あさお慶一郎(前衆議院議員 神奈川4区)

2008年12月16日 (火)

参議院 外交防衛委員会 10号 平成20年12月16日

170-参-外交防衛委員会-10号 平成20年12月16日

(発言僅少のため割愛)

2008年12月11日 (木)

参議院 外交防衛委員会 9号 平成20年12月11日

170-参-外交防衛委員会-9号 平成20年12月11日

○浅尾慶一郎君 テロ対策の締めくくりということで、この委員会の中で議論をさせていただきましたことの最終の総括という形で質問をさせていただきたいと思います。

まず、アフガニスタンにおける現在の状況は、国際法上では武力の行使という状況ではないという御答弁をいただいておりますが、我が国の憲法との関係について整理がされていない部分がかなりあるのではないかなというふうに思いますので、そのことについて配付をさせていただきました資料に基づいて具体的に伺ってまいりたいと思います。

自衛隊が海外で行う行動類型と憲法第九条との関係について伺ってまいりますが、まず、一の国又は国に準ずる組織の掃討作戦に赴く某国戦車部隊又は航空部隊に自衛隊が弾薬を輸送する、又は提供、補給する。これは現憲法第九条に規定するところに反するかどうか、お答えいただきたいと思います。

○国務大臣(河村建夫君) 政府といたしましては、憲法第九条の武力の行使について従来から、基本的には国家の、物的、人的といいますか、そうした組織体、これによる国際的な武力紛争の一環としての戦闘行為をいうと、こうなっております。こういう国際的な武力紛争とは、国家又は国家に準ずる組織の間において生ずる武力を用いた争いと、このように解してきておるわけでございます。

今御指摘のあったような場合、憲法上どう評価するかということは、某国戦車等が御指摘のような活動をする、掃討活動をするというような場合、これがどのような活動になるかによって個別具体的な判断をする必要があろうと思います。したがって、一律にこうだということはなかなか言い難い面がございます。

しかし、そういう仮定に立ってはおりますが、その上で申し上げるならば、御指摘のような掃討作戦を今やろうとする。そうすると、今申し上げた憲法第九条に言う武力の行使に当たり得る可能性はこれは排除できないと思います。その場合には、御指摘の自衛隊が航空部隊に砲弾、爆弾等を輸送する、又は提供、補給する、この行為については、いわゆる他国の武力の行使の一体化が生じる、生じ得る、このように考えておるところであります。

○浅尾慶一郎君 それでは、二に書きました国又は国に準ずる組織の掃討作戦に赴く部隊に燃料や飲食等を提供するということも一体化というふうに解釈されておるかどうか、伺いたいと思います。

○国務大臣(河村建夫君) これもやっぱり、掃討作戦そのものがどのような活動であるかというのはやっぱり個別の判断が要るわけでございますが、しかしその上で、今御指摘があったようなケース、これはやはり憲法第九条に言う武力の行使に当たり得る可能性は排除できないと思います。

したがって、その場合には、御指摘があった自衛隊が燃料や飲食料等を提供、補給する行為、これはいわゆる他国の武力の行使との一体の問題がやはり同じように生じると、このように考えます。

○浅尾慶一郎君 三番目の、そうだとすると、兵士を輸送した場合も武力の行使と一体化というふうに解釈されるんでしょうか。

○国務大臣(河村建夫君) このような個々のケースも状態を判断をしなきゃなりませんが、その上で申し上げるならば、今御指摘のあったような件も武力の行使に当たり得る可能性はやっぱり排除できないわけであります。その場合には、御指摘の兵士を自衛隊が車両又は航空機で輸送する行為、いわゆる他国の武力の行使との一体化の問題はやはり生じ得ると、このように考えます。

○浅尾慶一郎君 それでは、いわゆる国又は国に準ずる組織ではない武装した盗賊集団の警戒、取締りに赴く某国戦車部隊又は航空機部隊に弾薬を提供、補給する場合は、これは憲法九条に抵触しないと解してよろしいですか。

