あさお慶一郎(前衆議院議員 神奈川4区)

2007年05月31日 (木)

参議院 外交防衛委員会 15号 平成19年05月31日

166-参-外交防衛委員会-15号 平成19年05月31日

○浅尾慶一郎君 私は、ただいま可決されました防衛省設置法及び自衛隊法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、民主党・新緑風会及び公明党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。

案文を朗読いたします。

防衛省設置法及び自衛隊法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)

政府は、本法の施行に当たっては、次の諸点に留意し、その運用に遺漏なきを期すべきである。

一 防衛施設庁の廃止及びその機能の防衛省本省への統合に当たっては、入札談合事案等の反省と教訓、国会における議論を十分に踏まえ、業務のより一層の合理化、効率化を図り、施設行政に対する国民の理解が得られるよう透明性の確保に努めること。

二 施設行政に係る内部部局の企画立案機能の強化に当たっては、防衛政策と施設行政の密接な連携を図るとともに、地方防衛局が行う施設行政については、地域の実情に即したものとなるよう配慮し、必要な情報の開示に努めること。

三 防衛監察本部においては、会計監査業務や法令遵守に関し全省的な視点から厳格な監査業務を行うことにかんがみ、会計監査等に精通した専門家や法曹関係者等の起用を検討すること。特に、防衛監察本部の長たる防衛監察監の外部からの登用については、十分に検討すること。また、同本部については、既存の各組織からの独立性を十分に確保するとともに、同本部の業務を実効あらしめるため、既存の監査・監察部局の機能強化を図ること。さらに、防衛監察本部が行う監察業務の適正性を確保するための外部チェックの仕組みを検討すること。

四 防衛省への移行に伴って、自衛隊の国際平和協力活動が本来任務化され、また、今般同活動の先遣隊としての機能を重視した陸上自衛隊の中央即応連隊が新編されることにもかんがみ、海外に派遣される自衛隊員が安心して任務に専念できるよう、派遣前後のメンタルヘルスケアや留守家族への支援の充実を含め必要な施策を講じること。

五 度重なるインターネットを通じた情報流出事案を受け、防衛庁は昨年四月に再発防止に係る抜本的対策を取りまとめたところであるが、その後も海上自衛隊イージス護衛艦に係る高度な秘密情報が安易に外部に持ち出されるなどの新たな情報漏えい事案が相次いで発覚したことは、防衛省・自衛隊に対する国民の理解と信頼を大きく損ねる由々しき事態であり、遺憾の極みである。よって、これら事実の徹底的な究明を図り、違反者及びその監督責任者には厳正な処分を行うなど服務規律の厳格な保持に全力で取り組むとともに、情報管理の徹底と秘密保全体制の確立を図ること。

右決議する。

以上でございます。

何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。

○委員長(田浦直君) ただいま浅尾君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。  本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。

〔賛成者挙手〕

○委員長(田浦直君) 多数と認めます。よって、浅尾君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。

ただいまの決議に対し、久間防衛大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。久間防衛大臣。

○国務大臣(久間章生君) ただいま御決議のありました附帯決議につきましては、その趣旨を十分尊重いたし、努力してまいります。

○委員長(田浦直君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○委員長(田浦直君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。

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2007年05月22日 (火)

参議院 外交防衛委員会 12号 平成19年05月22日

166-参-外交防衛委員会-12号 平成19年05月22日

○国務大臣(久間章生君) 先般、当委員会におきます私の答弁中、できるだけ早く、これからこの法律が通りますと、このスキームに基づいて事業費を精査して全体の事業費を決めていき、我が国の負担分を決めていきますという話を申し上げました。

そのときに、予算の単年度主義との関係から、単年度単年度で決まっていくとどうだろうかという問題がありますので、これはやっぱり国会へ報告して何らかの形で一定の縛りをするようなことにした方がいいと私自身は思っておりますということを申し上げましたが、それを別に条約というような形で申し上げたわけじゃございませんで、そのときの政治判断をそのときの政府がするわけでございますが、何らかの形で国会へ報告して、国会の関与があった方がいいという意味で申し上げたわけでございますので、その辺もし誤解を与えたとすれば、その辺のことについての御理解を賜りたいと思うわけであります。

○委員長(田浦直君) これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。

○浅尾慶一郎君 ただいまの久間防衛大臣の発言に関して、予算単年度主義だということで、それによって不測の事態がないようにしたいという趣旨だというふうに理解をいたしますが、今日は財務省、政府参考人で来ていただいておりますが、まず、単年度主義と言っておりますけれども、国庫の債務負担行為あるいは継続費といったようなものについて、要するに複数年度にまたがる我が国の支出はこの二つだというふうに理解をいたしておりますけれども、その点について少し御説明いただけますでしょうか。

○政府参考人(鈴木正規君) 今御指摘ありましたように、国庫債務負担行為と継続費というものがございまして、ともに経費の支出が二か年度以上に要するものについて後年度、これは財政法では五年度以内となっておりますが、にわたる債務負担の権限を付与するという仕組みがございます。

それぞれ若干の違いがございますが、例えば国庫債務負担行為は債務負担権限のみを付与するということでございます。他方、継続費は、債務負担権限とともに後年度にわたる支出権限を付与するということになっております。また、国庫債務負担行為の場合は、予算に計上された年度に全額債務負担行為を行わなければならないのに対しまして、継続費の場合は債務負担行為を各年度に分割して行うことも可能である等々、そういうふうな若干の違いがございますが、いずれにいたしましても、冒頭申し上げましたように、支出が二か年度以上に要するものについてはこのようなスキームがあるということでございます。

○浅尾慶一郎君 この法律が通って、最終的にグアムにおきます海兵隊の住宅を造る金額も、上限だということで言われておりますけれども、それが固まった段階で日本側の負担というのが決まってくるということだと思いますが、私は、前もこの委員会の中で申し上げましたけれども、それを国際約束という形にして国会の承認を得た方がいいというふうに思っていますけれども、久間大臣は、今の御答弁で、そういうことではないんだというふうにおっしゃっていましたけれども、いずれにせよ、国際約束という形の国会承認がないにしても、国庫債務負担行為あるいは継続費という形で、当然グアムの海兵隊住宅が一年でできるわけではないと思いますから、複数年度にまたがっていくということになると思うんですが、これはどちらを考えておられますか。

○国務大臣(久間章生君) 国庫債務負担行為の場合は、今も説明にありましたように財政法上五年以内というふうになっているわけですね。これ、二〇一四年まで掛かって造るということになりますから、それを超えていくことになる可能性もあるわけです。物理的には、発注したものについてはそんなに長く掛からないで仕上げることはできるかもしれませんが、全体計画としては五年以上に掛かるわけでありますから、その辺はどういう形にするのがいいのか、そのときのやっぱり政府の判断で何らかの形を決めておかないと、後のやりくりといいますか、米国にとってもそうでしょうし、我が国にとっても、予算のいろんな変動等があったときにどうなるのかと気になりますので、何らかの格好で全体事業費はこう決まりましたということを国会に報告しながら、いろんな議論をそのときの政府として政府の責任でやるべきじゃないかなと思っております。

今私の立場で、現時点でこういうアイデアでということでは持っておりませんけれども、全体事業費が決まった段階でやっぱりここは、これは議論すべきじゃないかなと思います。

○浅尾慶一郎君 大変重要な御答弁ですので確認させていただきますけど、全体の事業費が確定した段階で国会に報告をして、そしてそれが当然五年を超えるわけですから、何らかの形でそれを最終的にはそのときの国会の了承をもらうということだということでよろしいですか。

○国務大臣(久間章生君) いや、そういうことも含めて、そのときに具体的に定まった段階で、あるいは今後のスケジュールが決まった段階で議論がされるべきであろうと思いますし、今私の立場でそれをこうしたらいいというふうなことをはっきり言える段階ではございません。

○浅尾慶一郎君 ちなみに、財務省、せっかくお越しでいらっしゃるので伺いますが、こうした財政事項のある国際約束という形になるかあるいはそうでないかというのはまだこれ決まっていないわけですけれども、いずれにしても、外国との関係で財政事項のある支出で、国庫債務負担行為で国会の議決を得て国費を支出している例があるという、ほかにどういう例があるかということと、それから金額としてはどのようなものになったかというのをちょっと伺いたいと思います。

○政府参考人(鈴木正規君) ちょっと、具体的な例ということでちょっと手元にはないんですが、前回か前々回であったかと思いますが、浅野外務副大臣の方からちょっと御紹介があった例というのは私既に議事録で伺っておりますけれども、インドネシアとの間での橋の建設に必要な資金についての例の御説明があり、そのことについては承知しております。

○浅尾慶一郎君 間違いなく、恐らく、どういう形であるにせよ、かなり大きな、場合によってはかつてないほどの金額だということだと思いますので、是非できるだけ、国会の関与というよりか、国民が理解するという意味での国会の関与ということを考えていった方がいいと思いますので、是非そのことをお願いしていきたいと思います。  さて、質問を変えさせていただきたいと思いますけれども、午前中の安倍総理が入っての我が党のツルネン議員の質問の中で、日米同盟は世界の日米同盟だという発言、これは総理の発言でありましたけれども、ありました。

久間大臣、そして麻生外務大臣に伺いますが、日米安保条約は世界を対象にしたものなんでしょうか。

○国務大臣(麻生太郎君) そういう意味で言われたのではなくて、日米安全保障条約というものが五十年の長きにわたってこの地域の安定にということで、アジア地域の安定が世界の安定につながるというような観念で考えておられると思います。

○国務大臣(久間章生君) 日米が安保条約に基づいて同盟関係ができ上がっておりまして、その後、やはり日本はアメリカと軌を一にしてといいますか、いろんな国連の場におきましてもその他の行動等におきましても軌を一にしてやってきておる、それが世界の中で非常に安定感を持って見られておるという、そういうような意味で、世界の中で日米安保条約に基づく日米同盟が機能しているというような趣旨で言われたんだと私は聞いておりました。

○浅尾慶一郎君 国民はテレビで見ているわけでありまして、最近の集団的自衛権の話もそうだと思いますけれども、受ける印象は、日米同盟というのは世界の日米同盟なんだと、国民の側が受け取る印象ですよ、したがって、本来安保条約で規定されている地理的な要素を超えるという印象を与えるんだと思います。ここから先、答弁求めても議論がすれ違いになりますから、答弁は求めませんが。

私が申し上げたいのは、日米安保を、今素直に総理の答弁を聞くと、これは世界の中で日米安保が機能するから、中東平和というような発言もたしかあったような話も思いますので、そうすると、日米安保があるからイラク特措法もあるんだというふうに国民は思うわけですよね。日米安保というコンテクストでは本来はイラク特措法は法律上は語れないはずなんですが、だから特措法を作っているわけであって、それをしかし、だんだんだんだん世界に向かって一緒に歩んでいくという印象を少なくとも受けるというふうに思いますので、それが、極論すれば、そういうふうにしていくんだということであれば、はっきりと日米安全保障条約も改定をしていくべきだし、そのことを国会の中で、を通じて国民に問うていくべきなんではないかなと。申し上げたいのは、少しずつ解釈によってどんどんどんどん幅を広げていくというのは非常に危険だというふうに思いますので、そのことは是非申し上げていきたいというふうに思います。

あわせまして、集団的自衛権の話についても午前中様々な議論が行われました。これ、集団的自衛権についてはいろんな考え方があると思いますが、政府が出しております四類型というのがありますけれども、特に、何ですか、心情論として、アメリカと同盟を結んでいる中でアメリカに向かっていくということが分かっているミサイルを日本側が迎撃できないのは非常に日米安保を損なうという心情論は理解できないわけではありません。しかし、法解釈ということでいえば、これは集団的自衛権に一番四類型の中で該当するものなんではないかなというふうに思いますけれども、米国向けの弾道ミサイル迎撃について、外務大臣、防衛大臣にそれぞれ、個人的見解というのがあるのかどうか、この場で、分かりませんが、伺えればと。どういうふうにそれを集団的自衛権に該当するかどうかということも含めて伺いたいと思います。

