あさお慶一郎(前衆議院議員 神奈川4区)

2005年08月09日 (火)

「さあ、解散総選挙だ」

今回の解散に至るまでの経緯は自民党の中の争いであり、郵政民営化の中身よりも、首相の手法に対する好き嫌いが原因ということは申すまでも有りません。実際、法律案が参議院にきてからの報道は、誰は選挙区の事情で反対するとか、誰それは今度大臣の適齢期だから賛成するといった報道が中心で、法案審議について全く報道されなくなったことは残念です。

ただ、いずれにせよ、衆議院が解散されました。これから、問われるべきことは、今後の日本に対してどの様なビジョンを掲げるかということでしょう。我が国の政治はこれまですべての人を満足させることを大目標に、正面から痛みを伴う政策と取り組んで参りませんでした。それでも、何とか国の運営が出来たのです。しかし、問題先送りのツケは膨大な国・地方の借金として残っております。つまり、将来世代に負担を先送りすることで、何とか不満が出ない様にしてきたのがこれまでの政治でした。孫子の代から富を収奪することで今日の不満にフタをする政治をしてきたのです。

だからこそ、今回の選挙で問われるべきことは、如何に負担の先送りをすることなく、公平に痛みを分ちあう制度を作るかということです。民主党は次の財務大臣の私案で、現在産業別に比較した一人当たりの人件費が最も高くなっている公務員人件費を2割削減するという案を発表しております。総額で年間8兆円近い額を削減する相当過激な案ですが、これを達成しても、今後増えることが予想される社会保障費用まで考えると増税の論議も避けられなくなると思います。その際に、サラリーマン増税となる所得税の増税で賄うのか、リタイアした方にも広く薄くご負担頂く消費税でもって、今後増加する年金、医療、介護の費用を賄うのかも含めて、国民の前に具体案を提示して選挙に臨まなくてはなりません。痛みを伴う政策をもあえて掲げて、選挙に臨み、国民の審判を仰ぐことが求められる時代だと思います。



参議院議員 浅尾慶一郎

2005年08月03日 (水)

参議院 本会議 33号 平成17年08月03日

 

162-参-本会議-33号 平成17年08月03日
○議長(扇千景君) 日程第三 偽造カード等及び盗難カード等を用いて行われる不正な機械式預貯金払戻し等からの預貯金者の保護等に関する法律案
日程第四 酒類小売業者の経営の改善等に関する緊急措置法の一部を改正する法律案
(いずれも衆議院提出)
以上両案を一括して議題といたします。
まず、委員長の報告を求めます。財政金融委員長浅尾慶一郎君。
─────────────
〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
─────────────
〔浅尾慶一郎君登壇、拍手〕
○浅尾慶一郎君 ただいま議題となりました両法律案につきまして、委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
まず、偽造カード等及び盗難カード等を用いて行われる不正な機械式預貯金払戻し等からの預貯金者の保護等に関する法律案は、近年、偽造キャッシュカードや盗難キャッシュカード等を用いて行われる不正な機械式預貯金払戻し等が急増している状況にかんがみ、これらのカード等を用いて行われる機械式預貯金払戻し等に関する民法の特例等について定めるとともに、こうした不正な機械式預貯金払戻し等の防止のための措置等を講ずることにより、預貯金者の保護を図り、あわせて預貯金に対する信頼を確保する必要から所要の措置を講ずるものであります。
委員会におきましては、発議者を代表して、衆議院議員江崎洋一郎君より趣旨説明を聴取した後、盗難通帳を用いた窓口取引による被害を補償の対象外とした理由、金融機関による適切な本人確認の必要性等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録に譲ります。
質疑を終了し、討論に入りましたところ、本法律案に対し、民主党・新緑風会を代表して尾立源幸委員より反対する旨の意見が述べられました。
討論を終了し、採決の結果、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
なお、本法律案に対し附帯決議が付されております。
次に、酒類小売業者の経営の改善等に関する緊急措置法の一部を改正する法律案は、衆議院財務金融委員長提出によるものでありまして、酒類小売業者の経営の改善の状況等にかんがみ、現在効力を有する緊急調整地域の指定等に係る規定について、平成十八年八月三十一日までの間、なおその効力を有することとする等の措置を講ずるものであります。
委員会におきましては、提出者衆議院財務金融委員長金田英行君より趣旨説明を聴取した後、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
以上、御報告いたします。(拍手)
─────────────
○議長(扇千景君) これより採決をいたします。
まず、偽造カード等及び盗難カード等を用いて行われる不正な機械式預貯金払戻し等からの預貯金者の保護等に関する法律案の採決をいたします。
本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
〔投票開始〕
○議長(扇千景君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
〔投票終了〕
○議長(扇千景君) 投票の結果を報告いたします。
投票総数         二百三十六
賛成             百五十
反対             八十六
よって、本案は可決されました。(拍手)
─────────────
〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
─────────────
○議長(扇千景君) 次に、酒類小売業者の経営の改善等に関する緊急措置法の一部を改正する法律案の採決をいたします。
本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
〔投票開始〕
○議長(扇千景君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
〔投票終了〕
○議長(扇千景君) 投票の結果を報告いたします。
投票総数         二百三十四
賛成           二百三十四
反対               〇
よって、本案は全会一致をもって可決されました。(拍手)
─────────────
〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
─────────────
○議長(扇千景君) 本日はこれにて散会いたします。
午前十時四十分散会

162-参-本会議-33号 平成17年08月03日
○議長(扇千景君) 日程第三 偽造カード等及び盗難カード等を用いて行われる不正な機械式預貯金払戻し等からの預貯金者の保護等に関する法律案 日程第四 酒類小売業者の経営の改善等に関する緊急措置法の一部を改正する法律案  (いずれも衆議院提出) 以上両案を一括して議題といたします。 まず、委員長の報告を求めます。財政金融委員長浅尾慶一郎君。    ─────────────   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕    ─────────────   〔浅尾慶一郎君登壇、拍手〕
○浅尾慶一郎君 ただいま議題となりました両法律案につきまして、委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。 まず、偽造カード等及び盗難カード等を用いて行われる不正な機械式預貯金払戻し等からの預貯金者の保護等に関する法律案は、近年、偽造キャッシュカードや盗難キャッシュカード等を用いて行われる不正な機械式預貯金払戻し等が急増している状況にかんがみ、これらのカード等を用いて行われる機械式預貯金払戻し等に関する民法の特例等について定めるとともに、こうした不正な機械式預貯金払戻し等の防止のための措置等を講ずることにより、預貯金者の保護を図り、あわせて預貯金に対する信頼を確保する必要から所要の措置を講ずるものであります。 委員会におきましては、発議者を代表して、衆議院議員江崎洋一郎君より趣旨説明を聴取した後、盗難通帳を用いた窓口取引による被害を補償の対象外とした理由、金融機関による適切な本人確認の必要性等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録に譲ります。 質疑を終了し、討論に入りましたところ、本法律案に対し、民主党・新緑風会を代表して尾立源幸委員より反対する旨の意見が述べられました。 討論を終了し、採決の結果、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、本法律案に対し附帯決議が付されております。 次に、酒類小売業者の経営の改善等に関する緊急措置法の一部を改正する法律案は、衆議院財務金融委員長提出によるものでありまして、酒類小売業者の経営の改善の状況等にかんがみ、現在効力を有する緊急調整地域の指定等に係る規定について、平成十八年八月三十一日までの間、なおその効力を有することとする等の措置を講ずるものであります。 委員会におきましては、提出者衆議院財務金融委員長金田英行君より趣旨説明を聴取した後、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 以上、御報告いたします。(拍手)    ─────────────
○議長(扇千景君) これより採決をいたします。 まず、偽造カード等及び盗難カード等を用いて行われる不正な機械式預貯金払戻し等からの預貯金者の保護等に関する法律案の採決をいたします。 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。   〔投票開始〕
○議長(扇千景君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。   〔投票終了〕
○議長(扇千景君) 投票の結果を報告いたします。  投票総数         二百三十六    賛成             百五十    反対             八十六   よって、本案は可決されました。(拍手)    ─────────────   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕    ─────────────
○議長(扇千景君) 次に、酒類小売業者の経営の改善等に関する緊急措置法の一部を改正する法律案の採決をいたします。 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。   〔投票開始〕
○議長(扇千景君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。   〔投票終了〕
○議長(扇千景君) 投票の結果を報告いたします。  投票総数         二百三十四    賛成           二百三十四    反対               〇   よって、本案は全会一致をもって可決されました。(拍手)    ─────────────   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕    ─────────────
○議長(扇千景君) 本日はこれにて散会いたします。   午前十時四十分散会

 

2005年08月02日 (火)

参議院 財政金融委員会 17号 平成17年08月02日

 

