あさお慶一郎(前衆議院議員 神奈川4区)

国会活動

衆議院 東日本大震災復興特別委員会 3号 平成23年10月5日

2011年10月05日 (水)

178-衆-東日本大震災復興特別委員会 3号 平成23年10月05日

○浅尾委員 みんなの党の浅尾慶一郎です。  きょうは、震災からの復興について、増税によらずにやっていくべきだ、まずは自分たちの身を切る立場で、具体的な提案をさせていただきたいと思いますので、ぜひ前向きな答弁をお願い申し上げたいと思います。

その具体的な提案の中で一つだけ、きょうの午前中の質疑でもあったことでありますけれども、通告をしておりませんが、民主党は国の出先機関原則廃止ということで閣議決定もされたというふうに伺っておりますけれども、そのことを差しおいて、概算要求で新たに出先機関を建設するというのが出てきております。

私は、出先機関は原則廃止ということがあるわけでありますから、新規の建設の概算要求を、精査するのではなくて、この場で総理みずからが、それは認めないんだ、認められないと言った方が、よっぽど世の中の人には本気で身を削る覚悟があるんだということがわかると思いますが、そのことについて一言御意見をいただきたいと思います。

○安住国務大臣 新聞に出るとすぐ質問なさるわけでございますけれども、概算要求時には三十五カ所あったところを二十二カ所整備を見送ったということは、もう既に総理が申し上げております。

つくるときの条件というものを厳しく課しておりまして、出先機関の地方移管が行われたとしても、入居官庁の見直しにより無駄を生じないこと、このことをきちっと地方自治体、例えば仙台とか広島とか、そういうところで見合わせた上で、条件がかなうのであればいいよということで、今年度、世田谷、前橋、立川、熊本は認めて建設をしております。

二十四年度については、今後、要求が来ておることは事実です、三カ所。さらに、私の地元の仙台の一カ所、これは非常に老朽化をしていて、なおかつ、今申し上げましたように、仮に国の出先機関が必要なくなったとしてもこの建物を有効に利用できるということがきちっと説明できるという範囲において、認めるということを前提に、今、概算で要求が出てきたということです。

ですから、何か国民の皆さんから見て、いかにも印象悪くとられるようなことになっておりますけれども、実はきちっと、三十五のうち政権交代してから二十二はとめているということを改めて申し上げます。

○浅尾委員 いろいろ言っておられますけれども、具体的にこれから少しずつ提案をしていきたいと思います。

我々は、まず議員歳費も削減だということを申し上げております。その上で、きょうは、いただいた資料を見て私もびっくりしたんですが、今年度、平成二十三年度の予算ベースで国家公務員の総人件費を人数で割ると、一人平均で一千十六万という数字になります。全産業の中で人件費一人当たり一千万を超えることを払える産業というのは私はないと思うので、そういうことも含めて質問させていただきたいと思います。

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ちなみに、国家公務員と今申し上げたのは、自衛官を除くベースであります。自衛官は任期つきの自衛官ということでありまして、それを入れると少し低くなりますけれども、いずれにしても、産業別でそれだけのものを払えるものはないんだろうということを申し上げた上で、例えば、これは人件費に含まれておりません、人件費の外数の中に公務員宿舎というのがあります。この公務員宿舎はそもそも、都心三区の公務員住宅の売却というふうに安住大臣は言われましたけれども、これはもともと骨太の二〇〇六の中にあったことだと思います。その骨太の二〇〇六との比較で、どうそれを一時とめていたのか、そしてそれをどうスピードアップさせるのか、その点について御答弁いただきたいと思います。

○安住国務大臣 ですから、二〇〇六年のときには、出しましたけれども、結果的には、私が今回打ち出した部分でいえば、十六カ所は、とまっていなくてそのまま宿舎として使われていたということですね。それについてはもうやめると。

なおかつ、危機管理上、本当に必要なものを集約しますから、私はさらにそれの上積みは可能ではないかと思っておりますし、今、藤田幸久副大臣を長に、財務省の中でもう一回洗い出しをしようと。全体で一五%という話ですけれども、さらに出せるものがあれば、やはりしっかり出していく。

なお、これは国民の皆さんにも私はお伝えしたいと思いますが、宿舎のかなりの部分というのは自衛官や警察官なんですね、あと、例えば皇宮警察の方々とか。そうしたことを全く除いて、とにかく悪いんだ、悪いんだと言うのは私はどうかと思うので、先ほどの給与の話も、浅尾さん、自衛官は国家公務員の全体の六割ぐらいを占めるんじゃないですか。そこをすこんと抜いて給与が高い安いと言うのは、私はやはり少し乱暴な議論じゃないかと思います。

○浅尾委員 まず、自衛官は国家公務員の六割も占めません。三分の一ぐらいです。そこは事実として申し上げておきたいと思いますし、先ほど申し上げましたように、自衛官が安くなっているのは、任期つきの自衛官ということで、要するに定年まで勤める人が少ないから安くなっているという事実なので、これを一緒にして比較するというのはおかしい話だということを申し上げておきたいと思います。

その上で、何か朝霞の宿舎を、建設をとめると違約金が発生するというふうな話が出ておりましたけれども、調べてみたら、これは要請だけしておきますが、理財局がとっているいろいろな形の違約金の予算というのは、理財局の発注している整備費三百六十億に対して六十九億と結構大きいんですね。国土交通省が持っている四兆円の公共事業予算に対しては、賠償償還及払戻金というのは八億なんです。四兆に対して八億なんだけれども、理財局の予算に対しては、三百六十億に対して六十九億ととても大きいので、これはぜひ精査をしてほしいということを申し上げて、これは要請だけさせていただいて、時間の関係で本題の質問に入らせていただきたいと思います。

今、国家公務員の人件費が高くなる、高くなる理由をこれから申し上げたいと思います。

まず、今申し上げた人件費には、いわゆる共済負担分、年金というものも入ります。この年金を比較してみますと、厚生年金の一人当たりの平均支給月額、これは基礎年金を除いてですけれども、七万三千五百七十三円というような数字になります。国家公務員共済年金は十三万六千百九円と、月額でこれだけ違うということ、地方公務員になるともっと違うわけですね。

