あさお慶一郎(前衆議院議員 神奈川4区)

2008年04月25日 (金)

参議院 本会議 15号 平成20年04月25日

169-参-本会議-15号 平成20年04月25日

○議長(江田五月君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。

日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定第二十四条についての新たな特別の措置に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定の締結について承認を求めるの件両院協議会参議院協議委員議長から報告書が提出されました。

この際、報告を求めます。協議委員議長浅尾慶一郎君。

─────────────    〔報告書は本号末尾に掲載〕

─────────────    〔浅尾慶一郎君登壇、拍手〕

○浅尾慶一郎君 日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定第二十四条についての新たな特別の措置に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定の締結について承認を求めるの件の両院協議会の経過及び結果について御報告申し上げます。

本院協議委員は、先ほどの本会議におきまして、議長より指名されました後、直ちに協議委員議長及び副議長の互選を行い、その結果、協議委員議長に私、浅尾慶一郎が、副議長に小川勝也君が選任されました。

なお、衆議院におきましては、平沢勝栄君が協議委員議長に、三原朝彦君が副議長に選任されました。

両院協議会の初会の議長はくじにより決することとなっておりますので、開会に先立ち抽せんを行いました結果、衆議院側協議委員議長の平沢勝栄君が議長に当選いたしました。

協議会におきましては、衆議院側の三原朝彦君から、米軍駐留経費の負担は健全な日米同盟を維持強化していく上で非常に重要な施策であること、光熱水料につき負担額の上限について一定の削減が図られるなど厳しい財政状況にも目配りした内容となっていること等の理由で賛成、次に、本院側の藤田幸久君から、我が国の負担額が前協定から実質的に据え置かれたままとなっていること、諸外国との比較において我が国の米軍駐留経費の負担が突出していること、米国の節約努力の取組に対して政府が十分な検証を行っておらず国会や国民に対する説明責任が果たされていないこと等の理由によって反対と、それぞれ議決の趣旨の説明が行われました。

次に、協議に移りましたところ、本院側協議委員の民主党・新緑風会・国民新・日本の犬塚直史君、日本共産党の井上哲士君、社会民主党・護憲連合の近藤正道君から、また、衆議院側協議委員の自由民主党の河野太郎君、公明党の石田祝稔君から、それぞれ種々の発言があり、双方において熱心な意見交換が行われました。

かくて協議終結に当たり、本院側の小川勝也君から、両院協議会として参議院側が指摘した問題点を踏まえ、参議院の議決どおり本協定を承認しないよう、衆議院側に要請する旨の意見が述べられました。

また、衆議院側の高木毅君からは、本協定は在日米軍の効果的な活動の確保に資するものであり、衆議院の議決どおり承認願いたい旨の意見が述べられました。

結局、意見の一致を見るに至らず、成案が得られませんでした。

以上、御報告申し上げます。(拍手)

2008年04月22日 (火)

参議院 外交防衛委員会 7号 平成20年04月22日

169-参-外交防衛委員会-7号 平成20年04月22日

○浅尾慶一郎君 いわゆる思いやり予算にかかわる質疑をさせていただきたいと思いますが、まず第一点に、本論に入る前に、先般、名古屋高裁で航空自衛隊のイラクでの活動が違憲であるという判決が出ました。これに絡みまして、会計検査院法第二十条では会計経理の適正ということが書かれておりますが、適正ということの定義はどういうものか、また、だれがどのような基準でそれを判断するかを伺いたいと思います。

○説明員(増田峯明君) お答えを申し上げます。

委員御指摘の会計検査院法第二十条の第二項におきまして「会計検査院は、常時会計検査を行い、会計経理を監督し、その適正を期し、且つ、是正を図る。」とされております。このうち、会計経理の適正を期しということの趣旨について申し上げますと、会計検査院におきましては、検査活動をする際、会計経理が法令や予算等に従って正しく処理されるように留意するということでございます。

私ども会計検査院では、そうした会計経理の適正を期すために、法令や予算のほか、ただいま委員御指摘の当該会計経理に関係のある判例なども参考といたしまして検査を行っているところでございます。

○浅尾慶一郎君 確認いたしますが、そうすると、確定判決の判決理由で示された予算執行に対する違法判断というのはその判断の基準に含まれるということでよろしいですね。

○説明員(増田峯明君) お答え申し上げます。  最終的に確定した判決については、十分これを検査の際に留意をするということでございます。

○浅尾慶一郎君 続いて、財務省に伺います。  会計法第四十六条には予算執行の適正ということが書かれております。今回の航空自衛隊のイラクでの活動というのは、まさにその活動自体が予算を執行するということになるわけでありますが、予算執行の適正の定義はどのようなものかお答えいただきたいと思います。あわせて、確定判決で示された政府活動に対する違法判断というのはその判断基準に含まれるかどうかということについてもお答えいただきたいと思います。

○大臣政務官(小泉昭男君) 会計法第四十六条の予算の執行の適正、この定義はということでございましたが、国の支出について、その使用が効率的であること、予算の目的に反していないこと、会計法令にのっとった手続を行っていること等であると考えておる次第であります。

また、判断の部分でございますけれども、第一義的には、予算執行の責めに任じられる各省各庁の長において行われるものと考えております。財務省といたしましては、その各省各庁の判断を踏まえまして、必要に応じて予算の執行の適正性について検討を行うものと考えておる次第であります。

○浅尾慶一郎君 それでは、この名古屋高裁の判決は五月二日に確定するということでありますが、確定判決の判決理由で予算の支出を伴う政府の活動が違法、違憲とされた場合、会計検査院法に言う適正な会計経理と言えるかどうか、その点、会計検査院にお答えいただきたいと思います。

○説明員(小武山智安君) 会計検査院は、会計検査院法の規定に基づきまして、正確性、合規性、経済性、効率性及び有効性の観点その他会計検査上必要な観点から検査を行うこととされておりまして、会計経理が会計法、予決令等の各種法令の規定に従って適正に実施されているかという合規性の検査も実施しておるところでございます。合規性の観点からの検査においては、会計検査を通じて確認された事実関係や一般に妥当と認められた確定的な法令解釈などに基づき検査結果を総合的に勘案してその適否を判断しておるところでございます。