○国務大臣(麻生太郎君) 四類型、いわゆる公海上の艦隊護衛と、今言われました弾道ミサイルの防衛と、それから国際的な平和活動の際の武器使用でしたか、それといわゆる後方支援の在り方という、大きく分けて四類型だと思っております。

この中で、今御指摘になりましたように、ミサイルの防衛の例を引かれましたけれども、これは私どもが一番最初に、これは防衛大臣の方の範疇でしょうけれども、これは技術的に可能かというのは別の話です、これは。私ども、技術屋ではありませんけれども、少なくとも成層圏まで出たやつを後から追っ掛けていって当たるなど、とてもそんなレベルの話は世界じゅうにないと思いますので、今その種の話はちょっと現実的にはどうかなと思いますが。ただ、例えば今グアムの話をしておりますが、グアムに自衛艦がいたときにそこにいきなりミサイルが飛んできたということは、それはアメリカの中でということになり得ますので、それはいろいろな例はあろうと思いますけれども、いずれにしても、こういったいろいろな例に関しては、これは、何というか、懇談会の中でいろいろ議論をしていただかないと、私どもの狭いちょっと予測範囲を超えないのはいかがなものかと思っております。

その上で、これまでの集団自衛権を有しているというのは、これはもう主権国家である以上当然のこととして自衛権を有しているわけですが、その憲法第九条の許容する範囲の中で必要最小限度の範囲にとどめるべきであるというもので、集団自衛権を行使をするという話になりますと、その範囲を超えるものは憲法上許されないのではないかというように今までの議論はされてきたというのがこれまでの現実だったと、この五十年間にわたって、多分そういった話だったと思うんですが。

今回、安倍総理の言っておられるのは、日本をめぐる安全保障の環境が随分大きく変わったんで、そういった中で実効性がある安全保障というものを考えていった場合に、いわゆる法的基盤というものをもう一回再構築しないといかぬのではないか、少なくともここら辺の周辺事態は、過去三十年前、四十年前とは随分違ったものになっておるのではないかと。したがって、憲法上のいわゆる関係との間において、これ法的整理をしなくちゃいかぬので、そういった研究を進めるという考えを表明しておられるというんであって、先月、十八日に行われました、何ですか、安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会の第一回の会合が開催されたと、私はそのように理解をしておりますんで、この懇談会において、いろいろ懇談会の中に出られる議員の方々を含めて、これは幅広い観点からいろいろ有意義な話をされるんだということを私どもは期待をしておりますんで、それがどういうところになっていくのかというのは、ちょっと今の段階で私どもの方から申し上げられるのはここまでだと存じます。

○国務大臣(久間章生君) 衆議院の方でも議論がございましたので、また議事録読んでいただければと思いますが、そういうシチュエーションがどういう状態で起きるかによっていろんな取り方があろうかと思います、そういうことを言いました。

といいますのは、我が国と全く何も関係がなくていきなりどおんと向こうに飛んでいって、向こうを、向こうというのはアメリカですね、アメリカを攻撃するような、そういうような場合なのか、我が国との関係が緊迫して武力攻撃事態等が発生しておって、そしてその延長線で、出てくる直前の米国を撃った場合とか、いろんな状態によって結構違ってくるんじゃないかと。

しかし、今までの憲法解釈でいくと、いずれにせよ、我が国にまだ武力攻撃が及んでいない状態でよその国に行くのをそれを撃ち落とすというのはそれは問題があるというふうに従来の憲法解釈はされておりますから、私たちはそれを踏襲しておりますけれども、そういうようなことだけでいいのかどうか。日本よりも強敵なやつを先にたたいておけばそこはもう二度と出てこないだろうと、そうしたらそのうちに日本はゆっくりやっつければいいと思えば、日本に対する武力攻撃は、まだ知っていない段階でそこをやるだろうという話を答えましたところ、いや、そういうことはあり得ないんでって、質問者の方から、むしろもう武力攻撃がまず日本に対してやっておいた上でやった場合を聞いているんだと言われましたんで、ちょっとかみ合わなかった点がございますが、いずれにしましても、そういうようなシチュエーションによっていろいろ解釈の仕方も変わってくるんじゃないかなと思いますので、この問題については、今後ああいった懇談会でどういう議論がされるのか注意深く見ていきたいと思っておりますが、現在までの憲法解釈でいくと、かなり狭い概念でとらえられておるというふうに理解しております。

○浅尾慶一郎君 この問題についてこれ以上議論はいたしませんけれども、冒頭申し上げましたように、心情的に同盟関係に与える影響というのは当然理解ができるわけであります。ただ、法治国家ですから、心情的に理解ができるということと、それを法を超えてやっていいかという大きな問題があるんではないかなというふうに思いますし、憲法にかかわることであれば最終的には国民投票ということになりますから、憲法にかかわる問題というふうに解釈をすれば最終的には国民投票ということに、憲法を変えるということになれば国民投票ということになってくるお話になると思いますけれども、いずれにしても、安全保障は、国会の関与はもちろん大事ですけれども、同時に国民としての意識が大変重要なことだと思いますんで、これは御答弁求めませんけれども、そうした、国民もそういう意識になっているかどうかということも含めて、慎重に事を運ぶべきじゃないかなというふうに思います。

あわせまして、次に厚木基地のNLPについて御質問をしていきたいと思います、伺っていきたいと思いますけれども、まず訓練の実施状況、これ五月十日、十四日、十五日実施をしておりますけれども、前回行われたときと今回の回数というのはどんな感じでしょうか。

○副大臣(木村隆秀君) 現地において防衛施設庁の職員が目視等によって確認をいたしておりますけれども、今先生の御質問でございますけれども、今回のNLPの回数でございますが、硫黄島においては計千四百七十回でありました。厚木飛行場におきましては、戦闘機、また低騒音機も含めて百八十回のNLPが行われたわけであります。ただ、硫黄島におきましては、NLPと同じように昼間の離着陸の訓練もしてございますので、NLP全体としては三千六百四十回ということになると思います。

前回は直近では平成十二年の四月に行われておりますけれども、この際には、厚木飛行場、横田の飛行場でそれぞれ五十回、七十回の訓練が行われたわけであります。

○浅尾慶一郎君 硫黄島の天候が悪かったんで厚木になったということでしょうけれども、硫黄島の天候はどのように悪かったかというのはお分かりになりますか。

○副大臣(木村隆秀君) 海上自衛隊の硫黄島の航空基地隊が日々天候については確認をしているところでございまして、中止をいたしました五月七日から九日の状況でございますけれども、硫黄島付近に前線が停滞をして霧が発生をして見通しが悪い状況であったと聞いております。

なお、三日間の天候は雨一時曇り時々強い雨ということでありました。

○浅尾慶一郎君 天候回復の可能性というのも当然あったんだと思うんですけれども、その回復を待たずに機材、人員を厚木に移動していったというのはどういう理由によるんでしょうか。

○副大臣(木村隆秀君) 米軍の空母の出港の予定等々があって、それに間に合うように硫黄島で使いました機材を厚木へ持ってきて空母へ、整備をして空母へ積まなきゃならないと、そういうスケジュールがあって、いろいろな機種によって違うわけでありますけれども、機材が違うわけでありますけれども、順次計画に従って本土の方へ返したと、それによって向こうで行うことができなかったと聞いております。

○浅尾慶一郎君 かなりこのNLPによる騒音被害というのは大きいんですけれども、騒音の状況をどういうふうに把握していますか。騒音計の設置状況を教えていただきたいと思います。

○副大臣(木村隆秀君) 今先生御質問の騒音計、自動測定装置というのが、常時騒音を把握するために備え付けておりますけれども、厚木飛行場周辺で十八か所今設置をしているところでございます。なお、神奈川県等地方自治体も装置を設置しておりまして、三十六か所設置していると承知をしているところでございます。

なお、先生、昨年の一月に対象地域、住宅防音工事の対象区域が広がりまして、これから順次この自動測定装置を増やしていって、きっちりとした測定ができるように更に充実に努めていきたいと考えているところでございます。

○浅尾慶一郎君 騒音計はきちっと設置をしていただきたいと思います。

今回のNLPの騒音の状況というのはどういうふうな感じだったんでしょうか。

○副大臣(木村隆秀君) まず、住民の方からの苦情件数でございますけれども、国への苦情件数が六百八十件でございました。また、私どもが知り得た自治体への苦情件数というのは八百九十件と承知をしているところでございます。

○浅尾慶一郎君 それは、これ七年ぶりのNLPということですけれども、七年前と比べてどうでした。

○副大臣(木村隆秀君) 七年前の平成十二年で厚木飛行場でNLPを行ったことは先ほど申し上げたわけでございますけれども、延べ十一日間で四百十件の苦情がありました。

○浅尾慶一郎君 したがって、今回の方が延べ日数が短いにもかかわらず苦情件数が多いということは、今回の方がうるさかったということなんじゃないかなというふうに思いますけれども、その点はどういうふうに認識されていますか。

○副大臣(木村隆秀君) 騒音の測定数値というのは七年前と同じような数値が出ているわけでありますけれども、ただ、六年間厚木で夜間の離着陸訓練をしていなかったということもございまして、今回このような結果になったのではないかなと思っております。

○浅尾慶一郎君 そういう中で、実は米側は、これは今回は静かだったということを、厚木基地司令官がふだんより静かだったということを記者会見で言っているんですね。防衛省はどういう認識持っていますか。

○副大臣(木村隆秀君) 今先生の御指摘、米側へも確認をいたしましたんですけれども、厚木での騒音を減らすために米軍が、米側が努力をした、例えば高度を上げたとか飛行回数を減らしたという努力をしたというところを述べたということを聞いているわけであります。

○浅尾慶一郎君 ということは、ふだんより静かだったとは言っていないということですか。

○副大臣(木村隆秀君) 静かにするためにそういう努力をしたということを言ったということを聞いております。

○浅尾慶一郎君 記者会見でふだんより静かだったということを言っているわけなんですね。少なくとも政府としては、七年前よりも多くの苦情が寄せられているということも考えれば、実態としては、その騒音被害を受ける住民からすると七年前以上の騒音だったということは伝えなきゃいけないし、その点について米側の理解も、理解というか、それはっきり伝えなきゃいけないと思うんですけれども、そのことは伝えたんですか。

○副大臣(木村隆秀君) きちんとお伝えをさせていただいておりますし、私どもとしては、できるだけ硫黄島で訓練をしていただけるようにこれからも米側と調整を進めていかなければなりませんし、万が一という場合には、できるだけ厚木の住民、近くの住民の方々の被害が出ないように、これからいろいろ努力をしていきたいと思っております。

○国務大臣(久間章生君) 委員長、ちょっと済みません。

○委員長(田浦直君) 久間大臣。

○国務大臣(久間章生君) 昨日、関係の市長さんたち皆さんお見えになりまして要請がありました。そのときも出た話なんですけれども、米軍の方は、まあ回数ももちろん減らしましたでしょうが、それよりも、善かれと思って高度を高くして、音ができるだけ高くして減らそうとしたらしいんですけれども、市長さんたちの話によりますと、高度を高くぐっと急に上げたために今までよりも遠い範囲まで音が届いたので、そして今までは余り、七年前には感じなかったところまでが騒音を感じたというような、そういうことも昨日おっしゃっておられましたので、善かれと思ってやったことが必ずしもよかったのかどうか、この辺はまた検証してみないといけないなと思います。

いずれにしましても、七年間やっておりませんでしたので、かなりあの地域の皆さんにとっては衝撃があったんじゃないかなというふうに、そういうように思いました。

○浅尾慶一郎君 今回は空母が出港しなきゃいけないということでやられたということですが、その空母はどこに行ったんでしょうか。

○国務大臣(麻生太郎君) 今言われておりますナイト・ランディング・プラクティス、通称夜間離発着訓練、略してNLPといういわゆる訓練ですけれども、これは空母キティーホークの艦載機でありますので、空母キティーホークはアメリカの第七艦隊に所属をしておりますので、当然のこととして第七艦隊の行動の詳細についてちょっと私どもの関知するところではありませんので、これは米軍の運用に関することというように理解をしておりますので、私ども政府として申し上げる立場にはないというように御理解いただければと存じます。