○国務大臣(河村建夫君) 先ほど申し上げましたように、憲法九条の武力の行使等の考え方、基本的には国家の物的、人的組織による国際的な武力紛争の一環としての戦闘行為をいうということであります。こういう、ここに言う国際的な武力紛争が国家又は国家に準ずる組織の間において生じる武力を用いた争いをいうというふうに、国家又は国家に準ずる組織と、こういうふうに言っておるわけであります。

したがって、御指摘のような国に準ずる組織とは認められないというケースでありますが、このようなケースについて憲法上どう評価するか。この場合の、まさに御指摘のような、これは警戒、取締りということになろうかと思います。それがどのような一体行為であるかということについても、やはり個別具体の状況を判断をする必要はあると思います。

その上で申し上げるならば、国家又は国家に準ずる組織でないいわゆる武装した盗賊集団、そういうものの取締りあるいは警戒、これにその戦車部隊が必要であるかどうか、なかなか一般的には想定し難いところがあります。しかし、御指摘あった武装盗賊集団、これが国家又は国家に準ずる組織でない場合には、一般に、御指摘の自衛隊が砲弾を提供、補給すると、これは一般的に言えば、憲法第九条との関係では問題はこの場合は生じない、このように考えております。

○浅尾慶一郎君 五番は、また燃料ということでありますし、燃料あるいは飲食ということでありますが、これも同じふうに解釈して、まさにこのテロ新法は五番に当たるわけでありますが、こういう理解でよろしいわけですね。

○国務大臣(河村建夫君) 自衛隊が車両又は航空機で輸送するケースでございます。この場合についても、それ自体が武力の行使に当たらない、また日本の国の活動が非戦闘地域ということである等の法律上の枠組みが設定された場合、旧テロ特措法あるいは補給支援法はそうなっておりますから……ごめんなさい、失礼しました。ちょっと訂正を申し上げます。失礼いたしました。

国家又は国家に準ずる組織でない武装した盗賊集団の警戒、取締りに戦車部隊が必要かどうかということは想定し難いんでありますが、この御指摘いただいた武装した盗賊集団、国家又は国家に準ずる組織でないときには、一般に、御指摘がございましたような自衛隊が燃料や飲食料を提供、補給する行為は、憲法第九条の関係で問題が生ずることはないと考えます。

○浅尾慶一郎君 六番も同じ答えだと思いますので、七番の武装した盗賊集団の警戒、取締りに、自衛隊のですね、これちょっとミスプリがありますが、戦車、航空機若しくは艦船が参加し、反撃する盗賊集団に自衛権発動の三要件を満たさない状況で発砲して損害を与えた場合は、これは憲法第九条に抵触するかどうか、お答えいただきたいと思います。

○国務大臣(河村建夫君) 御指摘のようなケースも、憲法上の評価をする場合には、御指摘の取締り、警戒、どのような活動であるかというのはやっぱり個別具体の判断は必要であると思いますが、その上で申し上げますならば、国家又は国家に準ずる組織でない武装した盗賊集団の警戒、取締りに戦車部隊が必要となるケース、これなかなか想像し難いところでございますが、御指摘いただいた武装した盗賊集団が国家又は国家に準ずる組織でないときは、一般に、御指摘の当該集団に対する実力の行使につきましては憲法第九条との関係で問題が生ずることはないと考えられます。

ただ、実際問題として、ある国家の領域内に国家又は国家に準ずる組織が存在するか否かについては、やはり個別具体的にその実態に応じて判断せざるを得ないわけでありまして、特定の国における国家に準ずる組織の存在についてあらかじめ一概に判断することはなかなか難しいと考えております。

○浅尾慶一郎君 私がこの類型で申し上げているのは、まずその類型で判断した上で実際にものに当てはめていくのが多分適切なやり方だろうというふうに思っていまして、実際のものがないとなかなか答えられないというのは、ややちょっとおかしいのかなというふうに思います。

