安倍内閣総理大臣 当然、景気については全国一律にはならないわけでありますが、しかし、例えば有効求人倍率について言えば、都市部はいいわけでありますが、求職者の数を仕事が上回るということについて言えば、我々が政権をとる前は都道府県は七であったものが、三十五にふえてきているわけでもあります。
つまり、そういう意味においては、間違いなく地方においても改善はしているのでありますが、しかし一方、ガソリンも含め燃料代については、個人の家計及び中小企業に対してこれはマイナスに作用するわけでありますから、そうした対応も十分に行うことを今既に決めておりますが、そうした対応あるいは状況を注視していく、しっかりとやっていきたいと思っております。
○浅尾委員 有効求人倍率の改善というのはそのとおりだと思いますけれども、これは、私、景気がよくなったというよりかは、一定程度あるいはある部分は人口構成の変化による部分が大きいのではないか。つまりは、団塊の世代の方が労働市場に余り本格的に参加をされなくなるというような状況の中で人手不足になっているということだと思いますけれども、そういう時期だからこそ、逆に言うと、生産性を高めるために企業の統合も進めていくことができる、そういう機会もあるんじゃないかなというふうに思っております。
その観点からお伺いさせていただきますが、いわゆるアベノミクスの三本の矢のうちで、金融政策ということについては、私どもも、日銀は金融政策を変えるべきだということでありますので、これは効果を発揮しているというふうに考えておりますけれども、二本目あるいは三本目の矢については、特に三本目の矢についてはこれからだというふうに思っておりますけれども、その点の、三本の矢ごとの認識を総理に伺いたいと思います。
○甘利国務大臣 一本目の矢は、デフレの環境を弱インフレに持っていくために金融緩和をして、それは御評価をいただいているんだと思います。
二本目の、これは財政出動ですね。デフレギャップというか、それを解消するためには、需要をつくらなければならない。まず公需で需要をつくっていくという、その意味もあると思います。
それで、消費税引き上げ前にはほぼ需給ギャップがなくなってきています。需給ギャップがなくなったときにサプライサイドの改革をするというのはとても大事で、つまり、なぜデフレが起きるかというと、一つには、供給力があって需要がないから、この差がダンピング要因になるわけですね。これがなくなったところでこちらの売り上げに対して付加価値をもっととれるようにする、そうすると、それが還元材料になっていきます、賃金の還元材料とかあるいは下請代金の還元材料になるわけですから。
この需給ギャップがバランスしたときにこそサプライサイド改革をやっていく、これを中心に今の成長戦略があるわけでありまして、好循環を回していく手順どおりに今進んでいるんだというふうに思っております。
〔金田委員長代理退席、委員長着席〕
○浅尾委員 二本目の矢の公共事業については、後ほど、実態の部分について議論をさせていただきたいと思います。
まず、一本目の矢のところの円安ということも少し触れていただいたと思いますが、一部、閣僚の皆さんの中でも、過度の円安は余りよくないといった発言も出ているわけでありますけれども、これは、アメリカの連銀が金融引き締めに転じる中で、日銀の方は金融緩和を続けていくから円安になるというのは、金融の理論でいえば当然のことだろうと思います。
過度の円安というのはやはり景気に影響を与えるというふうに私どもも考えておりますが、それは、今の日本の生産構造が、既に大企業が生産拠点を海外に移転してしまって、円安が例えば百十円でずっと未来永劫続けばもしかしたら日本に生産拠点を戻すかもしれないけれども、しばらくしたらまた円高になるということであれば、変動があるという前提でいうとなかなか、生産拠点をあえて戻さないということなんだろうというふうに思いますけれども、この過度の円安についての認識はどのように考えておられるか、伺いたいと思います。
○安倍内閣総理大臣 為替の水準については言及を差し控えたいと思いますが、一般論として申し上げれば、円安の影響は、輸入価格の高騰によりマイナスの影響を受ける企業もある一方、輸出企業や海外展開をしている事業者等にとってはプラスになるわけでありまして、両面あると言ってもいいんだろう、このように思います。
しかし、円高が行き過ぎれば、今、浅尾委員が指摘をされたように、物づくりの企業は海外への移転を決断するわけでありますし、また、国内への設備投資を行わずに海外への設備投資を行うということになるわけでありまして、まさに、そういう意味におきましては、工場あるいは物づくりの会社に物を納めている会社も含めて根っこからいわば仕事がなくなるという問題もあるわけであります。
もちろん、他方で、円安方向への動きに伴う輸入価格の高騰は、エネルギー価格の上昇等を通じて、中小企業や地方経済、そしてまた消費者に影響があるのも事実でありますから、そうした対策を打っていくと同時に、よく影響を注視していきたい、こう思うわけであります。
リーマン・ショック後から我々が政権を取り戻すまでの間、円安が固定化されたわけですね。円安が固定化されている中において、多くの企業が相当海外へ出ていくということになりました。同時に、輸出も相当減少したんですね。輸出は割と強い勢いで減少したのでありますが、我々が政権をとった以降に、確かに、そうした中で既に生産拠点が移っておりますから、当初の予測ほど伸びてはいませんが、しかし、輸出減はとまった、顕著にとまったのも事実であります。
この中において、いわばビジネス環境の変化において、投資を考える際、今度は海外ではなくて国内に投資をするという企業が出てくることを我々は期待しているところでございます。
○浅尾委員 円安の場合、海外で生産して海外で売っていたものの利益は、円安ですから、かさ上げされるという効果はあるんだろうということだと思います。
この円安については、後ほど外為特会の中で、これを使って財源をつくる話もちょっとお話をさせていただきたいと思います。
財政出動ということについて言いますと、実は、本会議で触れさせていただきました。公共事業の施行状況を見ますと、契約率は余り変わっていないんですが、実は、財務省に資料を出してくれと言ったら、財務省はまだ国分についてはその資料がないということでありましたけれども、実際にお金が渡っている割合というのは、例えばことしの六月の段階では、地方分、これは全国四十七都道府県と千七百市町村の中で、契約をされて公共事業を実施して、お金が渡っているのは六・九%しかない。多分、国も同じようなものだと思います。契約は三割から四割ぐらい入っているんだと思いますけれども、お金が回っているのは六月末の段階で六・九%。
これを調べてみたら、なぜそういうことなのかというと、一番大きな理由の一つは、金融環境が日銀の金融緩和の効果もあってかなりよくなっているので、いわゆる前受け金的な形で事業会社がもらうと、東日本信用保証とか、いわゆる国交省の関連の信用保証会社に保証料を払わなきゃいけない。その保証料を払うぐらいだったら、工事が完工してからの方がいいんじゃないかということでなかなかお金が回らないということが実態として私どもが調べたらわかったわけであります。
申し上げたいのは、今度、消費税を再度引き上げたとして、公共事業を積み上げても実際にはお金が回らないんじゃないか、だんだん回っていくかもしれませんが、すぐには回らない、効果がないんじゃないかというふうに思いますが、その点についての御意見を伺いたいと思います。
○麻生国務大臣 今の御指摘というのは、間違いなく、これまでのあれを見ましても、平成二十一年度からここまで見ましても、六月の公共工事の支出率というのは大体四%、三%でありますので、大体毎年この時期ぐらいですとそういうことになろうと存じますので、別にことしだけが特殊に低いじゃないかというわけではございません。毎年そういうことになります。
これは、進捗状況を見るときはやはり契約率で見た方がよろしいんだと思いますけれども、契約率を見ると、前年度比を見ますと、平成二十六年度の予算とともに、やはりこれは一〇%以上上回っておりますので、取り組んだ成果はそれなりにあらわれているんだと思っております。
それで、二十四年度や二十五年度の補正というところになるんだと思いますけれども、これはもう浅尾先生御記憶のとおりに、このときは、とにかくデフレ不況からの脱却、これが優先順位の一番でもありましたので、それに集中しましたし、それから、二十四年度の補正のときは、あれはたしか経済の底割れということが一番の大きな理由だったので、それにばっと集中してということで、反動減対策とかいろいろな形で需要の下支えを行ったものだと思います。
今おっしゃるように、足元のところを見れば人手不足じゃないか、資材が高騰しているじゃないか、地域によって差があるではないかという御指摘は私ども全く否定するものではありませんので、今後ともこういったところはきちんと詰めていかねばいかぬところだと思っております。
いずれにしても、早期実施の状況というのを見ますと、平成二十六年度の予算でも、この九月末では六割以上ということになってきておりますので、そういったものでは、確実に仕事を完工させているということになりつつあるんだと思っております。
○浅尾委員 今申し上げたのは、契約率ではなくて、実際にお金が回っている部分については保証料が実際の金融環境と比べて割高になっているので、そこまで早目にお金をもらうような形にしていないということを指摘させていただいたわけであります。
私は、財政出動ということであれば、むしろ民間の財政を出動、先ほど総理が言われたように、円安になってもし日本に投資をする環境がよくなってくるんだったら、それを喚起させるようないわゆる投資減税的なものの方がいいんじゃないか。これは指摘だけさせていただきたいと思います。
もう一つ、先ほど甘利大臣から御指摘がありましたけれども、需給ギャップが縮まってきた段階ではサプライサイドを整えていかなければいけない。サプライサイドを整えるに当たっては、私は、これは企業の、特にそんなに大きな企業でなくても、地域の企業、ないしは、企業ではないけれども、例えば地域において雇用を多くしている医療法人とか、そういったようなものの統合を進めていくということが結果として生産性を高めることになるんじゃないかなと思いますが、その観点から二つ伺いたいと思います。