○浅尾慶一郎君 今回の米軍再編で空母艦載機は岩国に移駐するということになっていますが、岩国移駐後も厚木基地でNLPというのはあり得るんですか。

○国務大臣(久間章生君) これは、二〇〇九年の七月若しくはそれよりも後になった場合でも、できるだけ早くこのNLPの基地については候補地を探してアメリカと協議を始めることにしておりますので、基本的には厚木もそしてまた岩国もNLPは行わないというようなつもりで今米軍再編の計画を進めているところであります。

○浅尾慶一郎君 米軍再編後も、しかし厚木あるいは三沢、横田も予備飛行場であることには変わりないですか。

○国務大臣(久間章生君) それは、万一の場合の、そこでできない場合の予備飛行場であることは変わりありませんけれども、あくまで予備でありまして、メーンは別途造るという前提で計画しております。

○浅尾慶一郎君 予備が使われる可能性というのはどれぐらいあるんでしょうか。

○国務大臣(久間章生君) 天候でどうしてもやむを得ないというような場合には、それは予備はないわけじゃございませんが、そういうふうなことからも、要するに硫黄島が非常に天候があそこは悪化しやすいんですね。だから、今度探すときには、やっぱりある程度精度を持って予測できるようなところを、これもまた大事なことでありますので、硫黄島は非常に遠くて、そういうことのないように、ある程度のキロ数も向こうはだから要求しているわけであります。

○浅尾慶一郎君 次に、グアム移転経費についての質問に移りたいと思いますけれども、防衛大臣は、先日、住宅建設に関する調査、これ、先般予算委員会で資料を出さしていただいておりますけれども、その後どのように調査は進んでおりますか。

○国務大臣(久間章生君) いまだ具体的には、まずこの米軍再編法案が通りまして、これを受けた形で本格的にいわゆるJBICでやるということを認めてもらったら、それを前提としてこれからやっていくのが一つであります。

それともう一つは、今度のやつは普天間の代替施設ができて、それを条件にしてグアムへ移転という話になっておりますから、そちらの方の話も併せてやらなければなりませんから、まだ、米軍の方も具体的に、今直ちに詳細ないろんな枠組みも含めてまだ出してきておりませんので、今度の調査費等でもちろんいろんな実行単価その他を我が国なりに精査していきますけれども、まだそこまで至っていないということであります。

○浅尾慶一郎君 住宅建設費については再三様々な委員からも指摘がなされておりますが、これは余りに高いということでありますし、私自身も米側が公表したグアムで造った海兵隊の隊員向けの住宅、これは入札した価格が一戸当たりのコストで日本側が今計算しているのは四分の一だというような、その資料も防衛大臣にもう随分前にお渡しをして、そのときに調査をするということは言っておられたわけでありますから、スキームがこの法案が通ってから固まるというのはそのとおりだと思います。

法的なスキームが固まるというのはそのとおりだと思いますが、調査そのものは早い段階でできたんじゃないかなと思いますが、何ゆえその調査をされなかったのか伺いたいと思います。

○国務大臣(久間章生君) いや、そういうことよりも、今度グアムで造る場合は、一軒一軒を今みたいに単発で出ているんじゃなくて、三千五百戸をどういう計画で出していくか、これにもよってくるわけでありますし、米軍が出してきた資料というのは非常に、見積りというのは非常に、まあ大ざっぱと言うわけにいきませんけれども、非常に高いやつですから、先生御指摘のその資料を見るまでもなく、この数字は高いというふうに、そういうふうに思っておりますので、やるなら、もう正式に物価の状況、あるいはまた、特に労務者をどうするか、これを決めてもらわないと、グアムの人を使ってやる、あるいは米本土から持ってくる、あるいは日本から連れていく、そういうようなことになりますと、これはすべての工事費に労務単価が物すごく高くなりますから、そういうやつについての全体像が決まらないと建設コストは決まってこない点もございますので、これが決まったら、まずそういうような条件等についてすり合わせをしていく。

それと同時に、いろんな資材をどういうふうにするか、建設のテンポをどうするか、そういうものを決めた上でやっていこうと思いますし、それともう一つは、アメリカ自身もそうですけれども、どういう階層の連中が行くかによって、同じ海兵隊の家族住宅といっても、結構そこはまた間取りその他も違ってまいりますので、そういう詳細が決まりませんとなかなか単価が出しにくいんじゃないかと思いますので、その辺は結局は安くなるようにやらなきゃこっちが損するわけですから、それは安くなるように努力したいと思っております。

○浅尾慶一郎君 グアム移転経費で来年度予算の概算要求に盛り込むべきものというのはあるんですか。

○国務大臣(久間章生君) 今の段階でまだ決めておりませんけれども、来年度はまだ調査費ぐらいなものじゃないでしょうか。そんなに具体的な、そして土地は向こうの土地を利用するわけでございますんで、具体的な建設に掛かるということまでは至らないと思います。

○浅尾慶一郎君 調査費程度ということですが、その具体的なところまでいかないということだと思いますが、昨年五月のロードマップの後、日米間で協議はされているんだと思いますけれども、どういうメンバーで、どういう場所で協議が行われているんでしょうか。

○国務大臣(久間章生君) 先般も審議官クラスがアメリカに、ハワイに行ってきますって私のところにその出張の許可をもらいに来ましたんで、何かと言ったら、これから先の打合せについてやりますということで、そういう形でアメリカ本土に渡る場合もありますし、ハワイ島に行って打合せをすることもあろうかと思いますが、何回かはやっておるようでございます。

○浅尾慶一郎君 しっかりと詰めていっていただきたいというふうに思います。  最終的には、来年度の予算について、今、調査費というような話でありましたけれども、例えば、このグアムにおける施設整備に関して具体的な金額で合意されるのはいつごろというふうに考えておられますか。

○国務大臣(久間章生君) これは、私の勘で言ってはなんですけれども、こういうやつが決まりましてからやっぱり調査をして最低一年は十分掛かるわけでありまして、やっぱりそういう点では、来年度はその調査をして果たしてその設計まで持っていけるかどうか。そこは一年半ぐらいは掛かるんじゃないかなと思いますんで、来年度はもう本当にそういう点では無理だろうと思っております。

○浅尾慶一郎君 当然、合意した場合には国会に報告するということの説明責任を果たすべきと考えていますけれども、先ほどの話で、そういう理解でよろしいわけですね。

○国務大臣(久間章生君) 私は、これは国民みんなも関心がありますし、また、国民だけじゃなくて、特に国会の先生方も全体としてどれぐらいの金額まで圧縮できたのかというようなことについてもまた関心があろうかと思いますので、私どもとしては、やっぱりこれは調査して設計を組んで向こうと合意をして、そしてその内容については国会へ報告すべきものだというふうに認識しております。

○浅尾慶一郎君 次に、国際協力銀行の出資、融資について質問に入っていきたいと思います。

財務省は、もしあれでしたら結構でございますので。  国際協力銀行は今度民間銀行になるわけですね。株式会社日本政策金融公庫という形に、民間銀行になるわけでありますが、出資財産保全とか貸付金返済を確保する義務というのが法律上あるんでしょうか。

○委員長(田浦直君) いいですか。じゃ、ちょっと速記を止めてください。    〔速記中止〕

○委員長(田浦直君) じゃ、速記を起こしてください。

○国務大臣(久間章生君) 今、法律上の義務としては明文規定はございませんが、国際協力銀行も銀行でありますから、当然、自分の出資、融資したものについての返済については、それを確保するというのは当然のこととして出てくるものと思いますし、そしてそれに、もうその義務をもしやらない場合は一般的な監督権限に基づいての指導はあろうかと思います。

○浅尾慶一郎君 私がこの質問をしているのは、今回の法案で国際協力銀行が出資をしたり融資をしたりするということなんですが、その裏側で、例えば利息ゼロ、無利子融資というのもできると。しかし、裏側で無利子融資の分は無利子で国からお金が行きますよと、それから出資する金額についても国からお金が行きますよということも書かれていますし、さらにその出資をしたもので損失が出た場合には、これは別会計になっていて、国が負担をするということになっているわけでありまして、そうだとすると、もちろんそうはいっても善管注意義務ぐらいのことはやるでしょうけれども、果たして本気になって出資財産保全や貸付金返済を確保するのかなという疑問を持ったわけであります。

今おっしゃったように、法律上の義務はないと。じゃ、監督というふうにおっしゃいましたけれども、どこが監督する権限を法律上持っているということですか。

○国務大臣(久間章生君) それは金融担当大臣なり、今の場合でしたら財務大臣ですね、財務大臣なり、今度一般民間銀行になった場合は、一般の権限としては金融監督担当大臣でしょうけれども、防衛大臣はこの法律に基づいてのいわゆる主務大臣としての権限が発生しますから、だから主務大臣の監督下に置かれることになります。そして、主務大臣としては、国としては出資、融資を、低利融資をしている場合、その原資を、特に出資をしている場合には、これはやっぱり財政法とか国有財産法に基づく債権といいますか、そういう形での監督責任は伴いますから、この法律に基づいてその監督権限を行使しなければならない、そういう立場にあると思いますので、それで担保できるんじゃないかなと思っております。

○浅尾慶一郎君 法律に基づいての監督権限というのは、法律の中の条文には余り書かれていないような気がするんですけれども、具体的には監督権限に触れられているところというのはあるんでしょうか。

○国務大臣(久間章生君) この法律の、この法案の今の第二十二条第一項により読み替えて適用する国際協力銀行法第五十二条第一項が、防衛大臣は国際協力銀行の業務を監督するということになってまいります。

○浅尾慶一郎君 そういう形で監督権を行使をしながらということで、出資財産保全、貸付金返済の確保の履行に努めてもらいたいというふうに思いますが。

次に、事業主体、SPEを使われるということですけれども、このSPEの経営陣というのはどういう人がなるのかなと。国際協力銀行からの出向者とか、防衛省、外務省からの出向者、OBの天下りが行くような気がしなくもないんですが、どういう人を考えておられるんですか。

○国務大臣(久間章生君) すぐ何かあると天下りと言われますけれども、そういうことよりもむしろ、これは初めてのケースでございますから、むしろ、このSPEがどういうようにしてまずつくられるか、民間活力を積極的に導入するために今後競争的な手続で選定されていくんだと思いますが、そのときの人選も含めて、これから先むしろいろいろと知恵を出していかなきゃならないんじゃないかなと思いますので、その辺は、役人だから駄目だというような言い方されますと、役人の中の方がかえっていい場合、いい人材もおるんじゃないかなと思いますので、私は、民間がすべていいように最近言われておりますけれども、必ずしもそうじゃないんじゃないかなというケースも見ておって感じることもありますので、余り排除しないで選定すべきじゃないかなと思っております。

○浅尾慶一郎君 私も、別に民間がすべていいと言うつもりは特にないんですが、もっと言えば、本件については、建設コストの見積り、それから米側が支払うであろう、何というんですか、家賃の交渉もすべて防衛省が中心になってやるということなんだと思うんですね、過去のこの委員会の議論でいえば。SPEが関与できる部分というのは余り大きくないと思います。

そうだとすれば、変な癒着がないという前提での防衛省あるいは国際協力銀行が責任を明確にするという形で出向者を出していった方がいいんじゃないかという気もします。その代わり、その人は、極論すれば片道切符ではなくて、そこで実績を上げたら本省に戻ってきてしかるべきポストに就けるような形にした方が、全体としてのコストも下がるでしょうし、無駄もなくなるんではないかと思いますが、その点のお考えはどうでしょうか。

