あさお慶一郎(前衆議院議員 神奈川4区)

2008年03月24日 (月)

参議院 予算委員会 13号 平成20年03月24日

169-参-予算委員会-13号 平成20年03月24日

○浅尾慶一郎君 外交防衛の集中審議で質問をさせていただきます。

まず初めに、ちょっと国の基本であります憲法の問題について総理に伺いたいと思いますが、憲法第九十九条は、「天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。」と書いてあります。その上で、第五十九条には、「法律案は、この憲法に特別の定のある場合を除いては、両議院で可決したとき法律となる。 衆議院で可決し、参議院でこれと異なつた議決をした法律案は、衆議院で出席議員の三分の二以上の多数で再び可決したときは、法律となる。」というふうになっておりますが、現在話題となっております、いわゆる暫定税率を含みます政府が提出しております租税特別措置法の改正案と、私ども民主党が提出をしております案とが、その一部が重なっておりますが、一部は重なっておりませんが、これを参議院で民主党案を可決したときには衆議院で可決した議決と異なるものと総理は判断するかどうか、総理大臣に伺います。

これ、総理大臣に伺う理由は、総理大臣は憲法を擁護しなきゃいけないと。その最高責任者、内閣においては最高責任者だと思いますが、それが分からないということであれば擁護をしようがないんではないかということで総理に伺いたいと思います。

○内閣総理大臣(福田康夫君) お尋ねの件は、これは国会のことなんですよね、衆議院と参議院というその両院の関係の話ですよね。でございますから、これについて私からお答えをする立場にはないと、このように思っております。

○浅尾慶一郎君 衆議院と参議院との両院の関係ということでありますが、国会議員でもあり、なおかつその中で選ばれた最高の、総理大臣がどう解釈するかということでありまして、決めるのは多分両院の関係あるいは衆議院の方で決めるということでしょうけれども、総理がどう考えておられるかというのが私の質問であります。

○内閣総理大臣(福田康夫君) それは憲法の解釈の問題ですか。

○浅尾慶一郎君 総理大臣がどう考えておられるかです。

○内閣総理大臣(福田康夫君) どう考えているかと、どういう趣旨でこれを聞いているのかよく分かりません。

○浅尾慶一郎君 いやいや、趣旨は、先ほど申し上げましたように、憲法第九十九条は、国務大臣、当然総理大臣も含みます、憲法を擁護する義務を負っていると。擁護するということは、憲法に書いてあることを守らなければいけないと。今申し上げましたように、衆議院と参議院とが異なる議決をするかというのは、何が異なる議決かということについて、異なっているんだというふうになればそれはそういうふうに解釈すればいいわけですし、異なっていないということであればそれを守らなければいけないということですので、総理大臣としてどのように考えておられるかという趣旨で質問をさせていただいております。

○内閣総理大臣(福田康夫君) それは、これ私から答えるべきものかどうかということなんですけれども、政府の立場で答えるべきかどうかですね。それは国会のことでございますから、ですから私から答える立場にはないということを先ほど申し上げたんです。

○浅尾慶一郎君 そうすると、憲法九十九条との関係で、国務大臣、もちろん当然総理大臣も含みますが、擁護する義務を負っているわけです。これは否定しようのない事実だと思います。その上で、何が擁護したかしていないかというのは個々の解釈になりますが、国会が決めたら自動的に憲法を擁護したというふうに解釈をされるんでしょうか。そのことも含めてお答えいただきたいと思います。

○内閣総理大臣(福田康夫君) 憲法では院の構成とかそういうものは決めていますよ。しかし、その国会の中の運営については、別途国会法というものもあるわけですよね。ですから、私は、そこまで国会法の中で解釈すべきものかどうか、私も分かりませんけれども、少なくとも私の立場で今お答えする問題ではないんではないかと、こういうことを申し上げているんです。

○浅尾慶一郎君 擁護する義務は負っているけれども、何をもって擁護するかどうか今の段階では決まらないというふうにお答えを受け止めさせていただきました。

その上で、これは内閣法制局に聞いても同じ答えになると思いますが、まず、参議院の法制局長官、これはどういうふうに解釈されておりますか。

○法制局長(大島稔彦君) 憲法五十九条二項の再議決の問題かと思いますけれども、これにつきましては、衆議院における議案の取扱いの問題でございますので、私どもとしては答弁する立場にございませんので、御了解お願いいたします。

○浅尾慶一郎君 同じ院の法制局長官に余り厳しい質問をするつもりはないんですが、法制局というのは議員立法をサポートする立場だと思います。そうすると、ある議員立法をしたときに、これが衆議院で出ておる法案と異なるかもしれませんよという質問が出たと、あるいはそれは異なるかどうかと解釈を聞かれたときにはどういうふうに答えられますか。

○法制局長(大島稔彦君) 議院法制局は、先生おっしゃいましたように、議員の法制に関する立案に資するために置かれておりますので、憲法五十九条二項で異なった議決というのにつきましていろいろ、幾つかの説、学説なり考え方があるということは承知しておりますけれども、そのうちのどれを取るべきなのか、どう判断すべきなのか、そこをお示しする立場にはないということでございます。

○浅尾慶一郎君 衆議院の法制局長官にもお越しいただいております。法制局長官におかれましては、仮に、今の一連の流れの中で、参議院に提出されました議員立法が可決された場合に、五十九条二項の異なる議決の要件が満たされるというふうに衆議院の法制局として解釈されるかどうか、伺いたいと思います。

○衆議院法制局長(郡山芳一君) お答えいたします。  先生御承知のように、私ども衆議院の法制局は議員立法のお手伝いをするというのが中心業務でございまして、当然、議員立法の過程において先生方に直接、いや、ここは先生、こういうお考えもありますし、こういう考えもありますという、申し述べることは当然あります。また、衆議院議員提出の法律案につきましてお手伝いしている関係上、先生方の御答弁を委員会において法制面で補佐させていただくということも当然ございます。

しかしながら、先生方の中にいろんな御議論があるときに、憲法上も含めてですね、私ども衆議院の法制局が、こちらの考えが正しくてといいますか、こちらは場合によってはそうではないというようなことを私どもが判断をさせていただいて、判定をさせていただくということは決していたしませんし、またそのような権限も議院法制局には与えられておりませんので、この場においてはお答えはしづらいということを御理解をいただきたいと思います。

○浅尾慶一郎君 最後に、法制局長官それぞれお時間があるということでありますんで、最後に衆議院の法制局長官に質問させていただきたいと思いますが、そうなりますと、その時々の院の多数派の解釈によって憲法解釈が異なることもあり得るというふうに今の御答弁承りましたが、そういう理解でよろしいですか。多数派が異なった場合には異なる議決にならない場合もあるし、多数派が違う場合には異なる議決になるんだということだと思いますが、そういう理解でよろしいですか。