今回の判決は、判決文の中で航空自衛隊の空輸活動がイラク特措法と憲法に違反する活動を含んでいるとの判断を示しておるところでございますけれども、判決の主文では原告の請求を棄却しておりまして、この判断が判決の結論を導く法的理由付けにはなっていないこと、また、勝訴した国は最高裁判所に上告してその判断を仰ぐことができない状況であると承知しております。この点につきましては当局から十分説明を聴取して、これからよく詳細については検査してまいりたいと思いますけれども、これにより直ちにイラクでの活動に係る支出が不適正な会計経理であると言うのはちょっと難しいんじゃないかと考えております。

いずれにしましても、会計検査院といたしましては、航空自衛隊のイラクでの活動に係る会計経理につきまして引き続き適切に検査してまいりたいと思っております。

○浅尾慶一郎君 財務省に伺いますが、会計法上適正な予算執行と言えるか、その点について、あるいは今後、併せてどういう方針を取っていくかということも含めてお答えいただきたいと思います。

○大臣政務官(小泉昭男君) 航空自衛隊の活動を違法、違憲とした部分でございますけれども、下級審において示されました判決の結論を導く上での傍論にすぎないと考えておりまして、先ほども答弁ございましたが、最高裁にこの是非を問うことができないということから、政府としてこれに従う従わないという問題は生じないと理解をしております。

また、そのような観点から、御指摘のような会計法上の判断との関係が生ずるものではないと考えておる次第であります。

○浅尾慶一郎君 昨日、私の事務所と財務省の方とのやり取りでは、イラクの件も、今言った個別のケースが適正かどうかというのは、この本件については最高裁ではなくて高裁レベルで確定しているということであってなかなか政府として対応が難しいところもあろうかと思いますが、しかしながら、確定したものが予算執行について適正であるかの判断基準に含まれているのは先ほど御答弁いただいたとおりでありますので、イラクの件についても今後法務省や防衛省と協議をするということはあるんでしょうか、財務省に伺います。

○大臣政務官(小泉昭男君) これは、いずれにいたしましても、予算の執行につきましては御指摘のとおり各省各庁の責任において法令上の規則に基づきまして適切に行われるということが重要であると考えておりますし、それと、今財務省として何らかの措置をとることはお考えなのかという、こういう御指摘かなと、そうではないですか。

○浅尾慶一郎君 いや、何らかの措置というよりかは、法務省、防衛省と協議するかどうかという。

○大臣政務官(小泉昭男君) ああ、そうですか。  特別、その各省各庁の長の判断に従いまして協議を検討する方向になるかと思います。

○浅尾慶一郎君 長の判断に従って協議をする方向だということで確認させていただきます。

○大臣政務官(小泉昭男君) はい。

○浅尾慶一郎君 この質問をさせていただいているのは、この判決そのものについていろいろ政府の中からも意見が出ておりますが、政府が異なる立場を取るということであればそれは何か明示的に示していかないといけないのではないか、つまり、法律においては確定判決も予算執行の適正の中で十分判断基準に含まれるということに、解釈になるわけですから、そうすると法律が決めていることと政府が発言していることとが異なる状況になるということになると思いますので、その点について何らか対応を取られる予定があるかどうか。

これは、特措法を所管するのは官房長官ですので防衛大臣あるいは外務大臣に伺うのは適正でないかもしれませんが、今のやり取りを聞かれて、例えば外務大臣、そして防衛大臣、どのように思われるか、ちょっと所見だけ伺いたいと思います。

○国務大臣(高村正彦君) 今回の判決は、自衛隊のイラク派遣等の違憲確認及び差止めを求める訴えは不適法なものであるとして却下され、また、損害賠償は法的根拠がないとして棄却された国側勝訴、国側全面勝訴の判決であります。航空自衛隊の空輸活動が違憲であると判示した部分は、判決の結論を導くのに必要のない傍論であると承知しております、傍論の傍は傍らの傍でございます。それ以上は申し上げません。

このように、本件裁判の控訴人の請求は、自衛隊のイラク派遣等が憲法に反するかどうか判断するまでもなく却下あるいは棄却されるべきものであります。そういうことを裁判所自身が言っているわけであります。

したがって、政府は裁判所において自衛隊のイラク派遣等が憲法に反するかどうかについて主張もしませんでしたし立証もしませんでした。政府としては、こうした中で、判決の結論を導く必要がないにもかかわらず示された今回の高裁の見解について、とても納得できるものではないと考えているところでございます。

いずれにしても、イラク特措法に基づき航空自衛隊が行う輸送活動は、他国の兵員の輸送を含め、それ自体としては武力の行使又は武力の威嚇に当たらない活動であり、また、いわゆる非戦闘地域に限って実施することとする等、他国の武力行使と一体化することがないことを制度的に担保する仕組みの下に行われており、憲法の関係においても問題はないと考えております。

一般的に司法優位と言われるのは、その司法の示した主文と主文を導き出すべき理由でありまして、今回のような傍論みたいなものが行政の判断に優位であるということは全く理由はないわけでありますから、我々は我々が一貫して述べていた違憲ではないと国会審議等で述べていたそういう判断を変える必要は毛頭ないと、こういうふうに考えているところでございます。

○浅尾慶一郎君 その答弁は答弁として受け入れますが、私の質問の趣旨は、会計法が、個別のことではなくて、確定判決で含まれたものについては傍論であってもそれは参考にするということになるんだと思います。そうだとすると、何らか政府の立場を、繰り返しになりますが、高裁のレベルの傍論の判決で取りようがないというのも理解した上で、何かをしないと、法律が定めていることとそして判決との間で不備が生じるんではないだろうかという趣旨でこの質問をさせていただきました。

したがって、ただ取れるものがないということであれば、勝訴、全面勝訴だし、それ以上することがないということになればまあ致し方がないのかもしれませんが、少なくとも先ほど財務省が協議をするといった中で、協議の中でそれを何らか補充するようなことをしておかないといけないんではないかという趣旨で申し上げさせていただきましたが、もしその協議を受ける立場になるであろう防衛省として何か御意見が、防衛大臣、あれば伺いたいと思います。