○国務大臣(久間章生君) それは私自身もそういうような道を探るべきだと思っております。  ただ、現在の公務員法上、民間会社に行って帰ってくる、これが、この場合は結構長期になるかもしれませんので、今の民間に行くのは二年ぐらいの程度でございますけれども、そういう形でどうなのかなと思いますので、現在のような仕組みのままでいいのかどうかも含めて具体的になってきたときには検討をする必要があるんじゃないかなと思います。

○浅尾慶一郎君 いろいろと議論をしていきますと、米軍住宅について言えば、極論すれば、国が全部国際協力銀行をかませずにやった方が責任の所在という面では明らかになるでしょうし、そうなれば民間会社の出向といったような話はなくなるんじゃないかなというふうに思います。

逆に言うと、責任の所在が、先ほど国際協力銀行、あるいは今度日本政策金融公庫ということになるわけでしょうけれども、の絡みで質問をさせていただいたのは、国際協力銀行は国から無利子でお金が来る、そして出資金の分も国から来る、損失が出たらそれは補てんしてもらえると。損失が出る可能性というのはどこであるかといえば、入ってくる家賃でもって造った建物の費用を回収できなければ損失が出ると。非常に分かりやすいプロジェクトなんだと思うんですが、そこで、じゃ、あえて高いものを造ってだれが得をするかというと、SPEから今度はどこかの請負の建設会社なりに本当の天下りをする場合にその人は得をするでしょうというようなことなんだろうなと思いますんで、そういうことがないような仕組みというのを考えた方がいいんではないかなと。

ですから、先ほど来申し上げていますように、国が前面に立った形をつくって考えていった方がいいんではないかと思いますが、そこはまだこれからということですか。

○国務大臣(久間章生君) それはこれからでございまして、まず、SPEそのものについても、一つがいいのか各地区ごとに別々にするのか、そしてまた今度のこういうのをプロポーザル方式みたいなことでやっていくのか、いろんなやり方をこれから先検討しなきゃいけないんじゃないかなと思いますが、いずれにしましても、とにかく何が一番安いか、どうやったら競争させることができるか、そういうふうなことも視点に入れながらこれから先全体の仕組みを考えていったらいいんじゃないかなと思っております。

○浅尾慶一郎君 何が効率的で安いかということは是非考えていただきたいことだと思いますが、あわせて、国が元になって出資するお金、貸し付けるお金に仮に損失が出た場合に、最終的な責任というのは防衛大臣が負っているという理解でよろしいですか。

○国務大臣(久間章生君) それは主務大臣になっておりますから、そういうふうになるんだと思いますね。

○浅尾慶一郎君 そうすると、防衛大臣が責任を持って損失が出ないように働き掛けるということがこの法案の趣旨だということを、立法過程で大臣として確認の答弁をしていただきたいと思います。

○国務大臣(久間章生君) 国が出資したり低利融資で融資のための補助を出したり、そういうようなことをするわけでありますから、国民の税金が使われるわけでありますんで、それらが確実に返ってくるように、今度のスキームづくりについては責任を持って対処しようと思っております。

○浅尾慶一郎君 次に、法案の他の部分について伺っていきたいと思いますが、この法案の第七条で再編関連振興特別地域というものが規定をされております。この再編関連振興特別地域の要件として、駐留軍等の再編による当該再編関連特定市町村区域に対する影響が著しいものとして政令で定める場合というふうになっておりますが、その中に大規模な航空機の移駐を伴うということが衆議院段階で示されておりますけれども、具体的には何機ぐらいが大規模に当たるんでしょうか。

○国務大臣(久間章生君) まだ基準を明確にはしておりませんけれども、五十機程度以上の航空機の移駐を行う場合にはこれに該当するんじゃないかなというふうなことを内部では話しております。

○浅尾慶一郎君 それでは、この人員の増加というのはどういうふうになりましょうか。

○国務大臣(久間章生君) 人数についてはまだはっきりしませんが、五十機以上の航空機が移駐するということになりますと、それに伴って増員するのがどれぐらいかなということをはじいて、一つの五十機を基準としながら人員の増加についても類推させようと思っております。

○浅尾慶一郎君 航空機の移駐が伴う場合は影響が出るだろうと、騒音等ということでしょうけれども、私も小泉委員も地元に座間という地域を抱えておりまして、そこには人員が増えると。人員だけの増加はその再編関連振興特別地域の要件にならないんでしょうか。

○国務大臣(久間章生君) 人数が増えるだけでは必ずしも影響があるとは言えないわけで、今日の質問でしたか、どこかでどなたかが言っておられましたが、そこに司令部が来るとまずそこを目掛けてミサイルが飛んでくるんじゃないかと、だから非常に危険な地域になるからそこは反対なんだというふうな話をされましたが、そういうことはちょっと考えにくいんで、やっぱり今度の場合は、そこは、座間には司令部機能として確かに機能は移ってまいりますけれども、まあ人員が増えた場合はプラスマイナスいろんなことが考えられますので、今度はまた特に即応集団が移ってまいりますから、そういうことを考えますと、経済効果としては人員が増えることによってのプラスの面もございますので、ただ単に人員が増えたというだけではちょっと対象にはなりにくいんじゃないかなって率直に言って思います。

○浅尾慶一郎君 かなり地元、キャンプ座間周辺は、司令部が来ることに対して神経質、反対という声が大きいわけでありまして、そういうことで、再編関連振興特別地域に指定されるから受け入れるよという地域でもないかもしれませんが、しかし法律の趣旨からいえば、人数が増えることによる影響というのはあるんではないかなというふうに思いますが、大臣としては、人数ではなくて、これは音とかそういうことによる影響というふうに考えられるということですか。

○国務大臣(久間章生君) そういうことでございまして、具体的に、そこにある部隊が来てそこで演習をやるとか、そういうようなことで周りに影響を非常に与えるという場合は、これは考えられますけれども、司令部が来るという、そういうことでの影響というのはやっぱり、私たちがこの法律で今度交付金をやりますのは、その地域の人もさることながら、国民全体が見たときに、ああ、あそこはやっぱり気の毒だなと、何とかしてやらぬといかぬなという、そういう思いを寄せるようなところかどうかというところに一つは視点を置いておりますので、そういう点では、単に司令部が来て人員が増えるというだけでは、そういうような地域になるということはちょっと言いにくいんじゃないかなと思っております。

○浅尾慶一郎君 法の七条は、これ、影響が著しいという書き方がされております。影響というのは、騒音だけではなくて、例えば危険性というものも含まれると思うんですが、危険性は影響の中に含まれている理解でよろしいですか。

○国務大臣(久間章生君) 先生の今までおっしゃっておったやつが再編関連振興特別地域という、要するにそういう公共事業の関係だというふうに理解しておったものですから、それに対するお答えをしていたんですけれども、交付金とかそういうやつでの対象地域だったらまた別でありますので、それは影響をいろんな尺度でまた測っていけるんじゃないかなと思っております。

○浅尾慶一郎君 繰り返しになりますけれども、この七条で言うところの影響というのは危険性も含まれるという理解でよろしいですか。

○国務大臣(久間章生君) 部隊の司令部が来て、そこが来たために危険が増すんだというふうな、そういう発想がなかなかできにくいわけでありまして、むしろそこに部隊がおるということは安全度も増す形になるわけでありますので、今日の午前中の質問でもちょっとその点が出ましたけれども、まず、そこに部隊の司令部があったらそこにミサイルの第一発目は飛んでくるんじゃないかという話でございましたが、それはちょっと違うんで、やっぱり部隊の司令部というよりも、今のミサイルだったら、まず相手の目とか耳とかそういうのをねらうとかいろいろありますので、そういうようなことでの危険度が増えるということにはちょっとならないというふうに私らとしては理解しているわけであります。

○浅尾慶一郎君 最後の質問に入りますが、交付金というものがこの法律の中に様々規定をされているわけですけれども、参議院の予算委員会の質疑で、原子力発電と同じような形でというような、交付金を出すんだというふうに久間大臣が御答弁されているわけですけれども、今でもそういう考えだということでよろしいですか。

○国務大臣(久間章生君) 同じような考えというよりも、あれを念頭に置いて、原子力発電の場合も、国全体としてはどこかに造らないと日本にとっては電力が足らない、しかしながらそれは、恩恵はみんなに行き渡るわけだけれども、造られるところはやっぱりそれは嫌だというふうに思っておられるわけですから、そういうところの人たちが何かいろんな事業をやる場合には、それに対する交付金をやってでも納得してもらおうというような形であの法律は多分できたんだと思いますが、それと似たような発想ができるんじゃないかと。全国的なことでは米軍再編というのは避けて通れないし、やらなければならないけれども、それを再編によって負担が増えるところについてはやっぱり何らかの配慮をしてやる必要があるんじゃないかということで今度の法律を作ったわけでございますので、そういう点では、ああいうふうな考え方と根っこは一緒であるというような意味で答えたわけであります。

○浅尾慶一郎君 終わります。

2007年05月10日 (木)

参議院 外交防衛委員会 10号 平成19年05月10日

166-参-外交防衛委員会-10号 平成19年05月10日

○浅尾慶一郎君 午前中、あと二十分ですから、国際法上の関係を少し伺ってまいりたいと思います。

まず、2プラス2、先ほど議論が出ましたロードマップということですけれども、これは国際法上どういう文書になりますでしょうか。

○国務大臣(麻生太郎君) 国際法上というお話でしたけれども、これはいわゆる国際的な約束事ではありませんので、これは日米両国政府の意図というものを表明したという文書ですので、いわゆる国際公約とか約束とかいうものではありません。

したがって、このロードマップによって、何というんですか、国際法上の権利とか義務というのを負うというわけではございません。

○浅尾慶一郎君 権利義務は負っていないということで、政治的な信義的な義務があるというようなことになるわけですね。ロードマップで書かれていることには今国際法的には義務がないけれども、政治的、外交的な信義誠実の原則に従って守っていかなければいけないと、そういう文書だという理解でよろしいですか。

○国務大臣(麻生太郎君) 基本的に、今おっしゃったように、いわゆる両国政府の意図を表明し合ったということでありますので、今そのことが政治的というんであれば、今、浅尾先生のおっしゃったということになろうと存じます。

○浅尾慶一郎君 このロードマップにいろんな数字書かれていますけれども、これ上限だと様々な委員会で御答弁をしていただいておりますけれども、上限とされるその根拠というのはどういうところ、根拠はどういうところにあるんでしょうか。

○国務大臣(麻生太郎君) これは日本がいわゆる、何というか、第三海兵隊か、第三海兵機動展開部隊と言われるもののグアムの移転に関して、グアムに移転しますと、グアムにおけます施設とかインフラの整備のためにいわゆる直接的には二十八億ドルを財政支援しますという話で、六十・九億ドルを提供する旨の意図を表明したということでありまして、いわゆる財政支出の真水と言われる、よく表現の、上限が二十八億ドルということになっておるということにつきましては、これは昨年の五月のたしか2プラス2において確認をされておるということであります。

○浅尾慶一郎君 いや、私の質問は、それが上限だというところの根拠は何かあるんですか、それ以上増えないという。

○国務大臣(麻生太郎君) これは、たしか私の、今、これ正確な記憶ではありませんけれども、その現場にいたときには、これはもう三十何億ドルからスタートして、品のいい表現じゃありませんけれども、小切ったというのが正確な表現なんだとは思いますけれども、二十八億ドルまで、ずっとあったものがだんだんだんだんこうなって二十八億ドルが限度だと、ここまでだというのであの話をして共同でどこかで発表したんで、文書に残してはいないと思いますんで、私ども事あるごとに二十八という話はよく向こうに、忘れられたり人が替わると困りますんで、あの二十八という数字はよく使う数字であります。

○浅尾慶一郎君 その二十八億ドルにしてもさんざんいろんな、予算委員会等で指摘をいたしておりますが、かなり高いというふうに思います、中身に対してですね、造るものに対して高いということ。まあそれは後ほどやりますが。ですから、それを上限とするということは、かなり高い上限があるなということだけは指摘をさせていただきたいと思います。