○衆議院法制局長(郡山芳一君) お答えいたします。

繰り返しになって恐縮でございますが、今の御質問に対する関係でも同じでございまして、私どもがそういったことを判断をさせていただく、そういう立場にないということを御理解をいただきたいと思います。

○浅尾慶一郎君 判断する人がいない中で憲法解釈が行われるという。まあ、判断するのは最終的には衆議院の多数派だということだと思います。そのことの是非については、多数派が異なれば解釈が異なってくるというふうに理解をさせていただきます。

次の質問に移らさせていただきます。

まず、横須賀のタクシー運転手殺害事件について質疑をさせていただきたいと思いますが、警察庁はこの米兵について顔写真や指紋などの提供を受けておられますか。

○国務大臣(泉信也君) 一般論として申し上げますと、日米地位協定十七条では、捜査に必要な証拠の収集や提出について、日米相互に援助する旨の規定がございまして、警察が米軍側に対し顔写真や指紋等の資料の提供を要請することはできることになっております。  ただ、先ほど御指摘がございました具体的な案件につきましては、まだ捜査の過程でございますので答弁は差し控えさせていただきます。

○浅尾慶一郎君 そうすると、次の質問。  米軍に確保されているこの米兵に対する事情聴取の要請というのをいつから行うかということについても、具体的にはお答えいただけないということですか。

○国務大臣(泉信也君) まだお尋ねの件についてはお答えする事態に至っておりません。

○浅尾慶一郎君 この米兵は、実は脱走兵というふうになっておりますが、脱走兵というものが非常に定義があいまいなようでありまして、実は日本には脱走兵と行方不明の米兵と二種類存在しているということだそうであります。

先ほど警察庁からいただいた資料によりますと、脱走兵は日本国政府に対して通報があって、脱走兵がいた場合には日本国政府にその逮捕の要請が来るということでありますが、平成二十年の段階でこの米兵も含めて四人の脱走兵がいるそうですが、まだ三名しか身柄が確保されていないという理解でよろしいですか。

○国務大臣(泉信也君) 二十年の、米軍から都道府県警察に逮捕要請がなされておりますのは、その中で警察庁に報告がありました脱走米兵というのは四名でございまして、そのうち二名は警察が逮捕しております。あとの二名はまだ逮捕されていない、そういう状況でございます。

○浅尾慶一郎君 確認いたします。

そうすると、今回の米兵は脱走兵ではなくて行方不明の兵士ということですか。

○国務大臣(泉信也君) 今回の米兵は脱走兵だというように理解をいたしております。

○浅尾慶一郎君 そうすると、今回の米兵も含めて二名が逮捕、確保されて、二名が国内で行方不明になっているということでよろしいですか。

○政府参考人(米田壯君) 今回の問題になっております米兵につきましては逮捕要請が来ておりません。したがって、そこに言う二名には入っておりません。

○浅尾慶一郎君 このことをるる質問している理由も後々明らかにしてまいりますが、まず、米軍からの脱走兵に関する通報制度があるというふうに聞いておりますが、その通報制度を受ける根拠法令と現在までの実績について、事務方で結構ですからお答えいただけますか。

○政府参考人(米田壯君) これは地位協定に基づきまして、いわゆる刑事特別法が定められております。脱走につきましては、これは我が国の犯罪ではございませんので、あくまで地位協定に基づく刑事特別法によって逮捕がなされるということでございます。したがいまして、その書面によって米軍当局から関係都道府県警察に要請がなされた場合に、そのような権限を日本の警察としても発動ができるというものでございます。

○浅尾慶一郎君 米軍の統一軍法典、これは日本語に仮訳したものを読みますと、第八十五条に脱走罪というのが規定されておりまして、その脱走罪の構成要件というか、何をもって脱走罪となるかということでありますが、読み上げますと、権限なく所属する部隊、組織又は任地から、ここから先が問題で、永久にその離脱する意図を持って離脱した者が脱走罪になると。一方で、第八十六条に無許可欠勤というものを定められておりまして、いかなる軍の構成員も際限なく次に該当するときは軍法会議の命ずるところに従い処罰されると。所定の時間に命じられた所属部隊、組織又は任地を不在にし又は不在にし続けること。

したがって、永久にその離脱する意図を持ってというところを米軍側が判断するわけでありまして、永久かどうかが判断されない無許可欠勤、今回の脱走、今回の米兵も先ほどの御答弁でそういう通報がないということですから、該当するのは無許可欠勤ということだと思いますが、国内にこの無許可欠勤でいる米兵というのがどれぐらいいるか、把握はされておりますか。

○国務大臣(高村正彦君) いわゆる行方不明の米兵については、政府としてそのすべてについて把握しているわけではありません。その総数は承知をしておりません。

○浅尾慶一郎君 実は、日米地位協定によりますと、米兵は日本に入るときに入管の手続も必要でありませんし、外国人登録も要らないことになっています。したがって、無許可で基地からいなくなってしまった瞬間に、分からないと。脱走という形で通報されれば分かるわけですけれども、今回のように無許可の人がいてもそれは分からないと。それが犯罪に即つながらないんであればいいんですが、今回のように犯罪につながった可能性が非常に強い場合には、やはり何らかの形で、無許可であっても、いない人がどれぐらいいるのかというのを把握しておいた方がいいんではないかと。

脱走という形で永久に離脱する意図を持ってというだけでも本年度で二名、日本国内でどこにいるか分からない米兵がいるということであります。無許可欠勤の人がどれぐらいいるかというのを把握した方がいいんではないかと思いますが、そういう面での地位協定の見直しにつながるのか、あるいはそこの部分についての少なくとも情報提供などを求めた方がいいんではないかと思いますが、その点について政府としてどのように考えておられますか。

○国務大臣(高村正彦君) 米軍人について行方不明となった場合には、これまで案件に応じて米側から我が国捜査機関に連絡があったということは承知をしておりますが、米軍人が行方不明になった場合の情報共有の在り方については、委員の御意見も踏まえて米側及び関係省庁で検討したいと考えます。

○浅尾慶一郎君 併せて御要請を申し上げたいと思いますが、いわゆる無許可欠勤の米兵が、今回仮にその人間が犯人であったとした場合に、その人間も含めてどれぐらい過去にそうした米兵が犯罪を起こしているかの統計を取っておられるかどうか。取っておられないとすれば、それは早急に取って、そのことも含めて米国に対して申入れをすべきだと思いますが、まず統計を取っていなければ取っていただくように申し上げたいと思いますが、その点について、どなたでも結構ですが、お答えいただけますか。

○政府参考人(米田壯君) 脱走米兵によります犯罪につきましては、統計は取っておりません。

○浅尾慶一郎君 統計取っていないということですが、これは政府全体の話ですので総理に伺いたいと思いますが、脱走にかかわらず様々残念な事件も含めて起きておりますので、そうしたことについて日本政府としても把握すべきだと思いますが、福田総理はいかが考えられますか。