一つは、この間の本会議で質問をさせていただいて、公的金融機関も、仮に、統合するに当たって私的な整理をした上で事業譲渡をするということもあり得ると思いますが、その私的整理をする当事者が日本政策投資銀行等の公的金融機関からお金を借りている場合に、民間の金融機関と同じように、例えば経営者に個人保証を入れていても何百万円かその財産を残す、そういうガイドラインを適用するというような発言があったと思いますが、そういう理解でいいのかどうか、確認のために一点伺いたいと思います。
○安倍内閣総理大臣 質問にお答えする前に、先ほど私、答弁の中で、二〇〇九年から、リーマン・ショック以降、我々が政権奪還をするまでの円高と言うべきところを円安と言ったようなので、あれは円高ということでございましたので、訂正をさせていただきます。
日本経済の活性化に向けて産業の新陳代謝を促進することは重要な課題であると思います。この観点から、本年一月に施行された産業競争力強化法に合併や事業譲渡などによる事業再編を促進するための方策を盛り込んだところでありまして、既にこれを活用した企業結合が動き始めています。
御指摘の、経営者保証に関するガイドラインについては、個人保証偏重の慣行を断ち切り、再チャレンジしやすい環境を整えるため、本年二月から運用を開始しています。民間金融機関のみならず、公的金融機関においても、このガイドラインに基づいて早期に事業再生や廃業を決断し、私的整理を行う経営者には一定の資産を残すことを可能とするように運用をしているところであります。
こうしたガイドラインの実効性を確保することで、円滑な事業の清算や、一度事業に失敗した人の再チャレンジを応援していきたい、このように考えております。
○浅尾委員 そういった方向性で生産性を引き上げていくことは、私は大変重要だと思いますので、ぜひそのことをお願いしたいと思います。
景気、消費税あるいは地方再生について、最後に一点だけ、ちょっと法人税について伺う時間がなくなってしまいましたけれども、地方再生について、石破担当大臣もいらっしゃるので、思い切って、この地方再生においては、全国一律というよりかは、そういう方向性だと思いますが、地方の中核都市に政策資源の集中をするべきだというふうに思いますが、それを行うに当たって、どのような形でやっていかれるか、伺いたいと思います。
○石破国務大臣 どこに歯どめをかけるかということですが、日本全国一律に同じことをやるつもりはございません。中核都市というような概念があって、そこで人口の流出をとめるという防衛的な考え方もあろうかと思います。
一方におきまして、仕事がないから地方から出ていくということではなくて、仕事をつくりに地方に行くのだという観点が必要でありますし、同時に、中核都市に集中をする、そこに防波堤を設けるということでありとせば、いわゆる中山間地、限界集落的なものをどのようにしてやっていくかという観点は必要であろうと思っております。そこにおいて、どのようなことが一番政策効果を発現しやすいかということは考えていかなければなりません。
投資に対してどれだけの影響があるか、効果があるかということは、厳密に検証しながらやってまいりたいと思います。
○浅尾委員 それでは、次の質問に移らせていただきたいと思います。
我々は、野方図に、要するに、財源の当てもなくいろいろなことをやれと言っているわけではありません。財源は、今活用されていないものもかなりあるということで、きょうは日本郵政の西室社長にも来ていただいておりますが、後ほど日本郵政についても御質問させていただきたいと思いますが、まず最初に、外為特会について伺いたいと思います。
ことしの三月末あるいは八月末においては、一ドルは百四円ということでありましたけれども、その百四円段階での外為特会の、まず米国ドル換算した資産の残高と、そして、その為替のいわゆる評価損について伺いたいと思いますが、私の理解では、これは百二十兆円ぐらいあって、為替の評価損では九兆八千六百億円だということだと思いますが、その数字で、百四円の段階で九兆八千六百億円だということでよろしいかどうか、伺いたいと思います。
○麻生国務大臣 為替評価損で九兆八千六百億、資産の超過額で、おっしゃるとおり、十二兆一千三百億円。
○浅尾委員 大体、総資産額百二十兆円ぐらいという理解でよろしいですか。
○麻生国務大臣 一・二兆ドル。
○浅尾委員 今、一・二兆ドルというお答えをいただきました。
百十円になると、六円動くわけですね、百四円から。そうすると、単純計算すると、これはドルだけじゃありませんので単純計算ではいかないんですが、ユーロとかも入っていますけれども、しかし、簡単にするために単純計算をさせていただきますと、一・二掛ける六円ですから七・二兆円評価損が減ります。私どもの計算ですと、大体百十二円の後半ぐらいになると含み損がなくなるということなんだと思います。
今まで外為特会が解消できないと言われていた最大の理由は、含み損があるからということなんですが、これは全国の皆さんにわかりやすく説明しろという多分委員長の御指摘もあろうかと思いますが、簡単に申し上げますと、日本国政府が国民からお金をお借りして、そのお金でもってドルを買って、買ったドルを米国債にしている。円高になると含み損になるけれども、円安になると含み益になる可能性がある。含み益になる可能性というのは百十二円の半ばぐらいだろうということなんだと思いますけれども、先ほど来、余り過度な円安になるとよくないというような話がありました。
私は、為替というものは基本的には中央銀行の金融政策でもって決定されるべきものであって、大きな外為特会みたいなものを持っている国というのは、実は、日本より大きいのは中国ですけれども、日本が世界で二番目、日本に次いで三番目が多分、国と言うと語弊があるかもしれない、台湾、四番目がサウジアラビアということで、いわゆるOECD加入の、先進国と言われている国の中で日本は突出して多いわけです。
介入というのを今後やっていかないということであれば、せめて為替差損がなくなるようなレベル、百十二円後半になったら満期になったものからもとの円に戻していくということによって、両サイド、借金も減らせるし、そして損もしない。借金も減らすと、大体百二十兆円ぐらいの借金がなくなるわけですから、一千兆円の借金のうちの一割強がそれでなくなるということだと思います。
こうした、満期になったものから、円安になっているんだったら、そういう方向性をとることが、そういう方向性を示すということだけでかなり円安の流れをとめていくこともできますし、そこで仮に含み益が出たら、いろいろな形でその含み益を使って、先ほど来出ておりますガソリン価格が急騰しているための対策にも使えるというふうに思いますが、その点について、財務大臣、ぜひ、官僚の言葉ではなくて、元企業経営者であった麻生大臣に、その観点から今私の指摘したことについてお答えいただきたいと思います。
○麻生国務大臣 今みたいな言葉にひっかからないようにしていたんですが。
先ほどの話ですけれども、浅尾先生、これはすごく大事なところで、二十三年を見ますと、一ドル七十七円で、そのときは二十兆八千億円の債務超過だったんですな、あのときは。二十四年になりますと、一ドル八十九円になっていますが、そのときは六・三兆円の債務超過。それが、二十五年度末になって百四円になって、先ほど言われましたように十二兆一千億円で、約十二兆円の黒、債務じゃなくて資産になったということなんだと思います。
いずれにしても、この外為特会で保有しておりますドルというのを売る、満期になったものから売れという話なんですけれども、これは基本的には円買い・ドル売りの介入ということになりますので、金融とか為替の市場には、これは何が起きるかわからぬ、極めて不測の事態が起きることになりますので、これはちょっと、うかつなことは申し上げられないので、特に私みたいな立場では全くうかつなことは一言も言えない立場にあります。慎重な検討が必要だと存じます。
○浅尾委員 私が申し上げているのは、そもそも外為特会というのはおかしな制度なんです。国民から借金をしてドルを買う、それはそろそろやめたらいいんじゃないですか。
すぐやめるというのはいろいろな影響があるでしょう。しかし、円安が進むという流れの中で、そこで利益が出ているんだったら、満期になったものから少しずつ減らしていく。そして、そこで出た要するに損じゃなくて利益というのを国庫に納付すればかなりの財源にもなりますし、過度な円安というものをその方向性を示すだけでとめていくということができるわけでありまして、考えると言うだけで口先介入になる可能性はあると思います。しかし、口先介入はそんなに効果は示さないだろうと思います。
大きな面でいうと、アメリカの米連銀が金融引き締めに転じて、日本はまだ金融緩和ということでいえば、それは円安になります。なりますけれども、日本が持っているその可能性を使うということを示すだけでかなりインパクトもあるでしょうし、そしてまた、そこで差益が出るのであれば、それを今の円安で困っているところの緊急対策の財源にするというのは、まさに、無責任なことではなくて、ちゃんと財源の当てもある対策になるのではないかというふうに思いますので、そのことも含めて総合的に財務大臣はどのように考えられるか。
このことを申し上げるのは、実は、かつて、これは自民党が与党のときだったかもしれませんが、今厚生労働大臣をやっておられます塩崎さんが、これはあえて言う必要のある話かどうかわかりませんが、外為特会で財務官僚が留学しているとか、百何兆ものお金を十数名で管理していればそれぐらいのことはできるということを、私が指摘したんじゃなくて、塩崎大臣が指摘したんですから。
そういったこともある話なので、ですから、そういう、不明朗とまでは言いませんが、他の先進国がやっていないことは日本もそろそろやめていく方向性ぐらいは示したらいいんじゃないかと思いますが、その点についてのお考えを伺いたいと思います。
○麻生国務大臣 かつて、橋本龍太郎、時の内閣総理大臣が何と言われたか。そのころ議員をやっておられたかどうか存じませんけれども。時々大量に持っているアメリカ国債を売りたいなという気持ちになることもあると言って、この程度のことだけで株に一体どのような影響が出たかというのは、もうあの当時の新聞、一面これで全部ですので。
