あさお慶一郎(前衆議院議員 神奈川4区)

国会活動

予算委員会 平成25年04月09日

2013年04月09日 (火)

183-衆-予算委員会-21号 平成25年04月09日



○浅尾委員 みんなの党の浅尾慶一郎です。
きょうは、統治機構、そして行政改革、政治改革ということでありまして、冒頭、質疑通告をいたしておりませんが、私は、統治機構の一番の根本はやはり国の安全保障にかかわることだろうというふうに、あるいは安全保障にかかわる法、あるいは法に基づく政府の対応だというふうに思っております。
その中で、もう既に報じられておりますが、市ケ谷あるいは朝霞、習志野といったところにPAC3のミサイルが展開をされておりますけれども、これは、現在は、破壊措置命令というものに基づいた展開なのか、あるいは訓練名目の展開なのかということが明らかになっておりません。
破壊措置命令ということであれば、法的には、閣議決定が必要でありますし、閣議決定の前には安全保障会議に対して諮問をしなければいけないというのが今の法律の状況でありますけれども、現在展開されているものが、これは総理に伺いますけれども、どういう法的根拠に基づいて、訓練なのか、それとも今申し上げました破壊措置命令なのか、まず、その点について伺わせていただきたいと思います。

○安倍内閣総理大臣 たび重なる北朝鮮の挑発的な言辞に対して、日本としては、国際社会と連携をしながら対応していくこととしておりますが、政府としては、国民の生命と安全を守るために万全の態勢をとっております。
そして、個別の対応につきましては、まさに政府のというか日本国の戦術にかかわることでございますから、つまびらかにはできないのでございますが、今御質問の破壊命令、実際に飛んできたミサイルが日本人の生命、安全を脅かす場合に破壊をするということについては、それは事前に既に閣議決定がなされておりますので、防衛大臣の命令、防衛大臣の命令は基本的に総理の指示に従っての命令でございますが、それで可能となるということでございます。

○浅尾委員 私がこのことを質問させていただいたのは、どことは言いませんが、我が国の周辺においては、安全保障上の活動あるいは軍事的な活動について透明性に欠けるところがあるというのが我々の認識しているところ、これは多分、安倍総理もそういう認識だと思います。
であるとするならば、今申し上げました事前の閣議決定も含めて、むしろこういう形で、今はそういうふうにおっしゃっていただいたから結構なんですけれども、政府としては、我が国の対応としては、しっかりと透明性に基づいた行動をしている、これはあくまでも国民の生命と財産を守るためだということを公表された方がよかったのではないかと思いますが、その点について、もし御認識があれば、伺えればと思います。

○安倍内閣総理大臣 今回、北朝鮮はまだミサイルを具体的に発射すると、昨年のミサイル発射のように、指定の海域、時間を既に通告して発射するというスタイルではないものでございますから、いつ発射するかどうかというのは極めて不明確でございます。
その中において、どういう対応をとるかということについては、これは韓国とかまた米国とも相談をしながら、北朝鮮に対する、これはある意味の、場合によってはメッセージになっていくわけでございますが、我々も不断の、国民の生命、安全、もちろん財産も守っていくという対応をしていくという中にあって、具体的に今どういう命令を出したかということは、今回においては、むしろそれは明らかにするよりも、しっかりと実態として対応していくべきだろう、このように判断をしたわけでございます。
いずれにしても、どこでどう対応をとったかということを今の段階で相手に知らしめてしまうことにもなるということもございまして、イージス艦あるいはPAC3の配備状況等も、これはまさにこちらの手のうちになるということでございまして、前回は既に場所も決めておりますので、どこからどういうふうに飛んでいくという中においての配備であったということでございますが、今回はそれが全くわからない状況の中での対応になっておりますので、我々としては、今どういう対応をとっているかということは、むしろ言わない方がいいだろうという判断に至ったところでございます。

○浅尾委員 幾つか論点があると思いますが、一番の根本は、破壊措置命令を出すということと、どこにPAC3を配備するということは、破壊措置命令を出したことの公表は当然のことながらしていただいた上で、どこにあるかというのは非公表という方が、むしろ透明性が高いのではないかなというふうに思います。
あわせて、どこにPAC3が配備されているかというのはテレビでもうさんざん報じられてしまっていますので、その点について指摘をさせていただいて、通告させていただいた質問に移らせていただきたいと思います。
まず、きょうは行政改革ということが大きなテーマでありますけれども、行政改革ということを考えた場合に、全てを官が行うのか、あるいは、公のことに対して民間が関与するのかという、要するに、公的なことですけれども、民間の活力を使うことによって、大きな政府でなく対応していくということも十分考えられるのではないかなというふうに思います。
そういう意味では、私は、新しい公共という考え方、この考え方自体は引き続き推進していくべきなのではないか、NPOやさまざまな非営利団体が公に関与するという考え方自体は推進していくべきだというふうに思いますが、まず総理に、新しい公共ということについての基本認識を伺いたいと思います。

○安倍内閣総理大臣 いわゆる公共という概念において、これは、公共は必ずしも国が担うものだけではないという考え方なんだろう、このように思うわけでございます。
そこで、新しい公共という考え方ですと、若干違和感を感じるのは、まさに新しくいきなりそういう考え方が出てきて、そういうNPOであれ、さまざまな団体が出てきたかといえば、そもそも日本には地域地域にそういう助け合いの組織があったわけでございまして、その地域地域の助け合いがまさに公共を担っているということではないだろうか、こう思うわけでございます。例えば消防団一つとっても、これはまさに地域の若者が、本来であれば、東京であれば考えられないわけでございますが、消防署がやる仕事を地域の若者たちがやっているということでございますから、それはそもそもあったんだろうと。
ですから、そういう地域地域のきずなを生かして、人間同士のきずなを生かして、そういう公の役割を担っていく、これは当然あるべきであろうと思うわけでございまして、そこを強くしていくということも極めて重要な観点だろう、このように思います。

○浅尾委員 もちろん、今おっしゃったような消防団とか従来あったものも含めて、本業がほかにある方が公のために活動する、それを支援していくということは、その形態が何であれ、私はどんどん進めていくべきだろうというふうに思います。
この新しい公共ということを考えた場合に、推進会議というものが存在するというふうに思いますが、その推進会議の開催の状況についてお伺いしたいと思います。

○甘利国務大臣 前政権下で、「新しい公共」推進会議というのが開催をされております。最後に開催をされたのが、平成二十四年の十月の十六日と承知をいたしております。

○浅尾委員 今後、安倍政権においては、先ほどもおっしゃった、例えば消防団も含めて、もちろんNPOも含めてだと思いますけれども、こういった概念を推進していくつもりがあるのかないのか、そして、あるとするならば推進会議を開催する予定があるのかないのか、あわせて伺いたいと思います。

○甘利国務大臣 委員から御指摘がありましたとおり、全てを公共が、つまり行政がやるとなると、これはもう大変なコストがかかる、税金がかかるわけでありますし、みんなで助け合うという共助の精神というのは、社会を支えていく上で、コスト面だけじゃなくて、その精神が極めて大事だと思っております。でありますので、安倍内閣といたしましても、この共助をしっかり高揚していくような、そういう仕組みはつくっていきたいと思っております。
ただ、新しい公共という名前をそのまま使うということは実は考えておりませんで、新しい公共は、鳩山総理のときの話ですよね。鳩山さんの専売特許であると思いますし、だから使いたくないということではないんですけれども、新しい名前というか、共助社会づくりというようなことで、共助社会づくり懇談会というような仮称でスタートさせたいと思っておりまして、今、副大臣を中心に、開催に向けて下段取りをしているところでございます。

○新藤国務大臣 所管外で出てきて申しわけないんですが、ぜひこれは御認識いただきたいと思います。
この新しい公共の概念は、その前に、自民党福田内閣のとき、これをソーシャルビジネス、コミュニティービジネスといって、社会的課題を解決するための新しい仕事の仕組み、こういったものをこの国の中につくっていこうではないか、こういう研究会を始めました。私が当時副大臣のときに自分でやったものですから、そういう概念がございます。
それは、例えば子供が病気になったときにお医者さんに連れていってあげる仕事、もう既に成立していますね。それから、ベビーシッターも、預かりではなく、個人的なベビーシッターをやってくれる仕事もあります。それから、農地を借りて、都会から若い人を呼んで、そして耕しながら、農家の皆さんと一緒に農業をやっていくとか、いろいろな仕組みがもうできているけれども、財政基盤が弱いものですから、こういったものへの活動支援のための税制措置だとか、それから、そもそも活動資金を、基金をつくってやっていこうじゃないか、こういうCB、SBというんです、この仕事を進めておりました。
名前は、政権がかわって、新しい公共というふうにしていただきましたが、精神としてはもともとから始まっているものであって、これは、いわばNPOとかNGOとか、アメリカでは十年間で一千万人以上の雇用が創出されています。こういった新しい仕組みというのは取り入れるべきだ、こういうことでございます。

○浅尾委員 私は、名前よりも、今まさにおっしゃっていただいたように、共助というか、公に属するようなことについて、民間も入って、よりよいサービスを、肥大化しない政府でもってやっていくという発想は、ぜひとも進めていただきたいというふうに思います。
今、新藤総務大臣が所管外だけれども応援を言っていただいて、別に何党の手柄ということじゃなくて、ぜひ進めていただきたいと思いますが、その点について、総理のお考えを伺いたいと思います。

○安倍内閣総理大臣 今の議論を聞いておりまして、私もよく整理ができたんです。
まさに公の役割を国なり地方公共団体が全て担うことはできませんし、むしろそうではない方がいいだろうということでありますから、今、新藤大臣が答えたように、社会的な課題を解決していくために、そうしたNPO、NGO等々を設立して、税制上の措置で支援をしていくという形がいいのだろうと思います。
また、シンクタンク等についてもそうなんだろうと思いますが、そういうものが社会的な役割を担っていくことによって活力を得ていくことができるだろう、このように思います。

○浅尾委員 今おっしゃいましたNPOについても、NPOに限らずかもしれませんが、寄附税制ということがその活動を拡充していく上では非常に重要だろうというふうに思っておりまして、私は、個人的には寄附税制、もっと寄附をしやすくするべきだというふうに思っておりますので、安倍政権のその点についてのお考えをぜひ伺えればと思います。

○甘利国務大臣 重要性はよく認識しておるつもりでございますけれども、委員御案内のとおり、二十三年度税制改正においてかなり使いやすくしたつもりでございます。従来の所得控除の制度に加えて、税額控除というのを導入いたしました。それから、寄附、優遇の対象となる認定NPO法人の要件の緩和もいたしております。要件緩和が徹底すれば、かなり裾野が広がっていくというふうに承知をいたしております。
まずは、この二十三年度税制改正の定着ぐあい、それをしっかり見きわめたいと思っております。

○浅尾委員 もう一点、先ほど総理からもシンクタンクという言葉がありましたけれども、新しい公共というか、民間に属するところ、特にNPO、シンクタンクと霞が関との人事交流というものについては、民間企業との人事交流というのは現在制度としてかなり実施に移されておりますけれども、NPOとの人事交流あるいはシンクタンクとの人事交流というのももう少し、ないわけではないと思いますけれども、実施をしていったらいいのではないかと思いますが、その点について、もし総理のお考えがあれば伺いたいと思います。

○安倍内閣総理大臣 特にシンクタンクとの間において、国の公務員が人事交流をしながら政策立案能力を磨いていく、いわば武者修行をしながら、民間のもとにおいて新しい発想で政策立案能力をもっとダイナミックに磨いていくということも大切でしょうし、同時に、シンクタンクの人たちが実際に行政を行う現場に行って、今まで自分たちがつくってきた政策が果たして実行可能かどうかということを経験していく、また、それによって刺激になり、新しい動きにつながっていくんだろう、このように思います。

○浅尾委員 それでは、行政改革の方の話に移らせていただきたいと思いますが、何回か実は予算委員会で、政府の統計でありますこのSNA、国民経済計算確報というものに基づいた産業別の雇用者報酬というのを取り上げさせていただきました。
私、今回、この数字を取り上げてみて、今回で三回目なんですけれども、取り上げるたびに、今でも高いんですよ、比較すると、全国平均よりも公務が倍近いんですが、取り上げるたびに数字の計算根拠が変わって、少しずつ数字が変わっていくというのもなかなか不思議だなと、これはちょっと指摘だけさせていただきたいと思います。
平成二十三年で、全国の平均が四百四十一万円、公務が八百十八万円という、産業別では一番、正確に言うと、この数字でいうと石油・石炭製品というところが若干ことしの数字では高くなっていますけれども、ことしというか、今度計算方式を変えた数字では高くなっていますけれども、去年段階では公務が一番高かったんです。
そういうことも含めて、素朴な、数字をごらんになってのまず安倍総理の感想を伺いたいと思います。

○安倍内閣総理大臣 この公務員の八百十八万というのは、これは全部足し込んでいるんですか。(浅尾委員「地方公務員も含まれます」と呼ぶ)
これが高いか安いかということなんですが、公務員の場合は身分が保障されているということを勘案すると、国民的にはこれは高いという印象を受けるかもしれない。しかし、多くの公務員は非常に真面目に、無私の思いで仕事に熱中をしているわけでございますし、また同時に、公務員のいわば腐敗を、こうした形で保障することによって一掃してきたという歴史もあるわけでございまして、そういうことを総合的に勘案しながら評価をしていくべきだろうとは思います。

○浅尾委員 実は、これは私が出した数字じゃなくて、政府の統計に基づいている数字であります。
先ほど申し上げましたように、きょう気づいたんですが、去年予算委員会で出した、同じ、直近は平成二十三年まででありますから、平成二十二年、ここでは七百九十八万円となっていますが、去年政府が出していたのが九百三十二万円。ちょっと統計を変えて少し数字が下がるようになっているんです。それは、説明では、非常勤の人も入れて割るとそういう数字になるという説明でありました。
それはそれとして、いずれにしても、全国平均よりもかなり金額が大きくなっているというのは事実だということは指摘をさせていただきたいと思います。
特に、もう一つの数字の方を見ていただければと思いますけれども、都道府県別で平均報酬月額。これはちょっと数字が細かくて、テレビをごらんになっておられる方は大変見にくいかもしれませんが、平均報酬月額、平均給与ですね。平均給与を、民間企業の平均給与を地方公務員の平均給与を分母にして割ってみますと、大きく差があるところでは民間が官の六八%とか六〇%なんというところもありますけれども、非常に差が大きくなっています。
たまたま、これは私、ことしの一月に、石川県から来られたある方とお会いしたら、やはり地域に行けば行くほど、民間と官との格差が大きいということに対して、いろいろな思いがあるというようなことを聞かされました。
では、何でこんなに差が出てしまうんだろうということで、これはるる指摘をさせていただいておりますけれども、きょうは人事院の総裁も来ていただいておりますが、まず、必ずしも給与そのものというよりか、ここに出ておりますのは給与ですけれども、給与以外の部分でも、退職金というものの調査の対象が、非常に、一番大きくなるような調査対象をとっている。
これは人事院に言わせれば、そういうふうに細かくレクをしておりませんので新藤総務大臣には聞きませんが、多分人事院は把握していると思いますが、調査対象を決めるのは総務省で、人事院は単に調査をしているだけだということでありますけれども、例えば退職金といったときに、いわゆる退職一時金と企業年金と両方を、企業年金と一括でもらうこともできるんですが、その両方を調査対象にしています。
そうすると、当然ながら、額が大きくなる。額がどれぐらい大きくなるかというと、企業年金を一時金でもらうのと、いわゆる一時金の退職金がほぼ同額なので、あらあらで言うと千二百五十万、千二百五十万ぐらいで二千五百万、これはちょっと大ざっぱな数字で言っていますけれども、というような計算になります。
では実際に、人事院の方がすぐ数字を持っておられればお答えいただきたいと思いますが、民間企業で両方の制度が存在する、つまり、企業年金もあって退職金もある会社というのは、全体の何%ですか。