○内閣総理大臣(福田康夫君) いろいろな情報の共有といったようなことも必要なんだろうと思いますけれども、そういうことについて問題意識を持って米側及び関係省庁で検討をさせていきたいと思います。

○浅尾慶一郎君 少なくとも、米側と折衝の前に、日本として持てる情報は整理をしておいた方がいいと思いますが、その点の意識、認識はどのように考えておられますでしょうか。

○国務大臣(高村正彦君) 必ずしも質問の趣旨がよくはっきり分からなかったんですが、先ほどお答えしたように、関係省庁連絡を取り合いながらアメリカとどこまで、米軍との関係でどこまで情報を共有できるか、そういうことをこれから詰めていきたいと、こういうふうに考えているわけでございます。

○浅尾慶一郎君 なかなか議論がかみ合ってないようですけど、私の質問の趣旨だけ申し上げさせていただいて、御答弁結構ですから、申し上げさせていただいて次の質問に移りたいと思いますが、日米地位協定によれば、米軍の軍人は日本に入るときに特に日本の当局の把握することなくそれぞれの人間が日本の国内に入れると、これは様々な理由があってそういう形になっております。そのこと自体について議論はいろいろあると思います。しかしながら、同時に行方不明になっている者がどれぐらいいるかも分からない。その中で行方不明になっていた人間が、今回横須賀で起きたタクシーの運転手さんの殺害事件を起こした可能性がかなり高いと。そうだとすれば、少なくともそれがどのような問題があるかということについて日本側として情報を持っておくというのは当たり前のことじゃないかというふうに思いますので、そのことだけ申し上げさせていただいて、次の質問に移らさせていただきたいと思いますが、外務省としては米軍人の犯したいろんな政府の、米軍人の犯した性犯罪というものの統計資料があるわけですから、その中で、そのうちのどれが脱走兵であり、どれが行方不明かというのはすぐ分かるんじゃないかというふうに思いますということも併せて申し添えさせていただきたいと思いますが、その点についてもしお答えいただけるんであれば、外務省あるいは国家公安委員長から御答弁いただきたいと思いますが。

○国務大臣(高村正彦君) 必ずしも外務省とは思いませんが、政府内部でいろいろ検討してみたいと思います。

○浅尾慶一郎君 次に、イージス艦衝突事故中間報告書と危機管理体制についての質問に移らさせていただきたいと思います。

まず、この中間報告書の配付された対象と、それから配付された時間についてお答えいただきたいと思います。国会議員に対してですね。

○国務大臣(石破茂君) 御指摘の文書でございますが、二十一日、文書を公表いたしました後に、与党の政調、所管委員会関係議員の方々、与野党の予算委員会関係議員の方々に、時間的には十一時過ぎ、午前十一時過ぎということになりますが、同時に配付をいたしておるところでございます。与野党を問わず関係議員の方々に順次配付を開始をいたしましたが、もちろん人数の関係等々もございますので、全く皆さんが同じ時間に来たかといえば、それは若干のずれはあろうかと思います。

○浅尾慶一郎君 私はその時間がということよりも、一番の問題は、実は与党の方には所属委員会の関係議員の方々に配られている。野党の所属委員会には配られてないんです。野党は予算委員会の所属委員のみにしか配られてないと。そこに差を設けられた理由というのはどういうところにあるんでしょうか。

○国務大臣(石破茂君) 私どもとして、かくかくしかじかこういう理由を持って差を付けましたということはございません。国会に対しましてこれは御要望があればそれはお届けをするのは当然のことだと思っております。民主党さんに限らず、ほかの党の皆様方でも御要望があればそれは今までもお届けをするようにいたしてまいりました。私どもとしても、国権の最高機関である国会の構成員の方にきちんとした情報をお伝えするということは今後とも御指摘を踏まえて努力をしてまいりたいと存じます。

○浅尾慶一郎君 いやいや、私の質問は、例えば参議院でいえば外交防衛委員会という委員会がございます。外交防衛委員会の与党議員には配られている、野党議員には配られていないと、そこに差を設けた理由はどういうところにあるんですかということです。

○国務大臣(石破茂君) 特にこういう理由で差を設けたというふうに私は聞いておりませんが、いずれにいたしましても、それはよろしいことではございませんので、今後、野党の先生方、外交防衛委員会、あるいは民主党も、委員がネクストキャビネットですか、防衛大臣でいらっしゃいます、副大臣あるいは政務官というのもいらっしゃるのかもしれません。どういうような形でお届けをすればいいか。あるいは、ただ、こういうような資料をこの範囲にお配りしなさい、配りなさいという御指示をいただければそのようにいたしますが、後、どのような形で党内でその資料が回るかということもまたよくお話をさせていただきながら、いい形を、より良い形を目指してまいりたいと存じます。

○浅尾慶一郎君 委員会に所属している議員ぐらいは差を設けずに配っていただきたいということだけは申し上げさせていただきたいと思います。

次に、この事故の後、石破大臣に対する連絡が大分遅れたということが直後から報道され、大臣自身も、それは大変遺憾だというふうにおっしゃっておられますが、当日、大臣はこの連絡を受けてからどれぐらい後に防衛省に入られましたですか。

○国務大臣(石破茂君) 五時四十分に連絡を受けております。その後、七時過ぎに登庁をいたしております。時間等々につきましては、また正確な入門記録等々によりまして明らかにさせていただきますけれども、七時過ぎには登庁いたしておるというふうに承知をいたしておるところでございます。

それは、質問の先取りみたいになるかもしれませんけれども、大臣が登庁しますときは、それは警護官を同伴をし、そしてまた態勢が整って登庁するということになっております。また、いろいろな電話連絡等々で状況を把握をいたしておるところでございますので、そういうような時間になっておるということでございます。より早く登庁すべきであったという御指摘は、それはそれで謙虚に、真摯に承るべきと思います。

○浅尾慶一郎君 五時四十分に連絡を受けられて、大臣室に入られたのは七時二十分なんです。五時四十分に連絡受けられて、大臣室に入られたのは七時二十分。大臣専用車の運行記録を見ますと、六時三十分に車庫を出ているんですね、出庫されていると。六時三十分に車庫を出ているにもかかわらず、七時二十分にしか大臣室に入らないと。これは九段と防衛省との間はそんなに遠くないと思うんですが、なぜそのように時間が掛かったんですか。

○国務大臣(石破茂君) これは、当日はどういう形で登庁したかといいますと、これはドライバーさんの私有車、私有車でないと時間がとても間に合わなかったということがございます。その六時半という時間はどういう時間かといいますと、ドライバーさんが家を出たという時間でございます。これは大臣車で登庁はいたしておりません。

○浅尾慶一郎君 大臣車で登庁していないということですけれども、私は別に何車で登庁されても構わないと思うんです。要は、一番の問題は、大臣の専用の運転手さんでないと登庁できないということだとすると、これは問題だと思うんですね。その大臣の専用の運転手さんが仮にどこかで病気になっておられたとすると、そうしたら、そのときに何か緊急事態が起きたら大臣は防衛省へ行けないということになってしまうじゃないですか。

