あさお慶一郎(前衆議院議員 神奈川4区)

2006年06月02日 (金)

参議院 北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員会 3号 平成18年06月02日

164-参-北朝鮮による拉致問題等…-3号 平成18年06月02日

○浅尾慶一郎君 民主党・新緑風会の浅尾慶一郎です。

拉致問題の解決については、今るる御議論がありましたように、やはりいろんなカードを我が国が持つことが必要だと私も認識をいたしております。  
そういう観点から幾つか質問をさせていただきたいと思いますが、今あるカードをいかに有効に使っていくかということが一つと、ないものはカードをつくっていくということではないかなというふうに思っていますが、まず、今あるカードという観点からいきますと、日本と北朝鮮との間の輸出、輸入がどうなっているかということで、そこのところから伺いたいと思いますが、輸出額としては、やはり多いのはこの輸送用機械というのが第一位。これ質問するつもりでしたけど、ちょっと時間の関係で私の方で読み上げさせていただきますが、輸送用機械というのがずっと一位ですね、約三十億円。そして、輸入は魚介類がずっと一位であるということでございました。  
まず、その輸送用機械って、いわゆる中古車ということなんですけれども、中古車を中古車として使うということであればまあ多少は理解できるところあると思いますが、その中古車のタイヤを燃料にするとか中古車の中に入っている特殊な金属を別の用途に使うとなると、これは問題だと。  
このことについては、日本の国内法令でもいろいろできることがありますし、経済産業省が所管している輸出に関する法令でもできることがあるんですが、まず、今日、環境副大臣お越しでございますんで、中古車の輸出をした場合に、中古車を車と使う場合はこれは当然廃棄物ではありませんが、車以外で使った場合には廃棄物になるというふうに私は思います。  
廃棄物は産廃物処理法で輸出が規制できるというふうになっていますが、中古車は廃棄物に当たりますでしょうか。

○副大臣(江田康幸君) お答えさせていただきます。  
先生、中古車の場合は廃棄物に相当する場合があるのではないかという御質問だと思いますが、この中古自動車の輸出の場合は、そのままでは使えないようなものでありましても、現状ではほとんどその場合は鉄スクラップとして市場価値を有することになりまして、通常は廃棄物処理法に規定されるこの廃棄物には相当しないものと考えられます。  
これまでのところも、北朝鮮に対するこの中古自動車の輸出に関しましては、廃棄物として確認したものは存在しないという現状でございます。

○浅尾慶一郎君 私の今日の質問の趣旨は、いろいろ今ある法律の中でその適用ができるものはしたらいいと。今おっしゃったように、中古車はスクラップになる場合でも廃棄物にならないということになるとすると、別の考え方をしなければいけないんではないかというふうに思います。  
その中で、次の質問に移らさせていただきますが、キャッチオール規制、まあリスト規制というもの、あるいはキャッチオール規制という仕組みがございます。これは安倍官房長官もお詳しいところだと思いますけれども、キャッチオール規制というのはすべてのものを対象にしましょうという概念ですね。今までのリスト規制というのは、こういうものは駄目ですよと。キャッチオールというのは、特定の需要者に対してはすべてのものをまあ規制の対象にしていきましょうと。その結果、問題ないとなればもちろん輸出していいわけですけど、問題ありだとなれば規制すると。  
経済産業省令のこれは平成十三年十二月二十八日付けの第二百四十九号というものに、当該貨物の需要者、まあ輸入者ですね、需要者が、最終的な需要者が核兵器等の開発等を行う旨記載され、若しくは記録されているとき、あるいは、るる書いてあって、当該貨物が核兵器等の開発及び別表に掲げる行為とか書いてあるわけなんですけども、何を申し上げたいかというと、北朝鮮は核兵器を開発していると言っているわけですね、もう既に。その経済産業省令の中に、すべて北朝鮮の関連は核兵器等を開発する需要者だというふうにすれば、北朝鮮向けの輸出物というのはキャッチオール規制の対象になるんではないかというふうに思いますが、その上で、実は輸出者というのは、これ自己申告になってます。  
まず、ここのところは、前段の部分は通告してないんで、もしお答えいただければということですが、せっかくその経済産業省令に核兵器等の開発云々と書いてありまして、行う旨明記されというふうになっていますから、需要者の中に、その範囲を広げることを研究する用意があるかどうか、その点、まあ考え方としてですね、官房長官に伺えればと思います。

○国務大臣(安倍晋三君) 突然の質問でございますので、法令等をよく精査した上で、基本的には、我々、厳格な法執行というこの基本的な姿勢がございますので、可能かどうか精査してみなければいけないと、このように思っております。

○浅尾慶一郎君 是非精査をしていただいて、すべて要するにその規制の対象にしていくということは一つのメッセージになるわけですから、その上で輸出が全部駄目だというわけではなくて、審査をして許可になる場合もあると。  
ここから先は通告してあるものですけれども、まず、輸出者が自己申告をしたケースというのはどれぐらいありますでしょうか。

○大臣政務官(小林温君) お尋ねの数字でございますが、二〇〇一年一月一日以降、北朝鮮向けのリスト規制に基づく輸出許可申請はございません。また、今キャッチオール規制については詳しく浅尾委員から御説明をいただきましたが、このキャッチオール規制に基づく輸出許可申請は二件ございまして、これ、いずれも経済産業大臣から輸出する際に許可の申請をすべき旨の通知を行った貨物となっております。

○浅尾慶一郎君 今、小林政務官がお答えになられたとおりでありまして、キャッチオール規制で掛かっているものでも、キャッチオール規制というのは、先ほどちょっと申し上げましたが、外国ユーザーリストというのがありまして、そこに対象になるものについては申請をしなさいよということになっているわけなんですが、それでも、本来はその輸出者が申請しなければいけないんですが、輸出者個人が、個人というか、その輸出者が自発的に申請をしたわけではなくて、経済産業省から輸出しなさいとインフォームを受けて二件の申請があっただけなんです。  
私が冒頭申し上げたのは、すべて、核兵器を開発していると、まあしているかどうか分かりませんが現に向こうが言っているわけですから、それならばそこのリストに載せるというのは合理的なことなんではないかと。そうすれば、すべての日本からの輸出のものについては、まずは許可申請を受けますよということになるだけでも大分メッセージ性はあるんではないかということで、是非御検討をお願いしたいというふうに思います。  
もし御所見があれば伺いたいと思いますが。

