あさお慶一郎(前衆議院議員 神奈川4区)

2006年12月14日 (木)

参議院 外交防衛委員会 10号 平成18年12月14日

165-参-外交防衛委員会-10号 平成18年12月14日

○浅尾慶一郎君 私は、ただいま可決されました防衛庁設置法等の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、民主党・新緑風会及び公明党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。

案文を朗読いたします。

防衛庁設置法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)

政府は、本法の施行に当たって、憲法の下、国防の基本方針等の防衛に係る基本政策を堅持するとともに、次の諸点に留意し、その運用に遺漏なきを期すべきである。

一 防衛庁の省移行に当たっては、自衛隊の管理運用のみならず、防衛政策に関する企画立案機能をも強化し、もって我が国の危機管理態勢の充実・強化を図り、国際社会の平和と安全の実現に取り組む姿勢を内外に明確にすること。

二 内閣総理大臣の自衛隊に対する最高の指揮監督権の保持等、現行のシビリアン・コントロールの基本的な枠組みを徹底させるとともに、さらに国民の代表である国会による恒常的な関与を深めシビリアン・コントロールを実効あらしめるため、関係法令の解釈を含め国会に対する説明責任を的確に果たすこと。

三 防衛庁の省移行に当たっては、防衛政策の企画立案及び執行に係る防衛大臣の補佐体制を強化し、もって自衛隊に対する防衛大臣によるシビリアン・コントロールの徹底を図ること。

四 自衛隊の国際平和協力活動の本来任務化に当たっては、これらが従たる任務であるとの位置付けを踏まえ、警戒監視活動等にいささかも欠けるところの生じることがないよう、主たる任務である我が国の国土及び国民の防衛に万全を期すること。

五 防衛庁の省移行、国際平和協力活動等の本来任務化を踏まえ、近隣諸国を始めとする諸外国との安全保障対話・防衛交流を通じて、相互の信頼醸成、防衛政策及び防衛力の透明性の向上に更なる努力を傾注すること。

六 自衛隊の国際平和協力活動に当たっては、我が国の主体的判断と民主的統制の下に参加することを原則とし、今後、自衛隊が海外活動を展開する際には、その国際的な根拠、必要性及び自衛隊が当該活動を行わなければならない必然性等を明確にして、国会における関係法律の審議等あらゆる局面において、国民に対する十分な説明責任を果たすこと。また、従来から本来任務として位置付けられている国の防衛及び新たに本来任務として位置付けられる国際平和協力活動等の性格、内容及び活動の地理的範囲について個別の関係法令の規定の趣旨を十分踏まえること。さらに、国際平和協力活動に際しては、個々の活動の内容や情勢の変化等に照らして、装備品や人員の配置等について適切な整備を行うこと。

七 防衛庁の省移行、国際平和協力活動等の本来任務化を踏まえ、任務の多様化、統合運用の本格化等に対応するよう自衛隊員の適切な人事管理に努めるとともに、勤務環境の更なる改善を図ること。あわせて、負担の偏在、過重な負担の解消を進めるとともに、自衛官の自殺に関し、適切な対応をとること。

八 防衛施設庁入札談合事案、情報流出事案、薬物事案等の一連の遺憾なる不祥事にかんがみ、真に国民の負託に応えるため、抜本的体質改善に努めるとともに、防衛省に移行した後も、これら事案の徹底的な究明及び対策に全省を挙げて取り組むこと。そのため、新たに外部からの人材の登用等、監査・査察等に関する制度・組織の創設を図ることにより、一層の厳格な規律の保持に努め、もって国民の信頼回復に全力を尽くすこと。

右決議する。

以上でございます。

何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。

○委員長(柏村武昭君) ただいま浅尾君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。

本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。

〔賛成者挙手〕

○委員長(柏村武昭君) 多数と認めます。よって、浅尾君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。

ただいまの決議に対し、久間防衛庁長官から発言を求められておりますので、この際、これを許します。久間防衛庁長官。

○国務大臣(久間章生君) ただいま御決議のありました附帯決議につきましては、その趣旨を十分尊重いたし、努力してまいります。

○委員長(柏村武昭君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○委員長(柏村武昭君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。

午後一時に再開することとし、休憩いたします。

午前十一時五十九分休憩

─────・─────

午後一時開会

○委員長(柏村武昭君) ただいまから外交防衛委員会を再開いたします。

委員の異動について御報告いたします。

本日、荻原健司君が委員を辞任され、その補欠として小泉昭男君が選任されました。

─────────────

○委員長(柏村武昭君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。

防衛庁の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として防衛庁防衛政策局長大古和雄君外三名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○委員長(柏村武昭君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。

─────────────

○委員長(柏村武昭君) 防衛庁の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。

まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。久間防衛庁長官。

○国務大臣(久間章生君) ただいま議題となりました防衛庁の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案について、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。

この法律案は、このたび提出された一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案の例に準じて、防衛庁職員の給与について所要の措置を講ずるものであります。

すなわち、第一点は、一般職の職員と同様に新たに広域異動手当を設け、異動距離に応じて定める割合を俸給等に乗じて得た額を支給することとしております。

第二点は、一般職の職員と同様に、管理又は監督の地位にある官職を占める職員に対して支給している俸給の特別調整額の定額化を実施するに当たり、その上限額を定めるものであります。

以上のほか、施行期日、広域異動手当の新設に伴う所要の経過措置等について規定しております。

以上が、この法律案の提案理由及び内容の概要でございます。

何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同あらんことをお願いいたします。

○委員長(柏村武昭君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。

速記を止めてください。

〔速記中止〕

○委員長(柏村武昭君) 速記を起こしてください。

これより質疑に入ります。

質疑のある方は順次御発言願います。

○浅尾慶一郎君 ただいま議題となりました防衛庁職員給与法について質問をさせていただきたいと思います。

まず初めに、現在定率になっております特別調整額というのは年間どれぐらいの金額でしょうか。事務官等と自衛官に分けてお答えください。

○副長官(木村隆秀君) 現行の定率方式におきます防衛庁職員の俸給の特別調整額の年間の金額でありますけれども、平成十八年度当初予算におきましては約三十三億円であります。その内訳は、事務官が約十七億円、自衛官が約十六億円でございます。

○浅尾慶一郎君 定額化の今回の法改正によって人件費はどのように増減するか、お答えください。

○副長官(木村隆秀君) このたびの改正に伴いまして、定額化につきましては、各階級ごとの最高号俸の二五%を上限として、その範囲内で各階級等の種別ごとに定額を定めることといたしております。現在、金額につきましては検討しているところでございます。人件費の影響については今の段階で確たることを申し上げる段階にはございません。

一般職において地方機関の管理職に適用される三種から五種までの手当額につきましては現行の俸給の特別調整額の支給割合と比べて高率の算定割合を設定した上で定額化することといたしていることから、防衛庁職員につきましても、基本的には本庁等勤務以外の管理職に適用される三種から五種、自衛官では三種及び四種でございますけれども、その算定割合が改善することになると思われます。

○浅尾慶一郎君 今回の法改正による広域異動手当の新設によって人件費はどれぐらい増減するんでしょうか。

○副長官(木村隆秀君) 今回の広域異動手当新設に伴う所要額については現在算定中でありまして確たることを申し上げる段階にはございませんけれども、過去参考の、三年間の異動実績から試算しまして約五十億円強になるのではないかと考えております。

○浅尾慶一郎君 それでは、給与の構造改革を踏まえた防衛庁全体の人件費はどういうふうになりますでしょうか。

○副長官(木村隆秀君) 広域異動手当の導入に当たりましては、人事院勧告を受けて昨年から進めている給与構造改革の中で、昇給抑制等によりまして手当新設のための財源を確保した上で平成十九年度から実施することとしたものでございまして、総人件費は増加をいたすものではございません。

○浅尾慶一郎君 本件の法改正を受けて階級に応じた給与のバランスが今までとは変わることになります。変わること、変わってはいけないということを言うつもりはありませんが、職員の能率や士気への影響を、その変わった結果、どういうふうに考えておられるか、そのことについて防衛庁長官に伺いたいと思いますし、あわせて、その変わってもどのようにして職員の士気を鼓舞していくか、その点も含めてお伺いしたいと思います。

○国務大臣(久間章生君) 今度のこの広域の手当によりまして異動の円滑化は図れると思いますけれども、士気に直ちに影響するかどうか、この辺はなかなか一概にちょっと言えないと思います。

いずれにしましても、職員のやっぱり士気が向上するように手当等も含めまして我々は非常に気を遣っているところでございますが、今回はやっぱり一般職のこれに準じてやっているわけでございまして、防衛庁の職員の給与等についてそういうふうな形でいいのかどうかも含めて御党からもいろんな衆議院の段階でも提言がございました。私たちもやっぱりそういうことについては別建ての法律で本当にできるのかどうか、そこも含めて検討しなきゃならないと思っておりますが、やはり実際はなかなか別建てのやつは難しいと思っておりますから、まあ一般職に準じて従来からのとおりやっているところであります。

○浅尾慶一郎君 次に、自衛官の給与水準について伺いますが、平均年齢が若いということもあって、一般職の国家公務員の警察官やあるいは海上保安官と比べて少し安くなっているんではないかなというふうに思いますが、まずその自衛官の平均給与がいかほどであるかということと、今申し上げました警察官や海上保安官と比べてどうであるか、そしてそれを高いと考えるか安いと考えるか、お答えいただきたいと思います。