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こういう違いがある中で、これはなぜ違いがあるか。いろいろな理由は言われると思いますが、まず、国家公務員あるいは地方公務員の年金には職域加算という制度があります。職域加算というのはどういう理由で存在するんでしょうか。これは多分、所管は総務大臣だと思いますが。

○安住国務大臣 ちょっと丁寧に時間をかけて説明します。

厚生年金と共済年金の一、二階部分の四十年加入のモデルで計算しますと、その数字ではございません。十六万五千九百七円で、ほぼ同一水準なんです。浅尾さんも今申されたように、七万三千円と十三万六千円ではどう違うのか。全部ひっくるめて割っているからです。

全部ひっくるめて割るというのはどういうことかというと、公務員の皆さんと例えば厚生年金の違いでいうと、女性の二十年未満の勤務の比率が、圧倒的にやはり民間会社の方は多いんですね、つまり、寿退社と昔言われていましたけれども、そういう形でおやめになる方が二八%ぐらいいる。

これに対して公務員は、御存じだと思いますけれども、ほとんど三%ぐらいになっていますから、そういう意味では、早期退社が、民間の企業の場合は非常に回転が速いものですから、そういう点で、結果的に厚生年金はそういう数字になってしまうということは事実だと思うんです。

ですから、モデルのとり方によって、何かいかにも大きな数字が出ますが、同じような水準で、例えば四十年勤続をしっかりやった民間会社と公務員の方だと、実は、年金の一階、二階部分というのはほとんど変わらない数字だということは事実だと申し上げます。

あと、職域加算のこともいいですか。(浅尾委員「どうぞ。職域加算は多分総務大臣だと思うんですけれども」と呼ぶ)

共済年金の職域部分については、昭和六十一年から加算をされております。これは、さまざまな公務員の皆さんの労働権の制約等々を総合的に勘案して、当時の状況でこれを設けようということになったということでございます。

○浅尾委員 この職域加算というのが、二割、厚生年金の二階建てを押し上げているんです。それは事実ですから、そこはまず認めていただきたいと思います。

では、職域加算がなぜあるか。労働権の制約というのは実はうそでありまして、労働基本権の制約は人事院がその代替をしているので、これはそのために職域加算がある必要はない。

では、何がその制約要因かといいますと、これは所管が総務大臣で、かつて竹中総務大臣のときに、公務員が持っている身分上の制約、これが職域加算が存在する理由と。身分上の制約というのは何ですかと聞くと、突き詰めていくと守秘義務ということになるそうであります。でも、守秘義務というのは、民間企業においても就業規則で縛られている。では、就業規則で縛られている守秘義務と職域加算の存在は何が違うかというと、強制法規で縛られているものとの違いがあるということを御答弁されたわけであります。

例えば、具体的には個人名は申し上げませんけれども、かつて核の持ち込みを認めた事務次官という方もいらっしゃいました。これは守秘義務に反しているんじゃないか。でも、その人の年金が減ったということも寡聞にして聞かないわけでありまして、実際はその論拠というのは成り立たないということだと思いますが、引き続き、川端総務大臣においても、職域加算は今申し上げた守秘義務があるからということで存在するという解釈を踏襲されるかどうか、伺いたいと思います。

○川端国務大臣 御案内のとおり、先ほどは財務大臣がお答えしましたけれども、昭和六十一年にこの制度が設計されたときには、民間において種々の企業年金が相当程度普及している点も考慮するとともに、公務員の身分上の制約等が課せられたこと等を踏まえて設けられたということが制度設計のときの理由であります。

したがいまして、今言われたように、いわゆる身分上の制約、兼職禁止もあると思うんですけれども、兼職禁止やその他、今言われた守秘義務等々で制約されていると同時に、民間において種々の企業年金が相当程度普及しているということで設計をされたということでありますので、そういう意味では、現在人事院において比較されていることも踏まえて、一定の効果を持っていて、官民格差の解消というか、バランスをとるという意味では一定の成果を上げている制度だというふうに認識をしております。

○浅尾委員 官民格差を是正するというか、官民格差を増長する制度だと私は思いますけれども、その理由を申し上げます。

今、二枚目のパネルで出しておりますけれども、民間と公務員の退職金、表面的に見ると、これは随分、同じように見えるんですね。二千九百八十万円、国家公務員二千九百六十万円、ほぼ一緒です。しかしながら、この二千九百八十万円の中には、企業年金を一時金でもらったらこの金額ですよという千五百三十五万円というのが入っています。

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そもそも、企業年金がある企業というのは大企業ですよね。大企業と比較しちゃいかぬとまでは言いませんが、企業年金を一時金でもらうと千五百三十五万、これを含めて二千九百六十万円というものを支給しています。ですから、そうすると、企業年金分は退職時に受給されている、いただいている。にもかかわらず、年金が月額で、さっきいろいろおっしゃいましたけれども、これだけ違う。その一番の理由は職域加算というものがある。

職域加算、今大臣は企業年金の代替だというふうにおっしゃいましたけれども、企業年金分はもう既に退職金でもらっているんですよ。ですから、職域加算を継続するのであれば、企業年金分というのを調査対象から外せばいい。これは調査対象から外すだけで、別に法律改正は要りません。

ちなみに、企業年金分を調査対象から外したら、過去の国家公務員に対して支給された退職金額からどれぐらい減額ができるかというのが次のパネルでありまして、平成十七年で三千四百六十六億円、平成十八年で四千五百二十四億円、平成十九年で二千五百九十億円というふうな形で、直近、一番新しい資料でいうと二千百十三億円が企業年金分、この二重支給分で減額できる。地方公務員の方を出させていただきますと、こちらはもっと大きいですね、直近でいうと一兆四千三百七十六億円、そういう大きな金額になります。

