あさお慶一郎(前衆議院議員 神奈川4区)

2006年02月22日 (水)

参議院 憲法調査会 1号 平成18年02月22日

164-参-憲法調査会-1号 平成18年02月22日

○浅尾慶一郎君 私の方からは、今回の調査に参らせていただきまして私自身が持ちました印象について幾つか述べさせていただきたいと思いますが、まず第一にポイントとして申し上げたいのは、国民投票というのはすべからくその国の制度の中に組み込まれているものであるので、他国の例をそのまま持ってきてもそのとおりにはいかないだろうというのが一番のポイントで申し上げたいところであります。

具体的に申し上げますと、会長の報告にもございましたけれども、例えば、スイスの場合はほぼすべてのことが国民投票にかかると、重要なことはすべてかかると、あるいは地方の自治体においても重要なことはその地域の住民投票にかかるということでありますので、そういう国における国民投票あるいは投票と、日本の今の制度でいえば、制度で規定されておりますのは憲法改正のときの国民投票でありますけれども、その国民投票とではおのずと違いがあるんではなかろうか。

もう少し具体的に言いますと、スイスの場合は国民投票の告知ということにそれなりに力を入れているわけでありますが、こういう発言をすると若干語弊があるかもしれませんが、めったにない憲法改正ということであれば、その告知そのものに力を入れるほどのことを日本の場合は場合によってはやる必要がないんではないかなと。これは、まあもう少し検討が、必要があるでしょうけれども、ただ私の率直な感想で申し上げれば、恐らくマスコミもかなり大きくそのことは取り上げるでしょうから、告知ということについて力を入れる必要性があるいはないのかもしれないというふうに思います。

逆に、今のケースを欧州条約の件でとらえて考えてみますと、欧州条約はもちろん、ここの報告にもありますように条約でありますから、その批准は何も国民投票にかける必要性はないわけでありますけれども、欧州憲法といってもこれは条約の集大成ということでありますから、国民投票にかける必要性自体はなかったんだと思いますが、それぞれフランスあるいはオランダにおいて、それを国民投票にかけるという決意をその時の政府が示し、そして国民投票にかけたということでありますが、それは、常にかけるものではないものを国民投票にかけた結果、これは訪問先でヒアリングをした結果私なりに理解をしたことでありますが、例えばフランスで否決されたのは、それまでの条約の集大成、条約そのものに対して反対しているというよりかは、そのときの政治風土が反対に表れたということでありまして、したがって、日本に翻って、ここは日本の憲法調査会ですから考えてみますと、憲法改正の国民投票において参考になるとするならば、それは憲法改正の条文そのものを問うていくような国民投票にしないと、そのときそのときの政治状況によって、あるいは場合によってはというふうに表現した方がいいかもしれませんが、その問われていること自体以外のものが日本においても国民投票において問われるようになるんではないかという印象を持ちました。別の言い方をするとするならば、国民からすれば、憲法改正という、まあめったにない、そのことによる国民投票ということではありますけれども、そのことと、そのときの政治状況によってもたらされる印象、イメージによって投票行動が変わる可能性があるんではないかなというふうに思います。

そのことの是非は何とも述べられませんが、率直に言えば、その国民投票で求められるのは、正に条文、憲法の改正ということであれば、条文そのものに対する改正についての認識ということになってくるんではないかなというふうに思いますんで、先ほど国民投票のあることの周知徹底はあるいは他国と比べてさほど必要ないということを申し上げましたが、その中身についての客観的な徹底は日本においても必要なんではないかなというふうに考えております。

そして、最後に、フランスのケースから参考になることを申し上げさせていただいて発言を終えたいというふうに思いますが、今、舛添委員の方からもお話がございましたように、フランスにおいては、国民投票にかけるかかけないかというところについてやや柔軟なところもあるということでございました。

我が国においては、これはもう、かけるべきものというのは当然かけていかなければいけないということだと思いますが、そこで逆に柔軟にすればするほど、これは欧州憲法条約についても同じだと思いますが、欧州憲法についても同じだと思いますけれども、そのときの政治状況によって有権者の判断が変わってくる可能性もあるんではないかと、そういう率直な印象を受けましたので、そのことを申し上げさせていただきまして、時間になりましたので発言を終えたいと思います。

 

2006年02月07日 (火)