○副長官(木村隆秀君) ただいま先生御指摘のとおり、自衛官の平均年齢が若うございますから、平均した給与というのはおっしゃるように低うございます。本年七月一日現在の自衛官の平均給与の月額でございますけれども、約三十三万九千円でございます。  人事院が行いました平成十八年の国家公務員給与等実態調査によりますと、一般職の行政職(一)の平均給与月額は三十八万一千円でございます。公安(一)のそれが三十八万五千円でございますから、いずれにいたしましても一般職の平均給与月額が高くなるということでございますけれども、今先生おっしゃられましたように、自衛官に比べて平均年齢が高いことが主たる原因ではないかと考えております。

○浅尾慶一郎君 それでは、他国の例でお伺いしたいと思いますが、他国との比較という意味でですね、米英の軍人と比べてどうでしょうか。それは、将の場合、一佐の場合、一尉の場合、曹に対応する階級で比較をしていただきたいと思います。

○副長官(木村隆秀君) 軍人の給与というのは、それぞれの国におけます軍人の地位ですとか、また徴兵制、志願制といった兵制等の在り方によっても異なっておりますし、それぞれの国の給与体系、年金、公務災害補償等も含めた全体の中で位置付けられるものであると考えております。

したがいまして、単純に自衛官の給与だけを諸外国の軍人と比較をするということは難しいことでありますけれども、先生が今御質問をしていただきましたので、あえて比較をいたしますと、上位の階級では米軍人が高い、下位の階級では自衛官の方が高いと言えるのではないかと思います。

また、昨年一月現在の各階級の初号俸の俸給月額を一ドル百七円で単純に比較をいたしますと、今先生の御指示のありました、自衛官の一佐は四十四万一千円であります。米軍のそれに対しまして大佐は約五十二万九千円。自衛官の曹長は約二十二万二千円、米軍の曹長は約三十四万二千円であります。一方、自衛官の二士は約十六万円、米軍の二等兵は約十二万二千円となります。

○浅尾慶一郎君 今、単純には比較はできないというお話ではありましたけれども、どちらかというと、階級の高い方は米軍の方が高いということでありますけれども、そのことは国の状況によって違うから、そのことのみでもって今後日本の自衛官の待遇をどうこうしようというふうに考えないのか、あるいはやはりほかの国と比べて高いところ、要するに階級の上の方が日本が割と、一佐と大佐を比較すると約八万ぐらいですかね、違う、あるいは曹長でも十二万ぐらい違うということでありますので、そこのバランスについて検討の余地があるのかないのか、その辺について御所見を伺いたいと思います。

○国務大臣(久間章生君) この辺は結構難しいわけでございまして、我が国の場合は将と将補の俸給月額につきましては一般職の指定職と同額という、そういうようなことにしておりますので、そういう関係もございまして、向こうとこちらとやっぱり若干その辺での違いが出てきているんじゃないかなと思います。

○浅尾慶一郎君 それでは次に、いわゆる手当、給与本俸ではなくて手当の方について伺いたいと思いますけれども、まずイラク人道復興支援等についての手当について伺いたいと思いますが、カンボジアでのPKOでの金額が基準というふうに聞いておりますけれども、プノンペンでの停戦監視が日額八千円であったようでありますが、イラクの領域における医療、給与、施設整備等に従事する方の手当が日額二万四千円、又は二万円というふうに、カンボジアのときの停戦監視では八千円だったのに対して約三倍になっている例もあると。二万四千円ですからちょうど三倍ですけれども、これはどういう理由でそういうふうになっているんでしょうか。

○副長官(木村隆秀君) イラク人道復興支援等の手当の支給水準でありますけれども、国際平和協力手当と同様に、派遣地の地域の勤務環境の劣悪性、業務の困難性というものを考慮をして、まず基本的に定めているところでございます。

その中で、イラク国内において業務を従事した場合、砂漠地域における勤務環境の劣悪性及び安全を確保しつつ行う業務の困難性等を踏まえて、今先生がおっしゃいましたカンボジアのPKO等国際平和協力手当の最高額と同じく二万円といたしたところでございます。

ただ、宿営地の外で武器弾薬を携行しつつ行う業務等もあるわけでございまして、その業務の困難度が高いというものに従事した場合にはこれを上回る二万四千円を支給するということとされたわけであります。

○浅尾慶一郎君 砂漠であるということで業務が困難だということなんですが、単にその国の気候を比較すれば、カンボジアも、これはまあどちらかというと熱帯雨林の下で、むしろ湿気も多くてそっちの方が大変なんではないかなというふうに思うんですけれども、その点はいかがですか。

○国務大臣(久間章生君) そういう劣悪性といいますか、そういうだけじゃなくて、やっぱり危険度といいますか、そういうような観点からいっても結構危険が伴うというようなことからその最高額を持ってきたということにしているわけでございまして、そういう点では、カンボジアあるいはルワンダに横並びといいますか、そこの最高額をもって充てたということを理解していただけるんじゃないかなと思っております。

○浅尾慶一郎君 今長官から業務の危険度という言葉がございました。実は、これは計算の段階では、昨日のレクでも危険ということではないという説明だったんですが、まあ長官が率直に危険があると、だからそういう差にしてあるというふうにお答えいただいたのは非常に率直なお答えだなというふうに思いますが、これは危険があるという理解でよろしいですね。

○国務大臣(久間章生君) 特に武器を携行した場合にはそれに上乗せして二万四千円まで出しておるわけでございますから、武器を携行して外に、宿営地外に出るというようなことも考えますと、そういうことがやっぱり度々あるということを考えますと、先ほどのルワンダ、カンボジアよりもやはり手当が高くなってもやむを得なかったというような、そういう感じであります。

○副長官(木村隆秀君) 浅尾先生、ちょっと補足をさせていただきたいと思いますけれども、カンボジアの場合も、プノンペンの市内は先生のおっしゃるとおり八千円でございますけれども、国境付近が二万円ということでございまして、そこと合わせて二万円というところへ置いたということを御理解いただければ有り難いと思います。

○浅尾慶一郎君 首都プノンペンということであれば、今度、航空自衛隊が輸送されるバグダッドは首都であるわけですから、バグダッドの、同じ首都で比較する場合に、じゃ、なぜプノンペンの八千円に対してバグダッドが二万円になるのか、その御説明もいただきたいと思いますけれども。

○国務大臣(久間章生君) バグダッドの場合は一万六千円のはずでありますから、若干下がっております。まだバグダッドの空港内は比較的まだ安全度が高いと。

○浅尾慶一郎君 私、この質問通告もしてあるんですが、もう長官がそういうふうにおっしゃっていただいたんで、多分そうするという答えになると思いますが、私の問題意識は、これは危険度が高いんですよ。ですから、この際、危険性を正直に評価した手当にした方がいいんではないか。今はその苦しい説明の中で手当の額を増やしているのを、今、正に長官が言われたように、率直にカンボジアと比べて危険性が高いからというふうにされたらいいんではないか。

まあそれは、そういうふうにすると、その間のいろんな国会答弁で、いや、危険がないところだというところと矛盾が出るかもしれませんが、実際に行かれる自衛官のことを考えたら、危険性を評価した、正直に評価した手当にした方がいいんではないかというふうに思いますが、その点について、長官の率直な御答弁をお願いしたいと思いますが。

○国務大臣(久間章生君) ただ、この給与とかそういうものを決めるときに、不確定要素といいますか、危険度というようなやつはなかなか数値として評価がしにくい点がございまして、だから、どこかと比べてどうだ、これよりはちょっと高くしようとか、そういうような配慮をやっぱりせざるを得ないんじゃないかなと思っておりますが、先ほど私がちょっと言いました航空の場合は今度はちょっとまた違っていて、そこに滞在する時間数が短いとかいろんな、要するに数字でもって説明ができるようなそういう裏付けをやっぱりどうしても要求されますのでそういうことをやっておりますが、実態としては、先ほど先生言われるように、本当は危険率をどういうふうに加味するか、そういうことについてのいろんなことができればいいんですけれども、これがなかなか数字として表すのが難しいという点もございますので、研究してみようと思います。

○浅尾慶一郎君 是非研究をしていただきたいと思います。

ちょっといろいろ調べたら、やはりこれは説明が付かない例もあるというんですね。例えば、航空輸送に関して、イラクの領域にいる場合には一万二千円なんですが、クウェートの領域のときには六千円と、金額に差があるんですね。これ、どういう説明をされてこういうことになっているんですかね。

○委員長(柏村武昭君) どなたがお答えになりますか。木村防衛庁副長官。

○副長官(木村隆秀君) 先ほど申し上げましたこととも関連をするんですけれども、業務の困難性ということで一応区切っているということでございます。

○浅尾慶一郎君 イラクの空域、領域にいると業務が急にその同じ航空機操縦していて困難になるということですかね。

○国務大臣(久間章生君) 危険という言葉を使わずに困難性というふうな表現でやっているところの内容は、イラクの空域ではやっぱりどこから砲撃されるか分からないというようなそういう状況がやっぱり加わっておるのは事実でございまして、まあ困難性という表現することでやっておりますが、やっぱりそこは危険度の違いを反映させていると、正直言ってそういう面がございます。