野田総理大臣は国家公務員の人件費二割削減ということを、きょうの午前中の審議の中でもそういうふうにはっきりと言われたわけでありますけれども、だとしたら、制度としておかしいところに手を入れていくべきだろう。既に年金の受給が確定している人を減らすというのは憲法上の問題があっていろいろあるでしょうけれども、これから支給される退職金において、調査対象を民間の企業年金から外すだけで、単年度で、国、地方で一兆円を超える、一兆数千億お金が出てくるわけでありますから、そういうことを具体的にやられないと、なかなか二割削減、真水でできませんよ。それをやられる覚悟があるかどうか、伺いたいと思います。

○安住国務大臣 この内閣になる前から、そこの、民間と公務員の格差の退職金のところの認識で浅尾さんと政府側でずれがあって、退職金の二千九百六十万の中に職域加算分は入っているというのが政府側の考え方なんですね。それに対して、浅尾さんの方は二千九百六十万円、今、パネルがちょっと違うかもしれませんが、それは二百二十万円弱の、下の職域加算分、それが入った上で退職金としてですから、それを引けば決して、民間会社の二千九百八十万円に比べて、二百万強ですか、退職金は実は安くなっているというふうに我々としては認識しています。

○浅尾委員 職域加算分が入っているというふうにおっしゃいますけれども、実額でいえば、さっき申し上げた、これだけ差がある。なおかつ、二十年以上の勤務をしている人と比較しても、厚生年金は月額十一万七千百二十七円、共済年金は十六万二千八百三十六円と大きな違いがあるわけですよ。ですから、それだけ大きな違いがあるということは、そもそも支給されている年金が多い中で企業年金分を入れるのはおかしいというのが私の主張であります。

なぜそれが大きくなるか。これはまた言ってもいろいろとおっしゃるでしょうから、一つだけ申し上げておきますと、共済年金には民間の年金にはないその他の追加費用という、要は、単純に言うと、給料から一万円引かれると会社が一万円を負担するのが厚生年金の世界、公務員も給料から一万円引かれると役所が一万円負担するんですが、それとは別に、その他の追加費用というのが毎年国で数千億、地方でいえば一兆円ぐらい出ている。ですから、入ってくるパイが大きいから払える額が多いんだということだけは申し上げておきます。ですから、そこにメスを入れていかないといけないということであります。

それからもう一つだけ、きょうは人事院の総裁も来られていますから申し上げておきますと、私、公務員の昇給制度もなかなか独特なものを持っておられるなというふうに思います。どういうことかといいますと、最近は評価制度を導入されたようであります。評価自体は絶対評価です。この評価自体は絶対評価でいいと私は思いますが、絶対評価で評価したものを、その中で上位五%は従来よりも倍昇給するようにした、それからその次の二〇%は一・五倍昇給するようにした。絶対評価を相対的にして五、二〇%という数字を出しているんですが、しかしながら、では、従来より昇給する人が出るということは、従来以下の昇給をする人が出ないと全体のバランスが合わないわけですけれども、制度としては、従来の半分の人、それから全く昇給しない人という制度がありますが、そこには全体の三%しか割り当てていない。

そのことをかつて予算委員会で指摘いたしましたところ、江利川人事院総裁はこういうふうに答えられたんですね。たしか、公務員の方は試験を受けて採用しているので、基本的には皆さん一生懸命仕事をしてもらうというのが基本でございます、特によくできる人は高くしておりますが、低い方は基準を定めておりませんと。

私、試験で採用しているから特によくできる人は高くできるけれども、低い方は基準を決めないというのは、何かちょっと論理的におかしいと思いますが、どういう理由でそうなるんでしょうか。

○江利川政府参考人 公務員の採用は試験でやっているというのはそのとおりでございます。試験ですそ切りをしておりますので、その能力評価が正規分布になるということではないんではないか、そういうことを申し上げたわけであります。また、評価につきましては、絶対評価でやっておりますが、よくやっているという人が大変多く出ますと、逆に昇給をたくさんしなくちゃいけなくなるということもありますので、その頭を抑えるということで上の方の割合を決めているということであります。

○浅尾委員 質問に対する答えとしてよくわからないんですが、見ておられる国民の皆さんもよくわからないと思います。

要は、特別昇給という制度がかつてあって、これは六年に一回か七年に一回、従来の倍、全員が、全員というか持ち回りで昇給していたのを変えたからその原資があるということなので、そもそもそこがおかしいと思います。

そういうことも含めて、総理に、時間になりましたので、最後、具体的におかしいところにはちゃんとメスを入れて、二割本当に削減できるのかどうか提案をいたしましたので、お答えいただきたいと思います。

○野田内閣総理大臣 平成二十五年度をめどに公務員の人件費二割削減に向けて全力で取り組んでいきたいと思いますし、今、国会に提出をさせていただいた給与約八%の減額、この法案の成立に当面は全力を尽くしたいと思います。

さらに、二割削減までにはいろいろやらなければいけないことがありますので、御提起本当にありがとうございます。きょうのところは、ちょっと官民の比較の仕方等でいろいろ議論、技術的なものがあったと思いますが、受け入れられるものはどんどん受け入れていきたいというふうに思います。

○古賀委員長 これにて浅尾君の質疑は終了いたしました。

本日は、これにて散会いたします。

午後四時一分散会

衆議院 東日本大震災復興特別委員会 11号 平成23年07月12日

2011年07月16日 (土)

177-衆-東日本大震災復興特別委員会 11号 平成23年07月12日

 

 