○国務大臣(石破茂君) 協議を受ける立場にあるかどうか、委員御指摘のように所管は内閣官房でございますので、当省として事実がどうであるとかそういうようなことで内閣官房からお求めがあれば、それは政府部内において調整をすることはございましょう。  ただ、今外務大臣がおっしゃいますように、そのことについて私どもとして政府部内で何らかの協議をする必要はあるのかということについて、私は必ずしもその要があるとは考えておりません。仮にそのようなお求めがあれば、当省として必要な情報は、政府部内で協議をするべきことは、これはある意味行政の内部において行われるべきことだと、可能性としてはございましょう。

○浅尾慶一郎君 繰り返しになりますけれども、最後に意見だけ申し上げて、この質問については、次に移りたいと思いますが。

要するに、確定判決と会計法、会計検査院法が定めている適正との関係で今エアポケットに落ちたような状況になるんじゃないかなというふうに思いますので、その点について何らか対応しないと法律上は困るんではないかというふうに思いますので、その点を申し上げて次の質問に移りたいと思いますが。  そういう状況になっている中で、航空幕僚長が、先般、記者会見で、そんなの関係ねえという発言をされておりますが、本当はそういう心情だったのかもしれません、航空幕僚長としては。しかし、責任のある立場の人間が、今申し上げたように、様々確定判決対応ができない中でそういうことを言うというのはいかがなものかなというふうに思いますが、石破防衛大臣はどのように考えておられますでしょうか。

○国務大臣(石破茂君) 確定判決との対応との関係でどう思うかという御趣旨であれば、これはまさしく外務大臣お答えになったように国全面勝訴のものでございます。そのわきの論、傍らの論についてとの関係と言われますとちょっと答弁がなかなか難しいのでございますが、名古屋高裁の判決というもの全体に対してどうだということで考えるとしますと、政府といたしまして非戦闘地域で行っている、また武力の行使と一体化するものではないということで憲法九条を遵守してやっておるわけでございます。

したがいまして、現場の隊員たちが仮にそういうことを聞いて、自分たちのやっていることについて迷いとかためらいとか、そういうものがありとせば、仮にありとせば、航空幕僚長として動揺するのではないと、政府としていささかも立場に変わりはないということを申し述べたのだと私は承知をいたしております。現場の自衛官たちの心情をおもんぱかって田母神空将・航空幕僚長がそういう発言をしたという心情において、私はそれは理解ができるものと思っております。

ただ、その記者会見の場において、いわゆる芸能人の方、大変に今人気があるやに聞いておりますが、そういう方の発言を引用してというか、そういう形で申し述べたということが適切であったかどうかという点においては、私自身やや違和感を持つものでございます。

しかし、田母神空将が言ったことは、現場の自衛官たちに対して、政府の立場が何ら変わるものではないというふうに、その気持ちを引き締める、そして正当性というものをきちんと認識させる、そういう心情においては理解できますが、その言い方については私自身は違和感は持たないではありません。

○浅尾慶一郎君 次の質問に移りますが、バグダッド空港は非戦闘地域ということでありますが、バグダッドについて、そのものについて戦闘地域か非戦闘地域かという判断はされておりますか、政府としては。

○国務大臣(石破茂君) しておりません。

○浅尾慶一郎君 では、戦闘地域と非戦闘地域を分かつ判断基準というものはどういうものでしょうか。

○国務大臣(石破茂君) そこにおいて、国又は国に準ずる組織の間において国際紛争を解決する手段としての武力の行使が行われているかどうかというのが判断基準でございます。

○浅尾慶一郎君 バグダッド空港は民間の航空機が就航しているので非戦闘地域だというような御答弁もありますが、そういう理解でよろしいですか。

○国務大臣(石破茂君) 私自身そのような答弁をしたかどうか今記憶が定かではございませんが、民航機が就航しているから非戦闘地域であるということは論理的には導かれないものだと考えます。

○浅尾慶一郎君 これは分からないのかもしれませんが、バグダッドに就航している民間航空機の保険金のレベルというのはお分かりになりますか。

○副大臣(木村仁君) バグダッド空港に就航しております民間航空機でございますが、国内線にイラク航空、それから国際線にイラク航空及びロイヤル・ヨルダン航空がそれぞれ就航いたしておりますけれども、その各会社が民間保険機構との関係でどのような保険契約を結んでいるかについては当省としては承知をいたしておりません。

○浅尾慶一郎君 それじゃ次の質問に移ります。  横須賀のタクシー運転手強盗殺人事件の対応についてですが、先般の予算委員会で、脱走兵以外の行方不明になっている人も含めて米側と協議をしてそういったことを確認をしていくということでありましたが、その後どうなっておるか、外務省に伺いたいと思います。

○国務大臣(高村正彦君) これまで、米軍人が行方不明となり米側が必要と判断した際に、事案に応じ都道府県警察に脱走兵として逮捕要請がなされる場合もあったと承知しておりますが、脱走の状態が生じた場合に直ちに関係当局に今まで連絡がなされていたわけではありませんでした。

先般の横須賀市における強盗殺人事件を受けて横須賀市からの要望もあったことを踏まえ、脱走米兵の情報共有の在り方について米側及び関係省庁で検討を行ってまいりました。その結果、四月十一日、日米両政府は、今後在日米軍の脱走が判明した場合には、そのすべてについて直ちに米側から関係都道府県警察に対し逮捕要請を行うとともに、日本政府に対して当該脱走兵に関する情報を提供することで基本的に一致した旨を発表した次第でございます。

○浅尾慶一郎君 今の御答弁はそのとおりなんだと思いますが、先般私が指摘をさせていただきまして高村外務大臣もそれも含めて検討するというふうにおっしゃっていただいたのは、実は脱走兵というのと行方不明の兵という二種類のカテゴリーというか存在がいて、脱走というのは未来永劫その所属の部隊に戻る意思がない旨をもって脱走罪というふうに認定されると、ただ単にいないだけでは行方不明ということになるわけでありまして、先般の恐らく殺人事件を起こした米兵は殺人事件を起こした時点では脱走兵ではなくて行方不明の兵だったはずでありまして、この行方不明になった場合の情報共有については何らか対応はされておるんでしょうか。