○国務大臣(石破茂君) それはいろんなお考え方がありましょう。それは、私が自分で運転していくということもそれは当然あり得ることでございます、それは。ただし、大臣が警護官を付けずにそれは登庁していいのかという問題は当然ございます。この辺りは、それはみんな、こういう事態のときには早く登庁しなければならないということを思うのは、それは当たり前の話でございます。しかしながら、どういう態勢で登庁するのかということも併せて考えるのが私は国務大臣というものだと思っております。

同時に、九段宿舎は近いというふうにおっしゃいました。そのとおりです。そして、私はそこで、私は常に、常にといいますかね、連絡を受けたときからいかに対応するか。ただ、あの時点でやるべきことというのは、遭難者の捜索、救助に全力を挙げよということ以外に、状況がまだ十分分かっておりません。十分分かっていないで、そして現場でどのような態勢を取るかということで皆が非常にその現場現場で全力を尽くしておるときに大臣が登庁することが、それがそのまま正しかった判断かといえば、それは御議論のあるところだと思います。

衆議院の委員会におきまして与党の先生から、では、早く登庁できて何ができたと思うかというようなお尋ねがございました。それは、やはり同じように、遭難者の方の救出、捜索に全力を挙げるようにと指示を出すということしかそれはできなかったことでございます。

ですから、危機管理担当大臣の警護の体制もきちんとする、そして取りあえず必ず登庁できるようにするということになれば、それは防衛省の中にそういうようなスペースを設けて、防衛大臣なるものはそれは常にそこにおらねばならないというような体制を政府として考えるということになるのだろうというふうに考えております。

どういう形が一番よろしいのか。これは危機管理体制の在り方をどうするかという根本の問題にもなろうかと思っております。そういうような形でどのようにするのが一番よろしいのかということは、今後議論をしていかなければならないことだと思います。

○浅尾慶一郎君 私、これは、警護官云々という話は、危機管理における優先順位の問題だと思うんですね。警護官が必要だというのは一般論で認識いたします。しかし、警護官がいなくて仮にタクシーで行ったときの危険性と、その現場に早めに着いておくときの利便性、公益、便益とをどちらを、比較考量したときに、大臣は、警護官が一緒にいた方がよかったと、一緒に行かないと現場、現場というか防衛省のコントロールルームにいるよりも、警護官が来てから出勤した方が、そっちの、何というんですかね、そっちの方が優先順位が高いというふうに判断されたということでよろしいですね。

○国務大臣(石破茂君) それは、連絡を受けたときに、すぐに登庁すべきかということも当然聞いております。今どういう状況であるか、その時点で入ってきた状況、今行われていること、そういうようなことを全部判断をして、自分が今すぐ登庁して何ができるかということ、それは対応すべきものであります。

では、そこに、私が大臣室にいたとしてどのようなことができるのか。それは、いろんな情報を整理し分析をして、そこで大臣に判断を仰ぐということもそれはそれで必要なことでございます。これが現場がどのような状況になっているか、そしてまた、現場で護衛艦が、事故を起こした護衛艦が捜索に当たっている状況、そして海上保安庁に連絡がなされているという状況、あるいはいろいろな僚艦が捜索をしているという状況等々ございます。それは、その場にいた方がよかったではないかという判断はそれは一つの判断としてあろうかと思います。

私自身あの場で、何かあればすぐに連絡をよこすようにと、そして自分としては登庁する準備はいつでもあるということ、そして現場からいろいろな情報が入ってくる、それを、私ども組織で動いておるわけですから、それぞれの者がそれぞれの判断をいたします。一番現状、近く、そして現状をよく知悉をした者が判断をするわけでございます。

やはり私は、一番上に立っている者が常にその場にあることがすべてベストだという考え方は常に当てはまるものだとは思っておりません。

○浅尾慶一郎君 それでは伺いますが、大臣、そういう中で、運転の専用車ではなくて、その運転手さんの私有車で登庁されたということですよね。そんなに急いで行く必要がないということであれば、なおかつ防衛省と九段宿舎って近いわけですよ。わざわざ私有車じゃなくて専用車で行けばよかったんですが、私有車で行かれた理由というのはどこら辺にあるんですか。

○国務大臣(石破茂君) その場で、朝早くどうすれば一分でも早く来れるかということで私有車を持ってきたドライバーです。それは、それに対してですね、それで、警護官が到着する時間というのもあるわけです。そこで、役所のドアを開け車を出しというのとどちらが早いだろうかというような、そういう判断をしたものでございます。私はそのことが、私有車で来たんだったらば公用車を出しても一緒じゃないか、ただ、運転手さんが来れるような状況になったところで一番早いのは何だろうかという判断がなされて、私はそれに従ったということを申し上げております。

○浅尾慶一郎君 私、一番の問題点を端的に指摘させていただきますと、これは夜間等の緊急時に大臣が登庁する手段を確保してないということなんですよ。特定の運転手さんの特定の車でしか大臣が行けないというのは突発事態に対応できないということだと思いますが、じゃ今、防衛省に緊急時に大臣が登庁するための手段とかマニュアルってあるんですか。

○国務大臣(石破茂君) それは、いろいろなことはそれは議論をいたしております。ですから、例えばですよ、本当に状況が車も動かないというようなときにはそれでは二輪車で行くかということもあるわけでして、それではそれをどうするかということについて最もよろしいマニュアルというものは考えていかねばならない。今、緊急時にかくかくしかじかこのようにしてというような精緻なマニュアルが整っているわけではございません。

○浅尾慶一郎君 やはり安全保障、大臣はミサイル防衛などにも非常に関心を持っておられますが、ミサイル防衛のような事態になったときに、三宿の運転手さんの宿舎から車が来るのを待って一時間半も掛かっていたらもう間に合わないわけですから、そうした即応ドライバーをプールするような体制をつくっておくべきだと思いますが、どのように、そのマニュアルを作っておくべきだと思いますけれども、その点についてどういうふうに考えられますか。

○国務大臣(石破茂君) 私はずっと前の長官のときから思っているのですが、大臣というのは結局、防衛省内に住まいを置かねばならぬのだということではないかと実は思っております。そこへおって、どこにも出ずにそこにいる。

あるいは、そうでない場合には、ただ、大臣は臨時代理というのを立てません限りは、それは大臣でなければ判断できないということがございます。そうすると、その任に当たる大臣というものがどうすればいいかというのは、実はそう簡単なお話ではないというふうに思っております、これは防衛大臣だけに限ったことではございませんけれども。そこのところは本当にまじめに、まじめにといいますか、真剣にマニュアルを考えてみなければいけない問題だというふうに思っております。