○浅尾委員 まず冒頭、我が国の電力価格について資料をお配りさせていただいておりますので、そのことに基づいて総理に伺いたいと思います。[参考資料]
OECDの主要各国との電力料金の比較をしますと、日本はやはり相当高い方なんです。特に私が注目いたしましたのは、お隣の韓国との比較でいいますと、産業用も家庭用も倍以上なんだということなんですね。三倍近い。
問題は、ただ単に三倍だということではなくて、お配りいたしました資料のもう一枚目の方を見ていただければと思うんですが、実は、韓国の方が一次エネルギーの輸入の割合が日本より高い。石油、石炭あるいは天然ガスというのは、これは基本的には国際市況商品なので、どこの国が買っても同じ値段だという中で、日本の方が韓国の三倍ぐらい電気料金がある。これは、何か今の電力事業の中に問題があるんだろうなというふうに私は思います。
というのは、電力事業の中で従業員の人件費が占める割合というのは、これは装置産業ですから非常に少ないわけなので、そうだとすると、きょうも議論がありました、送配電網の独占による超過利潤があるのか、あるいは電源立地対策費といったような、表向きの価格に出ないようなものが入っているのかということなんです。
まずは菅総理に、なぜ日本が、特にお隣の韓国と、輸入燃料費とも比較しながら、三倍になっているか、きょうすぐ、なぜそうかと答えを求めるつもりはありませんが、少なくともこれを調査しろということを命じていただきたいと思いますが、その点について決意を伺いたいと思います。
○菅内閣総理大臣 一般にも、日本の電力料金は、従来からかなり高いということが言われていましたが、きょうは、特にお隣の国、韓国との比較での指摘であります。
もちろん、為替相場等々いろいろな要因があると思いますが、御指摘のありました電源立地対策費等がどう影響しているのか、それらを含めて、韓国との電力料金の比較、ぜひ私からも経産大臣にお願いをしてみたいと思っております。
○浅尾委員 ぜひお願いしたいと思います。
今お渡しした数字はドルベースの数字でありますので、為替というのは、そこはもう含んだ数字でありますので、原料ももちろんドルベースでありますので、そのことを申し上げた上で、次の質問に入りたいと思います。
さて、この原子力損害賠償支援機構法案、きょうもさまざま議論が出ておりましたけれども、第一条の「目的」、あるいは三十七条、三十八条を読んでも、これはどう考えても原子力発電事業を継続して行うことを前提に立てた法案だというふうに思えるわけでありますが、海江田大臣は多分違うお答えをされると思いますが、少なくとも菅総理は脱原発だというふうに言っておられるわけでありまして、そうだとすれば、この法案を、原子力事業を継続するということについてこういう書き方をされたというのは、ちょっとおかしいのではないか。
もし菅さんが脱原発だということであれば、菅総理がそういうふうにおっしゃるんであれば、この法案を少し書きかえるべきだと思いますが、菅総理はどのようにお考えになりますか。
○菅内閣総理大臣 先ほども他の委員にお答えしましたが、本法案の第一条の目的規定、「原子炉の運転等に係る事業の円滑な運営の確保」というのは、基本的には電力の安定供給と原発事故の収束を適切に行うことを確保する、こういうことを意味していると理解しております。
電力事業形態のあり方等を含むエネルギー政策については、今後予断なく検討を行うことといたしておりまして、今回の支援の枠組みでこういう表現があるからといって、そうした電力事業形態そのもののあり方の議論に予断を与えるものではない、こういう理解をいたしております。
○浅尾委員 お役所の書かれた答弁を読んでおられるわけでありますけれども、三十七条を見ますと、これは、「次に掲げる者(これらの者であった者を含む。)」というふうに書いてありまして、これが負担をしていくと。この「(これらの者であった者を含む。)」というものの解釈は何かときのう政府の当事者に聞いたら、これは、原子力発電事業をやめた後も、燃料プールの中に核燃料がある限りにおいては保険料を払っていくんだということでございました。
その上で、では、その核燃料を燃料プールの中から取り出すにはどこに持っていったらいいんですかと言ったら、これは六ケ所村ですと。では、六ケ所村が引き受けなかったらどうするんですかと言ったら、そこは政府は責任を持ちませんというきのうの段階での説明でありました。つまり、それは六ケ所の再処理のところと当該原子力事業者の間の相対の話であって、政府が介在するものではないという話でありました。
そうなってくると、仮に、私の顔が見たくないんだったら早くこの法案を通せ、再生可能エネルギーだというふうにおっしゃった法案がありますよね。あれをもしどこかの原子力事業者が、そうだ、この際、我が社だけは原子力事業から早く撤退しよう、再生可能エネルギーでもって積極的に投資をしていこうといって、その決断をしたとしても、結局、核燃料プールに使用済み核燃料がある限りにおいては負担しなければいけないということになるので、それはかつて菅総理がおっしゃったことと矛盾するのではないですかということで、先ほどの質問をさせていただきました。
その点についてお答えいただきたいと思います。
○海江田国務大臣 今度のこの機構の法律というのは、これから将来、原子力の事業者が事故があったときに相互扶助ということがございまして、今核燃料が、使用済み燃料がそのプールにあれば、何かそこで本当に安心かというと、やはり必ずしもそうでないんですね。
今度の東京電力の福島第一発電所の状況を見れば、既に四号炉は、これは炉の部分から燃料棒は抜けておりますが、それが、その上の使用済み燃料のプールに千六百本ぐらい入っております。これがなかなか温度が下がらなくて、今、大分安定をしておりますけれども、やはりこれにも注水を続けなければいけないということがありました。
それから、共用プールというのがございます。ここにも大量の燃料が入っておりまして、これがどういうふうになるのかということを大変私どもも気をもんだことがございまして、その意味では、原子炉から抜けましても、やはり共用プールなどにあるうちは、これは万々が一、あってはならないことでありますけれども、それが事故につながるという可能性は、全く一〇〇%ないと言い切れないわけでございます。その点をぜひ御理解いただきたいと思います。
○浅尾委員 私の質問はそういうものではなくて、幾つも電力会社はあります、ある電力会社が、この際、原子力発電事業から我が社は撤退をしようということを決めて、そして、では、その使用済み燃料をどこかに持っていこうと。どこかといったら、これは再処理施設のあるところに持っていく以外に今、日本の中にはありません。しかし、その再処理施設に持っていくための支援も政府の方でもない。そして、逆に、再処理施設をやっているところが、仮に、この再処理というのはまさに再処理なのであって、最終的な処分場じゃないから受け入れないとなったら、撤退しようと思っても撤退できない。
したがって、そのインセンティブが入っていない法案について、脱原発だとおっしゃっている菅総理はどういうふうに思われるのかという指摘なのであって、別に海江田大臣が言われたのはそのとおりですから、もう御答弁は結構ですから、菅総理に伺いたいと思います。
○菅内閣総理大臣 この条文の中身に関連して、浅尾委員が深く読み込まれた結果の一つの考え方だとお聞きをいたしました。
確かに、条文ということを超えて言えば、私も、今回の事故で使用済み燃料の方もどうこれから処理するのか。実は、フランスに出かけたときに、フランスの方は、もしあれでしたら、自分の方で昔のように再処理を引き受けてもいいですよという提案もいただきました。ただ、それをお願いするとなれば、日本における再処理を半ばあきらめるという選択にもなってまいります。
今、浅尾さんはそこまで言われたのかどうかわかりませんが、少なくとも、この使用済み燃料の問題をどうするかは、今回事故のあった原発だけではなくて、事故のないところでも同じように蓄えられている、中間貯蔵庫もまだ十分は動いていませんし、蓄えられておりますので、その問題は、極めて本質的な問題として存在しているという認識は私にもあります。