○浅尾慶一郎君 ですから、やはり同じ業務で、何というんですかね、クウェートからイラクに移った瞬間に変わるというのは、率直に危険、危険度というのを正直に入れられた方がいいんではないかと。先ほど防衛庁長官が研究をしてみたいというふうにおっしゃっておられたので、是非その点についての確認の御答弁をお願いしたいんですが。  いろんなほかの要素があって危険という言葉が使えないということなのかもしれませんが、それではだんだんと世の中に対する説明も難しくなると。ですから、率直に危険なものは危険だからそういう手当を計算するんだと。どう客観的な水準作るのかは難しいと言われればそのとおりかもしれませんが、既にイラクとクウェートで六千円の差を付けているのも、じゃ困難度に、どこから何が飛んでくるか分からないから困難度が倍になるんで六千円だというのもある種客観的な評価だと思いますので、そういうことで、危険性ということを正直に評価する体系を是非検討されたらいかがかと思いますが、御答弁をお願いしたいと思います。

○国務大臣(久間章生君) 先ほど言いましたように、なかなか数値に表すのが難しいので危険度という、危険度といいますと非常に何か客観的にできそうな感じもしますけれども、難しいのでそう言っているわけでありますが、これから先、どういうような表現で、あるいはどういうような基準で差を付けるか、差の付け方については研究してみようと思います。

○浅尾慶一郎君 その手当について、次の質問に移りたいと思いますけれども、周辺事態法あるいは武力攻撃事態法と自衛官の手当について伺っていきたいと思いますが、周辺事態法やあるいは武力攻撃事態法には、イラク特措法第十四条の人道復興支援等手当に関するような規定がないんですね、PKO法には国際平和協力手当の規定があるんですけれども。その正に今の困難度、危険度ということでいった場合には、イラクやPKO並みの特別な手当がないことが本当にいいのかどうかということについて、まず現状の御説明をいただいてそのことの理解をちょっと伺いたいと思いますけれども、いかがでしょうか。

○国務大臣(久間章生君) まあ船舶検査なんかの手当については……

○浅尾慶一郎君 それは次の質問でございます。

○国務大臣(久間章生君) そういうあれですけど、周辺事態については、やっぱり我が国のこのまあ領海内といいますか、そういうのが一応原則になって、それからの延長でございますから、この辺になるとどういうふうな定め方をするのがいいのか、これはこれから先の決め方でございますが、実を言うと、領空侵犯なんかがあったときに今スクランブル掛けていますよね。こういうやつについても、本当からいうと危険度は物すごく本人は感じるわけですね。

だから、そういったものとの比較とかいろいろ難しい点がございまして、海外に出ていく場合の手当についての決め方と、こういう我が国の周辺で周辺事態が発生した場合、あるいは周辺事態の中でまた船舶検査みたいな形で出ていく場合、その辺でどういうふうに決めたらいいか、これから先やっぱりちょっとその辺は、むしろどう決めたらいいのかを研究しなけりゃならない分野じゃないかと思いまして、ちょっと、今までの類型化されている海外に出掛けていくときの危険手当といいますか、そういうものの研究よりも更に難しい分野がちょっとございます。

○浅尾慶一郎君 ちなみに、テロ特に基づいてインド洋等で例えば協力支援活動に従事をした場合は、先ほどのイラクで活動されている方と比べてかなり手当の額が、これは政令で規定しておるようなんですけれども、安いような感じがします。

お手元に資料があれば読み上げていただいても結構ですし、私の方で読み上げろということであれば私の方で申し上げますと、例えばインド洋の各区域における航空機乗員又は艦船乗組員が行う支援活動というのは一日千四百円、インド洋の水域における洋上補給も千四百円と。あるいは、インド洋の沿岸の水域で長官の定めるものの一日四時間以上の航海、まあ航海しているだけという場合は一日四百円ということで、この関係で一番高くなっているのはパキスタン内の港湾等の区域のうち長官の定めるものにおける協力支援活動等で四千円ということなんですが。

今申し上げたような金額と、イラクの二万四千円あるいは二万円といったところ、あるいは航空自衛隊の一万二千円、クウェート内の六千円というものを比較したときに、率直に、まあクウェートの六千円と一番比較できるのはインド洋の航空機乗員の千四百円ということなんでしょうけれども、その差というのが本当に、何というんですかね、合理的に様々な要素を含めて計算したのか、それとも何となくとはなかなか言えないでしょうけれども、私の方からすると何となくイラクの方が危険だから決めたというふうに思えるんですけれども、今申し上げたようなことについての感想ないしは印象をまず伺いたいと思います。

○副長官(木村隆秀君) 今の先生お手持ちにあるんだろうと思いますけれども、イラクにおけますその手当、船のところはイラクもテロ特も一緒のところでございます。これは、船に乗る場合には船員手当というのが別途支給されますんで、それを加味しながらも、あっ、乗組員手当、失礼いたしました、が支給されますので、それを加味したものになっているんだろうと思います。

○浅尾慶一郎君 乗組員手当というのは、ちなみにどこにいても同額ということですか。あるいは、危険地域、まあ困難地域というんですかね、に行くと乗組員手当が増える仕組みになっているんでしょうか。

○副長官(木村隆秀君) 階級によって少々差が出ておりますけれども、その航海区分、水域によってもその額が変わってきていると、こうなっていると思います。

○浅尾慶一郎君 そうすると、例えばイラクに行かれた場合には、水域、イラクとじゃあインド洋とで乗組員手当は具体的な額で、階級はお任せしますけれども、お答えをいただければと思いますが。

○副長官(木村隆秀君) 失礼いたしました。  乗組手当というのは俸給の三三%と、これは決まっております。

○浅尾慶一郎君 海域は関係なくということですね。

○副長官(木村隆秀君) 乗組手当は海域どこでも変わりません。ただ、変わりますのは航海手当、先ほど申し上げましたように、階級等々によって変わります、航海手当というのは変わってくるということでございます。

○浅尾慶一郎君 航海手当は、いる海域によって違うということですね。  私の質問は、航海手当の場合は危険度の高い、例えばイラクとインド洋で違うのかどうかということを伺っています。

○副長官(木村隆秀君) 水域の距離によって一律で決められております。

○浅尾慶一郎君 それでは、防衛庁長官に最後の質問で伺いたいと思いますが、周辺事態法でかつて予算委員会でも質疑をさせていただきましたが、仮に周辺事態だと認定を、今後、北朝鮮が再度の核実験等を行った場合に認定する可能性があるということを防衛庁長官もいろんなところでおっしゃっておられますが、その場合に、自衛官が出動して船舶検査等に従事した場合でもこのイラクのような手当というのは付かない、今の法律でいえば当然付かないということになるわけでありますが、これはそういうものを今後設ける方がいいのか、あるいはそこまで分からないけれども研究をしてみたいということなのか、その点について伺いたいと思います。

○国務大臣(久間章生君) 船舶検査につきましては、船舶検査手当というのをもう既に類型化してつくっておりますので、それで対応しようと思っております。

○浅尾慶一郎君 では、後方支援の場合はいかがですか。周辺事態として認定をして。

○国務大臣(久間章生君) 周辺事態の場合は我が国の周辺で後方支援をやる形でございますし、しかも、戦闘地域から一応外れている形になっておりますから、そういう点ではやっぱり若干危険地に出向いているのとはちょっと違う感じでございますので、そういうときにどういう手当にするか。周辺事態法が適用されたとしても、船での後方支援というのは一応安全な地域でやるということになっておりますから、それほどの危険性は伴わないところで一応やる形になろうかと思います。

○委員長(柏村武昭君) 浅尾慶一郎君、ほとんど時間がありません。

○浅尾慶一郎君 イラクも一応戦闘地域ではないという、実態面は別ですけれども、ないということになっておりますので、そういう意味でいうと、周辺事態で認定されて後方支援する場合と、そこは客観的に状態を見て検討をするべきではないかなと思いますが、その点について最後に伺って質問を終えます。

○国務大臣(久間章生君) それは確かにそうなんですけれども、周辺事態の場合はどちらかというと、我が国のより近い方に安全なところでやるわけでありますから、ああいうふうに海外に行ってそこの予測ができないようなところに行って、しかも、空に行っておっても下からミサイルを撃たれるような地域とは若干違うわけでございますから、そういう点ではこちらの場合は一応向こうに準ずるような形じゃなくて、国内との、ほかとのバランスを考える必要の方が大事じゃないかなと思っております。

2006年12月13日 (水)

参議院 教育基本法に関する特別委員会 11号 平成18年12月13日

165-参-教育基本法に関する特別…-11号 平成18年12月13日

○浅尾慶一郎君 民主党・新緑風会の浅尾慶一郎です。

まず初めに、タウンミーティング調査委員会の調査報告書というものが本日出ております。この点、様々なやらせ質問というものもありましたが、簡潔に、まとめられました官房長官、責任ではないんですけど、ある種の所管という意味で官房長官に、どういう認識を持っているかということについて、まずお伺いしたいと思います。

○国務大臣(塩崎恭久君) 大変長い間掛かりましたが、百七十四回のタウンミーティングすべてについての調査を一区切り付けて、今日、林委員長の方から十二時半から発表させていただきました。

既に、様々な委員会の質疑等々で出ているわけでありますけれども、全体として、これまでの教育改革タウンミーティングに加えて、十回のタウンミーティングでいわゆるやらせ質問というものがあったということでもあり、これ実は延べ人数にしますと六万八千人ぐらいが参加をしていただいたタウンミーティングでありますが、その他謝礼の問題、それから発言の内容は依頼しないでも、発言をしてほしいという依頼をした、そういったケースもかなり、これはかなりあったということで、元々国民との双方向での対話の場ということであったはずのものが、その基本から外れていたんではないかというおそれが間々見られるということで、また一方で、この委員会でも大分御指摘をいただきましたけれども、契約の中身について、まあ世間の常識では考えられないような貴重な税金の使い方をしている、無駄遣いが行われているということを見て、これは大いに反省をし、そして国民との双方向の対話というのはやはり必要であります。政策をつくるにはやっぱり必要でありますから、新しいやり方を、今回の教訓を引き出した後につくっていくべく早急に対応をしていきたいと、このように考えているところでございます。