そういうふうに御答弁されるのであれば、例えばアフガニスタン。アフガニスタンは現在カルザイ政権がございますが、カルザイ政権以外に国に準ずる組織がアフガニスタンにあるというふうに政府として考えておられるかどうか、御答弁いただきたいと思います。

○国務大臣(河村建夫君) アフガニスタンにおいてはカルザイ政権が一応形を整えてあるわけでございまして、これ以外に政府的な機能を果たしているところというのは考えにくいわけであります。

○浅尾慶一郎君 そうだとすると、現在アフガニスタンで米国あるいはNATO軍が行っておりますテロリスト掃討作戦、これは武装した盗賊集団の警戒、取締りということとほぼ同値だということだと思いますが、これを仮に自衛隊が行った場合に憲法九条に抵触しないという解釈でよろしいですか。具体的にというふうに、実際の問題でないと答えられないという御答弁でしたので。

○国務大臣(河村建夫君) 国家に準ずる組織の存在が考えにくいということは申し上げましたが、しかし、さはさりながら、これ、個別のやっぱり具体的なケースがありませんと、これはなかなか判断は難しい問題だというふうに私は思います。

御案内のように、タリバーン、アルカイーダ、アフガニスタンに実際には存在をしておるわけでございます。この点が国家に準ずる組織と言い得るかどうか、この辺はまだ日本政府としても判断をいたしておりません。

○浅尾慶一郎君 先ほどの御答弁と異なって、タリバンについては国に準ずる組織かどうかまだ判断をしていないということでよろしいですか。

○国務大臣(河村建夫君) そういうことであります。

○浅尾慶一郎君 政府は公式には認めておりませんが、米国は自衛隊のヘリを使っての輸送ということを日本に対して求めているということで、実は米国の政府関係者は私のところにもそういう要請をしたということをはっきりと言っておりますので、その判断をしていないということは、言わば、その要請に対して、憲法があるから行けないという答えをするのか、それとも自衛隊の能力が、現在の装備も含めて能力がそれに適していないので行けないという答えをするのかの前の段階で、答えを引き延ばすということになると思いますが、それは政府として対外関係も含めていかがな対応かなと個人的には思いますが。

私は、これははっきりと、いや、タリバンは国に準ずる組織なのでというふうに判断をするのでというならそれは一つの考え方ですし、そうでないという判断をするのも一つの考え方なんですが、判断をしないというのは、ある種、政府として責任の放棄ではないかと思いますが、いかがですか。

○国務大臣(河村建夫君) 今、ある方が正式にやったんだというお話でございますが、まだ私の下へ正式に、アメリカ側から正式な要請を私は受けておりません、受けておりません。そういうことが検討されたということは報道等において承知をいたしております。しかし、正式な要請になれば、これからの課題としてどう考えていくかということは政府として統一見解を持たなきゃいかぬと、このように考えます。

○委員長(北澤俊美君) 速記を止めて。

〔速記中止〕

○委員長(北澤俊美君) 速記を起こしてください。

○浅尾慶一郎君 タリバンが国に準ずる組織かどうか判断をしていないということでありますが、判断をしないその理由をお答えいただきたいと思います。

○国務大臣(河村建夫君) 現時点で、今その必要が生じていないということであります。これは方針が決まれば、当然、今御指摘のような点も含めて判断をしなきゃならぬというふうに思います。

○浅尾慶一郎君 先ほども申し上げましたけれども、だから米国からそういう要請があったこと自体も公式に認められないということだと思います。要請があったのは、これは間違いなく事実であります。

私は、国の立場として、国に準ずる組織なので憲法に抵触するから行けないという答えは一つの答えだから、その答えを否定しているものではありません。あるいは、国に準ずる組織ではないけれども、現在の自衛隊の持っているヘリコプターがその能力にまだ達していない、来年度の予算要求もしているわけですから、という答えも一つの考え方でありますが、判断をしないというのはいわゆる逃げ口上ではないかと思いますが、そのことも含めて御答弁いただきたいと思いますが。