防衛施設庁官製談合

防衛施設庁官製談合について参議院外交防衛委員会で質疑を行いました。この事件の本質は定年前に勧奨退職を行う官の人事制度にあります。

自衛官を除く防衛庁職員の定年は他の国家公務員同様に60歳ですが、同期が局長になればなれなかった人は退職し、事務次官に一人がなった段階で略残りの全員が定年前に退職することが慣例化しています。一方、役所と取引のある民間企業には退職後二年間は特別の許可がない限り、再就職をしてはいけない決まりがあります。防衛庁職員と自衛官の場合は自衛隊法六十二条で防衛庁長官の承認がない限り再就職が出来ません。では、定年前に退職をし、民間企業への再就職に制限がある場合にどうするか?営利企業でない、公益法人に天下るのです。

今回、逮捕された生沢容疑者が理事長をしていた財団法人防衛施設技術協会の職員数は99名、役員4名ですが、防衛施設庁出身者が77名、防衛庁出身者が9名と103名中86人が防衛庁の出身者です。防衛施設庁出身者の平均在職期間は2年10月です。つまり、天下りが出来ない2年間をここで過ごし、その後に民間企業に移っていくのです。更に驚くべきことは、防衛施設技術協会の収入の得方です。103名の役職員の人件費は防衛庁との間で防衛施設建設の現場監督業務等を随意契約で請け負うことにより賄われております。

本来、国が行う契約については透明性、効率性を確保するべきという観点から、会計法上で競争入札が義務つけられています。例外的に随意契約が認められるのは、1)契約の目的が競争を許さない場合、2)緊急の必要がある場合、3)競争に付することが不利と認められる場合、4)予定価格が少額の場合、です。今回のケースは競争を許さない場合に該当するそうですが、そもそも当協会の職員が基地建設の現場監督のノウハウを身に着けたのは施設庁に勤務したからであり、現場監督業務そのものが、施設庁の本来業務と言っても過言ではないでしょう。

だとすれば、早期退職などさせずに定年まで施設庁で勤務出来る様にした上で、天下りの斡旋などはやめるべきです。定年の延長も考えても良いのではないかと思います。その分の費用は防衛庁が随意契約で流しているお金で十分賄えるはずです。唯一の課題は、年次の下の人のもとでスタッフとして働くことかもしれませんが、民間でも年次の逆転は良くあることですので、職場の雰囲気を改めることで対応が可能だと思います。

参議院議員 浅尾慶一郎

2006年02月03日 (金)

参議院 外交防衛委員会 1号 平成18年02月03日

164-参-外交防衛委員会-1号 平成18年02月03日

○浅尾慶一郎君 民主党・新緑風会の浅尾慶一郎です。

今の長官の御答弁、いろいろ伺わしていただきました。その中で、まず本件の事実について、報道は少し出ておりますが、実際のこちらのペーパーの方には自衛隊中央病院あるいは市ケ谷庁舎ということは書いてありますが、そのほかのところ、つまり岩国基地や瑞慶覧基地についてどのような事実関係を現在把握しているか、その点について伺いたいと思います。

○国務大臣(額賀福志郎君) 今の浅尾委員の御指摘の点でございますけれども、そういう報道が連日なされていることについては承知をしております。しかし、今捜査も進展中であるし、これについて我々が今全部把握しているわけではありません。したがって、私どもは、この捜査が我々も全面協力をする中で一日でも早く全容が解明されていくことが望ましいと思っております。その上に立って、今おっしゃるような岩国の問題とかキャンプ瑞慶覧の問題について事実関係を把握していきたいというふうに思っております。

我々も、先ほど言いましたように、施設庁に調査委員会、そして再発防止のための検討委員会を防衛庁全体として設けておりますけれども、捜査に妨害にならない範囲でこの事実関係の把握と防止策を考えていくという形で、今我々が取り組んでいるところでございます。

○浅尾慶一郎君 別の角度から今のことを伺いますが、本件は構造的な問題だというふうに認識されているかどうか、端的にお答えいただきたいと思います。

○国務大臣(額賀福志郎君) 先ほど来、私も話しましたけれども、八年前の調達事件、そして今度の施設庁事件、で、施設庁の場合はその施設庁の占領軍時代からの生い立ち、あるいは防衛庁のそういう組織上の、まあそれぞれが、機関が分離しているような形で運営されているものですから人事交流がない、閉鎖的な体質が温存されてきた、そういう意味では構造的な要因を含んでいるというふうに思っております。