私もあしたの一面トップに載る気もありませんので、済みませんけれども、今御指摘のあった考え方というのは、前々からよく指摘されているところでありますので、先ほどの答えと同じで恐縮ですけれども、慎重に検討をさせていただきたいと存じます。
○浅尾委員 ぜひ慎重に、そして合理的に検討していただけるようにお願いしたいと思います。
それでは、次の質問に移らせていただきたいと思います。
きょうは、私も大変尊敬しております日本郵政の西室社長にもお出ましをいただいております。
来年度、日本郵政が上場を予定しておりまして、今、日本郵政、これは間接的に子会社であるゆうちょ銀行を一〇〇%持っておりますが、ゆうちょ銀行が持っている資本が十一兆円、そして日本郵政がその他の部分で持っているのが一兆数千億なので、十二兆円の資本を持っているわけでありますが、来年、日本郵政が上場を予定されております。
西室社長は、元東京証券取引所の社長であられたわけでありますけれども、十二兆円の資本を持っている会社ですけれども、利益は日本郵政の計画で二千二百億円ぐらいしか出ない。二千二百億を十二兆で割ると、物すごくROEの低い会社になるということでありますし、そういうものを上場した場合に、つく株価も低くなるだろう。低くなるというのは、その資本に対して低くなるということが予想されます。
一般に、東京証券取引所に上場しているいわゆる大手の大銀行が大体利益の十倍ぐらいが時価総額だというふうに理解しておりますので、郵便事業そしてかんぽ生命事業はそんなに利益が上がっていないという前提で言うと、ゆうちょの利益が大宗だ、そうすると、二千二百億の利益に対して十倍というと、二兆二千億しか値段がつかない。
かたがた、資本が非常に厚いということを考えると、先に、上場前に四兆円ぐらい減資をする、減資をして国庫に配当したらいいんじゃないか、そうすることによって国が財政難の中で非常にお金も回していくことができるんじゃないかということを、わざわざ新聞広告まで、みんなの党の党費を使って訴えさせていただいたので、それをパネルにさせていただいているわけでありますけれども。
先般、代表質問の際に、総理の答弁では、これはゆうちょ銀行が考えるべきだという発言がありました。
私は、今の安倍政権が企業にガバナンスを求めるということであれば、現在のゆうちょ銀行の株主は日本郵政でありますが、日本郵政を一〇〇%持っているのは日本国政府なので、不適切な資本の状況であるとすれば、日本政府としてもそれは株主として指摘をする、監督官庁ではなくて株主として指摘をするというのは当たり前のことなんじゃないかと思います。
まずそのことについて、ゆうちょ銀行が一義的に考えるべきだというふうに総理は御答弁いただきましたけれども、株主として日本国政府が発言をするべきではないかということについてはどのように考えられますか。
○高市国務大臣 郵政民営化法に基づきまして民営化された日本郵政グループにおけます「経営の自主性、創造性及び効率性を高める」、これが基本理念として掲げられております。
ゆうちょ銀行につきましては、みんなの党で御提案されている減資につきましては、ゆうちょ銀行と、そしてその株主であります日本郵政の御判断によるものであると考えます。
○浅尾委員 私は監督官庁である総務大臣に伺ったんじゃなくて、株主は多分財務大臣だと思いますので、株主としてどういうふうに考えるかということです。
○大島委員長 それでは、財務大臣、株主として。
○麻生国務大臣 一人株主だということ、一人株主というか財務相が株主、一人で、一者で持っているということなんだと思いますが、今言われましたように、コーポレートガバナンスだ、スチュワードシップ・コードだと言っている話と今の話とちょっと合わないではないかという御指摘なんだと思います。
これは私どもも、今言われるようなことは私どもの話としては考えないわけではありませんけれども、これは浅尾先生、ほかの役所ならともかく、財務省がこれを言った途端に不当介入じゃないかと言われることはまず間違いないだろうと思いますね。財務省というのはちょっとしただけでも必ず言われる役所だということを百も二百もわかってからちゃんと財務大臣を引き受けろと言われましたので、私もそう思いつつ、かれこれ二年たちますけれども。
ちょっとしたことでも、やはりこの話は世界じゅう大きく関心のあるところでもありますし、ファンドなんかもえらくここに興味のあるところでもありますので、ここのところに関しましての発言は控えさせていただきたいと存じます。
○浅尾委員 私は、今は日本国民全員の財産が日本郵政だ、これは一旦上場すると一〇〇%日本国民の財産じゃなくなっちゃうので、今のうちにやるべきことをやっていったらいいんじゃないかというふうに思います。
私どもがゆうちょ銀行は過剰資本じゃないかと指摘をしていたら、ずっとゆうちょ銀行は過剰じゃないと言っておったんですが、最近、七千億円を年金債務に使う、そして六千億円を運輸事業に使うということで、一兆三千億円過剰だったというふうに認められましたが、その間の経緯について、西室社長に伺いたいと思います。
○西室参考人 御質問いただきまして、どうもありがとうございます。
基本的に、過剰であるかどうかという判断も含めて、私どもは経営について全面的に国からお預かりしているという意識は明らかにございます。しかしながら、今御指摘のような、その中でどういうふうに運営をしていくかということについては経営判断のうちであるということで、まず、私どもは、資本構成について約一年間いろいろ考えました。
それで、これは歴史のことを申し上げるわけではございませんけれども、そもそも日本郵便という会社が、非常に大きな人員と、そしてその中の、これから先のユニバーサルサービスの義務を負っている、その先端になって仕事をする会社であるにもかかわらず、極めて資本が少ない、これを何とかしなきゃいけないというのが一つ。
それから、もう一つの問題点は、今御指摘の整理資源と称する、これは昔の公務員さんの、昭和三十四年に公務員の恩給を、仕組みを変えられたときに、郵政の方に、その当時で約一兆二、三千億、それは私ども郵政が責任を持って返してくれ、こういうお話があったものの残りが今七千億ぐらいあります。この七千億というのは、私どもとしては、どういう形にこれから持っていくのがいいか、上場を含めて考えれば、これは信託資産にした方がいいだろうということで、オフバランスにすることを七千億については考えました。
それから、もう一つの六千億の分でございますけれども、これはあくまでも、日本郵便という会社を本当の意味で国民のためにお役に立つ、日本の地域社会の役に立つような、そういう仕組みをつくっていくのには余りに資本が小さ過ぎる。そして、資本が小さいばかりに、この会社は、私がまだ社長になって日は浅いんですけれども、本当に、設備投資もほとんど使えないという状況にございました。これは変えておかなきゃいけないだろうということで、そこで六千億を計算した、そういうことでございます。
あわせてその二つは、経営の判断として絶対にやらなきゃいけないことでございます。
それから、先ほど御指摘の、今の株の相場からいえばという発想でおっしゃられましたけれども、私ども、現状では、約四兆円を国家のために上場によってお返しするというお約束もしております。
そして、これは当然のことながら、上場の仕方をしっかり考えてやっていくことでございますから、来年、一番最初の上場をやらせていただくときには、多分、約一〇%あるいは一五%程度の上場にする。それは、マーケットが本当の意味で、私どものお役に立つための改革あるいはその先、それを御理解いただくことが非常に難しい。そうすると、それの評価というのは、先ほど御指摘のとおり、非常に低くなる可能性がございます。
しかし、これを受けとめながらでも上場をしろというのは、これは郵政民営化法によって決められたことでございますから、必ず上場はいたします。しかし、ほぼ一〇%か一五%の上場から始めて、その後徐々に株を放出していくということで、最初の場合の値段というものについての影響は約一〇%程度の話で、これで初値が決まる、そしてマーケットバリューが決まる。その先について、私どもとしては、大きな希望を持っておりますし、国民の皆様方にも期待をしていただけると思いますので、必ず四兆円の分は国にお戻しすることができるような上場をしっかりとやらせていただくということでございます。
○浅尾委員 西室社長に伺うよりは、今の御答弁を政府に伺った方がいいと思うんですが、上場によって、一回目ではなくて、将来的に、全部売らないけれども、四兆円を約束していると。約束は結構なんですが、約束を実現する責任の主体は誰なのか、それを実現できなかった場合にどういうふうに責任をとるのかを伺いたいと思います。
○西室参考人 多分、最終的な責任は現在の一〇〇%株主にある、こういうお考えでおっしゃっていると思います。
しかし、私どもは、一〇〇%株主からの信任を得て、そして会社の経営をやらせていただいております。この責任は、私ども経営陣、そしてまた従業員全員が負うものだというふうに思っております。
したがって、これから先の、政府の責任になるような、そういう空約束をしているつもりは全くございません。
以上でございます。
○浅尾委員 実は、四兆円というのは、東日本大震災からの復興で、日本郵政の株を売却して財源とするのが四兆円というふうになっている。したがって、これは本当は政府が四兆円で売る責任を持っているわけですね、その何%かは別として。経営を担っておられるのが西室社長。ですから、私は別に西室社長にその点において責任をとれということを言うつもりは全くないんです。
しかし、日本郵政自身が、今の利益の計画でいうと二千二百億しか出ない。それを、大きな投資をしてよっぽどその二千二百億が四千億、五千億になるということであれば、四兆円、それもトータルです、全部売って初めて四兆円ぐらいの値段につくということなので、そういったことも含めて、できることは、過剰に持っている資本があれば、それを先に国庫が吸い上げるということを、ぜひ政府においても、ひそやかにで結構でございますから、新聞の一面にならないように、検討していただくようにお願いをさせていただいて、私の質問を終えたいと思います。