○国務大臣(安倍晋三君) かつて浅尾先生と一緒に韓国に参りまして、北朝鮮の半没潜水艦に日本の企業また輸出業者からどれぐらいの部品が行っているかということを見に、調査しに行ったことがあるわけであります。その際、日本側も、このキャッチオールで規制すべきではないかという議論をしたことを今思い出していたわけでありますが。  
浅尾先生の御指摘でございます。先ほど申し上げましたように、私どもの姿勢としては厳格な法執行をしっかりとしていくという姿勢でございますので、その観点からも検討してみたいと、このように思っております。

○浅尾慶一郎君 是非厳格な観点で、しかも輸出者にとっても分かりやすくなりますから、北朝鮮に出すものは全部申請をして許可をもらうという方が、自分でリストを見てやるよりは、はるかに分かりやすいと思いますんで、是非そういう方向でお願いしたいと思います。  
次に、輸入の方に移らさしていただきたいと思いますが、先ほど輸入は魚介類が一番多いというふうに申し上げさしていただきました。  
農林水産副大臣もお越しでございます。実は、そうは言いつつも、例えばアサリなどは、農水省に伺ったら、どこで、これはちょっと言い方が難しいんですが、一番長くアサリとしての、まあ生涯というと変な話なんですが、を過ごしたかによってその国が原産地国だというのが農水省の理解だと。したがって、日本に持ってきて少しどっかの浜につけておいただけでは本当はいけないということなんですが、実は農水省が調査されたら、北朝鮮産表示のアサリというのは余りなかったということですけれども、どこ産のアサリがまず日本で多く出ているかということと、今申し上げた私の理解で正しいかどうか。つまりは、そのアサリが本来育った地域が原産地国だという理解で正しいかどうか確認をさせていただきたいと思います。

○副大臣(三浦一水君) 浅尾委員にお答えできるところをしたいと思います。  
どこ産のアサリが多いかということでありますが、ちょっと今、事前にお知らせをいただいてなかったので数字を持ち合わせておりません。その点は後ほど対応を取らせていただきたいというふうに思います。  
それから、アサリの原産地表示につきましては、その他の生鮮食品も同じでありますが、委員御指摘のように、どこで成育期間が一番長かったかということを原産地の根拠にいたしております。例えば、牛なんかでも、海外の成育期間より国内が長ければ、子牛で輸入したものも日本国内産となり得ることがあるということでありまして、海外が長ければ、それは日本で一定期間肥育をしましてもならないといったような区分けに、これは国際的なルールとしてなっておるわけでございます。

○浅尾慶一郎君 昨日、ちゃんとそれ、今のは質問通告してありますんで、是非よろしくお願いします。  そして、数字、これ農水省からいただいた、財務省ですかね、から来ている数字だと思いますが、これを読み上げますと、水産品の中で北朝鮮のアサリというのは二位になって、ズワイガニが一位で、二位がアサリ、三位がウニということなんですが、実際にスーパーの店頭では北朝鮮産のアサリというのを見ることがないと。だから、どっかで表示がされなくなってしまっているということなんではないかなと思いますので、今おっしゃったような、一番どこで長く、どこ産のアサリかというのはしっかりと消費者に表示していくということも一つのメッセージになるんじゃないかなというふうに思いますが、これは所管は農水省だというふうに思いますけれども、原産地表示を徹底して消費者に知らせると、そういうためにどういう取組をされるか、そのことを伺いたいと思います。

○副大臣(三浦一水君) 全く北朝鮮産のものが表示されていないかどうかということは、全部を掌握はできておりません。しかし、委員御指摘のように、北朝鮮産のものの表示されたものが少ないであろうという状況は私どももよく聞くところであります。それらにつきましては、実際に摘発したケースも多々あるわけでございまして、北朝鮮産のものが実際に日本のもの、あるいはその他のものという表示で、その業者名を公開したという実例もございます。  現在、農林水産省におきましては、アサリも含めまして、食品の原産地表示が適正に行われるように、また消費者に正確な情報が伝達されますように、全国に専従職員を配置をいたしております。また、小売店舗などに対しまして常時、監視指導を行っておりまして、その中で産地を偽るなどの不正表示がありました場合には、先ほども申しましたが、JAS法に基づきまして指示を行います。また、業者名を即刻公表するなど厳正な措置をとっているところでございます。

○浅尾慶一郎君 是非それお願いしたいと思います。  実は、これは農水省の調査ということで、二月十六日に発表されております調査の内容ですけれども、農水省が店頭などで緊急の表示調査をした結果、国内産と表示されたアサリが圧倒的に多く、実際は、先ほど申し上げましたように六割が外国産なんですが、表示の面では国内産と表示されたアサリが圧倒的に多く、外国産と表示しても、輸入量が最も多いはずの北朝鮮産がほとんどないということであります。  
農水省所管の水産庁の調査だと、国内で流通するアサリは年間約九万トンで、外国産が六割だそうです。今申し上げました、農水省が全国の小売店六百五十店と七十四の卸業者を調査したら、小売店で売られていた八百二十一点のうち、六百二十六点が国内産と、外国産わずか百六十点と。輸入の総量でいうと六割外国産であるにもかかわらず、表示はそれしかないと。そして、外国産の内訳は、中国産が百四十六点、韓国産が十四点で北朝鮮産はないということでありましたんで、是非、今厳格なと言っていますけれども、実際に御自分のところの調査の数字と輸入の量が合わないわけですから、そこはちゃんと調べていただければというふうに思います。  
なお、もう一点調査に付け加えていただきたいのは、いったん中国を経由して入ってくるものもあるでしょうから、そういうものも含めて、是非調査の体制をつくっていただきたいということをお願いしたいと思いますが、その点についての決意を伺います。

○副大臣(三浦一水君) 先に、中国を経由して、中国で偽装が行われて日本に入ってきているものがあるんじゃないかという御指摘でございます。これにつきまして、輸入通関の時点で関係書類等のチェックは厳正に行われているものと存じております。しかしながら、そういう可能性を全く否定はできないんだろうと。私も個人的に貿易をやった者として、インボイスの改ざん等々は比較的簡単に商売上の都合で行われてしまうということもあるようでございますので、十分意を用いながら、それらのものはより厳正に確認をしていきたいというふうに思っております。  以上です。