総理からも、官房長官中心に新たなやり方を早急につくるようにということでもございますが、その原点は、総理からも、今回の問題についての国民に対して不信感を招いてしまったことについては大いに反省をするようにと、こういうことで我々としても担当する各大臣反省をしてけじめを付けていきたいと、このように思っておるところでございます。

○浅尾慶一郎君 今官房長官から対話の場というお言葉がございました。実は先般、平田オリザさんという劇作家の人と話をしていまして、会話と対話の違いということを私も改めて認識をしたんですが、会話というのは仲間うちですると。対話というのは、意見が違う場合にその意見の違いを、あなたの考え方はこういう意見ですねと、私の考え方はこういう意見ですと、それぞれに了解した上でその接着点を図るというのが対話だということで、そういう定義をしていまして、そういう定義の対話の場だとすると、やらせ質問というのは非常に問題があるということを改めて指摘をさせていただきたいんですが。

そこで、教育改革で五回、そしてその他で十回あるということでありましたが、こちらの厚い方の報告書を読ませていただいたところ、その他の中の大部分は実は司法制度改革であります。司法制度改革のタウンミーティングでなぜやらせ質問をしたかというと、そもそも司法制度改革というものに余り一般的な国民がまだなじみがないと。なじみがないから質問がなかなか出ない可能性があるのでやらせの質問を頼んだというのが、この報告書に書いてあります。それはまあ、そういうこともあってはいけないと思いますが、なじみがないなら、そういう発想というのも致し方ないとまでは言いませんが、そういう発想もあり得なくはないかなと思います。

ところが、問題は教育改革の方でありまして、教育改革の方は何て書いてあるかというと、こうした教育改革あるいは教育基本法改正に関して、文部科学省が過去に主催したフォーラム等の状況から見て、教育基本法改正に反対する者のみが発言する可能性があり、賛否両論幅広い意見が出るよう配慮する必要があると考えたとはっきり書いてあります。

今申し上げましたように、反対の人しか発言しないんだったら反対の人しか事実上はいないということなんだと思うんですよ。つまり、力強く賛成だったら、そういう人が出てきて賛成すればいいと。何となく賛成というのは、その強さとは違う。それから申し上げたいのは、対話ということで言えば、その主催者側と考えが違うんだったら、その人たちの考え方はこうですと、政府の考え方はこうですということを本来説明すべきだったんではないかというふうに思いますが、そういう観点から質問をこれ、伊吹文科大臣にさせていただきますけれども、要約しますと、反対の人しか来ないから賛成側でやらせ質問をしたというのは、全くもってけしからぬというふうに思いますが、そういう認識を文科大臣も持つかどうか、伺いたいと思います。

○国務大臣(伊吹文明君) 私は当時、率直なところ文部科学大臣をしておりませんから、当時の模様を事務局に伺いますと、反対の人ばかり来るからではないんですよ。ある意味では逆で、要するに逆やらせというのか、動員のようなことが過去に行われて、そしてそれらの人たちだけで会場が埋まっちゃって、一方的な意見が次々と述べられるという事実がかつてあったと。であるから、バランスの取れた構成にしたいということであったと伺っています。

○浅尾慶一郎君 いや、私の質問の趣旨は、動員かどうかは別として、まあ動員であったとしても、もし賛成の人がいれば自然に賛成の人も来てやればいいということなんではないかと。それをあえて反対しかいないから賛成側を動員するというのもおかしな話ではないでしょうかという質問なんです。まあそう思われないというなら思われないで結構です。

○国務大臣(伊吹文明君) 議員会館の前に今大勢の人たちが来ておりますね。しかし、同時に賛成の人たちも世論調査でたくさんおられるわけですよ。そうすると、あの人たちだけの意見だけを聞いて物事を決めたらいいんじゃないかということになると、どうもそうとは思わないですね。

○浅尾慶一郎君 私が申し上げていることはそういうことじゃないんです。もし本当に賛成なら、なぜ賛成の人がそういうところに行って賛成だと言わないんですかという質問です。

○国務大臣(伊吹文明君) それはやはり、なぜ言わないといっても、大勢の人が動員されて来ちゃったら入れませんよね。

○委員長(中曽根弘文君) 速記を止めてください。

〔速記中止〕

○委員長(中曽根弘文君) 速記を起こしてください。

○浅尾慶一郎君 私が申し上げているのは、強く反対しているからその会合に出る人がいるかもしれない、しかし何となく賛成しているからいないということ、という認識を持っておられるかどうかということをまず伺います。

○国務大臣(伊吹文明君) 例えば自分たちの今までやってきたこと、仕事に関係が非常にある人は、これは制度だとか仕組みが変わることに対してどちらかといえば非常にやはり不安を持ちますから、そういう人たちはたくさん出てくると思いますし、そうじゃない人たちは、気持ちの上では賛成であってもそれほど熱意はないかも分かりませんね。

○浅尾慶一郎君 ということは、それほど熱意がないからお金を使って依頼をするしかなかったという認識を持っておられるかどうかです。

○国務大臣(伊吹文明君) それは全く違うでしょう。やはりそれは、それは全く違うと思いますよ。それはバランスが取れた意見を聞きたいということであったから、それは行き過ぎがあったということは私は認めますよ。認めますが、しかし、文部科学省の当時の職員としては、例えば会場にこのバランスの取れた人たちが入ってもらいたいと思ったってそれは当然のことじゃないんでしょうか。

○浅尾慶一郎君 実は、質問をされた方の中に文部科学省から出向されていた方もいるという報道もありますが、その点について文部科学大臣、確認されておられますか。

○国務大臣(伊吹文明君) 具体的にはどこの報道でしょう。

○浅尾慶一郎君 日経新聞にそういう報道が出ているというふうに聞いております。

○国務大臣(伊吹文明君) 私は出向者が質問したということは伺っておりません。

○浅尾慶一郎君 仮に、出向者がその質問をしていたとしたら、さすがにそれは行き過ぎだというふうに思われますか。

○国務大臣(伊吹文明君) 事実関係を確認しておりませんので、お答えは控えさせていただきます。

○浅尾慶一郎君 いや、仮定の話です。仮に出向者が質問したらどうだということです。

○国務大臣(伊吹文明君) 仮定の話にはお答えはできません。(発言する者あり)

○委員長(中曽根弘文君) 速記止めてください。    〔速記中止〕

○委員長(中曽根弘文君) 速記を起こしてください。

○浅尾慶一郎君 それでは、質問の仕方を変えさせていただきたいと思います。

役所から出向している人が、これは法案を作っている立場というふうに定義をすれば、その人がその立場を明らかにしないでタウンミーティングという場で一般の人のように仮に質問していたとしたら、それは問題があるというふうに私は認識をいたしますが、大臣はそういう認識を持たれないということでよろしいんですか。

○国務大臣(伊吹文明君) まず、出向者は法律を作っている立場じゃないんじゃないでしょうか。出向者は地方の吏員になっておるはずですよ。ですから、その人が仮に出向者であっても、タウンミーティングに参加するのは自由ですし、発言することは自由だと思いますが、私は先ほど先生に、新聞の報道にということを先生はおっしゃって、どの新聞ですかと聞いたら、日経新聞とおっしゃいましたね。私の手元にあるのは日経新聞じゃないんですよ。そのことが書いてあるのは朝日新聞です。

ですから、それほど事実関係がやっぱりはっきりしないから、だから具体的にどこの教育委員会でどうだということをおっしゃっていただければ必ず政府委員に答えさせますし、私が知っていることはお答えをいたします。

○浅尾慶一郎君 それじゃ、政府委員の方に伺いますけれども、政府委員が、過去のそのタウンミーティングで質問された人のリストはあると思いますが、その中に文部科学省から出向された人はいましたでしょうか。

○政府参考人(田中壮一郎君) 文部科学省から出向者、出向しておる者が発言をしたというような事実はございません。

○浅尾慶一郎君 じゃ、そういうふうに最初から答えていただければよかったと思うんですけれども。

それでは、次の質問に移らさせていただきたいと思います。(発言する者あり)そういう質問をしてくれればって、その質問の途中をいつも遮って答えられる方がいるからそういうふうに申し上げた次第であります。

質問、次の質問、条文にのっとって質問をさせていただきたいと思いますけれども、この条文の第二条のところに定められております自律の精神というのがありますけれども、これは具体的に、様々この委員会の中でも質疑があったと思いますけれども、どのような精神かということを伺いたいと思います。

○国務大臣(伊吹文明君) いろいろな解釈があると思いますが、法案の提出者として提出者の意思をお示しするという極めて大切な作業としてお答えをしたいと思うんですが、自律の精神とは、自分で自分の行為を規制して、外部からの制御というんですか、外部からの力ではなく、自分の立てた規範に従って自分で行動できる精神ということだと思います。

○浅尾慶一郎君 そうすると、そういうことができない人が自律の精神に欠ける子供ということになりますでしょうか。

○国務大臣(伊吹文明君) そういう、そういう精神に欠けないように教育をするということです。

○浅尾慶一郎君 それはそうなんですけど、その次の質問でもあるんですが、なかなか、何というんですか、自分で決められるということを教育していくというのは難しいと思うんですね。具体的にどういうふうにすればそれが達成できるか、学習指導要領に、現在の内容でできるかどうか、あるいは書き加える必要性があるのかどうかも含めてお答えいただきたいと思います。