ですから、例えば浅尾委員が仮に防衛大臣だとなさいます。そうすると、自分ならばこのようにすると。選挙区には帰らずに、地方には出ずに、そして常におるのだということなのか。何が一番いい方法なのかということ、私ども議論をいたしておりますが、ネクストキャビネットの大臣としてこうすべきであると御提案をいただければ幸甚に存じます。

○委員長(鴻池祥肇君) 速記を止めてください。

〔速記中止〕

○委員長(鴻池祥肇君) 速記を起こしてください。

○浅尾慶一郎君 私が申し上げているのは、大臣、副大臣、政務官も含めて緊急時に登庁できるような体制のマニュアルを作ったらどうですかということなんです。それに対してお答えください。

○国務大臣(石破茂君) ですから、今も運用にかかわる者、例えば運用企画局長でありますとか、そういう者が近くに宿舎というものを割り当てております。そこまではできておるわけですね。ただし、それがどのようにして登庁するかというようなマニュアルについては更に検討の要があろうというふうに考えております。

ですから、どういう場合にすればそれがよりパーフェクトかということは、それはより良いものを目指してやってまいりたい、また御提案があれば承りたいと存じます。

○浅尾慶一郎君 ちなみに、今、大臣、副大臣、政務官ということを申し上げましたが、今日は江渡副大臣、寺田政務官、秋元政務官、お越しです。事故から何時間後に防衛省に登庁したか、時間だけで結構ですからお答えください。

○副大臣(江渡聡徳君) お答えさせていただきます。

当日ですけれども、七時五十分に公用車で登庁いたしました。

○大臣政務官(寺田稔君) お答えをいたします。

六時前より連絡を受け、九時十二分に登庁し、省内で事務方から最新の状況の報告を受けたところでございます。

○大臣政務官(秋元司君) 当日、五時四十九分に連絡をいただき、登庁したのは十一時五分であります。ただ、その間、党務だけをこなしておりました。

○浅尾慶一郎君 大臣はシビルコントロールということをおっしゃっておられて、そのシビルコントロールというのは選挙で洗礼を受けた人間がコントロールをするんだというようなことで言っておられるんだと思いますが、こういうこともありますんで、是非マニュアルを作っていただきたいということを申し上げさせていただきたいと思います。

次の質問に移らさせていただきたいと思いますが、今日は池田訓練企画室長は来ていただいておりますよね。

池田訓練企画室長に伺いますが、池田訓練企画室長は五時十分に連絡を受けてから大臣に連絡するまでに三十分ぐらい掛かっているんです。その間、横のラインに全部電話をしているんです。縦のラインには連絡をしないで横のラインに連絡をして三十分後に大臣に連絡している。これ、なぜ横のラインを重視されたんですか。

○委員長(鴻池祥肇君) 浅尾委員に申し上げますが、池田何とかというのは来ていません。

○浅尾慶一郎君 この池田訓練企画室長が最初に統幕から連絡を受けて、じゃ、読み上げさせていただきますと、五時十分に彼は連絡を受けておりますが、その間、五時十分から五時三十九分までの間に自分の同僚に全部連絡をしていまして、同僚ないしは横のラインですね、縦の大臣に連絡したのは三十分後になっている。だから、それで三十分ロスされ、時間が失われているんですが、なぜ縦に連絡をする体制になっていないのか、お答えいただきたいと思います。

○政府参考人(中江公人君) お答えをいたします。

池田本人から聴き取りをいたしておりますけれども、五時十分にオペレーションルームから連絡を受けまして、池田本人は、この事故自体がオペレーションルームからは池田の方に連絡があったんですけれども、これは訓練中の事故ということではなくて性能試験をやっているときの事故ということでございましたので、所管がほかの艦船武器課であるという認識の下にまず艦船武器課の方に連絡をしたということでございます。

以後、関係各課、それから、担当はそういうことではございましたけれども、その後、池田本人は、その担当はともかく、関係各課それから防衛省幹部等々への連絡を順次行ったところでございます。

○浅尾慶一郎君 今、大変重要な発言をされたんですね。つまり、ハワイ沖に訓練、ミサイルの迎撃訓練に行って、一緒に同行していたというふうに理解しておりますが、その訓練中の事故とそれから戻ってきたところで所管が違うからどこが所管だというやり合いをして三十分時間が費やされたということでありまして、本来であれば、その聞いた瞬間に、もっと言えば、統幕のオペレーションルームから直接大臣に行くような、これはマニュアルで決まっているんですが、それも機能していないんですが、そうした、その聞いた瞬間に対応する体制ができていないということが問題だと思いますが、大臣、どういうふうに思われますか。

○国務大臣(石破茂君) 全くそのとおりです、それは。ですから、これは私自身、これは何だという話なんですが。

つまり、今官房長から答弁申し上げましたが、これが訓練であればそのセクションがやる、ところが性能試験をやっていたので担当課はどこだといえば艦船武器課になる、あるいは、そうではなくて人事上の服務上のことであれば人事教育局になるという話で、これは全然お話にも何にもならない。これは即座に改めまして、これは事態対処課で一本にしなければならないということです。当たり前のことです。しかしながら同時に、委員御指摘になりましたように、海幕オペに入ったときにすぐ行っていればこういうことは当然起こらないわけでありまして、事態対処課に一本化するというお話とオペルームから直接上げるということは、これは両方同時に対策として打ったものでございます。

課が違うからというような話は、今回の言い訳にも何にもなりません。それは責任者としておわびを申し上げます。

○浅尾慶一郎君 この事故があって、防衛会議というものを大臣は招集されていますか。

○国務大臣(石破茂君) 防衛会議と銘打って、防衛会議のメンバーかくかくしかじかというものを防衛会議として招集をしたことはございません。

○浅尾慶一郎君 このことを指摘をさせていただいているのは、事故があってすぐに実は海上自衛隊において事故調査委員会が立ち上がりました。しかし、海上自衛隊は、ある意味事故の当事者です。事故の当事者が事故調査委員会をつくるよりは、防衛会議というのは四年前に、大臣が長官時代に防衛会議を招集できるという訓令を出しているんですね、ですからよく御存じだと思いますが、防衛会議とは何かというと、大臣をトップに陸海空の統幕、幕僚長、それから事務次官、防衛局長、官房長、副大臣、政務官らのトップで構成される会議であって、その趣旨は何かというと、重要事態に当たって大臣を助言、補佐し、迅速的確に対応するために開催するものと定義をされているんです。

なぜ防衛会議、今回開催されなかったんですか。

○国務大臣(石破茂君) それは、今御指摘のようなメンバーで日に何度も集まって議論をいたしておりました。それは防衛会議というふうな形で招集をしたものではございませんが、それを、今委員がおっしゃっていただいたような趣旨にのっとってこれを防衛会議として招集をするという選択肢は、それはそれでありました。今から思いますと、そういう防衛会議という名前の招集に看板立てをしておく方がよりよかったかもしれませんが、実態として、そのメンバーによります会議というものは随時、何度も一日行われておったものでございます。