○浅尾慶一郎君 是非、書類では、もっと言えば、中国側の認識では、輸出側の認識では、自国にいったん入ったものは自国産でもいいというふうな、要するに日本が取られております、どこで一番が本当の原産地かという認識ではなくて、自国経由のものは自国の原産だというふうだとすると書類上の偽造もないということになりますので、農水省が主体的になって中国経由のものについてもしっかりと、日本の法律ではそれは北朝鮮産と表示しなきゃいけないわけですから、そういう体制をつくっていただくようにお願いしたいと思います。  
次の質問に移ります。  拉致問題について、先ほど申し上げましたようにいろんなカードをつくっていくことが必要だということを申し上げました。拉致問題特命チームというものもできたわけでありまして、この特命チームの内容とかあるいはスケジュールを伺おうと思ったんですが、時間の関係でカードの話に移りますが、私自身は、冒頭申し上げましたように、カードというのは二種類あるだろうと。一つは、今法律で整備されていないものについては法律を作っていく、もう一つは、法律があるものについてはその適用についてしっかりと適用していくという体制が必要だというふうに思っております。  
そういう意味では、送金等の場合については外為法改正という形も取りまして、我が国が単独で経済制裁ができるようなことになったわけでありますが、例えば、先ほど景山委員が御質問をされておりましたマネーロンダリングについても、米国がこういうことをやったということは金田副大臣が御報告をされましたけれども、我が国においてもそういうことをやる、あるいは体制を強化してやっていくということは一つの考え方ではないか。当然、マネーロンダリング、犯罪ですから、やっていくべきことだというふうに思いますが、その点について政府の考え方を伺いたいと思います。

○委員長(広野ただし君) だれがいいですかね。

○浅尾慶一郎君 いや、どなたでも結構です。

○副大臣(金田勝年君) 先ほど答弁させていただきました、米国がとった措置の影響といいますか、それと、これを我が国においては、また同じものをどうだという御質問であるわけですか。

○浅尾慶一郎君 我が国においても同じようなことをやったらいかがかということです。

○副大臣(金田勝年君) そうですか。そういう御質問でありますと、外為法、例えば、私の答弁であれであれば、財務省もおいでいただいていますのであれですが、アメリカと同様に、北朝鮮と例えば取引の深い金融機関を資金洗浄懸念のある金融機関と認定すべきではないかという御質問であるとするならば、外為法を含む現在の法律の下ではそうした認定はできないものというふうに承知しております。

○浅尾慶一郎君 金融担当副大臣もお越しでございますけれども、今、金田外務副大臣が一つ大事なことをおっしゃって、アメリカが法律上認定できるものが日本の法律ではできないということであれば、冒頭申し上げましたように、できるように法改正をするというステップも一つのカードになるだろうと。つまり、できるように法改正しておいて発動しないということももちろんあり得るわけですから、そういうことについての考え方、法改正に向けての考えを、官房長官になるんだと思いますが、伺えればと思います。

○国務大臣(安倍晋三君) いろいろなカードを我々は選択肢として持つことが外交力を強めていくという意味においては間違いないんだろうというふうに思います。その意味におきまして、一昨年、国会におきまして、議員立法でそれぞれ経済制裁を可能にする法律を作っていただいたことは、私どもの圧力を掛けていく上においてのカードを与えていただいたと、このように思っております。  
その中で、ただいま我々は、このいわゆる経済制裁的な処置は最終的な圧力であるというふうに考えております。そして、それに至る段階で、様々な圧力が可能であるという中において、先ほど申し上げましたように、国際的な圧力を掛けていく、そしてもう一つは厳格な法執行を行っていくということを行うことによって、北朝鮮に、対話の場においてこの問題を解決をしなければならないという決断をさせるということが私どもの目的ではないかと、このように思う次第でございます。  
ただいま浅尾委員が提案をされましたような、米国が認定できるああいうタイプの法律を日本でもという御提案でございますが、現在のところ、我々、今行っている厳格な法執行という形での圧力をしっかりとまずは強めていきたいと。現段階では、そうした法改正については検討しておりません。

○浅尾慶一郎君 この議論の中で何回も申し上げておりますけれども、今ある法律を厳格に適用していくというのも一つのカードでしょうし、できないことを法律を作ると、その上で発動するかどうかは別の段階ですと。法律を作る方は立法府の責任でもありますが、私としては、今申し上げた法律を作るということでもかなり、今正に御答弁いただいたように、メッセージを送ることになるんだろうなというふうに思っておりますので、我々も研究をしていきたいということを申し上げたいと思います。  
続きまして、マネーロンダリングとの絡みもあるかもしれませんが、朝銀ですね、朝銀の不正について、これは現行法の中でもしっかりと摘発はできるわけでありますが、その状況について伺えればと思います。

○副大臣(櫻田義孝君) マネーロンダリング及びテロ資金供与防止の観点から、銀行、証券会社等の金融機関に対し、本人確認法に基づく本人確認義務及び組織的犯罪処罰法に基づく疑わしい取引の届出義務が課せられており、これらの金融機関が疑わしい取引を発見した場合には、北朝鮮に関係あるかないかにかかわらず金融庁に届けられることになっているところでございます。これに関し、大量破壊兵器の不正取引、薬物密輸、外国通貨の偽造といった犯罪に関する取引についても届出の対象とされているところでございます。  
金融庁においては、最近の不正資金動向についての情報を念頭に置きつつ、これらの届出の内容を分析し、必要に応じて捜査機関等に情報提供を行っている次第でございます。今後とも、金融庁における検査・監督機能とともに、連携しつつ、法令に従い適切な届出が行われるよう金融機関等を通じまして指導するとともに、外国機関や情報提供先機関との協力などを通じ的確な情報分析を実施してまいりたいと思っております。  
また、破綻した北朝鮮の信用金庫についてお話しさせていただきたいと思いますが、破綻した北朝鮮系信用金庫につきましては、金融整理管財人等により責任追及の取組がなされてきているところであり、これまでに二十二件の民事提訴、五件の刑事告訴、告発が行われているところでございます。また、破綻した北朝鮮系信用組合から買い取った不良債権につきましては、整理回収機構が預金保険機構と密接に連携し、厳格な債権回収作業、責任追及作業を行っているところであり、例えば昨年十一月の朝鮮総連に対する貸金返還請求訴訟もその一環として行われたものと承知しているところでございます。  
いずれにせよ、整理回収機構及び預金保険機構においては、引き続き厳正に対処していくものと承知しているところでございます。  
以上であります。