○国務大臣(伊吹文明君) 私が完全に自律の精神を持っているかと言われたら、私は持っておりません。先生が一〇〇%持っておられるかどうかも私は分かりません。しかし、できるだけそれに近づくように努力をするということですから、現在の学習指導要領に書いてあることは、例えば自分のことは自分で考えるような姿勢を身に付ける、責任を持って決めて行動するという態度を養っていく、また、生徒会や学校の問題を自分たちで話し合って決めるような活動をすると、こういうことがいろいろ書かれております。

これで十分かと言われれば、不十分であるから、現在、規範意識の低下だとか自己統制の面でいろいろ社会的な問題が出ているんだと思いますから、今おっしゃった教育基本法の二条が含まれているこの法案をお認めいただければ更に今の学習指導要領に何がしかのものを加えていくということになろうかと思います。

○浅尾慶一郎君 もし、事務方でも結構ですけれども、具体的に書き加える、その今おっしゃった何がしかの部分というのは具体的にどういうものになるか、お答えいただけますでしょうか。

○国務大臣(伊吹文明君) そうですね、例えば国際社会の、これはそれを書き加えるかどうかというのはまだ何も決めていないんですよ。だけど、私の感じをお聞きになっているから私の感じを申し上げれば、先生のお父さんもそうだったように、国際社会の中で活躍をしていくためには、相手の歴史、相手の宗教的背景、そのようなものを認めた上で、自国のことを自国で判断していたような人の過去の業績を教えていくとか、こういうことは非常に大切になろうと思いますし、あるいはまた、苦難のときにあっても相手と迎合せずに、最後は自分を貫いた人はこういう人だったとか、いろいろやり方があるんだと思います。

○浅尾慶一郎君 先ほどもちょっと、なかなか教えるのは難しいんじゃないかというふうに申し上げました。私も、その自律の精神の必要性はそのとおり感じております。私自身が自律しているかどうかというのは、大臣おっしゃったとおりで、そうでない部分もあると率直に認めますが、その上で今教えるというふうに御答弁されていたんで、これは法案と直接関係するかどうかは別として、むしろ課題を、問題点を言って、その人だったらどう解決するか考えさせた方が教えるというよりかはいいんではないかなと思うんですが、その点についてはどう思われますか。

○国務大臣(伊吹文明君) その学習指導要領に沿って現場の教師が取るべき態度としては、今先生がおっしゃった方がよろしいと思います。

○浅尾慶一郎君 それでは、次の質問に移らせていただきたいと思いますが、第五条の二号の国家及び社会の形成者としての必要な素質、これもどういう素質かということをお答えいただけますでしょうか。

○国務大臣(伊吹文明君) 提案者としての考えを申し上げますと、まず我々はやはり国家の一員であるわけですから、当然のことでありますが知徳体、これのまずバランスが取れて、生涯にわたって自己実現を目指す、今言った自律的な人であり、同時に、国家の一員でありますから、国家や社会の形成に主体的に自分も参画していく人であり、同時に、その国家や社会を維持していくに必要な自己規制と義務を果たせる人であり、さらにまた、この日本の伝統と文化を基盤とした上で国際社会で生きていける人間、まあこういう資質というのが必要だと思いますが、それはなかなか難しいねと、多分おっしゃるでしょう。私も、今の資質が完全に身に付いているとは思いません。しかし、一歩一歩そこへ近づいていくように努力をするから目標と書かれているわけです。

○浅尾慶一郎君 今、正に言われた、なかなか難しいと思います。これもこの委員会で、この間やり取りを、質疑をさせていただいた中で、過去の、例えばそういう素質を持っていられた人の例を教えられるというようなことをまた言われる、御答弁になるのかもしれませんが、それはそれで大切だと思いますが、それ以上に、今申し上げましたように、自分で考えてそういうところに達する方がもっと自発的なんではないかなというふうに思いますが、そのことも含めて、現在の学習指導要領の記載内容で足りるか、あるいは書き加えるとしたらどういうことになるのか、お答えいただきたいと思います。

○国務大臣(伊吹文明君) 今言ったような、やはり日本の国が、あるいは世界の中でいろいろな国民が自国のために果たしてきたような事例を示して、君ならどうすると、まあ先生の言葉で言えば、そういうことを重ねていくということ以外にはないと思いますね。

○浅尾慶一郎君 次に、第五条の三号の中に、「国及び地方公共団体は、義務教育の機会を保障し、その水準を確保する」と。この水準というのを、まず学力というふうに理解したらいいのか、あるいは学力も含めてその他のものもあるのか、その点についてお答えいただきたいと思います。

○国務大臣(伊吹文明君) 私は、学力は結果だと思います。  やはり大切なことは、教育の内容ですね、それから教員の質と数、それから教育の条件、つまり、教職員の数、学校の施設設備、これは義務教育においてはやはり基本的に日本のどこに住んでいても同じようにすると、そのために義務教育国庫負担金や交付税の中の算定基準があるわけです。それが確保されるように努力をすると。そして、その結果として児童が一定の水準の学力を身に付けるということだと思います。

○浅尾慶一郎君 そうすると、これ、質問通告させていただいております次の質問になりますけれども、今の現状の義務教育、まあ、地方分権の中で知事会がいろいろ主張したこともありますけれども、現状の国庫負担金制度の中で、それを国が担保する今の仕組みを変えずに、全国一律でその水準が維持されるものをこの教育基本法を改正した後も続けていくという理解でよろしいですか。

○国務大臣(伊吹文明君) これは、まず今回の我が方の政府が提案した教育基本法は、国と地方とがその役割を分担するということを書いていることは御承知のとおりです。そして、義務教育国庫負担金が先生がおっしゃったような背景があって三分の一になったということは確かなんですが、これはあくまで国庫負担金ですから、国庫が負担しているのは三分の一であって、これに見合う税源は当然地方へ移譲しているわけですから、地方が三分の二を持っておられると。

しかし、そのような形で今後もいいかどうかということについては、例えば、この場でもいろいろ御議論がありましたし、民主党案にもいろいろなるほどと私は思って聞かせていただいているところもございますから、これは、やはりこの委員会も最終的に法案の結論が出た段階で、衆議院の委員会、参議院の委員会で各先生がお述べになった意見も参考にして、今のままやるのか、あるいは地方自治法をこれ変えなければいけませんからね、やる場合は、そういうことまで踏み込むのか、これは少しやはり議論を要すると思います。

○浅尾慶一郎君 今の御答弁を伺っていまして、第五条三号の、国、その次、及び地方公共団体は、で、水準を確保するためというふうに書かれておりますが、この地方公共団体は、先ほどの水準の定義は教員の質とか数あるいは学校その他の条件だというふうにおっしゃっていました。

今の制度でいうと、三分の二は地方、基準財政需要の中で実質的に地方交付税で面倒を見るところが多いということになると思いますが、御案内のとおり、地方交付税で面倒を見た場合には、交付税の使途は自治体が自由に決められるということになっておりますが、この政府案の法案が可決すると、そこは、今正におっしゃった交付税であっても、地方自治法を改正するかどうか、その先のことも含めてですけれども、縛りが掛かると、水準という意味で縛りが掛かるという理解をしてよろしいかどうか、伺いたいと思います。

○国務大臣(伊吹文明君) 先生、まずこれは交付税で担保されるという、必ずしもそうはならないと思いますね。義務教育国庫負担金は、二分の一であったのを地方分権のときにああいう議論で、国は三分の一になって地方へ渡したわけでしょう。だから、二分の一と三分の一の差の六分の一は税源移譲しているわけですね、独自の。ですから、交付税で必ずしも担保されているわけじゃなくて、交付税と地方税と両方で担保されていると。しかし同時に、全国一律の学校の基準というもの、法律で示しておりますので、両々相まってその基準が保たれていくと。

もちろん、先生の思っておられることをはみ出してお答えすることになるのかも分かりませんが、財源が非常に豊かな地方自治体はその基準を上回って単費で何か措置をされるということは、これはもう国と地方とが役割を分担してということですから、それは構わないことなんですよ。しかし、最低限のところは、義務教育は私は同じに、地方財源と交付税と国からの補助金できちっと守っていただかないと困る。

守れないような、例えば、守れないという表現はよくないかも分かりませんが、北海道のああいう破産に瀕したような自治体がございますから、そういうところは、例えば学校がもう一斉に少なくなっちゃって、通学の距離が非常に長くなりますね。そういうときはやはり国がある程度責任を持って、通学バスの補助だとか何かをやっぱりやっていくということを組み合わせて守っていくんじゃないでしょうか。

○浅尾慶一郎君 確認で、守れない、守りたいんだけれども守れないところですね、まあまあ北海道の夕張市は守りたいという意思はあるだろうけれども、もしかしてそれは財政破綻で守れないと。

一方で、固有財源あるいは地方交付税も、御案内のとおり、こういう使途については一応制限が掛からないということになっています。ですから、学校の先生の数を減らすというようなことは恐らくされないと思いますが、建物なんかで基準を守らないというところは出てくる可能性はなきにしもあらずかなと思います、何をもって基準かというのはありますけれども。そういうところについても、文科省あるいは文部科学大臣としては、自治体に対して指導命令をするということなのか、それともそこは自然体でいかれるのか、それを伺いたいと思いますが。

○国務大臣(伊吹文明君) 多分、建物を建てるときは、御承知のように別に国庫の補助を入れておりますね。そして、建築基準法が当然かかっておりますから、今の先生の御質問でいえば生徒当たりのスペースとかそういうことになってくるんだと思いますが、それは、やはり基準的なことは守っていただかないと困るんで、教育にお金を入れずに他のことにお金を回すという自治体があれば、それは少し違うんじゃないかということはやっぱり申し上げないといけないんじゃないでしょうか。

