あさお慶一郎(衆議院議員 神奈川4区)

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2016年09月29日 (木)

あさお慶一郎ミニ対談:玉木 正之氏

「日本のヴィジョンを考える会」講演前の対談(2016年9月28日)

今回は、スポーツ&音楽評論家 玉木 正之 (たまき まさゆき)氏をお招きして、『2020年東京オリンピック・パラリンピックの開催で、日本の「何」が「どう」変わるべきなのか?それは、「体育」から「スポーツ」への大転換であり、「体育の日」の「スポーツの日」への変更は、必然である……』と題して開催致しました。

<本講演概要>
国民の大半がTVに熱狂したリオデジャネイロ・オリンピックは、日本選手団が史上最多の41個というメダルを獲得して幕を閉じた。
が、それは、日本のスポーツに対する認識の向上を表しているのではない。
日本人は、明治時代にスポーツを“輸入”して以来、未だにスポーツの本当の価値を知らないまま過ごしている。
1.我々日本人の多くは、意外と、スポーツのことを、何も知らない。
2.以上のようなスポーツに対する疑問に、答えられる人が少ないのは、我々日本人は、スポーツについて、まったく何も学んでこなかったからである。
3.東京オリンピックの60年代・高度経済成長の時代は、まさに体育の時代だった。
4.Jリーグの誕生と、スポーツの発展。そして2020年2度目の東京五輪とパラリンピック、スポーツ庁の設立
5.以上のような考察から、「体育の日」の「スポーツの日」への名称変更は、日本のスポーツ史の上での必然であり、スポーツの理解と発展のための必要事項といえる。

<略歴>
玉木正之(たまきまさゆき)スポーツ&音楽評論家
1952年京都市生。東京大学教養学部入学。在籍3年で中退。在学中より『東京新聞』紙上で執筆活動を開始。
『週刊ポスト』『週刊現代』『GORO』『NUMBER』『文藝春秋』『新潮45』等の雑誌、『朝日』『読売』『毎日』『日経』等の新聞などで、執筆活動を展開し、肩書きを、日本で最初の「スポーツライター」と名乗る(現在の肩書きはスポーツ評論家、音楽評論家)。
『レコード芸術』『音楽の友』『CDジャーナル』等で音楽評論・映画評論も手がけ、『オール讀物』には小説も発表。自伝的小説『京都祇園遁走曲』はNHKでドラマ化。
現在、静岡文化芸術大学、石巻専修大学の客員教授、立教大学大学院、筑波大学大学院で非常勤講師を務める。
来年度より、日本福祉大学、愛知学院大学の客員教授にも就任予定。
名古屋栄中日文化センターでは『オペラ入門講座』講師を10年以上務める。

<著書>
主な著書は、『スポーツとは何か』(講談社現代新書)『スポーツ・アンソロジー彼らの奇蹟』(新潮文庫)『スポーツ解体新書』(朝日文庫)『続スポーツ解体新書』(財界展望社)『スポーツ・体罰・東京オリンピック』(NHK出版)『不思議の国の野球(ベースボール)』(文春文庫)『タイガースへの鎮魂歌』(河出文庫)『クラシック道場入門』『オペラ道場入門』(小学館)『京都祇園遁走曲』(文春文庫)など。
翻訳書は、R・ホワイティング『和をもって日本となす』(角川文庫)、R・エンジェル『シーズン・チケット』(東京書籍)、S・モフェット『日本式サッカー革命』(集英社)など。
最新刊は『野球アンソロジー 9回裏2死満塁 素晴らしき日本野球』(新潮文庫2016年10月発売予定)、現在『スポーツ・ジャーナリズム論(仮題)』(ちくま新書)を執筆中。

<新聞雑誌>
現在、毎日新聞『時評点描』、連合通信『玉木正之のスポーツ博覧会』、『YANASE LIFE PLESIRE』、共同通信『現論』、徳間書房『週刊アサヒ芸能』、ネット新聞『Daily-NOBORDER』などの連載のほか、東洋経済新社『東洋経済』、財界展望社『ZAITEN』、新潮社『新潮45』など、新聞・週刊誌・月刊誌各紙誌に不定期執筆。
2013年7月より、新しいスポーツ・メディア『NOBORDER-SPORTS』を立ちあげ、編集長に就任。