162-参-財政金融委員会-17号 平成17年08月02日

○委員長(浅尾慶一郎君) ただいまから財政金融委員会を開会いたします。
委員の異動について御報告いたします。
昨日、田村耕太郎君及び富岡由紀夫君が委員を辞任され、その補欠として秋元司君及び島田智哉子君が選任されました。
─────────────
○委員長(浅尾慶一郎君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
偽造カード等及び盗難カード等を用いて行われる不正な機械式預貯金払戻し等からの預貯金者の保護等に関する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として警察庁刑事局長縄田修君外二名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(浅尾慶一郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
─────────────
○委員長(浅尾慶一郎君) 偽造カード等及び盗難カード等を用いて行われる不正な機械式預貯金払戻し等からの預貯金者の保護等に関する法律案を議題といたします。
発議者衆議院議員江崎洋一郎君から趣旨説明を聴取いたします。江崎洋一郎君。
○衆議院議員(江崎洋一郎君) ただいま議題となりました偽造カード等及び盗難カード等を用いて行われる不正な機械式預貯金払戻し等からの預貯金者の保護等に関する法律案について、提出者を代表して、その趣旨及び概要を御説明いたします。
なお、趣旨説明の中で預貯金は、以下、略称として預金と呼ばせていただきますので、御了承願います。
近年、偽造又は盗難されたキャッシュカード等を用いてATM等において預金が不正に引き出されるという事件が多数発生し、その被害者が多大な経済的負担を強いられており、一方、一般の国民も、いつ自分自身も被害者になるかもしれないという大きな不安を抱いている状況にあり、その対策が急務となっております。
この背景には、金融機関が長年にわたって安全なシステム構築への投資を怠ってきたことがあると考えております。
本法律案は、このような状況にかんがみ、預金者の保護を図り、あわせて預金に対する信頼を確保するため、偽造・盗難カード等を用いて行われる不正な機械式預貯金払戻し等により預金者に生じた損害を原則として金融機関が補償することとするとともに、これらの犯罪が発生しないよう、安全性の高い、世界に冠たるATMシステムの構築を金融機関に求めるものであります。
以下、法律案の概要を申し上げます。
第一に、本法律案は、偽造・盗難カード等を用いて行われる不正な払戻し等により預金者に生じた損害について、原則として金融機関に補償を義務付けることとするものであります。
まず、偽造カード等を用いて行われた払戻し等による損害については、簡単に偽造されてしまうような脆弱なシステムを使っている金融機関の責任が重いことから、預金者に重大な過失がない限り、金融機関がその損害の全額を負担することとしております。
次に、盗難カード等を用いて行われた払戻し等による預金者の損害につきましては、預金者に重大な過失がある場合を除き、原則として金融機関がその損害の全額を補てんするものとしておりますが、脆弱なシステムを提供している金融機関の責任と、不正な払戻しが行われるに至った預金者側の事情を考慮して、続いて御説明するように、預金者に重大な過失以外の過失があることが金融機関により証明された場合には、損害の四分の三を補てんすることとしております。
この預金者の過失につきましては、いわゆる立証責任の転換を図り、預金者に過失があることの立証責任は金融機関にあることとしたところであり、あわせて、過失そのものにつきましても、後ほど詳しく述べるように、これが認定されるのは実際上かなり限られた場合になるものと考えておりますので、ほとんどの場合において全額の補てんが行われることとなると考えます。
第二に、偽造・盗難カード等を用いた不正な払戻し等が行われないようにして、預金者がその預金を安心して預けられるよう、金融機関に対し、預金者の利便性を損なうことなく、現在の我が国の脆弱なATMシステムを改め、安全性の高い、世界に冠たるATMシステムの再構築を行うために必要な措置について規定しております。
第三に、この法律は、公布の日から起算して六月を経過した日から施行することとしておりますが、この法律の施行前に発生した被害についての補償に関しても、この法律の趣旨に照らし、最大限の配慮が行われるものとしております。
第四に、この法律は、預金の払戻し等の金融サービスをめぐる状況の変化やこの法律の実施状況等を勘案し、預金者の一層の保護を図る観点から、この法律の施行後二年を目途として検討が加えられ、必要があると認められるときは、その結果に基づいて所要の措置が講ぜられるものとすることとしております。
以上が本法律案の概要でありますが、ここで、先ほど言及いたしました、本法律案の中で規定しております過失という概念について、提出者の考えを述べさせていただきます。
まず、過失は、一般的には損害の発生を予見し防止する注意義務を怠ることと説明されており、本来的には個々の事例に即し、終局的には裁判所において判断されるべきものであると考えております。
とはいえ、本法律案により、裁判所を経ず、預金者への補てんが円滑、迅速に行われるためには、この過失の内容を明確にしておく必要があると考え、提出者の考えを明らかにするものであります。
分かりやすく、できるだけ具体的な例で申し上げますと、盗難カード等による被害の場合、暗証番号を生年月日等の類推されやすいものとしていたことが原因の一つであることが多いようでございますが、この点について、それだけで直ちに預金者の過失を問うことはできないものと考えます。
と申しますのは、これまで、金融機関が生年月日等の類推されやすい番号の使用を容認し、その使用の危険性についての預金者への説明が十分でなかったという経緯に照らして、まず、金融機関から預金者に対し、生年月日等の類推されやすい暗証番号から別の番号に変更するよう、複数回にわたる働き掛けが行われることが前提となると考えているからであります。
そして、この働き掛けは、類推されやすい暗証番号を使用している預金者に対して、電話やダイレクトメール等により個別的、具体的に行う必要があり、ポスター等による預金者一般に向けた広報では、ここで言う働き掛けには該当しないものと考えております。
そのような金融機関による働き掛けが行われたことを前提とした上で、預金者が、なお生年月日等の類推されやすい番号を暗証番号として使用し、かつ、そのカードが当該暗証番号を推測させる書類等と一緒に盗取されてしまった場合には、その他の諸事情も勘案して過失が認定されてもやむを得ないこととなる場合が多いものと考えております。
また、暗証番号を書き記したメモ等をカードと一緒に保管又は携帯し、それらをカードと一緒に盗取された場合なども同様と考えております。
また、重大な過失については、典型的には故意と同視し得る程度に注意義務に著しく違反する場合と考えており、提出者としては、具体的には、預金者が暗証番号の管理に関して、①他人に暗証番号を知らせた場合、②暗証番号をカード上に書き記した場合や、カードの管理に関して、③預金者が自らカードを安易に第三者に渡した場合、そして、これらと同等程度以上に注意義務違反が著しい場合に限られると考えております。
なお、この過失の前提となる暗証番号の管理等につきましては、高齢者等に若年者等と同様の対応を求めることは無理なため、金融機関が預金者の年齢や心身の状況に応じた助言や説明を行うなど、きめ細かな対応を行うことが必要と考えております。
そして、この法律の成立に合わせて、全国銀行協会その他関係金融機関が、本委員会の審議等を通じ明らかとなった過失の概念について十分御理解をいただき、その趣旨に沿った基準を作成するよう求めていきたいと考えております。
以上が本法律案の趣旨及び概要でございます。
何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御賛同いただきますようお願い申し上げます。よろしくお願いします。
○委員長(浅尾慶一郎君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
これより質疑に入ります。
質疑のある方は順次御発言願います。
○尾立源幸君 民主党・新緑風会を代表して質問させていただきます。尾立源幸でございます。
ただいま御説明をいただきました法律案についての質問でございますが、まず、金融機関、とりわけ銀行が提供するサービスの中で最も求められるものは何かということでございますが、それはまとまった額の現金を安全に保管をしてもらい、そしてスムーズに必要なときにまとまった額を取り出せると、こういうサービスを我々は期待しておるわけでございます。その銀行サービスの中で最も重要なサービスの安全基盤というものが、カードや通帳が盗難されたり、また偽造されることによって崩れそうになっております。銀行に最も期待されているこのサービスが、ちょっとした知識があれば簡単に偽造できてしまう印鑑とか、また犯罪集団によって偽造されるカード、あるいはあちこちのパソコンにソフトを仕掛けることによって入手できるパスワードを使ってセキュリティーが崩れているというのが現状でございます。
当該法案は、今日、皆さんのお手元にちょっと資料を配付をさせていただいておりますが、題目としまして「カード等救済法案について」という仮称を付けさせていただいておりますが、民主党案、自民党案とそれ書いてありますが、ちょっと訂正をさせていただきたいんですが、この民主党案というのは衆議院の方に私どもが提出をさせていただき、否決をされております。そして、この自民党案というのは与党案、今御説明いただいた案でございますが、この対比をちょっとごらんになっていただきながら、まず問題点を指摘をさせていただきたいと思います。
一つ目が、これ、マル・バツというところを見ていただければよくその違いが分かるわけでございますが、一つは保護の対象、この法律の対象となる対象金融機関の範囲でございます。
まず、今御説明いただいた案では、なぜか証券会社や保険会社、貸金業者等、いわゆる銀行以外の金融機関は除かれているということがこれで明らかであると思います。そして、二つ目は、窓口というところを見ていただきたいのですが、正に窓口で通帳を使って預金を引き出すような場合に、これも保護の対象としないということになっております。そして、三番目が、ネット用パスワードと書いてありますが、対象カード等のところに、このネットバンキングの取引は保護をされないと。そして、最後に、四番目でございますが、大きなグレーの塗りつぶしになっておりますが、無権限預貯金等取引のところで、与党さんの案の場合には盗難カードが使われた場合に過度な要件を課しておられます、補償をするのに。
正にこれは消費者の権利を無視した法案であると、このように私どもは指摘をさせていただきたいと思います。そして、このことを質疑を通して明らかにしていき、消費者保護という、権利の保護という意味では不十分であるということを明らかにしたいと思います。