次に、この今回の法律に基づいても、具体的な金額というのがなかなか出てきていないということだと思いますが、先ほど白委員の質疑の中で出ましたいわゆる大平三原則というものがあります。

大平三原則というのは、国会の承認を要する条約とは何かということを定めたものが大平三原則でありまして、まず、ロードマップは国際約束ではないから大平三原則に定められる条約にはならないということになるんだと思いますね、論理的に言えば。ただ、その三原則は、第一に、国会の立法権に制約を課する内容を含む国際約束、それから第二に、国会の議決を経た予算又は法律で認められていない財政支出義務を含む国際約束、第三に、我が国と相手方との間あるいは国家間一般の基本的関係を法的に規定するという意味において政治的に重要な国際約束であって、それゆえに発効のために批准が要件とされている国際約束ということなんですが、ロードマップで定められていることは国際約束ではないというふうに先ほど御答弁をいただきましたが、しかし、そこで決められていることを守ろうとすると予算あるいは立法権に制約を課すようなことが数多くあると。だから、現に、国際協力銀行法の中身を少し変えるようなことも含めたことを今回の法律の中で規定しているわけでありますが。

このロードマップを国際約束としないことが、言い方を変えると、少し逃げ道的に使われているんじゃないかなと。つまり、守らなきゃいけない国際的な義務はないよと言いつつ、しかし信義誠実に従って守らなければいけないんですということ。しかし、それを国際約束にすると、それ自体が審議の対象になってしまうんで、それを審議の対象にしないで駐留軍等の再編の円滑な実施に関する特別措置法案という非常に長ったらしい、そして中身が非常に、かなり苦労をされた跡は見えるんですが、久間大臣の顔を見ながら申し上げていますが、苦労をされた跡は見えるんですけれども、しかし非常に、例えば、後ほどしっかりと質疑をさせていただきますが、無利子でJBICに融資をさせるために政府が無利子でJBICにお金を貸すというようなこともこの法律の中に入っていますけれども、そうであれば直接政府がやればいいだけの話のようなことも含めて、その苦労をしたものをまとめた法律ということになっているんだと思いますけれども、ロードマップと大平三原則という観点で言うと、国際約束としないということによって国会の関与を一歩減らすような枠組みになっているんではないかというふうに思えるんですが、その点は、麻生大臣、どのようにお考えになりますか。

○国務大臣(麻生太郎君) 最初に申し上げましたように、これは国際公約でも約束でもありませんで、両政府の意図を明らかに証明をし合っているということで、双方の信頼の上に成り立っておると存じます。

それから、今予算とかいろんな話が出ておりましたけれども、これは、この法案のことに関しましてはここで審議をされることになりますし、これは予算が決まれば当然のこととしてこれは国会で審議の対象ということになろうと存じますんで、その予算の面、いわゆる支出、歳出の面につきましてはきちんとした対応がなされると理解をいたしております。

○浅尾慶一郎君 今後、最終的にいろんな具体的な金額も米軍住宅について決まってくると思います。それは、いわゆる国際約束として交換公文も含めた文書で合意されるつもりなのか、その点を伺いたいと思います。

○副大臣(浅野勝人君) 在沖海兵隊のグアムへの移転については、今後、我が国の支援にかかわる具体的なスキームなどについて更に詳細に検討していく必要があるということ、先ほどから度々防衛省からも説明のあるところでございますので、関係省庁と相談しながら、国際約束の締結が要るかどうかを含めて整理してまいります。JBICと先方との契約だけで済むのか、あるいは政府間の取決めが要るのか、具体的な中身を決めていく過程及びその結果でどうするかを検討するということになります。

○浅尾慶一郎君 繰り返しになりますけれども、私は国際約束という形で結び、それを国会で批准をする形を取った方が手続としていいんではないかというふうに思いますので、そのことを申し上げていきたいと思いますが、例えば国会の承認にかからないような形で国費を外国政府等に支出した例というのは具体的にありますか。

○副大臣(浅野勝人君) 単年度予算主義を取っていますので、基本的には複数年度にわたって外国政府などに支出することを内容とする国際約束を締結する場合には国会の承認が必要になります。

ただし、単年度予算主義の例外として、国庫債務負担行為として国会の議決を経た予算の範囲内で複数年度の支出を行うことも認められておりますので、行政府限りの取決めによって行うことができます。

例えば、平成十八年、去年七月二十五日にインドネシアとの間で橋の建設に必要な資金として、日本の関係法令、それから予算に従うことを条件に、十八年度から二十年度にかけ、三年間にわたって合計七億九千四百万円贈与することを決めた交換公文に署名しています。当然のことながら、この贈与についても国会の議決を経た予算の範囲内で行われることは、大臣が今申し上げたとおりです。

○浅尾慶一郎君 今、国会の決めた予算の範囲内、単年度という二つのキーワードをおっしゃったわけでありますけれども、今回の米軍再編、なかんずくグアムに造る海兵隊の住宅というのは複数年度に当然またがるわけでありますし、金額としても、インドネシアの橋の場合七億円ですよね。米軍住宅の場合は何十億ドルと、二十何億ドルと。ですから、二けたあるいは三けた単位が違うと。そうなるとすれば、これは当然、国会承認が必要な国際約束を結んで、それを国会の場でもう一度審議をした方がいいと私は思います。  なぜならば、この法案の中では、まだ具体の金額が全然決まっていないというふうに再三再四御指摘をしていただいているわけでありますが、その点について、久間大臣そして麻生大臣、どのように考えるか、お伺いしたいと思います。

○国務大臣(久間章生君) 私は、今、浅尾委員がおっしゃられましたことは非常に大事だというふうに認識しております。

といいますのは、日米双方が、政権が交代したときに、あるいは議会の承認が得られないからといって、向こうの分担あるいはこちらの分担が、この年はやめる、この年は出る、そんなことになったら一つの計画が台なしになりますから、やはり決めたことは、政権が替わろうとも議会が未承認であろうとも、もう決まったことはやってもらうという、そういうことをしないと非常に両国にとって大変困ることになろうかと思いますから、そういう意味からも今おっしゃられる意味はよく分かります。

○国務大臣(麻生太郎君) 今おっしゃいますように、前半の部分は久間先生と同じなんですが、今回のように約束を表明したいわゆる双方の意思を実現をしようと思ったら、予算の議決というのはこれは必ず要ることになります。二十八億ドルに限らず、何でも要ることになろうと思います。したがって、仮に国会で予算の審議がバツになった、通らなかったということになれば、これは政治的な責任が当然出ることにはなるというのは当たり前ですけれども、これは法的に国会の意思というものを拘束していることにはならないというのは当然のことだと存じます。

○浅尾慶一郎君 ですから、今、久間大臣が言われたことは私も大変重要なことだと思います。私は何度も予算委員会等で、現段階の二十八億ドルは客観的に高いと思いますが、それが妥当な範囲になるということであれば、それをその段階で固めておくということは非常に重要なことではないかなというふうに思います。それは国際約束、国際条約という形になりますから、そうすればそれ以降の政権も当然縛ると。

しかし、今御指摘がありましたように、そうでない形になった場合には毎年毎年の予算の中で処理をしていくと。この法案の中にもありますが、予算の中で処理をする中で例えばSPEがうまく回らないとなれば、無利子の貸付金を政府からJBICに出して、JBICから無利子の貸付金がSPEに行くように追加でやらなければいけない事態も出てくるかもしれない。あるいは、SPEが経営がうまくいかないということで出資をJBICがしなければいけないとなったときに、その原資も政府が出すということになっていますから、それが否決されるということも当然出てくるわけでしょうから、そういうことも含めて、プランができた段階で国際約束という形で議会の承認を求めるというのが筋としてはいいんではないかというふうに思いますが、改めてその点についてどれぐらいの決意で最終的にはこれを別途条約的な国際約束として国会承認を求めるつもりがあるかどうか、伺いたいと思います。

○国務大臣(久間章生君) これに基づいてこの大きな方向性を示すことによって今度調査したりなんかして固めていくわけでありまして、固まった段階でどうするか。それから先は単年度で勝負していくようなことにするのか。やっぱり決まった以上はこの金額でいこうという形でそれを縛るのか。私は、その時点での政府が判断することになろうかと思いますけれども、しかし、私は、すべきであるというふうに私自身は思っております。

○浅尾慶一郎君 国際約束を所管される麻生大臣はどういうふうに考えますか。

○国務大臣(麻生太郎君) 決意のほどはというように伺いましたので、これは今、久間大臣の方から言われましたように、基本的には単年度主義の日本の国会というか日本の財政のルールになっておりますので、単年度ということになりましたときにどういうようなことが起こり得るかという危険性は確かに考えておかねばならぬのはもう御指摘のとおり。これは相手側も多分同じだと思いますが、そういうことだと思っておりますが。

しかし、私どもとしては、これはどういった決意でいくかというと、これは物すごく大きな全体の流れの中できちんと話をした上で両国首脳で決めた話でもありますし、2プラス2でその細目いろいろ詰めつつあるというところでもありますので、私どもとしては、これをきちんと表明をした上で、きちんと額を決まった段階で今度は予算をお願いする、予算というか法案の、予算の審議をお願いするという形になろうと思いますので、今おっしゃる意味、分からないわけではありませんけれども、どういった決意でやるかと言われれば、これはもうきちっとしてこれをまとめ上げるという決意で臨まねばならぬものだと思っております。

○浅尾慶一郎君 この議論をしてもあれですけれども、私は、繰り返しになりますが、両国間で最終的に決まったものを国際約束として国会の承認を経るべきだというふうに思いますということを申し上げておきたいと思います。

次に、特措法の条文について伺っていきたいと思いますが、この第十六条は、国際協力銀行がいろんな業務ができるという規定になっています。先ほどの議論の中で、できるということだからやる義務がないというふうにも取れるというお話がございましたが、国際協力銀行の判断で出資や融資を取りやめるということができるというふうに考えてよろしいですか。

○国務大臣(久間章生君) 法律的にはそうなっておりますけれども、これはやっぱり政府の監督の下にありますから、事実上はそう簡単にはやめることは、政府の意に反してやめるということはできないんじゃないかなと思います。

○浅尾慶一郎君 次に、出資によって国際協力銀行が取得する議決権の行使の範囲というのは、特措法に基づくものとそれから国際協力銀行法に基づく行使の範囲と、両方あるんだと思うんですが、両方あるという理解でよろしいでしょうか。

○国務大臣(久間章生君) それは両方あると思います。

というのは、現在の国際協力銀行法で与えられている範囲内のものは従来のあれですし、それ以外の今度付与されますものについては今度の新しい特措法に基づく権限でございますから、両方あるというふうに認識しております。

○浅尾慶一郎君 今半分御説明いただいたんだと思いますが、両方あるとなると、現在の国際協力銀行法に基づく議決権の行使範囲と、それからどういうものが特措法に基づく議決権の行使範囲になるのか、少し御説明いただきたいと思います。

○国務大臣(久間章生君) これを私の方が答えるかどうかあれですけれども、現行のJBIC法で読めない業務、グアム移転事業に係る出資等ですね、これは特措法で規定して、それ以外のものは基本的には現行法を適用することになりますから、議決権についてもどちらによるのかと言われたときには、そういうような大きい大枠での分け方になってくるんじゃないかなと思います。

○浅尾慶一郎君 出資した財産の保全とか貸付金返済を確保する義務は当然国際協力銀行にあるというふうに理解しますが、それでよろしいですか。

○国務大臣(久間章生君) それはもうそのとおりです。やっぱり出資した以上は、あるいは融資した以上はその返済の、ただ、その前提として政府間できちんとしたスキームをつくってやる必要があろうかと思います、それは。

○浅尾慶一郎君 家賃が出資あるいは融資の回収の主な原資になるわけですね。米軍の軍人さんが払う家賃が主な原資になるわけですけれども、その家賃あるいはサービス使用料の交渉はSPEが行うんですか、それとも政府が行うんですか。