○浅尾慶一郎君 御自身が四年前につくられた会議で、今申し上げましたように、重要事態に当たって大臣を助言、補佐し、迅速的確に対応するために開催する会議の制度をつくられたわけですから、おっしゃったように、それをつくっておかれたらよかったんじゃないかなと思います。

私がいろいろとこういったことを申し上げておりますのは、実は中間報告を出していただきました。出していただきましたが、事故が起きた後の防衛省の対応については一切この中には書かれていないんですね。つまり、事故が起きるまでのことは書いてあるんですが、起きた後、いろんな問題があったということはもう明らかになっているんです。

中間報告に一切このことを書いていない理由はどの辺にあるんですか。

○国務大臣(石破茂君) 今回の中間報告は、まさしく委員が御指摘になった艦船事故調査委員会の調査に基づきまして、御指摘のようなことについて、当省としてなぜこんなことが起こったのかということに焦点を絞って御報告をしたものでございます。

何についての中間報告かということで、まず原因を明らかにせよと、そして当省で知り得る限りのものを申し上げて、そして再発防止に全力を尽くすという観点、これが一番急ぐというふうに私は判断をいたしております。そのことをとにかく急ぐということで、それはもう昼夜兼行でこの作業、何日も徹夜をしていたしました。

今御指摘のようなその後の体制というものについて、これもそういうようなチームを立ち上げまして検証して御報告しなければなりません。しかし、何から順番に急ぐのかということを考えたときに、当省として考える事故原因、そして当省として考える分析、これを一番に出さねばならぬというのは、この事故の対応として私は当然のことだと思います。

○浅尾慶一郎君 そうすると、一点確認させていただきますが、最終報告の後にはまた別途処分が下るということで、別途責任を取られるということでよろしいですか。処分が下る、別途責任を取るということでよろしいですか。中間報告に伴って処分も、例えば大臣も給与、大臣給与の分三十万円ほど返納されるということですが、別途そういうことをされるという理解でよろしいですか。

○国務大臣(石破茂君) これは今回は事情が聴けていない対象者もおります。当然、今後さらに明らかになる事象に基づいて、しかしながら、そういうことに、きちんとした状況というものが分からないままで処分というのはできません。今後、状況が明らかになるに従いまして、委員御指摘のようなことは当然ございます。

○浅尾慶一郎君 私がこの中間報告の中でこの事故について一つ、幾つも気になる点があるんですが、一番気になった点は、確認させていただきますが、イージス艦というのはレーダーの塊ですけれども、イージス艦はレーダーが、非常に機能が高いレーダーを積んでいるということで理解をしておりますけれども、そのレーダーにおいては一切漁船を把握していなかったというのが報告書に書いてあるように思いますが、そういう理解でよろしいですか。

○国務大臣(石破茂君) 清徳丸というふうに映ったものが特定できるかどうかにつきましては、今後更に検討する必要があるというふうに考えております。それが、どれが清徳丸であるのかということについての認識等々は、まさしくこれから先の捜査の核心にかかわるものでございます。そういうところについて記述をしていない点は、これはこういうものの文書の性格について御説明をしておるとおりでございます。

○浅尾慶一郎君 この中間報告書、読み上げます。

七ページに、「また、これまでの調査では、当直員が、レーダ指示機で「清徳丸」を認識していたとの情報は得られていない。」と書いてあるんです。

したがって、目では見れてるけれどもレーダーで見ていなかったとすると、これは非常に重大なことだと思います。レーダーは、漁船よりも性能の高いレーダーを当然イージス艦ですから積んでいるはずですから、それが認識していなかったというのは重要な問題だと思いますが、大臣はそういう認識を持っておられるかという質問です。

○国務大臣(石破茂君) そこが聴取できていない人がいるということ、それは書いておるとおりです。調査できていない人がいるというのは、それは現状においてなぜできないかということもそれは書いておるとおりでございます。そして、清徳丸というふうに特定して認識できたかどうかということについても、今後いろいろな方への聴取が可能になれば、それは明らかになってくることでございます。

ですから、そこに映っている、それが特定できたかどうかというのは、それは今後の調査をより進めていかなければ分からない点が含まれております。

○浅尾慶一郎君 中間報告には全く認識していなかったというふうに言っているわけですから、そうであれば、聴取できていない人間もいるけれどもその範囲でと書くべきだと思います。

その上で、私、この中間報告の一番の問題点、今回の処分の一番の問題点は何かといえば、実はこの「あたご」と清徳丸の衝突事案と同時に、過去のイージスシステムに係る特別防衛秘密流出事案、それから護衛艦「しらね」の火災事案、まとめて報告をしています。まとめて報告しているだけじゃなくて、まとめて処分しているんですね。

これ組織の中で、この問題についてこういう処分をするというのが通例であって、三件まとめて処分したら、処分受ける方も、あるいは世間も非常に、何というかな、その個々のことについて混同すると思いますし、組織運営上これまとめて処分するというのは非常に問題だと思いますが、なぜこのタイミングで中間報告を出して、そして中間報告だからまだ追加もあるんだと言いつつ、処分を出したんですか。

○国務大臣(石破茂君) イージスの情報漏えい事案にしても「しらね」の火災事案にしても、それは徹底的に調査を進めて事実が判明をし、お答えをしたものでございます。イージスと「しらね」につきましてはそこまで状況が行っております。まだ中間段階であるというのは、これは「あたご」のものでございます。

それでは、「あたご」だけ後ろに下げるかというような考え方もそれはあるのかもしれません。しかしながら、今回の処分において、例えば現場の艦長でありますとかそのほかの幹部の乗組員たちに対しては処分は行っておりませんが、この時点に至るまでそれは、これは処分をしなければならない、それは「しらね」あるいはイージスと共通の部分もそれはございます。それは、だれをどのように処分をしたかという樹形図みたいなものを御覧いただければ、それは委員御理解をいただけるところだと思います。

そして、「あたご」につきましては、可能な限り早く、分かっておる段階での分析、評価というものをして早く明らかにせよということは当委員会においても何度も御指摘を受けたことでございます。私は、この三つを同時にしたことが混乱を生ずるとか疑惑を生ぜしめるとか、私はそういう評価には当たらないものだと考えます。

○浅尾慶一郎君 一般的に考えると、何か不祥事が会社であった場合に、三つの不祥事があって同時に処分するというのはおかしいんですよ。三つあったら一つ一つ、こういう理由でこれは問題だった、それはそれで発表する、その次のことについてはこういう理由でこれが問題で、これはこういう理由でこの人を処分しますというふうになるでしょうし、そして三番目は別にやると。三つ一遍に出してくるというのは、やはりその一つ一つを薄めようという魂胆があったとしか思えないですよ。別々に出せるわけですよ。「あたご」ができた段階で出せばいい。じゃ、なぜイージスと「しらね」が同時の、逆に同じ日になること自体が不思議だと思いますが、報告書を出すこと自体が同じ日になるのが不思議だと思いますが、不思議だとは思われないですか。