早速でございますが、まず、順番に質問をさせていただきます。ちょっと通告とは順番入れ替わっておりますが、まず対象金融機関、ここから始めさせていただきたいと思います。
今御説明させていただきましたように、今回の法律案では証券会社、保険会社、貸金業者は対象外となっておりますが、その理由について御説明をいただきたいと思います。
○衆議院議員(葉梨康弘君) 尾立委員にお答えいたします。
委員も御案内のように、いわゆる立法というのは、国民に権利義務、そこにかかわるものでございます。立法により措置するものというのは、立法を行わなければならない事実があって、その対策を類型化できる、そういったものということになってこようかと思います。
この法律においては、元本が保証されて手持ち現金とほぼ同視できるような預貯金について、預貯金者の保護を図るとともに、預貯金に対する信頼の確保、これを図ることを目的として立案しております。そして、保護される借入れについても、法律レベルでは、機械によって自動的に預金と一体となって支払われるような借入れに限定しているところなんです。
今御指摘のような証券会社、保険会社の発行するカードでございますけれども、まず一つは、今申し上げましたキャッシュカードとは多少やはり性格を異にしてまいります。保険会社の場合ですと満期返戻金、あるいは証券会社の場合ですと元本保証がない。それと、さらには立法事実の面においても、やはりこのカードに対する補てん、補償について、今後自主的な対応は取られていくものだというふうなこともまた承知しております。
そして、次に、貸金業者ですけれども、この貸付けは預金と一体というような貸付けではございません。またさらに、事実の面におきましても補てんなどの取組がもう既に現実になされております。したがいまして、今回は法律の対象とはしなかったと、こういう理由でございます。
○尾立源幸君 今おっしゃっていただいたように、保険会社や証券会社でもカードを発行しております。特に保険会社の場合は、解約払戻金の一定額や、また積立配当金などの一部をATMを通じて引き出すことが可能でございます。また、証券会社の場合は、株や債券の売却した代金、この売却代金をATMによって引き出すことも可能でございます。これは、偽造、盗難に遭い不正に引き出される、もし盗難や不正な偽造で引き出された場合というのは、今回の法案の対象となっている銀行と全く同じではないかと私は思うんですが、なぜ、どこが銀行と違うんでしょうか。
○衆議院議員(葉梨康弘君) お答えいたします。
この法律において、金融機関が偽造カードについては無効にする、それから盗難カードについて補てんをするということについては、ATMのシステムを、例えば偽造カードなんかでも使われてしまうようなATMのシステムを、これをつくってしまった責任というのは金融機関の側に相当ある。さらには、盗難カードについても、銀行の過失、それから被害者といいますか、預金者、これは相当な重過失でございますけれども、そこの見合いでやはり四分の三を補てんするというような仕組みを取っているわけなんですが。
今の御指摘のあったような証券会社、それから保険会社の発行するカードのATMシステムとの関係ですけども、まずカードの発行枚数自体が預貯金取扱金融機関に比べて非常に少ないこと。それから、自前のATMの台数ということ自体がそれほど多くない。したがいまして、その大部分は金融機関のATMを利用しておりまして、このATMのシステムということの改善ということになりますと、やはりこれは保険会社、証券会社の責任というよりは金融機関の責任である部面が大きいということでございます。
そして、先ほど申し上げましたように、法律というのはどういうような範囲において義務付けをして規制を行うかと。やはり、ある程度の立法事実があって、しかも対策が類型できるものについて、やはり国が関与する範囲というのは必要な最小限度のものにすべきだ。しかし、しかしながら、この保険会社、証券会社で対策が今後取られるというようなことであれば、今回、この法律は金融のコアの部分であります預貯金という形で対応することで今のところは十分ではないかなというふうに考えております。
○尾立源幸君 時間が限られておりますので次の論点に移らせていただきますけども、盗難通帳についてでございます。
今回、盗まれた通帳は窓口では保護の対象にならないということでございますが、過去五年間の盗難通帳と偽造カードの被害件数と被害額を教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(佐藤隆文君) 過去五年間の被害件数、被害金額でございますが、まず盗難通帳の方でございます。
全国銀行協会が実施しているアンケート調査の結果でございますけれども、平成十二年度から申し上げます。平成十二年度千百十八件、二十一億七千八百万円、平成十三年度七百八十六件、十六億五千八百万円、平成……
○尾立源幸君 トータルです。
○政府参考人(佐藤隆文君) トータルでよろしゅうございますか。
十二年度から十六年度までの五年間の合計で申しますと、四千百四十件、百三億九百万円ということになっております。
それから、偽造キャッシュカードの方でございますけれども、これも全国銀行協会の調査によりますと、これは平成十三年度から十六年度までの四年間で、十二年度以前は報告がされていない、被害の報告がされていないということでございますので四年間の合計でございますが、合計で五百十六件、金額で十二億九千三百万円ということになっております。
○尾立源幸君 今お聞きになっていただきましたように、盗難通帳の方が圧倒的に、まあ八倍近く、件数、額ともに多いわけでございますが、なぜ偽造カードは保護されて盗難通帳は保護されないのかと非常に私は疑問に思っております。
それで、──ちょっと待ってください、衆議院の方の答弁でこのように答えられている。判こ以外の認証の方法が今のところは見いだせないというような答えで、そのような処置をされていると聞いておりますが、カードの場合も暗証番号だけですよね。同じ、認証方法は一つしかないわけなんですよね。なのに、なぜこの窓口は保護されないんでしょうか。
○衆議院議員(松島みどり君) 答弁させていただきます。
まず前提といたしまして、被害者の立場に立ちますと、不正引き出しによる被害を受けた方にとりましては、それが盗難通帳による窓口での相対取引によるものであれ、そしてまた一方、偽造カードや盗難カードによる機械による引き出しによっても、どちらでも大変な被害を受けた方は気の毒な立場にいらっしゃるということは、私どもも十分そのように思うとおりでございます。
それで、そのことを前提にしてちょっと申し上げさせていただくんですが、先ほどおっしゃいましたように、盗難通帳の方、盗難通帳による被害の方がずっと多いとおっしゃったんですが、これは言わば古典的やり口ともいうべきもので、ずっとこの数年間のを全部足しちゃうと盗難通帳による被害の方がずっと大きいんですが、最近のトレンドを見ておりますと、ちなみに盗難通帳によります被害は、平成十五年度は、十五年度、十六年度辺りから減ってきております。これは、十五年度の途中におきまして、副印鑑制度という、通帳に実際に使うべき判この印影を押しておくという、泥棒にネタを教えるような、まあ昔それやっていたのをやめたことによって随分減っております。激減して、四半期、三か月ごとという単位で見ますと、平成十五年四月から六月が二百四十四件、八億四百万円であったのが、その盗難通帳による払出しが、平成十七年、今年の一月から三月にかけては五十三件、六千二百万円、随分減っているわけです。
そして、それに代わるような形で最近増えてきているのが偽造カードや盗難カードによる機械からの引き出しでございます。我々は、やはり、この今の増えている、今急速に増えている犯罪に対して議員立法でとにかく対処したい、そういう思いから、この機械による偽造カードや盗難カードの方を対象といたしまして、通帳による方は今回含めなかったというわけでございます。
そして、委員がお聞きになりました、質問されました衆議院におきます答弁で、これは認証方法がほかにないからということを申し上げましたけれども、それに付け加えて申し上げさせていただきますと、通帳と判こがセットで印影が正しければいいというのは、この印影を大事にした商取引というのは、委員もよく御存じのように、銀行の窓口だけじゃない。それだけじゃなくって、広く商取引一般、契約もそうですし、そして公的な法務局の登記なんかでもそうです。そういうふうに、印鑑、印影というものが正しければ取引として認めるということは、銀行の窓口の相対取引以外でも、盗難通帳以外でも、すべてにまたがっているものですから、それをおいておいて、この銀行の窓口のやつだけ今回取り上げるというのはちょっとバランスを欠くという意味で、このようにした次第でございます。
○尾立源幸君 まあいろいろと理由をおっしゃるわけでございますけども、盗難通帳から預金が引き出される大きな理由というのは、窓口で本人確認を行っていないことというのが最大の理由なわけですね。本人確認を行えば、これはすぐ防止できるわけでございます。それを、その確認をやらないでATM対策をやると。これはまた膨大なお金を掛けてやるわけでございますが、なぜ、お金を掛けてはやるけれども、お金の掛からないことをやらないのかと、こんな疑問もあるわけでございます。それは正に銀行の都合による私は業務の怠慢だと思うんですけど、どう思いますか。
○衆議院議員(松島みどり君) 今回、衆議院の財務金融委員会におきましても、附帯決議の中で、この法律の施行に当たりまして特段の配慮をすべきこととして、附帯決議、五つ設けていただきました。その中でイの一番に取り上げていただきました、衆議院の財務金融委員会でも出てまいりましたのが、附帯決議の中で、「金融機関の窓口における不正な預貯金の払戻しについて、速やかに、その防止策及び預貯金者の保護の在り方を検討し必要な措置を講ずること。」、これを衆議院としても政府や金融機関その他関係者に求めるということでございまして、確かにそのとおり必要なことだと思います。
ただし、そのルールというものがどのように確立するかというのは、法整備ということ以外にも、この法律ができることによって金融機関が実質的に取り組んでいただく、そしてまた取り組む努力をされるように我々としても要請していきたいという、そんな思いでございます。
そしてまた、ただ、本人確認というものが必要以上に行われましたときに窓口で大変込んでくる。今でも、金融機関がもう整理統合して、支店も統合して窓口込んでおりまして、これをどういうスタイルがいいかということは、やはりそれとの、利便との兼ね合いも含めた上で金融機関に対して的確な実施を促したいと思っております。
○尾立源幸君 私、申し上げようと思っていたところを先におっしゃったんで、衆議院の方の答弁で、なぜ窓口でやらないのかというと、正に今議員おっしゃったように、窓口で本人確認をやると膨大な時間が掛かると。これは正に我々消費者の立場に立った発言ではなくて、銀行、業界寄りの思想に立ったお答えじゃないんでしょうか。消費者だったら、そんな、関係ないじゃないですか。私たちが預けたお金が安全に引き出せることが最大の目的であって、銀行が込もうが込まないが、そんなことは銀行がやるべき話ですよね。そう思いませんか。それで──もうちょっと待ってください。