○浅尾慶一郎君 法律的には、自治体にそういうことを仮に文科省、文科大臣が伝えられたとして、それを強制できる担保というのは今後考えられるというふうに思ったらいいのか、それは変えてくれというふうに依頼をする形になるのか、その点の確認をお願いしたいと思いますが。

○国務大臣(伊吹文明君) 学校の設置者というのか、建設をする方は市町村あるいは都道府県ですから、それはそこが予算権を持っているわけですね。ですから、こちらとしては基準をお示ししてそのとおりやっていただきたいと、そのとおりでなければこちらから勧告をすると。それに対して、それは困るよというところはないと思いますけれども、ぎりぎり詰めた議論をしますと、それに対する強制権がどこまで担保されているか。十一年の前、十一年、地方分権以前は改善措置命令権がございましたからね。今はそれは地方自治法の一般法則の中へ御承知のように入ってしまっていますから、地方自治法の一般法則を使って是正命令を出すということは可能なことは可能です。

○浅尾慶一郎君 そうならないようにしていかないといけないと思っています。  次の質問に移りますが、第六条のところで、二項に「学校生活を営む上で必要な規律を重んずる」というふうに書いておりますが、これは例えば校則を作って遵守させるというふうに聞いておりますけれども、その校則を作って遵守させる義務は学校長が新たに負うことになるんでしょうか。

○国務大臣(伊吹文明君) 今も多くの学校では校則があるということは御承知のとおりですが、この六条の二項というのは、一般論として、学校生活という集団生活を行う上にはやはり集団としての規律をしっかり守って、そして規律を重んじて生活をしていくということですから、集団生活の中で、どういう表現がいいんでしょう、集団生活を送っていく決まりとか秩序みたいなものを指しているわけで、学校長が校則を作らなければならないという義務を課している規定ではないと私は考えております。

○浅尾慶一郎君 そうすると、必要な規律はあるけれども、それを遵守させる主体がないということですか。

○国務大臣(伊吹文明君) これは、もう集団生活を営んでいく上に、例えばこの委員会だってルールを守って、みんな理事の指導の下に答弁したり質問したりしておられるわけですから、それと同じようなことを一般的にそういうルールの下でやっていこうということを理念法として規定しているわけでして、校則を作らなければならないという義務を課していないから集団の秩序を教えられないかといったら、それはそうじゃないんじゃないでしょうか。

○浅尾慶一郎君 いや、つまり、「必要な規律を重んずる」ということについて言えば、その必要な規律を重んじさせるのは理念として重んじるということであって、そのやり方は各学校の独自性に任せるという理解でよろしいですか。

○国務大臣(伊吹文明君) 基本的にはそういうことになるでしょうね。学校の校長先生が校則を作ろうと作らまいと、この理念に従ってうちの学校はこういうふうに運用していこうと、しかし、秩序を守らずにやっていこうということは、この法律がある限り国民の意思には反しますよね、国会で議決をされれば。

○浅尾慶一郎君 秩序の中身については立ち入らないという、確認ですけれども。

○国務大臣(伊吹文明君) そうそう。

○浅尾慶一郎君 そういうことですね。分かりました。秩序の中身については立ち入らないということで、その文言だけが入っているということだというふうに理解いたしました。

九条の「自己の崇高な使命」というのは、旧法、今の現の法律の「自己の使命」とどこがどう違うんですかね。

○国務大臣(伊吹文明君) 崇高の方が立派なんじゃないでしょうか。立派なお仕事をしていただいている先生方には、単に使命というよりも崇高なという方が私はいいと思います。

ただ、多分重荷に感ずる人も出てくるよという御質問をされるのかも分かりませんが、やはりこういうものを入れておくからこそ人確法だとか何かをこちらも主張する、その基盤ができるということですよ。

○浅尾慶一郎君 次に、その第九条の同じく、「絶えず研究と修養に励み、」と書いてあるんですが、現行制度で行われている研究、修養の水準を上回る内容になるのか、現行制度とここは変わらないのか、その点を伺いたいと思います。

○国務大臣(伊吹文明君) これは、その時々のやはり社会情勢、国民の教育に対する判断、判断というか評価、そういうことを考えて行政上決めていくということになろうと思いますし、現在の水準で十分であるということであれば現在の水準どおりになるでしょうし、それ以上の場合も以下の場合も当然起こってくるんじゃないでしょうか。

○浅尾慶一郎君 じゃ、同じく九条の第二項の「前項の教員については、その使命と職責の重要性にかんがみ、その身分は尊重され、待遇の適正が期せられるとともに、」の後に、「養成と研修の充実が図られなければならない。」ということになっておりますが、これは今以上に研修、養成のプログラムが増やされるということでいいですか。

○国務大臣(伊吹文明君) 例えば、養成という面からすれば、これは民主党の皆さんも非常に熱心にバックアップをしていただいている例えば教職大学院をつくるとか、そういうことは当然起こってくるでしょうし、あるいは、今初任研修、十年研修というのが行われていますけれども、それをどういう形で研修を行っていくか、内容を深めていくか、いろんなことがあると思います。免許制の問題もございますね。

これは、中教審は中教審の意見を言い、再生会議は再生会議でいろいろな意見を言っておられますが、最終的には、ここを動かすときは、私が判断して、国会の、これは法律事項ですから、御審議をいただかなければならないとか、いろいろやらねばならないことがあると思います。

○浅尾慶一郎君 少し時間の関係で質問を飛ばさせていただきたいと思いますが、第十六条の、先ほどの議論とも絡みますけれども、国と地方公共団体との適切な役割分担ということが十六条で定められておりますけれども、これは現行制度と変わるのか変わらないのかということ、そして、変わるとすれば教育委員会や学校長の権限がどう変わるかをまとめてお答えいただけますか。

○国務大臣(伊吹文明君) これは、正にこの教育基本法に書いておりますことは、教育行政は国と地方自治体で分担して行うという原則論を書いておりまして、民主党案は、普通教育の責任は国にあると書いておられるんだけれども、自治体の長に今教育委員会の果たしている役割を譲るという案になっていますから、これでも結局我々の考えているのと同じことになる可能性もあるわけです。国にあることをどう担保をしながら法制的に地方自治体の長に任せていくかということでありますから、ここは我々は分担をしてやるんだということを書いているわけで、今回の未履修の問題、いじめの問題等を見て私は私なりの実は考えがありますが、広く御意見を伺って、今先生がおっしゃったことは、学校教育法や、あれは何というんですか、地方教育行政の組織及び運営に関する法律、こういうものの改正を国会の御審議にゆだねることによって決めていきたいと思っております。

○浅尾慶一郎君 現行と比べて変えていこうという意思はあるということですか、現行制度と。

○国務大臣(伊吹文明君) 私は今行政権を持っている責任者でございますので軽々な発言はちょっと差し控えたいと思うんですが、現在のままでは、教育委員会の在り方を変えるということと、同時に、国と教育委員会との関係をどうするのかということは、現在のままでは、今日、民主党の中井筆頭理事が衆議院でも御質問になっていたように、私も全く同意見だということを申し上げたんですが、現在のままではちょっとやっぱりいろいろ難しい問題があるんじゃないかなという感じは持っております。

○浅尾慶一郎君 民主党案の提案者も来ておりますので、民主党案の中でのその国、地方の役割分担についてちょっとお答えいただければと思います。

○鈴木寛君 お答えを申し上げます。

今、大臣も個人的というお立場ではございましたが、民主党は明白に地方教育行政法については変えるべきだということを考えておりまして、正に地方教育行政の適正な運営の確保に関する法律案をもう既に今提出をさせていただいているところでございますが、基本的には、やっぱり学校現場における問題発見、そしてそれに対する解決、これが非常にスムーズにいくようなガバナンスをつくっていきたいと、こういうことでございます。

しかしながら、これは国、これは地方、これは現場と、こういうことをこれからきちっと腑分けをしていくわけでありますけれども、どうしてもポテンヒットといいますか、どこにもはまらない話というのはこれは出てまいります。今回の夕張のような事件もそうでありますし、いじめのような問題、ここまで急速に蔓延をしていく、群発をしていくというのは大変な非常事態だと思いますが、こうしたときには国がそうした漏れないようにきちっとあらゆる問題を最終的には担当をしていくと。こういう制度設計で新しい学校教育制度をつくり上げていきたいと、こういうふうに考えているところでございます。

○浅尾慶一郎君 十六条二項の確認でありますが、ここに教育水準というのがまた出てきまして、先ほどは水準でありましたが、今度は教育水準ということですが、ここでも学力というのは結果であって、その前提として教員の質等々、数とかという理解でよろしいですか。

○国務大臣(伊吹文明君) 基本的には先生の御理解で結構だと思います。文部科学省としても、全国学力調査をやり、そしてアンバランスがある場合にどうするかとか、そういうことは考えながら対応していきたいと思います。

○浅尾慶一郎君 ということは、教育水準の維持向上という中には学力の維持向上も含まれるということですか、全国的に。

○国務大臣(伊吹文明君) 学力の維持向上になるように先ほど申し上げた諸条件を整備していくということです。

○浅尾慶一郎君 それでは、時間の関係で、前回この委員会で質問させていただいたことと重なるところを少し質問をさせていただきたいと思いますが、前回の御答弁の中に幾つか私の方でも確認したいことがありまして、まず第二条二項に関して、大臣はニートが増えないように教育するというふうにたしか御答弁いただいたわけですが、どういうふうに具体的にニートが増えないように教育していくのか。そのときには指導要領はどういうふうにするのか。お答えいただきたいと思います。