○国務大臣(久間章生君) 最初はスキームを決めてこれでいきますということでやるわけですから、スタート時点ではどっちが行うというよりも、その決まった内容でやっているわけですけれども、途中で家賃の単価を上げるとかそういうことになってきたときには、これはSPEだけでは、あるいは銀行だけでは対応できない場合だって出てくるんじゃないかと思うんです、ほかの物価から比べて非常に安過ぎるじゃないかとかいう話になってきたときに。そういう場合にはやっぱり政府が表に出ていって米国政府と交渉するという場合も必要になってくるかもしれませんので、これは当事者だけでやらせるというそういうふうな決め方は、そういうふうに決めてしまうというわけにはいかないんじゃないかと思っております。

○浅尾慶一郎君 スタート時点は政府が行うということでよろしいですね。

○国務大臣(久間章生君) スタート時点では、全体のスキームをどうするか、そのときに家賃収入がどれぐらいあるか、どういう年数で返してもらうのか、だれがその資金はまずは責任を持って回収するようなことにするのか、そういうことについてはやっぱり政府が向こうの政府と一緒になって決めて、その上でSPEに任せるという形になってくるわけでありますから、最初の段階では政府がそういうスキームづくりについては、もちろんJBICと一緒になってやりますけれども、かなり表に出なければいけないんじゃないでしょうか。

○浅尾慶一郎君 午前中最後の質問にしますが、政府が交渉するということに私はならざるを得ないだろうなと。先ほど申し上げた国際約束といったときに、日本側の義務だけではなくて、米側が最低、例えば大尉だったらこれぐらいの家賃を支給しますということは国際約束の中で規定しておかないとこのスキーム全体が回らないだろうなと思いますが、その点も含めて、米側の最低保証家賃というのが入れたスキームで交渉されるかどうか、その点を伺って午前中の質問を終わりたいと思います。

○国務大臣(久間章生君) 実はこれは、これに似たようなケースが我が国でも行われておりまして、例えば私の地元の佐世保の場合ですと、民間会社がビルを、ビルといいますか、造りまして、そして米軍は保証はしないんですけれども、そこは米軍が優先的に紹介しますよと、そのときに、今住宅手当が幾らだから幾らの値段でみんな払いますよというようなことを開示してくれるわけですね。そして、米軍施設の中でその隊員がサインしてくれるという、そういうようなことをやっておりましたので、このグアムについてもこれも頭に入れたらいいぞということを言った経緯がございますから、そういうのもひっくるめながら、これから先いろんなスキームづくりのときは検討していこうと思っております。

○委員長(田浦直君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後二時まで休憩いたします。

午後零時二十三分休憩

─────・─────

午後二時開会

○委員長(田浦直君) ただいまから外交防衛委員会を再開いたします。

委員の異動について御報告いたします。

本日、大田昌秀君及び松村祥史君が委員を辞任され、その補欠として又市征治君及び神取忍君がそれぞれ選任されました。

─────────────

○委員長(田浦直君) 休憩前に引き続き、駐留軍等の再編の円滑な実施に関する特別措置法案を議題といたします。

質疑のある方は順次御発言願います。

○浅尾慶一郎君 国際協力銀行にかかわる部分について午前中に引き続いて質問をいたします。

午前中の質疑で、基本的には家賃やサービスの使用料の交渉は政府が最初のところはやっていくと。ただ、午前中の最後の久間大臣の御答弁では、大体の位に応じて支給される家賃のレベルが開示されて、米側は幾つかの選択肢の中からこういうところがあるよという紹介をしてくれるというような形になるんではないだろうかというようなお話がございましたが、そういう可能性がグアムにおいても強いということでよろしいですか。

○国務大臣(久間章生君) いや、そういうことではございませんで、それは、現在佐世保でやっているやつとかはそういうような例もありますから、そういうようないろんな形で関与することはあるんじゃないかなというふうに思ったということを言ったわけでありまして、これからのやつは、全体のスキームを決めて、かなり大掛かりでございますから、これはやはりこれから先やるに当たって、両政府間でスキームを決めて取り組んでいくことになろうかと思いますので、ちょっと小さい、百戸とか二百戸の、現在国内における米軍のあっせんの状況とは若干違うんじゃないかと思っております。

○浅尾慶一郎君 それでは、具体的に伺ってまいりたいと思いますが、スキームを決めるに当たって、日本側が住宅を造ると。それは米側の要請に応じて造るわけですから、当然それを、そこの住宅がまずは満室になるような義務を米側に負わせるべきだと思いますが、その点についてはどう考えますか。

○国務大臣(久間章生君) やっぱり造りましたものが空き家では困りますので、造る前にも需要をきちんと見込んだ上で、どういう地域に何戸、どういう地域に何戸という形で向こうと詰め合わせていくことになろうかと思いますから、それはやっぱり造る戸数は需要を十分満たすような内容になってくるものと思っております。

○浅尾慶一郎君 三千五百戸というのは、そうすると最大限というふうに考えればいいですか。

○国務大臣(久間章生君) それは最大限でございまして、順次造っていくという形になろうかと思いますが、それを全部を造るのか、あるいは部分的に造っていくのか、これもこれから先調査をしながら、優先度の高い地区を優先して先に造っていくことになるかもしれませんし、それはむしろ米側の要請といいますか、ニーズといいますか、そういうのをこれから先調査していかなければいけないんじゃないかなと思っております。

○浅尾慶一郎君 調査をするのは日本政府ということでよろしいですか。

○国務大臣(久間章生君) これは日本だけでなくて、これから先アメリカもこの問題について取り組んでいくときに、米国だって、住宅については、家族住宅については日本側がお金を出すわけですから日本側が中心になるかもしれませんが、やはり利用するのは米海兵隊、その家族でございますから、向こうの方も一緒になってやっぱり調査しなければいけないんじゃないかなと思っております。

○浅尾慶一郎君 事業主体、SPEは調査に携わらないという理解でよろしいですね。

○国務大臣(久間章生君) これから先スキームの作り方でございますけれども、まずSPEを先につくってそこにある程度の権限を持たせるのか、それとも、両政府がもういろんな配置から何から全部決めて、そしてSPEをその後に立ち上げるのか、これもこれから先のスキームの決め方じゃないかと思っております。

○浅尾慶一郎君 そのSPEが権限を持って、そして実際に事業として回るということであれば、SPEに調査をさせるというのは私は可能性としてあると思いますが、とても今のような価格で造った場合には、これはプロジェクトとして収支が回らないだろうというふうに思いますから、そうだとすると、日本政府がやるべきだというふうに思いますが、その点はいかが考えますか。

○国務大臣(久間章生君) 現在アメリカ国内において造られております例でいくと、民間に公募した形で手を挙げさせて、そして何か米軍が、米国か米軍か分かりませんが、一割持っておいて、そして発言権を確保しておいて、原則はそのSPEといいますか事業主体がやっていくけれども、米軍がきちんとコントロールできるような仕組みをつくっているというような話も聞いておりますので、これから先どういう形になるかちょっと分かりませんけれども、何らかの形で米国の方はかんでくるというふうに思いますから、我が方もそれに対してやっぱりかめるような形にしておく必要があるんじゃないかなと思っております。

○浅尾慶一郎君 ちょっと根本的な質問をさせていただきますけれども、家賃でもって基本的に回収するという計画ですよね。家賃でもって基本的に回収できるということであれば、日本の政府が造らなくて米国の普通の事業者が造ればいいんではないかというふうに思いますが、どうしてそういうふうにならないんでしょうか。

○国務大臣(久間章生君) 確実性という点で、やはり日本のJBICを利用すれば、JBICじゃなくて民間の銀行でもいいということに建前はなっておりますけれども、出てこなかったら先へ進まないわけでありますから、最低とにかくきちんとできるという体制だけはやっぱりつくっておきたいということで、このJBICが出ていけるようにしようとしているわけであります。

○浅尾慶一郎君 ちょっと質問の趣旨を御理解いただいてないみたいなんで、例えば年間五十万円という、それは例えですから、五十万円という家賃が十年間入ってくるということが確定していれば、四百万円ぐらい払って建物を造る業者がアメリカにもいるでしょうと、確定、分かっているのであればですよ。普通の米軍の住宅はそういう形で民間事業者が造って、そこに今おっしゃったように、米国あるいは米軍が一割ぐらい持つという形で行われているというような答弁だったんだと思いますが、それがなぜ本件においてできないのかということなんです。

つまり、そこで勤務する海兵隊の人数も大体分かっているし、海兵隊の例えば少尉さんだったら月額幾らという家賃収入も分かっていると。それを見ながら、普通であれば民間の事業者が行ってやるんでしょうけれども、なぜ今回は政府がかまないとできないのかという質問です。

○国務大臣(久間章生君) やはり、米国本土あるいは最低ハワイ等ならまだ類推が、先生のおっしゃるような類推もできるのかもしれませんが、グアムという、今の人口も非常に少ない、そういうところで短期間に三千五百戸を一度に造るという、そういう形になっていくわけでありますから、米国の企業が果たして出てきてやるという、そういう確実性があるかどうか、その辺を考えますと、JBICがやれるという仕組みをやっぱり取っておきたいということでこの法案になっているわけであります。

〔委員長退席、理事山本一太君着席〕

○浅尾慶一郎君 昔、十何年か前に会社に勤めていたときに、いろんな国際的なプロジェクトのアドバイザーとかもやったことがあるんですが、そこに住んでいる人が何人ということよりかは、収入の確実性ということがまず一番大事になるんですね。本件でいえば、三千五百戸の住宅に住む要素を持っている人が何人ぐらいいて、その人たちが払える月額の家賃が幾らというのが出てきますから、そこからおのずと逆に言えば建築費は割り出せると。その建築費よりも安く造れるという自信があるのであれば、民間が全部やってそこで収益を上げるということなんだと思うんです。

しかし、それがそうなってこないというのは、多分、いろんな理由があるのかもしれませんが、一番大きな理由は、日本側が見積もっている価格が高過ぎるから、高い投資をしたってその家賃収入では回収ができないから民間ではやれないと、したがってJBICをかませると。JBICをただ単にかませるわけではなくて、JBICに無利子でお金を付けてあげて、その無利子のお金を転貸するという形を取らないとできないということなんだろうなと思います。

これは、もう少し厳しい言い方をしますと、米軍再編ということだけではなくて、今は特殊法人、独立行政法人あるいは公益法人の問題が様々出てきていますけれども、JBICという組織がさらに出資をしてSPEという、聞こえはいいですけども、まあ形を変えて言えば孫会社みたいなもの、政府からいえば孫会社を造ると。ですから、そこが仮に、仮にというか、これは前に予算委員会でもやりましたけれども、一般のグアムで造るものの四倍ぐらいのコストを掛けて物を造ります、収益性は関係ありません、赤字が出ても最終的にはこれ区分別会計だからJBICそのものは責任を負いません、しかも無利子のお金が付いてきますということになれば、逆に言うと、何というんですかね、高いコストをいとわない経営主体が出てくるんではないかと。

なぜ高いコストをいとわないかというと、かつて特別養護老人ホーム、埼玉でも、補助金が付くから高いコストで造ってそれをキックバックでもらっていたというようなケースもありましたけども、国際的にもそういうことがあり得るんではないか、あってはいけないと思いますけど。

だからこそ、逆に言えば相当厳しくやった方がいいんではないかなと。むしろ、それ民間でできるというようなレベルまで当然その計算すれば出てくるわけですから、そういうことを今からでも考えられたらいかがなんですかという趣旨の質問です。

○国務大臣(久間章生君) いや、おっしゃる意味はよく分かりますし、またそういうふうにやっていかなきゃいけないというふうに、それも思います。しかしながら、グアムという非常に限られた島で、資材にしてもあるいはまた労務者にしても非常に限られているところで短期間に三千五百戸という、そしてその三千五百だけじゃなくて、それに合わせてインフラの整備から何から一度にだっと入るわけですから、そういうときにどれぐらいなるのかというのをなかなか想定できないので、取りあえずアメリカの見積りではじいた。