<テレビラジオ>
RKB毎日放送『ニュース新発見インサイト』水曜日、毎日放送『ちちんぷいぷい』のレギュラー・コメンテイターのほか、TBSテレビ『あさチャン!』『白熱ライブ!ビビット』『ひるおび!』、テレビ朝日『ワイド・スクランブル』『ビートたけしのTVタックル』、BSジャパン(テレビ東京)『日経プラス10』、NHK『クローズアップ現代』『週刊ニュース深読み』『NEWS WEB』『視点論点』、BSフジ『プライム・ニュ
ース』、朝日放送『ビーバップ・ハイヒール』『正義のミカタ』東海テレビ『学べるスポーツ・アカデミー』などに不定期出演。
政治評論家の上杉隆が主宰するネットTV『ニューズ・オプエド』(月-金17:00-18:00)の月曜日に「ノーボーダー・スポーツ編集長・主筆」としてキャスターを務める。

公式ホームページは『Camerata di Tamaki(カメラータ・ディ・タマキ)』http://www.tamakimasayuki.com/


2016年08月26日 (金)

あさお慶一郎ミニ対談:グレン・S・フクシマ氏

「日本のヴィジョンを考える会」講演前の対談(2016年8月24日)

今回は、米国先端政策研究所上級研究員(Senior Fellow, Center for American Progress)、元在日米国商工会議所会頭、元米国大統領府通商代表部通商代表補代理(日本・中国担当)のグレン・S・フクシマ(GLEN S. FUKUSHIMA)氏をお招きして、『2016年米国大統領選挙と日米関係』と題して開催致しました。

世界中が行く末を注目している米国大統領選挙がいよいよ来る11月8日には勝敗が決まります。
共和党トランプ氏と民主党クリントン氏の争いは結果によっては日本はじめ同盟国の利害関係に多大な影響をもたらします。
今回の講師フクシマ氏は、皆様ご存知の政界通であり、最新の情報を持ってワシントンD. C. より「ヴィジョンを考える会」のために来日して頂きました。

【講師】
グレン・S・フクシマ(GLEN S. FUKUSHIMA)氏
米国先端政策研究所上級研究員(Senior Fellow, Center for American Progress)
元在日米国商工会議所会頭
元米国大統領府通商代表部通商代表補代理(日本・中国担当)

 

2016年07月28日 (木)

あさお慶一郎ミニ対談:船曳建夫氏

「日本のヴィジョンを考える会」講演前の対談(2016年7月27日)

今回は、文化人類学者の船曳建夫(フナビキ タケオ)氏をお招きして、『「日本人論」のいま』と題して開催致しました。

日本人論は、日本が好調の時(日清・日露の『武士道』、高度経済成長の『ジャパン・アズ・ナンバーワン』)だけでなく、不調の時(昭和初期の『風土』、敗戦直後の『菊と刀』も)、ベストセラーとして人気を博した。
それは日本が<西洋の歴史の外にありながら西洋近代の成功者となった>という、変更できない歴史的特殊性から来る恍惚と不安をなだめるために読まれるからである。
それゆえ気弱なタイプのプロ野球選手のごとく、スランプの時は「なぜだろう、やっぱり向いていないのか」と不安になるだけではなく、ばんばん打てる時も「なぜだろう、そのうち打てなくなるのでは」と疑心が湧くのである。

では2016年の今、「日本人論」はあるのか、それはどのように「読まれ」ているのか、いまと明日の日本人について専門的なお立場から解説していただきました。

【講師の経歴・職歴】
船曳 建夫(フナビキ タケオ)
1948年、東京生まれ。文化人類学者。
1972年、東京大学教養学部教養学科卒。
1982年、ケンブリッジ大学大学院人類学博士。
1996年、東京大学大学院総合文化研究科教授。
2012年、同大学院を定年退官、名誉教授。
著書:
『知の技法』(94年)
『「日本人論」再考』(03年)
『旅する知』(14年)
『歌舞伎見物―手とり足とり』(近刊)

 

2016年06月17日 (金)

あさお慶一郎ミニ対談:松尾 豊氏


「日本のヴィジョンを考える会」講演前の対談(2016年6月15日)