○国務大臣(河村建夫君) まず前提は、正式な要請があったのは間違いないと、こうおっしゃいますが、政府としては正式な要請を受けておりません。私の方へこういう要請があってどう検討するかということは、今議題になっておりませんから。

○浅尾慶一郎君 これは今、アメリカでオバマ政権が今度誕生いたしますが、オバマ政権はイラクからは撤退しますが、アフガニスタンについては引き続きこれは注力を、イラク撤退の方向ということでありますが、アフガニスタンについては力を入れていくという方向であります。  そういう中で、国が別に米国の要請がないという立場を取られるのはいいんでありますけれども、そうだとすれば、この委員会で私は質問通告をしているわけでありますから、私の質問に対してお答えいただきたいと思います。その判断をしていただきたいと思いますが。

○国務大臣(河村建夫君) オバマ政権がイラクの次はアフガニスタンだと、こういうことを言っておられることは私も承知をいたしております。

これからも、オバマ政権、現政権も含めてでありますが、これから緊密な意見交換を行っていくわけでございます。そして、オバマ次期政権が実際にどのような政策を取ってくるか、これもやっぱり十分我々注視をしなきゃならぬわけであります。その上で、これからの対アフガニスタンに対して日本政府としてどのような対応ができるか、協力ができるか、これをこれからの一つの課題として当然検討していかなきゃいけない課題だと、このような認識をしております。

○浅尾慶一郎君 ですから、どういう協力をするかどうかの前提に憲法に関しての判断をしなければいけないと。判断をすることを放棄しながら協力をしていくことを検討するというのは、私は手続、その検討の手続としておかしいんではないかということを申し上げているわけであります。

まあこれ以上聞いても、多分、そうはいっても判断をしていないんだということで逃げられると思いますので、行為類型の十一番、国に準ずる組織ではないというふうに判断をして、武装した盗賊集団又は海賊集団に対して自衛隊の戦車部隊又は航空機若しくは艦船が自衛権発動の三要件を満たさない状況で発砲して損害を与えたところ、後日、その集団が例えばアルカイダ、テロリストで、その国に準ずるという組織だったという判断をされるような状況だった場合にはどういうことになるんでしょうか。このことを聞くのは、現場の自衛隊の人にそのことを任せるというのは法の安定上私は非常に問題があるということなんで、こういうことについてどういうふうに考えておられるかという趣旨で聞いております。

○国務大臣(河村建夫君) 先ほど来から申し上げておりますが、実際問題として、ある集団がある、これが国家又は国家に準ずる組織であるかどうか、これに該当するか、これはまさに個別的、具体的にその実態を見て、応じて判断をせざるを得ない、だから一律的な判断が難しいということは既に述べてきたところでございます。

そこで、自衛隊によって実力行使を含む法律を作成するケース、こういうケースでもって考えるならば、一般論として、御指摘のように事後になって初めてその対象が国家又は国家に準ずる組織であることが分かると、こういうことがないようにしなきゃならぬと考えるわけであります。そのための法律を、どのような仕組みを作るかどうか、これはやっぱり慎重に検討をしなきゃならない課題だと、このように考えます。

その上で、武装した海賊、海賊集団、これについて申し上げますと、これは、自衛隊法の第八十二条の海上警備行動が発令されている、このような場合には、我が国の刑罰法令が適用される犯罪に当たる行為、これに対して、自衛官が警察官職務執行法第七条の範囲内、いわゆる警察権の行使、これを行う武器の使用であればこれは憲法第九条に反するものではないと、このように考えられます。

○浅尾慶一郎君 海賊については、これはいわゆる国際法の、あるいは条約も含めて確立した定義があり、海賊という行為を行う者は国に準ずる者でないという定義をしているんで、多分ここは答えやすいんだと思うんです。ところが、盗賊、まあ軍閥と言ってもいいかもしれません、についてはそうした確定した定義がないので、この十一の盗賊のところも含めてもそういうことがないというふうに現在判断しているのかどうか、そこを伺いたいと思います。