○浅尾慶一郎君 次の、これは日本の中に法律がまだないものの話で、法制定をしていくべきだということで申し上げさせていただきたいと思いますが、北朝鮮のこと、これは北朝鮮がやっているというふうに考えていいと思いますが、ホームページにネナラというホームページがありまして、そこを見ますと、朝鮮民主主義人民共和国人民保安省代弁人の回答というのが出ているんですが、全部は読み上げませんけれども、その中に、日本の拉致の問題を取り上げて云々かんぬんと言っていますが、その中で何を言っているかというと、日本人、まあこれは報道されていますが、数名が北朝鮮の法律で言うところの拉致罪に当たるということで起訴をしたということが書いてあるんです。この人たちは脱北者の支援をしているわけでありまして、北朝鮮に住んでおられる人民あるいは国民の人権支援の観点から、やはり脱北者支援ということも取り組んでいくことが必要なんじゃないかと。そのためには、人権法ということも必要なんではないかなというふうに思っております、これは人権の観点からも国際的にも受け入れられることだろうと思いますし。  
それから、こういうホームページに書くということは、もしかしたらそういうことはあんまりしてほしくないということの、向こう側からするとですね、現れではないかなと。ホームページにわざわざ、日本は拉致のことを言っているけれども自分もやっているじゃないかと、だから我々はこの人たちを犯罪者としているんだということを書くということはそういうことの現れでしょうから、そういうのを見ながら、例えば人権法というものを作ると。その後、執行についてはまたその中で適正にしていけばいいなと思いますが、そういう考えについて、時間があんまりありませんけれども、官房長官に伺いたいと思います。

○国務大臣(安倍晋三君) いわゆる脱北者に関しましては、特に我が国在外公館に対する支援の要請があった場合については、人道上の配慮、関係者の安全、当該脱北者が所在する国との関係等を総合的に勘案して対処をしてきているわけでありまして、今後ともこのような考えで臨んでいきたいと、こう思っております。

○浅尾慶一郎君 民主党としても人権法というものを用意しております。これは国会の中に出していきながら、新しい立法府の責任としてのカードの提供ということで力を入れてまいりたいと思います。  
時間の関係で一番最後の質問、日中関係、北朝鮮に対しての中国のカードという質問は多分時間の関係で伺えないと思いますので、最後に時効の認識について伺いたいと思いますが、辛光洙容疑者は逮捕状が請求されたと。この時効というものは、海外にいれば当然時効を中断するということなんですが、官房長官の記者会見のコメントで、犯罪が継続中のものについても時効は続いているんだということでありまして、そういう考え方を幅広く捜査の段階では是非援用をしていただいて、そういう捜査を続けていくということも一つの法の厳格な執行につながるというふうに思いますんで、そのことについての御決意を伺って、質問を終えたいと思います。

○政府参考人(小林武仁君) お答えいたします。  今私どもが判断しておる北朝鮮による拉致容疑事案というのは十一件十六名でございます。これの個別の事件におけるいわゆる公訴時効の問題につきましては正にケース・バイ・ケースと思います。  
ただ、一般論で申し上げますと、今委員御指摘のように、被疑者が国外におる場合には、刑事訴訟法第二百五十五条の規定によりまして公訴時効の進行は停止することとされているわけでございます。ただし、また被疑者が国内にいる場合、これについてどうするかということでございますが、当該拉致が国内で行われ、被害者が北朝鮮に移送された後、現在もなお北朝鮮内のいずれかの場所において監禁状態に置かれているものと解される場合には、当該犯罪行為は継続しているものと考えられます。  
そうしたことから、当該事実に関しては公訴時効が進行していないという立場から鋭意捜査を進めているところでございます。

2006年06月01日 (木)

参議院 外交防衛委員会 21号 平成18年06月01日

164-参-外交防衛委員会-21号 平成18年06月01日

○浅尾慶一郎君 国連腐敗防止条約の考え方については基本的に賛成でありますけれども、この条約で定められております責務について、国内法の整備がなされてない部分もあるというような気もいたしますので、その点について伺っていきまして、場合によっては、答弁が不十分であればかなり委員会の中で厳しくやらせていただくことを冒頭申し上げさせていただきたいと思います。

なぜそういうことを申し上げますかというと、この国連腐敗防止条約は、国際的な組織犯罪の防止に関する国連条約とセットのところもあるわけでありますが、その後者の国際的な組織犯罪の防止条約というのは、今、国会で話題になっております共謀罪と連携しておると。共謀罪の方は、当該国際的な組織犯罪の防止に関する国際連合条約の定める条文、条約で定められていることを忠実にやっていこうということで日本の法整備をやっていると。一方で、この国連腐敗防止条約で規定されていることについては国内の法整備が不十分であるというのは平仄が合わないのではないかということで質問をさせていただきたいと思いますが。

具体的に伺いますと、この条約の第六条には、第六条を私の方で読み上げさせていただきますと、「締約国は、自国の法制の基本原則に従い、次の方法により腐敗行為を防止する機関を適宜一又は二以上設ける。」ということになっております。第七条以下で公的部門について規定がされておりまして、第十二条で民間部門について規定がなされておりますが、まず、公的部門におきますこの第六条で定めます機関というのはどういうものを想定されておりますでしょうか。

○委員長(舛添要一君) 答弁はどなたがなさいますか。  金田外務副大臣。

○副大臣(金田勝年君) 条約第六条の腐敗行為の防止のための機関ということで、「腐敗行為を防止する機関を適宜一又は二以上設ける。」と、今、浅尾委員から読んでいただいたとおりの規定となっておりますが、我が国につきましては、国家公務員との関連において人事院及び国家公務員倫理審査会がこの機関に該当すると、このように考えております。

○浅尾慶一郎君 今、公的部門については人事院、国家公務員倫理審査会、地方自治体については人事委員会等ということになるわけですが、公的部門についてはそういう組織が存在するということであります。それを充てると。  
ちなみに、民間部門も当然この第十二条で規定されておりまして、民間部門で今第六条で規定する機関というのはどういうものがあるんでしょうか。

○副大臣(金田勝年君) 条約第十二条におきましては、締約国に対し、民間部門に係る腐敗行為を防止し、民間部門における会計基準の強化等のための措置をとるように求めております。  
我が国におきましては、関係法令による規制、民間企業の職員についての行動規範の策定を促す指針等の公表、民間部門における会計基準の設定等を通じて、従来から様々な機関等が民間部門も含む腐敗行為の防止のために取り組んできているところであります。

また、第六条一の規定につきましては、本条約の起草過程において、必ずしも新たな腐敗防止機関を設置することを求めるものではなく、各国の状況に応じて幾つかの機関がそれぞれの任務に応じて活動することでも本条の趣旨を満たすものである旨が確認されております。  我が国におきましては、民間部門の腐敗行為の防止を専門とする機関はありませんが、今述べましたとおり、人事院等のほか様々な機関が総体として公的部門及び民間部門の腐敗行為の防止のために取り組むことによりまして、条約第六条の規定の趣旨を十分に満たすものと考えております。