今回の講演は、東京大学大学院 工学系研究科 特任准教授の松尾 豊(まつお ゆたか)氏をお招きして『人工知能は人間を超えるか -ディープラーニングの先にあるもの-』と題して開催致しました。

政府は成長戦略「日本再興戦略2016」を検証していますが、ITや人工知能を使って産業の高度化を図る「第4次産業革命」の推進を戦略の中心としています。
その実現に向けて政府全体の司令塔となる「官民会議」の設置が柱となります。
人工知能の利用は工作機械産業をはじめ医療、福祉、自動車産業など多岐に亘って使用されていますが、最近では囲碁の世界チャンピオンが人工知能と対局して敗れた事が大いに話題になりました。

今回、人工知能の日本を代表する松尾先生に人工知能の最新動向特にディープラーニングを取り巻く状況について触れて頂きました。
人工知能の歴史を紐解きながら、ディープラーニングのもつ意義を解説され、今後の研究の進展について概観して頂きました。
そして、このような人工知能の変化が、どのように社会や産業を変えていくのか、人工知能の未来デッサンはどのようになるのかなど具体的に解説して頂きました。

【講師の経歴・職歴】
1997年3月 東京大学 工学部電子情報工学科 卒業
2002年3月 東京大学大学院 工学系研究科電子情報工学 博士課程修了。博士(工学)
2002年4月 独立行政法人 産業技術総合研究所 研究員
2005年8月 スタンフォード大学 CSLI 客員研究員
2007年10月 東京大学大学院工学系研究科 総合研究機構(若手育成プログラム スーパー准教授)/知の構造化センター/技術経営戦略学専攻 准教授
2014年4月 東京大学大学院工学系研究科 技術経営戦略学専攻 消費インテリジェンス寄付講座 共同代表・特任准教授
2015年7月 産業技術総合研究所 人工知能研究センター 企画チーム長(兼任)

学会活動:
国内では,人工知能学会を中心に活動しています。国際的には,WWW国際会議(International World Wide Web Conference),米国人工知能学会等(AAAI)を中心に論文を発表しています。WWWではプログラム委員を務めています。また、国内のいくつかの企業と,データ分析を中心とする共同研究を行っています。
人工知能学会 倫理委員会 委員長 2014年6月~
人工知能学会 編集委員会 編集委員長・理事 2012年6月~2014年6月
人工知能学会 編集委員会 副編集委員長 2010年6月~2012年6月
人工知能学会 編集委員会 編集委員 2004年6月~2010年6月
Track Chair, Web Mining Track, 23rd World Wide Web Conference (WWW2016), April 2016
Program committee, 22nd World Wide Web Conference (WWW2015), May 2015
Track Chair, Web Mining Track, 23rd World Wide Web Conference (WWW2014), April 2014
Program committee, 22nd World Wide Web Conference (WWW2013), May 2013
Program committee, 21th World Wide Web Conference (WWW2012), April 2012
Program committee, 20th World Wide Web Conference (WWW2011), March 2011 他、多数

報道・受賞等:
ビジネス本大賞 審査員特別賞、「人工知能は人間を超えるか」(角川)
日刊工業新聞社賞、日本オフィス家具協会、「人工知能は人間を超えるか」(角川)
ITエンジニア本大賞2016 ビジネス書部門大賞、「人工知能は人間を超えるか」(角川)
2015年度 公益財団法人 大川情報通信基金 大川出版賞、「人工知能は人間を超えるか」(角川)
日経ビジネス 「次世代を創る100人」、2015年12月28日号
文部科学省 科学技術・学術政策研究所 「科学技術への顕著な貢献2015(ナイスステップな研究者)」
Rakuten Technology Award 2015, 人工知能における思想的リーダーとしての活動に対して
AERA 「日本を突破する100人」, 2014年12月29日・1月5日合併号
2013年度 人工知能学会 功労賞、人工知能学会 編集委員長としての功績に対して
第12回(2013年) ドコモ・モバイル・サイエンス賞,社会科学部門,「ウェブマイニングによる社会観測とその活用に関する研究」
AERA 「日本を立て直す100人」, 2012年1月2・9日合併号
平成23年度 人工知能学会 現場イノベーション賞,「人物検索システムの研究開発および実用化の取り組み」
平成19年度 情報処理学会 長尾真記念特別賞, 松尾 豊「Webマイニングによる社会ネットワーク抽出に関する研究」
平成18年度 人工知能学会 創立20周年記念事業賞,山川 宏,市瀬 龍太郎,太田 正幸,加藤 義清,庄司 裕子,松尾 豊, 「AI若手研究者のためのキャリアデザイン能力育成事業:幸福な研究人生に至る道」
平成14年度人工知能学会 論文賞, 松尾 豊,石塚 満,「語の共起の統計情報に基づく文書からのキーワード抽出アルゴリズム」,人工知能学会誌,Vol.17,No.3, pp.213-227, 2002