○浅尾慶一郎君 構造的な要因を含んでいると私も思っております。そういう意味で、その捜査の妨害をしないというのはもう当然のことでありますけれども、岩国、瑞慶覧についても、あるいはそのほかについても、是非積極的に世の中の信頼を得るために防衛庁としてどういうことがあったのかということを調べていただきたいと思いますが、その決意を伺いたいと思います。

○国務大臣(額賀福志郎君) 私も、再び防衛庁がこういう不祥事を起こしたことについて、かつて調達本部を解体して防衛庁内部の意識改革、それからチェック体制等々を築いて防衛庁の再出発をさせた者として、防衛庁の施設庁を中心とするその今日までの在り方に怒りを覚えております。したがって、私は今、今度再び施設庁の問題について、解体をし再びこういうことが起こることがないようにすると同時に、事実関係を明らかにして国民の前にさらけ出していくことが新しい出発の前提であると思っていますから、浅尾先生の言うとおり対応していきたいというふうに思います。

○浅尾慶一郎君 先ほど、浅野委員の御質問の中でも配分表という話がありました。配分表があるというのは、私はかなりこれは構造的なところもあるんだろうなと思いますが、長官は施設庁を解体して防衛庁本庁に吸収するということをおっしゃっております。私は、むしろそれだけでは不十分ではないかなと。つまりは、建設をする主体と先ほど来おっしゃっていますが、そして防衛庁、特に自衛隊の場合は早期若年定年制という課題を抱えておりますからその人事という問題もありますが、そこを分けなくてはいけないだろうなと思っております。

そういう意味でいうと、本当は防衛施設庁が現在建設しているもの、後ほどその施設技術協会についても詳しく質問させていただきますが、その中身は、発注は国土交通省に移すといったような、思い切った防衛庁と切り離すといったような対応が必要なんじゃないかなと思いますが、その点について所見は、あれば伺いたいと思います。

○国務大臣(額賀福志郎君) 防衛庁、施設庁の公共工事というか仕事は、米軍基地それから日本の基地の周辺対策等々に関連した事業でございますけれども、そういう特別な視点という点から見るところもあるわけでございますので、私は、まず公共工事的なものについてしっかりとチェック体制が行われていく必要があるということ、それから、契約本部で、かつての調達本部が契約本部になっておりますけれども、防衛庁の内部でそういう調達本部の原価計算、コスト計算、積算根拠、そういう能力をやっぱりきちっと高めていく作業が必要なのではないのか。それによって、きっちりとそのチェック体制が生まれてくる、そういうことを一つの改革の目標にしたいというふうに思っております。

今、浅尾先生のおっしゃられた事業、国交省との合体をしてやったらどうだという御意見の御提言でございますけれども、そういうことがこの防衛庁の仕事を推進していく上でプラスになるのかマイナスになるのか率直に受け取って、今後いろいろ協議をしていきたいというふうに思います。

○浅尾慶一郎君 後ほどの、防衛施設技術協会が行っておりますことの中で、かなり国土交通省の方に切り離しても大丈夫なんではないかなという気がしなくもないんで、その点は申し述べさせていただきたいと思います。

そこで、自衛隊法の六十二条で、自衛隊あるいは防衛庁職員は一般職の国家公務員では御案内のとおりありませんから、自衛隊法でもって天下りを禁ずる期間というものが定められておりますが、この二年間という期間、一般職を踏襲していると思いますが、まずこの長さでいいかどうか、そして同時に、そもそもそこに抜け穴があるんではないか、その二点について伺いたいと思います。

○国務大臣(額賀福志郎君) 確かに、向こう二年間はストレートに再就職してはいけないということになっておりますけれども、自衛官の場合、防衛庁長官の承認を得た場合再就職ができるという形になっております。もちろん、再就職の規制については、在職中の地位とか職権を利用して特定の営利企業に便宜を与えないようにということを前提にして考えていかなければならないわけでございます。

就職の制限期間が短いのではないか、公益法人が隊員の再就職の受皿になっているのではないかというような御指摘もあったわけでございますけれども、私は、建設省で自主規制をして五年間は再就職はしないというようなことも考えておりますので、そういうことも含めながら、今後の自衛隊、防衛庁の定年制だとか再就職の問題について、この再発防止検討委員会で精力的に率直に、皆さんの意見を踏まえながらあるべき姿に近づくように、あるべき姿を目指して対応策をつくっていきたいというふうに思います。