ただ、そのこととこの法案が、そこまで何か考えて、それが撤退ができないような仕組みとして規定されているというところまでは、もうちょっと私も研究してみますけれども、そこまで結論を持って私もそうだとは、ちょっと私の立場で言い切れません。
○浅尾委員 要は、原子力発電所をやめようというインセンティブが個別の電力会社に与えられていない法案だということを指摘したわけであります。
次に、菅総理は、私が初めて国会に当選をさせていただいたときに、当時の長銀、日債銀の特別公的管理ということがまさに言われているときの民主党の代表でございました。
私は、その法案の議論をするに当たって、当時民主党の代表の菅総理ともさまざまお話をさせていただきましたけれども、東京電力を単体で再生させる、他の電力事業会社を巻き込まないということを考えた場合には、さまざまな債務者がいる中では、もし東京電力が不測の債務超過になっていろいろなことが起きたら困るから、特別公的管理下に置いたらどうだろうか。かつての長銀、日債銀というのも債務者がいっぱいいました。それをきれいにするというか、不測の事態がないように特別公的管理ということを、まさに当時民主党の代表の菅現総理が当時の自民党に丸のみをさせたわけでありますから、同じ発想を今回の東京電力についてどうしてとらないのかということを伺いたいと思います。
○菅内閣総理大臣 まず一つの大きな違いは、御指摘の問題は金融危機のときでありまして、長銀、日債銀が破綻してしまうと、我が国ばかりでなく、日本発の世界金融恐慌を招きかねないという心配がありまして、そういう意味で一時国有化というスキームを民主党として提案し、今おっしゃったように、自民党の賛同を得てそういう処理をいたしたわけです。
東電についても、あるいはそういう選択肢も決してゼロだとは思いません。ただ、金融のときの世界金融恐慌といった要素は全く東電の場合はありませんので、それは別の意味で、この原子力発電所のリスクを一つの民間企業として負うことがいいのかどうかということを含めた現在の問題、あるいは近い未来の問題での選択の一つの考え方としては、一般論としてはあろうと思いますが、今御指摘の問題との性格はかなり違っている、こう思っております。
○浅尾委員 電力の問題のリスクは、原子力発電所の問題と、あとは大規模停電の問題だと思いますので、そういったことにならないように、しっかりと債務者に対して保護をするという必要性があるだろうという意味で申し上げたわけでございます。
次に、きょうの委員会の中でも議論がございました。今回の事故は異常に巨大な天災地変ではないということになっているわけでありまして、それがないということ自体、私はそう解釈をするということだと思いますが、一方で、先般、本会議で菅総理は、自民党政権時代の失政もあるんだということを言っておりました。異常に巨大な天災地変でないとすると、そこには行政の過失もあると。
自民党時代の失政ということは、当時の行政の過失を認めるということでありますが、政権自体は、国民に対して、あるいは株主に対しては連続しているわけでありますので、そういうことを現総理が認められるということは、仮に株主が損害賠償請求をしたら、総理としては過失があったということを証言するということになりますが、そういう意図でその発言をされたという理解でよろしいですか。
○菅内閣総理大臣 本会議での答弁では、私に対する失政ということを言われたものですから、私にも失政がゼロだとはもちろん申し上げませんが、この原子力事故に関しては、長く政権の場におられた政党にもそれはそれとしての責任があるのではないかという趣旨で申し上げたので、個別に申し上げたわけではありません。
その上で言えば、今回の事故について、人災という言葉、いろいろな言葉がありますけれども、少なくとも、もちろん未曾有ではありますけれども、大きな地震そして津波を予想し切れないでこういった大事故につながったということについては、私は、国策として原子力政策を進め、そしていろいろなルールの中で基準を決めてそれを認めてきたという、そういう広い意味での責任はあろうと思います。ただ、それがストレートに補償云々の問題になるのかどうか。これは、裁判ということになれば、裁判官の判断だと思います。
○浅尾委員 今まさに、予測し切れなかったという御発言がございました。実は、予測し切れなかったということは、津波に対する堤防の高さを決めるということにあらわれているわけでありますが、福島第一原発の堤防の高さを決めた当時の保安院の院長、これは以前も海江田大臣に質問をさせていただきました。現在の経済産業省の事務次官でございます。
この事務次官の任期をどうもさらに延ばすということについて、私は、その責任が、彼が個人的に賠償を負うべきものかどうかは別として、結果として、まさにその予測できなかった責任があるというふうに総理がおっしゃっているわけですから、その責任はあるというふうに思うわけであります。
そのことに対して海江田大臣は、いや、責任をとるべきは私だということでかつて委員会の中で御答弁いただいたことを覚えておりますが、私は、責任をとるべきということでいえば、そのときそのときのその立場にあった人はやはり責任があるんだと思います。その人が次官として任期が延ばされるということは、やはり問題があるだろうというふうに思います。
そのことと、国会の中でもさまざま議論をされております。きょう、同僚の柿澤議員から理事会の場でお願いをさせていただきましたが、残念ながら認めていただけませんでしたけれども、古賀茂明さんという方がどうも退職勧奨を受けているということでありまして、では、彼がさまざまテレビに出ているということでありますが、調べてみたら、どうも勤務時間中に出ていたという事実もないわけであります。テレビに出て自分の考え方を発表する方が、堤防の高さを高いのにしなかったということよりも責任が重い、世の中に対しても責任が重いというふうに判断をされるのかどうか、この点について菅総理大臣に伺いたいと思います。
○海江田国務大臣 後ろの話はもう私は答弁する気がありませんので。どうぞ私に直接言ってきてくださいと何度も申し上げておりますから、どうぞ私へ直接言ってきてくださいということで。
前段でございますが、委員、あるいは柿澤さんですか、前にもそのお話がありまして、調べてみたんですが、これは平成十四年の二月の時点ですか、この時点の保安院長は別の方、それから次官も、今の次官とは別の方でありますので、その点、お間違えのありませんように。
○浅尾委員 保安院の院長として、それでいいということじゃなくて、その後それで認めてきたわけでしょう。そのことを申し上げているわけです。
○海江田国務大臣 今お尋ねのあった点は、最初にあった点は、たしか、その人がそういう基準をつくったとおっしゃったはずでありまして、今お尋ねの件はちょっと違うと思いますので、改めて正確な御質問をいただきたいと思います。
○黄川田委員長 もう一度質問してください。
○浅尾委員 では、事実関係を申し上げてまいりますけれども、保安院の院長であったことは間違いございませんね。
○海江田国務大臣 それは間違いございません。
○浅尾委員 五メートルでいいということについて、その後も訂正していなかったということは、事実、間違いないわけですよね。
○海江田国務大臣 今回の事故に至るまで、それは、さらなる安全性を高めた、さらなる高い堤防が築かれていなかったということでございますから、その意味では、その後何代いるかちょっと今手元に資料はございませんが、その後何代もの院長がそういったことには手を打ってこなかったということでございます。
○黄川田委員長 浅尾慶一郎君。持ち時間が過ぎておりますので、まとめてお願いいたします。
○浅尾委員 時間になりましたので終わりますけれども、現在の事務次官の方が、もし、単なる不作為ということではなくて、ある依頼があったにもかかわらず不作為だったということになれば、それは責任が大きいということを申し上げて、質問を終えたいと思います。
○黄川田委員長 これにて浅尾君の質疑は終了いたしました。
次回は、明十三日水曜日午後零時五十分理事会、午後一時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
午後五時四分散会