 

 

衆議院 本会議 平成26年10月01日(代表質問)

2014年10月16日 (木)

187-衆-本会議-3号 平成26年10月01日
○浅尾慶一郎君 みんなの党代表の浅尾慶一郎です。(拍手)
御嶽山の噴火は、有史以来まれに見る火山災害となっています。被害に遭われた皆様に心より哀悼の意を表します。また、依然安否が定かでない方の御家族や、有毒ガスが発生する中、必死の救助活動に取り組んでいる方々に、心からお見舞いを申し上げます。
みんなの党も災害対策本部を設置いたしましたけれども、今後、農業被害等も想定される中、政府には十分な対応を求めてまいります。
二〇五〇年、今から三十六年後には、皆さんは何歳でしょうか。もちろん、現役でこの議場で活躍されている方もいらっしゃるでしょう。総理大臣になっている方もいらっしゃるかもしれません。しかし、恐らく、多くは、私たちの子供や孫が活躍する、そういう社会となっているのではないでしょうか。
現在、みんなの党では、二〇五〇年のあるべき日本の社会を、みんなの日本二〇五〇とし、皆様にお示しをすべく議論を重ねています。
我々政治家の本来の役目は、理想を熱く語り、それを実現するための政策を冷静に考えることです。今を生きる私たちには、この国をよりよくし、未来を生きる世代に受け継いでいく責任があります。そのためには、国家として目指す方向を示していく必要があります。
総理は、二〇五〇年、これからの未来をどうあるべきとお考えでしょうか。総理のビジョンをお伺いいたします。
夢のある未来を語るためには、見たくない現実であっても、きちんと見きわめることが必要です。
総理、経済の実態はどうなっているでしょうか。
確かに、株価は高値で推移しております。しかし、これは、円安により外貨ベースで見て割安となった日本資産を海外勢が買っているからではありませんか。
また、日本の大企業の多くが、今では、海外で生産して海外で売るという構図になっています。このことで、海外での利益も、円安でかさ上げされて計上しているからではないでしょうか。
だから、東証一部の一日の売買代金は本年四月以降およそ二兆円弱で横ばいとなり、過熱感のない株高と言われているのではないでしょうか。
総理、株価は、もはや国内の実体経済をあらわしません。見たくなくても、現実をきちんと見るべきです。
実際に、四月から六月期の名目給与は前年に比べて〇・八%増にとどまり、三%の増税に追いついていません。給与が上がらないのに税金が上がれば、国民は財布のひもを締めざるを得ません。
四月から六月期の実質消費は昨年に比べて五・二%減少、また、昨日発表された家計調査では、八月の消費は前年同期比四・七%減少。これは、消費税が上がった四月から数えて五カ月間の移動平均で見ますと、過去三十年で最悪の結果であります。
失業率は低下しましたけれども、遅行指標である雇用は、実は昨年の経済状況を反映しているにすぎません。
また、総理は、有効求人倍率の改善をアベノミクスの成果として挙げられましたが、これも、団塊の世代の方の引退等、労働力人口の年齢構造の変化や非正規雇用の増加によるものではないでしょうか。
もはや我が国の経済は、増税前の駆け込み需要に伴う反動減では説明のつかない悪化を続けています。総理、このような景気の現状をどう認識されていますか。
景気対策として、公共事業の上積みが議論されることがあります。しかし、現下の状況を見ると、さらなる上積みをしても、景気対策の効果は薄いと考えております。
今国会では、地方が一つのテーマです。全四十七都道府県、約千七百の市区町村の公共事業の昨年度からの繰越分と本年度の予算の計上額の総額は二十二兆円ですが、ことしの六月末までにそのうちで支出済みとなった額は、たったの六・九%、一兆五千億強です。
総理、このような公共事業の施行状況をどのように考えていらっしゃいますか。公共事業を積み増しても、昔のようにお金がすぐには回らない状況なのではないでしょうか。
景気対策には、みんなの党がかねてより主張している消費増税凍結しかありません。総理の御見解を伺います。
日本郵政が来年秋の株式上場に向けて事業基盤の見直しに着手するという報道がありました。具体的には、国営時代から背負っていた七千億円の年金債務を処理し、将来にわたる支払い負担をなくすことで、投資家への関心を高めようとしています。また、ほかにも、日本郵便の事業整備に六千億円を投じるとされています。
菅官房長官に提言書をお持ちいたしましたが、みんなの党は、ゆうちょ銀行の資本額は過大であると、かねて指摘をしております。具体的には、現在十一兆円あります資本を七兆円程度まで減資しても、ダブルA水準の優良企業としての信用度を十分に確保できると私どもは考えております。
みんなの党の指摘に対して、日本郵政は何度も、現在の資本額は適正です、減資できませんという説明を繰り返してきました。しかし、先ほどの報道にあります資本の見直しが本当なら、十一兆円の資本から一兆三千億円を日本郵政グループ内に用いるということではありませんか。
総理、ゆうちょ銀行の資本額十一兆円は適切ですか。ゆうちょ銀行の株主が間接的に日本国一者である今のうちに、適正な資本規模に向けた減資を行い、復興財源に充てることで、所得税や住民税の増税を前倒し廃止する方がよいと思いませんか。お考えを伺います。
総理、冨山和彦さんのゾンビ企業という言葉を御存じだと思います。グローバルの経済圏で諸外国と一位を争うような企業ではなく、ローカルの経済圏で、既に役目は終わったのに、補助金や税制で命を長らえているような企業のことです。不完全競争市場であるローカルの経済圏では、これらの企業が生き残っていることで、労働力が固定化し、生産性の低下につながっています。
私たちは、これからの社会には新陳代謝が必要だと考えております。新しい産業や企業、事業に予算をつぎ込む新陳は、これまでの政府や与党が得意としてきた政策かもしれません。しかしながら、生産性の低いゾンビ企業の市場からの退出など、痛みを伴う代謝は、これまで見て見ぬふりをしてこられたのではないですか。
総理は、所信表明演説の中で、個人保証偏重の慣行を断ち切りますと御発言をされました。これは今までの新陳の政策であります。代謝にも目を向け、転廃業の際の経営者負担を軽減し、早期再生・再編促進型への倒産法制の見直しも必要です。
例えば、みんなの党が主張するように、公的金融機関においても、私的整理ガイドラインの民間金融機関と同じ基準で個人保証を入れた債務者に対応する考えはありませんか。経営者が個人保証を入れている場合に、公的金融機関でもその人に一定程度の留保資産を残すことが代謝につなげることになります。
さて、今国会の目玉政策の一つである地方創生についてであります。
九月に公表された基準地価を見ると、三大都市圏では地価の上昇が住宅地にも波及する一方で、地方圏で約八割で地価が下落するなど、大都市圏への経済と人口の集中が如実にわかる結果となりました。
みんなの党は、地方創生には思い切った政策転換こそが必要だと考えています。これからも日本全国一律に、さまざまな行政資産を建設、構築する必要があるでしょうか。それよりも、地方の拠点都市へ政策のある種の集中を行うことで、魅力的な、暮らしやすいまちづくりを目指すべきではないでしょうか。
例えば、災害対策の観点からこのことも重要であります。大規模な土砂災害対策として、予算をつぎ込んで山肌をべたべたとコンクリートで固めてしまう選択肢と、中心市街地へ移住を促進し、その際の費用を大幅に公的に負担するといった選択肢を比較考量することはできないでしょうか。
個人の財産を公的資金で拡充することの是非にかかわることですが、際限なくコンクリートで固めるよりもトータルの費用は少なくて済みます。
地方創生はばらまきになってはなりません。このような思い切った政策の転換を行う決意がおありか、お伺いをいたします。
人口減少社会において国力を維持する鍵は生産性の向上であります。そのためには、長期的に大切なことは人への投資であります。教育の重要性は誰もが認めるところです。その割には、我が国の教育面への予算の配分は余りにお粗末であります。
財源の制約があるというなら、思い切って社会保障の伸びをゼロとし、その五〇%を教育予算の拡充に振りかえるといった、将来世代を重視した考え方へと大胆な発想の転換はとれないでしょうか。
総理は、今回の所信表明演説で、水素の活用を阻んできた規制を昨年改革しましたと御発言されました。これで岩盤規制改革は終わりですか。
みんなの党は、電力、農業、医療の三分野で、闘う改革を進めます。すなわち、電力自由化や、農協の経済事業と金融事業の分離、農業への株式会社の参入拡大、混合診療治療の解禁など、既得権益と闘う改革です。
六月の成長戦略では、農協改革についても触れられました。ところが、農協中央会制度の見直し後の姿がいまだに不明確です。
加えて、企業の農地所有についても、農業生産法人の出資の過半は農業関係者というラインは死守した上で、さらなる農業生産法人の要件の緩和は五年後見直しとしています。これは、さらなる要件緩和は今後五年間行わないということでしょうか。
総理が、向こう二年間、いかなる既得権益といえども私のドリルからは無傷でいられないと強くおっしゃった際、みんなの党は応援する姿勢を示しました。
改めて、総理の岩盤規制打破に向けた覚悟をお伺いいたします。
総理は、去る九月二十五日、国連総会で、日本の安保理常任理事国入りの決意を示されました。
そもそも、現在の国連が必ずしも機能していない部分もあるという認識は、私も共有いたします。安保理改革は必要です。また、我が国は、長らく、米国に次いで世界第二位の国連分担金の負担国でした。もっと発言の機会を求めたいという考えもわかります。
では、そのために、どのような国連全体の改革が必要とお考えでしょうか。
総理は、安保法制懇の報告書が出された本年五月十五日の記者会見で、自衛隊が武力行使を目的として集団安全保障に参加することは決してないと御発言をされました。仮に常任理事国入りした場合、自国も、すなわち日本も、常任理事国として賛成した活動に参加しないということでしょうか。
集団安全保障の活動は、拒否権が行使されず安保理において決した活動ですので、一般的に言えば、集団的自衛権行使の活動よりも広く国際的な理解が得られるものです。
仮に我が国が常任理事国になった場合、総理は、集団安全保障活動にどのように対応されますか。
また、集団的自衛権は限定的に行使するが集団安全保障活動には参加しないという姿勢を、我が国周辺諸国も含めて、他国にどのように説明し、常任理事国入りの支持を集めていく予定か、総理のお考えを伺います。
原子力は、国が責任を持って管理すべきです。
原発再稼働に際しても、その計画や地元自治体への説明を電力会社に任せ、原子力規制委員会が審査するという体制のままでよいのでしょうか。
川内原発について、原子力規制委の審査が進み、来年にも再稼働の方向と報道されています。
仮に川内原発において重大な事故が発生したとき、避難をしなければならないのは地元の住民です。地元の皆さんに避難計画は共有されていますか。
もとより、みんなの党は、世界標準の新基準に適合しない限り原発の再稼働を認めないという姿勢を明確にしておりますけれども、住民への十分な説明や避難計画の周知も、最低条件の一つです。事故が起こってからでは遅いのです。総理の御見解を伺います。
八月二十一日に経済産業省から、原発電力の固定買い取り制度が提案されました。使用済み核燃料の処理や廃炉費用などを電力料金に加算し、電力会社の収入を保証するものです。
経済産業省は、これで事業者の廃炉が促進されると説明していますが、そもそも、廃炉費用が発生することは、原発建設が始まったころからわかり切っていることです。なぜ、この期に及んで、廃炉を促進するために国民の負担をふやすのでしょうか。
稼働できない原発は、電力会社にとっては大きな不良資産です。企業は全て、不良資産を処理したいはずです。
みんなの党は、電力会社の経営を圧迫し続ける原発を優良資産である送電網とともに国に売り渡すことができる原発国有化法案をさきの国会に提出いたしました。
原発廃炉の費用は、利用者ではなく、原発政策を推進してきた国がその一端を担うべきです。みんなの党の原発国有化法案が成立すれば、廃炉に係る費用は、国が送電網の運用利益で賄います。こうすれば、発送電分離と原発の国による管理が一挙に可能となります。
原子力を国が責任を持って管理すれば、民意を踏まえて原発の将来を決めることも容易になります。総理はどのようにお考えになりますか。
一九六一年五月二十五日、ケネディ大統領は、米国連邦議会での演説で、今後十年以内に人を月に着陸させるとアポロ計画の支援を表明しました。それから八年後の一九六九年の七月二十日、アポロ十一号が月面に着陸いたしました。
夢のあるビジョンを描く、それも指導者の大きな使命の一つです。
日本企業が、太陽光のみを使って二酸化炭素を植物以上の効率で固定化することに成功いたしました。こうした基礎技術をさらに発展させて、植物の十倍、百倍の効率で二酸化炭素を固定化し、例えばエタノールがつくれるようになれば、大変な技術革新であります。これは、まさに我が国が産油国となるような夢のある話であります。実は、人工光合成の推進は、みんなの党の結党以来の政策でもあります。
ケネディ大統領がこのアポロ演説をした際には、地球の周回軌道にすら人間を送り出せなかった、そうした時代でありました。
今、日本が持っておりますこの基礎技術を使うことによって、例えば日本が産油国になるような、そうした計画を国家の意思として打ち出していくということが日本に大きな夢を与えることになるのではないか、このように考えております。
みんなの党は、総理を初め、与野党を問わず皆さんと、理想を熱く語り、それを実現するための政策を冷静に考えてまいります。
皆さんの御協力をお願いいたします。
御清聴ありがとうございました。(拍手)

〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇〕

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 浅尾慶一郎議員にお答えをいたします。
日本の未来像についてお尋ねがありました。
二〇五〇年には、私は九十六歳であります。時代を担うべきは、私の次の世代、さらにはその次の世代の若者たちではないでしょうか。
私たちが今なすべきは、若者たちがみずからの意思と力で未来を切り開くことができる、そうした真っ当な日本を取り戻すことだと考えています。
私が目指すのは、自立の精神を大切にしながら、活力とチャンスと優しさに満ちあふれた国、そして世界に開かれた国であります。
意欲さえあれば、老いも若きも、男性も女性も、難病や障害を持つ方も、誰にでも何度でもチャンスがある。日本のあらゆる可能性をオープンな世界で開花させることができれば、二〇五〇年には輝かしい未来が待っているはずであります。
ぜひとも、今後も、浅尾議員を初め、みんなの党の皆さんとも、政策を冷静かつ建設的に議論しながら、国家国民のため、ともに結果を出していきたいと考えております。
景気の現状認識についてお尋ねがありました。
三本の矢の政策により、春闘での賃上げ率が過去十五年で最高となるなど、経済の好循環も生まれ始めています。
消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動減もあり、四―六月期の成長率は前期比年率でマイナス七・一%となりましたが、二〇一四年一―六月は前年同期比一・三%のプラス成長となっており、全体的には経済成長が続いていると考えております。
他方、消費税率引き上げや燃料価格の高騰、この夏の天候不順などもあり、これらによる景気への影響にも引き続き慎重に目配りしてまいります。
景気対策としての公共事業の効果と、消費税率の引き上げについてお尋ねがありました。
二十五年度補正予算及び二十六年度予算については、国、地方を挙げて、早期実施の取り組みを進めているところであります。
この結果、御指摘の公共事業等施行状況調査においても、地方公共団体が行う公共事業について、契約率、支出済み額の割合ともに、前年同期より増加しており、同調査をもって景気対策の効果はないとするのは、当たらないと考えています。
なお、消費税率の引き上げは、国の信認を維持するとともに、社会保障制度をしっかりと次世代に引き渡し、子育て支援を充実していくためのものであります。
消費税率一〇%への引き上げについては、経済状況等を総合的に勘案しながら、本年中に適切に判断してまいります。
ゆうちょ銀行の資本額等についてお尋ねがありました。
ゆうちょ銀行の自己資本の水準については、同行のリスク特性を勘案し、財務の健全性を確保できるよう、同行が自主的に経営判断すべきものであります。
政府としては、日本郵政株式の平成三十四年度までの売却収入を復興財源に充てることとしており、今後の上場時に適切かつ最大の株式売却収入を得る観点から、日本郵政グループ全体の企業価値を高めていただくことが重要であると考えております。
なお、この売却収入及び復興特別所得税・住民税を含めて平成二十七年度までの復興財源二十五兆円を確保すること等を踏まえれば、復興特別所得税等の前倒し廃止といったことは困難と考えております。
企業の新陳代謝についてお尋ねがありました。
日本経済の活性化には、企業の新陳代謝が重要です。
このため、特に中小・小規模事業者の方々には、事業承継を契機とした既存事業からの撤退と、新事業展開の促進に向けた支援を行ってまいります。さらに、小規模事業者の経営者の方が廃業した際の負担を軽減すべく、小規模企業共済制度の利便性向上を図ってまいります。
倒産法制につきましては、今後とも、社会のニーズに対応したあり方を適宜適切に検討してまいります。
公的金融機関における個人保証の対応についてのお尋ねがありました。
個人保証偏重の慣行を断ち切り、再チャレンジしやすい環境を整えるため、本年二月から、経営者保証に関するガイドラインの運用を開始しました。
このガイドラインは、民間金融機関のみならず、公的金融機関においても適用されます。御指摘のような個人保証債務の履行時においても、早期に事業再生や廃業を決断した場合には、経営者に一定の資産を残すことを可能とするように運営しています。
こうしたガイドラインの実効性を確保することで、円滑な事業の清算や、一度事業に失敗した人の再チャレンジを応援してまいります。
地方における暮らしやすいまちづくりについてのお尋ねがありました。
人口減少が進み、財政制約が高まる我が国において地域の活力を維持するためには、都市機能や居住を町中に誘導し、既存の施設などを有効活用しながら、コンパクトなまちづくりを図ることが重要であります。さきの国会でも、そのための法改正を行ったところです。
一方、頻発する災害から国民の生命と財産を守るため、ハードだけではなく、土砂災害の危険性に関する情報の提供などのソフト対策を組み合わせつつ対応していく必要があります。
また、災害リスクの少ない地域に居住を促進することも重要と考えております。
このような取り組みを通じ、安全で暮らしやすいまちづくりを進めてまいります。
教育予算の拡充についてお尋ねがありました。
教育再生は内閣における最重要課題の一つであり、教育を通じて、我が国の未来を切り開く人材の育成に積極的に取り組むことが極めて重要であります。
このため、予算の合理化、重点化を図る中で、教育再生に資する施策について、必要な予算を確保してまいります。
規制改革への取り組みについてお尋ねがありました。
大胆な規制改革を断行し、民間のダイナミックなイノベーションの中から多様性あふれる新たなビジネスが生まれる、これは私の成長戦略の鍵であります。
このため、これまでできるはずがないとされてきた多くの改革を次々と決断してきました。例えば、約六十年間独占が続いてきた電力小売市場の完全自由化、六十年ぶりの農協の抜本改革への着手、患者本位で治療の選択肢を拡大する新たな制度の導入などです。
これからも、国家戦略特区制度も活用し、農業、雇用、医療、エネルギーなど、岩盤のようにかたい規制に果敢に挑戦してまいります。
国連改革についてお尋ねがありました。
国連が創設されて以来約七十年が経過し、国際社会の構図は大きく変化しているものの、安保理の構成はほとんど変化しておりません。
来年の国連創設七十周年を機に、安保理を初め、国連が現在の国際社会の現実を反映し、課題によりよく対応できるよう、二十一世紀にふさわしい姿に変えていくため、多くの国々と協力して、日本がリーダーシップをとっていきたいと考えています。
安保理常任理事国入りと集団安全保障措置についてのお尋ねがありました。
安保理常任理事国入りのいかんにかかわらず、憲法上、我が国による武力の行使が許容されるのは、新三要件を満たす場合に限られます。これは、国際法上の根拠が、集団的自衛権となる場合も、集団安全保障となる場合も変わりはありません。
いずれにせよ、常任理事国入りを目指すに当たっては、我が国が、積極的平和主義の立場から、地域や世界の平和と安定にこれまで以上により積極的に貢献していくことを各国に丁寧に説明し、常任理事国入りへの支持を得ていく考えであります。
原発再稼働と、国による原発の管理についてお尋ねがありました。
原発の再稼働に当たっては、地元の理解を得ることが重要であり、避難計画も含め、国も前面に立ち、丁寧に説明をしてまいります。
再稼働後についても、避難計画のさらなる充実強化を図るとともに、地元の状況を踏まえつつ、さまざまな機会を通じて丁寧な説明に努めてまいります。
国による原発の一括管理については、行政の肥大化、事業の非効率化等多くの課題があり、現時点で検討しておりません。
以上であります。(拍手)

予算委員会(外交・安全保障政策についての集中審議)平成26年07月14日

2014年07月14日 (月)

186-衆-予算委員会-18号 平成26年07月14日

2014年7月14日、衆議院予算委員会で外交・安全保障政策についての集中審議

 