○原政府特別補佐人 お答えをいたします。
直接御指示がいただけませんでしたので、手元に資料をきちんと支度してございません。
御指摘のように、退職金の調査は、総務省の方から御指示をいただいて、要請いただいて、私どもで調査をする。それを報告した上で、総務省、財務省で御方針を出されるという仕組みになってございます。
それで、民間の退職金でございますけれども、企業年金と退職金というのはほぼ同等の性格のものになってございまして、歴史的には、もともと退職金であったものを一部企業年金に振りかえるということで、民間におけるいわゆる退職金は、企業年金と退職金両方を合わせたものというのが世の中の実態でございます。
公務員につきましては、そういった企業年金の制度というのは基本的にはございませんので、退職金を比較する際には、公務員の退職金と民間の退職一時金並びに企業年金を足して議論するという形になってございます。
御質問に十分答えられるかどうか、あれでございますけれども、企業年金制度を有する企業の割合は、調査対象企業全体のうち五六%でございます。退職給付制度を有する企業、これのうち企業年金、ほとんど同じになりますが、約六割という形になります。
したがいまして、過半の企業は両方の制度を持っているという形になりますので、それを合わせて退職金という形をとっているところでございます。

○浅尾委員 私の手元にあります数字で申し上げさせていただいた方が早いかと思いますので申し上げさせていただきますと、まず、何らかの形で退職制度があるのは全体の九二%。これは企業規模の加重平均で、大企業の方が当然あります。中小企業ではなかなか退職制度というのがあるところは少ないんでしょうけれども、加重平均をすると九二%です。この九二%を一〇〇とした場合に、企業年金と退職一時金の両方あるというのは四四%しかないんですね。退職一時金のみというのが四一・五%で、企業年金のみが一四・五%ということなので、両方あるというのは全体の半分以下。
半分以下のところで、その数字を分母に考えて、片っ方が千二百五十万でもう一つが大体千二百五十万だとすると二千五百万というような今の制度の考え方自体がおかしいのではないか。
特に、確かに、この間の法改正で、公務員には、いわゆる企業年金に相当する職域加算というものが廃止になりましたから、多少は企業年金的なものがあってもいいという主張はあるのかもしれませんが、その廃止になった法案の中に、廃止にするかわりに公務員用の企業年金というのを設計するというのも入っているわけでありまして、もしそうだとすると、退職金のところはいわゆる退職一時金だけにしないと、民間とイコールフッティングにならないんじゃないかというふうに思います。
制度の細かいことはともかくとして、今申し上げましたように民間とイコールフッティングにするということについて、これは御担当が行革大臣なのか総務大臣なのかわかりませんが、どのようにお考えになるか、ちょっと伺いたいと思います。

○新藤国務大臣 私の方で把握している部分で申し上げます。
まず、各都道府県の民間企業と公務員の給与比較であります賃金構造基本統計調査、賃金センサス、こういったものに対しては、これは公務員の方が高くなっております。その部分は、やや数字のとり方の状況が違います。そして、賃金センサスについては、例えば、十人以上の、職種について、現場作業員さんだとか販売員さんとかそういった方も含めての、いわば公務には類似しない職種の方々も全て入っている、こういうことが一つあります。それから、給与決定要素である年齢や学歴、こういったものの違いも考慮されていない、こういうところがございまして、その上での結果だということ、御承知おきだと思いますが、そういう状態であります。
それから、国家公務員の退職給付につきましては、これは、五年に一度官民比較の調査を行って、民間水準に均衡させているというところであります。
そして、二十四年三月には、人事院が公表した官民比較調査結果により、支給形態によらず、退職後にもとの使用者から受ける給付の一切を比較するため、民間については退職一時金と企業年金、それから官については退職手当と共済年金の職域部分、この合計を比較いたしました。そして、その比較によって、この調査結果に基づきまして、臨時国会において、国家公務員の退職手当を約一五%、四百万、これは引き下げたのであります。
こういった官民格差の解消は今後も続けていきたい、このように考えています。

○浅尾委員 私のそもそもの問題意識は、いわゆる退職一時金だけを調査対象にすべきだということは指摘をさせていただきたいと思います。
加えて、今私の方から申し上げました職域加算というものがなくなりますが、その代償措置として、新たな、いわゆる年金の、公務員の共済年金の三階建て部分をつくることを検討というのが、たしか解散前の国会で通った法案の中に入っていたと思いますが、この新たな職域加算にかわる制度について、安倍政権においてはどういう考え方なのかを伺いたいと思います。
私はレクでは申し上げたんですが、簡単に申し上げますと、職域加算というものをなくすということになったというふうに理解しております。そのかわりに新たな制度をつくるというのがたしか入っていたと思いますが、どういう制度設計で考えておられるかということについて、もしレクのときに把握されていなければ結構ですけれども。

○新藤国務大臣 ちょっと連絡が悪かったようで、今、そのあたりの詳細がございません。
もちろん、検討して結論を出さなきゃいけない部分でありますし、研究もしておりますが、今、正確なことを申し上げられませんから、後ほど御報告させていただきたい、このように思います。

○浅尾委員 それではもう一つ、公務員の人件費が高くなる要素として、これは累次、人事院の原総裁には申し上げております。先ほど日本維新の会の馬場議員からも人事評価というのがございましたけれども、実は、人事評価は絶対評価でやる、しかし、絶対評価でやったものをその後に相対評価に切りかえるというのが今の人事制度だというふうに思います。
原総裁はよくそこを御存じだと思いますけれども、まず、その点の事実関係を伺いたいと思います。

○原政府特別補佐人 御質問にございましたように、評価そのものは絶対評価でさせていただいております。その上で、その評価をベースに、それを、任免、人事考課、いろいろと反映するわけでございますが、特に、以前の御質問でもございましたように、成績の下位にあった人間をどうするかという点については、相対的な枠を決めるというやり方はとっておりません。
この辺は、組織によってどういうやり方をするかはいろいろだと思います。相対評価をして、枠を決めて評価そのものも当てはめ、そして、例えば給与の査定等についてもそのままそういう枠を使うというやり方をしている組織もございますし、必ずしもそうでない、私どもと同じような絶対評価をして、当然、成績の悪い人間をしかるべく下位に評価するのは当然でございます。ただ、それを、枠をはめて、あるパーセントを必ず付するというやり方はしておりません。
私どもが、全数はとても調べられませんが、しかるべく昇給の仕組みといったものを勉強させていただいた限りにおきましては、むしろ相対的な枠を決めてやるというのは必ずしも主流ではないというふうに思います。中にもそういうのはございますけれども、制度としてはそう決めてあっても実際の運用は必ずしもその枠にはなっていないという形で、やはり下位の人間については、当然下位の者は下位にするという原則は同じでございますけれども、枠を決めるというやり方はしていないのがかなり多いように認識をしてございます。

○浅尾委員 多分、聞いておられる方は総裁が何をおっしゃっているのかよくわからないんだと思いますが、私の方から簡単に説明させていただきますと、絶対評価というのは、先ほどの馬場委員の言葉でいえば、S、A、B、C、Dという五段階なんです。これは絶対評価ですから、比率は決まっていません。
一方で、昇給は、Sというのは従来の昇給幅の倍昇給する、Aは一・五倍、Bが従来どおり、そしてCは昇給は半分、Dはしないというのが反映された後の形なんですけれども、絶対評価を相対評価にするのはどこかというと、倍昇給するところには全体の五%の人を割り振るために相対評価にしているんです。それから、一・五倍昇給するAのところには二〇%割り振るためにやっているわけでありまして、残ったところ、従来どおり昇給するところは、大体、五足す二〇で七五ですから、七二%ぐらいが実績値でいうと割り振られている、そういう理解でよろしいですね。

○原政府特別補佐人 数字的には、今御指摘があったとおりでございます。

○浅尾委員 私がおかしいなと常々、予算委員会でも申し上げているのは、絶対評価はいいんです、絶対評価で。しかし、絶対評価で評価したものを相対評価にするときに、上がる方だけは割り振り、配分があって、従来どおりの人は残りほとんどというのは制度としておかしいんじゃないかと思いますし、それは統計の正規分布にも反しているんじゃないかというふうに思います。
こういうところにメスを入れていくのが行政改革だというふうに思いますので、もし絶対評価というものを相対的にするなら、きれいに五、二〇、五〇、二〇、五にするべきだというふうに思いますけれども、その点についての総理のお考えを伺えればと思います。

○安倍内閣総理大臣 今の議論を聞いておりまして、確かに上げる方だけ相対評価で上げるのは、やはり何らか国民的にも納得できないだろう、相対評価にするのであればそうした分布にしていくべきだろう、このように思いました。

○浅尾委員 これはぜひやっていただきたいと思います。
ごらんになっておられる国民の皆さんも、何でそんなふうになっているのかというのを御存じない方も多いと思いますので、これも私の方から、こういうことが理由でしょうということを確認させていただきますので、原人事院総裁に確認していただければと思います。
従来は特別昇給という仕組みがありました。大体、全職員の一五%が通常の昇給幅の倍昇給する。特別昇給というのは全職員の一五%ですから、大体六年に一回。六分の一が一六・六七%ですので、通常の昇給が五千円とか八千円だとすると、大体六年に一回、倍昇給する特別昇給というのが全職員に対してあった。これは幾ら何でもやり過ぎだろうということで、特別昇給をやめました。やめたら一五%の昇給の原資が余るので、上に行く部分だけ、お金の出どころは、言いたくありませんけれども、税金だから使っているということなんだというふうに思いますが、まず、そもそもの原資はこの特別昇給をやめたことだという理解で間違いありませんよね。

○原政府特別補佐人 かつて、今先生から御指摘のありましたような運用がされていた実態はあったやに伺っております。私が人事院に参ったころにはかなりそういった形のものは変わりつつありましたけれども、そういった流れが公務員の人事考課にあったことはどうも事実のようでございます。
御指摘のように制度を直しましたので、そういった、いわば悪慣行的な、持ち回り的なものは今はないものと私は承知しておりますが、やはり人事考課を厳正に行い、それをきちんと評価するというのは全ての基本でございますので、今後とも、どういうふうに運用していくか、私どもとしてもきちんと注視をしていかなければいけないと思います。
特に、下位の評価につきましてどうするかということについては、やはり人事考課というのは、一人一人の業績を評価すると同時に、組織全体のパフォーマンスをどうするか、あるいは該当の職員を今後どのように育成していくかといったいろいろな観点でするわけでございまして、今御意見にございましたように、正規分布の形でかなりの数の人間を機械的に低評価にするということをやるのが公務のような組織にとって適切なものであるかということに関しては、私は先生と見解を異にしてございます。

○浅尾委員 正規分布にするのは考え方が違うという御意見であるとするならば、なぜ、特に、普通の人より倍上がる人は自動的に五%、一・五倍上がる人は二〇%なんですか。

○原政府特別補佐人 きちんとした考課をする、先ほど申しましたように、成績に応じて評価をしなければいけないということで、それまで必ずしもそういう形がなされておりませんでしたので、やはり誘導的にそういったものをしなければいけないということで、大分前の制度改正でございますが、そのときに、もともとあった、そういった一五に対する原資をベースにして、新しい制度の中でも、特別昇給といいますか、抜てき昇給の数字を決めたことは事実でございます。
ただ、その数字というのは、仮に、昨年そういう処置をしてことしの給与が決まっているとしますと、そういった織り込まれた給与をもとに民間と給与を比較して、新たな年の公務員の水準を決めるということになりますから、それをすることによって公務員の給与が上振れするという形にはなりません。
昨年処置をしました昇給なりそういったものを全て含んだ、その次の年の四月に、それが公務員の給与としてでき上がる、それに対して民間の給与を調べまして、そこで高い低いということで較差を決めるわけでございますので、その年についてはそういった五%なり二〇%の方がほかの方より高い部分はございますが、トータルの水準としてはそういった形で是正いたしますので、公務員の給与がそれによって上振れしているということはございません。

○浅尾委員 いや、それは算数の世界で言うと、おかしな話なんですよ。
要するに、もともと原資として、一五%は通常の倍昇給する原資があった、これをやめましょうと。やめて、それを、税金ですから返還する、人件費の中から返還するといえば、その分だけ人件費が下がる、昇給の中で下がるというのは、これは誰が計算してもそうなんです。返還しないで、それをS、Aの方に五%、二〇%と割り振っているということなので、もし、そういうことでおっしゃるようにするならば、正規分布にした上で、公務員の中の非正規の方にそのお金を回す、人件費を回すということなら多少は理屈は通るかもしれませんが、今の御説明ではなかなか、私は少なくとも理解できませんし、聞いておられる国民の皆さんも理解ができないんじゃないか。
きょうは行政改革ということですから、制度としておかしいことはやはり直していただきたいということなので、先ほど正規分布にするべきだというふうにおっしゃいましたし、その原資はこういうものだということを今指摘させていただきましたので、ぜひ安倍政権としての考え方を伺いたいと思います。

○新藤国務大臣 今さまざまな御議論をいただきました。人事院からのお話もさせていただきました。いろいろな状況を踏まえて、私どもとすれば、それは不断の見直しが必要だと思います。まずはそれぞれの根拠、こういったものをしっかり調べながら研究してまいりたい、このように思います。

○浅尾委員 私がこういうことを申し上げるのは、公務員の人数でいうと、国家公務員は地方公務員の大体四分の一ぐらいですので、一方で、基準財政需要というのを考えたときには、国家公務員の人事制度がそのまま基準財政需要に基本的には、単価としては国家公務員の単価として反映される仕組みになっておりますので、この国家公務員の人事制度を変えるということは、基準財政需要の支出の方を変えていくことにもつながるんじゃないかというふうに思います。
税源が本来はいろいろな形で移譲されて、各自治体が自由にその税源の中で人件費を払っていく仕組みが一番理想だと思いますが、今の交付税という制度を前提にすればそうした計算になるわけでありますが、国をいじることによって基準財政需要に反映させることの是非についても伺いたいと思います。

○新藤国務大臣 これは、人件費の抑制、また適正な給与体系、こういうことをやっていかなきゃいけないわけでありますから、取り組みが必要だ、このように思います。
今のお尋ねでございますが、これは少し修正をいたしました。それで、地方交付税における地方団体の給与費は地域の民間給与をより反映させるということで、平成二十三年度から、人件費の単価を変えました。それは、要するに、今の最も民間賃金の低い地域の給料を考慮して、それを俸給水準といたします。そこにいろいろな地域手当だとかそういうものを加味したようにいたしまして、ですから、高いままで設定をしないように、こういったことで、各団体ごとの地域手当の支給割合、こういったものに応じて補正をして積み上げていくという形に変更したわけでありまして、各地域の給与水準をより適正に反映できるように工夫をさせていただいているところでございます。

○浅尾委員 ぜひ、制度としておかしい人件費のありようについては不断の見直しをしていただきたいというふうに思います。
次の質問に移らせていただきたいと思いますが、今回の解散・総選挙の前に、自民党総裁として安倍総理は、議員定数の削減ということについても、当時の野田総理との間で、国会の場ではありましたけれども、合意をされたというふうに認識をしております。あわせて、高等裁判所の一票の格差についてのさまざまな判決も出ておりますが、議員定数の削減と一票の格差について、高裁レベルの判決でありますけれども、そういうのを踏まえて、当時の自民党総裁として国民の前でも約束をされたことについてどのように今お考えになっておられるか、意見を伺いたいと思います。