以上

2016年04月27日 (水)

あさお慶一郎ミニ対談:酒向 正春氏

「日本のヴィジョンを考える会」講演前の対談(2016年4月26日)

今回の講演は、健育会竹川病院院長補佐・回復期リハビリテーションセンター長の酒向 正春(さこう まさはる)氏をお招きして『超高齢社会における日本の役割 ~脳リハ医・酒向の視点~』と題して開催致しました。

世界に先駆けて超高齢社会を経験した日本の役割は何でしょうか。それは超高齢化問題の解決法を世界に示すこと、その一つが健康医療福祉問題の 解決です。 超高齢者の病気や障害は治らず、社会参加や社会貢献も難しくなります。障害を負っても家に閉じこもらず、その人がその人らしく暮らしを継続するためには、病気や障害と上手に付き合い可能な範囲で能力を向上させる医療支援体制、すなわち、入院中は攻めのリハビリテーション(以下、リハ)、退院後はタウンリハの体制が必要です。さらに、いきいきと社会参加や社会貢献を継続して実現させる環境整備と活動支援体制が必要になります。

この二つ、すなわち、地域リハケア連携と街づくりを自治体ベースで都市モデルとして実現することを健康医療福祉都市構想と呼びます。先生の提案により2014年には国土交通省で「健康医療福祉の街づくりの推進ガイドライン」を策定し、具体的に、東京都の山手通り整備事業で初台ヘルシーロードを実現し、東急の二子玉川大規模開発で二子玉川ヘルシーロードを実現して参りました。 2017年からは、いよいよ練馬区大泉学園地区で練馬プロジェクトを開始します。

この超高齢社会対応の健康医療福祉都市モデルを日本全国に広め、そして、アジア諸国に伝えて世界貢献することが日本の役割の一つと考えます。 本日の講演会で、酒向先生には、その基盤となる障害から人間力を回復させる(人間回復)リハ医療と街なかの地域リハ連携体制、そして、健康医療福祉の街づくりの現状をお話し頂きました。

【講師のご紹介】
【現職】健育会竹川病院院長補佐 回復期リハビリテーションセンター長
東京女子医科大学 脳神経外科 非常勤講師
デンマーク/オーフス大学病院 客員教授
PET-Center & Functionally Integrative Neuroscience –Center (CFIN)
コペンハーゲン大学医学部 客員教授
Department of Neuroscience and Pharmacology

【学歴】
昭和62年 愛媛大学医学部医学科卒業
平成  5年 愛媛大学大学院医学研究科博士課程卒業
Sako M et al.: Role of protein kinase C in the pathogenesis of cerebral vasospasm after subarachnoid hemorrhage. JCBF&M 13(2): 247-54. 1993

【職歴】
昭和62年 愛媛大学医学部附属病院 脳神経外科 入局
平成5年 積善会 十全総合病院 脳神経外科 部長
平成9年 愛媛大学医学部附属病院 脳神経外科 助手
平成9年 オーフス大学病院PET-Center研究員(デンマーク)
平成10年 同 講師
平成11年 同 助教授
平成12年 愛媛大学医学部附属病院 脳神経外科 助手復帰
平成13年 オーフス大学病院 客員教授
PET-Center & Functionally Integrative Neuroscience –Center (CFIN)
平成15年 愛媛大学医学部 脳神経外科 講師
平成16~23年 初台リハビリテーション病院 脳卒中診療科 科長
東京女子医科大学 脳神経外科 非常勤講師
平成22年 コペンハーゲン大学医学部 客員教授
Department of Neuroscience and Pharmacology
平成24年~27年 世田谷記念病院副院長
回復期リハビリテーションセンター長
平成27年10月~ 健育会竹川病院院長補佐
回復期リハビリテーションセンター長