○浅尾慶一郎君 正に今長官がおっしゃった、公益法人がトンネルになっているというところが私は問題だというふうに思っておりまして、今回逮捕されました生沢容疑者が再就職先になっております防衛施設技術協会、ここは公益法人ですからその許可の対象には一応ならないということになっております。

この防衛施設技術協会には、ちなみに、これ私の方で資料をいただいたのをこちらで読み上げさせていただきますが、職員数九十九名、役員四名ということでありますが、百三名ですが、うち防衛施設庁出身者七十七人、防衛庁出身者九人ということですから、百三人のうちの八十六人は防衛庁から移っていると。それは、二年間たったらまた違うところに行くという、言わばその二年間を通り抜けるためのトンネル公益法人ではないかと疑われても仕方がないと思いますが、今申し上げたこの八十六人の、あるいは防衛施設技術協会の平均の職員、そして役員の在職年数、そしてその中で一番長い人でどれぐらいいるのかというのを、これは質問通告してありますから数字を教えていただきたいと思います。

○国務大臣(額賀福志郎君) 平成七年以降に防衛施設技術協会を退職した防衛施設庁OBに係る在職期間の平均は二年十か月であります。最長は七年となっています。

○浅尾慶一郎君 実は、この防衛施設技術協会、どんなことをやっているのかなと思って、いろいろホームページその他から、寄附行為ですね、財団法人ですから、これを読ませていただきました。

やっていることは、防衛施設に係る建設技術、ちょっと省きまして、等、技術的事項に関する資料の収集、調査及び研究、提言、防衛施設及びその建設技術等に関する講演会、あとは、防衛施設の建設技術等の調査研究についての奨励・助成及び優良企業等の表彰とかいろいろ書いてありますが、ちなみに先ほど岩国の基地ということも申し上げさせていただきましたが、具体的な平成十六年度の事業というものを見てみますと、現場技術業務、これは受託業務ということになっておりますが、自衛隊の施設業務、上富良野ほか、それから米軍の施設・区域における提供施設の整備、これは三沢ほかとなっていますね。それから、沖縄におけるSACO関連事業、ここに瑞慶覧というのが出てきます。瑞慶覧ほか合わせて四十四件について、建設工事現場において技術業務を実施したというふうになっていますが、この技術業務というのは具体的にどういうものなのか、お答えいただければと思います。

○国務大臣(額賀福志郎君) 具体的に言いますと、委託業務の具体的な内容というものは、防衛施設の建設工事現場における業務として、建設工事の適切かつ円滑な実施の確保を目的とした工事監督、監督官業務の支援などの建設工事技術の業務が一つ。あるいはまた、公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律に基づいて、工事現場の施工体制点検補助業務。そして、防衛施設にかかわる建設技術の調査研究についてですが、これは自衛隊駐屯地等における施設計画の策定等を目的に各種施設の現況等の調査を行う施設現況調査等になっているわけでございます。

で、恐らく、実際にこのメンバーの中では、技術を持っている人たちは長年ここに滞在して仕事をやっていかないといけないという方々が組織の中堅層としていると思います。

○浅尾慶一郎君 今おっしゃった現場監督業務をやっておられるんですね。で、先ほど御答弁いただいて、この防衛施設技術協会で一番長い人七年間。その前は防衛施設庁出身。本当は現場監督と発注者がやれば済む話であって、わざわざその公益法人に移して、そこに防衛庁から、後ほど質問させていただきますが、受託費、まあ委託費になりますね、防衛庁からお金を流して、トンネル、二年間のトンネル期間が過ぎるまでそのお金でもって食べてなさいよと。本当は施設庁にいたときに施設庁の中でやってればいい仕事をそこでやってるというのは、これは脱法行為、トンネル行為と言われても仕方がないんじゃないかと思いますが、その点についてどう思われますか。

○国務大臣(額賀福志郎君) ですから、防衛庁にかかわる公益法人についても、私は、今度のつくった再発防止検討委員会等々においてすべてこれは原点に返って調査をし、現況を洗い出していく必要があるというふうに思っております。その上に立って、その国民の皆さん方に納得がしてもらえるような形しか残さないということが大事であるというふうに思っております。