○国務大臣(石破茂君) これは、だれをいかなる理由によって処分をするのかということはすべて細かく明らかにしておるところでございます。いかなることによってだれを処分するか、例えば「あたご」の衝突事案関係者五名、イージスシステムの場合には五十七名、「しらね」の場合には十八名。そういうような、権限が何だか分からない、責任が何だか分からない、委員のお言葉を借りれば、まとめて処分をしてそれぞれのあれが分からないというような、そんなことはいたしておりません。

だとすれば、どれがまとめてやったのか、どれがそういうようなまとめてやったので不分明になるということなのか。私どもはその点はきちんと見ながらやっておる。そのことは、いかなる責任があるか、いかなる権限があるか、それに基づいてだれがいかなる処分を受けるべきか、それは厳正に当省の中でそういうような議論をする場を設けてやっておるものでございます。

○浅尾慶一郎君 いや、ですから、報告書の中身は別々なんですよ。中身は別々なものをホッチキスで留めて同じ日に発表するのがおかしいということを申し上げているのであって、それは少なくとも別々に報告をするべきだというふうに思います。同じ日になること自体が私は不自然だというふうに思います。その報告書が取りまとめられる日が同じ日になるのは不自然だということだけ申し上げさせていただいて、次の質問に移りたいと思いますが。

ちなみに、過去、「なだしお」という潜水艦が事故を起こしたときに、ちょうど一か月後に、瓦その当時の防衛庁長官が長官を辞任されています。辞任されているときの言葉がこういう答えであったといいます。自衛隊は国民の生命を守るために存在する組織である、その自衛隊が無辜の国民の命を奪ってしまった、これはいかなることがあろうと絶対にあってはならないことだ、いろんなことを言ってくれる人がいて感謝している、しかし自衛隊という組織は国民の信頼があって初めて存在できる組織だ、だから自衛隊の組織が今後も存立していくためにはどうしても組織のトップが辞めなくてはならないんだ、分かってほしいと。ちょうど一か月後に、瓦当時の防衛庁長官は辞任されています。

これは確認が取れていませんが、情報によりますと、瓦長官はその後、今も含めて、もう何十年もたっていますが、いわゆる底物と言われる貝類とかエビとか、そういうものは食べないんだというふうに言っておられるそうです。それはいろんな意味があって食べておられないそうです。食べない理由というのは、自衛隊が起こした事故に対して自分なりにそれを今でも思っているというふうに聞いています。

後段の部分は別として、瓦長官は、国民の命を守るために存在する組織の自衛隊が起こした責任を取って辞められたということでありますが、そのことを聞かれて石破大臣はどのように思われますか。

○国務大臣(石破茂君) 瓦先生は私が尊敬する大先輩であります。いろいろな防衛についての考え方もお教えをいただいております。瓦先生のそのようなお考えというものに私自身、敬意を表するものであります。

○浅尾慶一郎君 総理は今の議論を聞いて、瓦元長官のそういう発言あるいは考え方、辞任されたという事実についてはどのように考えられますか。

○内閣総理大臣(福田康夫君) そのときの状況など全般見て政治的な決断をしたと、判断をされたというように思います。私も今正確にそのときの状況を把握しておるわけじゃありませんので、やっぱりそれはその時々ということもあろうかと思います。

今は私は、石破大臣は、いろいろな事件も防衛省内であった、自衛隊の中にもあったということ、このことを踏まえていかにしてこの体制を立て直すべきかということを考えてくれているわけでありますので、そのことをしっかりとやっていただきたいと、こう思っておるところでございます。

○浅尾慶一郎君 次の質問に移りますが、石破大臣の三月八日付けの関係指揮官等会議の訓示が手元にございまして、これを読み上げさせていただきますと、私はここで言っておられること自体に反対ということではありません。

サイレントネイビーと言いますが、私は物を言わないことが正しいと思わないと、海軍が物を言わなかったことによってこの国は歴史を誤ったことがあるのではないかという気も私自身しないではありませんと。ちょっと間、略しまして、これをこうすべきである、これをああすべきであるということを政治に対して制服の方々がおっしゃっていただくことは、それは制服自衛官の権利であると同時に、私は文民統制を果たす上においてそれは自衛官の義務であると、このように考えておりますという訓示をされております。

ここでおっしゃっておられる、政治に対して制服の方々がおっしゃっていただくというためには、制服組の方に国会に出席をしていただいて、今日の答弁もなかなか現場の方の声を聞かないと分からないこともあると思うんです。そのことも含めて大臣はどのように考えておられるか、ここで訓示言っておられることはそういうことを、国会に出てこられることも含めて、そういうふうに考えておられるかどうか含めてお答えいただきたいと思います。

○国務大臣(石破茂君) 自衛官が国会に出るべきかどうかは国会の御判断でございます。私が行政府の人間としてそのことについて物を申し上げる立場にはございません。国会の御判断というものがどのように下されるかということでございます。

ただ、大事なのは、私は政治というのは、立法府という考え方と、そして文民統制の文民として選挙によって選ばれる者が防衛をお預かりする、こういう幾つかの面がございます、文民統制はほかにもいろんな意味がございますが。その文民統制の主体者たる大臣に対して制服組が意見を言えるという仕組みがどれほど制度的に整っているか。これは、委員もよく防衛省設置法、自衛隊法をお読みいただいていると思いますが、その規定がどうなっているかという問題、そこも私は議論の必要があるのだろうと思っております。

そこで私が訓示として申し上げているのは、文民統制の行政府における主体者たる大臣に対して本当に制服自衛官の意見がどこまできちんと反映をされているか、その点に着目をして申し上げたものでございます。

○浅尾慶一郎君 国会が決めることということは、最終的にはもちろん国会が決めることですけれども、大臣がどういうふうに考えておられるかということを私は伺ったわけでありまして、多分お答えになられないと思いますが。

私は、制服の方にも国会に来ていただいて、当然必要に応じて議論に参加していただきたいと思いますし、その上で、新聞やテレビの記者会見には各幕僚長応じておられるわけですから、国会に来られないのはおかしいんじゃないかということも申し上げさせていただきたいと思います。

次に、いわゆる思いやり予算について伺っていきたいと思いますが、具体的な事例で伺った方がいいと思いますので、光熱水費、これは日本側が負担することになっています。相模原の家族住宅の一戸当たりの電気料金を計算してみてびっくりしました。年間三十一万円です。年間三十一万円の電気料金を日本の税金で払っております。ちなみに、電力会社等々に我が国の平均の家庭でどれぐらい電力、年間で使うかということを聞きました。大体七万円ぐらいなんですね、平均家庭は。そうすると、米軍の家族住宅で消費されている電気料金は日本の家庭の四倍以上ということになります。

