あさお慶一郎(前衆議院議員 神奈川4区)

2004年06月06日 (日)

年金法案について

6月3日(木)より5日(土)未明まで年金法案の審議及び採決の為、国会に張り付きでした。私は、厚生労働委員会所属ですので3日の小泉総理出席の委員会審議も出席していました。テレビで御覧になった方もいらっしゃるかもしれませんが、まだ3名の委員の方の小泉総理への質疑を残しての強行採決でしたので、私もつい興奮して委員長席に駆け上がって抗議してしまいました。

今回の法案による改正の重要な柱に、「マクロ経済スライド」という仕組みがあります。難しい言葉を使っていますが、要するに今後物価が上昇しても、年金は物価上昇程には増えないという仕組みです。

問題は、3日の委員会質疑で、小泉総理ですら物価上昇に伴って今まで通り年金が増えるという認識を持っていた点にあります。法案提出の最高責任者であり、過去に何度も厚生大臣を務めたことのある総理でさえ今回の法案の中心的な仕組みを理解出来ていなかったのですから、現段階で国民に年金法案の理解を求めることは不可能です。総理がマクロ経済スライドを理解していなかったことが分かった時に、私の隣に座っていた公明党の議員も頭を抱えていたことからも、この重大性はご理解頂けると思います。

世代間の給付と負担の不均衡はある程度是正すべきだと私も考えますが、そのことと中身を説明しないで、あるいは理解させないで制度に盛り込むということは異なると考えます。こうしたやり方では、だまし討ちになってしまいます。

確かに、ここ10年程はデフレで物価上昇の心配はなかったでしょう。しかし、最近のガソリンや原材料の価格の上昇を見ればインフレの芽はあるのではないでしょうか。少なくとも年金の様に長期の視点が必要な制度の抜本的な改正であれば、様々な可能性について検証すべきです。わが国の国債残高を見れば、将来のインフレの可能性は絶対に否定出来ないわけですから、そうした可能性も踏まえて、今回の政府案で良いのか、それとも民主党案の方が良いかもう少し真剣に議論をすべきであったと思います。いずれにせよ、7月の参議院選挙で、年金問題は最大の争点になると思います。

参議院議員 浅尾慶一郎

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