○安倍内閣総理大臣 昨年の十一月の十四日の党首討論において、野田党首から、定数削減、そして議員定数の是正について提案がございました。議員定数の是正については、〇増五減についてさきの国会で成立をさせる、そして定数削減は、抜本的な改革を含めて、この通常国会において成案を得るようにという提案がございました。その中で自分は解散をするということでございました。
私の方からは、〇増五減というのは、私たちは、昨年の三月ぐらいの段階ですかね、既に出していて、これは先行処理をしようということになっていたものでございますから、当然やっていくべきですねという話をしまして、そして、抜本改革については、基本的には、私と、当時の野田総理と、そして公明党と、与党、三党でやっていくということはやぶさかではありませんが、ただ、これは民主主義の土俵をつくるものでありますから、ここを私と野田さんだけでやっていいんですか、これは共産党や社民党のような党も含めて協議をしていくべきではないですかという話もさせていただきました。その中において成案を得るように努力をしていきます、こういうことになったわけでございます。
現在、高裁において違憲、違憲状態という判決が下される中において、〇増五減については既に成立をしておりますが、区割り審から既に答申が出されております。この法案をこの国会で、当然、最優先事項で通すべきだろうと思います。
その上において、自由民主党として、三十減の法案が与党としてまとまったわけでございますので、これをもとに与野党で協議を進め、そしてこの国会で成立を目指していきたい、このように思っております。

○浅尾委員 我々自身も身を切る改革をしていかなければいけないと、私自身もそう思っております。
その中で、大変重要なことは、やはり一票の格差というものについても違憲だというようなさまざまな高裁レベルの判決が出ていますので、引き続きそういった判決が出ないような、そういうことを条件にしながら、定数の削減ということもしっかりと取り組んでいかないといけないということを申し上げて、これ以上質問すると次の方に御迷惑をおかけしますので、茂木大臣にはお越しいただきましたけれども、茂木大臣宛ての質問は割愛させていただきまして、私の質問を終えさせていただきたいと思います。

 

 

予算委員会 平成25年03月18日

2013年03月18日 (月)

183-衆-予算委員会-15号 平成25年03月18日


○浅尾委員 みんなの党の浅尾慶一郎です。
きょうの、経済成長戦略あるいは経済対策、そして経済連携の本題の質問に入る前に、一点、本年度の予算について伺わせていただきたいと思います。あるいは、予算編成前の我が国の長期債務残高について伺ってまいりたいと思います。
まず、現在、今年度末の我が国の長期債務残高は、国において、普通国債で七百五十兆円、その他の国債を入れて七百七十七兆円、地方において二百兆円ということで、ほぼ九百七十七兆円という理解でよろしいかどうか、財務大臣に伺いたいと思っております。

○麻生国務大臣 長期債務残高の定義をきっちりしておかないかぬとは思いますけれども、基本的に、言われております長期債務残高としては九百七十七兆ということになります。

○浅尾委員 その定義というのは、一年以内に返済しない負債という理解でよろしいでしょうか。

○麻生国務大臣 そのとおりです。

○浅尾委員 それでは伺いますが、負債としては、確かに借りかえ借りかえで行われておりますけれども、外国為替資金証券残高というものがございます。これが、直近の数字が二〇一一年度までということでありますけれども、二〇〇七年度から読み上げてみますと、百二兆九千億円、二〇〇八年で百六兆八千億円、二〇〇九年で百四兆五千億円、二〇一〇年が百九兆三千億円、二〇一一年が百十五兆ということで、この外国為替資金証券残高、我が国の借金であることには変わりませんが、これは長期債務残高に入っていないという理解でよろしいでしょうか。

○麻生国務大臣 今の数字は正確なところです。
先ほど一年以内と申し上げましたけれども、基本的には、償還をするもとが税によっているか税によっていないか。税によっていない、短期で回している分については、税で返還する予定にしておりませんので、これは入っていないというのが正確です。

○浅尾委員 税で返還していないということでありますけれども、我が国全体の長期債務が一千兆円弱という中で、百兆円ほかに借金があるということは、考え方としてどうなんだろうかというふうに思います。
この外国為替資金証券というのはもともと何かというと、円高になったときに為替介入をしたと。為替介入をすると、ドルを買いますよね。円を売ってドルを買う。その円の原資が、為券と言われている、三カ月以内に返すはずのものでありますが、残念ながら、為替介入をしたけれどもうまくいかずに今含み損を抱えているので、売って返すというわけにいかない、そういう性格のものだろうと思いますが、そういう理解で正しいかどうか伺いたいと思います。

○麻生国務大臣 この為替につきましては、これはいろいろな目的があろうとは存じますけれども、基本的には、今言われたように、為替の差益、差損、いろいろなことに対応するところなんだと思いますが、そのために常に準備しておかないかぬところだと思っております。
ただ、うかつにこれは売れないのは、今の場合は、政府による為替介入というのは基本的にはできないことになっております、基本的には。意味はおわかりだと思いますが、表向きではこれはやれないことになっておりますので、その意味ではいわゆる大きな影響を与えますので、今これを売りますと、とたんに円高にぼんと振れることにもなりかねぬということでありますので、極めて慎重に取り扱わねばならぬものだと思っております。

○浅尾委員 私がこの外為の借金を問題にするのは、借金を買う側、要するに日本国債に投資する側からすると、外為債券であれ長期国債であれ、国債であることには変わりないということなので、それが長期国債の外数で約十分の一あるということは、国債を消化できる能力に影響を与えるのではないか。要するに、市場で消化できる量が限られているということでいえば、あるいは、これだけ借金があって大変だ、そういうことを、今後ろで大臣にレクをされている財務省の方は言っておられるわけでありますから、そういうことだとすると、これも含めて考えた方がいいんじゃないかということであります。
確かに今は、多分、平均の損益分岐点が百十円か百二十円ぐらいだと思いますので、今これをアンワインドするというわけにいかないんだろうと思いますが、将来的に、円安がさらに進んだ場合には、これを徐々に縮小していくというのが本来あるべき姿なんじゃないかというふうに思いますが、その点についてのお考えをお伺いいたします。

○麻生国務大臣 これは、全体の像を示すということが、正確ではないんじゃないか、九百七十七兆以外いろいろあるじゃないかという御指摘なんだと思いますが、例えば国の資金調達活動というものの全体像を示すという点からいきますと、国債及び借入金現在高というものを別に表で示しておりますので、その中では政府の短期証券も含んでおります。
そういったものは別にそういった指標があるということで、別にこれは隠しているとかいうものではないということだけははっきりしておいた上で、今、もう少し減らした方がいいんじゃないか、これはもっと少なくてもいいんじゃないかという御意見に関しましては、これは、将来、いろいろなことを考えておかにゃいかぬと思いますけれども、一つ、その時期、場合によって、何も百は要らないのではないかという御意見は、その時代にあってはそういう意見も出てきても全くおかしくないと存じます。

○浅尾委員 申し上げたいのは、今できないのは、介入をしたけれども結果としてそれ以上に円高になってしまって、今解消すると、国が、百兆のうちの、多分一割円高になっていれば十兆円ぐらい損が発生するからということなので、アベノミクスの一本目の矢で量的緩和を進めていけば、理論的にいえば、今既に円安になっていますが、その均衡点、今申し上げた一〇%さらに円安になることによって超えていけば、その後には徐々にこれを解消していくというのがごくごく当たり前に考えられる話なんじゃないかと思いますが、その点について御意見があれば伺いたいと思います。

○麻生国務大臣 日々ちょっと振れておりますし、この為替の話は私どもの立場としてちょっとできぬことになっておりますので、幾らがどうたらということはなかなか申し上げにくいところなんですけれども、これは、損するとかもうかるということよりも、基本的には、大きな影響を与えることが予想されますので、うかつにはこの話はできないというのが一番基本的な考え方です。

○浅尾委員 本来のあり方としてはちょっと異常な額だ、要するに、国の長期債務が一千兆になるとして、その十分の一が外数であるというのは異常だということを申し上げて、次の話に移りたいと思います。
きょう、我が国の農業生産額の推移というパネルを、お手元には資料で用意させていただいておりますけれども、この傾向値を見ると明らかなように、ずっと農業生産額は減ってきております。
そして、記憶に新しいところでは、一番直近に、我が国の農業生産あるいは農家の農業所得を何とかしようということで、お金を貿易の自由化に伴って使ったことで記憶に残っているのはガット・ウルグアイ・ラウンド対策ということでありましたけれども、このガット・ウルグアイ・ラウンド対策費は、まず、林農水大臣、総額で幾らでしたでしょうか。

○林国務大臣 総事業費が六兆一千億ぐらいで、真水が、そのうち二兆七千億程度だったと思います。

○浅尾委員 多分、総事業費は六兆百億だと思います。それは別に、今ぱっと出していただいた数字でありますが、ちなみに、これは私の理解では、総事業費六兆百億円は平成七年から平成十四年にかけて配られたということでありますけれども、そういう理解で正しいでしょうか。

○林国務大臣 失礼しました。事業費六兆百億円、それから国費が二兆六千七百億円で、事業実施が平成七年から十四年度ということでございます。

○浅尾委員 よく、予算の話をすると、事業費を大きく言う場合と国費が幾らと小さく言う場合で、今わざわざ小さい方の数字も言われたのは、これから私がする質問に対する対策なのかな、ウルグアイ・ラウンド対策ではなくて、という気もいたしますが。
その配り始めの平成七年、あるいは配る前の年からでもいいですけれども、平成六年から一応資料は要求しておりますが、平成六年から配り終わった年の平成十四年までの農業産出額、これは全部読み上げていただくと時間もかかりますから、平成七年と平成十四年の産出額の数字、そして生産農業所得の平成七年と平成十四年の数字を読んでいただければありがたいと思います。

○林国務大臣 済みません、平成六年の数字ということで調べてまいりましたので、ちょっと一年さかのぼりますが、総産出額は、平成六年が十一兆三千億で、平成十四年には八兆九千億、それから生産農業所得は、平成六年の五兆一千億から、平成十四年には三兆五千億で、そのパネルのとおりだと思います。

○浅尾委員 今読み上げていただいて、これは、我が国の政府として、少なくとも農家を強くするという名目でガット・ウルグアイ・ラウンドに六兆百億円、総事業費で使ったわけでありますが、農業の総産出額、平成六年が十一兆三千百三億円だったのが、平成十四年で八兆九千二百九十七億円になっている。同じように、生産農業所得は、五兆一千八十四億円から三兆五千二百三十二億円に減っちゃっているんですね。
ですから、これはお金の使い方としては間違った使い方だったんじゃないか。少なくとも、目的が農家を強くする、あるいは、農家を強くするということの定義が農家の所得をふやすという観点からいえば、使い方に間違いがあったのではないかと思いますが、その点について、林大臣、どういうふうに思われますか。

○林国務大臣 お答えいたします。
ここの委員会でも何度かやりとりがあったところでございますが、当時は、今の仕組みである行政評価というのがまだないころでございましたので、今のこのトータルのマクロの数字ということでは、そういうことになるということであります。
それから、これは大きな金額でございましたので、中間評価というのを一応、行政評価の仕組みができる前ですが、やっておりまして、担い手の稲作労働時間が六割短縮になったとか、そういう効果があった面もあった一方で、やはり事業効果が、トータルで見ても今御指摘のあったとおりですが、十分に上がらないものがあるということで、これは反省すべき点があっただろうというふうに考えております。

○浅尾委員 実は、農業産出額の減っている割合よりも、生産農業所得が減っている割合の方が大きいんですね。ということは、そこの要因分析をすると、いろいろなことがさらにわかるんじゃないかなというふうに思います。
ちょっと、私の方で計算した数字が、平成六年を分母にすればよかったんですが、平成七年を分母にして平成十四年を分子にした場合の計算をしてあるんですが、平成七年を分母にし平成十四年を分子にした場合の農業総産出額は八五%、要するに一五%減りました。一方で、所得、要するに、いろいろな飼料代、種等々の費用を減じた所得は六一%に減っちゃっている。つまり、所得の減の方が産出額の減よりも大きいんです。
ですから、いずれにしても、この表を見ていただければ、今度TPPに参加しようとしまいと、日本の農業産出額は減っている、あるいは我が国の生産農業所得は減っているわけであります。
今の、我が国が減っているという例でいうと、先ほど七六%に所得が減ったということを申し上げましたが、直近でいうと、所得は、平成七年と比較すると六〇%、四割減っちゃっているんです、六割しかないんです。産出額は七九%なので、八割弱あるということなので、生産額というグロスの数字以上にネットの所得の減っている割合が大きいということは、十分、そのことだけとっても、TPPに参加しようとしまいと、これは対策が必要だというふうに思います。
まず、参加しようとしまいと対策が必要だということは、多分、安倍総理も御納得いただけると思いますし、それから、今私が申し上げた、生産額が減った以上に所得が減っているというのは、これはそこにヒントがあるだろうというふうに思いますが、その大枠のお話について安倍総理に伺った上で、また林大臣にも伺いたいと思います。

○安倍内閣総理大臣 先般、記者会見でTPP交渉参加について御説明したときにもお話をさせていただいたのでございますが、農業においては、今このTPPに参加をしていない現状においても、既に農業人口も減少しているわけでございます。また、今、浅尾委員が指摘をされたように、収入そのものが減っている。この問題、課題を解決しない限り、いわば麗しい田園風景を守ろうと思っても守れないというお話をさせていただいたわけでございますが、農家の所得をふやすためにどうすればいいかということについて、具体的な政策づくりを行っていきたいと思っております。

○浅尾委員 農家の所得をふやしていくということは、いろいろなことを、多分、つくっている作物別にやっていく必要性もあるんだろうなというふうに思います。
まず、今申し上げたような観点から農水大臣に伺いたいのは、総農家数の推移ですね。これを、主業農家別、昔の言葉で言うと専業農家ということなんですけれども、何か今は言葉が主業農家というふうに定義が変わったと聞いております。第一種兼業、第二種兼業というふうに私自身は覚えておったんですが、これが、準主業農家、副業的農家というふうに名前が変わったようでありますが、平成七年から十四年までの、主業農家、準主業農家、副業的農家の戸数の推移を、もし数字があれば、あるところで読んでいただければと思います。

○林国務大臣 お答えいたします。
主業農家、今は農業所得が五〇%以上の農家ということでございますが、平成七年が六十八万戸、ここから二十二万戸減少して、平成十四年が四十六万戸でございます。経営状況が、四・二ヘクタールから、これは平成十四年に四・六ヘクタールまでは一応拡大をしておりますが、先ほどから御指摘があるように、農業所得は、平成六年の五百二十九万円から、五十九万円減少して、平成十四年には四百七十万円、こういうことになっております。

○浅尾委員 準主業農家、副業的農家の数字もいただけますか。

○林国務大臣 失礼いたしました。
準主業農家、これは、平成七年が六十九万四千から、平成十四年が五十五万四千、それから副業的農家が、百二十七万九千から百二十三万一千、こういう数字の推移でございます。

○浅尾委員 先ほど、生産額の減よりも所得の減の幅の方が大きいということを申し上げました。その要因分析をぜひしてくださいということを申し上げましたが、実は、ここに少しヒントがあるんじゃないかなというふうに思います。
どういうことかというと、主業農家、昔の言葉という言い方がいいのかどうか、専業農家と言った方が個人的にはわかりやすいものですから、専業農家は、平成七年から平成十四年で六八%になっているんですね。ところが、副業的農家というのは九六%なんです。ですから、本業でやっている人が大幅に減って、副業でやっておられる方は余り減っていない。
そこに一つ、所得が減っている要因があるんじゃないかというふうに思いますが、その点について御意見をいただければと思います。