○国務大臣(河村建夫君) まさに、その集団、個別的判断、どうしても実態を見なきゃならぬことは当然でありますが、現時点で我が日本の自衛隊が他国の領域で、武装したいわゆる盗賊集団、これに取り締まるために武器を使用するということは、現時点では想定がございません。

しかし、このようなケースを考える、まあ仮定の上に仮定を重ねたことになるわけでありますが、このことを今の時点で確定的にお答えするということは難しいことなんでありますが、そのことを御理解をいただきながら、政府として自衛隊による実力行使を含む法律を作成する。この場合に、一般論として、御指摘のような事後になって初めてその対象が国家又は国家に準ずる組織であることが判明する、これもやはりこういうことがないようにしなきゃならぬ。これやっぱり同じに考えて、法律上の枠組みをやっぱり考えなきゃならぬというふうに考えます。

○浅尾慶一郎君 類型で質問すると、なかなか具体的でないと答えられないというようなお答えを出されるんですが、例えばスーダンのダルフール、今自衛官、隊は行っていません、官が行っていますが、自衛隊をPKOという形で派遣して、ダルフールで反政府組織に対して自衛隊が発砲した場合はどういうことになるんでしょうか。

○国務大臣(河村建夫君) 今、ダルフールに行っているとおっしゃいましたが、自衛官、ダルフールに行っていないと思いますが。いわゆる、先ほど来議論しているような、自衛隊が部隊として行っておりません。

○浅尾慶一郎君 自衛隊が部隊として行っていないのは私も承知しております。しかし、連絡で二名ですか、たしか自衛官が行っているということでありますが、その先、部隊として行った場合にどうなるかということの質問であります。

○国務大臣(河村建夫君) これはあれですか、今、自衛官はスーダンの司令部におることは御承知のとおりです。今は部隊が行った場合の仮定の話をされておると思います。これもPKO法案に基づいて行っているわけで、行く場合を想定するわけでありますから、これはその法律の枠の中でこれまでイラクでもやってきた、こういう形の対応を取っていくと、こういうことになると思います。

○浅尾慶一郎君 いわゆるこの話をさせていただくのは、いろんな形で将来、ダルフールにPKOの部隊を派遣することもあり得るかもしれないと、そのときに、今のPKO法に基づく武器使用だとなかなかそういうことは想定できないかもしれませんが、例えば保護する責任という概念に基づいて任務遂行のために武器の使用を認めるということになったときに、後で現場の自衛官にその責任を負わせるのは、私は立法府の責任としてそういう考えを取るべきではないということで、派遣する前にこういう議論をすることは意味のあることだというふうに思っておりますが、そういうことも含めて御答弁いただければと思います。

○国務大臣(河村建夫君) 当然、部隊を派遣するということになればですよ、なれば、今御指摘のような議論をした上で、また憲法上の疑義についてもきちっとした上で部隊を出すと、これはもう当然のことだと思います。

○浅尾慶一郎君 それでは、海賊対策の質問に移らさせていただきたいと思いますが、海上警備行動に携わる自衛官には司法警察権がないと承知しておりますけれども、現行犯逮捕は可能だというふうに認識しておりますが、そういう理解でよろしいですか。

○政府参考人(大野恒太郎君) 刑事訴訟法二百十三条は、現行犯人は、何人でも、逮捕状なくしてこれを逮捕することができると規定しております。したがって、自衛官も、これはもちろん日本の刑罰法規、刑法等が適用される場合にはということでありますけれども、被疑者である海賊を逮捕することはあり得るわけでございます。

○浅尾慶一郎君 その逮捕した海賊犯を日本まで移送することは可能ですか。

○政府参考人(大野恒太郎君) 現行犯逮捕の場合でありますけれども、自衛官は今御指摘がありましたように司法警察権限がございません。したがって、現行犯逮捕したときには刑訴法の二百十四条において直ちに司法警察職員に引き渡さなければならないということになります。