○国務大臣(高村正彦君) おっしゃるように行方不明の方が広い概念でありまして、その中に、まあ未来永劫かどうかは別として、部隊から離脱する意思を持って行方不明になった人、そういう認定ができた場合に脱走兵と認定するわけでありますが、今、現時点でアメリカ側とできたのは、脱走と認定した場合は必ず逮捕要請を都道府県警察に対してする、そしてそれと同時に日本国政府に通報をすると、こういうことが合意をできたわけであります。行方不明の場合すべてについて現時点で何らかの合意ができたということではございません。

○浅尾慶一郎君 では、確認のために、行方不明についてできていないということでありますが、今回殺人事件の容疑で逮捕されたウグボグ容疑者はいつ脱走兵になったのか。その殺害を起こした時点では私の認識では行方不明だったということだと思うんですけれども、そういう認識でよろしいかどうか伺いたいと思います。

○副大臣(木村仁君) 米側から得ております情報によりますと、当該米兵は三月八日に行方不明となり、三月十日に当該米兵が脱走兵であるとされたというふうに回答を得ております。

○浅尾慶一郎君 三月十日に脱走兵となったけれども、通報は日本側に来てなかったということですか。

○副大臣(木村仁君) 通報は、この件については警察は受け取っておりません。

○浅尾慶一郎君 それでは、いずれにしても行方不明の方が概念が広いということと、それから、御案内のとおり、地位協定上、米軍の人間は一切入管の手続を経ないで日本国内に入れることになっておりますので、引き続き行方不明の者についても何らか情報共有をしていただく努力をしていただきたいと思いますが、外務大臣にちょっとその点の御決意を伺いたいと思います。

○副大臣(木村仁君) これまでの協議の過程を申し上げますと、脱走兵と米軍が認定するか否かというのは米軍の権限でございますが、脱走兵と行方不明、失踪との関係については、米側からは、できるだけ早く、失踪あるいは行方不明の兵隊についてはできるだけ早い時期に脱走と認定をしてその情報を日本に送りたいと、こういうようなお話になっているようでございまして、現段階ではそのことで脱走兵についてのみ情報提供の定めをするような動きになっております。

○浅尾慶一郎君 次に、脱走として日本側に通報があった者の氏名や年齢、顔写真などの情報は一般国民に明らかにされているのかどうか、現状と今後について伺いたいと思います。

○副大臣(木村仁君) 現状では通報された者が一般国民に公表されているということはないと思います。  今後のお話でございますが、政府は、このようにして入手いたしました情報につきましては、何らかの方法で関係地方自治体と共有する方向で検討いたしております。ただ、一般の国民に対してこれを公表すべきか否かという問題については、いろいろの観点から慎重に検討すべき課題があるというふうに考えております。

○浅尾慶一郎君 次に、今までに脱走兵に関する逮捕要請、通報の状況と過去の逮捕、身柄確保の経緯はどういうふうになっているか、警察庁に伺いたいと思います。

○政府参考人(米田壯君) この脱走兵のうち日本側で逮捕をいたしましたのは平成十七年以降五人でございますが、この経緯を申し上げます。

まず、平成十七年一月二十七日に脱走した米兵でありますが、これは同年三月十六日に逮捕要請がなされました。そして、アメリカ側からこの当該米兵の立ち回り先に関する情報が提供されまして、それに基づきまして、同年六月九日、身柄を確保しております。

それから、平成十九年二月二日に脱走した米兵でございますが、二月六日に逮捕要請がなされまして、そしてまた、米側からこの米兵の潜伏先に関する情報が提供されました。それに基づきましてその潜伏先の付近で発見をし身柄を確保いたしましたのが、これが二月七日でございます。  それから、本年の一月七日に脱走し、翌一月八日に逮捕要請がなされたアメリカ兵、これもアメリカ側からその潜伏先に関する情報が提供をされまして、一月十八日、その潜伏先で発見、身柄を確保しております。

それから、本年の二月二十八日に脱走した米兵、これは同じ日、二月二十八日に逮捕要請がなされましたけれども、これは、このアメリカ兵が帰国するかもしれないという情報がアメリカ側から提供されまして、空港で張っておりましたところ、発見し身柄を確保しております。

それから、本年二月十六日に脱走をいたしました米兵、これは三月十日に逮捕要請がなされておりまして、これもアメリカ側からこの米兵の立ち回り先に関する情報が提供されておりまして、先日、四月十六日、その立ち回り先において発見し身柄を確保したものでございます。

○浅尾慶一郎君 私の理解では、警察には現段階では顔写真などの情報は来ていないということですが、そういう中で、情報、立ち回り先だけでよく逮捕ができたなというのを率直に思うんですが、今後は顔写真等ももらえるという理解でよろしいわけですよね。

○政府参考人(米田壯君) 確かに現在顔写真が提供されておりませんが、ただ、今も申しましたとおり、発見、身柄を確保するということに支障が生じているわけではございません。ただ、一般論として言えば、それは追跡する人間の写真があった方がいいわけでございまして、それは、今後外務省を中心に米側と交渉する際に様々に検討されることであろうと考えております。

○浅尾慶一郎君 次に、現在行方不明の一名の脱走兵の氏名や年齢、階級や所属はお分かりになりますか。──これは通告してありますから、外務省か警察庁かどちらか。

○委員長(北澤俊美君) どなたが答弁しますか。米田刑事局長。

○政府参考人(米田壯君) 現在、まだ、何といいますか、身柄が確保されていないあるいは帰隊していない米兵一名ございますけれども、その氏名とか年齢とかは一般国民に対しては公開をしていないものと承知をしております。

○浅尾慶一郎君 公開をしていないということですが、先ほどの木村副大臣の御答弁もありましたが、いろんな公開することのメリット、デメリットもあろうかと思います。

ただ、横須賀のタクシーの運転手の殺人事件等々もあって、いろんな国民の不安を解消するということも含めて、日本法の罪では脱走罪というのはないので公開するのが難しいということなのかもしれませんが、しかし一方で、これは刑事特別法に基づいて逮捕をするということになってくると多少国民に情報公開をする必要性もあるんではないかと思いますが、これはどなたに伺うのがいいのか、まあ外務大臣にその考え方を伺うのがいいのかなと思いますが、どのように考えておられるか伺いたいと思います。