○浅尾委員 みんなの党の浅尾慶一郎です。
私どもも、我が国の周辺の安全保障環境が変化しているということについてはよく認識をしているところであります。そしてまた、本日の議論の中で、集団的自衛権の行使が抑止力の向上につながるということについての議論が幾つか行われているわけでありますけれども、そのことについて、幾つか総理並びに関係の閣僚に伺ってまいりたいというふうに考えております。
つまりは、抑止力の向上につながることが、結果として戦争につながらないということの説明をしっかりと政府にはしていただきたいというふうに考えているわけでありますけれども、その一つのポイントとして、今回の新三要件の中に、我が国と密接な関係にある国ということがあります。これは、現時点で密接な関係がある国として想定できるのは米国ということになるわけでありますけれども、米国以外のものも含まれるという解釈でよろしいでしょうか。
○安倍内閣総理大臣 新三要件の第一要件に言う我が国と密接な関係にある他国については、一般に、外部からの武力攻撃に対し、共通の危険として対処しようという共通の関心を持ち、そして我が国と共同して対処しようとする意思を表明する国を指すものと考えています。
具体的にどのような国がこれに当たるかについては、あらかじめ特定されているものではなく、武力攻撃が発生した段階において、個別具体的な状況に即して判断されるべきものでありますが、もちろん、我が国の平和と安全を維持する上で、日米同盟の存在及びこれに基づく米軍の活動は死活的に重要であり、同盟国である米国は基本的にこれに当たるであろうと考えております。実際、これまで政府が示してきたいずれの事例でも、米国をその具体例として示してきたところでございます。
もちろん、これは第一要件でありますから、直ちにこの第一要件になれば武力行使ということではなくて、三要件全部に当てはまらなければならないわけでございますが、他方、米国以外の外国がこれに該当する可能性は、現実には相当限定されると考えていますが、いずれにせよ、個別具体的な状況に即して判断されることになります。
いずれにせよ、憲法上、武力の行使が許容されるか否かは、これは繰り返しになりますが、我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生したことによってのみ判断されるものではなくて、新三要件を満たすか否かによるものであるということでございます。
○浅尾委員 少し過去の歴史も振り返って考えてみたいと思いますけれども、これまで我が国は、第二次世界大戦のみならず、累次の戦争に従事をしたことがあるわけでありますが、国策として、例えば日露戦争の場合はイギリスという同盟国がありました。第二次世界大戦の場合は日独伊三国枢軸ということでありますけれども、その過去の例を考えますと、明確に価値観を共有できるところと同盟関係のあるときは国策を誤らなかったと言ってもいいのではないかなというふうに思うわけであります。
そんな観点で、米国ということを今聞かせていただいたわけでありますけれども、仮に、米国以外の国も密接なということで判断をする場合に、現時点でということで結構でありますけれども、その場合は米国も集団的自衛権を行使している状況だというふうに考えていいのかどうか、伺いたいと思います。
○安倍内閣総理大臣 第三国については、先ほど答弁をさせていただきましたように、これは相当限られるわけでございまして、そして、そのときの状況で判断をしなければならないわけであります。
今委員が御指摘になったような、その国が米国と同盟関係にあって、いわば共同対処しているという状況かどうかということも、もちろん、そうしたことも全体がさまざまな検討要因の一つになるかもしれませんが、それがもちろん、それによって直ちに密接な関係にあるということではない、このように思います。
○浅尾委員 午前中ないしは午後の議論でありました、例えば機雷を除去するといったようなときに、実際に攻撃されている、ホルムズ海峡が例に出されていましたけれども、攻撃を受けている国は基本的には米国ではなくて、どこか違う国が攻撃を受けた結果、機雷がまかれているということで、そこに対して米国が集団的自衛権を行使している、その攻撃されている国の自衛のためにあるいは防衛のために行使をする、そして、そのときに、我が国にとっても石油というようなものが大変重要な経済資源でありますから集団的自衛権を行使する可能性もあるというのが、多分、午前中の答弁だったと思いますが、その場合のケースでいうと、攻撃されているのは米国以外の国という理解でよろしいでしょうか。
○安倍内閣総理大臣 どういう経緯をたどってホルムズ海峡に機雷を敷設するかどうかということでありますが、これはさまざまなケースに属するだろうと思います。また、この機雷自体がどの国を目がけて敷設されたかどうかということもあると思いますし、また、単に、国際社会に対する挑戦としてここに機雷を敷設していわば国際的な混乱を引き起こすという目的かもしれないわけでございまして、その状況状況で判断をしなければならないわけでございます。
例えば、日本に入ってくるタンカーが触雷する場合は、そのタンカーが運んでいるものは日本向けであったとしても、そのタンカーが所属する国は別の国であり、いわば触雷することによって、その国が事実上攻撃を受けた、こう考える場合もあるかもしれません。
この機雷の掃海については、そうしたさまざまなケースの中において、遺棄機雷であればこれは危険物除去でできるわけでございますが、国際法的にこれはもう停戦がなされている、武力の行使として機雷を敷設したという行為が事実上継続をしているという中においてどう判断するかということについては、米国との関係でそれが発生するかもしれません、それはほかの国との関係で発生するかもしれない、または、輸送しているタンカーとの関係かもしれない。そのところは、今明確には申し上げることはできません。
○浅尾委員 次の質問に移らせていただきたいと思いますが、新三要件の、これにより我が国の存立が脅かされるということについて、その具体的な事例に当たるかどうかということで伺ってまいりたいと思います。
割と最近の事例で申し上げますと、九・一一の事例がございます。このときには、我が国の国民も、世界貿易センタービルの中に閉じ込められて亡くなっております。こういったような事例というのは、九・一一の場合は新三要件に当たるのかどうか。
このことをなぜ伺うかというと、結果として、アメリカは個別的自衛権を発動して、テロリストの巣窟であると言われておりましたアフガニスタンを攻撃したわけでありまして、そしてまた、NATOあるいはオーストラリアといったようなところは、そのアメリカの個別的自衛権の発動に対応して、集団的自衛権を発動してアフガニスタンに行った。その際に、我が国は、インド洋での給油ということで、いわゆる非戦闘地域での活動をしたわけでありますが、少なくとも、考え方としては、国際社会が対応する、テロリストに対する、いわゆるテロとの闘いに参加をした。
このインド洋の海上自衛隊の派遣承認については、多くの政党が賛成をして国会を通過したわけでありますけれども、今回の解釈の変更によって、九・一一のようなものは、我が国の存立が脅かされる事例になるのかどうか。つまりは、テロリスト活動が累次にわたって行われるということは、我が国にも影響を与えるのかどうか。そこはどういうふうに考えておられるか、伺いたいと思います。
○安倍内閣総理大臣 いわば九・一一でワールド・トレード・センターが破壊されたわけでございますが、こういった行為に対して我が国が集団的自衛権を行使して武力を行使するか否かということについては、これは新三要件には当てはまらないと考えます。
他方、かつて行った給油活動については、これは武力の行使ではない。いわば、一体化しない中においての給油活動を行っていたということでありますから、これは三要件とはかかわりがない行為になるわけであります。
○浅尾委員 このことを伺ったのは、私は、九・一一の後のインド洋での給油というのも、ある種、日米同盟を強化するという側面があったのではないか、すなわち、抑止力の向上という側面が結果としてあったのではないかというふうに思いますが、今回、いわゆる憲法解釈を一部変更するに当たって、対応の仕方が、しかし、変更したけれども変わらない、我が国の対応の型が変わらないということであるとすると、抑止力の向上にそれ以上の効果は持たないという理解でいいのかどうかを伺いたいと思います。
○安倍内閣総理大臣 今回、まさに我が国と密接な関係にある、これは米国が当たる可能性が高いということについては先ほど申し上げました。
ただ、直ちにそれが、集団的自衛権の武力行使を行う三要件に合致するかどうかというのは別の話でありますが、しかし、新三要件になれば集団的自衛権を行使できることになるわけでありまして、例えば、近隣諸国の有事における、邦人のみならず難民の、邦人も含め難民の避難において、そのオペレーションにおいて、日本が三要件に合致をして協力をできるようになるということは、当然これは日米で共同して、日本人、米国人も含め、地域の人々の安全を守る行為を我々も一緒にやる。
そして、もちろん、それをほっておけば、我が国行為に発展する中において三要件に合致をするということでございますが、当然、そうしたことを一緒にやっていくということは、まさにそういう姿を見せていく、またあるいは、そのために、平時から日本と米国が、米軍と自衛隊が共同訓練あるいは共同演習等々を進めていくことになりますから、当然これは同盟関係のきずなが強くなり、抑止力は向上する、このように考えております。
○浅尾委員 今回の閣議決定の中には、先ほども議論がありました、武力行使との一体化ということについて、現に戦闘が行われていない現場ということが議論の中で出てまいりましたけれども、九・一一の後の我が国の活動に加えて、私の理解では、米国側から、CH47、日本が持っているヘリを現地に派遣して、負傷した兵隊の輸送をしてほしいという依頼があったというふうに聞いております。
現に戦闘行為が行われていないところで負傷した他国の兵士を運ぶというのは、これは新三要件とは直接は関係ありませんが、そういったことを、新しい法制をつくった場合には対応ができるという理解でいいのかどうか、伺いたいと思います。
○安倍内閣総理大臣 今の御指摘の件は、まさにこれは、個別法をつくっていく中において、これは憲法との関係もありますが、実際にそうしたオペレーションを自衛隊がするかどうか、できるかどうかということも含めて、個別法をつくっていく段階で検討していきたい、このように考えております。
○浅尾委員 そうすると、確認ですが、現段階のこの閣議決定における憲法解釈においては、明示的に、今申し上げたことについては、どちらとも言えないということでしょうか、それとも言えるということですか。