そういたしますと、司法警察権限のない自衛官が日本から遠く離れた公海上等で海賊を逮捕した後に、直ちに短時間で司法警察職員等に海賊を引き渡すことが困難な場合が考えられるわけであります。ただ、刑訴法二百十四条の直ちにといいますのは、逮捕された者の身体を拘束した後、司法警察職員等に引き渡すのに必要な時間以上の拘束を継続することなくという意義でありますので、身柄拘束した海賊を司法警察職員等に引き渡すまでに要する合理的な時間、これは刑訴法も許容しているものと考えております。

それから、もう一つ時間的な制限について申し上げますと、刑訴法上、司法警察員は、逮捕された被疑者を受け取ったときには、被疑者が身体を拘束されてから四十八時間以内に検察官に送致しなければいけない、また検察官は、被疑者が身体を拘束されたときから通算いたしますと、七十二時間を超えずに裁判官に被疑者の勾留を請求しなければいけないという時間制限がございます。

ただ、この時間制限につきましても、刑訴法二百六条一項に、やむを得ない事情によってこの時間の制限に従うことができなかったときには、検察官は、裁判官にその事由を疎明して、被疑者の勾留を請求することができるというふうに定められておりまして、自衛官が日本から遠く離れた公海上等において海賊を逮捕した後、仮に今申し上げた四十八時間あるいは七十二時間という時間制限に従うことができなかった場合でも、検察官においてこうした刑事訴訟法に基づく対応、つまりやむを得なかった事由を疎明することによって手続の進行が認められる場合があるということでございます。

ただ、刑訴法上は逮捕後の手続につきまして厳格な時間制限を定めておりますので、そうした趣旨を踏まえますと、遠隔地において海賊を逮捕した場合にできる限り短時間で海賊を日本に護送する現実的な方法等については、現在関係省庁の間で協議をしているという状況でございます。

○浅尾慶一郎君 次に、海上保安官は司法警察権を有するというふうに理解しておりますが、海上警備行動に携わる自衛艦に海上保安官が乗り組んで、その司法警察権を行使することは可能ですか。

○政府参考人(石橋幹夫君) 一般的に、海上警備行動の発令により自衛艦が派遣される場合、司法警察権の行使については、自衛艦へ海上保安官が上乗りするなどして対応することは可能であると考えております。

ただ、これまでそのような形態で法執行活動を実施したことがないことから、実施に当たっては、関連する国内法令との関係や実務上の課題について関係省庁と所要の検討が必要であると考えております。

○浅尾慶一郎君 時間の関係で文民統制の質問に移らさせていただきたいと思いますが、政府において、これは言葉狩りをするという意味ではありませんけれども、大東亜戦争あるいは支那事変という用語を政府関係者が対外的に使用するということはどのように考えておりますか。

○国務大臣(河村建夫君) その前に一言訂正させていただきます。

先ほど私の答弁の中で、イラクへの派遣をPKO法と申しましたが、これはイラク特措法でございました。PKO法はカンボジア等でございましたので、訂正させていただきます。

今御指摘の大東亜戦争等の用語を自衛隊、政府関係者がどう対応するかということですが、この大東亜戦争という用語につきましては、昭和二十年十二月十五日付けの連合軍総司令部覚書以降、一般に政府としては公文書において使用しなくなっております。

○浅尾慶一郎君 一般に政府として使用しないという言葉であります。また、支那事変という言葉も一般には使わないということでありますが、お配りいたしました「鵬友」の平成十八年三月号、これは田母神さんの後任の航空幕僚長になりました人でありますが、大東亜戦争という言葉を使っております。それから、「陸戦学会」というのは、これは自衛隊の富士学校というところで教科書として使われているものだというふうに理解しておりますが、歴史の中でその支那事変あるいは大東亜戦争という用語を使っております。  私が申し上げたいのは、政府が一般的に使わないものを自衛隊の中においては一般的に使われていると、そのずれがどの辺から生じるのか、そのずれがあることが適切かどうか、そのことも含めてお答えいただきたいと思います。