まあ、言ってみればこういう、あるいは基地の問題、周辺対策等々についての仕事を補佐するような形をしているわけでございますから、そういうことについてきちっと国民から納得ができるようなことでなければならないというふうに思っております。

○浅尾慶一郎君 私の質問は、本来、防衛施設庁が自前でやれることなんですよ。で、むしろその防衛施設庁で長年勤務してたからその防衛施設技術協会に移っても現場監督ができるということであって、それをわざわざそっちに移して、まあ数字こちらで読み上げますが、ここの施設協会、この財団法人のですね、年間の事業収入というのが約十四億ありますが、うち十三億がこれほとんど防衛庁からの委託費、十三億七千万ぐらいが委託費です。正確な数字は後でそちらの方で発表していただければと思いますが、要は十四億の収入のうちの十三億七千万は防衛施設庁からお金が行っていると。しかも、その職員の大半は防衛施設庁から行っていると。二年間、二年十か月ぐらいたつとどこかに行ってしまうと。二年十か月たった後どこに行ったのかは、防衛庁に問い合わせたらそれは分からないと言っていると。分からないはずはないんですけれども、分からないということになっている。

なぜ分からないということになっているかというと、二年十か月たつとどこか防衛庁と契約関係のある企業に行っているんではないかと思われるわけですが、そこにメスを入れて、冒頭長官もおっしゃっていたその人事の問題があるというのであれば、むしろ定年を延長して、この施設協会に出す費用があればその分の費用を自前でやった方がいいんじゃないかと思いますが、その点についていかが思われますか。

○国務大臣(額賀福志郎君) 先ほども言いましたように、防衛庁にかかわる公益法人については、すべてその実態を検討委員会で洗い出して、整合性が取れるように、透明性が保たれるように、いささかの、国民的な視点に立って、目線に立って、疑惑が起こることがないように、浅尾先生の御指摘も踏まえて対応していきたいというふうに思います。

○浅尾慶一郎君 じゃ、少し細かい話を聞かしていただきますけれども、今の防衛施設技術協会で、随意契約で流れているんですね、そのすべて。その今申し上げた現場監督業務というのは、これ競争入札じゃないんです。もう随意契約なんです。随意契約で幾ら年間で防衛庁からお金が流れているか、まずその数字をお答えいただきたいと思います。

○国務大臣(額賀福志郎君) ちょっと待ってくださいね。  
防衛庁からその協会に幾ら金が流れているかという話ですね。防衛施設協会が受託した業務実績として、十六年度では十二億三千三百万、十五年度でも十二億四千万という数字になっております。

○浅尾慶一郎君 今日、財務省お越しいただいておりますが、これ、先ほど申し上げた随意契約ということなんですが、随意契約というのはもう会計法の二十九条の三で定められていますが、まず、その随意契約というのはどういうもので、こうした場合に適切、どういう場合が望ましいのかということをお答えいただけますか。

○副大臣(赤羽一嘉君) 今、浅尾先生お尋ねの、まあ一般論でよろしいでしょうか。

○浅尾慶一郎君 もちろんです。

○副大臣(赤羽一嘉君) 一般論としてお答えしますと、国が行う契約については透明性、効率性を確保することが重要であるという観点から、原則としては競争入札によるべきものであると。その中で随意契約は例外として法令上認められているものであり、その活用は各省各庁においてルールにのっとってなされる必要があるということでございます。

随意契約によるための要件といたしましては、一つ目には、契約の性質又は目的が競争を許さない場合、二つ目には、緊急の必要により競争に付することができない場合、三つ目には、競争に付することが不利と認められる場合、その三つには、随意契約によるものとされ、また四点目として、契約に係る予定価格が少額である場合など、一定の場合にも随意契約によることができることとされているところでございます。ただ、この随意契約によるための要件に該当するか否かの判断につきましては、基本的に予算の執行を行う各省各庁の責任において判断することとされているわけでございます。

○浅尾慶一郎君 そこで、長官に伺いますが、今四類型お話がありました。これ、随意契約になっていますが、競争が許されなかったのか、現場監督ですけれども、競争が許されなかったのか、競争すると不利だったのか。まあ緊急ということはないでしょうから、そのどちらだったんでしょうか。