【学会活動 等】
平成5年 日本脳神経外科学会 専門医 平成15年 日本脳卒中学会 専門医
平成16年 日本脳循環代謝学会 評議員
平成17年 日本脳卒中学会 評議員
平成21年 日本脳卒中学会「脳卒中誌」査読委員
平成22年 日本リハビリテーション医学会 認定臨床医
平成23年 日本リハビリテーション医学会 専門医 指導責任者
平成23年 日本脳ドック学会 評議員
平成24年 日本障害者スポーツ認定医
平成25年 二子玉川脳卒中リハケア連携研究会 代表世話人
平成26年 日本認知症治療研究会 世話人

【諸活動】
平成20年 東京大学医療政策人材養成講座 優秀賞
「医療崩壊の解決策としての健康医療福祉都市構想」
平成25年 NHK プロフェッショナル仕事の流儀 第200回
「希望のリハビリ、ともに闘い抜く リハビリ医 酒向正春」
平成26年 著書「あきらめない力」(主婦と生活社)
著書「人生に迷わない36の極意 」プロフェッショナル制作班 「命が助かって、リハビリをして、それで終わりじゃない」担当 (NHK出版新書)p76-82
平成26年8月1日「健康・医療・福祉のまちづくりの推進ガイドライン」の策定 (国土交通省)
平成27年 NHK 視点・論点「攻めのリハビリ」酒向正春

2016年04月01日 (金)

あさお慶一郎ミニ対談:片岡 寛光氏


「日本のヴィジョンを考える会」講演前の対談(2016年3月31日)

今回は、日本オンブズマン学会名誉理事長 早稲田大学名誉教授 片岡寛光(かたおかひろみつ)氏をお招きして『グローバリゼーションとナショナル・リーダーの役割』と題してして開催致しました。

1.グローバリゼーションとは
・人・物・金・情報の国境を越えた猛スピードの移動が量から質に転換したグローバリゼーションの進展にもかかわらず「国家」は健在でその役割は増大する、というパラドクスが生じている。
・各国がその国力、大小の違いにも拘わらず、同じ主権を持つのは不平等だ、との嘆きも聞こえる。国際社会は、無政府状態なのだろうか?ホッブズの「万人に対する万人の闘争」の意味ではそれは間違いだ。国際社会は各国が水平的にサブシステムを構成する「国家システム」だ、との概念がある。「国家システム」は全体を制御する指令装置に当たる世界国家ないし世界連邦を持たず、そこには政治的大リーダーが存在しない。

2.ナショナル・リーダーの役割とは
・リーダーは「地位とか権限、役割とは無関係に存在する」のか、「権限、権威を持たなければ効果なし」なのか? リーダーは様々なレベルや分野において存在し、資質やリーダーシップの在り方には共通するものがあるが、それが行使されるのは特定のコンテクストにおいてで、役割や権威と結びついて初めてリーダーシップを発揮するものだ。
・国際的に第一原因となりうるリーダーは、覇権国のリーダーであり、現代ではアメリカのオバマ大統領がそれにあたる。国際的リーダーといっても自国の「体制価値」、国益重視である。

3.現代の覇権国家 アメリカ、中国、イスラムについては
・覇権国家には「なくてはならないが、歓迎はされない存在」という「覇権国のディレンマ」がある。
・第二次大戦後に覇権を確立したアメリカだが、足元では「貧富の格差の拡大」、「成長率の鈍化」、「決められない政治の現実」、「アメリカの独善主義」など国内要因、「BRICSの台頭」、「盟友国の独自路線」、「テロリズムの横行」など対外要因の両方から、その覇権に陰りが見える。
・また、「世界の警察官の役割を果たしたいがコストがかかりすぎるし、有効なのか?」というアメリカ国内の疑問や、「本当に核の傘が機能し懸案を解決してくれるのか?」という友好国からの疑問など、「覇権の失敗」ではないかとの声もある。
・アメリカの取るべき選択肢をJoseph NyeやIan Bremmerがいくつかあげているが、そのうちでは「スマートパワーの道(ソフトパワーとハードパワーの使い分け)」、「頼りにされるアメリカ」が◎(二重丸)だ。Joseph Stiglitzは「上位1%の、1%による、1%のためのアメリカ」に生じている亀裂が統一とアイデンティティを阻害し有効な政策を妨げている事実を深刻に受け止めている。
・現在、大統領選挙の準備が進むアメリカだが、アメリカには、政権が交替しても主張される価値、「体制価値」(コア価値)として、「一国単独主義」「例外主義」「国家理性・目的は手段を正当化する」「先制攻撃主義(ブッシュ ドクトリン)」「自分の身は自分で守る(銃規制の問題)」などがある。
・中国の覇権国家としての登場は、「貞観の時代(唐の太宗)」の再来であり、「一帯一路」のスローガンでシルクロードを復活させようとしている。中国の国家資本主義は今後も変わらない(党と国との二重支配の問題は見逃し)が、経済成長は見込めない、との見方がある。
・イスラム諸国の不安定をイスラム教、アラビア語の「遠心力」にあるとし、ナショナリズムの喚起で「求心力」を働かせよう、との提案があるが?