○国務大臣(伊吹文明君) もちろん、指導要領をどうするかというのは、これは教育というのは多様な価値観の対象ですから私の独断で決めるわけにはいきませんので、中教審その他の御意見も伺いながら決めていきますので予断を与えてはいけませんが、結局、望ましい勤労観ですね、それから職業観、それから主体的に自分の進路を決められる能力、態度、それからさっきの先生とのやり取りの中であった自律性、こういうものを養って本人の修学意識を高めていくとか、そういう学校教育をやると。そのための学習指導要領を作っていくと。それが結果的にニートが増えないような教育につながっていくと。一〇〇%そうはなりませんよ、先ほど来お互いに議論しているように。だけれども、その目的に向かって努力をするということです。

○浅尾慶一郎君 次に、我が国を愛する態度というのがこの第二条五項に出ておりますが、まずこの態度というのは、当然のことだと思いますが、上辺の態度ということではなくて心の中もそう思っていると、たしか以前にもそういう答弁をいただいていると思いますが、心からの態度という理解でよろしいかどうか、伺いたいと思います。

○国務大臣(伊吹文明君) これは、心にもないことを言うという言葉もありますし、すぐに気持ちが態度に出るという言葉もありますから、この態度と心というのは非常に難しいことだと思いますが、そういう態度を養うことによって結果的にそういう心を持ってもらえばいいわけであって、その心の質がどういうものであるかということは、これは小泉総理以来ずっと答弁をしているように、だれも判断できないことなんですね。

ですから、あくまでそういう気持ちを持つというその気持ちに、これならいい、これなら悪いという気持ちはありませんから、そういう気持ちを持ってもらうような素地、基盤をつくっていくということだと思います。

○浅尾慶一郎君 先日ここの委員会で議論さしていただいたときには、我が国を愛する態度という中で、真に我が国を愛しているがゆえに、例えば合法的なデモに参加する場合はどうだろうか、国会の周りでやっている障害者自立支援法のデモに参加するのはどうかということについて伺ったところ、大臣としては、それはその態度ではないというふうに思うというようなお答えだったと思います。翻って、ガンジーのインドの非暴力であれば、それはそういう態度だったということなんですが。

今、正にお話があったことで、心の中は分からないわけなんだと思うんですね。心の中で本当に国を思って、そして障害者の方がかわいそうだと思って、その考えで自立支援法に反対するというのは、やはりある種我が国を愛する態度に含まれるというふうにした方が、何というんですか、心の中の判断につながらないんではないかなと。つまり、合法的なものであればすべてそういう解釈をした方がいいんではないかなというふうに思いますが、確認ですけれども、大臣はそういう考えにならないかどうか、伺いたいと思います。

○国務大臣(伊吹文明君) まず法治国家ですから、法律で許可をされて、法律、条例で許可をされてそして現に動いているものという前提でお答えをしますと、やはり国というものとの結び付きが個々の、例えば今のデモとの関係で、非常に希薄なものと近いものとある。だから、先生のこの前の例でいえば、ガンジーのときには、ああ、そういう意図でおっしゃっているんなら分かったということを私申し上げたんであって、これはその人がどう思っているかということよりも、そのデモの対象が国というものとの結び付きで全く関係がないかどうかというのも、これもまた判断が難しくなるわけですが、やはりそこは濃淡があるんじゃないでしょうか。

○浅尾慶一郎君 時間になりましたんで終えたいと思いますが、私の考えを最後に申し上げさせていただきたいと思いますけれども、まず大前提は法律にのっとった形での意思表示という上で、あるときにはその意思がもしかしたら世論の中で過半数でないかもしれない。しかし、政権が替わればそれは過半数になるということもあり得る。ですから、障害者自立支援法について言えば、政権が替わった瞬間にこれが我が国を愛する態度になるというのはちょっとおかしい話になってしまうんではないかなというふうに思うもんですから、だから態度にはそれは、そこを評価するということ自体がおかしいんではないかなということを申し上げたいんですが、もし何かあれば御答弁いただきたいと思います。

○国務大臣(伊吹文明君) 政権が替わったからどうというんではなくて、やはりデモに来ている人たちの心が変わるかどうかという問題だと思いますよ。何も自由民主党と公明党の政府だから、あれは愛国のデモじゃないとか愛国のデモだとか判断するということは私は一度も申し上げていないんですよ。私が申し上げているのは……(発言する者あり) さっき申し上げているのは、障害者自立支援法と日本という国を愛するということの結び付きでデモをしておられるのか、それとも自分たちの今までの障害者としてのサービスを受ける度合いが少なくなるからデモをしておられるのかという、その各々の濃淡によって違ってくるんではないですかと申し上げているんで、今不規則発言がありましたが、不規則発言のようなお考えがあっても、だから心の問題だからいいんですよ。だから、他人に対して不規則発言をすることも自由だし、そうじゃない、私の意見を主張させていただいて、不規則発言を浴びる権利も私にはあるということですよ。

○浅尾慶一郎君 終わります。

2006年12月12日 (火)

参議院 外交防衛委員会 9号 平成18年12月12日

165-参-外交防衛委員会-9号 平成18年12月12日

○浅尾慶一郎君 両参考人、ありがとうございました。

今の川口さんの御質問と若干、伺っておりまして、絡みますけれども、このシビリアンコントロールのところは、森本参考人が指摘をされておりますとおり、今後どうなるかというのは非常に大切なことだというふうに思っております。

特に、シビリアンコントロールという片仮名を使っておりますが、我が国の場合に即して申し上げれば、戦争に至るまでの経緯で、陸軍あるいは海軍と、旧ですね、旧陸軍、海軍が時の政権からコントロールが利かなくなった、あるいはもっと言うと、最終的には時の政権を逆にコントロールするようになって戦争に至ったということだと思いますから、その点の反省を踏まえると、このシビリアンコントロールの仕組みはしっかりとつくっていかなければいけないと。これはまあこの法案と直接関係するものでありませんので、そういう観点から、森本参考人、そして、これは水島参考人の御専門外かもしれませんが、今申し上げましたあるべきシビリアンコントロール、つまりは本来のシビリアンコントロールというのは主権者たる国民の下に自衛隊があるということになるんだと思いますから、そういう観点で、どういう形が組織上望ましいのかと。それは有事、平時にかかわらずというふうに申し上げた方がいいかもしれませんが、その観点でちょっとお答えいただければと思います。

○参考人(森本敏君) 途中の議論を省略をし結論だけを申し上げると、第一は、内閣総理大臣が事実上自衛隊の最高指揮官として常に機能するためには、いかなる場合に内閣総理大臣が置かれても必要な知識、助言が行われ、判断、決断ができるという機能が整備されていなければならず、そのためには、今この政権の下で議論をしている日本版のNSCなるものの結論がどうなるか分かりませんが、私もメンバーの一人なのですが、どうなるか分かりませんけれども、何らかの最高意思決定機関が総理を含んできちっとあって、それが常に機能するという状態であること、それから総理には、いかなる総理が世界じゅうどこにおられても必要な指揮連絡ができるという状態を維持することです。例えば、今特別機にお乗りになって諸外国においでになるときに、総理大臣に直接電話が通じるようには必ずしもなっていないわけで、そういう状態でシビリアンコントロールができるのかと。私はできないと思います。

それからもう一つは、やっぱり総理に必要ないわゆるアメリカでいう軍事参謀、つまりミリタリーアドバイザーというのが常に補佐官として付いていて、きちっとした軍事的な判断が常に総理が間断なくできるようにシステムが取られていること、そういった総理の機能を常に完璧な状態にするようなシステムはまだまだ不整備だということを先ほどから申し上げているわけです。

もう一つは、総理が実際の自衛隊の最高指揮官としても、その中におられる防衛大臣、内部部局というのはどういう役割を果たすのか、あくまで内閣総理大臣を補佐するのか、内部部局は長官の補佐機関なのか。そうではなく、アメリカの国防省のように、大統領が国防長官を通じて統参議長を指揮できるように、実際ラインの中に全部入れてしまうのが正しいのか。  私は、防衛大臣は常に指揮系統の結節はあるものの、実際の部隊の指揮官との間にきちっと入っているという指揮系統が確立している方がよいと私は思うのですが、それがシビリアンコントロール上よいと、望ましいと思うのですが、しかし、そのために防衛大臣なる人に総理と同じような形式がきちっと整って常に防衛大臣が動ける、ミサイル防衛、ミサイルが飛んできても十分以内に防衛大臣なる人が常に判断が間断なくできるというシステムをどうやって内部部局につくっていくかということですね。そういったシステムは、まだ今の防衛庁を防衛省にしてもまだまだ整備が足らないと思いますので、先ほど抽象的ながらそういう基本的な問題を指摘したわけです。

以上でございます。

○参考人(水島朝穂君) シビリアンコントロールにつきましては、例えば理念としてあるいは理論としてと、もう一つは制度としてのシビリアンコントロールというのがあろうかと思います。

私は、これについては、今おっしゃった点などと重なる点は省略して、あえて日本型シビリアンコントロール、すなわちこの国で現実に理解され、実は運用されているポイントを指摘したいと思います。