○国務大臣(額賀福志郎君) 防衛庁は防衛施設の建設にかかわる効率的な実施を図る観点から、建設工事現場における技術業務、防衛施設にかかわる建設技術の調査研究の業務について外部委託を行っているわけであります。これらの業務の実施に当たっては、当庁業務に精通をし、防衛施設建設に関する各種分野に高度の専門技術を有し、防衛施設の運用等にも精通している防衛施設建設と基地周辺対策にかかわる問題について十分分かっていることが必要であるということですね。

○浅尾慶一郎君 長官に申し上げますが、今、財務副大臣がお答えいただいた四つの類型のどれに当たるか、答えてください。

○国務大臣(額賀福志郎君) 今言ったような仕事をしていかなければならないわけですから、今のところ防衛庁以外ではこの協会しかそういう能力を持っているところがないということなんですね。

○浅尾慶一郎君 そうすると、今の四つの類型のどれに当たりますか、会計法で定める。

○国務大臣(額賀福志郎君) 会計法第二十九条の三第四項の規定により、随意契約によってこれらの業務を委託していると。

○浅尾慶一郎君 ですから、もう一度、先ほどおっしゃった四つの類型のうちのどれに当たるか、お答えいただきたいと思います。

○委員長(舛添要一君) 一言御注意申し上げます。

この際、政府に申し上げます。答弁は質疑者の趣旨を体し簡潔かつ明瞭に行うよう御注意申し上げます。

○国務大臣(額賀福志郎君) 契約の性質又は目的が競争を許さない場合、緊急の必要により競争に付することが──契約の性質又は目的が競争を許さない場合。

○委員長(舛添要一君) 速記を止めてください。

〔速記中止〕

○委員長(舛添要一君) 速記を起こしてください。

○国務大臣(額賀福志郎君) 契約の性質又は目的が競争を許さない場合に該当します。

○浅尾慶一郎君 先ほど私は質問させていただいたのは、競争を許さないというのは、恐らくその防衛施設庁にいた人が、まあ百歩譲って、基地建設はいろんな機密もあるということで競争を許さないという多分答弁になるんだと思いますが、だとすれば、むしろその財団法人でやるよりも本体でやるべきだと思いますが、その点について、競争を許さないとおっしゃったんですから、どちらかその、それでも引き続きここでやる理由がどういうところにあるのかも含めてお答えいただきたいと思います。

○国務大臣(額賀福志郎君) これは、先ほども言いましたように、再発防止検討委員会においてこの公益法人の在り方を全面的に考え直し洗い出していきたいと。その一環としてこの問題に取り組んでいきたい、浅尾先生の御指摘も傾聴しながら対応していきたいというふうに思います。

○浅尾慶一郎君 繰り返しの質問になりますけれども、競争が許されない状況だというふうにお答えになられました。そうすると、選択肢は、ここを使うのか、あるいは防衛施設庁、あるいは解体後の防衛庁でやるか、先ほど私が提言したように国土交通省でやる、まあ国がやるかですね、国がやるか、財団法人がやるかしかないということになるわけです。

しかし、財団法人の中身を見てみると、ほとんど防衛庁からの天下りの人たちが過去の経験を使ってやっている現場監督。しかも、その二年間という期間を過ぎるとみんなどこか民間企業に行ってしまうと。だとすれば、ここを使わないで国が直接やればいいんではないかというふうなお話ですが、調べられるというふうにおっしゃっていますが、何をあと調べないと答えが出ないのか、その点をお答えいただきたいと思います。

○国務大臣(額賀福志郎君) 公益法人、防衛庁にかかわるものが幾つ、まあ二十幾つかあるわけであります。そういうものを全部洗い出していきたいという意味も込めて、そして今、浅尾先生のおっしゃることについては、今度の事件で国民の皆さん方が、言ってみれば再就職のための受皿的に受け取っている嫌いもあるので、そういうことがないようにしていく必要があるということと、それは防衛庁の仕事に関連していることですから、防衛庁の施設、今、従来の施設庁の分野で延長線上でやっていくことがいいのか、この協会でやらせていくことがいいのかについては、御指摘の、より効率的に、しかもなおかつ透明性を持つ形をつくりたいと、そういう意味でございます。