【講師のご紹介】
1934年 北海道 札幌市出身
日本オンブズマン学会名誉理事長、早稲田大学名誉教授、中国国家行政学院名誉教授、政治学博士(早稲田大学)
【経歴】
早稲田大学政治経済学部長、同大学院政治学研究科委員長、同公共経営研究科委員長、同現代政治経済研究所所長、日本行政学会理事長、日本オンブズマン学会理事長、国際行政学会理事 等
【著書】
『行政国家』(1976)、『内閣の機能と補佐機構』(1982)、『官僚のエリート学』(1996)、『責任の思想』(2000)、『公共の哲学』(2002)、『国民リーダー大隈重信』(2009)、『大リーダーの世界』(2013)など 多数

 

 

2016年02月25日 (木)

あさお慶一郎ミニ対談:高田 創氏



「日本のヴィジョンを考える会」講演前の対談(2016年2月23日)

今回は、みずほ総合研究所株式会社 常務執行役員 調査本部長 チーフエコノミスト 高田 創(たかた はじめ)氏をお招きして『2016年の世界はどうなるか、日本はどうなるか』と題して開催致しました。

現在の世界情勢は、原油問題、シリア問題、中国経済またサウジアラビアとイランの問題等、一気に予測困難な時代となりました。
2016年は、2000年代以降の世界経済の長期にわたるバランスシート調整の「第3局面」として新興国問題を抱える局面と考えられます。
それは、同時に原油安経済として過去10年にわたる資源ブームの終焉を意味します。さらに、世界的に地政学的不安も加わり、内外の株式市場の調整も不安視されます。

一方、2016年の日本は「アベノミクス2.0」として後半戦を迎えていますが、今年はアベノミクスそのものの真価が問われる状況でもあります。
今回は、厳しい海外情勢のなかで日本経済が迎える課題や行方を政治環境も含めて考察して頂きました。

高田氏は興銀時代から著名なエコノミストでみずほ総研の看板エコノミストであり、現在、東京テレビWBSにレギュラー出演されています。
分り易い解説と鋭い指摘に定評があり、また、日銀の金融緩和にも見事な予測をしています。

【講師ご紹介】
生年月日:1958年8月2日生
現職 みずほ総合研究所株式会社 常務執行役員 調査本部長 チーフエコノミスト
学歴:
1982年 東京大学経済学部卒、
1986年 オックスフォード大学修士課程終了(開発経済学)
経歴:
1982 日本興業銀行 入行
1986-1992 日本興業銀行 市場営業部
1993-1997 同 審査部
1997 興銀証券 市場営業グループ 投資戦略部 チーフストラテジスト
2000-2011 6月 みずほ証券 執行役員 チーフストラテジスト等
2011 7月 現職
外部委員・役職他:
日本証券アナリスト協会 証券アナリストジャーナル編集委員
日本不動産金融工学会評議委員
日本証券アナリスト協会検定会員(CMA)
内閣府 税制調査会 委員
財務省 国の債務管理の在り方に関する懇談会 メンバー
内閣府 政策コメンテーター委員会 コメンテーター
東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会
「経済・テクノロジー」専門委員会 委員
著書:
「日本のプライベートエクイティ」日本経済新聞社(共著)、「国債暴落」中央公論新社(共著)、
「金融不況脱出」日本経済新聞社(共著)、「銀行の戦略転換」東洋経済新報社(共著)、
「金融市場の勝者」東洋経済新報社(共著)、「金融社会主義」東洋経済新報社(共著)、
「世界国債暴落」東洋経済新報社(共著)、「20XX年 世界大恐慌の足音」東洋経済新報社、
「国債暴落-日本は生き残れるのか」中央公論新社、「これだけは知っておきたい国際金融」金融財政事情研究会