○国務大臣(高村正彦君) 私はよく分かりませんけれども、一般的に例えばおふろ屋さんに写真が張ってあるような例というのは凶悪犯ですよね。凶悪犯ですよね。脱走兵が凶悪犯を、犯罪を犯したことがあるからといって、脱走兵だから直ちに凶悪犯だという、そういう関係には必ずしもならないのではないかと、こういう感じはしておりますが、警察の意見もよく聞いた上でアメリカと話すのか話さないのかも検討してまいりたいと思っています。

○浅尾慶一郎君 次の質問に移りますが、駐留軍労働者への労働法の適用について、駐留軍労働者には労働基準法が適用されるというふうに思いますが、されるとすると、現在は労働基準法の違反の状況ではないか。その点について厚生労働副大臣に伺いたいと思います。

○大臣政務官(伊藤渉君) 委員御指摘のとおり、駐留軍等の労働者については労働基準法が適用されるものでございまして、その遵守が図られるべきものでございます。したがって、委員が以前より御指摘のとおり、臨時従業員が年次有給休暇を請求した場合における年次有給休暇の付与、法定労働時間を超えて労働させる場合又は法定休日に労働させる場合における労使協定の締結、就業規則を変更した場合における労働基準監督署への届出、これが必要であるというふうに考えております。

○浅尾慶一郎君 あわせて、労働安全衛生法の違反もございますか。

○大臣政務官(伊藤渉君) これにつきましても、労働安全衛生法に定められているところに従いまして、衛生委員会等所定の安全衛生管理体制の整備を図るべきものと考えております。

この問題については、具体的にどのようにしていくか、これを日米合同委員会の下に設けられました労務分科委員会において、厚生労働省も参画をし、検討が行われているところでございます。

○浅尾慶一郎君 次に、今は法律違反の状況なんだと思いますが、地位協定十二条五項に定める別段の合意というのは日本側と米側で解釈が異なっているというふうに伺っておりますが、どのように異なっているか伺いたいと思います。

○副大臣(木村仁君) 御指摘のように、十二条五項において、別段の合意をする場合を除くほか、日本国の法令で定めるところによらなければならないと規定されておりまして、我が国としては、日米地位協定第十二条五に言う別段の定めというのは、現状においては第十二条の六のいわゆる保安解雇に関する規定のみでありまして、駐留軍等労働者の労働条件等は我が国の労働関係法の定めるところによると考えております。これに対しまして米側の考え方は、米当局と労働者との関係で約束したことが特段の定めだというようなニュアンスで理解をしているようでありまして、そこの部分に食い違いがあります。  したがって、そこのところを明確にしないと本当に合法か違法かというのはよく分からないわけでありまして、私どもとしては、あくまで日本の考え方に従って法適用を考えております。  そこで、我々としては、我が国の関係法の趣旨にのっとった所要の措置が講ぜられるよう粘り強く取り組むことが重要であると考え、日米合同委員会の下に労働分科委員会がありますので、そこで精力的に協議を続けているところでございます。

○浅尾慶一郎君 今おっしゃったその解釈の相違というのはいつごろから生じているんでしょうか。

○副大臣(木村仁君) 日米間の協議の詳細についてお答えすることは差し控えさせていただきたいと存じますけれども、昭和四十年代からこういう認識の相違はあったものと理解をいたしております。

○浅尾慶一郎君 いわゆる駐留軍労働者に係る基本労務契約等を締結する際に、地位協定上の扱いについて日米合同委員会で確認はしてこなかったのでしょうか。  確認してこなかったということであれば、なぜ確認してこなかったか、その理由も伺いたいと思います。

○副大臣(木村仁君) 労働提供契約については、日米地位協定の締結の当時、我が国の労働関係法令も踏まえた内容のものとなっていましたけれども、その後、我が国の社会経済情勢の変化に伴い労働関係法令が逐次改正されてまいりましたため、労働提供契約との関係で一部そごが生じているところは事実であります。

政府といたしましては、駐留軍等労働者の雇用及び労働条件等については、米側の理解を得て我が国の労働法令の定めるところに沿って所要の措置がとられるよう粘り強く協議を続けているところであります。

こういう考えに立ちまして、日米合同委員会の下の労働分科会においては精力的に協議をいたしておりまして、まだ現在最終的な合意には達しておりませんけれども、労働基本契約等の改定を行うよう努力をしているところでございます。

○浅尾慶一郎君 これ、結構重要な問題でありまして、二国間の条約で、条約の文言の解釈が締約国間で異なる事例というのはないはずなんです。その確認ですが、ほかにないということでよろしいですね。

○副大臣(木村仁君) 我が国が締結いたしました二国間の条約に関して、当事国間で条約の文言の解釈が異なり具体的な利害の対立が生じた場合には、外交交渉等を通じて解決されることとなりますけれども、具体的な例については、日米地位協定に関する例のほか、あるというふうには承知しておりません。

一般論として、二国間条約の文言の解釈について当事者が異なった見解を持つこと自体はあり得ないことではございません。しかし、単に当事国が自己の見解を有していたりこれを表明したりしているに止まるような場合には、当事者間の紛争ではなく、それについて紛争解決のための手続が取られるということもございません。仮に、当事国間の異なった見解によって当事者国間の、国の関係で具体的な利害が生じたときは、問題となる条約に置かれている紛争解決に関する規定等に従って外交交渉等によって解決が図られることになると考えております。

○浅尾慶一郎君 指摘をさせていただいたのは、ほかに例がないわけですね、解釈が異なる。地位協定についてはこれ解釈異なるということでありまして、そうだとすると、労働条件の改善ということは行ってきているのは承知しておりますが、別段の合意の解釈についてこれは調整した方がいいんじゃないかと思いますが、その点どのように考えておられますか。

○副大臣(木村仁君) 当然調整した方がいいという立場に立って、我が国の主張するところに従って労働分科会で鋭意精力的に調整をしているところでございますが、まだ具体的な結論が得られていないということであります。

○浅尾慶一郎君 いや、私の申し上げていることは、労働基準の改善はもちろんでありますけれども、労働条件の改善というのは当然でありますけれども、日本の法令に反しているわけですから。そうではなくて、その解釈そのものを日米でそごがないように調整すべきじゃないかということでありまして、もし解釈が一致できないのであれば、改めて一致できるような形で協定を締結し直す方がいいんじゃないかというふうに思いますが、その点、まさに様々これ日米地位協定、運用で行われておりますが、そうした運用面でのことではなくて、しっかりと文言上の一致ができるようにするのが筋じゃないかと思いますが、どのように考えておられますか。