 

 

衆議院 東日本大震災復興特別委員会6号 平成23年05月31日

2011年05月31日 (火)

177-衆-東日本大震災復興特別委員会 6号 平成23年05月31日


○浅尾委員 まず総理に、原子力発電所の事故の責任について伺いたいと思いますが、私は、被災者に対しては、国と東京電力が連帯して責任を負うといった姿勢を示した方がはるかに被災者が安心できるというふうに思います。
しかしながら、どうも今までの答弁を伺っておりますと、一義的には東京電力の責任だというふうに聞こえるわけでありますが、その点、もう一歩踏み込んで、国が被災者に対しては連帯して責任を負うんだという姿勢は示せないんでしょうか。
○菅内閣総理大臣 原子力は、国策として歴代政府が取り組んできた政策課題でありますので、今回の事故についても、国の責任というものは大変大きいと思っております。
今御指摘のように、決して、東電にだけ押しつけるという意味で一義的という言葉を使っているのではありません。まさに国も、国民に対して、この事故については全面的な責任を負う。ただ、その中での仕組みとして、まず第一義的には東電にということでありまして、国が同様の、あるいはもっと総括的な責任を負うということは、私は当然のことである、こう考えております。
○浅尾委員 責任ということになりますと、先般の内閣委員会で枝野官房長官にも質問をさせていただきました。
今般、枝野官房長官名で各省の幹部人事については凍結をする、しかしながら、経済産業省の事務次官は、まさに福島第一原発に対する津波が五メートルの高さで十分だということを決めたときの保安院の院長でありました、その人も含めて留任をさせるということは果たして責任のとり方としてどうなのかということを枝野官房長官に質問させていただきましたところ、その趣旨は総理にも、そして海江田経済産業大臣にも伝えるということでありましたけれども、しっかりと目に見える形で責任をとられるおつもりがあるかどうか、総理に伺いたいと思います。
○海江田国務大臣 経済産業省でやめなければならないのはまず真っ先に私でございますから、まず真っ先に、やめるんだったら私がやめます。
○浅尾委員 私は、今回の事故のときの津波の高さの基準を認めたということに原因があるということでありますから、その何代か後の経済産業大臣としてやめられるということであれば、それはそれで結構でありますけれども、その決めた当時の責任者については何ら責任がないというふうにおっしゃっているんでしょうか。
○海江田国務大臣 何ら責任がないということではありませんが、今まさに事故が進展中でございます。きょうも実は四号炉で小爆発が起こりました、先ほどこの議論をやっている最中にも。今大事に至っておりませんが、そういう時期でございますので、私は、保安院も、それから次官も含めて、今、とにかくこの炉の安定化に向けて本当に心血を注いでいるところでございます。
○浅尾委員 心血を注いでおられる方が、まさにその責任者が自分が責任があってやめられるということで、今回の津波が原因だとするならば、その前のときの人が責任がないというのは私は矛盾があると思いますが、そのことを指摘させていただいて、次の質問に移りたいと思います。
きょうも話題になりました池田副大臣、これは早急に後任者を決めるなりされたらいいと思いますが、その点についてはどういうふうに考えておられるんでしょうか。
○海江田国務大臣 そのようにいたします。
○浅尾委員 次に、福島第一原発の状況について保安院に伺っていきたいと思います。
私、今回、きょうも話題になりました海水注入も含めて、冷やすということは大事だと思いますが、同時に、メルトダウンをしているという中にあって、投入された水の量と現在把握している水の量が差があるということになると、その投入された水というのは、当然、原子炉の中に投入されているわけでありますから、今ある水が確認されている量がずれているとなると、これは大きな問題だというふうに思います。
先日、資料提供をいただきました。私が今から申し上げますが、保安院、この数字が正しいかどうかだけお答えいただければ結構であります。
福島第一原発の三号機、ここには、あらあらの数字で申し上げますと、もともと千六百九十五トンの水が燃料プールと原子炉の中にあった。今回、二万六千トン注入しました。二万六千トン注入したんだけれども、原子炉建屋の中にある水は一万トン足らず。隣のタービン建屋とトレンチを足しても、四千二百七十トンの水がどこに行っているのかわからないということでありますけれども、第一原発の三号機については今申し上げた数字で正しいでしょうか。
○寺坂政府参考人 お答え申し上げます。
概数でございますけれども、おおむねそういう数字と認識してございます。
○浅尾委員 当然、これは原子炉を冷やすために入れているわけでありますし、メルトダウンがあるということでありますから、放射性物質を含んだものがその水の中に溶け出しているということになると思いますけれども、この四千二百七十トンの水が、これは安全委員会に聞いた方がいいんでしょうか、政府の中で専門家に伺った方がいいと思いますが、場所がわからないということになった場合にどういう影響があるのか、伺いたいと思います。
○海江田国務大臣 これは委員御案内だろうと思いますけれども、もちろん、注水をしておりますと、まだ温度が高いわけでありますから、蒸発分もあるということは確かでございます。
それから、今これは調査中でございますが、二号と三号の間が、トレンチなどもございますけれども、つながっているのではないだろうかというような見方もございます。これはそれぞれの建屋の水位をはかっておりますが、そういう可能性もございます。
いずれにしましても、私どもとすれば、一日も早く、そうしてたまった水を一回そこで除染をして、そしてまた戻して注水をする、そういう循環型の冷水のシステムをつくることが必要だと思っております。