 

2016年01月28日 (木)

あさお慶一郎ミニ対談:柳瀬 房子氏



「日本のヴィジョンを考える会」講演前の対談(2016年1月27日)

今回は、認定NPO法人難民を助ける会 会長 柳瀬 房子(やなせ ふさこ)氏をお招きして『日本の難民審査、現状と課題』と題して開催致しました。
「難民を助ける会」の会長を37年務めている柳瀬房子氏は、世界で大きな問題となっている難民問題について難民を助ける会の定義する難民とは「広くあまねく困難にある方」を指し、避難民、移民等も含まれると言い、日本で受け入れる難民とは、条約上の難民を指すと意義付けています。
そこで日本に来る難民への対応、世界の難民への日本の対応と、大きく2つの観点から掘り下げてお話し頂きました。
昨年度、日本での難民申請者は、5000人に対し、11人の、難民認定の数は、果たして日本が「難民に冷たい国」なのか、また、シリアの難民が世界的課題となるなかで、日本の現場はどのような問題を抱えているのかが余り知られていない。
日本への難民申請が不認定となるなどして異議申し立てをした人たちの話を聞いて法務省に意見を言う「参与員」を10年間つとめられており、彼らの多くは就労目的で、条約上の「難民」とは言いがたいのが現状であると指摘される。
そんな中で、ただ「認定数を増やせ」というのではなく、認定はできなくても、人道的な観点から保護すべき人は保護するとともに、彼らの日本語教育や就労のサポートに、国も地域も重点を置くべきではないかと力説しております。
相馬雪香会長と父(故柳瀬真氏)が設立した助ける会に設立当初から携わられ苦労された先生のお話は本当に貴重なものでした。

【講師のご紹介】
1948年、東京都出身。フェリス女学院短大卒。1979年からAARで活動を始め、専務理事・事務局長を経て2000年11月から2008年6月までAAR理事長。2009年7月より会長。
1996年、多年にわたる国際協力活動により、外務大臣表彰を受ける。
1997年には、対人地雷廃絶キャンペーン絵本『地雷ではなく花をください』により日本絵本読者賞を受賞。2015年現在58万部が既刊
2005年より法務省難民審査参与員。 2004年、2014年法務省出入国管理政策懇談会専門部会委員 ほか。

認定NPO法人難民を助ける会

 

 

2015年12月18日 (金)

あさお慶一郎ミニ対談:井口 治夫氏

「日本のヴィジョンを考える会」講演前の対談(2015年12月16日)
今回は、関西学院大学 国際学部 教授 井口 治夫(いぐち はるお)氏をお招きして『米中関係のなかの日米関係-歴史的岐路に立つ日本が歴史から学ぶべきこと』と題して開催致しました。
現在、我が国のおかれた立場において、日米関係の重要性が関心を集めております。井口先生は長年アメリカ合衆国と国際社会の関係を政治経済、日米関係、歴史学などの観点から研究と教育の活動を行っており、グローバルな観点から20世紀の米国と環太平洋地域との関わり(外交、軍事、経済、文化など)を研究しています。
第2次世界大戦前の日本の新興財閥の創始者 鮎川義介が、1930年代後半から1950年代前半にかけて推進した、日本の経済発展構想(日本の市場を外国資本(特に米国資本)に対して比較的開放した手法により発展させる構想)とその挫折について探求してきました。
また、最近の研究関心事として、第2次大戦後自由貿易の拡大を推進した米国が、その影響圏である西ヨーロッパや日本などで行った外国為替管理政策の1950年代前半における日本に対する影響について研究・調査を行っており、このほかハーバート・C・フーヴァー米国大統領(在任期間は1929年から1933年)とその人脈(ボナー・フェラーズなど)に代表されるような米国の伝統的保守主義者の世界観やその世界観と日本との関係について考察しています。
これらを引き続き研究テーマとして研究調査や執筆を進めて、今日的な観点からはこのような伝統的保守主義とネオコンや現在の共和党右派との関係に関心をお持ちです。
日本の今後の運命は、米中関係の展開によって決まっていくと言っても過言ではなく、そのような状況に日本として外交的に対応すべく影響力を米中や国際社会に行使していくためには、経済力の維持と日米同盟の深化が必要不可欠であると説いています。
因みに先生は祖父に外務次官、父はニュージーランド大使と外交官の家庭に育ち海外人脈も豊富です。