○浅尾慶一郎君 これ以上このお話を聞いても同じような御答弁になると思いますが、実は、ほかにも防衛庁所管の公益法人が幾つもございます。そういうものもいろいろ調べてみますと、かなり随意契約が入っているということなんですが、すべての公益法人について、今御答弁がありましたけれども、そこに防衛庁から、これ施設庁含めてというふうに理解いただきたいと思いますが、出している随意契約を、ほかに競争がないと、特殊な元々のノウハウは防衛庁が持っていたものだからというものについてはすべて洗い出して、そして、まずどういうものがあるかという資料を委員会に提出していただいた上で、その調査委員会で十分な検討をすると、二点、要望と質問がありますが、その点について決意を伺いたいと思います。

○国務大臣(額賀福志郎君) 今、先ほど来言っておりますように、きちっと洗い出して、調査委員会で洗い出して、資料も提出させていただきたいというふうに思っております。

○浅尾慶一郎君 それでは、調査委員会の質問通告もさせていただいていますが、これちょっと時間がないんで飛ばして、次の、今回の職員三名容疑者となっておりますが、職員と元職員ですね、それに対する求償について伺っていきたいと思いますが、まず、この当該職員の犯罪により、国がどのくらいの損害を受けているのか、お答えいただきたいと思います。これ、公取に計算していただくのがいいのか、会計検査院か財務省かどちらでも結構ですけれども、お答え、質問通告させていただいていますんで。

○政府参考人(和泉澤衞君) 公正取引委員会でございます。

お尋ねの国、地方公共団体等の発注者が談合行為によって被った損害額といったものにつきましては、一義的には当該発注機関が御検討の上適切に対応すべきことと考えております。  なお、独禁法違反のおそれに関する損害賠償、企業とか事業者に対するものにはなりますけれども、発注機関が違反事業者、独禁法の違反事業者に対して提起する訴訟におきましては、その違反行為がなければ存在したであろうという落札額、これを想定いたしまして、これと実際の落札価格の差額、これを基に当該違反事業者に対して損害賠償等を請求する例というものが多いものと承知しております。

○浅尾慶一郎君 ちなみに、防衛庁に伺いますが、防衛庁、施設庁も含めた発注工事の平均落札率はどれぐらいですか。

○国務大臣(額賀福志郎君) これは、防衛庁全体の話ですか。

○浅尾慶一郎君 全体の平均値で結構です。今手元にある数字、中身を読んでいただければ結構ですけれども。

○国務大臣(額賀福志郎君) そうですね、日本国内に所在するすべての米軍基地について防衛施設庁が発注している建設工事の主なものを挙げると、岩国飛行場の滑走路移設工事とか、佐世保港湾施設の岸壁整備工事、キャンプ瑞慶覧の住宅建設工事などです。  過去三年間における建設工事の平均落札率は九六・二%、そのうち落札率が一のものは五十四件であります。過去三年間の建設工事というのは千六十八件であります。それの平均が九六・二%ということになっております。

○浅尾慶一郎君 空調工事についてはございますか、今回の。

○国務大臣(額賀福志郎君) ちょっと待ってください。

○委員長(舛添要一君) 速記を止めてください。

〔速記中止〕

○委員長(舛添要一君) 速記を起こしてください。

○国務大臣(額賀福志郎君) 全国の防衛施設局、支局における空調設備工事業者九社の過去三年間、平成十四年度から平成十六年度の受注実績は、件数が五十八件、金額が百二十八億円となっています。平均落札率は九七・一%となっています。

○浅尾慶一郎君 今、九七・一%という平均落札率のお話をいただきました。  今回問題になりました三宿の病院ですね、新設そして追加。これ、新設の方が八八・六三ですね、平均でいうと。追加の方が九七・九〇という数字になっています。

何を申し上げたいかといいますと、建設も、そして空調も、今回の事件の、事案の平均落札率と全体の平均落札率とほとんど変わらないんです、数字が。だから、今回談合だったとすると、ほかも全部談合だと類推するのが私は適切だというふうに思います。なぜならば、今回の事案は談合をしてこの数字になりました、ほかは談合してないけど談合したのと同じ数字になるというふうに考える方がおかしいというふうに思いますが、長官はその点についてどういうふうに考えられますか。

○国務大臣(額賀福志郎君) 公共工事に関する場合は、積算根拠が素材等の基準価格がはっきりしているので、ある程度専門家の立場からすると一定の方向性は出されるものと思いますが、重電関係の場合はそういう積算能力がないものですから、業者から話を聞いているということだと思いますので、そこが非常に問題点がありますし、そこで予定価格をあらかじめ談合的に教えているようなことがあるのかどうかについては、これは我々は関知しておりませんけれども、この入札制度についても、先ほども言いましたけれども、積算能力を高めていくことによってしっかりと透明性を保つ必要があるというふうに思います。