○林国務大臣 午前中の西川先生、それから先ほどの重徳先生のときにも議論になりましたけれども、マクロで減っている要因、私、先ほど三つほど挙げさせていただきました。
一つは、食生活がかなり変化して米の消費が半分ぐらいになったけれども、生産の転換ができなかったということです。二番目が、まさに今お話のあった、経営規模の拡大に必要な担い手への農地集積がおくれた。それから三番目が、経営規模の拡大や農作物の高付加価値化が実現できず、農家の所得が向上しなかったというのがその理由としてあるだろうというふうに申し上げております。
今先生が御指摘になったところは、特に、国民の食生活の嗜好の変化は直接は今あれかもしれませんが、二番目と三番目はまさに御指摘のところと相関性が高いというふうに考えます。

○浅尾委員 では、農業関連で質問いたしますが、質問の順番を若干変えさせていただいて、次のパネルにかえたいと思います。
今、経営規模の拡大ということをおっしゃいました。私も経営規模を拡大すべきだろうというふうに思っていますが、拡大するに当たって拡大のやり方があるというのが次にお示しする図でありまして、これは、東京大学農学部の本間正義教授の出していただいた資料でありますけれども、規模別の平成二十一年産米の生産コストを示したものでありますが、この表を見ると、実は一つのことがわかります。
それは何かというと、平成二十一年産米と書いてある方の図は現在の生産コストなんですね。フロンティア費用というのは後で説明しますが、この平成二十一年産米というのは、現在の費用でいうと、五ヘクタール以上になると余り変わらない。
なぜ変わらないかということの説明は、実は、分散圃場という言葉を私もそのとき初めて習ったんですが、要するに、田んぼがいろいろなところに分散をしていると、一定規模以上になるとそこに移動コストがかかるので、生産コストが下がらないということであります。
その生産コストを本当に下げるためには、このフロンティア費用と言われている、分散圃場を集約化していく。特に米の場合、そういう方向で農地を集約化していったらいいんじゃないかというふうに思いますが、まず、その点について、これは提案として、農水大臣、どういうふうに受けとめられるか。

○林国務大臣 これは本間先生が出されたフロンティア費用というもので、まさに委員が御指摘になった、一カ所のところにまとまっているというものもその要因の一つとしてあるのかなと。まあ、それ以外の要因もあるのかもしれませんが。
したがって、圃場整備、農業のNNの事業をやったりしてやっていくとか、いろいろなことが必要になっていくかと思いますが、そういうことをやるために、先ほど申し上げたように、課題の一つとして位置づけて集積というのは進めていかなければならない、こういうふうに思っております。

○浅尾委員 そうなってくると、これは税の面でもいろいろな形でのめり張りをつけていただくということが私は必要なんじゃないかなと。
つまり、分散圃場を集約化してまとまった農地になった場合の、まずそれを耕す側のインセンティブをさらにつけるとしたら、固定資産税で多少、これはちょっと、固定資産税は減免されている部分があるので、そこだけではプラスにならないかもしれませんが、メリットを与える。
そして、譲渡する、あるいは貸し出しでもいいんでしょうけれども、譲渡する側に対するメリットということでいえば、譲渡した場合に、これは前に予算委員会で、補正予算の審議のときにも麻生大臣に提案をさせていただきましたけれども、特に分散を解消する形での譲渡の場合は、単純な譲渡所得に対する課税に加えて、その元本分の相続税額については、これを非課税にするといった思い切った対策があってもいいんじゃないか。年間の農地全体の相続税の納税額が一千億ぐらいですから、先ほどのガット・ウルグアイ・ラウンドの六兆百億円ということを考えたら、一世代分ぐらい元本を非課税にするということも大したあれにはならない。
今申し上げたように、生産コストが大幅に下がるということになりますので、そうした思い切った対策もぜひ考えていただきたいと思いますが、その点について御意見をいただきたいと思います。

○林国務大臣 ありがとうございます。
固定資産税は、まず、委員もちょっとおっしゃりかけたように、農地についてのみ資産価値として無関係な課税というのはなかなかちょっと難しいところもあるのではないかなとは思いますが、譲渡益については、まさに委員がおっしゃっていただいたように、農地保有の合理化等のために農地を譲渡した場合については、譲渡益から八百万円を控除して、控除した残りの額に課税する特別控除というのが認められているところでございますので、これをさらに拡大していきたいという要望も今までも出してきたところでございます。
相続税の方は、実際の現場の話を聞いたりいたしますと、譲渡があってから相続税までかなり時間がありますと、将来の相続時までずっと保存をしておかなきゃいけないわけですね、それだけの金額を。それで相続財産から控除するということで、まずは特別控除の方を上げていくという方が直接効くのかなというふうに思っております。

○麻生国務大臣 集約化、これはもう絶対です。
理由は簡単で、コンバインを移す時間の問題ですから。コンバインがその場でやれるとなれば、一町田という一つの田んぼ、一反とか三反田から一町田とか、ああいうのでばあっと動かせるようになれば、それはもうはるかに効率がよくなりますので、先ほど言われたような本間先生の数字は全く正しい、私もそう思います。
その上で、今、農地を相続、売却ということになりますと、これは農地として継続するかしないかというところが分かれ目になりますので、そこのところを考えないと、ちょっと不公平を招きます。なぜなら安いから。
その意味で、今譲渡しておりますものの平均は、全国平均で大体三百万から五百万なんです、譲渡益。それで、今の税は譲渡益で切ってありますので、さらにそれより低くなりますので、その意味からいきますと、全体額としては、今それほど大きな額はこれによって与えられるとは思いませんけれども、そういったものも必要なものの一つかとは存じます。

○浅尾委員 私が申し上げているのはあくまでも農地として使う場合ということで、アパートをつくったり何かすれば、それは全然別の話だということを申し上げておきたいと思います。
今、我が国の米の消費量というのは大体八百万トンだというふうに思いますが、先般出されました政府の農業に対する影響を読むと、もし関税をなくした場合に、米の輸入がかなりふえる。これは、「既に国産米と遜色のない米国及び豪州産米の輸入により、国内生産量の約三割が置き換わると想定。」と書いてあります。
ちなみに、農水省は、今国内と同じ品質であるというふうに思います、林大臣も昔アメリカにいらっしゃったからよく御存じだと思いますが、カリフォルニア米の中でジャポニカ米の生産量はどれぐらいだというふうに認識していますか。

○林国務大臣 これは二〇〇四年産で、ちょっと古くて恐縮ですが、カリフォルニアのジャポニカ米は、これはピークということですね、最大生産量で百八十三万トン。それから、南部、アーカンソーとかああいうあたりが、二〇〇九年産のときですが、七十一万トンということでございます。

○浅尾委員 カリフォルニア米全部じゃないですか、今の百八十万トンというのは。カリフォルニア米の中のいわゆるジャポニカは、私の資料では三十万トンというふうになっていますけれども。

○林国務大臣 今、カリフォルニア州で百八十三万トン、二〇〇四年産ですが、一応ジャポニカ米ということです。(浅尾委員「長いものはいかがですか」と呼ぶ)これはジャポニカ米ですから、長粒種は入っていないのではないかというふうに思います。ちょっと待ってください。
今、元帳を確認してまいりましたが、中短粒種で、ジャポニカ米が百八十三万トン、これは二〇〇四年産のカリフォルニアでございます。

○浅尾委員 中短粒種で、アーカンソーでもそんなにつくっているというふうにはとても、そもそも、アメリカでつくっているジャポニカ米、要するに、国宝ローズとか田牧米というものがそれだけの量があるというのは、アーカンソーではつくっていないというふうに私は確認していますので、もし後で訂正されるならそれは訂正していただいても結構でありますけれども、そんなに生産量はないはずだろうと思います。
ここで私は、ちょっと農水省としてどういう認識を持っておられるかということを伺いたいなと思って、これは質問通告をしておりますが、アメリカ、特にカリフォルニアは、水の利用権、何というか、水がそもそも、雨が降りません。麻生大臣も昔、二年弱カリフォルニアに留学、総理もいらっしゃったと思いますが、多分、いらっしゃっている間に雨が降った記憶というのはほとんどないんじゃないかなと思います。
雨が降らないカリフォルニアにおいては、水の利用権、これが非常に、判例上も、それからカリフォルニア州の水を利用する州の規則の上においても、非常に厳しい規則がありまして、そもそも水というのが、利用するに当たっては、リパリアン・アンド・アプロプリエーティブ、要するに、川の水利の上に乗っかっている権利と、後からゴールドラッシュのときに水を引っ張ってきた権利と、法的には二つの複雑な権利があって、新規に水を利用しようとしても、そもそもそんなに使えない。
カリフォルニア州の最高裁で累次の判決も出ていますが、どの程度、水の利用について認識をされておられるのか、伺いたいと思います。

○林国務大臣 先ほどの米の数量につきましてはもう一度きちっと説明させますが、私が確認したところでは、カリフォルニア州のピークがああいう数字だったということでございます。
水利権に関するカリフォルニア州の最高裁判決ということでございますが、ロサンゼルス市の水資源利用に関して、公共財産である水資源の保護のため取水量が制限されるとして、環境保護団体が勝訴した一九八三年の判決というのがございます。それから、水資源の平等な配分を否定し、農民の既得水利権が優先するとした二〇〇〇年判決。
こういう二つの判決があるということを承知しておりますが、いずれも委員から今お話があったように、市民が勝訴したとか、いろいろな判決が出ているので、ジャポニカ米というか、米がつくれなくなるという制約がかかるような判決ということではないというふうに考えております。

○浅尾委員 実は、ここにカリフォルニア州の水利用の規則というのがありまして、この中に、要は、水不足になった場合には、一番最近に水を使った人が一番権利がないというのが規則に書いてあるんです。
したがって、そこから読み取ると、仮にTPPに入ってカリフォルニア産を増産しようと思っても、万が一、時々カリフォルニアの場合は水不足になりますけれども、水不足になったら、一番最近に利用するようになった人は使えないということなので、そういうことも含めて、ぜひ、別にそれは我が国の手持ちの資料として持っておけばいいというふうに思いますが、そういう調査をされるかどうか、伺いたいと思います。

○林国務大臣 ありがとうございます。
この間お出しした試算は、前回、昨年の、いつだったでしょうか、民主党政権で農水省が出していたものを少し見直しまして、米の置きかわりの幅を少し下げております。
したがって、前提は変えておりますが、いずれにしても試算でございますので、先ほど申し上げた、カリフォルニア、南部諸州のピークのところから国内の消費量を引いた額が来るだろうという前提にしておりますので、その前提について、今後、いろいろな情報をさらにとって精緻なものにしていくという過程の中で、今御指摘のあったカリフォルニアの水についてもしっかりと情報収集してまいりたいと思っております。

○浅尾委員 次の質問に移らせていただきたいと思いますが、次は、我が国の成長戦略の方向性について伺っていきたいと思います。
まず第一に、大きな方向性として、この分野が伸びるといういわゆるターゲティングポリシーなのか、自由に任せるレッセフェール型なのか、安倍政権はどちらを考えておられるのでしょうか。

○甘利国務大臣 これは経済再生大臣としてお答えします。
よく言われるのでありますけれども、戦後のターゲティングポリシー、「官僚たちの夏」というようなことの再現かと言われるのでありますが、少なくとも今回とろうとしている成長戦略は、今、日本が抱えて、何年かかっても解決をしていかなきゃならない課題を分析して、それが解決された将来像を描いて、そこと今を結んで、その線上にどういう解決すべき問題があるか。そこには、国でしかできない規制緩和とかあるいは基礎研究、あるいは企業がやるべき実用化研究、それを言ってみれば時系列で並べていく、その絵図を描き出そうとしているわけであります。
それができますと、例えば少子高齢化が、このまま放っておけば産業活力も社会の活力もそいでしまう。しかしながら、少子高齢化であっても活力がある経済社会というのは何かといえば、高齢者が健康で、長寿で、そして元気なうちに産業活動に就業できる、社会活動に従事することができる。そのためにはどういう課題があるかというようなことをロードマップ化していくというやり方であります。
でありますから、昔のターゲティングポリシー、産業分野を最初から特定してやるということでもなければ、個別の事業ごとに特定していくやり方ともちょっと違う、新しいやり方だというふうに思っております。

○浅尾委員 私は、まず国が最低限やるべきことは、企業ができないこと。企業ができないのは何かというと、基礎科学の技術の振興。つまり、いつ花が咲くかわからない基礎科学については、これは国がやっていく必要性があるんだろうなというふうに思います。
きょう、文部科学大臣に基礎科学の技術の振興費の推移についての数字をいただこうというふうに思っていまして、たまたまなんですが、数字が一致しておりますが、民主党政権になって、本予算を組む前の補正とその次の補正で科学技術振興費が減っている。それから、民主党政権で三回組んだ本予算の中においても累積で科学技術振興費が減っておりますが、累積というのは、だんだんふえてきていますけれども、もともとは大分減らされているということで、これはいろいろな理由があるのかもしれません。一つは、文科省の予算の中で高校無償化というものが入った結果だというふうな説明もされたことがあると思います。
まず、数字を伺いたいと思います。

○下村国務大臣 お答えいたします。
科学技術関係経費の一般会計分について、平成二十一年度第一次補正予算の執行停止を含む第二次補正予算において、政府全体で合計約二千三百六十三億円が削減されました。そのうち、文部科学省予算では一千八百二十七億円が削減をされました。
また、今度の予算でございますけれども、科学技術関係予算について、安倍政権において、二十五年度政府予算及び平成二十四年度補正予算の合計が四兆五千九百四十三億円、うち文部科学省予算は三兆六百二億円でございまして、平成二十四年度当初予算に比べ、政府全体で九千二百五十三億円、文部科学省予算では五千九百四十五億円ふやしたところでございまして、科学技術の積極的な振興を図ってまいりたいと思います。
高校無償化については、これは四千億かかっておりまして、ストレートに科学技術予算を削減して民主党政権で高校無償化に回したとは言っておりませんが、減らされたことは事実でございます。

○浅尾委員 両方できればもちろんいいんです。両方できればいいんですが、先ほど申し上げました、国の長期的な基礎的な体力はやはり基礎科学ということになろうかと思いますし、これは必ずしも、いつ芽が出るかわからないということなので、ぜひ基礎科学についてはしっかりと予算をつけていただきたいということを要請させていただきたいと思います。
次に、では基礎科学にお金をつければそれだけで成長するかというと、今申し上げたように、いつ芽を吹くかわからない。いつ芽を吹くかどうかわからないことだけに頼っていてもいけないので、では、どういうところを、今あるかないか、今ないものだけれども何かやったら生まれてくる可能性がある分野というのが私は成長余地が大きいんじゃないかなというふうに思います。
例えば、今から二十五年前の数字、そして十五年前の数字をいただいておりますけれども、東京から大阪に電話をした場合に、一九八八年、一九九五年、そして二〇一三年で、それぞれの数字を、総務大臣、読み上げていただきたいと思います。

○新藤国務大臣 二十五年前、一九八八年の東京―大阪間の通話料金は三分三百六十円です。そして十八年前、一九九五年の東京―大阪の料金は三分百八十円。そして現在、二〇一三年の東京―大阪間の通話料金は三分八十円でございます。

○浅尾委員 これが今おっしゃっていただいたように安くなった理由というのは、NTTの通信回線をそれ以外の事業者に開放した結果、安くなったわけであります。
一方で、通信業の国内総生産、そして、実は通信料金が、後で数字を読んでいただければと思いますが、その解釈も含めて総務大臣にいただければと思いますけれども、通信料金が安くなった結果、通信事業だけを営むということでいうと、総生産も雇用者も減っています。総生産でいうと多分二千億円ぐらい、雇用者でいうと三万五千人ぐらい減っていますが、その通信インフラの上に、ゲームとかいろいろなソフトウエアとか、そういうものを見ると、恐らく七兆円ぐらいGDPはふえて、雇用も二十万人ぐらいふえていると思いますが、今申し上げたような数字でいいかどうかということと、総務大臣のその点についての解釈を伺いたいと思います。