○安倍内閣総理大臣 後方支援につきましては、水とか弾薬とかあるいは医療の提供、供給とか医療の提供ですね、医薬品の提供ということはできるわけでございますが、その場所を、今まで非戦闘地域だったわけでありますが、戦闘現場ではない場所ということでありまして、そういう整理としたところでございます。
その中で、具体的にどういうことを、どういうところにあるということは、まず法律ができて、そしてその中においてまた判断がなされるということではないかと思います。
また、自衛隊員の安全の確保ができるかどうかという観点も重要な観点ではないかと思います。
○浅尾委員 先ほど申し上げましたけれども、私は、インド洋での給油ということについては、基本的にはこれは日米同盟の強化につながったというふうに思っておりますが、現に、人道的な理由で負傷した兵士を運ぶということも、これは医療という観点から、特に、現に戦闘が行われていないというところであればそれはできるというふうに、今まではできなかったわけでありますが、できるというふうに解釈をすることが結果として日米同盟の強化になり、抑止力の向上になるということだと思いますので、その点について、もう一度総理のお考えを伺えればと思います。
○安倍内閣総理大臣 現に戦闘行為が行われていない、現場となっていない場所、現に戦闘行為が行われている現場ではない場所であれば一体化はしない、よって憲法上これは許される後方支援であるという、今回整理したところでございますが、個別にどういうオペレーションを行っていくかということについては、先ほど申し上げましたように、まさに能力とニーズ等々も含めて、個別法の議論においてしっかりと検討していきたいと思います。
○浅尾委員 次の質問に移らせていただきますが、「国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険」というふうに新三要件の中に書いてあります。午前中及び午後の議論の中でもありましたが、ホルムズ海峡が封鎖される事例というのが幸福追求の権利が根底から覆される事例というふうに多分御説明をされたのではないかなというふうに思いますが、そういう理解でよろしいでしょうか。
○安倍内閣総理大臣 いかなる事態が、「我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある場合」に当たるかは、個別具体的状況に即して判断すべきものであって、一概には言えないわけでありますが、ホルムズ海峡において、もし機雷で封鎖されれば、日本向けの原油八割、そして天然ガスの二割強が同海峡を通過してまいりますから、これは入ってこないのみならず、世界経済にまず大きなインパクトを与える、そしてエネルギーの供給体制が大きくこれは脅かされるわけでございます。ひいては、日本は全てのエネルギーを輸入しているわけでありますから、日本経済は甚大な打撃をこうむるということであります。
これはまさに、国の存立の基盤は経済でありまして、この基盤自体が脅かされるかどうかという判断をする対象にはなるだろうと。直ちに三要件にはまるかどうかというのは、その事態の状況あるいは国際的な状況等も勘案して決めていくことになるんだろう、このように思います。
○浅尾委員 今御答弁いただきましたけれども、石油の八割ですかということでありますけれども、この石油依存度が中東地域から多様化して下がっていった場合には当てはまらなくなるというふうに考えていいのかどうか、伺いたいと思います。
○安倍内閣総理大臣 まさに、今浅尾委員が指摘された観点から多角化を図ろうとしているわけであります。シェール革命もあります。米国から、米国でもさまざまな地域から、あるいはロシアから、そういうルート、また、今回私はパプアニューギニアに行ってまいりましたが、パプアニューギニアから先月初めてLNGが日本に入ってくることとなりました。
これを確固たるものにしていくために、パプアニューギニアに参りまして、首脳としっかりとした関係を構築してきたところでございますが、今言ったように、死活的な利益となるかどうか、打撃を与えるかどうかということについては、そこに負っている、これは当然、エネルギーのそこを通る比率は大きな要素になってくるんだろう、こう考えるところであります。
○浅尾委員 では、次の質問に移らせていただきますけれども、必要最小限度の実力行使というのも、非常に、何をもって必要最小限度かというふうに、解釈するのが難しいところだと思いますが、これは具体的に言うとどういうことになるのか、お答えいただければと思います。
○安倍内閣総理大臣 新三要件に言う必要最小限度とは、我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される原因をつくり出している、我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃を排除し、我が国の存立を全うし、国民を守るための必要最小限度を意味するわけであります。
なお、国際法の用語で言えば、武力の行使の態様が相手の武力攻撃の態様と均衡がとれたものでなければならないという、均衡性を意味するものであります。
その具体的な限度は、武力攻撃の規模、態様等に応じて判断すべきものであると思います。
○浅尾委員 したがって、相手の武力攻撃の度合いが大きければ必要最小限度の度合いも大きくなるという理解でよろしいでしょうか。
○安倍内閣総理大臣 これはもちろん、我が国の防衛力の限界というものもあるわけでありますが、この均衡性ということの中において必要最小限度を判断していくということになるんだろう、このように思います。
○浅尾委員 では、次の質問に移らせていただきたいと思いますが、冒頭申し上げました、我が国をめぐる安全保障環境は変化しているということは、私どもも認識いたしております。
その中において、今回、限定的な集団的自衛権の行使が容認されるということが抑止力の向上に寄与するということでありますけれども、これは具体的に言うとどういう形で抑止力の向上に寄与するのか。冒頭私が申し上げましたように、日米同盟の機能が強化されることによってそうした事態にならないということをもって強化されるというふうに理解すればいいのかどうかを伺いたいと思います。
○小野寺国務大臣 今回、このような安全保障法制の、今後検討する中で、例えば、今、日米同盟の言及がございましたが、日米の防衛協力のガイドラインということにつきましては、ことしじゅうに一応策定するということになっております。その中で今回の新しい考え方を織り込んでいくということは、より日米同盟の強化になるということ、これは、例えば、先日訪問しました米国におきましてもヘーゲル国防長官から明確にそのようなお話がありました。
私どもとしては、日米同盟を含めたさまざまな強化をすることによって、それが抑止力につながり、結果として、この東アジアを含めた地域の安定が重要だと思っております。
○浅尾委員 我が党も日米同盟が外交の基軸だという立場に立っておりますけれども、同時に、日本の外交は、国連というものを大変重要視しております。
そういう観点でいいますと、国連の安保理の決議のあります集団安全保障は、これは当然、集団的自衛権とは別の活動になるわけでありますけれども、午前中もお答えいただいたのでそこは大丈夫だと思いますけれども、集団的自衛権である活動をした後に、その活動が安保理の決議があって集団安全保障に移行するというような場合もあり得るだろうと思います。
私自身は、安保理決議があるということは、これは常任理事国が拒否権を発動していないということが前提でありますから、より国際社会全体における共感が得られる活動だというふうに思いますので、そういう意味では、集団的自衛権の行使をした後、集団安全保障にその同じ内容の活動が移行した場合には、全てその活動に参加をするという理解でいいのかどうかを伺いたいと思います。
○安倍内閣総理大臣 この新三要件は、我が国の憲法との関係において武力行使が可能かどうかを判断するものであります。
その中で、集団的自衛権の行使、三要件に適した行使を行っている中において、国連決議がなされて、そして集団安全保障という行為に移っていく中において、それはそこでやめるのかといえば、行使を続けるかどうかは、これはあくまでも新三要件との関係で判断するということでございまして、そこで、この新三要件に状況としてそぐわなくなればこれはやめるわけでありますが、新三要件に合う状況であれば、これは当然、集団的自衛権が集団安全保障の措置に変わったとしてもそれは続いていくということになるわけであります。
これは、我が国が攻撃をされて個別的自衛権を発動している中において、国際連合がこれはひどいじゃないかということで安保理決議をして、これが集団安全保障措置に変わったら、自衛隊はもうやめなければいけないのかというのは極めてばかげた議論になるのは当然のことでありまして、それと同じということでございます。
○浅尾委員 私が今この集団安全保障の話をしておりますのは、私の理解では、現在の米国の政権は、国連を、その前の政権との比較でいうと、安保理ということについて比較的重要視しているのではないかというふうに思います。
そういう意味で、もし日米同盟の抑止力を強化するということからすると、集団安全保障のもとでの活動について、従来と多少違うことをするというふうにおっしゃった方が日米同盟の強化につながるのではないかというふうに私自身は理解しておりますが、その点についてどのようにお考えになりますか。
○安倍内閣総理大臣 集団安全保障におきましては、いわゆる後方支援については、先ほど申し上げましたように、今までの範囲を変えるわけでございます。そしてまた、これは武力行使ではありませんが、武力行使を伴わないものでございますが、いわば国際協力としてのPKO活動において、今回の閣議決定におきまして、今までは、これは武力の行使ではなく武器の使用でありますが、警察権の行使として、いわばPKOに出ている部隊が一緒に活動している部隊あるいはそこにいて活動しているNGOの人々を警護することが可能になるということでありますから、これは国連が行っているPKO活動において、より我々は貢献することが可能になってくるのではないかというふうに思います。
○浅尾委員 今回の閣議決定によって、従来では実現できなかったことで我が国の抑止力向上になるような事例というのが一つでもあれば、挙げていただければと思います。
○安倍内閣総理大臣 全体として、一つの事例というよりも、すきのない備えをつくっていくわけであります。米国との関係においては、特にガイドラインの見直しとこれは相まって、日米安保体制の実効性を一層高めることができる、このように考えているわけでありまして、日米でともに力を出し合い、協力し合っている姿を見せることについて、いわば一体となっている日米関係、同盟としてのきずなを強めているこの日米関係に対しては、チャレンジする国はより少なくなっていくだろう、このように思います。
○浅尾委員 終わります。
○上杉委員長代理 これにて浅尾君の質疑は終了いたしました。