○浅尾委員 まず、ちょっと誤解がないように申し上げておきますと、原子炉にもともとあった水というのは二百七十トンなんですね。四千二百七十トンがすべて蒸発して消えるほどの熱量、エネルギーがその場にあるとは私はとても思えないわけであります。
私が伺ったのは、仮に高濃度のそういう水が現にどこにあるかわからないという中にあって、政府としては、その危険性についてどういうふうに把握しているのかということであります。
○海江田国務大臣 以前、二号炉から大変高濃度の水が海水へ注ぎましたので、これはピッチというところがございます、これはかなり数がございますが、まずこういうものをしっかりと止水をするということをやっておりまして、環境中にそうした水が漏水しないように、例えばたまっている水も、今、地下水との関係がございますから、地下水の水位より低いところにとどめるようなこともやっております。
それから、これは六月の中旬をめどでございますけれども、最終的には循環させなければいけませんので、その工事を今急いでいるところでございます。
○浅尾委員 御質問にお答えいただけないようなので、ちょっと角度を変えて申し上げますけれども、今まで、注水した水を政府として把握をし、そして、現在そこにある水の量との差についてモニタリングはしてきたんですか。
○枝野国務大臣 残念ながら、先ほど御報告のとおり、これまでに報道しているとおり、水が海に流れ出てしまった等という問題が生じております。したがいまして、どこかから漏れ出たりして環境に影響を及ぼしていないかどうかということについての監視をしっかりさせるということで、海におけるモニタリング、周辺から新たなものが出ていないかどうかというモニタリング、それから地下水等についてのモニタリング、こういったことは強化をお願いして、かなり詳細にモニタリングをして、これも公表しているはずでございます。
○浅尾委員 なかなか御質問にお答えいただけないんですが、簡単な足し算、引き算なんですね。
これは、きのう資料請求して、すぐこの場でわかる計算でありますから、そういうことについてちゃんと計算をし、そして、こういう事故があったときには、できるだけ早く、いろいろな危険性について間違いがない形で公表していくというのが筋だと思いますけれども、今までされていないのであれば、これからやる気があるかどうか、その点についてお答えいただきたいと思います。
○枝野国務大臣 これは、入れた水の量とそれからたまっている水の量と、それから例えば、もともと建屋などにたまっていた水等については、津波の水が残っているのかどうかとか、それから地下水が出てきているのではないだろうかとか、つまり、入れた水と残っている水だけの足し算、引き算だけではできないというふうな報告を受けております。
それだけに、漏れているところがないかどうかということをしっかり監視することによって、今、環境への影響についてモニタリングをしているということでございまして、そうしたことについても、これはできるだけしっかりとした把握ができれば望ましいというふうに思っておりますので、その努力は、保安院や東京電力においてさらに進めてもらおうと思っております。
○浅尾委員 その調べる主体というのは、実はきのう、いろいろとレクをするに当たって、政府が一義的に責任というふうにおっしゃっておりますけれども、基本的には東京電力の現地の方がやっておられるということなので、私はもっと政府が主体的に現地で調べるべきだと思いますけれども、そういう体制を変える意思があるかどうかだけ伺いたいと思います。
○海江田国務大臣 まず、海につきましては、発電所の周辺に、今プールのような状況になっております。もちろんシルトフェンスもやっておりますが、その近傍は、これは東京電力がやっておりますが、その外側になりましては、これは政府がモニタリングをやっております。
ただ、いずれにしましても、そういう御懸念もありますから、モニタリングのポイントをふやすということは、これは心がけておるところでございます。
○浅尾委員 モニタリングという間接的なことを申し上げているわけではなくて、仮に四千二百七十トンもの、かなりの確度で高濃度で汚染されている水がどこにあるかわからないということであれば、それをしっかりと把握し、それが外に漏れ出ないようにする責任は政府にあるのではないですかということを言っているんですが、その責任は、政府ではなくて東京電力にあるということですか。
○海江田国務大臣 それは、私どもも今、東京電力との間で共同の対策室をつくっております。私はその副本部長でございますので、当然、私どもにも責任があろうかと思っております。
○浅尾委員 では、総理に伺いますけれども、今、私どもにもという、「も」という言葉を使っておられました。私、冒頭申し上げましたように、この件については、少なくとも被災者に対しては、東京電力ではなくて政府が責任を持ってやります、賠償も含めてやりますというふうにおっしゃっていただいた方が被災者は安心すると思うんですが、その点について、総理としてはどういうふうに考えますか。
○菅内閣総理大臣 それは、先ほども申し上げましたように、まさにこの全体の責任、それは、原子力災害特別措置法によって、この十五条状態が発生し、原子力緊急事態が宣言され、この本部がつくられ、私にその権限が与えられたということを含めて、政府の責任が全体に、総括的にあるということを先ほども申し上げました。
と同時に、これはおわかりいただけると思うんですけれども、その宣言が出されるまでは、もちろん原子力安全・保安院は常駐等をしておりますけれども、基本的には、東電の原子炉は東電が運転をしているわけでありますので、今御指摘のあった水の問題も、私はやはり、きちんと政府としても把握をしなければならないとは思いますけれども、実際に何トン入れて、どういうところに水がたまっていて等々のことについては、やはり事業者たる東電が、そのまま信用するしないは別として、まずは自分の中でちゃんと調べて状況を報告していただかなければ、最初から政府だけでやるということは、なかなか実態上難しい。