○新藤国務大臣 御案内のように、電気通信業だけでいうと売り上げの方はさほど伸びておりませんが、電気通信業に加えて、情報サービス業、それから放送業、こういった情報通信産業全体で申し上げますと、これは今、平成二十二年でありますけれども、名目国内生産額は約八十五・四兆円、これは全産業の九%、一割弱を占める、こういうことであります。
それから雇用者数も、これは通信業だけではそんなに変わらないんですけれども、しかし、情報通信産業全体でいいますと、これが全産業の六・八%を占めるということで、平成七年に比べて二十万人の増加。売り上げでいうと二十六年間で約三倍、それから、事業者数でいうと二社から一万六千社にふえた、こういうことでございます。

○浅尾委員 そういう観点でいうと、今、一番大きな、残っている大玉の規制改革は電力の送配電網なんですね。通信網は、先ほど申し上げました一九八八年から開放し始めて、ようやく、二十五年たって今はそれだけの産業になった。そうしたら、電力の送配電網、これも公共インフラですから、これを開放していくという方向性があって正しいと思いますが、担当大臣、いかが思われますか。

○茂木国務大臣 基本的には、私、正しい方向だと思います。
ただ、八〇年代の情報通信の、いわゆるネットワークの中立化、そして独立性の確保と、若干、電力は違いがありまして、今、例えば情報処理とネットワークが一体化をしております。ところが、当時においては、まだ、電力では発電に当たる部分、そういうのは非常に少なかったと思うんですね。これからやはり、電力システムにおいては、まずは調達というか発電の部分、この自由化をきちんと進める。そして、おっしゃるような形の送配電、これがネットワークに当たるわけでありますけれども、これの中立化をどう確保していくか。
さらには、最終的な需要の部分、消費の部分でありますけれども、今までのエネルギー政策というのは、どちらかといいますと、この消費、需要の方を所与としてどれだけの供給を積み上げるか、こういう発想でありましたけれども、こちらの部分についても、多様な使用形態であったりとか多様な料金メニュー、こういったことを提供することによって、賢く、需要家の方がいろいろなものを選べることによって、需要そのものも落としていく、こういう全体の改革をしっかり進めていきたいと思っております。

○浅尾委員 私が申し上げたいのは、二十五年前、通信網を開放したとき、あるいは今から十三年前の段階でも、何が出てくるか、要するに、ITがこれだけ発達するというのはわからなかったわけですよ。ですけれども、例えば今度は電力の市場を自由化していくというと、今は想像できないようなサービスが出てくるでしょう。そのことが経済の成長につながる。それは冒頭申し上げました、できるだけ民間にできる、レッセフェール的な考え方というのはそういうことだということを指摘させていただきたいと思います。
時間の関係で最後の質問になろうかと思いますが、実は、我が国の企業の、お配りしている資料の中にもありますけれども、きょうは、財務大臣も元企業の経営者でありますし、経産大臣も元コンサルタントですから、よく御案内のことだと思いますけれども、世界各国のROEを比較すると、残念なことに、我が国は一番このROEが低いということでありまして、これの分析というのが、先ほどの農業の分析と同じように、何でそういうふうになるのか、ここをちゃんとしないと成長戦略につながらないんじゃないかという観点から伺わせていただきたいと思います。
これはどなたにお答えいただくのかわかりませんが、ちょっと時間で、数字を私の方から申し上げた方がいいかもしれません。先に申し上げた上で、それに対する対策も含めてお答えいただいた方がいいかもしれません。
日本と米国と欧州とで比較すると、ROEを構成する、決めるのは、実は、どれぐらい借金があるか。借金の割合が多ければ、借金の利率が低ければ、資本に対するリターンは高くなります。それから、資産がどれぐらい回転するか。それも、回転数が高くなればリターンが大きくなるんですが、実は、借金の割合と回転率はほぼ一緒なんです。
一番残念なのは、日本の企業、これは製造業、非製造業ともに利益率が低い。利益率が四・二%というのが日本で、米国は一〇・七%、欧州は一一・七%。
利益率が低いのはなぜなのか。それは多分、先ほど申し上げましたターゲティングポリシーで、この分野を国がやりなさいよと言ったら、みんな同じことをやっちゃうから、結局、差別化は図れない。だから、利益率が高くなるように、できるだけ自由にさせた方がいいというふうに私自身は思いますけれども、その点について伺って、私の質問を終えたいと思います。

○茂木国務大臣 企業のタイプ、産業のタイプによって違うと思いますが、大きく三つぐらいあると思います。
一つは、委員御指摘のように、日本の場合、ある特定の産業に企業、事業者の数が多過ぎる、こういう問題。そして二つ目には、やはり会社の中でも事業を新しくしていかなくちゃならない、その新陳代謝がなかなかうまく進んでいない。三番目には、グローバルに展開している企業、こういった企業の方が収益性は高いという点で、もっと日本のグローバル企業、特にヨーロッパ型の、素材であったりとかそういうところで、分野は狭いんですけれども、どこも世界が必要とするような会社、こういったことをつくっていくことが必要だと思っております。

 

 

衆議院 予算委員会4号 平成25年2月12日

2013年02月12日 (火)