さらに、この前、特定郵便局の局長さんたちとも会いました。そうしたら、こんなことおっしゃいました。今、預金の引き出しに本人確認を行っていると。まあ窓口が込むんだけれども、これはやっぱり大切なお預かりしたお金なんで、少々我慢してもらって時間をいただいてやっていますと、こういうふうに郵政公社だって郵便局だってやっているわけですよね。じゃ、銀行だってできるはずじゃないですか。取引量が多いとか少ないとかおっしゃるかもしれませんが、本当の意味ではそういうことができる。
また、市役所なんかでもそうですよね。今住民票でも、免許証を見せろとか、とにかく身分を証明するものを見せなさいとおっしゃっています。安全の方が我々は大事なんです。そういう思想はお持ちじゃないんでしょうか。
○衆議院議員(松島みどり君) おっしゃるとおり、預けたお金が安全に守られるということは何にも増して大事なことでございます。しかしながら、窓口において適正な時間でお金を引き出すことができるということも、これは消費者の利便に立って必要だと私ども考えているのであって、銀行がさっさと仕事をしたいだろうと、勝手にそんなこと想像しているわけではございません。そして、その利便というものはやはり必要なものだと思います。そしてまた、やはり盗難に遭わないように広く皆さんにも心掛けていただいて、一般預金者全員が長い時間待たされるということはやっぱりない方がいいと思っております。消費者のために考えております。
○尾立源幸君 窓口で時間が掛かる掛からない、それによってサービスが悪くなる、それで銀行が淘汰されていく、これは銀行が考えることであって、政治家は銀行サイドに立って考えるべきじゃないんですよ。我々は国民の代表でございます。そういった思想がないということは正にこの法案の欠陥点であるということをまず申し上げます。それで、この点は議論しても思想が違うわけですから、なかなか溝は埋まらないと思います。
それで、次はネットバンキングについてお話をさせていただきたいと思います。
今回、ネットバンキングの方は、これは与党さんの方でも、最初、まあ自民党さん案と聞いておりますけれども、これは補償の対象に入れようじゃないかということで進められておったと聞いておりますが、なぜこれは外れてしまったんでしょうか。
○衆議院議員(石井啓一君) 私は公明党でございますので、自民党の当初の議論は申し訳ないんですけれども存じ上げないんですが、最終的に入れなくなった理由といたしましては、ネットバンキングについてはまだその問題点というのが十分把握されてない、あるいはインターネットを通じた電子商取引全般からの検討も必要であるということから、この今回の法案とまた別途の枠組みでの検討が必要だということで、今後の検討課題というふうにさしていただいたところでございます。
衆議院の財務金融委員会でも附帯決議がなされましたので、この法律成立後速やかにこの附帯決議に基づいて検討がなされるものというふうに考えております。
○尾立源幸君 ありがとうございます。
今、インターネットで、利用して不正な取引が行われた例をちょっとお話をさせていただきたいんですが、個別の名称を出しますが、シティバンクの顧客口座から約一千六百万円が引き出されるという事件がございました。このとき、容疑者は不正アクセス禁止法違反と窃盗などの疑いで逮捕されておりますが、この問題点というのは、他の銀行がIDとパスワード、プラス乱数表というのをその預金者の方にお渡しをしておりまして、アクセスしたたびに、例えば右の三番目の、三番目、上から三番目の記号を入れてください、数字を入れてくださいというような問い掛けがあって、その乱数表に基づいて入れると更に本人確認が徹底されるというような仕組みでございますが、今回、シティバンクの場合はそういった二重の防止策というのを一切取っていなかったわけでございますが、これは正に銀行側に落ち度が私はあるんじゃないかと思いますが、その辺りはどのようにお考えでしょうか。
○衆議院議員(石井啓一君) 恐らく、このインターネットバンキングにかかわらず、インターネットを通じたいろんな被害については、これからもいろんな対応があり得ると思っております。そういった状況を踏まえて具体的な検討が今後なされていく必要があるというふうに考えております。
○尾立源幸君 法律的にはなるべく予防的なこともきちっと盛り込んでいくべきではないか、起こってからまた後手後手にやるのではなく、もう予想されることはしっかり盛り込むというのも、これも大きな我々の責任だと思います。是非そういう点で今後の法案作りに対応していただきたいと思います。
その次に、最後の論点でございますが、偽造カードと盗難カードの責任の問題でございます。
まず、本法案では、偽造カードについては預金者に故意又は重過失がない限り全額補償されるというふうになっておりますが、盗難カードの場合は過失があった場合の被害額の四分の一は預金者が責任を負わなければならないというふうになっております。
そこで、問題でございますが、同じように盗難に遭っても、片やカードが偽造されてそれが使われた場合は過失があっても全額補償されます。一方、カードが偽造されずにそのまま使われた場合は、過失があれば四分の一、自分で責任を負わなければならないというふうな条文になっております。なぜこのような違いが出てくるのか、御説明いただきたいと思います。
○衆議院議員(江崎洋一郎君) まず、委員の御質問でございますが、偽造カードと盗難カードの補償の割合、扱いがなぜ違うかということでございますが、偽造につきましては、金融機関側のシステム管理、いわゆる偽造が簡単に行われてしまうという、そういった意味でのシステム管理が非常に責任が重いということで、重過失がない限りは原則としてその全額を銀行側が補償するということで、御指摘のとおりでございます。そして、一方で盗難カードでございますが、この場合には、同じく脆弱なシステムを金融機関側が提供しているということもございますが、盗取された状況について若干カードホルダーにもかかわり方が違うということで色合いを変えさせていただいているわけでございます。
真正なカードが預金者から不正な引き出しを行った者の元に移るに至った態様というのは、これはもう様々でございます。そして、被害の発生についても、預金者のかかわりというものが一般的には偽造カードの場合よりは盗難カードのときの方が大きいという考えが一つでございます。また、カードがなくなったなと気が付いたときに、預金者は金融機関への払出し停止等早期な対応が可能であるということも別であるということで、過失がある場合にはその補てん額を減額するという考えを入れさせていただいたということでございます。
しかしながら、冒頭、今日御説明申し上げました提案理由説明、お手元にお配りしている資料の二枚目以降にございますが、過失認定ということは実際上かなり限られた場合になるものと私ども考えております。したがって、ほとんどの被害においては全額金融機関が補償をする、補てんをするという考え方に立ってございます。
○尾立源幸君 今、最後に御説明いただきました、過失はかなり限られた場合に限られる、珍しいということなので、この議論は成立しないという御答弁、衆議院でも同じようにあったと思います。正に珍しい事件だから不公平があっても構わないということなんですか。
○衆議院議員(江崎洋一郎君) 先ほど申しましたように、現在、盗難カードにおきましても暗証番号の管理というものが問われている部分もございます。やはり今まで金融機関が、類推されやすい生年月日、あるいは自宅の電話番号ですとか地番、それらを使ってよろしいということで受け入れてきていた、ここが一つの問題になりまして、犯罪者も類推されやすい暗証番号を何度か試し打ちをして、結果として預金を引き下ろせてしまったということもございます。
そういった意味で、この過失につきましても、銀行側がまず積極的に、個別具体的に、今使っている暗証番号を変えてくださいという一つの犯罪抑止につながる啓蒙をここでうたわせていただいているという考えでございます。
○尾立源幸君 ありがとうございます。
大体私の予定しておりました質問はこれで網羅されておるんですが、松島議員、先ほどもう少しお話をされたいようでございますので、是非、消費者の側に立った御発言をいただけるようでしたら、どうぞよろしく。
○衆議院議員(松島みどり君) どうもありがとうございます。
消費者の立場に立ってもちろん私どもはこの立法をさせていただいております。
そして、窓口における盗難通帳による不正引き出しについては、銀行も、各金融機関ごとにどうしたら防げるかということを、先ほど申しましたのは全体として副印鑑制度をなくして減らすことができたと、更にどういう方法があるかというのを既に取組を始めたところもございます。これを是非すべての金融機関などにおいてそれが実施されるように、今どうやって本人確認すればいいかというきちっとしたものが確立されているのが各金融機関を通じてのがないわけですから、これをきちっと作ってもらうことによって不正な、窓口で銀行員が相対したのにインチキなやつに渡してしまったということがないように、それは私たちの、皆様方も含めて立法全体として呼び掛けて、政府にもそれを促すようにともに努めてまいりたいと、そのように思っております。
○尾立源幸君 松島議員、ありがとうございます。
そのようにおっしゃるんでしたら、是非、銀行の窓口が込むから消費者をお待たせしてサービスが悪くなるというような発想は是非捨てていただきたいと思います。逆に、本人の確認をしてもお待たせしない、そういったサービスを銀行に求めていくような我々は法律を作っていかなければいけないのではないかと思います。銀行の、また金融機関の都合に合わせて法律を作るのでなく、私たちの立場から法律を作るという視点を是非是非持っていただきたい、そのことをお願いをしまして、私の質問とさせていただきます。
○西田実仁君 公明党の西田実仁でございます。
まず初めに、限られた時間でございますので、今回の立法の過程で特に苦労をされた点につきまして発議者にお聞きしたいと思います。
○衆議院議員(石井啓一君) 近年、偽造あるいは盗難キャッシュカードによる被害が急増して社会的な問題になっているわけですけれども、これは先ほど、冒頭、説明がございましたとおり、金融機関が脆弱なシステムを放置しているということが背景にあったにもかかわらず、これまでの被害者への対応というのは多くのケースがほとんど補償されないということでございました。私どもとしては、これは放置できない問題だということで、西田委員と御一緒にこの検討をさせていただいたところでございますけれども。
苦労をした点といいますか、苦心をいたしました点は、やはり現実に即応してこの法律がきちんと機能するということが非常に重要なことだということで、具体的に申し上げれば、被害者に対して円滑かつ迅速に補償がされるということが重要なわけでございまして、いたずらに裁判の方に持っていかないということから、この法律に基づいて被害補償がされるということについては、やはり過失あるいは重過失の内容なり、具体的な事例を明らかにすることが必要だろうということで、これは検討を重ねました。結果的には法律の中に盛り込むことはできませんでしたけれども、法律の趣旨説明の中に提出者としての考え方ということで述べさせていただいたところでございます。