そういう意味では、まさにともに、両方でやるということに、海江田大臣が言われたのは決しておかしなことではない、こう認識しています。
○浅尾委員 実態上、東京電力の現地の方が、あるいはその協力会社の方も含めてやっておられる。私は、現地の方が一生懸命やっておられることに対しては、敬意を表します。そのことを否定しているわけではなくて、責任をどっちがとるのかということを申し上げているわけでありまして、どうも、なかなか聞いてもその点についてお答えいただけないので、次の質問に移りながらそのお答えをいただきたいと思います。
今回の賠償の枠組みについて伺いますけれども、この賠償の枠組みは、東京電力というのは、大体、電力販売量のほぼ半分に近い額を賄っている会社であります。しかしながら、原子力発電所そのものはいろいろな会社が持っているわけでありまして、仮に東京電力以外の会社が同じような事故を起こした場合にも、同じような賠償の枠組みが合理的に計算上もなし得たというふうに総理として考えられるかどうか、その点を伺いたいと思います。
○海江田国務大臣 今、委員からは、会社の規模の大小ということでございますが、それは、とりもなおさず電気料収入の多寡ということになろうかと思いますが、本枠組みは、電力料金の多寡にかかわらず、この枠組みの中で行うということでございます。
○浅尾委員 海江田大臣は経済の専門家ですから、電気料収入の少ないところで同じ枠組みをしたら、それはうまく回らないということはよく御存じの上でお答えになっておられるというふうに思います。
では、総理に伺いますけれども、いろいろなことを今までおっしゃっておられます。おっしゃっておられる中で、この間サミットでは、一千万戸の家の上にソーラーパネルをつけると。そのこと自体、私は否定しているわけではありませんが、どうも、従来のサミットというのは、シェルパという方がいて、これが事前の調整を、国内の調整もすべてやっている。今回については、海江田経済産業大臣も御存じない中で発表されたということであります。政治主導ですから、それぞれ発表されるのは結構なんですけれども、実現できなかったら、単なるその発表をしたということだけになってしまうわけでありますが、どうやってこれを実現されるおつもりなのかということを伺いたいと思います。
その前に、せっかく松本外務大臣がお越しですから、今までにサミットの中において、いわゆる首脳が国際公約をその場でされた例というのは、お答えになれる範囲であれば、具体例として挙げていただきたいと思います。
○松本(剛)国務大臣 委員よく御存じのとおり、G8のサミットというのは、そもそも、首脳が率直に、忌憚のない意見交換をする場として設けられておりますので、総理を含めて、各国の首脳がそれぞれの考えを議論の中で自由に発言をされるというのが通例ではないかというふうに思っております。
もちろん、各省も準備をいたします。議長国の方が事前に議題を設定されますので、そういったことに合わせて準備をするものでありますけれども、総理が実際にどのように発言されるかというのは、総理自身の御判断によるというふうに考えております。
今回も、かねてから、再生可能エネルギーを一つの柱にするということは、既に私自身も総理との議論の間でお話をいたしておりましたし、再生可能エネルギーを拡充するとすれば、当然、住宅用太陽光発電というのは一つの柱になってくるわけでありますし、私自身もこれまでさまざまな議論に加わってまいりましたけれども、住宅用太陽光発電の目標として一つの目標を掲げられる、それをどのぐらいアンビシャス、野心的な目標にするかということは一つの御判断だと思いますし、どういう場面でどういう野心的な目標を掲げるかによって、これを実現につなげるのにはどうするか、まさにそこが御判断であったのではないか、こういうふうに考えております。
○菅内閣総理大臣 この一千万戸という表現をいたしましたのは、現在のエネルギー基本計画で、二〇三〇年までに再生可能エネルギー、いわゆる自然エネルギーの割合を二〇%にするということが従来出されております。その内訳の中で見ますと、最初は石油換算になっておりますが、電力換算で申し上げますと、五千三百万キロワットを太陽光発電で発電するとされていて、そのうち七割を住宅に設置するパネルで三キロから四キロ程度の発電とすると、大体それが賄えるという数字になるということであります。
私が今回、サミットあるいはOECDで申し上げましたのは、この二〇三〇年の現行のエネルギー基本計画は、これは白紙から見直さなければならないということは申し上げましたが、その中で、二〇二〇年代のできるだけ早い時期に、従来は三〇年の目標とされていたこの再生可能エネルギー二〇%というのを、二〇二〇年代のできるだけ早いところで実現を目指していきたいということを申し上げ、その数字の根拠は、二〇三〇年のときの同じ二〇%の根拠の数字から算出をいただいた。G8には経産省の担当者も来ておりましたので、そういう皆さんの検討も含めて、そういう数字を出させていただいたということであります。
○浅尾委員 時間が参りましたので終わりますけれども、ぜひ被災者に対しては政府が責任を持つという姿勢を示していただきたいと思います。
○黄川田委員長 これにて浅尾君の質疑は終了いたしました。
次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
午後四時一分散会

 

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