○浅尾慶一郎君 いえ、私の質問は、今正に副大臣御答弁されたように、公的部門については人事院その他が対応する機関として存在していると。条約においては、そういう機関をつくらなければいけないと。民間部門をカバーする機関がなければ、これはそれができていないと。ですから、おかしいんではないですかということであります。

○副大臣(金田勝年君) 民間企業の例えば職員の行動規範の策定の促進という見地から、外国公務員贈賄防止指針、これは経済産業省から出ておりますし、また預金等受入金融機関に係る検査マニュアル、金融庁からも出ております。それから、消費者に信頼される事業者となるために、自主行動基準の指針といったもの、これは消費者に信頼される事業者になるための指針であります。それから、民間企業の会計基準、商法等法令における規定のほか、企業会計審議会、これは金融庁であります。こういうものが設置されておりますし、監査基準の改訂に関する意見書、中間監査基準の改訂に関する意見書といったものが公表されているものとしてあります。

○浅尾慶一郎君 ですから、今御答弁なされたのは機関ではなくて、指針その他の規則でありまして、それを監督する機関というのがないと。第六条に、「自国の法制の基本原則に従い、次の方法により腐敗行為を防止する機関を適宜一又は二以上設ける。」と。一と、「一又は二以上」と言っているのは公的部門は確かにありますと。民間部門をカバーするものはありませんねと。そこは条約で定められている法律になっていない、法整備ができていないんじゃないかということで、その点について伺っているわけであります。

○副大臣(金田勝年君) 民間部門につきましても十分に担保されているというふうに考えております。それは、本条の趣旨を満たすという旨の、第六条一の規定によります、本条約の起草過程においての、新たな腐敗防止機関を設置することを必ずしも求めるものではなく、各国の状況に応じて幾つかの機関がそれぞれの任務に応じて活動をするということで確認されているものと思います。  
それから、民間部門の腐敗行為の防止を専門とする機関はありませんが、様々な先ほど申し上げました機関等によりまして、総体として公的部門及び民間部門の腐敗行為の防止のために取り組むことによりまして、条約第六条の規定の趣旨は満たされているものと、したがって民間部門についても担保されているものと、このように考えております。

○浅尾慶一郎君 ですから、今おっしゃったように民間部門についてはないんです。  条約においては、英文が、和訳の方はこれ、適宜設けると、設置すると書いてあるんですが、適宜のところ、本当はアズ・アプロープリエートと書いてありまして、これは適宜というよりか適切に設けるというふうに訳す方が正しいわけでありまして、何を申し上げたいかというと、民間部門についてこういう新たな機関をつくるのが大変だからその指針でもって対応していこうというのは、その解釈における逸脱ではないかと。冒頭申し上げましたように、一方の共謀罪に対応するところはかなり条約に基づいて厳しくやっているにもかかわらず、こちらの方においては民間部門の組織をつくらないというのは、全くその平仄が合ってないというふうに思うわけでありますけれども、その点について、そういうのは起草過程においてつくらなくてもいいということであれば、そこはしっかりと条約に書いておかなければいけないわけでありますし、場合によっては条約の留保ということを主張すべきだと思いますけれども、そういうことをせずに大丈夫なんだというのは説明になっていないと思います。

○副大臣(金田勝年君) 外国の、例えば中国、オーストラリア、フランス、イギリスといったような、そういう、国連腐敗防止条約第六条の規定に従い設ける機関について調査しました結果も、これも、例えば中国ですと、中華人民共和国の監察部、国家公務員等に関する監察を実施する、そういうところですね。それからオーストラリアにつきましても、オンブズマン、連邦警察、連邦犯罪対策局、国税庁、連邦競争消費者委員会、連邦証券投資委員会、連邦公務員委員会といったような機関が該当するということになっております。また、フランスにおきましては、どの機関を指定するか、現在フランス政府内で慎重に検討中であると、こういったような状況にあります。いずれにしましても、第六条の規定は十分に担保できているものと、このように考えております。

我が国につきましては、繰り返しになりますが、関係法令等による規制、それから審議会等によります会計基準の設定等、民間部門に係る腐敗行為の防止のために様々な機関等が取組を行ってきているということで、第六条第一項の規定の趣旨は十分に担保されているというふうに考えておる次第であります。

○委員長(舛添要一君) この際、政府に御注意申し上げます。  質問者の質問の意を体して的確な御答弁を願います。もっと具体的に言いますと、六条と十二条の違いがどこにあるのか。起草過程においてそれがちゃんと違いが明確になっているのか、日本国政府の解釈によって変わったのかと、そういう点の質問があったと思います。私の手元に条約の原文がございますけれども、それを精査すれば答弁はできると思いますんで、的確な答弁をお願いいたします。

○副大臣(金田勝年君) 第六条第一項につきまして、この……

○委員長(舛添要一君) 速記を止めてください。

〔速記中止〕

○委員長(舛添要一君) 速記を起こしてください。

○副大臣(金田勝年君) 平成十四年の起草過程におきます第六条の一の規定に、第六条一の規定に関しまして、既に国内の腐敗防止機関を有している国が新たな機関の設置を義務付けられないことで一致したということで議長から総括をされておりまして、私どももその点についてはそういう認識をしっかりと確認をしているつもりであります。

○浅尾慶一郎君 今の答弁は、公的部門については、先ほど、人事院等既にそういう機関があるわけです。しかし、民間部門には副大臣が言われたようにそういう機関がない。ですから、それでは起草過程の議論というのは当てはまらないということになります。

○副大臣(金田勝年君) 先ほど申し上げました趣旨は、既存の機関でいいということを確認を、総括されて確認をしているということで受け止めております。

○浅尾慶一郎君 伺いますが、ですから、私が申し上げましたように、既存の機関は公的部門にはあります、人事院とか。民間部門に既存の機関というのは何が該当しますか。

○委員長(舛添要一君) 速記を止めてください。

〔速記中止〕

○委員長(舛添要一君) 速記を起こしてください。

○副大臣(金田勝年君) この点につきましては、既存の機関が必ずしも民間の部門に存在するという必要はないという考え方であると認識しております。

○浅尾慶一郎君 それは答弁が異なります。先ほど、起草過程において、既存の機関があればそれを新たに設置する必要性がないということだったのが了解されたということですから、先ほど御答弁されたのは、起草過程において、既存の機関があればそれを新たに機関を設置する必要性がないというのが了承されたということでありまして、今おっしゃったように、民間部門に既存の機関がないということになれば矛盾するということではありませんか。