183-衆-予算委員会-4号 平成25年02月12日

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○浅尾委員 みんなの党の浅尾慶一郎です。
本日、北朝鮮の核実験の話がございました。どうも、先ほど北朝鮮が第三回目の地下核実験に成功したという発表もしたようであります。そのことについて、これは質問通告をしておりませんが、きょう外務大臣にも御答弁をいただくように別の件で出席の要請をしておりますので、もう外務大臣が来られていれば、その質問からさせていただきたいと思いますが……
○山本委員長 外務大臣は来ていないか。
○浅尾委員 では、総理大臣に伺いたいと思います。
私は、この北朝鮮の核実験について、我が国の対応としてやるべきことというのはいろいろあると思いますけれども、そもそも、我が国が持っている外交のカードをつくっていくということも必要だろう。外交のカードと安全保障のカードと両方つくる必要性がある。
まず、外交のカードについて申し上げますと、これはみんなの党の公約にも入っておりますが、自民党の公約においても、北朝鮮の拉致も含めた人権侵害について国連の調査委員会をつくるということを掲げております。
たまたま、ことしの三月に国連の人権委員会の設置の総会があるということでありますので、ぜひ、総理の決意として、それは外交のカードとしても、カードというのは、国際社会がいろいろな形で圧力をかけているという意味でのカードとして、自民党も公約に掲げておりましたこの人権委員会設置に向けて、総理の決意を伺いたいと思います。
○安倍内閣総理大臣 まず初めに、十四時三十九分に朝鮮中央通信が、我々の国防科学部門は二〇一三年二月十二日、北部地下核実験場で第三回地下核実験を成功裏に行ったと発表いたしました。これは、たび重なる国連の安保理決議に反するものでありまして、まことに遺憾で、強く抗議をいたします。
そして、今、浅尾議員の質問でございますが、人権委員会の設置については我々も進めていきたい、このように考えております。
○浅尾委員 今回、この人権委員会は、どうもシリアそしてリビアについては設置されたということがあるわけでありますけれども、ぜひ北朝鮮についても、外交のカードとしてこれをやっていただきたい。
もう一つ、安全保障のカードについては、これは、実際に言っていくことと、それから行うこととのいろいろな考え方があるだろうと思いますが、当然できる確認として、鳩山一郎内閣のときの政府の憲法解釈、これは民主党政権においても引き継がれておりましたけれども、いわゆる座して死を待つ論ではなくて、他国がミサイルを発するということがわかっている場合には、その基地を我が国が攻撃するということは我が国の憲法九条の解釈においても許されるというのがその当時の内閣の解釈でありまして、当然それはその後も引き継がれておりますけれども、これは当然のことだと思いますけれども、確認の上で、安倍政権においてもそれを引き継ぐということをぜひ。
○安倍内閣総理大臣 いわゆる敵基地攻撃と憲法との関係についてでございますが、政府は従来から、法理上の問題としては、他に手段がないと認められるものに限り、敵の誘導弾等の基地を攻撃することは憲法が認める自衛の範囲内に含まれるとの考えを示しています。一方、現実の自衛隊の装備のあり方としては、敵基地攻撃を目的とした装備体系の保有は考えていない旨も従来から述べてきております。
現時点においては、敵基地攻撃能力を保有することは考えてはおりませんが、しかし、憲法上はそれは許されるということであります。
○浅尾委員 これも、きょうはテレビが入っておりますから、明確に御答弁いただくとプラスマイナスいろいろあると思いますので、意見だけを申し上げておきたいと思いますけれども、法律あるいは憲法の解釈として、その能力を持っている、しかしそれを、現時点においては装備を持つことを考えないと言い切ることか、それとも、他に手段がない場合は引き続きそのことを検討すると言うのは、かなり、当該北朝鮮に対する我が国の対応としてもメッセージになりますし、あるいは、強い関係当事国の一つになります中国に対するメッセージにもなるだろうというふうに思います。
先ほど石原維新の会代表はコンベンショナル・ストライク・ミサイルの話をされておりましたけれども、現実的には、我が国のつくっている潜水艦は、既にあるトマホークも含めて、いつでも装備することは能力的には可能だということだと思います。それをするかどうかというのはまた大きな問題でありますけれども、そういったことが一〇〇%ノーだと言うのと九九%ノーだと言うのとでは、そのこと自体で意味合いが違うだろうということを指摘し、もし何か御答弁いただくことがあれば。
○安倍内閣総理大臣 自民党においてもさまざまな議論がなされており、この打撃力、我が国固有の打撃力を、米軍に打撃力を全て頼るのではなくて、我が国の打撃力も持つべきであるという議論はずっとなされてきております。
先ほど私が述べました政府の見解は、まさに現時点での、今の考えを述べさせていただいたわけでございまして、今後、国際情勢はどんどん変化をしていくわけでありますから、国民の生命と財産を守るために何をすべきかということについての観点からは常にさまざまな検討を行っていくべきだ、このように思います。
〔委員長退席、小此木委員長代理着席〕
○浅尾委員 それでは、この問題を終えたいと思いますけれども、ぜひ論理的に、感情的ではなくて論理的に、何が今おっしゃった生命財産を守るための可能性、可能性という言葉はよくないですね、蓋然性を高めることになるかという議論をしていただくようにお願いしたいと思います。
それでは、本来の、補正予算の審議でありますので、今回の補正予算についてお話をさせていただきたいと思いますが、今回の補正予算、規模については、私どもも、今の景気を支えるためにはこの規模が必要だろうというふうに考えております。しかしながら、中身についてはいろいろと議論があるところだろうというふうに思っておりまして、修正動議を出す予定にさせていただいております。
今、パネル、そして多分お配りをする配付資料もあろうかと思いますが、パネルないしは配付資料をごらんいただければと思いますが、まず、今回の補正予算で私どもがぜひお願いしたいのは、被災地の復興を第一に考えた場合には、予算の執行権限を被災地に渡していくという形の被災地特別交付金、つまりは、国がどういう工事をするかということを決めるのではなくて、主として言えば、岩手、宮城、福島の三県にそのお金を渡していくということをやったらいいのではないか、復興財源の繰り越しをするぐらいであれば、その部分を被災地特別交付金ということで、その使途を現地に任せたらどうかというふうに考えておりますが、その点についての御意見を伺いたいと思います。
○麻生国務大臣 このたび復興庁というのが現地に、そこに行くというのは、その一環と御理解いただければよろしいんだと存じます。いずれにしても、事を急いでおるという、この二年弱の間、余り動いていないという実情につきましては、いろいろ日々報道されているところでもありますので、そういった意味では、現地にということで、今回、福島にそういったものができることになっているのはその一環と御理解いただいて、かなりの権限はそこに渡ることになっていくんだと理解しております。
○浅尾委員 かなりの権限が渡るという言い方はもちろんあると思いますが、現地の、仮に福島県なり宮城県、岩手県にそのままお渡しをするというのとはまた別の話なんだろうというふうに思いますので、時間が余りありませんけれども、衆議院の採決までに御検討いただくようにお願いしたいと思います。
そして、今回の補正予算の中で常に議論がなされておりますのは、公共事業の中で補修と新規とがどれぐらいの割合なんだろうかと。つまりは、例えば高速道路の上板をかえるということであれば、用地取得が入っておりませんから、ほとんどそれは真水で、誰かの人件費になるか、その板をつくった人の結果として人件費になる。用地取得が入りますと、どうしてもその分だけお金が回る。土地を売られた方がそのお金を全額丸々その年度で使う、あるいは翌年までに使うというのはなかなか考えられないので、そういう意味で、公共事業の補修費と新規事業の比率をお出しいただきたいと我が党の柿沢委員も質問させていただいたと思いますが、まだこれはわからないという理解でよろしいですか。
○麻生国務大臣 平成二十四年度の補正予算の中で公共事業が占める額は二・四兆円ということで計上させていただいております。
そのうち、御指摘になっておりました補修費に相当する部分、例えばトンネルの補修とか橋梁の補修とか道路の補修とかいろいろございますが、いわゆる社会資本の老朽化に充てる分が〇・六兆ということになっておりますので、残り一・八兆ということになりますから、したがいまして、比率からいきますと、一対三という比率になろうかと存じます。
○浅尾委員 今申し上げたような理由で、新規のものの経済効果についてはいろいろな議論があるのではないかなというふうに思っておりますので、ここはぜひ、例えばということで私どもの考え方を申し上げさせていただきたいというふうに思いますが、この新規公共事業を、仮に、今回入っております中で一兆三千億円ぐらいを減らして、その分をほかの方に回していきましょうというようなことで考えております。
あわせて、今回、官民ファンドというのも大分つくられました。この官民ファンドで、結果として、今ちょっと余り元気がないんだけれども、言葉は悪いかもしれないけれども、ぎりぎり生きている会社をさらに生き長らえさせるというよりは、むしろ新たな投資にお金を回してもらった方が新規の雇用にもつながるんじゃないか。別の言い方をすると、言葉がいいのかどうかわかりませんが、よく言われているのは、会社が多く生まれて多く退出していく多産多死の方が少産少死よりも経済の活力になるんじゃないかというふうに思っております。
そういう意味で、金融担当大臣も兼務されております麻生財務大臣に一つ御提案をさせていただいて、これは元企業の経営者であった立場からも賛成していただけるんじゃないかと思いますが、財務会計上は、余りパフォーマンスが悪いというか収益が上がっていない会社については、株価が落ちれば減損処理をしなきゃいかぬ、公開企業だと特にそうですね、ということになっております。しかし、税務会計は、減損処理したものを損金として認めないということになって、ここにギャップがあるんですが、せっかくそのお金を使うんだったら、むしろ財務と税務の合体をして、財務会計上減損処理をするようなものは税務会計においても減損処理をする、その原資に、特に今回の官民ファンドのお金なんかを使ったらどうかという御提案をさせていただきます。
提案をさせていただきながら、あと三日の間に判断しろとか二日の間に判断しろというのはなかなか難しいでしょうけれども、ぜひ前向きに判断していただきたいと思います。
〔小此木委員長代理退席、委員長着席〕
○麻生国務大臣 浅尾先生御存じのとおり、昔からある一つの考え方ではあるんですけれども、これは弊害やら何やらいろいろありますので一概に申せませんが、何といっても、本人の意思、経営者の意思、また、それに対する株主等々の意思等々も踏まえないと、なかなか一概には言えないところなので、今のは御意見として拝聴させていただきます。
○浅尾委員 一応、御存じだと思いますが、申し上げておきますと、財務会計上は強制的に償却というか減損処理をさせられるわけでありまして、そういう考え方を政府が、それがいい考え方だと追認するのが、税務会計が財務会計に追いつくということなので、ぜひそれを御検討いただければというふうに思います。そうすることによって筋肉質の産業界をつくっていくということが、結果としてアベノミクスの三本目の矢の成長戦略につながるというふうに私どもとしては考えておりますということを申し上げておきたいと思います。
次に、これは額が本当に小さいので、ぜひやっていただいたらいいということを御提案させていただきたいと思いますが、額の問題ではない話でありますけれども、アルジェリアにおきまして、残念ながら多くの邦人の方が亡くなりました。
今の我が国の法制度を見ますと、犯罪被害者支援法というものもありますし、あるいは労働災害に対する法律もございますけれども、このどちらでいっても、労災という形で今回の方が適用になるのかなと思って調べたら、テロは適用外だ。それから、犯罪被害者の場合は、これはいわゆる犯罪捜査ができないということなので、海外のこういう事案については適用されないということなんですけれども、残念ながらお亡くなりになった方を、国として、テロも含めて、国内での犯罪であれば救済できる、相手に資力がないということであれば。しかし、海外においては救済できないというのは、やはり私は、事案から見た場合の公平性において、おかしいんじゃないかなというふうに思っております。
ちなみに、今、犯罪被害者給付金の裁定額でいうと、国内分で大体年間二十億ぐらいですから、これはあっちゃいけないことでありますけれども、海外のものを入れたところで、国内との比較でいえばかなり少ないので、そういう法改正を我が党としても提案させていただきたいと思います。
その法改正を提案してからの話になるかもしれませんが、少なくともその考え方についてどういうふうに思われるか、お答えいただきたいと思います。
○安倍内閣総理大臣 犯罪被害者の経済的支援については、私は、極めて重要な課題だ、このように思っております。
現在、第二次犯罪被害者等基本計画に基づいて、有識者等による検討会において、犯罪被害給付制度の拡充及び新たな補償制度の創設に関する検討会を行っているところでございますが、今回の事案も踏まえまして、法形式をどういうふうにしていくかということは検討課題ではありますが、前向きにぜひ検討していきたい、こう考えております。
○浅尾委員 ぜひそれは前向きにお願いしたいと思います。
次に、今回、TPPも含めて、筋肉質の強い農業を目指していくべきだろうというふうに思っておりまして、木材ポイントというような制度も入っておりますけれども、その木材ポイントということを使うよりは、むしろ農地の規模集約に対する支援策を入れていったらいいのではないかということを私どもの修正案の中には用意しております。
これを用意するに当たって、では、私どものはどういう考え方かという案だけを申し上げさせていただきたいと思いますが、農地を仮に売却した場合には、譲渡益の課税ということも発生すると思いますし、あるいは、農地を売却した元本が、将来的に当然、使わなければ相続の対象になる。このいずれも非課税にするということをすれば、かなり思い切った集約になるんじゃないか。
ちなみに、現状の農地だけの年間の相続税額を財務省に調べて教えていただいたら、大体一千億ということなので、今申し上げたようなことを、思い切った、専業で一生懸命やろうという方を育てる、しかし、その方が買いやすくするために、売り手に対しての支援策として御検討いただけるとありがたいということを申し上げたいと思いますが、その点についてのお考えを伺いたいと思います。
○麻生国務大臣 浅尾先生のところはちょっと都会なので現実的に余りよく、とは思いますが、私のように都会も地方もいろいろあるところの選挙区からいいますと、今言われた話で一番難しいのは、やはり遺産なんですよ。
みんなよく農地を、例えば私が年をとって後継ぎがいないというところに、岩屋さんが来て貸せと言ってきたとしますよ。そうすると、貸したらとられる、岩屋だからとるんじゃありませんよ、例えが悪いかな。では、今枝だったらとられるんじゃないかなと思うわけです。
どうしてそういうことになるかといいますと、これは、戦後、農地解放があったときに、地主は全部農地はとられたんですよ。とった方はよく覚えています。だから、自分も貸したらとられるかもしれないというのは、六十年前、七十年前の記憶ですから、みんな結構おありなんですよ。これはもう、年寄りに聞いたら皆同じことを言われますから。
ですから、私は、これは随分調べたので、結構これだけは詳しくなったので先に今手を挙げさせていただいたんですが、目的は、本来は農地の集約を目指しておられるわけでしょう。そうすると、農地の集約をやられるんだったら、むしろ県が、浅尾さん、あなた後継ぎおらぬのやから、神奈川県に貸しないと言うわけですよ。そうすると、神奈川県が借りるわけです。神奈川県が岩屋さんに貸す。ここが媒介すると、何となく、市はちょっとだけれども、県ならちょっと信用がある。市会議員をばかにするわけじゃありませんけれども、これは誰に聞いても同じことを言うから僕は例として例えているだけであって、国会議員だったら信用があるとか全然わかりませんから。ただ、県は信用がある。県会議員があるかないかは全然関係なく、県に信用がある。僕は、これはもう自分で何十人も当たった結果、その結論に達しているんですけれども。
ぜひ、その意味で、そういった方々は県を媒介させるというやり方の方が、今のものは現実的じゃないかなという感じだけはしております。
○浅尾委員 私が申し上げたのは、貸すんじゃなくて売っていただく。売っていただいた場合には、譲渡益も課税しないし、相続税もそこは、売った金額が、例えば一千万なら一千万で売れましたといったら、一千万については相続税も免除するぐらいの思い切った施策が、その売る先が県であれ誰であれ、あった方がいいのではないかという趣旨でございます。
予算に関して、この予算のお金の使い道、補正予算とはちょっと直接、今回のということではありませんが、大変遺憾だというふうにお答えいただけると思いますが、偽装除染という形のものが出てまいりました。
この偽装除染について、まず、環境大臣お出ましいただいておりますので、どういう認識を持っておられるか、遺憾だということなんだと思いますけれども、その認識について伺いたいと思います。
○石原国務大臣 浅尾委員にお答えいたします。
午前中の審議でもこの問題が取り上げられ、私としても遺憾でありますし、何と申しましても、被災地の方々にとりまして、この除染なくしてふるさとで生活することができないということでありますので、そのような事案が、一つ、二つ、数にかかわらず、そういうことのないように今指導を徹底強化させていただいているところでございます。
○浅尾委員 ちなみに、この偽装除染を最初に環境大臣が知ったのは、いつ、どういう経緯でしょうか。
○石原国務大臣 偽装除染という言葉は今委員の口から初めてお聞きしたのでございまして、私は、適切でない除染が行われているのではないかというような報道がなされているということを一月四日に秘書官を通じて聞かせていただきました。
それに対しまして、私の指示は、それが一つなのか二つなのか、あるいは面的に行われているのか。今、冬でございますので、除染の箇所は減っております。しかし、それでも数百カ所行われております。これが、雪が解けますと、またその場所もふえてくる。そして、これを実際に行ってくださっている方々の全てがそのようなことをやっているとは私は到底思えない。と申しますのも、大多数の方が、本当に福島県出身の方が、御自身の町で、御自身の村でそういう仕事に従事をしてくださっている。
ですから、徹底的な事実関係の確認と、いつから新年の除染がスタートするんだということで、翌週の月曜日からであるということでございますので、では、管理、元請が行っているわけでありますけれども、発注者である環境省としての管理を徹底するように、そういう指示を出させていただきました。
○浅尾委員 お役所は一月四日が仕事始めでありまして、当然、大臣がおっしゃったように遺憾だということであれば、大臣の年頭の訓示でもそういう話をされたのかなと思ったら、どうも一月四日は登庁されておられないということでありまして、その日はどこにいらしたのか、お答えいただきたいと思います。
○石原国務大臣 一月四日は新聞でその事実を確認いたしました。そして、そのときに、いつ事実確認をして、どれだけのことの情報収集が一体いつできるのかということを聞きましたところ、日曜日であるならば、ある程度のものを集めることが可能である、一堂に会することができるということでございますので、その日はそういう指示を出させていただいたところでございます。
○浅尾委員 どこにいらして、その指示を出されたんでしょうか。
○石原国務大臣 一月四日は登庁しておりません。家庭から御連絡をさせていただいたところでございます。
○浅尾委員 御自宅から連絡をされたということでございますね。
要するに、一月四日の仕事始めでありますけれども、いろいろな御事情でお休みになられるというようなこともあろうかと思いますが、あえて、御自宅にいられたけれども、登庁するほどのものではないという理解をされたということですか。
○石原国務大臣 何度もお話をさせていただいておりますが、事実関係の確認にどれだけの時間がかかるのかということを秘書官を通じて原局と話をいたしました。その事実、あるいは、他に同じようなことが行われているのか、それともそうでないのか、また、担当者が、そのときはたまたま副大臣も政務官も東京にいないということでありますので、そうであるならば、一堂に会す、一体いつがいいのか、そして、新年の除染が一月七日からスタートをする、それまでに的確な情報、そしてそれに対する対策をしっかりと組めるようにというような指示を出させていただいたわけでございます。
○浅尾委員 ということは、仕事始めの日に環境省には当然、年頭の訓示は誰かがされるわけでありますが、どなたが仕事始めの訓示をされたんでしょうか。
○石原国務大臣 一同への年頭訓示、これがどういうものか、委員の御指摘はわかりませんけれども、幹部職員が一堂に会したのは一月七日でございます。
○浅尾委員 それぞれの役所の一般的な訓示の日というのは多分そろっているんだろうというふうに私は思います。
それで、委員長にお願いしますが、過去の環境省の、今申し上げております年頭のトップが挨拶をした日の時系列の資料をお出しいただきたいと思います。
○山本委員長 後刻、理事会で協議をさせていただきます。
○浅尾委員 それでは、次の質問に移らせていただきたいと思いますが、きょうは日本銀行の総裁にもお出ましをいただいております。
白川総裁にお伺いをさせていただきたいと思いますけれども、日銀は、民主党政権のときは、物価変動目標ということを使っておったかどうかは別として、一%という数字でありました。これを今回二%に引き上げをされましたけれども、このことは、日銀の判断において、さきの総選挙はどういう比重を占めていたのかを伺いたいと思います。
○白川参考人 お答えいたします。
日本銀行は昨年、中長期的な物価安定のめどというものを発表いたしました。議員御存じのとおり、これは、二%以下のプラスの領域で、当面は一%を目指すということを申し上げました。
そう申し上げた上で、今後、成長力強化に向けた取り組みが進展していきますと、この一%がだんだんに上がっていくということを、二に上がっていくということを申し上げておったところでございます。それで、十月末に、民主党政権のもとで、共通理解という文書を発表いたしました。
その時点と、それから一月の間にどういうふうな変化が起きたかということでございます。
この間、世界の金融市場では、欧州の債務問題について、最悪のシナリオが後退するということで、あるいは、米国においても、特にこの十二月から一月にかけてそうでございますけれども、いわゆる財政の崖がとりあえず回避されるという見通しが立ってまいりました。
そういうもとで、国際的に投資家がリスクをとれるというふうになってまいりまして、従来は安全通貨であった円に対する需要がありましたけれども、それが、相対的に円買い需要が減ってくるという形で、円安方向の動き、あるいはそのもとでの株価の上昇ということも起きてまいりました。
一方、国際経済、海外経済自体も持ち直しの可能性が少しずつ高まってくるということでございます。
そういうもとで、日本銀行の経済、物価の見通しも、これは十月対比上振れということになってまいりました。数字で申し上げますと、二〇一四年度は、これは消費税を除くベースで、プラス〇・九%でございます。
したがいまして、だんだん一%をうかがうという領域になってまいりましたので、それでは、この一%を超えた世界において、日本銀行はどういうふうに行動をしていくのかということを示していく必要があるというふうに判断いたしました。
その上で、私どもとしては、幅広い主体による競争力、成長力の強化に向けた取り組みが進展していくという認識に立ちまして、この二という数字を出したところでございます。この二という数字を出すことによって、物価が下振れするあるいは上振れする、これをともに防いでいく、いわゆるアンカー効果といいますか、物価安定化効果、そうしたものも期待できるというふうに判断しました。
○浅尾委員 随分長くお答えいただいたんですが、私の質問は簡単で、その判断をするに当たって、さきの総選挙は、一%でも比重の中に入っていたのか、全く入っていないのかということです。
○白川参考人 私どもは、さまざまな御意見にいつも謙虚に耳を傾けております。もちろん選挙の結果もそうでございますし、それからさまざまなエコノミストの議論も含めまして、これは丹念に点検しております。
そうしたことを踏まえて、先ほど少し長く申し上げて恐縮でございましたけれども、その上で、私どもとして判断を行ったということでございます。
○浅尾委員 なぜこういうことを伺うかというと、今の日本銀行法のもとでおきますと、理念という言葉を使っておられる部分もありますし、目的という言葉を使っている部分もあると思いますけれども、いずれにしても、物価変動目標は日本銀行が決めるという解釈になっています。
ちょっと細かい話でいいますと、今度、総裁は御退任をされますけれども、別に人の財布にどうこうするつもりは全くないんですが、退職金の規定を調べたら、要するに、ある金額が決まって、ゼロから二の間の業績を日銀の審議委員会が決めるということなんですが、目標も自分で決めて、手段も自分で決めている中で、業績評価というのはちょっとどうかなというふうに思うものですから、それは御自分で。
要するに、選挙は確かに、今の法律を読めば、日銀がそれを受けて決めたとはなかなか言えないことだと思いますけれども、そういうことがやはり、民主主義の世の中、国民の判断が必ずしも常に一〇〇%正しいかどうかという問題は別として、そういう問題点があるんだということを、退職金の話は例として申し上げさせていただきたいというふうに思います。
そのことを踏まえて、今の法律は、政府として、物価変動目標、今、白川総裁は、それはいろいろな声をということを言いましたけれども、私は、選挙を経て、仮に、逆に、選挙の結果がかなり大きな比重を占めましたといったら、これはまた日銀の今の法律のもとでの独立性において、かなり答弁としておかしな答弁になっちゃうなと思っていて、白川総裁はさすがに答弁はうまいなというふうに思って聞いておったわけであります。
政府は、この物価変動目標を、少なくとも、みんなの党の案は、これは政府の責任において決めて、手段は日銀がそれを実現するという案でありますけれども、自民党が自民党の財政部門会議ですかで決めた案は、政府と日銀で共有するというような案を決められているというふうに聞いておりますが、そういうふうにした方が、むしろ責任の所在がより明確になるんじゃないか。
つまり、今の法律のままでいうと、何党であれ、物価変動目標をこういうふうに変えますよということだけでは変えられないということになってまいりますので、そのことについての政府の考え方を伺いたいと思います。
○安倍内閣総理大臣 今回は、政府と日本銀行で共同文書を発出いたしまして、その中において、政府と日本銀行が緊密に協議をした結果、二%という物価安定目標、これは日本銀行が決めたわけでございます。
また、他方、我々は、この二%の目標達成とは別に、さまざまな改革努力をしていく、あるいは財政の規律を守っていく等々のことを実行していくわけでございますが、今、浅尾委員がおっしゃった問題意識、これは、自由民主党の多くの議員もそうした問題意識を持っているのは事実でございます。
つまり、いわば手段と目標、この政策的な目標については政府が決めて、そして手段については日本銀行。政策的な目標を決めたことについては、政府は選挙において国民に対して責任をとっていくということになるわけでありますし、日本銀行は政府に対して約束したことを手段でもって実行できるかどうか、そういう明確な責任が明らかになるわけでございます。
いずれにせよ、自民党の中におきましても日銀法の改正について議論もしておりますし、御党ともさまざまな協議をしていると思います。現時点ですぐに変えるということは私も考えておりませんが、大切なことは、私は、まず結果を出していくことが求められているんだろう、このように考えております。
○浅尾委員 時間も限られているので、次の項目に移らせていただきたいと思います。
私どもは、積極的に、今までの質疑でもそう思っていただければと思いますが、具体的な提案をしていただいて、賛否はいろいろあると思いますけれども、こういうふうにしたらいいという提案をさせていただきたいと思います。
その一つが歳入庁ということなんですが、歳入庁というのは、基本的には、公的保険の徴収については、今の国税庁と、日本年金機構の徴収部門の機能だけを一元化しようというのが我々の案であります。
まず、そもそも論の、今の年金についての考え方について伺ってまいりたいというふうに思います。
一つは、今の年金、例えば国民年金一つをとらせていただきますと、御負担いただく保険料よりは多く年金は支給されます。
しかし、御案内のとおり、これは保険料と同額税金が入っているので、では税金は誰が払っているかといったら、国民がひとしく、ひとしくというのは、額が等しくじゃなくて、国民全員が払っているというのが税金だということを考えると、大体、私も含めてでありますけれども、五十三歳以下の方は、払った保険料プラス御自身が払っている税金を勘案したら、その額ほど戻ってこない仕組みになっています。
これは二〇一〇年の計算なのでちょっと変わっているかもしれませんが、二〇一〇年生まれのゼロ歳児、その当時でいうと大体七四%しか戻ってこないという仕組みになっています。これは保険料プラス税金でありますから、保険料だけだったら、繰り返しになりますけれども、それより多くもらえますが、しかし、税金は誰が払っているかといったら、みんなで払っているということを考えると、七四%。
つまりは、これは、なおかつ保険料の場合は所得税から控除されるので、収入が多い人になると控除される分を戻すといっぱい戻ってくるとか、いろいろな難しい計算もありますけれども、そういうのを捨象すると、保険料プラス税金ほどは戻ってこない。
ということは、これは厚生年金についても、企業主負担を入れれば同じなんですけれども、逆に言えば、そういう、特に厚生年金の報酬比例というのは税金が入っていませんから、企業の分を入れれば、払った保険料ほどは戻ってこないということを考えると、これは、国民の意識からすると、税金のようなものだ、払ったほど戻ってこない。税金を払った以上に戻ってくる場合もあるかもしれませんが、税金のようなものだというふうに思われているんですね。一方で、徴収が余り進んでいないというのもみんな知っている。
だから、徴収だけについて言えば、国税の方がはるかに今の日本年金機構の徴収部門よりも効率よくお金が集められるので、そういうものをつくっていったらどうかというふうに思いますが、そのことの考え方について御意見があれば伺いたいと思います。
〔委員長退席、小此木委員長代理着席〕
○甘利国務大臣 厚生年金であるとか健康保険の未徴収者が社会問題化しておりまして、この問題をどうやってより効率よく徴収率を上げるか、いろいろ議員から御指摘を今までもいただいてまいりました。
当面の知恵として、これも御指摘が今までもあったと思います、法務省の法人登記簿情報の活用ということで、これを使って徴収率を上げていこうということ、これも御指摘をいただいた知恵を使わせていただいているところでございます。
それからもっと進んで、歳入庁について、これは、税を徴収するシステムを使って徴収すればもう間違いなくというお話でございます。
もちろん各党内にいろいろ、賛否両論ございまして、こういう点がある、ああいう点があるという議論はございます。ございますけれども、かつての三党合意に基づいての御指摘の点についての検討をするということで、これは、もちろんするしないも含めて検討していく体制を、内閣官房副長官を座長とします関係省庁の政務官による検討チーム、これを今週中にも立ち上げて、そこで検討してもらう予定にしております。
○浅尾委員 実は、私から見ると、保険料というのはさまざまな、いろいろな意見があるからそうでないという意見もあるかもしれませんが、不公平が現に存在をしております。
例えば、今の健康保険も、あるいは厚生年金も、それぞれ、月収に上限を定めて、上限を超える部分については払わなくていいよという仕組みになっています。先ほど申し上げましたように、労使合算したら、厚生年金も払った分ほどは戻ってこない仕組みになっているということなので、それに上限があるということは、その分だけ得するということなんだろうと思います。
ちなみに上限を申し上げますと、厚生年金は六十二万円、ボーナスは別途、一応百五十万ということになっています。健康保険は百二十一万というのが上限で、ボーナスはたしか百八十万というのが上限なんですが、世の中には、百五十万や百八十万をはるかに超えるボーナスを得ておられる方もいらっしゃるし、あるいは月給も、今申し上げた金額をはるかに超える収入を得ておられる方も、多くはいないと思いますけれどもいらっしゃるのも厳然とした事実であります。こういったものの、歳入庁をつくるに当たって、徴収を簡素化するという意味でいえば、上限を取り外すということも一つの考え方だろうというふうに思います。
歳入庁をつくるつくらないかの答弁は、今、甘利大臣からいただきましたので、上限を取り払うことについての考え方、哲学、どういうふうに思われるか、伺いたいと思います。
○田村国務大臣 浅尾委員から御質問いただきましたが、まずその前に、先ほどの国民年金の考え方なんですけれども、税まで入れるかどうか、つまり、自分が払った分にという、保険料がわりですね。
多分、もらう方からしてみれば、保険料として納付したものに対して幾ら給付があるかという話でございますので、税まで幾ら払ったかというのは多分、年金をもらうために自分が幾ら税を払ったかというのはわからないわけですよね。ですから、ここはカウントされるのはどうなのかというふうに我々は思っておりまして、そう思うと、先ほどのお話でいきますと、大体一・五倍ぐらい、今ゼロ歳の子供でももらえるということでございます。
何よりも、長生きのリスクでありますとか、それから物価が上がったり所得が上がっていくリスクというものを今のこの方式というものは一応リスクヘッジしている部分でございますので、そういう基本的な考え方がある。
積立方式は、一方で私もそういう考え方もあるなというふうに思いますが、これはまた一方で、移行期間に二重払いの保険料が生まれるだとか移行期間が四十年ぐらいかかるのではないかとかいろいろな問題があるということがあるので、それだけは申し上げておきたいと思います。
それで、今のお話なんですけれども、これも、例えば健康保険の場合は、病気になったときの現物給付ですよね。ですから、保険料を多く払ったからといって給付がふえるわけではない。一方で、年金の場合は、やはり保険料を多く払えばその分だけもらえる年金もふやそうというような、そういう制度設計になっています。
ですから、年金の場合のことを考えると、その制度設計をどう考えるかによって、あくまでもこれは税でありません、年金財政にかかわる余裕というものをつくるのかどうか。
一方で、健康保険の場合は、これはもう全く保険料と給付とが連動しておりませんから、所得の再配分みたいなものを保険料でやるということを考えるべきなのか、それとも税でやるべきなのか、ここはいろいろな議論があろうと思います。
○浅尾委員 これはちょっと、時間が余りないので、しっかりと今度、歳入庁も含めて議論させていただきたいと思います。
最後になると思いますが、もう一つ、我々は、公務員の人件費について、これを改正する法案というのも用意をしております。きょう人事院の総裁にお越しいただいていると思いますが、私が一番その中の、法案の中にも書き込んでおりますが、今の国家公務員の昇給の仕組み、これは非常におかしいなと。
要は、どういうことかというと、五段階の評価をする、そこまではどなたも文句はないと思います。五段階の評価をして、一番高い人は通常の人の倍昇給する。二番目のランクの人は一・五倍だ。Cランク、三番目が通常どおり。Dランクは通常の〇・五倍。Eランクは昇給しない、一年たつと定期昇給ですね、定期昇給に値しない。ここまでは私も、その制度設計自体は反対をしておりません。
問題は、Aに何%割り振る、Bに何%割り振るということなんですが、Aには全体の五%、Bには全体の二〇%、Cには五〇%なら正規分布になるんですが、C以下は決めていないので、結果としてCに七二%割り振られているというのが今の実情だというふうに理解しております。
したがって、上がる方は二五%自動的に、毎年毎年、普通の人より上がる人がいる。下がる方が三%しかいないというのは、私は設計上おかしいなというふうに思っておりまして、今申し上げたことがそのとおりの状況であるのかどうかを、人事院総裁にはイエス、ノーだけで答えていただいて、そうだとしたら、それを今の政権の皆さんがどう思われるかということをお答えいただきたいと思います。
〔小此木委員長代理退席、委員長着席〕
○原政府特別補佐人 お答えをいたします。
御質問はイエスかノーかということでございますが、昨年も同趣旨の御質問をいただきまして、お答えをさせていただきました。
制度としては、ただいま御説明があり、また現状も御指摘のような形になっていることは事実でございます。
○浅尾委員 今のことを聞かれて、安倍総理は公務員制度改革にも御熱心だというふうに伺っております。
私、一つだけ具体例で申し上げます。ことしのお正月に、ある地域の方とお話をして、これは地方公務員になりますけれども、昨年の総選挙に際して、休日出勤をすると、大体その人は三万円ぐらいもらえる。地域間の給与の格差というのは物すごく大きくなっていて、これが怨嗟のもとにもなっているということもあります。
その高くなっている理由が、今申し上げた、一つが昇給制度だということも含めて、総理の公務員制度改革に関してのお考えを伺って、終えたいと思います。
○安倍内閣総理大臣 いずれにせよ、公務員制度改革については、我々もしっかりと改革の信念を持って進んでいきたいと思いますが、いわば、しっかりと仕事をした人が正しく評価される、この評価が極めて重要なポイントなんだろうな、このように考えております。
そういう観点からも、もし変えていく必要があるのであれば、我々は勇気を持って変えていきたい、このように思っております。
○浅尾委員 終わります。