○国務大臣(浜田靖一君) 用語としては、これはもう公文書においては使わなくなっているのは事実でありますし、自衛官、まあその自衛官も含めて、この個人個人の用語の使い方ということに、使用するかについては、まあ文脈等のことにもよると思いますが、この件に関してはちょっと一概にお答えすることは困難であると私は思っております。

○浅尾慶一郎君 個人個人ということではなくて、この「陸戦学会」は先ほど申し上げました自衛隊富士学校の教科書として使われているということでありますので、一般に政府が使わない言葉を教科書として「陸戦学会」が使っていると。そのことが、私の質問の趣旨は、政府が一般に使わないものと自衛隊の中で行われている教育で使われる言葉にずれがあることがどの辺から発生しているという認識を持っておられるかという質問であります。

○国務大臣(浜田靖一君) 「陸戦学会」そのものが、またうちの方の組織、機関ではないものですから、その点は違いがあろうかと思いますので、あえて教科書として使っているというのは、我々とするとそれはまたちょっと別の話なのかなと思っておるわけであります。ただ、今先生が御指摘になったことも含めて、少し我々もその辺は検討してみたい、チェックをしてみたいと思います。

○浅尾慶一郎君 時間になりましたので、繰り返しになりますけれども、言葉が悪いとかいいとかということではなくて、それは統一をした方がいいんではないかと。もし政府として使わない言葉であれば自衛隊の中でも使わない方がいいんではないかと。そうでなければその言葉を使えるように、先ほどおっしゃったように、GHQの指令であったのでそれを変えるという、政府解釈を変えるか、どちらかに統一した方がいいんではないかということだけ申し上げて、質問を終えたいと思います。

2008年12月02日 (火)

-未来の為に今!- 活動レポート12月号


世界的な経済危機への各国の対応が注目を集めています。

そうした中、二次補正予算の今臨時国会への提出が見送られることで、我が国の対応が大幅に遅れることが決定しております。

今臨時国会で成立している第一次の補正予算は世界規模での株式市場の下落以前に編成されたもので、世界同時不況の対応案ではありません。


今、なすべき対応は如何なるものか?


百年に一度とも言われる世界的な不況だ、との非常時であるという認識の下、経済の血液たるお金の流れを円滑にする為に必要な政策を打ち出すことがまず大事です。

これはある程度は現在審議中の金融機能強化法で対応出来ることも事実です。

但し、その際にはモラルハザードを防止する観点から真に経営責任を負うべき人の責任もしっかりと追及出来るメカニズムも組み込む必要があります。

それがないと税金投入に対する国民の理解が得られません。
同時に、本来競争力があり一時的に世界的な不況の大津波をもろに受けている企業についてのつなぎの資金が行き渡る政策融資の仕組みの構築も重要です。

将来に向かって意義のある政策を打ち出すことも大切です。
直ぐには芽は出ないけど三年後、五年後に成果の出る改革案に今取り組む必要があります。

具体的には、「農業の自給率や産業としての生産性を高める為の農地法改正」、「巨大なソブリンウェルスファンド(政府系ファンド)たる郵貯資金の運用条件の改革」、「省庁間の定員配分の大幅弾力化」、「国税庁と社会保険庁の統合」、そして「医療分野の従事者を増やすと同時に共通の医療システム導入による効率化」と言った様な改革案を各分野においてただちに実行に移すべきです。

そして、十年後に芽が出る基礎研究に思いきって国税を投入すべきです。

人工光合成や脳の研究など民間がまだ取り組むには成果が出るのが先だと思われる分野こそ、大事です。

今取り組んで直ぐに成果が出ること、今取り組んで三年から五年後に成果が出ること、そして今取り組んで十年後に花開くこと、どれも今から取り組むことが未来の為に役に立ちます。

アメリカで47歳のオバマ大統領が選出されましたが、五年後、十年後にも責任が持てる世代の人間が包括的な政策を今打ち出していくことも政策面での信頼感の醸成につながります。


政策面での期待感、信頼感は政治に対する安心感につながります。


参議院議員 浅尾慶一郎

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