また、被害者の補償についても、特に盗難カードによる被害で過失があるケースについても合理的な範囲内でなるべく補償がされる、割合を高めるということで工夫をさせていただいたところでございます。
さらに、高齢者や社会的弱者に対する配慮、また、特に盗難カードの場合、成り済ましの被害の防止策、あるいは本日も御議論になりましたけど、銀行での窓口の取引ですとかインターネットによる被害、こういったことについても今後の検討課題として位置付けると、こういったことについて検討を重ねさせていただいたところでございます。
○西田実仁君 この法第五条第二号のところでございますけれども、銀行から被害補償を受ける場合に三つの要件がいずれも該当しなければならないということで、一言で言えば、銀行にしっかり届け出て、そして十分な説明をしなければならないと。特に第二号のところにそのような規定がなされているわけでございますけれども、ここは実際に被害に遭って、もういろんな意味で気持ちも不安定な状態の中で、銀行に対して十分な説明といった場合に、この十分な説明がどのぐらい十分かということが被害者の方にとっては大変に懸念をされているところであります。すなわち、自分のプライバシーも含めてすべてをさらけ出すことが十分な説明なのかということに対して懸念を持っておられる方も随分いらっしゃいますので、この十分な説明の中身について、まずお聞きしたいと思います。
またさらに、銀行が十分な説明を行ったかどうかということを判断をすることになるわけですけれども、銀行からすればそれは十分じゃないと、もっとやってもらわなきゃいけないのに十分に説明されなかったということを盾にして被害補償を渋るというようなことがあってはならないわけでありますし、仮に銀行がそのような判断をした場合に、その被害者の方がどこに駆け込んでいくのか、その苦情をですね。今、銀行よろず窓口とかありますけれども、なかなか、これやはり銀行側の存在で、被害者、預金者にとっては十分な中立性というものが保たれてないんじゃないかと、こういう御懸念もあるわけでございまして、二つお聞きしたいと思います。
この第五条第二号の「十分な説明」の中身、そしてそれに納得できなかった場合に被害者の方が駆け込むべき場所、機能、これについてお聞きしたいと思います。
○衆議院議員(石井啓一君) 十分な説明といいますのは、預金者が認識しております盗取に関する状況について一般的、客観的に十分な説明が行われるということでございまして、どの程度の説明が行われるかということはケース・バイ・ケースでありますけれども、誠実に説明をしていただいてできる限りの情報提供を行っている、その程度の説明が行われることが重要だというふうに考えています。すなわち、預金者の心身の状況や置かれた状況にかかわらず、一定の水準の説明を求めるということではなくて、あくまでもその被害者の方の置かれた状況に応じて十分な対応をされているか、説明をされているかということで判断されるものというふうに考えております。
プライバシーの問題で申し上げれば、これ、プライバシーについて一切答えなくてはいいということではございませんけれども、例えば盗取されるに至ったそのポイントのことに関したことについては、金融機関側も個人情報保護ということを十分説明した上で誠実にお答えしていただくということはございますけれども、ただ、とはいえ、プライバシーに関する状況、そのすべて話さなければいけないということではございませんので、これはおのずからその程度が決まってくるというふうに思っております。
こういった趣旨を踏まえて、金融機関におきましても適切な対応が行われるよう求めていきたいと思っておりますので、二番目の御質問でありますけれども、銀行が補償を渋るために何かその十分な説明のハードルを上げるというようなことは行われてはならないことだというふうに思いますが、それに似たような状況が万が一起こるようなことがあれば、金融庁の方でも今金融相談室というのも設けておるようで、金融に係るあらゆる事項に関する相談を受けるような体制が取られているようでございますから、そういったところに御相談をしていただくのがよろしいかと思います。
○西田実仁君 是非しっかりとした対応をお願いしたいと思います。
そして最後に、附則第三条、検討規定におきまして、この法律の施行後二年をめどとして検討が加えられるということでございますけれども、この二年後の見直しの中身でございますが、この中には盗難通帳あるいはインターネットバンク、先ほど御指摘がございましたが、こうしたことの被害補償も含まれているのかどうか。また、衆議院におきましては、通帳を用いた対面の取引、インターネットバンキングについて速やかに検討する旨の附帯決議がなされたと承知しておりますが、その考え方につきまして、最後、お聞かせいただきたいと思います。
○衆議院議員(佐藤茂樹君) 委員御指摘のとおり、附則第三条におきまして検討規定を設けさせていただいたところでございます。その趣旨は、附則第三条のこの検討規定に基づきまして預金者の一層の保護を図るという、そういう観点から、どのようなことについて検討を行うかについては、その時点におけるカード等を用いて行われる機械式預貯金払戻し等を取り巻く状況の変化及びこの法律の実施状況等から適切に判断されるべきものであると我々は考えておりますけれども、先ほど来御議論がありましたように、いわゆるこの盗難通帳と言われるような通帳を用いた対面の取引、さらにはインターネットバンキングに係るこの被害の救済というのは私どもも大変重要な問題と考えておりまして、当然ながらこの検討対象になり得るものと、そのように私どもは考えている次第でございます。
その附帯決議、その附則とともに、あえてその附帯決議の点でございますけれども、これらの問題の重要性にかんがみまして、これらの防止策及び預貯金者の保護の在り方を検討する旨をより明らかにするために、実は検討段階から私ども公明党の主張も反映させていただきまして、与党として附帯決議の案文を作成するに当たりまして、これらの問題について検討することなどを盛り込んだところであります。
本日、実は衆議院の財務金融委員会におきまして誤解を招くような発言もあったようでございますので、念のためこの附帯決議ができる経緯につきまして答弁をさせていただきます。
○大門実紀史君 日本共産党の大門でございます。
提案者の皆さん、法案作り、大変御苦労さまでございました。
伊藤大臣、済みません。今日、伊藤大臣を呼んだのは私だけということで、それなら結構ですと言ったんですけれども、何か聞いてくれというふうなことでございますので。
今回、議員立法でございますけれども、どうして金融庁はもっと早く金融庁としてこういう法案を出せなかったんでしょうか。
○国務大臣(伊藤達也君) 私どもといたしましては、この問題の重要性にかんがみまして、昨年の十二月に偽造キャッシュカード問題に対する実態調査を行って、そしてその結果に基づいて金融関係団体に対して更に要請をさせていただき、そしてこの問題に対する取組の実効性というものを確保していくために、銀行法に基づいて金融機関のこの問題に対する対策方針、それを提出をいただき、それに基づいてフォローアップをさせていただいているところでございます。
そしてさらに、本問題に対するスタディーグループというものを立ち上げさせていただいて、十九回にわたって精力的に御議論をいただいて、そして三度にわたる報告書をまとめていただいたところでございますけれども、なぜ立法化しなかったのかということでございますが、この点につきましては、私どもとしてその立法化ということを排除したわけではございませんで、被害者、被害に関する補償ルールというものを、どのようなものが望ましいか、そのことが極めて重要でありますから、今申し上げたスタディーグループにおいてその点について専門的な御議論をいただいて、そして報告書の取りまとめをしていただいたと。
そうした作業と合わせて、与野党において本問題に対する立法化の動きが出てまいりましたので、その動きを注視をさせていただいたということでございます。
○大門実紀史君 分かりました。
今回の与党法案は、偽造カード等ATMの払戻しの場合の被害者救済と。私は過失の立証責任を金融機関にという点はもう画期的なことではないかと思っておりまして、一歩前進ということで我が党は賛成でございます。
ただ、やはり、先ほどもありましたが、盗難通帳、印鑑、つまり窓口での被害者が救済対象に含まれていないという点が、何といいますか、同じ被害者で、こちらだけ救済されて、こちらが救済されないと。私、この問題をどうとらえるかというのがあるんですけれども、立法府というのは難しいところがありまして、目の前で大変な方がいたらとにかく手を打とう、すぐ立法化しようと。これは非常に積極的なことだと思うんですが、そのときに気を付けなきゃいけないのは、法の下で、一つの同じ法の下で、こちらは救われて、こちらは救われないと、同じ被害者であるにもかかわらずですね。これもやっぱり立法府の責任として、法の下の平等というようなものも考えなきゃいけないというふうに思います。
そういう点で、今回は民法四百七十八条の例外規定を適用するということですけれども、その窓口被害者には相変わらず適用のままと。簡単に言えば、法律的にはそういうことになるというところでそういう問題が起きてきているというふうに思います。
私、やっぱり被害者にとっては、被害者にとっては、カードを盗まれるか通帳を盗まれるかとか、被害は同じなわけですよね。同じなわけですよね、カードで被害を受けても通帳でも。だから、被害者にとって何の罪もないというところで、やっぱり法の下の平等ということはきちっと考えていかなきゃいけないと。というか、やっぱりこれは、もし裁判が起きて、こちらは救われて、私たちなぜ救われないのかと。これ、突き詰めていくと、やっぱり法の下の平等の判断になるんではないかという面もあると思うんですね。
その点で、立法府は、これ今回はまずこれを通して、至急窓口の方々のことも対応していく必要があると、そういう認識を持つべきだと思いますけれども、その点、提案者の方、いかがお考えでしょうか。
○衆議院議員(松島みどり君) 大門委員と正に同じ思いでおります。
おっしゃいましたように、現在起こっていることに対して早急に対応するという議員立法の性格、そしてまた一方で、法の下で同じようにつらい思いをする被害者って同じなんだから法の下で平等でなければいけない、その矛盾で確かに悩むところでございます。
私ども考えますのは、現在、今回の立法というのはこの金融機関の機械によるシステム、これに着目して統一性を持たせていただいたわけですけれども、被害者という立場に立ってみれば同じように救わなければいけない。ですから、これから金融機関も、このことを端緒にして、これだけ社会問題化され、そしてまた与党も野党もこうやって法案を作って皆様に審議していただいている中で、金融機関も取組をいろいろ始めております。これを一層、窓口による対面取引でも不正取引がないように金融機関は今いろんなことを歩み出そうとしているのを、金融庁にも是非これをしっかりと進めてもらうように指導監督してもらいたいし、私どもとしても注視していきたいと、是非これも実現しなければいけない問題だと、そのように考えております。