○副大臣(金田勝年君) いや、申し上げましたのは、民間企業の職員の行動規範の策定が行われていると、あるいは民間企業の会計基準と、こういったようなものが存在している状況の下では、その対応で今回の総括というものが認められているということで考えております。

○浅尾慶一郎君 行動規範、会計基準というのは機関ではありません。したがって、機関があるということにはならないわけであります。ここで言っているのは、そういった指針その他、規則をしっかりと守らせる機関をつくらなければいけないというのが第六条の規定でありまして、現存する機関がその規則を守らせるという例として人事院を挙げられますが、民間の場合ではそういうのがないんではないかと。  
もう少し、大分、副大臣、御答弁に苦労されているようですから、例えばの助け船を出してあげますと、証券取引法には証券等監視委員会がありますから、それがその機関の一つだというのであればまだ納得できますけれども、証券取引法だけしかカバーできないとなればそれでは不十分ではないかということになります。

○副大臣(金田勝年君) 私が申し上げておりますのは、例えば贈賄防止指針、あるいは検査マニュアル、あるいはその審議会、そういったものはそれぞれ経済産業省、金融庁という機関によって行われているということで、そういう組織のそういう存在がそういうもの、対象となっているというふうに考えておるわけであります。

○委員長(舛添要一君) 再度政府に御注意申し上げます。  質問者の質問内容の意を体するような形で明確な答弁をお願いいたします。

○副大臣(金田勝年君) そういう、繰り返しになっているというふうに思いますが、そういう指針や規定等を作っております組織としては、経済産業省や金融庁がその機関ということになると考えております。

○浅尾慶一郎君 それはもう、大変恐縮ですが、とんでもない答弁でありまして、経済産業省というのは必要な独立性が付与されている機関ではないわけです。この第六条に、その機関は必要な独立性が付与されてなければいけないということも書いてありますから、当然対象にならないと。それでは答弁になっていません。

○副大臣(金田勝年君) 関係法令等によります規制あるいは審議会等によります会計基準の設定等、こういうものは民間部門に係る腐敗行為の防止のための様々な機関として取組を行ってきておるということを申し上げているつもりであります。

○浅尾慶一郎君 いや、答弁になってないということでありますので、ちょっと止めてください。

○委員長(舛添要一君) 速記を止めてください。

〔速記中止〕

○委員長(舛添要一君) 速記を起こしてください。

○副大臣(金田勝年君) 要するに、私が申し上げておりますのは、金融庁におきます企業会計審議会、そういった組織が設置されております。そういった組織において、民間部門に係る腐敗行為の防止のためのそういう様々な基準というものを、きっちりその組織において取組が行われていると。したがって、そういう理解でありますし、また同時に、先ほど申し上げましたように、ほかの国の例を見ましても、中国、オーストラリア、その他の国々においても同じような考え方で行われているということを御説明を申し上げておるつもりであります。

○浅尾慶一郎君 今おっしゃったのは、企業会計審査会ですか、がその機関に当たるということでよろしいんですか。

○委員長(舛添要一君) 速記を止めてください。

〔速記中止〕

○委員長(舛添要一君) 速記を起こしてください。

○副大臣(金田勝年君) 十二条におきまして民間部門の腐敗行為の防止ということを求めているわけですが、この点につきましては、先ほど申し上げました金融庁における企業会計審議会あるいはそういった組織、あるいは様々な行動規範というものが経済産業省並びに金融庁にありまして、そうしたことによりまして、第六条の規定によります必ずしも新たな腐敗防止機関を設置することを求めるものではないと。各国の状況に応じて幾つかの機関がそれぞれの任務に応じて活動をするということを満たすということで、十二条と六条を我々のこの申し上げてまいりました対応で、各国の状況に応じて幾つかの機関がそれぞれの任務に応じて活動することでも本条の趣旨を満たすものであるということが確認されてきているということに基づいて民間部門の腐敗行為の防止のためにも取り組むことができると、このように考えている次第であります。

○浅尾慶一郎君 十二条は、民間部門の腐敗を防止するために必要な措置をとるということが十二条に規定されております。今おっしゃった会社法とかその他証券取引法等の法律あるいは規則というのは必要な措置に当たるものでありまして、第六条で言っているのは、そうした腐敗を防止するための政策の実施について監督し、及び調整する、そうした機関を設けなければいけないと。  
公的部門について、先ほど御答弁いただいたように、公的部門においては人事院がそれに該当するとか、あるいは国家公務員倫理審査会が該当するということでありますけれども、十二条では、今おっしゃったように、いろんな規則は、規範はそれに当たりますが、機関がないんではないかと。具体的な機関というのは、民間部門の機関というのは何ですかというのが私の質問でありまして、それに対しては、ないというのが今までの御答弁ですけれども、どうも答弁がくるくる変わるようなので、ちょっと整理して答えていただきたいと思います。

○副大臣(金田勝年君) 一貫して申し上げているつもりですが、改めて申し上げます。  
民間部門の腐敗行為の防止のための機関を設置しないという点についての御質問だというふうに受け止めておりますが、第六条第一項の趣旨というものは、本条約の起草過程におきまして、各国の状況に応じて幾つかの既存の機関がそれぞれの任務に応じて活動することでも満たされるということが確認されておることは申し上げたとおりであります。  
我が国につきましては、これまで関係法令等によります規制、審議会等によります会計基準の設定といった民間部門に係る腐敗行為の防止のための様々な機関等が取組を行ってきておるわけであります。こうした取組によりまして、六条第一項の規定の趣旨というものも十分に担保されると、こういうように考えておるわけであります。

○浅尾慶一郎君 確認しますけれども、そうすると、その六条で定められている機関というのは審議会というのが御答弁ですが、その具体的な機関の名称を言ってください。

○副大臣(金田勝年君) その機関等としては、企業会計審議会、あるいは先ほど申し上げました外国公務員贈賄防止指針、それから、指針を持つ経済産業省、それから預金等受入れ金融機関に係る検査マニュアルを持ちます金融庁、こういったものがその対象となると、行動規範を持つそういう組織、そういうものがこの対象となると考えております。

○浅尾慶一郎君 省庁が、省庁も含めて機関になると、省庁というのは経済産業省、金融庁も含めて機関になるという、そういう御答弁でよろしいんですか、本当に。条約に書いていることと違いますよ、それは。