○副大臣(木村仁君) 政府といたしましては、駐留米軍等労働者の雇用及び労働条件等につきましては、日米地位協定の改正によるのでなく、我が国労働法令の定めるところによるとする日米協定第十二条五の規定に基づき、米側の理解を得て所要の措置がとられるよう粘り強く取り組むことが重要であると考えており、現に理解を得たところは法律改正等に従って改定をいたしておりますので、この線で精力的に協議を続けてまいりたいと考えております。

○浅尾慶一郎君 ちょっと繰り返しになりますが、いわゆる労働基準法違反がずっと放置されている状況というのは、まさにその解釈が異なるから放置されているわけでありまして、労働基準法違反にならないように鋭意個別の労働条件について改定を求めているということは、その点はそういうことなんだろうと思いますが、そうではなくて、解釈そのものを一致させる努力ということを別途行う必要があるんではないかということでありますが、解釈を一致させる努力は今まで行ってきていないということだと思いますけれども、今後行う意思があるかどうか、改めて確認させていただきたいと思います。

○副大臣(木村仁君) 別段の定めの考え方について協議を続けているわけでございまして、今後もこの解釈の統一について精力的に協議を進めたいと考えている次第であります。

○浅尾慶一郎君 交渉だからということになるんでしょうけれども、それであれば、いつごろまでに米側に日本側の立場を認めさせられるかどうか、その点について伺いたいと思います。

○副大臣(木村仁君) 精力的に協議を続けておりますが、いつごろまでにということは現在明確にお答えすることはできません。

○浅尾慶一郎君 それは相手があることですから、それはそういうことなのかもしれませんが、しかし一方で、明白に日本の労働基準法という法律に違反している状況がずっと続いているというのは、余り法律の施行の上では健全な状況ではないということだと思います。その理由が条約の解釈の相違にあるということであれば、是非期限を切るような意思を持って交渉していただきたいと思いますが、その点どのように考えておられるか、外務大臣に伺いたいと思います。

○国務大臣(高村正彦君) 日本側の見解に米側の見解が一致してくれることが早ければ早いほどいいというのは、それは当然のことでありますが、これは何分相手があることで、相手側はアメリカ側の見解に日本側が一致してくれればいいし、それが早ければ早いほどいいと考えているわけで、そういう中で一致させるのがいつまでというのはなかなか難しいことでありますが、最善の努力を尽くしたいと、こういうふうに思っております。

○浅尾慶一郎君 是非最善の努力は尽くしていただきたいと思いますし、他に条約の文言の解釈に違う例がないということであれば、条約自体、地位協定自体についても、是非その解釈が一致できるように早急にその不正常な状況は是正していただくようにお願いしたいと思います。

○国務大臣(高村正彦君) アメリカ側と日本側はこういうふうにしたいということが違うから解釈が違ってくるんですね。こういうふうにしたいという願望が違うところでその条約そのものを、協定そのものを変えるというのはより困難が伴うので、まず、こういうことをしたいというそのことの中で解釈を一致させる方がより、これもそう簡単じゃありませんけれども、より容易なことではないかと思っておりますので、そのために全力を尽くしたいと、こう思っております。

○浅尾慶一郎君 それじゃ、次の質問に移らさせていただきたいと思いますが、自衛隊員による米軍基地娯楽施設の利用について伺わせていただきたいと思いますが、米軍基地内のゴルフ場はどこにあるか、まずお答えいただきたいと思います。

○国務大臣(石破茂君) アメリカ側からは、ゴルフ場がある米軍の施設・区域は、三沢飛行場、多摩サービス補助施設、横田飛行場、厚木海軍飛行場、キャンプ座間、岩国飛行場、奥間レスト・センター、嘉手納飛行場、キャンプ瑞慶覧及び嘉手納弾薬庫地区であると聞いておるところでございます。

○浅尾慶一郎君 過去には、米軍のゴルフ場のいわゆる会員証というものが防衛省、当時防衛庁の職員が所持しているものが、これは平成四年の質問主意書に関しての答弁で約三百枚あったというふうに答弁がありますが、現在どのような利用をされているか伺いたいと思います。

○国務大臣(石破茂君) 本年三月下旬時点で、でき得る範囲で防衛省職員に対して聴き取り調査を行いました。これは御党の武正衆議院議員提出の質問主意書に対する答弁作成のために実施したものでございます。

その結果、現時点におきまして、当省職員が会員証を所持するという事実は把握をしておらないところでございます。

○浅尾慶一郎君 そうすると、過去にあったその三百枚というのはすべて返却されたということでよろしいですか。

○国務大臣(石破茂君) 私もここ詳細に今もう一度きちんと調べるように指示を出したところでございますが、返却したということではなくて有効期間を失ったのではないかと、こう思っております。

私も何しろ現物見たこともございませんし、私もやったことがないので分かりませんが、そういう事実につきましてどのような状況であるのか、更にきちんと調べてまいります。

○浅尾慶一郎君 現在ゴルフをやっている者はいるのかいないのか、それはいないと言い切れるのか、それとも調査した範囲ではいないということなのか、その点について伺いたいと思います。

○国務大臣(石破茂君) 当省職員の利用状況というお尋ねでよろしゅうございましょうか。

当省職員の利用状況につきましては、このような情報を取りまとめた資料というものが存在をしておりません。しかしながら、在日米軍施設・区域内に所在するゴルフ場の使用実態を調査をいたしましたところ、年間の利用人数は一千四百名、平成十八年度でございます。延べ回数は五千二百回というふうに承知をいたしておるところでございます。このことについて、特段このことに限って取りまとめた資料というのがございませんので、そういうアバウトなお答えで恐縮でございますが、今のところ把握をしている数はそのようなものでございます。

○浅尾慶一郎君 一千四百名の防衛省職員が年間で利用したということでよろしいですか。

○国務大臣(石破茂君) そういう御理解でよろしいと思います。

○浅尾慶一郎君 これはいろんな考え方があるんだと思いますが、米軍のゴルフ場を防衛省職員が利用することの、これかなり一般よりは安いゴルフ場なのかもしれませんが、どういうふうに大臣として考えておられるか。その是非というか、是非やりなさいという意味の是非ということじゃなくて、利用することの是非を伺いたいと思います。