○大門実紀史君 先ほど本人確認の問題ありましたけれども、窓口が込むからとか、私は余り込まないんじゃないかと。今銀行行って分かりますけど、みんなATMの方が行列になって、窓口の方はみんなあっち行ってくれと言っておりますから、それほど昔ほど込んでおりませんので、余りそういうこと理由にならないのかなというふうに私も思いますし、まだまだそこは検討の余地があるというふうに思います。
いずれにせよ、私は、余り技術的な、現場の技術的な、テクニック的なことよりも、今回、先ほど評価させてもらった銀行に立証責任があると。これをすべてに当てはめれば、やり方は銀行が考えることだと、銀行が考えればいいんだと、そこが基本じゃないかというふうに思うわけですね。
だから、政治というのは、逆に言えば現場のことも考えなきゃいけないという面でいろいろ配慮されたかも分かりませんけれども、簡単に言えば責任は銀行にあるんだということをすぱっとはっきりさせれば、窓口のことも銀行がやり方を考えると、これがやっぱり本来のことではないかというふうに思います。
私、先ほど伊藤大臣にお聞きしたように、やっぱりこの議員立法というのは、役所の、官庁の悪い癖がございまして、一つ議員立法を作ると、次それを変えていくのもこれは議員の皆さんでしょうみたいなものが結構あるんですね。そうではなくて、これは、議員も議員で考えますけれども、金融庁としても、この法の下の平等を早く実現するという点でも、次の窓口の人たちも救済するという手を金融庁としてもきちっと考えていってほしいというふうに思いますが、最後にそういうことについて伊藤大臣の見解をお聞きしたいというふうに思います。
○国務大臣(伊藤達也君) 先ほども答弁をさせていただきましたけど、やはり本問題に対してはその補償のルールの在り方、それがどういうものが望ましいのかと、そのことをしっかり議論をして、預金者保護の観点から対応していくということが重要だというふうに思っております。
預金者の皆様方の不安を払拭するためには、預金者の利便性を損なうことなく、これまで以上に不正な払戻しを防止することのできる適切な本人確認の方法を実施できるようにすることが必要でありますので、そうした意味から本人確認法というものが実施をされているわけでありますから、この本人確認法に基づいて金融機関において適正に対応をしていただくと、そのことを私どもとしてもしっかり注視をしていきたいというふうに思っております。
○大門実紀史君 終わります。
○糸数慶子君 無所属の糸数です。よろしくお願いいたします。
まず、郵政民営化関連六法案について一言触れさせていただきます。
七月の十三日の参議院の本会議以来、この財政金融委員会からも十名の方が委員になられて、郵政特別委員会で鋭意質疑が続けられておりますが、委員の皆様には本当に御苦労さまでございます。
多くの離島を抱えている沖縄県では、小さな村の郵便局が村人たちの生活の大きな励まし、あるいはその支えになってきております。そういうところでございますから、今農協や営林署が統廃合になったり、市町村役場も大合併が進んでおりまして、地域社会の最後の公共サービスのとりでというべき郵便局の存続が、郵政民営化にとって、本当に危機に陥っているというふうに思います。
四十もの有人離島のある沖縄県では、沖縄本島、それから久米島、宮古、石垣、その島以外には、小さな島には銀行はございません。ですから、その離島では郵便局が金融サービスを提供するセーフティーネットになっておりますので、県民生活の安心と安全を確保するためにも、公共性やそれからその利便性よりも、やはり採算性を重視する郵政民営化は問題が多いと言わざるを得ません。
そういうことに関しまして、私ども沖縄県選出の野党国会議員は、七月の三十日そして三十一日におきまして、地元で郵政民営化反対の記者会見と集会を県民に訴えてまいりました。どうか皆さん、この郵政民営化の関連六法案については、政治家としての良心とそして信念に基づいて、是非とも反対していただくようにお願いをいたしまして、私の法案に対する質疑に入りたいと思います。
法案を作ってくださった皆さんには、大変御苦労さま、高く評価いたします。そして、これからの質疑なんですが、一点目に、盗難カードを用いた不正取引の被害補償を求める要件についてでございますが、まず、預貯金者が盗難カードを用いた不正取引の被害補償を求めるその前提として、預貯金者が捜査機関に対して被害届を提出したことを金融機関に申し出ることが定められていますが、しかしこれは実際上は手元からカードがなくなった場合に紛失か盗難か判断の付かない場合が多いと思われますが、そのような状況で警察は被害届を受理してくれるのかどうか、その点についてまず警察庁にお尋ねしたいと思います。
○政府参考人(縄田修君) 預貯金者の方が紛失か盗難か判断が付かない場合の警察側の対応についてお尋ねでございます。
警察におきましては、まず預貯金者の手元からキャッシュカードがなくなった状況につきまして詳しく事情を聴かせていただくことになろうかと思います。具体的に申し上げますと、そもそも、いつの時点でキャッシュカードがなくなったことが気が付いたのかとか、あるいはキャッシュカードをどこに入れていってどういう保管の状態であったのか、あるいはなくなったことが気が付くまでの行動あるいは活動範囲、あるいはキャッシュカードを窃取されたかどうか本人の認識、これは第三者に取り囲まれたとか注意をそらすようなことがあったかとか、そういったことになろうかと思いますが、そういったことを詳細お伺いした上で、盗難と正にうかがわれる場合につきましては窃盗の被害届を受理することになろうかと思いますし、紛失とうかがわれた場合には遺失届ということになろうかと思います。
いずれにいたしましても、個別の事案ごとに適切に判断、対応をしてまいりたいと、こういうふうに思っております。
○糸数慶子君 続きまして、提案者の方にもお伺いしたいと思います。
被害届が受理されない場合又はその紛失届を提出した場合、被害補償がなされるのかどうか、お伺いいたします。
○衆議院議員(葉梨康弘君) 糸数委員にお答えいたします。
衆議院で私も信念と良心に基づいて、郵政民営化、賛成票を投じましたけれども、誠実にお答えをさせていただきたいと思います。
本法案は、おっしゃるとおりなんですけれども、盗取されたと認める場合、これに補てんの請求ができるものとしています。ですから、おっしゃるとおり、紛失の場合だとか盗取されたか紛失されたか不明な場合というのは法律上の対象になりません。
ただし、今警察庁からも御答弁あったんですが、私自身は、平成三年から平成五年まで、被害届、クレジットカード犯罪の担当、刑事企画課の課長補佐をやっておりまして、それから昭和六十二年から平成元年まで遺失届の担当の警察庁外勤課というところで課長補佐をやっていました。
実務上の話として申し上げると、紛失届にするのかそれから被害届にするのかということで迷う事例というのは余りそんなに多くはございません。といいますのは、例えば、被疑者、これは犯人が不詳の場合であっても、預金者がカードの管理について一般的に必要な注意を行っていたにもかかわらずいつの間にかカードがなくなっているという場合には、通常、遺失届というよりは盗まれたと疑われる場合という形で処理されることが多い、そのように私も実務では理解をしております。また、具体的に、今警察庁からも答弁がありましたけれども、具体的、個別具体的な事情をしっかりと丁寧に聴いていただければ、まあ紛失の場合はもう紛失の場合、それ以外の場合は、今申し上げたように、一般的な注意をしていた、それについては盗難と疑われる場合というのが非常に多くなってこようかと思います。
現実に、この法案の中では、紛失については、カード管理上の落ち度というのが、蓋然性が一般に大きいこと、それから、紛失は占有離脱物ですけれども、それを横領する、占有離脱物を拾う人というのは、まあ悪人もいれば善人もいて、ほとんど善人の場合が多いんじゃないかと思うんですけれども、また、かつ、もし悪用されたとしても、盗難の場合と比べて悪用して引き出されるまで一定の時間の経過というのがあることで、今回、この法律では対象とはしていないんですけれども、やはりその実務の中で丁寧にそこら辺のところを、通常盗難と疑われる場合については対応していただくということを期待しておるところでございます。
○糸数慶子君 次に伺います。
この法律案では、金融機関が被害を受けた預貯金者に情報提供などの協力を求めるに当たっては、当該預貯金者の年齢、それから心身の状態などに配慮すべき旨の条項が定められておりますが、当該預貯金者の過失又は重過失などの判断に際しては、高齢者やあるいは認知が健常者よりも困難な人である場合には、その点を考慮して判断されるのでしょうか、提案者にお伺いいたします。
○衆議院議員(佐藤茂樹君) 今委員御指摘のとおり、この法律の運用全般について、高齢者や認知が健常者よりも困難な方々に配慮する必要があるという、そういう御指摘でございますけれども、その点は私ども提案者としても正に同じ思いでございまして、そのことは、当委員会の冒頭で趣旨説明を行わしていただきましたけれども、過失の概念の最後の部分のところで、あえて提案者の考えとして正にその点を強調させていただいたところでございます。
具体的に申し上げますと、提案者としては、預金者の過失や重過失につきましては、その判断の前提となる暗証番号の管理等の注意義務について、高齢者等に若年者等と同様のレベルを求め、一律の判断を行うのは適切ではないのではないのか、そういう私どもは認識を持っているところでございます。
このような認識の下に、提案者としては、暗証番号の管理については、金融機関が預金者に働き掛ける場面においては高齢者や社会的弱者などに十分な配慮がなされることが必要である、そのように考えております。
具体的には、生年月日等の類推されやすい番号を暗証番号として用いず、別の番号に変更するよう、そう働き掛けを金融機関としては行ってもらわないといけないんですけれども、その行うに当たっては、個々の預金者の年齢や心身の状況に応じた助言を行ったり、丁寧に繰り返し説明するなど、きめ細かな、そういう対応をすることが必要である、そのように考えております。
また、同じ思いから、十一条三項には、金融機関が預金者に必要な協力を求めるに当たっては、預金者の年齢、心身の状態等に十分配慮する、そういう規定を設けたところでございまして、以上の趣旨全体を踏まえまして、全国銀行協会、そのほか関係金融機関にも適切に対応していただくよう私ども立法者としても要請をしていきたい、そのように考えております。
○糸数慶子君 この法律案の中には損害の補てんを行う期限などに関する定めがありませんが、多額の預貯金が引き出された場合には、即被害者の生活に支障を生ずることも考えられます。ですから、その損害の補償は迅速に行われる必要がありますが、この点は、具体的にその届出から補償を受けるまでどの程度の期間を想定されているのでしょうか、提案者と金融庁にお伺いいたします。
○衆議院議員(石井啓一君) それぞれのケースによって様々な事情があるかと思いますので、一概にどの程度の期間かというのは難しいかと思いますけれども、ただ、この法律を提出いたしました趣旨が、被害者の方に対して円滑かつ迅速に被害の補償が行われるということが趣旨でございますので、その趣旨を踏まえますと、被害者への対応というのも可能な限り速やかに行われることが必要であるというふうに考えておりまして、私どもも、全銀協を始め、関係する金融機関にこういった趣旨をきちんと伝えまして、迅速な対応を求めていきたいというふうに考えております。