それは、いわゆるシビリアンが文民と訳す場合と、いわゆるシビルスタッフですね、すなわち文官、すなわち文官統制という側面を実はこの国は強く持っております。その点がよく批判の対象になります。文官スタッフ優位制度とも言います。それがシビリアンコントロールとイコールになり、場合によってはデモクラティックコントロール、民主的統制ともごっちゃになって議論されます。しかし、よく問題視されている部分については、いわゆる文官スタッフ優位制度を改めるべきだと、今回の統合幕僚長の仕組みその他も含めて、そういう傾きが大変強いんです。

しかし、私は保安庁から自衛隊に至る過程の様々な資料、当時の一次資料を読んでおりますと、やはり当時は警察の発想で、警察の言わば官僚たちの統制の論理というのが実は保安庁、自衛隊に色濃く残っておりまして、これが先ほどから申し上げている日本的ないわゆるシビリアンコントロールの理解をつくってきた背景にあろうかと思います。  これを今急激に変えて、アメリカ型のすっきりとした、文字どおり軍政、軍令の明確な形にすればこれはいいのかどうか。これは私は甚だ疑問に思っていまして、内局のシステムや参事官制度など、これは問題だとするのは、問題の立て方が例えば制服の側から見て問題だというのは、それは制服の立場、軍事的合理性からすればそうでしょう。しかし、今の仕組みをあえて大きく動かすことによって、例えば文官の中に基本的には背広を着た将軍といいましょうか、発想はほとんど現場の軍人よりももっと好戦的だという人が出ないとも限らない。

考えてみると、制度としては、むしろ私は議会統制、すなわちこの委員会も含めて、私はドイツ連邦議会防衛委員会の持つような機能を国会法その他を改正しながらこの委員会が持っていくこと、すなわちドイツの軍隊は議会の軍隊と言われていますように、非常に議会統制がはっきりしましたし、明確ですし、あるいは海外派遣についても議会の創設的な、過半数の同意を要件とする法律も近年制定しておりまして、その意味では、言うところのアメリカ型のシビリアンコントロールばかりではなくして、むしろこの議会統制の新しい形、すなわち本来の民主的統制、軍、実力組織に対する民主的統制の議論をすべきだ。

その観点から、例えば、私、今日、ドイツ連邦議会任命の防衛オンブズマン、これは毎年三月に報告書を出しまして、直接本人からこうやって送ってもらっているわけで、歴代防衛オンブズマン、これは連邦議会議長の横に一つだけ座席があって、そこに議会から選ばれ、いつでも部隊を訪問できる一種の水戸黄門のような、言わば議会派遣の、軍隊の内部問題、いじめ問題から様々な軍人からの訴えに耳を傾けてそれを聞いていく調査権を持ったオンブズマンの報告書があります。ここに軍人たちの海外派遣の悩みや様々な問題が報告書として議会に提出されます。

このような仕組みが日本にはない。自衛隊内部の自殺事件はそのまんま防衛庁の報告で終わる。しかし、議会に強いそういう内部に対するオンブズマンのような議会任命、直接の機能があれば、これもかなり変わってくるでしょう。私は、シビリアンコントロールのアメリカ型のシステムの採用よりも、むしろ検討すべきはこのような現場の自衛隊員の声などを直接議会に届けられるようなシステムの工夫や検討ではないかと考えております。

ありがとうございました。

○浅尾慶一郎君 ありがとうございます。

シビリアンコントロールと言ったときに、日本の場合は、御案内のとおり、議院内閣制でありますから、大統領が直接選ばれるアメリカとはおのずと異なると。そういう意味で、今議会がある種関与して統制をしていくということについて、私もそうすべきだというふうに思っておる一人であります。

一方で、議会が関与するときによく議論になるのは、機密がすぐ漏れてしまうということが言われていますが、私はこれ、森本先生の中にもあります機密保護法の制定というのは、特に議会の中で秘密会ができるようにし、そこに参加する議員にその機密保持の縛りを十分付けた上で、議会が関与して、そうしたことに、統制に関与していくというのがあるべき姿ではないかなというふうに思いますが、その点について機密保護法の制定を訴えておられます森本先生、いかが思われますか。

○参考人(森本敏君) 私が八〇年代、ワシントンの日本大使館に勤務している間、いつも日本から議員の先生がおいでになる際、国防省を訪問し、国防省で必要なブリーフィングを行う。これはほとんどDIAとCIAの担当官が出てきてブリーフィングを行うのですが、事前に国防省から大使館の方に、今度来る議員にどの程度話したらよいのか、ちょっと率直に聞くということを必ず言ってこられるわけです。で、いや、もう十分お話しくださいとか、ここの分野についてはちょっとセンシティブなので少し程度してくださいとかということを申し上げるわけです。というのは、アメリカの日本を知っている担当者は、全部日本の立法府の方に秘密保護の法的義務が掛かっていないということを知っていて、CIA、DIAのクラシファイドのブリーフィングを行うときに、やっぱりその情報がどういう状態で出ていくかということに彼らは一定の基準がなく非常に迷うわけです。

これは恐ろしく難しい問題で、日米同盟関係を将来危うくする原因の一つとなりかねないと思いますので、私は、議員に一律に機密保護を適用するという考え方は私は取りません。どういう考え方かというと、ある秘密というものに接した者、これは議員であれスタッフであれ企業の人であれ、その秘密というものに接した者が機密の保護の義務を負うということでなければ、だれでもかれでも議員にだけ秘密保護の義務を与えるというのは、これは適切ではないと考えます。

しかし、議員の方々ほとんどはそういう秘密に接する機会が多いわけで、私は末席ながら役人を三十年やってきたのですが、やっぱり役人の場合も、はっきり申し上げると、議員の先生に呼ばれて説明をするときに、どの程度話すかということについては上司の許可を取って説明に来るわけであります。こういうことをしているのでは、本当に立法府が政策の議論をしていただくということにはならないわけで、先生御指摘のように、例えばアメリカにあるような情報特別委員会のようなものを設け、そこの議事録はデリートされた秘密部分であって、その中で行われる審議はすべて秘に関するブリーフィングが行われ政策が議論されるという方法は、その秘密に接する者に秘密を守る義務を規定するということによって初めて可能となるわけで、私のわずかな経験では、ミサイル防衛をアメリカが日本の議員に説明しようとしたときに非常に深刻な問題が起きて、アメリカの中でクリアされていないこの秘密を日本の国会に持ってきて各政党に説明するということにアメリカは非常にちゅうちょしたわけです。

ということは、本当の技術的な秘密部分を説明を受けずにミサイル防衛の技術的評価をするというのは、本当のところはどだい無理な話でありまして、そういった政策を真に議論していただくためには、これは別に議員だけではなく、議員のスタッフであれ、今申し上げたように、企業の人であれ、すべてその秘密に接した人にその秘密を守る義務を課するという、ある種の機密保護法を設けるということによって秘密公聴会もでき、情報委員会も設置でき、あるいは国会議事録に別のバージョンをつくるということもできるわけで、すべてが公開バージョンという中で政策を議論していただくのには、今はともかく余り大きな問題は起きていませんけれども、将来、国家が非常に緊急事態になったときに、これは国として機能しなくなるということなのではないかということを、念頭にあって先ほど申し上げた次第です。

以上でございます。

○浅尾慶一郎君 時間が参りました。  ありがとうございました。

 

2006年12月02日 (土)

国会対策としての審議方式

臨時国会の会期は12月15日迄。会期延長も可能だが、12月中旬以降は来年度の予算折衝で各省大臣の国会対応が出来なくなるので、延長されても12月22日まででしょう。会期内に成立しなかった法案は継続審議の手続きを取らない限り、廃案となるので、法案を成立させたくない場合、審議時間を充分に取ることを求め時間切れを目指すことになります。新たな問題が出てくれば、更なる質疑を求めます。

現在審議中の教育基本法改正案も、タウンミーティングでのやらせ質問とそれに伴う謝礼の問題の経緯をより明確にする為、追加の質疑を要求しました。これに政府側が応ぜず衆議院での採決となりましたので、野党側が採決をボイコットして国会がしばらく空転しました。こうした戦術は会期末があるので取られている側面が強いのです。

私は国会の会期制は廃止して通年での国会にすべきだと思います。その代わり充分な法案審議をする為に、条文毎の逐条審議が出来る時間をすべての法律案に対して取る様に改めるべきです。その上で答弁には、大臣、副大臣、政務官のみとして、官僚の答弁を認めない方式にすべきです。条文ですべての社会現象に対する対応を規定することは出来ないので、立法過程での答弁は立法者の意図として法律制定後も裁判等になった場合に尊重されることになっており、逐条審議は重要です。

現在の制度の下でも質疑者が求めなければ、官僚は答弁に立てないので、先日教育基本特別委員会で伊吹文部科学大臣と逐条審議を行いました。今般の教育基本法改正案には国及び郷土を愛する態度を養うことも教育の目標とされているので、国を愛するが故、合法的なデモに参加をするのはそうした態度かと聞いたところ、それはその事例に依るという答弁でした。では、障害者自立支援法の制定で苦慮している障害者を慮ってデモに参加するのはどうかと聞くと、それは該当しないという答えでした。我が国の例ではないが、インドの非暴力運動のガンジーの様な例はどうかと聞くと、それは該当するという答弁でした。私は、事柄によってそれを国を愛する態度か否かを時の為政者が決めるということは大変危険だと思い、そのことを指摘しました。合法的なデモへの参加はすべて国あるいは郷土をその人なりに良く変えたいという意味で愛国心の発露と捉えるべきならそうすべきで、事柄による判断を認めるべきではありません。伊吹文部科学大臣も私の指摘に同意しました。

参議院議員 浅尾慶一郎
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