【講師ご紹介】
1964年マニラ市生まれ。86年米国ブラウン大学卒。95年シカゴ大学大学院社会科学研究科歴史学専攻Ph.D.取得(入江昭とブルース・カミングスに師事)。
95年から96年ハーバード大学ライシャワー日本研究所ポストドクトラル・フェロー。
96年-2002年同志社大学アメリカ研究所、2002年-2015年名古屋大学における専任教員の研究・教育活動(2008年-2015年名古屋大学教授)を経て、今年4月より関西学院大学国際学部教授。

【著書】
2012年『鮎川義介と経済的国際主義:満洲問題から戦後日米関係へ』(名古屋大学出版会)刊行。この本にてサントリー学芸賞(政治・経済部門)を受賞。
2015年7月 論文「日本占領 ―― アメリカの対日政 策の国際的背景」筒井清忠編著 『昭和史講義 ―― 最新研究で見る戦争への道』(ちくま新書)265-81頁を刊行。

 

2015年10月30日 (金)

あさお慶一郎ミニ対談:ケネス田中氏

「日本のヴィジョンを考える会」講演前の対談(2015年10月29日)
※講演の全模様は「あさお慶一郎君を応援する会」(通称 あさお会)の特別賛助会員に向けて、USTREAMで無料生中継されました。

今回は、武蔵野大学 教授 ケネス田中(ケネス たなか)氏をお招きして『伸びつつあるアメリカ仏教-その現状・原因・現代社会の意義』と題して開催致しました。
アメリカの仏教徒は、この四十年間で十七倍も増え、全米人口の1.2パーセントに当たる350万人となっています。
彼らに加え、仏教徒とは断言しないが仏教的行動をとるナイトスタンド・ブディスト(Nightstand Buddhist)や仏教に強く影響された人々を含めば、全米人口の10パーセント(約3000万人)という驚く数になります。
著名仏教徒としては、リチャード・ギア (映画俳優)、タイガー・ウッズ(ゴルフ選手)、オリバー・ストーン(映画監督)、ティナ・ターナ (歌手)、ハービー・ハンコック(ジャズ・ピアニスト)などがいます。また、ナイトスタンド・ブディストとして、フィル・ジャクソン(天才的バスケットボール監督)や故スティーブ・ジョブス(アップル社創立者)が挙げられます。
仏教は、21世紀の半ばには、ユダヤ教を抜いて米国第二の宗教となるでしょう。このすさまじい伸びの現状と原因を明らかにし、日本仏教が直面する課題の改善策へのヒントも示していただきました。
アメリカ仏教の歴史は、日本の十分の一しかありませんが、最初から「現代」宗教であったことが、日本仏教にとって参考になることが期待されます。

【講師のご紹介】
1947年山口県生まれ。日系二世の両親と10才で渡米。北カリフォルニア州育ち。米国国籍。スタンフォード大学(文化人類学 学士)。東京大学大学院(印度哲学 修士)。カリフォルニア大学(仏教学 哲学博士)。
Graduate Theological Union、Berkeley准教授を経て、1998武蔵野大学教授就任。
現在、国際真宗学会会長。日本仏教心理学会会長、武蔵野大学仏教教育部長。
主な著書に、The Dawn of Chinese Pure Land Buddhist Doctrine: Ching-ying Hui-yuan’s Commentary to the Visualization Sutra. (中国浄土教の暁 ― 浄影寺慧遠の『観無量寿教義疏』)(ニューヨーク大学出版)。『真宗入門』(法蔵館)。
共編に、The Faces of Buddhism in America (アメリカにおける仏教の顔々)(カリフォルニア大学出版)。『アメリカ仏教 - 仏教も変わる、アメリカも変わる』(武蔵野大学出版)

 

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