○政府参考人(佐藤隆文君) 金融庁といたしましても、金融機関におきまして偽造・盗難キャッシュカードの被害者に対しましては真摯な対応を取るということが重要であるというふうに思っております。被害の補償につきましても適切かつ迅速になされることが望ましいという認識は共通しております。
それで、届出から補償に至るまでの期間についてでございますけれども、先ほど石井先生の方からも御答弁ございましたけれども、不正な払戻しが行われた事情というのはケースごとに様々でございますので、個別ケースごとにいろんな事情があろうかと思います。金融機関におきましては、こういった様々な事情に対応できるような、例えば専門の窓口をつくるといったようなことで、適切かつ迅速な対応を行うような体制整備をするということが望ましいというふうに思っております。
○糸数慶子君 ありがとうございました。終わります。
○委員長(浅尾慶一郎君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
これより討論に入ります。
御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○尾立源幸君 私は、民主党・新緑風会を代表いたしまして、偽造カード等及び盗難カード等を用いて行われる不正な機械式預貯金払戻し等からの預貯金者の保護等に関する法律案に反対する立場で討論を行います。
近年、偽造・盗難カードや盗難通帳による預貯金の不正引き出し事件が急増しております。このまま事態を放置すれば、預貯金の安全性、ひいては金融システムの安全性は大きく揺らぎ、国民生活は深刻な問題に直面いたします。
しかしながら、一方の当事者である金融機関は、そのような問題意識を抱くことなく、安全なシステム構築への投資を怠り、まるで他人事のように手をこまねいてまいりました。それどころか、金融機関が本人確認義務を怠っていることが問題の本質にもかかわらず、被害者に対して真摯な対応をすることもなく、冷酷非情な態度を取り続けてまいりました。
これらの被害の救済には問題の本質をとらえた対策が必要です。すなわち、偽造・盗難カード、通帳、ATM、窓口、ネットバンキングなど、取引の手段、形態にとらわれず、無権限預貯金取引自体を無効とすることです。
しかし、本法律案はその名のとおり、銀行の機械式の払戻しに限定したものとなっています。証券会社、保険会社、貸金業者のカードについては補償の対象とされていません。しかも、偽造カードの場合は払戻し自体を無効とする一方で、盗難カードの場合は払戻し自体は有効だが金融機関に対する請求権を認めるという法律構成になっており、いかにもパッチワークという印象がぬぐえません。
本法律案では、偽造・盗難カードよりも大きな被害が生じている盗難通帳による対面取引は対象とならず、根本的解決にはほど遠いと言わざるを得ません。本法案の作成過程において被害実態、被害者の声を聞いてこなかったことに原因があるのではないでしょうか。
イギリスの金融サービス市場法には、以下の四点が目標として掲げられています。一、市場の信頼を維持する。二、金融制度に対する一般の理解を深める。三、適切な消費者保護を保障する。四、金融犯罪と戦う。この法律は政府が検討している投資サービス法のモデルと言われていますが、今回の立法にも正にこれらの視点が欠かせないと思います。
民主党は、弁護団や被害者の皆さんと本当に日常的に連絡を取り合いながら、無権限預貯金取引自体を無効とする法律案を作成、衆議院において提出し、速やかに成立させるべきだと主張をしてまいりました。預貯金の安全性、ひいては金融システムの安全性を確保するためには、偽造カードに焦点を当てた小手先の対応では不十分だと判断したからです。
偽造・盗難カード、通帳、ATM、窓口、ネットバンキングなど、取引の手段、形態にとらわれない仕組みが預金者の権利を保障するためには必要不可欠だということを申し添えて、反対討論を終わります。
ありがとうございました。
○委員長(浅尾慶一郎君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
これより採決に入ります。
偽造カード等及び盗難カード等を用いて行われる不正な機械式預貯金払戻し等からの預貯金者の保護等に関する法律案に賛成の方の挙手を願います。
〔賛成者挙手〕
○委員長(浅尾慶一郎君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
この際、若林秀樹君から発言を求められておりますので、これを許します。若林秀樹君。
○若林秀樹君 私は、ただいま可決されました偽造カード等及び盗難カード等を用いて行われる不正な機械式預貯金払戻し等からの預貯金者の保護等に関する法律案に対し、自由民主党、民主党・新緑風会、公明党及び日本共産党並びに各派に属しない議員糸数慶子君の共同提案による附帯決議案を提出いたします。
案文を朗読いたします。
偽造カード等及び盗難カード等を用いて行われる不正な機械式預貯金払戻し等からの預貯金者の保護等に関する法律案に対する附帯決議(案)
政府、金融機関その他の関係者は、本法の施行に当たっては、次の事項について特段の配慮をすべきである。
一 金融機関の窓口における不正な預貯金の払戻しについて、速やかに、その防止策及び預貯金者の保護の在り方を検討し必要な措置を講ずること。
一 インターネットバンキングに係る犯罪等については、速やかに、その実態の把握に努めその防止策及び預貯金者等の保護の在り方を検討し必要な措置を講ずること。
一 金融機関は、盗難カード等を用いて行われた不正な機械式預貯金払戻し等に係る損害の補てん請求の要件とされる「十分な説明」とは、盗取に関する状況について一般的かつ客観的に十分な説明が行われることであり、また、その預金者が置かれた状況にかんがみて十分な対応、情報提供を行っているかどうかで判断されるものであることに留意して対応すべきものであること。
一 金融機関は、預貯金者の過失の有無については、暗証番号を生年月日等の類推されやすいものとしていただけで直ちに過失があるものと判断してはならないこと、また、預貯金者の重大な過失の有無については、他人に暗証番号を知らせた場合、暗証番号をカード等の上に書き記した場合、カード等を安易に第三者に渡した場合その他これらと同等程度以上に注意義務違反が著しい場合に限られることに留意して対応すべきものであること。
一 金融機関は、偽造カード等又は盗難カード等を用いて行われる不正な機械式預貯金払戻し等の防止のための措置等を適切に講じ、この法律の施行後二年を目途として、強固なATMシステムを構築するよう努めること。また、これに要する費用について、安易に預貯金者への転嫁を行わないよう努めること。
一 金融機関は、偽造カード等又は盗難カード等を用いて行われる不正な機械式預貯金払戻し等の防止のために導入を進めているICカード化、生体認証等について、できるだけ早期に規格の統一又は互換性の確保を図り、預貯金者の利便に支障を生じないよう努めること。
一 金融機関は、この法律に基づく預貯金者に対する補てん等に伴い生じる負担を回避するため、一方的な利用限度額の著しい引下げその他の利用の制限を行うことにより預貯金者へのサービスの低下を招くことがないよう努めること。
一 金融機関及び捜査機関は、偽造カード等又は盗難カード等を用いて行われる不正な機械式預貯金払戻し等の被害を擬装した犯罪を防止するための対策に関し連携を図ること。
右決議する。
以上でございます。
何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(浅尾慶一郎君) ただいま若林君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
〔賛成者挙手〕
○委員長(浅尾慶一郎君) 全会一致と認めます。よって、若林君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
ただいまの決議に対し、伊藤内閣府特命担当大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。伊藤内閣府特命担当大臣。
○国務大臣(伊藤達也君) ただいま御決議のありました事項につきましては、政府といたしましても御趣旨を踏まえまして配意してまいりたいと存じます。
○委員長(浅尾慶一郎君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(浅尾慶一郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
─────────────
○委員長(浅尾慶一郎君) 酒類小売業者の経営の改善等に関する緊急措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
提出者衆議院財務金融委員長金田英行君から趣旨説明を聴取いたします。金田財務金融委員長。
○衆議院議員(金田英行君) ただいま議題となりました法律案につきまして、提案の趣旨及びその概要を御説明申し上げます。
本案は、去る七月十九日、衆議院財務金融委員会において全会一致をもって起草、提出したものであり、酒類小売業者の経営の改善等に関する緊急措置法に基づく緊急調整地域の指定等に関して、経過措置等を講ずるものであります。
具体的には、酒類小売業者の経営の改善等に関する緊急措置法の失効の際に効力を有している緊急調整地域の指定及び当該地域についての酒類小売業免許の付与の制限等に係る規定について、平成十八年八月三十一日までの間、なおその効力を有することとするとともに、公正取引委員会への措置請求等に係る規定についても、同日までの間、なおその効力を有することといたしております。
また、政府は、おおむね一年を目途に、青少年の健全な育成の重要性及び酒類に係る公正取引の確保等の観点から、酒類の販売業免許の制度及びこれに関する制度の在り方について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずることといたしております。
以上が本案の提出の趣旨とその概要であります。
何とぞ速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。
○委員長(浅尾慶一郎君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
これより質疑に入ります。──別に御発言もないようですから、これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
酒類小売業者の経営の改善等に関する緊急措置法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
〔賛成者挙手〕
○委員長(浅尾慶一郎君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(浅尾慶一郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
本日はこれにて散会いたします。
午後六時四十七分散会