 

 

衆議院 予算委員会 28号 平成24年08月23日

2012年08月23日 (木)

180-衆-予算委員会-28号 平成24年08月23日

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○浅尾委員 みんなの党の浅尾慶一郎です。
きょうは、尖閣諸島をめぐる課題、そして竹島をめぐる問題について伺わせていただきますが、冒頭、きょうの玄葉大臣の言葉を使えば、尖閣は有効的に支配している、竹島は不法占拠されているという前提で、これはそういう理解のもとで整理をした方がいいと思いますので、この対応策は当然変わってくるということになるんだろうと思います。
その上で、尖閣諸島については、東京都が上陸の申請を政府に出したというふうに理解をしておりますが、仮に、私は、今まで何人たりとも尖閣諸島に人が上がることを認めないのは、尖閣諸島を持っている所有者がそれを望まないからということが前提としてあったというふうに理解をしております。尖閣諸島を持っている人が上がることを認める場合に、にもかかわらず上陸を認めないという場合には、どういうことが理由になるんでしょうか。
○藤村国務大臣 まず、基本のところは、国の機関を除いて上陸等を認めないという、これは所有者の意向も踏まえてという言い方をかつてからしてきましたが、それはあくまで借りている国の方針であり、我々側の方針であります。
また、その際に、尖閣諸島の平穏かつ安定的な維持管理というための、この政府が賃借している目的を踏まえて、賃貸借契約の賃借人としての地位に基づいて、政府としては、原則として政府関係者を除き何人も尖閣諸島への上陸を認めない、こういう方針を立ててきて、それを継続しているところであります。
○浅尾委員 結構大事なことをおっしゃったわけでありまして、今までは、所有者が望まないのでということを前提条件としてつけておられましたが、当然、所有者が売るということになれば、その前提条件は崩れることになるんだろうというふうに思いますけれども、その前提条件が崩れても賃借人としての政府として認めないということをおっしゃるおつもりなのかどうか、伺いたいと思います。
○藤村国務大臣 今のお話は、売るというその具体的話としては、東京都の購入話があるという、それを前提にお話をされているというふうに受けとめました。
それで、その件について、つまり一つ具体の件ですが、所有者としては、賃借人たる政府においてこれは判断すべきものというお考えを示されているところであります。
○浅尾委員 この賃貸借契約の期限はいつでございますか。
○藤村国務大臣 これは、今お借りしている期間は来年三月の末、二十五年三月三十一日までです。
○浅尾委員 所有者の方で政府として判断してくださいと。所有者としては、直接東京都に売りたいというふうに、私はテレビを通してしか見ておりませんが、そういう発言もされている。仮に、政府として、賃借人として、民法上の権利として上陸を認めないということをおっしゃるということになったときに、来年三月三十一日で賃貸借契約が切れるというふうになったときは、これは、そのときは、所有者が自由に、買いたい人にどうぞ現地を見てくださいということに法律的にはなる。
このことを申し上げているのは、冒頭申し上げましたように、有効的に支配しているということは、国の尖閣諸島であろうと、他の島であろうと、どの土地であろうと区別をしないということが、まさに国際的に有効的に支配しているということをあらわすことになるということになるので、当然、賃借人としての権利としてそういうことを主張されるというのは民法上の権利としては理解はできますが、切れたときについては、これは別のことになるという理解でよろしいでしょうか。
○藤村国務大臣 今、来年の三月三十一日が過ぎた先の話をお話しいただいたので、その時点までどうなっているかというのは、まだ予断を許さないさまざまな、東京都の購入したいという御意向もあるわけですから、今その先の話をするのはまだ尚早ではないかと思います。
○浅尾委員 ごめんなさい。
そのことを申し上げたのは、今までは、東京都という具体的な購入したいという人が出てきたわけではありませんし、売りたいという話が出てきたわけではないんですが、今は具体にそういう話が出ている中で、政府として判断をしてくださいというふうに所有者が判断、げたを預けたということなんだろうと思いますが、政府としての判断で、賃借人としての地位として上陸を認めないという判断は、これは民法上当然あり得るのかなというふうに思います。
きょうは法務大臣にもお越しいただいておりますが、一般論として、土地を貸し出している人がその土地を売りたいと言ったときに、その土地の上に何ら構造物がない土地を、賃借人たる人が入居は困ると言うことは、契約にそのことが明記していない場合に、そういう制限というのはできるというふうに解釈していいんですか。
○滝国務大臣 原則といたしましては、当然のことながらということでございますけれども、賃借人の権利というのは大変大きなものがあるわけでございますね。したがって、所有者が勝手にその土地の中に入るというわけにもまいりませんし、第三者が入るわけにもいきません。要するに、賃借人は、立場は賃借人ですけれども、その借りている土地については権限を持っている、こういうことでございますから、そういうことを前提として物を考える、こういうことだろうと思います。
○浅尾委員 そうすると、買いたいという人がいて、その買いたいという人は賃貸借契約においては第三者になりますが、その人が民法上の権利で見たいと言って、最終的には裁判所ということになるのかもしれませんが、そのことについては特段、これは最高裁とか呼んでいないので判例とかも調べていないんですけれども、そういった具体的なことで争いになったケースは、今のところ、全て賃借人の権利が保護された判例になっているという理解でよろしいですか。
○滝国務大臣 判例にはいろいろ問題があるだろうと思いますけれども、具体的な判例を承知しているわけじゃありませんけれども、基本的には、それは土地所有者と賃借人との間の事実関係というのはあると思うんですね。
○浅尾委員 最後に、この尖閣の問題について伺いたいのは、今政府にげたを預けているという中で、いや、政府がだめだと言ったときに、やはり自分としては売りたいと。これは当然、日本の国民の所有物でありますから、誰に売ろうとそれは自由なんだろうと思いますが、売りたいと言ったときに、買いたい人が見たいと言うので、やはり前言を撤回して、所有者としては買いたい人の上陸を認めてほしいと言ったときの政府の対応というのはどういうふうになるんですか。
○藤村国務大臣 今のお話は、具体的に、東京都が立ち入りたいという申請を出された、その件ですよね。
それで、今、一般論がそこでありましたが、土地の賃借人は賃借物件を使用、収益することができ、所有者や第三者の立ち入りを拒むことができるのが原則であります。したがって、賃借人が賃借物件について現地調査を拒むことは、原則として、所有者や第三者の私法上の権利を制約するものとは言えないわけであります。
ただし、賃借人が賃借物件の所有者や第三者の立ち入りを拒むことができるかどうかは、これは、賃貸借契約の目的や内容、あるいは立ち入りの態様などを考慮してそれぞれ個別に判断されることであって、一般論としてはお答えできないんですが、今、東京都の立ち入りの申請が出ていることについて、これは個別に政府として判断したい、こういうことであります。
○浅尾委員 ぜひ、冒頭申し上げましたように、有効的に支配している土地について法律の特例をつくるということは、かえってその有効的支配を弱めるということになると思いますので、そこはしっかりとした法律の対応をしていただくようにお願いしたいと思います。
次に、竹島への李明博大統領の上陸とその後の政府の対応について伺いたいと思いますが、上陸は八月十日ということでありますけれども、政府の対策会議の日付はいつだったでしょうか。
○藤村国務大臣 今おっしゃった大統領の上陸ということについての対策会議というものはございませんが、竹島の領土問題に関する関係閣僚会合を二十日の日に開いたところでありました。(発言する者あり)
○中井委員長 ちょっと静かにして。
○浅尾委員 八月十日に李明博大統領が上陸をされた、竹島の領土問題に関する会議が八月二十日、関係がない、上陸とは関係ないということですが、上陸があったからまさにその会議を開いているわけでありまして、そうでなければ開いていなかったんではないか。
なぜこういうことを申し上げるかというと、私は別に民主党政権だけを何かこう申し上げるつもりはないんですが、竹島の問題については常に日本側の対応が、相手側が不法占拠しているということもあって、非常に後手に回ったんではないかなと。ですから、八月十日に上陸をしたのであれば、なぜ直ちにそういったような会議を開かなかったのかということを伺いたいと思います。
○藤村国務大臣 ちょっと、私、訂正させていただきます。先ほどの竹島の領土問題に関する関係閣僚会合は二十一日でありました。
それで、ちょっと時系列に言いますと、まず、八月十日、これは上陸を大統領がされたんですか、この日には、総理大臣がちょうど社保・税一体改革の記者会見を夕方行った。その中で、総理からの冒頭発言の中に、実は、この件、我が国の立場と相入れず、到底受け入れることはできない、私としても、つまり総理大臣としても、李明博大統領とは互いに未来志向の日韓関係をつくろうということでさまざまな努力をしてきたつもりだが、このような訪問はそうした中で極めて遺憾という発言をしているということです。
それで、その次に、今度は八月十六日に関係省庁局長会議を開きました。これは、齋藤副長官をヘッドに、領土問題について毅然とする対応をする必要があり、竹島問題についてはICJに提訴するとの外務省の検討に加え、政府全体として竹島問題の解決のための方策を検討する必要がある、こういうことからこの関係省庁局長会議を開いたところであります。
この会議を事務的な会議としてはキックオフとして、さらにその後に関係閣僚会合を開くこととなった、こういう系列であります。
○浅尾委員 先ほども申し上げましたように、竹島へ李明博大統領が上陸したということが全てのことのきっかけですから、やはり、税と社会保障改革の委員会があったとか、あるいは国会があったということは別として、もし関係の局長の会議だったら別に国会は関係ないわけですから、なぜすぐに開かなかったんでしょうか。
○藤村国務大臣 上陸をしたという行動については、これは八月十日の日に総理大臣が記者会見でこのようにまず申し上げた、それがきっかけではあると思います。
○浅尾委員 対策会議で特に決まったことがないというふうに聞いております。対策会議は開いたけれども、何をするかは決まっていない。
申し上げたいのは、これは外交にかかわることなので、具体的に何をするかということを対外的に発表するということと何かを決めるということとは別問題なんだろうなと。相手側が何をやってくるかわからないという方が、まだ交渉の可能性というのが高まるんではないかというふうに思います。
もう少し今の話を具体的に申し上げますと、そのことがいいかどうかの判断はまさに政権がするべきだと思いますが、例えば、今回の竹島の件でいいますと、有名な韓国の映画俳優等も泳いで竹島に行っているということでありますけれども、その泳いで行っている人は、仮に何らかの営業目的で日本に来る場合には当然ビザが必要になってくるだろう。なぜかそういう人にはビザがおりないということで、ある種のメッセージを送るということも、発表する必要は全くないんですよ、だけれども、そういうことを何か決めておくということは重要なのではないか。
何かが決まったかもしれないというふうに言った方が相手方に対して強いメッセージになるんじゃないかなというふうに思いますし、今後も国際司法裁判所に提訴するということであれば、きょう親書も返されたということですから、何か具体的に決めていく、別に決めたことについて発表する必要はないと思いますので、そのことについて総理の考えを伺って、終えたいと思います。
○中井委員長 いや、もう答弁ありません。
これにて浅尾君の質疑は終了いたしました。