○浅尾慶一郎君 もう一度同じ質問をします。

今回事件になったものの平均落札率とそして全体の平均落札率がほぼ一緒なんです。だとすると、ほかも疑わしいと思うのが私は世間の常識だと思いますが、長官はその世間の常識に従うのか、それとも長々と別の答弁をされるのか、もう一度同じ質問をいたします。

○国務大臣(額賀福志郎君) 基本的には、落札率がほぼ同じであるということについては、企業側が一定の談合をしているのか、それとも積算をしている形がまあ非常に、公共事業の場合は基準価格があるから、そこがまあ同じようなレベルになるのかということの指摘があると思うんですけれども、私としては、例えば落札率一になるようなことは極めて遺憾なものであるし、今おっしゃるような全国平均と今度の事件の談合の落札率がほぼ同じであるということについては、どういうところに問題点があるかについてしっかりと分析をしたいというふうに思います。

○浅尾慶一郎君 今おっしゃった落札率一、一〇〇%もかなりあるんですよ。これはもう、で、一〇〇を超えるものは会計法で駄目だという、会計検査院がはねるから一〇〇は超えられないということなんですが。

別の切り口からいきますけれども、私ほとんどこれ、談合、今業者が談合しているというふうに業者に責任転嫁をしていましたけれども、ほとんど防衛庁ぐるみではないかなというふうに思います。で、そういう疑いが掛けられているんであれば、そうでないということを立証する責任は防衛庁長官にあるというふうに思いますし、なおかつそのことはやっていただけるんだと思いますが、具体的に、ではどう立証していくのかということを聞くに当たりまして、まずは、これ被害が出ていますね、談合、三件については、これ立証されれば。被害が出るとなると、予算執行職員、これ、予算執行職員等の責任に関する法律というものがあるんですが、予算執行職員であれば賠償が求められると。まず、本件職員は予算執行職員に当たるか当たらないか、お答えいただければと思います。

○国務大臣(額賀福志郎君) 今回容疑の三名は、平成十六年十一月及び平成十七年の三月当時、それぞれ防衛施設庁技術審議官、同庁建設部長、同庁建設部建設企画課長であるが、いずれも予算執行職員に指定されている官職ではありません。また、容疑事実とされている工事に関しては、補助者として命ぜられていないことから予算執行職員には該当しない。したがって、予責法に基づく弁償責任の負うことはならないというふうに理解できます。

○浅尾慶一郎君 今日、会計検査院もお越しいただいています。

問題があった場合に、その今のお話で予算執行職員等の責任に関する法律に当たらない場合は、会計検査院としては、民法七百九条における不法行為による損害賠償を求めることを通例、推奨するんだと思いますが、具体的に本件についてどうかということじゃなくて、一般論で七百九条で起こすことを当該省庁に勧めるかどうか、その点伺いたいと思いますが。

○説明員(石野秀世君) 予算執行職員以外の場合には、各省において適切な処置がとられるということだと思いますが、会計検査院としましては、その中で当然行われるべき損害賠償の請求がなされないとか、そういったようなその損害の回復が不十分だと認められた場合には、それに対応した適切な処置をとっていただきたいということを申し上げることもあります。

○浅尾慶一郎君 そこで、長官に伺いますが、まずこの三人、容疑者ですね、これ、事実が固まった段階で民法七百九条の裁判を起こす意思があるかどうか。

○国務大臣(額賀福志郎君) 今先生がおっしゃるように、事実関係が明らかになって国に損害を与えているということになれば、しっかりと対応していきたいというふうに思います。

○浅尾慶一郎君 そして、先ほど来申し上げていますが、ほかの者もかなりそういう疑いがあると。ほかの者について出てきた段階ですべて民法七百九条の訴訟を職員、そして相手方の企業、場合によっては、その他関与しているというそのコンサルタントとか、いろんな人が出てきた場合には、すべてに対して、七百九条の関係当事者すべてに対して七百九条の訴訟を起こす決意があるかないか、端的にお答えを伺って、私の質問は終わりたいと思います。

○国務大臣(額賀福志郎君) これは浅尾委員御指摘のように、事実関係が明らかになり、関係法令に照らして厳正に対処するというふうにしたいと思います。

 

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