 

2005年08月02日 (火)

「郵政政局に見る政治のあり方」

国会では郵政民営化法案の大詰めの審議が行われております。専門的な角度から様々な質疑が行われていますが、マスコミの関心はこの法案が可決するのか否かの一点に絞られつつある様です。しかし、法案に書ききれない所は、国会審議の過程を参考に立法者の意思を推し量るというのが本来の姿であるので、出来ればマスコミには誰が賛成派で、誰が反対派であるという以外に、質疑の中身も報道して欲しいと思います。

小泉総理としては、総理在任中の過去三回の国政選挙でも郵政民営化を公約として選挙を戦って過半数を得て来たのだから、当然民営化法案は成立させなければならないという思いが強いでしょう。自民党の反対派は党のマニフェストに民営化の在り方も含めて検討するとあったので、法案に反対することは問題ないという立場です。但し、有権者から見れば小泉総理の約束は民営化なのだから、細かい文章の中身は関係無いということになるのではないかと思います。

何か目に見えるものを作っている訳ではないので、政治家にとって約束を守ることは大切です。有権者の信用を勝ち得る為には、常に約束を守って行かなくてはなりません。公約としたことを守れないのでは、何の為に選挙をしたのかも分からなくなりますし、選挙で何を言っても守られないものという印象を有権者に与えるだけとなります。

約束した事を守れない様な状況であれば、守らせる様にしていかなくてはなりません。約束を守り、守らせることは政治の原点です。その意味では、参議院で郵政法案が否決された場合でも、衆議院を解散して国民に信を問う事に矛盾はないと思います。



参議院議員 浅尾慶一郎
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