○副大臣(金田勝年君) 例えば公的部門ですと人事院等があります。これも機関でありますが、国の機関でありますが機関であります。そういうことで、私が申し上げたその線で私はよろしいと思います。

○浅尾慶一郎君 人事院がそれはなぜ機関に当たるかというのは、人事院は必要な独立性を法的に担保されているからその機関に該当するということであります。ですから、経済産業省というのは正にその必要な独立性は担保されているというふうにはみなされないということでありますから、独立性を満たしている機関があるんならそれを答えていただければまだ理解できますが、経済産業省とか金融庁という役所をその場で言われるのが納得できる答弁ではないということを申し上げて、ちょっと、ちゃんと納得できる答弁ができるまで質問できませんので。

○委員長(舛添要一君) 速記を止めてください。

〔速記中止〕

○委員長(舛添要一君) 速記を起こしてください。  暫時休憩いたします。    午前十時五十分休憩

─────・─────

午前十時五十七分開会

○委員長(舛添要一君) ただいまから外交防衛委員会を再開いたします。

委員の方は御着席願います。  休憩前に引き続き、腐敗の防止に関する国際連合条約の締結について承認を求めるの件を議題とし、質疑を行います。

質疑のある方は順次御発言願います。

○浅尾慶一郎君 前の質問に繰り返しになりますけれども、第六条で定める公的部門の機関は人事院その他で担保されているというふうに理解をいたします。

しかし、民間部門の機関について答弁が混乱をしているようでございますので、それがないということであるならばないということを御答弁いただきたいと思いますし、あるならば具体的にどういうものが当たるかということを御答弁いただきたいと思います。

○副大臣(金田勝年君) 先ほどから申し上げてまいりました点をもう一度きちっと整理しまして申し上げますと、そもそも第六条の一、第六条一で、新たな機関の設置は義務として求められて、求めているものではないということであります。そして、我が国としては既に腐敗行為を防止する機関として人事院等があるということを申し上げております。そして、十二条におきましては、民間部分の措置を求めているもの、求めているものでありまして、機関の設置を求めている規定ではありません。そういう中で、措置といたしましては、なお民間部分のその関係機関として、措置といたしましてこの企業会計審議会等があるということを申し上げた次第であります。そして、海外の例も御説明をいたしました。

その上で、我が国につきましては、関係法令等による規制、審議会等による会計基準の設定等、民間部門に係る腐敗行為の防止のために様々な機関等が取組を行ってきておるということを申し上げて、第六条第一項の規定の趣旨は十分に担保されていると考えていることを申し上げたと、こういう次第であります。

○浅尾慶一郎君 私の質問をもうちょっと、もう一度聞いていただきたいんですけれども、十二条は措置を求めている、そのとおりです。第六条はその十二条、あるいは公的部門については第七条以下でその措置が求められているわけでありますから、第七条以下で定めている公的部門の措置を監視する機関として人事院等があると。しかし、十二条で定める民間部門の措置を推進する機関は何ですかと、それはないというんならないと端的にお答えいただきたい。

○副大臣(金田勝年君) 端的にお答えします。  その機関はありません。

○浅尾慶一郎君 ない。ないということになると、第六条の機関で定めるものは、これは第六条をそのまま読みますと、「締約国は、自国の法制の基本原則に従い、次の方法により腐敗行為を防止する機関を適宜一又は二以上設ける。」ということで、民間部門については設けていないということですけれども、それは条約違反になるんではないかということですけれども、それはならない理由も端的にお答えいただきたいと思います。

○副大臣(金田勝年君) ならないと考えております。

○浅尾慶一郎君 いや、理由を伺っているんです。

○副大臣(金田勝年君) 先ほど、この再開後に申し上げましたが、我が国におきましては、関係法令等によります規制、そして審議会等によります会計基準の設定等、民間部門に係ります腐敗行為防止のために取組を行ってきておるという、措置をとって行ってきておるということをその理由と考えております。

○浅尾慶一郎君 措置は十二条で定めるところでありまして、十二条に従って措置をとるのは、当然、民間部門の措置については十二条で定められていると。公的部門については七条以下で措置が定められているということでありまして、第六条はそれぞれの措置に対して対応する機関を求めているわけでありますけれども、今の御答弁では多分正確ではないと思いますので、ちょっと時間の関係もありますので委員長に申し上げますが、政府として民間部門に対応する機関がない理由についての正確な答弁を求めたいと、後日で結構ですから、求めたいと思います。

○委員長(舛添要一君) ただいまの件につきましては、後刻理事会においてその取扱いを協議いたしたいと思います。

○浅尾慶一郎君 時間の関係がありますんで、次の質問に入らせていただきたいと思います。  今日は、額賀防衛庁長官もお越しでございます。米軍再編についてかなり質問を出させていただいておりますが、本則のところから伺わしていただきたいと思いますが、そもそも論ということで、今回の米軍再編は、米国側からすると全世界の中で部隊の効率的な運用ということがそもそもの観点なのかなというふうに思っております。

そういう中で、軍事費の増大にいかに歯止めを掛けながら新たな脅威に対応していくかということがその問題点だということだと思いますけれども、そういうふうに考えますと、本土に部隊を戻していくというのは自国を守るためというふうに考えてもいいんではないかなというふうに思います。

特に、海兵隊のグアムへの移転ということに関していいますと、グアムの方が新たな脅威に対する距離感でいうと近い場合もあり得ると。南西アジア等への距離は、グアムの方からの方が沖縄からのよりも近いということもあり得るので、そういうふうに考えていくと、必ずしも日本が沖縄から移転してくれと頼んだから出ていったんではないんではないかというふうに思いますが、その点についての防衛庁長官の理解を伺いたいと思います。

○国務大臣(額賀福志郎君) もう浅尾委員がおっしゃるように、テロだとか大量破壊兵器、あるいはまたミサイル防衛等々の新しい脅威にどう対応していくか、あるいはまた冷戦後の安全保障環境の変化で、従来どおり、かつてのように同盟国、至るところに固定的に米軍のプレゼンスを置いてその安全保障の抑止力を維持するということを考えるよりも、言ってみれば、技術の進歩等々によりまして、これは精密誘導兵器とか輸送力の向上とか、そういうことを総合的に考えて、本土にいても十分に対応できる、そして重点的に配備をすることによって全体的な安全保障環境に備えるという形で米軍の再編が行われているものと思っておりますし、当然我が国も、我が国の主体的な考え方の下で統合運用とかミサイル防衛だとか、新しい環境にどう備えるかということで自衛隊の変革を行っている。