○国務大臣(石破茂君) 地位協定三条でございますが、米軍はこの三条に基づいて、すなわち、合衆国は、施設及び区域において、それらの設定、運営、警護及び管理のため必要なすべての措置をとることができると書いてあります。そうしますと、ここにおいて、まあ運営に入るんでしょうか、要するにどう使ってもいいと、こう書いてあるわけですね、地位協定そのものに。そして、在日米軍関係者以外の者が在日米軍として米軍の利用に支障のない限り、アメリカ軍との友好親善の意味合いでそこを利用させる、つまりそういうように運用するということは地位協定の認める範囲であるということは、これはもう条文上はそういうことになるんだというふうに思っております。

ただ、非常に安いお金で、どれぐらい安いのか、これも大体百ドルぐらいと聞いておりまして、そんなに安いわけじゃないと。つまり、米軍人がやる場合には三ドルとか五ドルとか、そんなことでやっておると。日本人がそこへ行く場合に、それはもう一万円。それを安いと言うか高いと言うかですが、セルフで、自分でカートを引くか運転するかしてやった場合に、そういう所在地にもよりますが、それぐらいのお金を払ってやるということが著しく常識に反するかというと、それはそうでもないんだろうと。

ただ、私どもがそういうことをやります場合には、それは自らの楽しみとか、そういうことに防衛省の職員であるということを利用してという言い方は適切じゃないかもしれませんが、そういうことがないように、あくまでそれは職務に、何というんでしょうね、関係あると言うと言い方がいけないのかもしれませんが、本当にそのことによって特権を享受しているというようなことにならないように私は心掛けるべきものではないかと思っております。

○浅尾慶一郎君 情報交換という趣旨で利用するということであればそれは理解できるということの趣旨の御答弁なんだろうと思います。逆に、そうではなくて、なかなか一般の国民が利用できないところを特権的に利用するということであればそこは是正するという理解でよろしいですか。

○国務大臣(石破茂君) これは、是正するということが適当かどうか、ちょっと私、今判断、即座にいたしかねておるところでございます。

私どもの例えば部隊の体育施設とか一般の方々に開放する場合がございますが、これは広報という形でやっております。現地の方々にいろんな御協力をいただいておりますので、広報の一環としてそういう体育施設を開放するというようなこともやっております。ですから、合衆国として、まあ運営ということになっているわけですが、そういう親善を深めたいとか、相互の理解を図りたいとか、あるいは合衆国の基地の存在というものを広く、広くといいますかね、認識いただきたいとか、そういうような理由に基づくものだと。

ただ、それが、裏返して考えてみたときに、防衛省の職員が一般の人では利用できないようなところを利用しているというようなことはそれぞれの公務員の意識としていかがなものかという感じを私は持っておるのです。是正するということができるかどうか分かりませんが、私はそういうマインド、意識というものは常に防衛省職員は持っておらねばならないと思います。

○浅尾慶一郎君 それじゃ、次の質問に移らさせていただきたいと思いますが、先般予算委員会で、米軍の、今回のこの特別協定にかかわることですが、住宅一戸当たりの光熱水費が高いことについて指摘をさせていただきました。そのことについて、その後何らか調査をされているかどうか伺いたいと思います。

○国務大臣(石破茂君) 私どもとして実態について今問い合わせを行っておるところでございます。これは御指摘もいただきましたので、本当にどうなんだということをきちんと問い合わせなさいということで、地方協力局の調達官から在日米軍司令部第四部長に対しまして問い合わせを直接行わせました。まだ答えは来ておりません。しかしながら、国会で御指摘をいただいたことでもございますので、これはきちんと調査をしなければならないというふうに私自身確信を持って今行っておるところでございます。

なお、施設・区域内の家族住宅に居住をしております米軍人等の光熱水料等につきましては、学校ですとか育児所ですとか青少年センターですとか消防署ですとか、家族住宅以外の施設と合わせて施設・区域ごとに在日米軍は一括して調達し支払っておるものでございますので、一戸当たりの光熱水料ということをお示しすることはなかなか正確には難しいのだというふうに思っております。

ですから、これは委員もアメリカでお暮らしになったこともおありでしょうからよく御存じかと思いますが、例えば電気代で申し上げますと、アメリカではガスレンジ使わないで電気レンジを使っておるとか、あるいはもうお家自体がやたら広いとか、そういうこともございますので、どうしても日本より高くなる傾向はあるのではないかというふうに思っております。

これは軽々なことは申し上げられませんが、例えば同じような規模の学校であれば、同じような規模の育児所であれば、同じような規模の青少年センターであれば、大体どれぐらいの電気代が掛かるんだというような試みの計算はできようかというふうに思っておりますので、可能な限りきちんとした数字を把握をしてお示しをいたしたいと思っております。

○浅尾慶一郎君 御案内のとおり、一人当たりのエネルギー使用量はアメリカ人の方がはるかに日本人より多いんです。しかし、それは彼らのライフスタイルということでありまして、そのライフスタイルも含めて特別協定で本当にそこまで日本側が負担すべきなのか、あるいはアメリカの方が、アメリカ人がアメリカのライフスタイルを日本に持ち込むということ自体私は否定しませんが、そこの部分は自前でやってよという考え方もあろうかというふうに思います。

日本側が普通の一般的な日本の家庭の使用料までは負担すると、それから先はというふうに、まあ今回定額制という形になりましたけれども、考え方を変えていった方がいいんではないかなというふうに思いますが、そういう観点からいうと、まずは現状の調査ということであれば、今は米軍住宅の一戸当たりに、それぞれの家に電気や水道のメーターというのは付いていないんですが、それを付けた方がいいんじゃないかなと思いますが、その点についてはどのように考えておられますか。

○国務大臣(石破茂君) これはプラスマイナスをよく見ようということで今やっております。一括契約といいますか大口契約をやっておるわけで、それでどれぐらい安くなるのか。メーターを付けますと、これは事業者負担になりますので、電力会社ですね、そこが自己負担をすることに相なりますが、そうすると電力会社が検針メーターの取付け費用、私知らなかったんですが、一戸当たり五万円すると、こういうことであります、一般家庭用ということで業者から聞いたものでございますが。