そういうことを全く査定もせずに、総額だからしようがないんだということでいいと思っておられるかどうかについて、これは御担当の大臣はどなたになる、外務大臣になるのか財務大臣になるだろうかと思いますが、まず御意見を伺いたいと思います。

○国務大臣(高村正彦君) 思いやり予算であろうと何であろうと節約努力ということはしていただかなければいけないと、新たな特別協定において節約努力を規定することになったわけでありますが、相模原地区で平均三十万円というのはどういうところから計算されたのか、ちょっと教えていただければ幸いであります。私はちょっと分かりません。

○浅尾慶一郎君 教えていただければということですが、これは防衛省の提出されていただいている資料でありますが、平成十七年度になりますが、電気料金が一億四千五百万円ということでありまして、これを単純に戸数で割った数字でそういうことになります。

○国務大臣(高村正彦君) 提供施設整備により建設した家族住宅が百四十戸あるんですが、それと別に、終戦直後に建設したものなど固有財産として管理していた家族住宅が三百十五戸、そして提供施設整備として建設した学校が一棟あります。それから育児所が一棟あります。青少年センターが一棟あります。消防署が一棟あります。それから米側が独自に建設した家族住宅が存在します。そういうものを全部ひっくるめた上で一戸当たり三十万と言っておられるのでしょうか、ちょっと教えていただきたいと思います。

○浅尾慶一郎君 今おっしゃったように、一億四千五百万に対して四百五十五戸ということが政府側からいただいた数字でありますから、それに基づいて質問をさせていただいているわけでありまして、相模原でなくても、例えば池子とか針尾住宅地区でも大体二十五万円掛かっているんですね、一戸当たり。それ全部がその住宅が埋まっているかどうかも分からない中で大体二十五万とか三十万とか掛かっていると。

私が申し上げたい趣旨は、日本の一般家庭に比べて使い過ぎかどうか、その内容を調査しなくていいんですかという趣旨です。

○国務大臣(高村正彦君) 節約努力をお願いしているところでありまして、そういう中で、外務省自体が調査するということではないと思いますが、どういうところでどういうふうに米側にその節約努力、具体的に働きかけていくかということは、政府内部でも検討してみたいと思います。

○浅尾慶一郎君 外務省が調査しない。まあ、どこかはやはり調査するべきだと思うんですね、これ、一般的に光熱水費、電気料金使い過ぎだということもよく言われていますから。実際に数字で見てみても高いんで、米軍の居住面積が広いから電気料金が高いのか、いろんな理由があると思うんですが、いずれにしても調査する必要性はあるんじゃないかなというふうに思います。

それからもう一点、逗子の池子に今度また住宅を造ることになっておりますが、この建設費用が一戸当たり約七千八百万、土地代ただです、土地代ただで七千八百万掛かると。これ、どうしてこういう値段になるんですかね。

○国務大臣(石破茂君) 池子の住宅地区及び海軍補助施設におきます家族住宅の整備につきましては、神奈川県における米海軍家族住宅の不足の深刻化にかんがみ、昭和五十六年から平成八年にかけて八百五十四戸行ったものでございます。

要した予算額は六百六十四億ということになっておりますが、この六百六十四億につきましては、この整備に先立ちまして、工事に着手する前に文化財の有無について確認調査を実施する必要がございましたので、埋蔵文化財の発掘調査に約五十一億円要しております。そのほか、これは現場を御覧になればお分かりになるのですが、山を大規模に崩して宅地を造成しなければならなかった、あるいは既にできております構造物などを撤去しなければならなかった、その敷地造成工事に百三十五億、これを要しておるわけでございまして、これらを除きますと、当初申し上げました六百六十四億から四百七十八億ということになるものでございます。

この住宅は平たん地に造られますその他の米軍住宅とは異なりまして、基礎の補強を特に要しておりますので、四百七十八億円にはこれに係る予算というものも含まれております。そうしますと、この米軍住宅というものがそもそもどうだというような御指摘であればまた話は別になりますが、この池子に建てましたものがほかの米軍住宅に比べて特に高いというような評価にはならないものでございます。

○浅尾慶一郎君 非常に高いものだということだけ申し上げさせていただきたいと思います。  残り一分なので、申し上げさせていただいて、答えられれば、国土交通大臣いらっしゃるんで、一言だけ申し上げさせていただきますと、道路特会でマッサージチェアとかいろいろ買っておりますが、その他の特会、空港特会その他でもいろいろ買っておられます。

道路特会はレク費を廃止されましたが、その他の特会でもレク費を廃止されたらどうかということと、併せて、一般会計でもそういったものを買っておられるということでありますので、この際すべて見直しをするかどうか国土交通大臣に伺って、私の質問を終えたいと思います。

○国務大臣(冬柴鐵三君) レクリエーション経費の使途につきましては、国民から誤解や批判を招かないよう必要最小限に限ることとし、今後、レクリエーション用具の購入はしないようにしようと思います。しません。

 

2008年03月10日 (月)

中国産餃子事件の活かし方

中国産の餃子にメタミドホスが混入されていた事件で中国公安省は2月28日の記者会見で「有機リン酸系殺虫剤メタミドホスが、中国国内で混入した可能性は極めて低い」との見解を発表し、日本側が反発していることはご案内の通りです。

お互いに現実的な検証と科学的見地からこの事案の解明を進めるべきなのですが、この事件に思わぬ副次的効果があると思われるので以下ご紹介致します。

中国が石油その他の『資源』の純輸入国になり天然資源の価格が高騰しているのは報じられている通りですが、統計によりますと、あと5年で中国は『食糧』の純輸入国になるそうです。

つまり、現在、日本は中国から多くの食料品を輸入しておりますが、そうしたことが5年もすると出来なくなる可能性もあるわけです。だから、食糧自給率を高める政策は中長期的に大変重要となります。

一方、今回の事件を契機に、『食』に対する安全性の意識が国内でも高まっており、そのことは生産者の顔の見える農業の振興につながる要素となります。

多少、高くても国産のものを買おうという機運につながるのです。

私はかねてより「農業は今後の我が国経済発展上で、一つの大きな可能性を秘めた分野である」と主張して参りましたが、その理由は、食糧は必ず毎日消費されるものであり買い控えにも限度があること、世界の中で日本程の可処分所得を有する人口が存在する国は、米国以外にないこと、また農業分野は生産性向上の余地がかなりあること等から導けるものと思っております。

この事件を禍転じて福となす為には、国内で品質の安定した農業及び食品加工業の振興の為の政策を打ち出すことが必要です。

国民が多少高くても安心出来るものを求めている時に、そうした農産物を供給出来る体制を整備することは、中国を始めBRICsの経済成長を視野に入れると、食糧安全保障上も有意義なことになります。

また、高品質で安心出来る農産物は輸出面での競争力もあるので、我が国経済の発展にも寄与するはずです。

参議院議員 浅尾慶一郎
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