 

国家基本政策委員会合同(党首討論) 平成26年06月11日

2014年06月11日 (水)

186-両-国家基本政策委員会合同…-1号 平成26年06月11日

○浅尾慶一郎君 先日の予算委員会で私どもの集団的自衛権に関する考え方を説明をさせていただき、また総理からもその考え方について御指摘をいただきましたので、今日はこの問題については取り上げませんけれども、主に経済政策について取り上げさせていただきたいと思いますが、一言だけ。こういった議論はしっかりと議論を尽くした上でお尻を切って決めていくと、その姿勢については私は評価していきたいというふうに思っておりますということを申し上げておきたいと思います。
期限を切って決めていくという観点でいいますと、実は経済政策、みんなの党が得意としております経済政策、改革政策については、今年の四月あるいは三月に御提示をさせていただいております。この中には、例えばこの間いろいろと議論が出ておりますNISA、今百万円を三百万円にするというのが我々の案ですが、新聞報道では二百万円といったようなことが出ております。あるいはまた、法人の実効税率を二〇%に下げるというのが私どもの案でありますけれども、新聞報道では二〇%台といったようなことが出てきております。
こういったことに加えて、私どもとしては、例えば、お金が動くようにしていくということが経済対策上重要だという観点からいいますと、今の償却税制というのは国が何年間でその償却資産を回収するというのが決められておりますけれども、これはむしろ企業等に自由に決められるような自由償却といったようなものも入れていったらいいんではないか。あるいはまた、多くの日本の企業が、大企業中心でありますけれども、利益は上がっている、しかし、将来に向けての投資というのがそれほど積極的でないために投資にも回らないお金が大体百六十兆円ぐらいあって、そのお金をじゃ動かしていくためには、例えば、今配当金の課税が個人に対しては源泉分離で掛かるけれども法人に対しては掛からないといったところを統合した上で、配当金を税引き前に落とせるように、損金算入できるようにするといったような提案もさせていただいております。
そしてまた、私どもみんなの党は改革政党でありますから、一番是非やっていただきたいのは、所得税とそして保険料との徴収を一元化するといったような、まあ歳入庁と、これは提案はしておりませんけれども、そういったようなことも是非御検討いただきたいと思いますし、そしてまた、今、これからの人手不足という中で非製造業の生産性を高めていくと、その結果、日本全体の底上げをしていこうといったような、いろんな案を持っております。そうした具体的な案を是非これからも提案をして、いいものは是非採用していただきたいと。
我々は政策を前に進めていくということが国民に対する責務だというふうに思っておりますので、この点についての総理のお考えをまず伺いたいと思います。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいま浅尾代表が指摘をされたように、経済においてデフレ時代に最大の問題点は、お金が滞留して動かなかった、これによってデフレ下の中で経済は低迷をしたわけでございます。
そこで、私たちは三本の矢でもって経済を活性化しているわけでありまして、デフレからは脱却しつつあるわけであります。これは単に、例えば株価が上がったという話だけではなくて、有効求人倍率においても十七か月連続改善をしておりますし、また、株価が上がったことによって、我々が政権を取ってから、あるいは解散をしてからの株式の年金の運用においては二十四兆円、これはプラスになっているわけでありまして、年金財政にもプラスになる。
今、様々、幾つかNISAを始め御提言をいただきました。大変私は傾聴に値する、基本的な方向性は共にできる御提案だと、このように思います。一つ一つそれぞれ精査をさせていただきながら、建設的な御提案をいただいておりますから、将来に向かって活用できるものは活用させていただきたいと、このように思います。

○浅尾慶一郎君 冒頭、私申し上げましたように、いろんな物事は是非スピーディーに決めていただきたいと思いますので、是非この場で、どなたか政権の中で、総理とこんな五分間では決められる話でありませんので、どなたか窓口の方を決めていただいて、できるもの、できないものを決めていただければと思います。

 

 

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