そうすると、一戸当たり五万円の費用というものを事業者が負担をするのだと、そして片一方でその大口割引があるのだということがあって、どっちが得かよく考えてみましょうということで、数字を出さないと議論にならないと思っておりまして、前提となる御議論をいただける数字というものをお示しできるように今作業をやらせております。

ですから、これは何がインセンティブとして効くのかということでありまして、どういう形にすれば節減努力というものが本当に発現されるかということについて、私どもとしても、国民の税金でございますから、きちんとした対応をしていかねばならないと思って今作業を行っております。

○浅尾慶一郎君 時間の関係で最後の質問になりますが、特別協定全般について外務大臣、防衛大臣に伺っていきたいと思いますが。

この例えがいいかどうかは別として、近来、ODAに対して様々納税者から、日本も財政上厳しいにもかかわらずどうなんだろうかという意見は出ているのは事実だと思います。特別協定もまさに、先ほど申し上げましたように、日本の一般的な財政支出をはるかに超える例えば光熱水費については支出がされているのは事実だと思いますんで、その点について、今回はもう締結をされたということでありますけれども、今後、三年後に締結をまたしなければいけないときの交渉において、先ほど申し上げました、少なくとも日本の平均的なところぐらいまでの負担にするという姿勢で臨むべきなんじゃないかなと思いますが、そうしたことについてどのように考えておられるか、外務大臣そして防衛大臣に伺いたいと思います。

○国務大臣(高村正彦君) そういう考え方もあると思うんで、まさにいろいろなところから総合的に考えなければいけないと思っております。そういう個々のことも大切なんですけれども、全体をどう見るかということが必要だと思うんです。

よく委員会等で日本の米軍駐留経費はほかのアメリカの同盟国と比べて突出しているではないかと、こういうお話があります。それは確かにそうなんですけれども、逆に防衛費全体で見ると日本の防衛費はある意味で突出して少ないんですね。そして、その防衛費という中には突出して多いと言われる在日米軍駐留経費も入った上で防衛費全体が突出して少なく済んで、そして日本の平和と独立は保たれていると。

そういう中で、全体としてどっちが得かよく考えてみないと、個々のことでこれをそれぞれ言うことは、それは必要なことなんだろうと思います、検討することは。ただし、アメリカ側から言うと、また、それじゃ全体の同盟のコストを考えてみましょうじゃないかと、こう言って、そういうことをやって全体としてどっちが日本にとって有利かという観点も必要なのではないかと、こういうふうに私は考えております。

○国務大臣(石破茂君) 今の外務大臣のお話のとおりで、そのいろんな要素をちゃんと議論してみましょうということだと思います。私も委員と同じような問題認識でアメリカ政府の人と大激論もしたことも何度も実はございます。こんなことで納税者の理解が得られると思いますかという話もしたこともあります。

そしてまた、非対称的双務関係というものをどう評価をするのかということ。そして、日本の持っている地政学的な位置というものをどう考えるのかということ。何で日本に在日米軍基地がこんなにたくさんあるのということも、それは地政学的な意味と、そしてまた条約の持っている内容というのもございます。そういうものを全部吟味をしてみるということは必要なことなのではないでしょうか。

委員御指摘のそのODAの話は私も選挙区でよく言われます。そんな金があったらほかにやることいっぱいあるんじゃないのという御指摘は委員も多分聞いておられるんじゃないでしょうか。そういうときに、情けは人のためならずとか、我々でも戦後復興のときによその国からどれだけ支援を受けたかみたいな話はするのですけれど、そういうことを本当に次の時期までに議会においても議論をする、そしてまた私どもも政府間で議論をするということだと思います。あらゆる観点から議論は必要ですが、我が国の独立と平和というものについて今の日米同盟が大きな寄与をしているという事実は常に認識をしておきたいと考えております。

○浅尾慶一郎君 終わります。

2008年04月03日 (木)

日本が取組むべき中長期的な課題

ガソリン税の暫定税率が期限切れを迎えました。これからひと月は暫定税率をどうするか、道路特定財源をどうするかといった問題をマスコミが注目する中、しっかり議論する時期となります。


私もこの間、特別会計である道路特定財源からのマッサージチェアやカラオケセットの購入等、不適切な支出の指摘をして参りました。また、イージス艦の事故や守屋前防衛省事務次官の不正に関わる質疑にも深く関与して参りました。

しかし翻って考えてみますとこうした問題はどちらかと言えば目先の課題であり、我が国が中長期的に取組む課題ではありません。そして、自己反省も含めて言えば政治家はどうしても目先の問題に目を奪われがちです。

本来であれば、国会はもっと中長期的な課題を議論すべきですが、どうしても世の中の関心の集まるテーマを議論しがちです。

人口が減少する中、今後の日本にとって最も重要な政策課題は、潜在的な成長率を如何に高めるかというテーマです。

こうした課題の解決には、民間の英知の結集、政策制度の研究、プロジェクトマネージメントの発想等総合力が求められます。

私自身は具体的に三つの分野を特定し、潜在的な成長力を高める為のプロジェクトを推進しようと考えております。

一つ目は温暖化問題の解決も視野に、人工光合成の研究をすることです。

二酸化炭素を固定出来るのは地球上で唯一、植物であり、二酸化炭素と水を太陽光からのエネルギーを用いて、酸素とブドウ糖に変換します。しかし、この過程を人工的に再現することは出来ません。

仮に、植物の1000倍の効率で光合成が出来る様になれば、温暖化の問題も、エネルギー問題も解決します。

こうしたことを可能とする技術は技術革新につながり、潜在的な成長力を圧倒的に押し上げます。

二番目は農業です。先進国の中で二番目の人口を誇る我が国において、安全・安心な食糧に対する需要はかなり大きいはずです。今後、BRICs諸国の経済発展をしり目に国内での供給を増やす必要性が高まります。

三番目はユビキタス社会を睨み、通信とコンピューターのさらなる融合を目指すプロジェクトです。いずれのプロジェクトも実現すれば、我が国の雇用、GDPの増加につながるものだけに時間をかけていきたいと思っています。

参議院議員 浅尾慶一郎
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