 

衆議院 予算委員会 26号 平成24年07月09日

2012年07月09日 (月)

180-衆-予算委員会-26号 平成24年07月09日

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○浅尾委員 最後の質問ですから、ぜひおつき合いいただければと思います。

きょう一日の質疑を聞いておりまして、一つ私の印象に残ったことがございます。

それは、これは質問通告をしておりませんが、民主党代表の野田総理に伺いますが、どうも消費税の増税法案の採決以降、あるいはその前からかもしれませんが、自民党あるいは公明党と民主党との間の差が大分なくなってきているんじゃないかなというふうに思いますが、民主党代表としての野田総理は、いずれ解散・総選挙も行うというふうに言っておられましたから、ここだけは自公と違うというのはどういうところだというふうに思われますか。

○野田内閣総理大臣 大分似てきた、近寄ってきたというお話でございますが、こういうねじれた国会の中で、国益のためにお互いに譲り合って、そして合意形成を図るということは、これは私は大きな前進だと思います。

ただし、よって立つ基盤、これまでの議論の蓄積からすると、固有の政策をお互いに持っております。固有の政策は、私どもは、これまでの二〇〇九年のマニフェストあるいは参議院選挙のマニフェスト、そこに自分たちの理念や具体的な考え方を書いてございます。そういうものはしっかりこれからも実現をしていきたいと思っておりますので、その点については、各党とそれぞれマニフェストが違いますので、よって立つ基盤はやはり違うところはあるというふうに御理解いただきたいと思います。

○浅尾委員 もう一点、通告がないことで恐縮でございますが、今、服部さんからもお話がありました。このオスプレーの配備は、万が一事故があったときには、これは沖縄の米軍基地というのがそのまま継続できるかどうかわからないということでありますが、そのことを決めると。例えば、例えがいいかどうかわかりませんが、福島第一原発の事故というものも想定外の事故でありました。

ですから、事故というのはいろいろなタイミングであり得るということだと思いますが、あってはいけないというふうに思いますけれども、しかし、これだけ反対がある中、しかも普天間の問題等々でねじれている中でオスプレーというのを配備した場合のその危険性、要するに、事故があるかもしれない、そのあったときの日本の安全保障に与える危険性を承知の上でそれを認めるということで、野田政権としての考え方でよろしいかどうかだけ確認させていただきたいと思います。

○森本国務大臣 先生のお尋ねは仮定の議論なので、しかし、この世の中に、科学技術というのは一番最初から一〇〇%完璧で始まるなどというものはあり得ないわけで、いかなる可能性もあるんだろうと思います。  ただ、米国は、この新しい技術を開発し、本当に今まで苦労に苦労を重ねて、困難を克服して、私はその運用に成功するということに確信を持っております。日米安保体制はその確信に基づいて運用されなければならない、かように考えております。

○浅尾委員 これは、総理、大変重要な安全保障上の問題であります。原子力発電所も、事故が起きないということでありましたけれども、起きました。しかも、今回は、事故が起きるかもしれないという中で、さまざまな声がある。そこで配備をするということは、そうした場合には基地が危なくなる可能性もある、置けなくなるという可能性もあることを承知の上で、政治家として野田総理が決断されるという理解でよろしいかどうか、端的にお答えいただきたいと思います。

○野田内閣総理大臣 同盟関係を維持し、そして抑止力を維持するという観点の中で、そういう大局的な観点を持つということは基本でありますけれども、一方で、モロッコにおける事故、そしてフロリダにおける事故、その調査結果というものをしっかり情報提供を早急にしてもらう、そしてそのことをしっかり地元の皆様にお伝えをし、政府としての安全性をきっちり確認をするというプロセスはしっかりとっていきたいというふうに考えております。

○浅尾委員 それでは、きょう累次の質問が出ております国会事故調査委員会の報告書について質問させていただきたいと思います。

私は、今回の報告書の中で一番根本的で、そして本質的なところは、この事故調査委員会が指摘をしております、規制のとりこというんですかね、ここの部分にあるのではないかなというふうに思います。

私も予算委員会等々でも累次質問をさせていただいたときに感じたのは、保安院という組織は実は専門家がいない、専門家はその下部組織である例えば原子力安全基盤機構から情報をもらっている。ですから、専門家でない人がその下部組織からもらった情報で判断しているということで、結果として規制される側が、決して原子力発電事業者が誘導したということではないと思いますけれども、そこに何となく自信がないから頼らざるを得なくなってしまったというところがあるんじゃないかというふうに思いますが、この報告書を受けて、そして新しい法律が、今度、まあ衆議院は通りましたけれども、どういうふうに変えていくことができるのか、変えていくつもりなのかということをまず伺いたいと思います。

○細野国務大臣 私も報告書を読みまして一番気になったのが、そのとりこという言葉でありました。

この昨年の事故を受けまして、私自身も、保安院の関係者、そしてJNESの関係者、さらには東京電力の技術者とも随分、さまざまな議論をする機会を得ました。その中で感じておりますことは、やはりどうしても現場に近い人間の方が技術に詳しくなって、規制する側がそれに若干劣るというこの状況を何としても変えなければならないと思います。

どこの国も苦労しておりますが、特に米国のNRCの例などを見ておりますと、自前でしっかりと教育をする機関を持っておりまして、そこで育てていく、それに加えてOJTの機会でしっかりと原発の中にみずから入り込んでそれを実際にやっていくという、その二段構えの体制になっております。

日本の場合はいずれも欠けていたと思いますので、まずはしっかりと自前の人材を育てることができるような、国際原子力安全研修院、これは構想段階でありますが予算をつけておりますので、これを準備をさせていただきたい、そして国際機関への派遣も含めて幅広い知見を得る。もう一つは、単に書面で審査をするというのにとどまるのではなくて、実際中に入って検査をしてOJTで能力を高めていく。この二つの面での抜本的な強化が必要ではないかと考えております。

○浅尾委員 一つだけ、参考になるかどうかわかりませんが、申し上げておきたいことがあります。

かつて、金融機関の検査というのはプロパーの職員が、プロパーというのは最初から当時の大蔵省内に入った人が検査をしておりました。しかし最近は、金融庁が実際にさまざまな高度な金融取引をしていた人を中途で採用する、その人が検査をするようになっている。

ですから、今後は、もし原子力発電所を政府として継続していくということであれば、実際に原子力発電所で働いていた人を中途で採用するというのが、その検査をできる人が育つまでの期間としては私は必要なんじゃないかと思いますが、そういう考えはあるかどうか、伺いたいと思います。

○細野国務大臣 実は、今も原子力安全・保安院の中には、電力会社やメーカーで勤めていた、中途採用した職員はかなりおるんですね。ですから、そのやり方自体はこれまでも採用してきたわけですが、それをさらに具体的な能力を向上させるという意味で、進めていく必要性はあるというふうに思っています。

ただ、そのときに大事なのは、今まで動かしていた人間がすぐ検査に回ると、これはそれこそ関係を疑われることにもなりかねませんので、そこにしっかり線を引いて、違う会社のものについて関与するとか、かなりそこは厳格な運用が求められるということも考えております。

○浅尾委員 では、次の質問に移らせていただきます。

今回、社会保障の改革については、国民会議の議論に先送りされました。

私、社会保障の改革の中で一番必要なのは、これは前にもこの委員会でも指摘をさせていただきましたけれども、今の年金というのは、例えば、ことし生まれたお子さんは、払った保険料の四分の三ぐらいしか国民年金の場合はもらえない。だから、例えば七十歳以上の方でいうと、二・一七倍もらえるというのが合っている、それが財政的にもつということなんだろうと思います。

本来、本当の意味での年金の改革というのは、では、お孫さんは四分の三しかもらえない、自分は払った保険料よりも多くもらえるという今の制度を、そのままやっていくという手もあります。しかし、これはやはり変えるんだということも考える可能性もあるだろう。その場合に、ではどういうふうにやっていったらいいかというのが多分改革の本来の道筋だろうというふうに思いますが、そのときに一つ大切なことは、年金というのは将来支給されるキャッシュフローというか現金の流れがあるわけでありますが、この将来支給されるキャッシュフローの計算式が、実は厚生労働省の年金局にはあるんですが、これをなかなか表に出してもらえていません。

もっと言うと、今政府が言っているのは、将来支給される年金を現在価値に直すと一千百五十兆円ぐらいですというふうに言っていますが、これは将来のお金ですから、一定の利率で割り戻さなければいけない。これが四・一%、細かいことは除きますが、四・一%という非常に高い利率になっています。今の金利だけとってみるとゼロ金利というような状況でありますから、その割り戻す利回りが小さい数字になれば、一千百五十兆円というのがもっと大きな数字になるということなので、ぜひ、まず小宮山さんには、すぐできることでありますので、このキャッシュフローの数字というものを国会の場に提供していただいて、そして、社会保障の改革というのは現実の数字に基づいてやれるような体制を組んでいただきたいと思いますが、その点について御所見を伺いたいと思います。

○小宮山国務大臣 キャッシュフローの数字というのは公表しております。

それで、今、最初に出していただいた表ですけれども、これは事業主負担分も入れた上でやっていますよね。ですから、今の厚労省が申し上げている、若い人たちでも自分が払った以上もらえますよというのは、自分が払った分で言っている。ただ、こういう考え方も民主党の中ではとって、新しい年金で対応しようということも考えている。これから払われる分の賃金がそこに当たっているということもあるので、それも含めて、この最初の表につきましては、国民会議の中で御議論いただければいいと思っています。

○浅尾委員 キャッシュフローの数字というのは、今申し上げましたように、現在価値の数字しか出ていなくて、将来どういう形になるかというのは出ておりません。これはまた事務方ともやらせていただきますので、ぜひ御検討いただきたいと思います。

最後の質問に移らせていただきたいと思いますが、先ほども取り上げられておりました国民生活基礎調査の概況ということで、平成二十二年度の世帯収入は十一万六千円減少ということでありますが、世帯収入が少ない世帯ほど、収入に占める消費の割合というのは、一般論で言えば高くなります。消費性向が高くなるということでありますが、今度、消費税を増税すると、可処分所得というか、その分、消費できる真水の量は減るということになります。

本来であれば、政府の方で、では、世帯収入の、せっかくこうした立派な調査をされておられますし、五百三十八万というのは平均値でありまして、中央値は四百二十七万ということなので、より多くの方はもっと少ない世帯で暮らされているということでありますが、そういうマクロモデルを使いながら、実際に増税をしたときに、消費性向、一定の割合を置いた場合に、どれぐらい日本のGDPが減るのか、そして、その結果、どれぐらい税収が、消費税以外の税収というふうに申し上げた方がいいかもしれません。例えば、消費税が上がった結果、売り上げが一〇%落ちると、利益率が五%ぐらい下がるというのが、小売の中のレストラン事業なんかはそういう計算だというような数字がありますが、そうしたマクロ経済のモデルをつくった上で、実際の増税のときに判断をするということも必要なんじゃないかと思いますが、その点についてどういうふうに考えておられるか伺えればというふうに思います。

○中井委員長 古川担当大臣。時間が経過していますから、短くやってください。

○古川国務大臣 経済に与える影響は丁寧に勘案していきたいと思っております。

○中井委員長 これにて浅尾君の質疑は終了いたしました。     ―――――――――――――

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