その中で、今度の米軍再編に伴う同盟の在り方あるいは自衛隊の在り方等々を考えたときに、やっぱり日本の場合はアメリカと違って、基地の負担をできるだけ抑止力を維持しながら軽減をしていこうということはやっぱり最大の目標でございますから、これは従来からアメリカに対して、特に沖縄においては海兵隊の県外移転とかそういうことを要求されておりましたので、アメリカに対してはそういう要求をしてきたことも確かでありますし、実際に協議の場でそういうことを言ってきたわけであります。

そういう我が国の要求にこたえてグアムに移転したというふうに我々は考えておりますし、と同時にアメリカは、抑止力の維持をしながら、あるいは世界全体の安全保障環境、新しい安全保障環境にどうこたえるかということも踏まえた上でということも当然要素としてはあると思いますけれども、第一義的には我々の海兵隊の移転、負担の軽減という要求に同盟国としてこたえてくれたものと思っております。

○浅尾慶一郎君 海兵隊という部隊については、むしろその抑止力の中身が沖縄ないしは日本を守る性格というよりかは、前方に展開をしていくというのが海兵隊の性質だと思いますので、冒頭申し上げましたように、グアムの方が場合によっては新たな脅威が存在する地域に近いということを考えると、必ずしも日本がお願いしたから出ていったというよりかは、むしろ米軍全体の戦略の中でそう動いたというふうにとらえるのが正しいんじゃないかなと思います。

そのことについて伺おうと思いましたが、ちょっと時間が余りありませんので、地元負担という観点から幾つか、今日は総務副大臣あるいは財務副大臣も来られていますんで伺っていきたいと思いますが、今回の閣議決定の中で、地元負担が残るところについては地域振興というものが出されております。地域振興ということでいうと多少お金の関係のところも出てくるわけでありますが、特に基地交付金というものは、これは固定資産税に見合った額になっていません。

まず、事実で伺いますが、固定資産税に見合った額とするべきではないかなというふうに思いますけれども、総務副大臣、せっかくお越しでございますんで、例えば固定資産税であったらどれぐらい多く基地交付金がなるか、その辺の数字をもしお分かりであればいただきたいと思います。

○副大臣(山崎力君) 固定資産税、そもそもの話をした方がよろしいかと思うんですが、固定資産税だけでこの基地交付金が算定されているわけではないと。いわゆる固定資産税の代替的性格はもちろんあるわけで、それは基本としておりますけれども、その基地のある市町村の財政需要に対応するための財政補給金的な性格も持っていると、こういうところで、元々いわゆる固定資産税と対等、そのままイコールであるかどうかということの議論はもちろんあるわけでございますけれども、そういった中で勘案したときに、いわゆる基地の資産をどういうふうに固定資産税的に課税するかと、こういうふうになりますと、固定資産用の土地に係る課税標準の特例措置がどうなっているかとか、あるいは負担調整措置というものがどのように適用されるべきなのかと、されているかという不明な点がございますものですから、そこのところをきれいな形でどの程度の中身かということになると、これは極めてお答えするのが困難だと申し上げるしかない状況にございます。

○浅尾慶一郎君 総務省としてなかなか答えづらいということでしょうけれども、例えば現に基地を抱えております横須賀市、あるいは幾つか、神奈川でも座間とか相模原とかありますが、そういうところがその分の土地が仮に民間地、要するに国有地だから固定資産税評価額がゼロであって、したがって固定資産税が掛からないという理屈は、国としては払う金額は少なくて済みますけれども、そこの市町村からするとそこが民間地になっていればかなり固定資産税が入ってくるというふうに考えて基地交付金の算定をした方がその地域に対する振興には役に立つんではないかということで、この質問をさせていただきました。

時間が少し限られておりますので、もう一点と併せて防衛庁長官に伺わさせていただきたいと思いますが。

今回返還される跡地の中に国有地というものがあります。国有地については、旧軍港四市についてはこれは無償譲与されました、軍港法に基づいて無償譲与された。しかし、今度返還される相模原、座間、そして沖縄のかなり大きな国有地については現地の自治体に、法整備がまだされていないので無償譲与されるというようなことが決まっているわけではありませんので、まとめて防衛庁長官に伺いますが、基地交付金の算定式の変革と総務省に働き掛けるということはこれは地元振興にもなりますし、あるいは返還されます国有地については旧軍港四市と同様に無償譲与するべき、そのための法整備を考えるべきだというふうに思いますが、その点についての防衛庁長官のお考えを伺いたいと思います。

○国務大臣(額賀福志郎君) まず、基地交付金関係についてでありますが、今総務山崎副大臣からお話があったわけでありますが、米軍とか自衛隊の施設が市町村の区域内に大きな面積を占めているわけでありますから、これは市町村の財政に確かに影響を与えているというふうに思います。その点について、固定資産税の代替的な性格を基本としながらも、市町村の財政需要に対処をするための、今話がありましたように、財政補給金的な性格を有する一般財源として交付されているというふうに聞いておりますが、現時点において防衛庁として、これは総務省の所管でありますから、特別に制度の見直し等について申し上げる状況ではないと思っております。

しかし、防衛施設庁としては防衛施設の市町村の理解を得ていかなければならないわけでありますから、今後とも、各基地のある市町村の皆さん方の意見等々があればしっかりと総務省に伝えていかなければならないというふうに思っております。  それから、これから様々な米軍基地の土地が返還されるところがあります。これは浅尾委員も一生懸命努力されたから、結構、相模原補給廠とか返還されてきているわけでありますから、そういうことについて知事とか市町村長さんからいろんな意見を聞かされております。そういうことについては、しっかりと地方自治体が跡地利用が円滑にできるようにするにはどうしたらいいかということについてはいろいろ相談をしていかなければならないというふうに思っております。

閣議決定の中にも、土地の跡地利用については全力投球で取り組みますというふうに、政府を挙げて取り組みますというふうになっておるわけでありますから、いろいろと相談はしていかなければならないというふうに思っております。

○浅尾慶一郎君 時間が参りましたので質問ではなくて意見で申し上げておきたいと思いますが、今申し上げたのは、例えば旧軍港四市については軍港法という新しい法律というか、そういう法律を作って無償譲与をしたということでありますから、そういうことも含めて、防衛庁長官として是非働き掛けをしていくことが地域振興になるということで意見として申し上げさせていただきたいと思います。

財務副大臣には質問の時間がなくなりまして、申し訳ございません。

 

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