だから、それはしかし、これは上限ですよと、これは、あなたの言っているのは上限ですよということを額賀長官があえて議事録に残るような形で確認をしたという、そういう経緯もございますから、やはり向こうから出てきている見積りが結構高いというのも事実でございます。だから、高いからこそJBICをかませて、無利子融資も場合によってはするぐらいのつもりでこの準備をしておかないと、民間がなかなかやってくれない、やってくれないからこれはできませんでしたでは済まないので、こういうような制度をつくったということでございますので。

○浅尾慶一郎君 短期間でというふうにおっしゃいますが、三千五百戸は何年間で造られる予定ですか。

○国務大臣(久間章生君) 五年間ぐらいの間で造らなければならないということであります。

○浅尾慶一郎君 ということは年間七百戸ぐらいの供給ということなんですが、グアムの規模でいうと、年間七百戸ぐらいの供給というのは私は必ずしも極端に大きい規模ではないというふうに思います。

それから、これは前も指摘をさしていただきましたが、資材は確かにグアムで造られていないかもしれません。しれませんが、これは大臣もよく御存じのことだと思いますが、実は船会社に鉄骨その他の資材を載せて運ぶと、日本の国内を東京から北海道まで行くまでよりも安い値段で東京からグアムまで行くわけですよ。ですから、そうだとすると、資材が造られていないから資材費が高くなるという説明は私は当てはまらないだろうなと思いますが、その点はどういうふうに考えますか。

○国務大臣(久間章生君) 当てはまらないかどうかは、これはこれからですけれども、例えばうちの長崎県の離島の例えば対馬なんかは明らかに高いですよ。だから、向こうの方が島だから船で運ぶから安いというような、そういう想定で掛かるというわけにもいきませんから、高いこともあり得るということをやっぱり念頭に、その上限をだから決めているわけで、まとめ買いしますからそれは安くなる点はあるわけでありましてですね。

○浅尾慶一郎君 それは、実はこれ、ここは規制改革の委員会じゃないんですが、外航海運と内航海運で規制の状況が全然違うんですね。内航海運はある種規制で守られている部分があるので運賃が高いんです。だから対馬に行くのは高いと。しかし、外航海運が使えるグアムまで行くということは、これは先ほども言いましたけども、東京からグアムじゃなくて、例えば東京からサンフランシスコに物を運んだ方が東京から北海道に物を運ぶよりも安いんです。それは外航海運は規制がない、国際競争の世界ですから。ですから、東京―グアムはこれ外航海運の世界なんで、そこは資材費ということでいえば安くなるはずだろうと。  もう一つの労働力ですが、労働力については、それは確かにグアムだけでその労働力を雇おうとすれば一時的に高くなる可能性はあるかもしれないと。しかし、そこは米側との交渉で、労働力についても、それは日米お互いのためにこれをつくるんだということで海外からその期間のビザについても認めるというような交渉をされれば労働力についても下げることができるんじゃないかと思いますが、ビザ交渉等はされる予定はございますか。

○国務大臣(久間章生君) こういう形でまだ具体化する前に、私は自民党の役員をしておりましたときに、米国から高官が来ましたときに、やっぱりこのビザの問題、これが一番割高になりますよと、だからビザを、確かに、今こういうテロの問題があってたくさんの労働者を入れることについて抵抗あるかもしれないけれども、このビザについてやってもらうことは米国と日本と双方にとって安くなるんだから、そういう努力をしてもらいたいということを言って、向こうもそれは考えてみようというようなことは言ってくれました。

しかしながら、米国の場合、最賃法とかいろんなやつがありまして、それは日本でも一緒ですけれども、それとの絡みで、フィリピンから、そのとき具体的にはフィリピンなら英語もできるからフィリピンでいいじゃないかということまで私はその当時言いました。けど、やはりその辺とのフィリピンの今の労務単価で果たして米国内で雇用が可能かどうか、その辺の問題もありまして、向こうは向こうで検討せぬといけませんねというようなことをその当時言っておりましたから、問題意識としては今先生がおっしゃるような意識を私自身も持っております。だから、このコストは下げることは可能であると私自身は認識しているわけであります。

○浅尾慶一郎君 できるだけコストを政府の責任において下げていただくということをやっていただいた上で、最終的に日本の国民のお金がJBICに出資金という形で行って、そのJBICから出資がされてSPEがつくられる。あるいは、この法律によりますと、日本国政府からJBICにお金を貸し付けてそれがまた貸し付けられるという仕組みですから、出資金、出資財産とかあるいは貸付金そのものが、しかもこれ区分経理されていますから、すべて国民のまずお金だという理解でよろしいですか。

○国務大臣(久間章生君) 私もそういう認識をしております。  ただ、JBICのお金ができるだけ少なくて民間資本が、民間の銀行の金が使う道も残されておりますから、そういうような方途が可能な場合もあるんじゃないかなと思っております。

○浅尾慶一郎君 JBICのお金については国民のお金だということになりますと、その出資した財産の保全や貸付金の返済については当然政府が責任を負うべきだと思いますが、そういう理解でよろしいですか。

○国務大臣(久間章生君) それはやっぱり国民の貴重な税金の一部がそういう形で行くわけですから、政府としては責任があると思います。

○浅尾慶一郎君 法律上、政府のその出資財産保全、貸付金返済に対する責任が明記されていませんが、それを明記しなかった理由というのはどこにあるんですか。これは質問通告してある。

○国務大臣(久間章生君) 先ほどから話が出ておりますように、今度具体的に事業計画がきちんと固まって、SPEも含めてこういう形で行きますよと、それで向こう五年間なら五年間で仕上げて向こう何十年か掛かって回収しますよというような、そういう全体のスキームができたときに、初めて政府間同士の具体的な話になってくるわけですね。そのときに、きちっとその内容が、回収できるような内容が担保されているかどうか、それがやっぱり審査の対象になるんじゃないかと思うんですよ。今の段階で、まだ具体的なことは決まっていない段階で法律に書き込むような内容じゃなかったものですから、あえてこの法律事項としてはJBICを使うという、そういう趣旨だけをこのグアムについては規定したわけであります。

○浅尾慶一郎君 具体的な内容が固まった段階においては当然のことですけれども、政府の責任を法律的に明記をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

○国務大臣(久間章生君) それは、法律でやるか法律以外の形でやるかはともかくとして、何らかの格好でやっぱり政府としてはその責任をきちんとせぬといけないと思います。

○浅尾慶一郎君 次に、この法案の中身について伺ってまいりますが、まず第一条、目的のところに駐留軍等の再編の実現が我が国の平和及び安全の維持に資すると書いてありますけれども、再編の実現が平和及び安全の実現に資するというのはどういう意味なんでしょうかと。つまり、海兵隊の人数は沖縄から、まあそれは負担は減るというのは理解できますが、平和が、平和あるいは安全の維持が強化される側面もその中であるということなんでしょうか。

○国務大臣(久間章生君) この第一条のところ、その海兵隊のことだけで書いているわけじゃございませんから、これはむしろそれ以外のところの方が、海兵隊が出ていく方が負担の軽減になるわけでありまして、むしろそれ以外の岩国とかそっちの方がむしろここでは念頭に描かれた方が適切じゃないかと思います。

○浅尾慶一郎君 岩国は厚木からの移転ということになりますね。

○国務大臣(久間章生君) そうです。

○浅尾慶一郎君 ですから、日本全体でいえば数は変わらないということなのかなと思いますが、そうすると、座間に来る司令部が増えることによって平和及び安全の維持が維持されるということになるんですか。

○国務大臣(久間章生君) やはり、座間にそういうふうに向こうの陸軍の司令部が来る、あるいは我が国の即応集団の司令部が座間に行ってそこで一緒に共存する、そういうような再編をすることによってそういう全体が我が国のやっぱり平和と安全に寄与するという、そういうようなことを念頭に置いているわけであります。

○浅尾慶一郎君 次に、第一条で言っている負担、あるいはその法律の中に影響という、まあ負担という言葉と影響という言葉が出てくるんですが、これ同じ意味のようなんですけれども、あえて法律の中で違う言葉を使われる理由はどこにあるんでしょうか。

○国務大臣(久間章生君) この辺は、先ほどの第一条の書き方が、巧拙、要するにまずいんじゃないかということを先ほどの委員の指摘でもあったわけですけれども、やっぱり非常にこの表現、まあ同義語ではあるんですけれども、住民の生活の安定とかそういう生活といったら影響になりますし、住民負担の何とかの軽減というときには負担という形になりますから、そういうようなことで使い分けたということでございまして、それほどの内容的な違いは僕はないんじゃないかなと思っております。

ただ、表現の仕方として、どうしてもそういう形で影響と言ってみたり、負担の軽減のときは負担というか、影響の軽減というのは何かぴんとこないんですね、負担の軽減というような、そういうようなことで、やっぱりこの辺はむしろ法制局に呼んで聞いてもらった方がいいんじゃないかと思いますけど、内容的にはそれほど違いはございません。

○浅尾慶一郎君 内容的に違いがないものは法律であれば同じ言葉を使った方が誤解がないんではないかなというふうに思いますんで、負担なら負担で統一された方がいいんではないかというふうに思います。

次に、第三条で、我が国を含む国際社会の安全保障環境の変化に的確に対応し得るよう配慮されなければならないと、これ、駐留軍等の再編の実施に当たってはというふうにあるわけでありますが、この安全保障環境の変化に的確に対応し得るというのは具体的にはどういうことを想定されていますか。

○国務大臣(久間章生君) 現在の米軍が駐留しております対応、対応といいますか態様といいますか、その仕方は、やっぱり最初のスタートは冷戦でスタートして、それに応じる形でやったわけでございますけれども、やっぱり国際環境が変わってまいりまして、非常に多機能といいますか、非常に複雑な敵といいますか、そういうのに対応するような形が必要になってまいりますので、そういう意味では、そういう即応できるような態勢とか、いろんな意味で安全保障環境の変化に的確に対応し得るような態勢をつくっていくというのが必要でございますので、そういうような変化があった場合でもやれるというような意味でここに書いておるというふうに理解していただきたいと思います。

○浅尾慶一郎君 あった場合でもやり得るというのは、今の国際環境というのは、恐らく認識としては国家というよりかは、ある特定の、まあテロ集団という言葉がいいのかもしれませんが、必ずしも国家でないものが場合によっては同時多発的に特定の施設等々をねらって行動をすると、それに対して安全保障上の脅威を感じて対応していくという理解なんだと思いますが、そういうことがまた更に変化をして、例えばかつての冷戦時代のように国家対国家という形になったときには、またそれはそれで的確に対応できるような再編にしなけりゃいけないという趣旨で書かれているんでしょうか。

○国務大臣(久間章生君) いや、そこまで、将来の先のことまで、また後戻りすることまで想定しているわけじゃなくて、現時点で、今までのような状況から変化が起きてきているんじゃないかと。その変化に対応できるように、これから先数年掛けて国内の体制も、米軍も、国内だけでなくて米軍は世界的に変えようとしている、だから我が国もそういうような米軍の国内の配置についても対応できるようにしようという、そういうことと負担の軽減との両方を考えたわけでありますが、ここで言っているのはそういう変化に対応できるようにしようということであります。

○浅尾慶一郎君 次に、第三条二項の幅広い国民の理解ということについては、直接負担が増減する地域に限らず一般的に全国民の理解が必要だということだと思いますけれども、具体的には全国民の理解を得るためにはどうされるということですか。

○国務大臣(久間章生君) 具体的にといいますと、それはなかなか難しいわけですけれども、こういう負担が増加する、影響が大きくなる、そういう地域にこういう交付金をやったり、あるいはこういう事業を実施したりしてもそれはやむを得ないなと。広く国民がそれを支持したり理解してくれるような、そういうことを得ながらやっていきましょうという趣旨でございますので、具体的にどうするかは別として、やっぱりそこの負担が非常に増加するんだというようなことについてはやっぱり広報その他で理解を皆さん、ほかの、そこの地域以外の人にも理解をしてもらう必要はあるんじゃないかなと思っております。

○浅尾慶一郎君 この委員会でもあるいはその他の委員会でもいろいろと議論をさしていただいています。例えば、私自身はかなり高いと思っておりますアメリカのグアムへの日本側の負担というものも含めて全国民の理解ということでいいわけですよね。

○国務大臣(久間章生君) いや、だから、あの二十八億ドルがそのままですと国民の皆さん方もちょっと高過ぎるんじゃないかということで、そこはまだ理解が得られないんじゃないかなと思いますから、我々としては理解が得られるようにコストダウンについても努力せんといかぬなと思っております。

○浅尾慶一郎君 当然努力されるんだと思いますが、これ、理解を得られない場合はどうするんですか、理解されない場合は。

○国務大臣(久間章生君) 国民の理解が得られない場合は、我々がそのプランを具体的になったときに、ここの予算だと、あるいはまた条約だ、あるいは国際約束だという形で、いろんな形で出したときに国会で通らないというふうに思いますから、私は国会でちゃんと通るように、国民の理解が得られるように努力すべきだと思っております。

○浅尾慶一郎君 この法案の中を見ますと、様々な重要事項を政令にゆだねているんですが、政令にゆだねるということは、委員会の中でそれはまだ決まってないとかということになりますから、国民の理解を得るということとは逆方向の対応なんじゃないかと思いますが、それはなぜ政令にゆだねているんでしょうか。

〔理事山本一太君退席、委員長着席〕

○国務大臣(久間章生君) 政令にゆだねる場合は、非常にある意味では国会に対して失礼に当たる場合もあろうかと思いますが、その反面、非常に変化をしやすいようなものについては政令にゆだねている方が国民から見た場合は対応が非常に早くて済む場合がございます。

こういう事業をといったときに、次期国会が始まるまではできませんとか、そういうことにはならぬわけでありまして、だから地域指定なんかについても、やっぱりこれはだれが見てもここは入れてやるべきじゃないかとなったときには政令の変更で対応できるわけでありますから、そういう意味では政令は二面性を持っているわけでありますんで、その辺は政府をある程度信用していただく、よっぽどこれは絶対に法律じゃないと駄目だというようなことをもし必要ならばあれですけれども、そうでなければやっぱり間違ったことを政府がそうやるわけじゃないということで、政令にゆだねている方が対応しやすいという一面もございますので、その辺の兼ね合いの中でこの法律を作ったわけであります。

○浅尾慶一郎君 次に、第六条の再編交付金について伺っていきたいと思いますが、ここでは再編交付金を交付することができるという書き方になっていますけれども、この再編交付金については、答弁では、地元市町村の受入れ表明が必要という答弁がありますが、法律上はその受入れ表明というのはないんですけれども、その根拠はどこにあるんでしょうか。

○委員長(田浦直君) ちょっと速記止めて。

〔速記中止〕

○委員長(田浦直君) じゃ、速記を起こしてください。

○国務大臣(久間章生君) 私は、市町村の受入れ表明という言葉は、たしか表明という形で使ったかどうか、私はたしか使ってないと思うんですよ。表明まで絶対法的要件として必要かどうかということじゃなくて、この事業が円滑に進むために事実上市町村が受入れ態勢をしてくれているなということができればいいという頭が私自身にはございますので、表明という表現は使ってないと思うんですけれども、どこかの委員会で議事録に残っているんでしょうか。

○浅尾慶一郎君 どこかの、ちょっと後でその議事録を読み上げますけれども、受入れ表明が必要だというような答弁があったというふうに理解しておりますが、ただ、今の大臣の答弁で法律上の根拠はない、これ読むとないことになっていますんで、その受入れの準備があればいいということになるんだと思いますが。

例えば、何をもってその受入れの準備とするか。これは質疑通告の二十三番に書いてあるところですけれども、首長が議会又は記者会見等公式の場で、反対だけれども国の防衛のために受入れはやむを得ないと発言するというのは受入れ表明になるんでしょうか。

○国務大臣(久間章生君) 私の念頭には、そういうようなやむを得ないと言っただけでいいということじゃなくて、事実行為としていろんな、例えばやむを得ないという言葉の次に建築確認を認めてくれるとか、いろんな形で事実行為が伴うと思うんです。だから、そういうようなことを一体として見て、米軍再編がこれだったらスムースにいくという、そういう態度だということが分かればいいというふうに思っております。

○浅尾慶一郎君 そうすると、例えば議会は反対の決議をして、これは拘束はないとして決議をしているけれども、首長の方が事実行為を含めた受入れの姿勢を示せばそれは条件が整ったということで、理解でよろしいですか。

○国務大臣(久間章生君) そういう場合もあろうかと思います。どっちもが賛成してくれれば一番、一〇〇%間違いないわけですけれども、議会は反対決議をやったと。しかし、一回やったけれども、その後は首長がいろんな行為をやるのに対して不信任案を出すわけでもないし、それは黙って受入れを議会としても認めてくれているというふうな、そういう状況も場合によってはありますから、それらを総合的に判断して米軍再編がスムースに円滑にここはいっておるという形になるならば、その首長の表明というのは受入れだというふうに理解していいケースが多いんじゃないかと思います。

○浅尾慶一郎君 次に、この再編交付金をもらいますと、地方交付税というのは減額されるんでしょうか。

○大臣政務官(土屋正忠君) お答えを申し上げます。  地方交付税は標準的な行政運営を行う場合に必要な経費でありますので、このような国の防衛というような特定の目的のために支出される特定財源は、再編交付金が交付されたとしても、交付税が減少することはございません。

○浅尾慶一郎君 じゃ次に、再編交付金というのは交付税とは別のカウントになるということですけれども、国からいろんな種類のお金が来るということになればその地域の国庫依存度が高まるというふうになると思いますが、その点はどういうふうに考えておられますでしょうか。

○国務大臣(久間章生君) これは原則として十年間でございまして、恒久的に来るわけじゃございませんから、そのお金に頼るわけじゃなくて、これにはこの期間の限定されているんだというような意識が残りますので、私は国庫依存を強めるということにはならないんじゃないかなというふうに思います。

○浅尾慶一郎君 次に、再編交付金の新設というのは、そうすると、三位一体改革の趣旨と時限措置だから反しないというふうに判断するのか、そこはグレーというふうに考えるのか、総務省、どういうふうに考えておられますか。

○大臣政務官(土屋正忠君) 三位一体の改革というのは、基本的には、国の役割と地方公共団体との役割分担を明確にして、それに伴って税財源と、また補助金、交付金、また地方交付税、この三つを一体として調整するという趣旨のものでございます。基本的には国と地方公共団体との役割というところに着目をした改革であります。

一方、今回の基地交付金、再編交付金は、国の根幹的機能であります国防に関する専ら国の事務に執行する交付金でございますので、さきの三位一体の改革とは全く別の枠組みと、このように御理解をいただければと思います。

○浅尾慶一郎君 先ほどの受入れ表明のところの議事録、ちょっと今見付けましたので読み上げさしていただきますと、大臣はそれが絶対条件というふうに言っておられるわけではありません。「これは、首長さんが受け入れの表明をしてもらうのが一番手っ取り早い話でございます。しかし、そういうような表明をされない場合であっても、その市議会がいろいろな決議をするとか、あるいはまた一定の請願を採択するとか、そしてまた、事実上いろいろなそういうものを受け入れたと思われるような動きがあるとか、いろいろなことがあって、我々としては、それをもって、その市町村はこの法律の趣旨に従って米軍再編の円滑な運営に資する方向で動いているということが確認されれば、私はそれでもいいような、そういう感じがいたしております。」という発言を……

○国務大臣(久間章生君) 今も変わりません。

○浅尾慶一郎君 ええ、発言をされています。  私はここは、しかしその客観的に明確な基準があった方がいいんではないかなというふうに個人的には感じております。つまり、建築確認をする、出してくれるというのが一番明確なんですが、要はその市町村側からすると、お金がぶら下がっていて、客観的に明確な基準がないとなれば、かなり踏み込んだところまでやらないとお金もらえないのかなと思ってしまうんではないかなというふうに思いますので、少なくとも指針ぐらいは法律が通った後に出されたらいかがかと思いますが、その点についてはどのように考えますか。

○国務大臣(久間章生君) 政治というのは難しいわけでして、選挙のときにこう言った手前、それからまだ半年もたっていないのにそんなことは言えないと、しかし気持ちは分かったというようなことだってあり得るわけでありまして、そういうときにその真意をどういう形でつかまえるかというのは非常に難しいわけでありますから、幅広くそういう、まあ確定的なものじゃなくて、幅広く事実上受入れをしてもらうというようなことが何かの形で確認できればいいんじゃないかと。

一方、やっぱり税金でありますから、国民の皆さんに対してはこの法律の趣旨に従ってこうなっていますよということの説明のできるぐらいの内容はやっぱり持っておかないと、今度はこちらの立場としてその法律の趣旨と違うじゃないかと言われたら困りますので、そこのぎりぎりの選択をやっぱりしなければならない、そういうケースもあろうかと思いまして、それであの国会の答弁のときにもああいう言い方をさせてもらっておりますし、これから先も私自身はそういうような幅を持って対応する方がいいんじゃないかなという基本的な気持ちを持っておりますが、一方、交付金というのは税金でございますから、税金の使うやり方としてはもう少し厳しくしなきゃいかぬという先生の御趣旨もよく分かりますので、その辺、何かメルクマールをうまくつくれればつくりたいというふうに思います。

○浅尾慶一郎君 時間が参りましたので終わりますけれども、おっしゃっている、選挙で振り上げたこぶしを落としたいけど落としづらいという趣旨もよく分かるんですが、逆から言うと、何となく防衛省と交渉していてだんだんだんだんハードルが上がるなと首長さんが思うんじゃかわいそうだなと。ですから、そういう意味でハードルが上がらないような指針を出していただきたいという趣旨であります。

終わります。

2007年05月09日 (水)

「中東諸国の国会議員との会議」

連休中ヨルダンに出張をして、中東諸国と我が国の国会議員の会議に参加しました。議員が参加した中東諸国は東からアルジェリア、チュニジア、エジプト、パレスチナ、ヨルダン、バーレーン、サウジアラビア、オマーン、イエメンの九カ国でした。日本からは自民、民主の超党派の国会議員と中東の専門家の学識経験者が参加しました。会議は、中東の方々にも日本の参加者にも母国語でない英語で進めることにより通訳無しで相互理解を深めることが了解事項でしたが、興奮してくると中東の議員はアラビア語で演説をし、その同時通訳を我々が聞くことが多くありました。

会議からの収穫はたくさんありますが、一番の収穫は中東と一言で言っても多様であるということを皮膚感覚で理解することが出来た点です。例えば、ヨルダンの代表はイランの核開発の危険性を盛んに主張しておりましたが、パレスチナやイエメンの代表はそれなら既に核保有国となっているイスラエルにも核を持つなと主張すべきだと強調しました。イランは同じイスラム教の国ではありますが、言語はペルシャ語で主流派はシーア派のイスラム教であり、スンニ派のイスラム教徒の一部からは異質に見られているという印象を受けました。

我が国に対してはもっと積極的に中東諸国で政治的にも経済的にも活動をして欲しいという要望をすべての参加者から受けました。欧米諸国の様に植民地化の負の歴史をこの地域にもたない日本だからこそ出来る政治的な役割があるのだとの指摘もありました。日本から同盟国米国に中東政策での行きすぎについて中東諸国の立場から注意して欲しいとの依頼も数多くありました。そして、中国は例えばドバイに50万人の労働者を派遣し、投資もして目に見える形で活動しているから日本も負けずに頑張れという声もありました。我が方からは、中東からももっと日本に投資をして欲しい旨の要請をしました。いずれにせよ顔を合わせて中東諸国の国会議員と会合を持つことは大切ですので、来年はイエメンのアデンで同様の会議を開催し更に親交を深めることとしました。



参議院議員 浅尾慶一郎
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